JP2008187393A - 露出制御システム、露出制御方法、そのプログラムと記録媒体およびカメラ制御システムとカメラ - Google Patents

露出制御システム、露出制御方法、そのプログラムと記録媒体およびカメラ制御システムとカメラ Download PDF

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理 芦田
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敏秀 中根
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嘉春 斎木
Taku Masuda
卓 増田
Hidetaka Takuma
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Abstract

【課題】視野の変更が行われても露出状態を速やかに適正な状態とする。
【解決手段】広視野カメラ30は、撮像を行うことにより得られた広視野の映像から一部を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報REを生成する露出補正情報生成部を有する。広視野カメラ30よりも視野の狭いPTZカメラ40は、広視野カメラ30で生成された露出補正情報REを用いて露出制御を行う露出制御部を有する。情報SEbに基づいてPTZカメラ40の視野変更が行われるとき、広視野カメラ30の露出補正情報生成部は、情報SEbに基づき視野変更後の視野の映像を抽出して、抽出した映像を適正露出とする露出補正情報REを生成してPTZカメラ40に供給する。PTZカメラ40の露出制御部は、露出補正情報REを用いて露出制御を行う。
【選択図】 図2

Description

この発明は、露出制御システム、露出制御方法、そのプログラムと記録媒体およびカメラ制御システムとカメラに関する。詳しくは、広視野の第1撮像部と第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部を用い、第2撮像部の視野変更を行うときには、第1撮像部で得られた広視野の映像を利用して、第2撮像部で視野変更後の視野領域の映像を適正露出とする露出補正情報を生成する。第2撮像部は、生成された露出補正情報を用いて視野変更が行われたときに露出制御を行うことで、視野変更後に得られる映像を速やかに適正露出とするものである。
従来のカメラ制御システム、例えばTV会議や遠隔監視などに用いられるカメラ制御システムでは、視野を切り替えることができるカメラを遠隔制御して、離れた位置からでも所望の映像が得られるようになされている。また、特許文献1では、雲台付きカメラと広角カメラを用いることで、雲台付きカメラで撮像された映像と、雲台付きカメラで撮影できる全範囲を広角カメラで撮像したパノラマ映像を得ることが開示されている。さらに、特許文献2の発明では、広角カメラを用いて撮像された映像の中から動きを検出して、動きのある物体を望遠カメラで追尾して撮像することが開示されている。
ここで、広視野の第1のカメラと第1のカメラよりも視野が狭く、視野変更が可能な第2のカメラを用いた従来のカメラ制御システムを図23に示す。第1のカメラは、例えば撮像光学部に魚眼レンズを用いることで視野を広くしたいわゆる広角カメラ60である。視野の変更が可能な第2のカメラは、例えば機械式パン・チルト機構やズーム機能によって視野変更を可能としたいわゆるPTZカメラ70である。
ユーザは、広角カメラ操作部80wを操作し、情報SEaを広角カメラ60に対して供給する。この情報SEaは、広角カメラ60から出力する映像の視野領域を設定するための情報である。
広角カメラ60の撮像光学部611として魚眼レンズを用いることで、例えば視野を図24に示すように半球状の球面101として示すことができるとき、撮像素子613で得られる映像は、円形状の広視野像Gcを示すものとなる。ここで、撮像対象OBに対してビデオモニタ90wに表示する出力領域を領域OBsとして設定すると、この領域OBsは広視野像Gcにおける領域ARsに相当するものとなる。したがって、図23に示す広角カメラ60は、情報SEaによって設定された出力領域に対応する領域の画素信号を抽出する。例えば、情報SEaによって領域OBsが出力領域として設定されたとき、領域ARsの画素信号を抽出する。さらに、領域ARsの形状が撮像光学部611に応じた歪みを生じていることから、広角カメラ60は、この歪みを補正する処理を行い、歪み補正された映像信号Vaを生成して出力する。この映像信号Vaをビデオモニタ90wに供給することで、情報SEaによって設定した出力領域の歪みのない映像をビデオモニタ90wで表示できる。このように、ビデオモニタ90wに供給される映像信号Vaは、出力領域に対応する領域の画素信号を抽出して歪み補正したものである。したがって、例えばズームイン操作によって高倍率の映像をビデオモニタ90wに表示するときには、領域OBsが狭くなり領域ARsも狭くなる。このため、抽出される画素信号が少なくなり、図23に示すように、ビデオモニタ90wに表示される映像は画質が劣化したものとなる。
ユーザは、PTZカメラ操作部80sを操作して、撮像方向やズーム比を指定する情報SEbを生成して、PTZカメラ70に供給する。この情報SEbは、PTZカメラ70で撮像する視野領域を設定するための情報である。
PTZカメラ70は、情報SEbにしたがって撮像方向の切り替えやズーム比を調整して撮像動作を行い、映像信号Vbを生成して出力する。この映像信号Vbをビデオモニタ90sに供給することで、PTZカメラ70で撮像された映像を表示できる。また、撮像対象OBに対してビデオモニタ90sに領域OBsの映像を表示する場合、PTZカメラ70では領域OBsの被写体像が撮像素子の撮像面上の全体に結像されるようにPTZ動作が行われる。このため、画質の劣化を生じていない領域OBsの映像をビデオモニタ90sで表示させることができる。しかし、PTZカメラ70は視野が狭いことから、パン・チルト・ズーム動作(以下「PTZ動作」という)を行わないと、視野方向の異なる映像を得ることができない。なお、PTZ動作は、パン動作とチルト動作とズーム動作を全て行うことを示すものではなく、いずれか1つの動作あるいは複数の動作を組み合わせて行う場合も含めるものである。
このため、ユーザは、広角カメラ60で得られた広視野映像を利用して全体の確認を行い、所望の視野の映像を高画質で得るときには、所望の視野の映像信号がPTZカメラ70から出力されるように、PTZカメラ70の視野変更操作を行っている。
特開2000−032319号公報 特開2000−115621号公報
ところで、広角カメラ60とPTZカメラ70では、適正露出の映像を得ることができるように、露出制御が個々に行われている。この露出制御は、現在得られている映像の露出状態を数値化して、この露出状態を示す値が基準値と一致するように撮像素子の露光時間やアイリス等が制御されている。
ここで、PTZカメラ70で視野変更が行われる場合、視野変更後の映像が得られてからでないと、この映像が適正な露出状態となるように露出制御を行うことができない。すなわち、視野変更後に得られた映像の露出状態を数値化して、この露出状態を示す値が基準値と一致するように撮像素子の露光時間やアイリス等が制御されることから、適正露出の映像が得られるまでに時間を要してしまう。
例えば、図25の(A)に示す撮像対象OBの領域OBs'を撮像しているPTZカメラ70で視野変更を行い、日陰となっている領域OBsを撮像するものとした場合、視野変更時には露出状態が適正となっておらず、視野変更前は日向となっている領域OBs'を撮像していたことから、図25の(B)に示すように領域OBsの映像はアンダー状態となってしまう。その後、視野変更後の映像が得られると、この映像に基づいて露出制御が行われて、図25の(C)に示すように、領域OBsの映像が適正露出となる。このため、適正露出の映像が得られるまでに時間を要してしまう。
そこで、この発明では、視野変更が行われても露出状態を速やかに適正な状態とするものである。
この発明の概念は、撮像部で視野変更が行われるとき、この撮像部よりも広視野の映像から視野変更後の映像を抽出して、この抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成して、この露出補正情報を用いて露出制御を行うことで、視野変更後の映像を速やかに適正露出状態とすることにある。
この発明の露出制御システムは、広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成する露出補正情報生成部と、前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行う露出制御部を有するものである。
この発明の露出制御方法は、広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出するステップと、前記抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成するステップと、前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行うステップを有するものである。
この発明のプログラムは、広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像を利用して、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部の露出制御をコンピュータで行わせるプログラムであって、前記広視野の第1撮像部で得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出するステップと、前記抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成するステップと、前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行うステップを備えるものである。
この発明の記録媒体は、広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像を利用して、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部の露出制御をコンピュータで行わせるプログラムを記録した記録媒体であって、前記広視野の第1撮像部で得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出するステップと、前記抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成するステップと、前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行うステップを備えるプログラムを記録したものである。
この発明に係るカメラ制御システムは、広視野の第1のカメラと該第1のカメラよりも視野の狭い第2のカメラを用いて構成されたカメラ制御システムにおいて、前記第1のカメラは、撮像を行うことにより得られた広視野の映像から一部を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成する露出補正情報生成部を有し、前記第2のカメラは、前記第1のカメラで生成された露出補正情報を用いて露出制御を行う露出制御部を有し、前記第2のカメラの視野変更が行われるとき、前記第1のカメラの露出補正情報生成部は、前記第2のカメラにおける前記視野変更後の視野領域の映像を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成し、前記第2のカメラの露出制御部は、前記視野変更を行ったとき前記露出補正情報を用いて露出制御を行うものである。
この発明に係るカメラは、広視野の撮像部と、前記撮像部で撮像を行うことにより得られた映像から一部の映像を抽出して該抽出した映像の歪み補正を行って出力する信号処理部と、前記撮像部よりも視野の狭いカメラにおける視野変更後の視野領域の映像を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成する露出補正情報生成部を有するものである。また、撮像部と、前記撮像部で撮像を行うことにより得られた映像を適正露出とする露出制御部を有し、前記露出制御部は、前記撮像部の視野変更が行われたとき、前記撮像部よりも視野の広いカメラで得られた映像から視野変更後の視野領域の映像を抽出して生成された該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を用いて露出制御を行うものである。
この発明によれば、広視野の映像から視野変更後の視野領域の映像が抽出されて、この抽出された映像を利用して適正露出とする露出補正情報を用いて視野変更後の露出制御が行われる。このため、視野変更が行われたとき、視野変更後の映像を速やかに適正露出の映像とすることができる。
以下、図を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、露出制御システムの構成を示している。露出制御システム10は、広視野の第1撮像部11と、第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部12、露出補正情報生成部13及び露出制御部14を有している。
露出補正情報生成部13は、広視野の第1撮像部11で得られた映像から、第2撮像部12で視野変更が行われたときの変更後の視野領域の映像を抽出して、この抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成する。
露出制御部14は、第2撮像部12で視野変更が行われたとき、露出補正情報生成部13で生成された露出補正情報を用いて第2撮像部12の露出制御を行う。
なお、広視野の第1撮像部11と第2撮像部12と露出補正情報生成部13及び露出制御部14は、一体に設けられていてもあるいは分離して設けられていても良い。
次に、第1撮像部11と露出補正情報生成部13が設けられた広角カメラ30と、第2撮像部12と露出制御部14が設けられたPTZカメラ40を用いてカメラ制御システム20を構成した場合について説明する。なお、PTZカメラ40は、機械式パン・チルト機構やズーム機能を有しており、PTZ動作を行うことで視野を変更できるものである。
図2は、カメラ制御システム20の構成を示している。広角カメラ30は、情報供給制御部50と接続されており、情報供給制御部50から供給された情報SEaによって設定された出力領域の画素信号を抽出する処理や、広角カメラ30の撮像光学部によって生じた歪みを補正する処理を行い、歪みのない出力領域の映像信号Vaを生成して出力する。この映像信号Vaをビデオモニタ90wに供給することで、情報SEaによって設定した出力領域の映像を歪みのない状態として表示できる。
PTZカメラ40は、情報供給制御部50と接続されており、情報供給制御部50から供給された情報SEbにしたがって撮像方向の切り替えやズーム比を調整して視野変更を行う。また、視野範囲の映像を示す映像信号Vbを生成して出力する。この映像信号Vbをビデオモニタ90sに供給することで、PTZカメラ40で撮像された視野範囲の映像を表示できる。
情報供給制御部50は、広角カメラ30を制御するための広角カメラ操作部80wと、PTZカメラを制御するためのPTZカメラ操作部80sに接続されている。また、情報供給制御部50には、露出制御モード切替操作部55が設けられている。露出制御モード切替操作部55は、PTZカメラ40の露出制御をPTZカメラ内で自律的に行う自律モードとするか、広角カメラ30から供給された露出補正情報REを用いて露出制御を行うことで速やかに適正露出の映像を得る高速モードとするか選択するためのものである。
情報供給制御部50は、露出制御モード切替操作部55によって露出制御モードが自律モードに設定されているとき、広角カメラ操作部80wから供給された情報SEaを広角カメラ30に供給し、PTZカメラ操作部80sから供給された情報SEbをPTZカメラ40に供給する。また、情報供給制御部50は、露出制御モード切替操作部55によって露出制御モードが高速モードに設定されているとき、広角カメラ30に対しては、広角カメラ操作部80wからの情報SEaに代えて、PTZカメラ操作部80sからの情報SEbを供給する。また、PTZカメラ40に対しては、PTZカメラ操作部80sから供給された情報SEbを供給する。さらに、広角カメラ30から供給された露出補正情報REをPTZカメラ40に供給する。
図3は、広角カメラ30の構成を示している。広角カメラ30は、撮像部31、領域制御部32、露出補正情報生成部33、映像処理部34を有している。なお、露出補正情報生成部33は、広角カメラ30の露出制御も行うものである。
撮像部31は、撮像光学部311とアイリス312、撮像素子313、及び増幅処理部314を用いて構成されている。
撮像光学部311は、被写体映像を撮像素子313の撮像面に結像させるためのものである。ここで、撮像光学部311は、広視野の被写体像を撮像素子313の撮像面に結像させるために例えば魚眼レンズを用いて構成する。また、魚眼レンズに代えて、広角レンズあるいはPAL(Panoramic Annular Lens:環状のレンズ)等を用いるものとしてもよい。さらに、筒状,お椀状あるいは円錐状等のミラーを用いて、広視野の被写体像がミラーの反射を利用して撮像素子313の撮像面に結像されるようにしてもよい。また、レンズやミラー等を複数組み合わせて、視野をさらに広げるようにしてもよい。
アイリス312は、撮像素子313に入射される入射光の光量を調整するものであり、後述するアイリス駆動部334によって駆動される。
撮像素子313は、光を電気信号に変換する例えばCCD(Charge Coupled Device)や、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサ等が用いられる。この撮像素子313は、後述する撮像素子駆動部335からの駆動信号HVによって駆動されて、被写体映像に基づいた例えば三原色の撮像信号Saを生成して増幅処理部314に供給する。
増幅処理部314は、後述する露出制御処理部333から供給されたゲイン制御信号EGaに基づいたゲインで撮像信号Saを増幅する。さらに、増幅した信号をA/D変換処理して映像信号Daとして露出補正情報生成部33と映像処理部34に供給する。
領域制御部32は、情報供給制御部50から供給された情報SEaに基づき、出力領域設定信号SFaを生成して露出補正情報生成部33と映像処理部34に供給する。この出力領域設定信号SFaは、撮像部31で得られた広視野の映像から、映像表示のために抽出する出力領域の位置やサイズを設定する信号である。また、領域制御部32は、情報供給制御部50から供給された情報SEbに基づき、抽出領域設定信号SFbを生成して露出補正情報生成部33に供給する。この抽出領域設定信号SFbは、撮像部31で得られた広視野の映像から、PTZカメラ70における視野変更後の視野領域の映像を抽出するための信号である。
露出補正情報生成部33の輝度信号生成部331は、映像信号Daを用いてマトリクス演算を行い、輝度信号DYaを生成して輝度信号抽出部332に供給する。輝度信号抽出部332は、出力領域設定信号SFaに基づき、輝度信号DYaから出力領域の信号を抽出して露出制御処理部333に供給する。また、輝度信号抽出部332は、抽出領域設定信号SFbに基づき、輝度信号DYaからPTZカメラ70における視野変更後の視野領域の輝度信号を抽出して露出制御処理部333に供給する。
露出制御処理部333は、輝度信号抽出部332で抽出された輝度信号を用いて露出状態を数値化する。例えば輝度信号をフレーム単位で積分して、露出状態を示す値を算出する。さらに、露出制御処理部333は、露出状態を示す値と予め設定されている基準値と比較して、比較結果に基づきアイリス駆動信号ERaや露光時間制御信号EIa、ゲイン制御信号EGaを生成して、アイリス駆動信号ERaをアイリス駆動部334、露光時間制御信号EIaを撮像素子駆動部335、ゲイン制御信号EGaを増幅処理部314に供給する。ここで、露出がアンダー状態であって露出状態を示す値が基準値よりも低くなるときは、撮像素子313に入射する光量を増加して適正露出となるようにアイリス駆動信号ERaを生成する。また、撮像素子313の露光時間を長くして適正露出となるように露光時間制御信号EIaを生成する。さらに、増幅処理部314のゲインを高くして適正露出となるようにゲイン制御信号EGaを生成する。露出がオーバー状態であって露出状態を示す値が基準値よりも高くなるときは、撮像素子313に入射する光量を減少させて適正露出となるようにアイリス駆動信号ERaを生成する。また、撮像素子313の露光時間を短くして適正露出となるように露光時間制御信号EIaを生成する。さらに、増幅処理部314のゲインを低くして適正露出となるようにゲイン制御信号EGaを生成する。なお、アイリス駆動信号ERaと露光時間制御信号EIaとゲイン制御信号EGaは、いずれかの信号を選択的に生成してもよく、複数組み合わせて生成してもよい。
さらに、露出制御処理部333は、露出補正情報REの生成を行う。この露出補正情報REは、輝度信号抽出部332で輝度信号の抽出を行った視野領域を適正露出状態とするための情報である。この露出補正情報REとしては、例えばEV値を用いる。EV値を用いる場合、露出制御処理部333は、適正露出となったときのアイリス312の駆動状態や撮像素子313の露光時間、増幅処理部314のゲインに基づいてEV値の判定を行う。
アイリス駆動部334は、アイリス駆動信号ERaに基づいてアイリス312を駆動する。撮像素子駆動部335は、露光時間制御信号EIaに基づき撮像素子313の露光時間を調整する。
映像処理部34は、領域制御部15から供給された出力領域設定信号SFaに基づき、映像信号Daから歪補正処理された出力領域の映像を示す映像信号Vaを生成して出力する。
図4は、PTZカメラ40の構成を示している。PTZカメラ40は、撮像部41、露出制御部43、映像処理部44を有している。
撮像部41は、撮像光学部411とアイリス412、撮像素子413、及び増幅処理部414を用いて構成されている。
撮像光学部411は、被写体映像を撮像素子413の撮像面に結像させるためのものである。ここで、撮像光学部411は、広角カメラ30よりも視野が狭いものである。なお、撮像光学部411はズーム機能が設けられているものとする。
アイリス412は、撮像素子413に入射される入射光の光量を調整するものであり、後述するアイリス駆動部434によって駆動される。
撮像素子413は、撮像素子313と同様に、例えばCCD(Charge Coupled Device)や、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサ等が用いられる。この撮像素子413は、後述する撮像素子駆動部435からの駆動信号HVによって駆動されて、被写体映像に基づいた例えば三原色の撮像信号Sbを生成して増幅処理部414に供給する。
増幅処理部414は、後述する露出制御処理部433から供給されたゲイン制御信号EGbに基づいたゲインで撮像信号Sbを増幅する。さらに、増幅した信号をA/D変換処理して映像信号Dbとして露出制御部43と映像処理部44に供給する。
露出制御部43の輝度信号生成部431は、映像信号Dbを用いてマトリクス演算を行い、輝度信号DYbを生成して露出制御処理部433に供給する。
露出制御処理部433は、輝度信号生成部431から供給された輝度信号DYbを用いて露出状態を数値化する。例えば輝度信号をフレーム単位で積分して、露出状態を示す値を算出する。さらに、露出制御処理部333は、露出状態を示す値と予め設定されている基準値と比較して、比較結果に基づきアイリス駆動信号ERbや露光時間制御信号EIb、ゲイン制御信号EGbの生成を行い、広角カメラ30と同様にして露出を適正状態に制御する。さらに、露出制御処理部433は、露出補正情報REが供給されたとき、この露出補正情報REを用いて露出制御を行う。
アイリス駆動部434は、アイリス駆動信号ERbに基づいてアイリス412を駆動する。撮像素子駆動部435は、露光時間制御信号EIbに基づき撮像素子413の露光時間を調整する。
映像処理部44は、映像信号Dbに対して種々のカメラ信号処理を行い、カメラ信号処理後の映像信号Vbを出力する。
PTZ制御部45は、情報供給制御部50から供給された情報SEbに基づき、パン駆動信号EPやチルト駆動信号ET、ズーム駆動信号EZを生成して、パン駆動信号EPやチルト駆動信号ETをパン・チルト駆動部46に供給する。また、ズーム駆動信号EZをズーム駆動部47に供給する。
パン・チルト駆動部46は、雲台を用いて構成されており、パン駆動信号EPやチルト駆動信号ETに基づいて、PTZカメラ40の視野変更を行う。ここで、例えば撮像部41を構成する各部が一体化されているときは、撮像部41の向きを可変することにより視野変更を行うことができる。
ズーム駆動部47は、ズーム駆動信号EZに基づいて撮像光学部411のレンズ(図示せず)を駆動してズーム比を可変することにより視野変更を行う。
図5は、情報供給制御部50の構成を示している。情報供給制御部50は、情報切替部51と露出補正情報送受信部52を有している。
情報切替部51は、広角カメラ操作部80wとPTZカメラ操作部80sと露出制御モード切替操作部55が接続されている。情報切替部51は、露出制御モード切替操作部55から供給されたモード設定信号MDが自律モードに設定されていることを示しているとき、広角カメラ操作部80wから供給された情報SEaを広角カメラ30に供給する。また、モード設定信号MDが高速モードに設定されていることを示しているとき、PTZカメラ操作部80sから供給された情報SEbを広角カメラ30に供給する。
露出補正情報送受信部52は、広角カメラ30とPTZカメラ40と露出制御モード切替操作部55が接続されている。露出補正情報送受信部52は、露出制御モード切替操作部55から供給されたモード設定信号MDが自律モードに設定されていることを示しているとき、広角カメラ30から露出補正情報REが供給されても、この露出補正情報REをPTZカメラ40に送信しないものとする。また、モード設定信号MDが高速に設定されていることを示しているとき、広角カメラ30から供給された露出補正情報をPTZカメラ40に送信する処理を行う。
なお、上述の露出補正情報生成部33、映像処理部34,44、露出制御部43、情報供給制御部50等は、ハードウェアまたはソフトウェアの何れで構成するものとしてもよい。
このように構成されたカメラ制御システム20では、露出制御モード切替操作部55によって露出制御モードが自律モードに設定されたとき、広角カメラ30とPTZカメラ40は個々に露出制御を行う。また、高速モードに設定されたとき、広角カメラ30は、PTZカメラ40の露出計に相当する動作を行い、広角カメラ30から供給された露出補正情報REに基づいて露出制御を行う。すなわち、PTZ動作によって視野変更が行われるとき、視野変更後の視野領域の映像を広視野映像から抽出して、この抽出した映像に基づき露出補正情報REを生成する。PTZカメラ40は、この露出補正情報REを用いて露出制御を行うものとすれば、視野変更後に得られた映像から露出状態を示す値の算出等を行わなくとも、視野変更後に速やかに適正露出の映像を得ることができるようになる。
次にカメラ制御システムの動作についてフローチャートを用いて説明する。図6は情報供給制御部50の動作を示すフローチャートである。
ステップST1で情報供給制御部50は、高速モードであるか否かを判別する。ここで、高速モードに設定されていないときはステップST2に進み、高速モードに設定されているときはステップST11に進む。
ステップST2で情報供給制御部50は、情報SEaが供給されたか否かを判別する。ここで、情報供給制御部50は、情報SEaが供給されたと判別したときステップST3に進み、情報SEaが供給されたと判別されないときステップST4に進む。
ステップST3で情報供給制御部50は、供給された情報SEaを広角カメラ30に供給してステップST1に戻る。
ステップST4で情報供給制御部50は、情報SEbが供給されたか否かを判別する。ここで、情報供給制御部50は、情報SEbが供給されたと判別したときステップST5に進み、情報SEbが供給されたと判別されないときステップST1に戻る。
ステップST5で情報供給制御部50は、供給された情報SEbをPTZカメラ40に供給してステップST1に戻る。
ステップST11で情報供給制御部50は、情報SEbが供給されたか否かを判別する。ここで、情報供給制御部50は、情報SEbが供給されたと判別したときステップST12に進み、情報SEbが供給されたと判別されないときステップST1に戻る。
ステップST12で情報供給制御部50は、情報SEbを広角カメラ30とPTZカメラ40に供給してステップST13に進む。
ステップST13で情報供給制御部50は、広角カメラ30から露出補正情報REが供給されたか否かを判別する。ここで、露出補正情報REが供給されていないときはステップST13に戻り、露出補正情報REが供給されているときはステップST14に進む。
ステップST14で情報供給制御部50は、露出補正情報REをPTZカメラ40に供給してステップST1に戻る。
図7は、広角カメラ30の動作を示すフローチャートである。ステップST31で広角カメラ30は、情報SEaあるいは情報SEbが供給されたか否かを判別する。ここで、情報SEaあるいは情報SEbが供給されていないときはステップST31に戻り、情報SEaあるいは情報SEbが供給されたときはステップST32に進む。
ステップST32で広角カメラ30は、供給された情報SEaあるいは情報SEbに基づき出力領域と抽出領域の設定や更新を行いステップST33に進む。例えば、広角カメラ30は情報SEa,SEbが供給されたとき、出力領域と抽出領域を等しく設定あるいは更新する。このように、出力領域と抽出領域を等しく設定あるいは更新すれば、露出補正情報REの生成に用いた映像の確認をビデオモニタ90wによって容易に行うことができる。
ステップST33で広角カメラ30は、設定あるいは更新された出力領域の映像を示す映像信号や抽出領域の映像が適正な露出となる露出補正情報REの生成及び出力を行ってステップST31に戻る。
なお、図7では、情報SEaあるいは情報SEbに基づき、出力領域と抽出領域を等しく設定あるいは更新するものとしたが、情報SEaが供給されたとき情報SEaに基づき出力領域の設定や更新を行い、情報SEbが供給されたとき情報SEbに基づき抽出領域の設定や更新を行うものとしてもよい。
図8は、PTZカメラ40の動作を示すフローチャートである。ステップST41でPTZカメラ40は、情報SEbが供給されたか否かを判別する。ここで、情報SEbが供給されていないときステップST41に戻り、情報SEbが供給されたときステップST42に進む。
ステップST42でPTZカメラ40は、情報SEbに基づいたPTZ動作を開始してステップST43に進む。
ステップST43でPTZカメラ40は、露出補正情報REを受信したか否かを判別して、露出補正情報REを受信したときにはステップST44に進む。また、露出補正情報REを受信していないときはステップST46に進む。
ステップST44でPTZカメラ40は、映像信号Dbに基づいた露出制御動作を停止させてステップST45に進む。
ステップST45でPTZカメラ40は、受信した露出補正情報REに基づいて露出制御を行いステップST46に進む。この露出制御では、露出補正情報REに基づいたアイリス設定や露出時間設定、ゲイン設定を行う。
ステップST46でPTZカメラ40はPTZ動作終了であるか否かを判別し、PTZ動作が終了していないときはステップST43に戻る。また、PTZ動作が終了したときはステップST47に進む。
ステップST47でPTZカメラ40は、映像信号Dbに基づいた露出制御が停止されているか否かを判別する。ここで、露出制御が停止されていないときはステップST1に戻る。また、露出制御が停止されているときは、ステップST48に進む。
ステップST48でPTZカメラ40は、映像信号Dbに基づいた露出制御を再開させてステップST1に戻る。
このようにカメラ制御システムを動作させると、高速モードに設定されたときは、PTZカメラ40で所望の映像が得られるようにPTZ動作を行った場合、広角カメラ30で得られた映像を利用して、所望の映像を適正露出とするための露出補正情報が生成されて、広角カメラ30から情報供給制御部50を介してPTZカメラ40に供給される。
このため、PTZカメラ40でPTZ動作が行われて視野が変更されたとき、この露出補正情報を用いて露出制御を行えば、所望の映像を速やかに適正露出とすることが可能となり、露出制御の応答性を高速化できる。
次に、広角カメラ30の動作について詳細に説明したのち、露出制御モードが高速モードに設定されているときの動作を具体的に説明する。
広角カメラ30の映像処理部34では、撮像光学部311で生じた歪みを補正する歪補正処理を行う。歪補正処理の手法としては、幾何学的補正が用いられ、例えば歪のある系の二次元座標から歪のない二次元直交座標系に変換するような一般的なアルゴリズムが用いらる。この場合、その変換式や変換テーブルが図示しないROMやその他のメモリ等に保存されていればよい。また、そのような歪補正に限られず、他の公知の歪補正が用いられてもよい。
撮像光学部311に魚眼レンズ等が用いられて、視野が半球面に相当するものとなる場合、撮像光学部311を真上に向けて設置した場合は、図9の(A)に示すように、球面の上半分が撮像光学部311の視野となる。なお、球面の上半分の視野を上半球視野という。また、撮像光学部311を真下に向けて設置した場合は、図9の(B)に示すように、球面の下半分が撮像光学部311の視野となる。なお、球面の下半分の視野を下半球視野という。さらに、撮像光学部311を水平方向に向けて設置して横方を撮像する場合は、図9の(C)に示すように、球面の横半分が撮像光学部311の視野となる。なお、球面の横半分の視野を横半球視野という。また、横方の撮像に代えて前方向を撮像する場合の視野は、前半球視野となる。
図10は、レンズの像高特性を説明するための図である。図10の(A)では、点Oを中心とする上半球視野をy軸方向から見て二次元表示としたものである。図中、矢印OPkは例えば被写体の方向を示している。この矢印OPkで示す方向に位置する被写体の結像点を点Qとしたとき、点Oから結像点Qまでの距離が像高Lhとなる。図10の(B)は、当該像高特性を例示したグラフである。横軸が角度(入射角)θ、縦軸が像高Lhを示している。当該データは、変換テーブルとして予めメモリに記憶されていればよい。
図11は、歪み補正処理の原理を説明するための図である。図11の(A)は、ビデオモニタ90wの表示画面91であり、例えば出力領域が領域OBsのとき、この表示画面91に領域OBsの映像が表示される。図11の(B)は、視野を示す球面31Fに対して領域OBsを設定した状態を示している。なお、領域OBsは表示画面91と対応するものであり、例えば領域OBsの点Pは表示画面91の画素位置PXに対応する。また、領域OBsと表示画面91の中心をHOとする。図11の(C)は、図11の(B)に示す球面31Fをx−y平面上に投影した状態を示すものであり、この球面31Fが投影された領域が広視野像Gcの領域に相当する。
また、PTZカメラ40における視野変更後の視野領域の映像について露出補正情報を生成する場合、PTZカメラ40の視野変更後の視野領域と一致するように領域OBsを設定すると、領域OBsは抽出領域に相当する。
上半球視野の球面31Fに対して設定した領域OBs上の例えば点Pについて説明する。この点Pの位置をP(u,v,w)とすると、OP=(u2+v2+w21/2であることから、角度θはθ=arccos[w/((u2+v2+w21/2)]の演算を行うことにより求めることができる。また、上述した像高特性を撮像光学部311について予め求めておき、角度θと像高Lhの変換テーブルを記憶させておけば、角度θを算出することで点Pに対する像高Lhを得ることができる。
また、点Pからx−y平面に垂線をおろしたときのx−y平面上の交点を点P’(u,v,0)とすると、OP’=OP×sin(θ)となる。したがって、結像点Q(xp,yp)は、xp=u×Lh/((u2+v2+w21/2×sin(θ))、yp=v×Lh/((u2+v2+w21/2×sin(θ))の位置となり、このようにして結像点Q(xp,yp)を求めることができる。
また、点Pに対応したx−y平面上の点P’の方向とx軸との角度φを求めて、角度φと像高Lhから結像点Qの位置を求めるものとしてもよい。ここで、角度φは、φ=arccos[u/((u2+v21/2)]の演算を行うことにより求めることができる。したがって、点Oからx軸に対して角度φを成す方向に像高Lhだけ離れた位置が結像点Qとなる。
このようにして求めた結像点Qの画素信号を映像信号Daから得るものとして、この画素信号に基づき図11の(D)に示すように領域OBsの点Pに対応する表示画面91上の画素位置PXの描画を行う。また、表示画面91内のすべての画素位置についても同様な処理を行うことで、表示画面91の各画素に対して、撮像光学部311によって生じた歪を補正した状態で画素信号をマッピングできる。したがって、ビデオモニタ90wの画面上に、撮像光学部311によって生じた歪が補正された領域OBsの映像を表示できる。また、結像点Qの画素信号を輝度信号DYaから得るものとして、この画素信号を図11の(D)に示すように領域OBs上の点Pの輝度信号とする。また、領域OBs内のすべての点(画素)についても同様な処理を行うものとすれば、領域OBsがPTZカメラ40の視野変更後の視野領域と対応するとき、PTZカメラ40における視野変更後の視野領域の輝度信号を抽出することができる。なお、結像点Qに対応する画素信号がない場合には、結像点Qの周囲に位置する画素の画素信号を用いて結像点Qに対応する画素信号を生成すればよい。例えば結像点Qの周囲に位置する画素の画素信号を用いて補間等を行うことで、結像点Qに対応する画素信号を生成できる。
このように、領域OBs上の各点に対応する結像点Qの画素信号を用いて歪補正された映像を得ることができる。したがって、領域制御部32は、情報SEaによって設定される出力領域に対応する結像点、すなわち領域OBsに対応する領域ARsを判別可能とする情報を出力領域設定信号SFaとして生成する。例えば、領域制御部32は、図11の(B)に示す角度θ,φを用いて出力領域を示した情報を出力領域設定信号SFaとする。この領域OBsの各画素を示す角度θ,φに基づいて各画素に対応した画素信号を得ることで、歪補正処理がなされた映像信号Vaを生成できる。また、出力領域設定信号SFaとして、出力領域の範囲を示す座標値を用いるものとしても、上述のような演算処理等を行うことで、歪補正処理がなされた映像信号Vaを生成できる。また、座標値を用いるものとすれば、出力領域の形状が複雑となっても出力領域を容易に示すことが可能となる。
また、領域OBs上の各点に対応する結像点Qの輝度信号を抽出することで、領域OBsがPTZカメラ40の視野変更後の映像と対応するとき、PTZカメラ40における視野変更後の映像の輝度信号を抽出できる。したがって、領域制御部32は、情報SEbによって示されたPTZカメラ40の視野変更後に得られる映像の領域を判別可能とする抽出領域設定信号SFbを、出力領域設定信号SFaと同様にして生成する。
次に、PTZカメラ40の視野変更に応じて抽出領域を切り替える動作について説明する。抽出領域の切り替えでは、直交座標モードMS1と極座標モードMS2を設けるものとすれば、抽出領域の切り替えを容易に行うことができる。なお、抽出領域は、上述のように、PTZカメラ40における視野変更後の視野領域に相当するものである。
直交座標モードMS1とは、広角カメラ30の視野が例えば図9の(C)に示すように横半球視野となっている場合に、PTZカメラ40のPTZ動作に対応させて抽出領域を容易に切り替えできるモードである。極座標モードMS2とは、広角カメラ30の視野が例えば図9の(A),(B)に示すように、上半球視野あるいは下半球視野となっている場合、PTZカメラ40のPTZ動作に対応させて抽出領域を容易に切り替えできるモードである。
図12は、直交座標モードMS1での動作を説明するための図である。直交座標モードMS1では、直交座標系を用いて抽出領域OBeを抽出領域設定信号SFbに応じて切り替えるものである。ここで、広角カメラ30の視野が横半球視野であって、x軸が水平方向、y軸が垂直方向、z軸が撮影方向正面を示す場合、x座標を変更して抽出領域OBeを方向31Fxに切り替える動作は、PTZカメラ40のパン動作に相当する。また、y座標を変更して抽出領域OBeを方向31Fyに切り替える動作は、PTZカメラ40のチルト動作に相当する。すなわち、PTZカメラ40でパン動作が行われるとき、例えば撮像方向の水平方向の移動角度に応じて抽出領域のx座標を切り替えれば、パン動作終了後にPTZカメラ40で得られる映像に対応するように抽出領域OBeを容易に設定できる。PTZカメラ40でチルト動作が行われるとき、例えば撮像方向の垂直方向の移動角度に応じて抽出領域のy座標を切り替えれば、チルト動作終了後にPTZカメラ40で得られる映像に対応するように抽出領域OBeを容易に設定できる。
図13は、極座標モードMS2での動作を説明するための図である。極座標モードMS2では、極座標系を用いて抽出領域OBeを抽出領域設定信号SFbに応じて切り替えるものである。ここで、広角カメラ30の視野が上半球視野であって、x軸とy軸が水平方向、z軸が垂直方向を示す場合、偏角φagを変更して抽出領域OBeを方向31Fsに切り替える動作は、PTZカメラ40のパン動作に相当する。また、偏角θagを変更して抽出領域OBeを方向31Frに切り替える動作は、PTZカメラ40のチルト動作に相当する。すなわち、PTZカメラ40でパン動作が行われるとき、例えば撮像方向の水平方向の移動角度に応じて抽出領域の偏角φagを切り替えれば、パン動作終了後にPTZカメラ40で得られる映像に対応するように抽出領域を容易に設定できる。PTZカメラ40でチルト動作が行われるとき、例えば撮像方向の垂直方向の移動角度に応じて抽出領域の偏角θagを切り替えれば、チルト動作終了後にPTZカメラ40で得られる映像に対応するように抽出領域を容易に設定できる。
次に、各モードにおいて抽出する画素の座標計算方法について説明する。図14,図15,図16,図17は、当該座標計算方法について示した図である。
まず、図14の(A)に示すように、上述した極座標モードMS2(上半球視野)において、抽出領域OBeのパン(Pan)動作(z軸中心の回転)の角度をH(x軸方向を0度)、チルト(Tilt)動作(x軸又はy軸中心の回転)の角度をV(x軸方向を0度)とする。
次に、直交座標モードMS1においては、極座標モードMS2に比べて視野の方向が90度傾くため、図14の(A)に示した座標軸を入れ替え、上記パン動作及びチルト動作の角度を変換する。
具体的には、まず、図14の(B)に示すように、図14の(A)の各座標軸を、x軸→y軸、y軸→z軸、z軸→x軸というように入れ替え、図14の(A)におけるPan角(H)及びTilt角(V)がそれぞれ回転した角度をPan角(h)及びTilt角(v)とする。この場合、PTZカメラ40で視野変更後に得られる映像領域である抽出領域の設定方向を表す方向ベクトル[D]は、各座標系におけるx軸方向の単位ベクトルの回転により、図15に示す行列で求められる。これにより、直交座標モードMS1における上記回転後のPan角(h)及びTilt角(v)のsin値及びcos値は以下のように求められる。
sin(v)=−cos(H)cos(V)
cos(v)=(1−sin(v)21/2
sin(h)=cos(H)cos(V)/cos(v)
cos(h)=−sin(V)/cos(v)
なお、極座標モードMS2においてはh=H、v=Vとなる。
また、PTZカメラ40で視野変更後に得られる映像の表示平面[a]の座標を表すと、図16の(A)に示すように、
[a]=[a00=(0,0),a01=(r,0),・・・a10=(0,q),a11=(r,q),a12=(2r,q),amn=(nr,mq),・・・aMN=(Nr,Mq)]
となる。
当該表示平面[a]を、図16の(B)に示すように、x軸に垂直に各点列がy軸及びz軸に平行となり、かつ、中心をx軸が通りx座標がR(R=例えば魚眼半径)となるように置いた3次元上の平面[P0]とすると、上記平面[a]は、図16の(C)にも示すように、以下のようにして3次元化される。
[a]=[(x0,y0),(x1,y0),・・・(xN,yM)]
→[A]=[(x0,y0,1),(x1,y0,1),・・・(xN,yM,1)]
当該行列[A]に、図16の(C)で示す行列[K]を乗じた行列を[P0]とする([P0]=[K][A])。
続いて、当該平面[P0]を、図17の(A)で示す状態から図17の(B)に示すような球面上に拡大移動する。この場合、当該移動後の平面を平面[P2]とすると、平面[P0]上の点Pjに対応する平面[P2]上の点は、点Pj2(x2,y2,z2)となる。この平面[P2]上の各点は、図17の(C)に示す[P0]、[P2]、[X]、[Y]、[Z]及び[M]の各行列を用いて、図17の(D)の計算式により求められる。
すなわち、直交座標モードMS1のときは[P2]=[Z][Y][X][M][P0]となり、極座標モードMS2のときは[P2]=[Z][Y][M][P0]となる。このようにして算出した平面[P2]の座標値から点Pj2に対応する座標値(x2,y2,z2)を用いる。
そして、図17の(B)において、上記平面[P2]上の点Pj2(x2,y2,z2)から上述の図11を用いた歪補正処理の原理と同様に処理すれば、点Pj2(x2,y2,z2)に対応する結像点Qj2を求めることができる。また、平面[P2]上の各点についても同様な処理を行うことで、直交座標モードMS1及び極座標モードMS2において、PTZカメラ40で視野変更後に得られる映像を構成する撮像素子313上の各画素位置が求められ、この求めた画素位置の輝度信号を抽出することで、PTZカメラ40で視野変更後に得られる映像の露出状態を判別できるようになる。
次に高速モードに設定されており、PTZカメラ40でパン動作が行われた場合について図18を用いて説明する。なお、以下の説明では、広角カメラ30の視野が上半球視野となるように設置されたものとする。また、PTZカメラで撮影される視野領域と、広角カメラ30で得られる映像に設定される抽出領域は、一致するように初期設定が行われているものとする。
PTZカメラ操作部80sでパン操作が行われたとき、この操作を示す情報SEbは、広角カメラ30とPTZカメラ40に供給される。PTZカメラ40は情報SEbに基づき、撮像方向を水平方向に例えば角度φhaだけ移動させる。このとき、広角カメラ30の輝度信号抽出部332では、領域制御部32によって情報SEbに基づいて生成された抽出領域設定信号SFbによって、図18に示すように、広視野像Gcの中心を基準として領域AReを角度φhaだけ回転させる。このように切り替えられた領域AReは、PTZカメラ40でパン動作完了後に得られる映像の領域に対応したものとなる。したがって、切り替え後の領域AReにおける画素の輝度信号を用いることで、PTZカメラ40でパン動作完了後に得られる映像の露出状態を広角カメラ30で判別することができるため、広角カメラ30で生成された露出補正情報REを用いてPTZカメラ40の露出制御を行えば、パン動作完了時に適正露出の映像を速やかに得ることができる。
PTZカメラ操作部80sでチルト操作が行われたとき、この操作を示す情報SEbは、広角カメラ30とPTZカメラ40に供給される。PTZカメラ40は情報SEbに基づき、撮像方向を例えば角度θvaだけ上方向移動させる。このとき、広角カメラ30の輝度信号抽出部332では、領域制御部32によって情報SEbに基づいて生成された抽出領域設定信号SFbによって、図19に示すように、広視野像Gcの中心方向に領域AReを角度θvaに応じて移動させる。なお、抽出領域OBeを視野の中心方向に移動させることで、領域AReは狭くなる。このように切り替えられた領域AReは、PTZカメラ40でチルト動作完了後に得られる映像の領域に対応したものとなる。したがって、切り替え後の領域AReにおける画素の輝度信号を用いることで、PTZカメラ40でチルト動作完了後に得られる映像の露出状態を広角カメラ30で判別することができるため、広角カメラ30で生成された露出補正情報REを用いてPTZカメラ40の露出制御を行えば、チルト動作完了時に適正露出の映像を速やかに得ることができる。
PTZカメラ操作部80sでズーム操作が行われたとき、この操作を示す情報SEbは、広角カメラ30とPTZカメラ40に供給される。PTZカメラ40は情報SEbに基づき、例えばズームアウト操作によって視野領域を広げる。このとき、広角カメラ30の輝度信号抽出部332では、領域制御部32において情報SEbに基づいて生成された抽出領域設定信号SFbによって、図20に示すように、領域AReを抽出領域OBeの拡大に応じて拡大させる。このように切り替えられた領域AReは、PTZカメラ40でズーム動作完了後に得られる映像の領域に対応したものとなる。したがって、切り替え後の領域AReにおける画素の輝度信号を用いることで、PTZカメラ40でズーム動作完了後に得られる映像の露出状態を広角カメラ30で判別することができるため、広角カメラ30で生成された露出補正情報REを用いてPTZカメラ40の露出制御を行えば、ズーム動作完了時に適正露出の映像を速やかに得ることができる。
また、上述の実施の形態では、PTZカメラ40がPTZ動作を行っている間に、広角カメラ30において、PTZカメラ40で視野変更後に得られる映像の露出状態が検出されている。ここで、PTZ動作前後の映像間で適正露出条件が大幅に異なっていると、広角カメラ30で露出補正情報REの生成に時間がかかる。さらにPTZカメラ40のPTZ動作量が微小でPTZ動作に要する時間が短い場合には、PTZ動作完了前に広角カメラ30から露出補正情報REを得ることができない可能性もある。
これを回避するために、広角カメラ30は適正露出に収束する前であっても、逐次露出補正情報REを生成して送信する。PTZカメラ40はPTZ動作完了時における最新の露出補正情報REを用いて露出設定を行い、適正露出になっていなければ、その状態から映像信号Dbに基づいた露出制御を行う。このようにすれば、PTZ動作完了後に映像信号Dbに基づいた露出制御を開始する場合に比べて、適正露出の映像が得られるまでの時間を短縮できる。
さらに、PTZカメラ40の露出状態の検出に専念しているときの広角カメラ30は、自分自身の映像出力が不要なので(ユーザはPTZカメラの映像を目的としているので)、撮像素子から画素を間引いて信号の読み出しを行い、フレームレートを高めるものとすれば、露出制御の収束速度を短縮することができる。
ところで、上述の実施の形態では、PTZカメラ40のPTZ動作によって視野変更が行われる場合について説明したが、視野変更はPTZ動作によってのみ生じるものではない。例えば、車や電車等の移動体にカメラを設けた場合、移動体の移動に伴い視野変更が生ずる。このような場合にも、広角カメラ30と、広角カメラ30よりも視野が狭いカメラ40’を用いて、広角カメラ30で得られた広角映像から、移動体の移動によってその後にカメラ40’で撮像される映像の露出補正情報REを生成するようにすれば、移動体の移動に伴い視野変更が生じても、カメラ40’で速やかに適正露出の映像を得ることができる。
図21は、広角カメラ30とカメラ40’を移動体19に設けた場合を示している。なお、このときの広角カメラ30の視野は、横方向半球視野となるものとして説明する。
この場合、広角カメラ30は、図21に示すように、カメラ40’の視野領域OBfよりも、移動体19の移動方向前方に抽出領域OBeを設定して、この抽出領域OBeの輝度信号を抽出して露出補正情報REを生成する。このように抽出領域OBeを設定すれば、抽出領域OBeの被写体が視野領域OBf内となってカメラ40’で撮像されるとき、露出補正情報REに基づいた露出制御によって適正露出の映像を得ることができる。
図22は広角カメラ30とカメラ40’を移動体19に設けた場合の動作を示している。例えば移動体19が図21の位置MP1であるとき、カメラ40’で得られる映像は、図20の(A)(D)のように適正露出となっているものとする。
移動体19が図21の位置MP2となると、撮影している被写体が建物の陰となって輝度が低下する。このとき、従来のように映像信号Dbを用いて露出制御を行う場合には、映像が適正露出となるまでに時間を要することから、カメラ40’で得られる映像は、図20の(B)のように被写体が黒くつぶれた映像となってしまう。また、移動体19が図21の位置MP3となると、撮影している被写体が建物の陰から出て輝度が高くなる。このとき、従来のように映像信号Dbを用いて露出制御を行う場合、建物の陰となっている被写体が適正露出となるように露出制御が行われており、また映像が適正露出となるまでに時間を要することから、カメラ40’で得られる映像は、図20の(C)のように被写体が白くつぶれた映像となってしまう。
しかし、広角カメラ30で露出補正情報REを生成してカメラ40’に供給して、カメラ40’の露出制御を行うと、移動体19が図21の位置MP2となって被写体が建物の陰に入り輝度が低下しても、カメラ40’で得られる映像は、図20の(E)のように適正露出とすることができる。移動体19が図21の位置MP3となって被写体が建物の陰から出てきて輝度が高くなっても、カメラ40’で得られる映像は、図20の(F)のように適正露出とすることができる。
さらに、広角カメラ30の抽出領域OBeは、移動体の速度に応じて切り替える。すなわち、移動体の速度が速くなるに伴い、抽出領域OBeを移動体の移動方向前方に移動する。また、抽出領域OBeを移動体の移動方向前方に移動するとカメラ40’の視野領域OBfに相当する領域も狭くなることから、抽出領域も対応させて狭くする。このようにすれば、移動体の速度が速くなっても、抽出領域の映像がカメラ40’で得られる前に、露出補正情報REを生成することができる。また、移動体の速度が遅いときには、精度の良好な露出補正情報REを生成できる。
また、広角カメラ30では、露出制御モードが高速モードに設定されているとき、広角映像の映像信号Vaを出力するものとして、広角映像の中で抽出領域OBeに相当する映像部分を識別可能に表示するものとしてもよい。例えば抽出領域OBeを示す枠表示を設けるものとしたり、抽出領域OBe以外の映像の輝度や色等を変更する。このように、抽出領域OBeに相当する映像部分を識別可能に表示すれば、PTZカメラ40等の視野変更後の映像と抽出領域に相当する映像を比較することで、抽出領域の設定が正しく行われているか確認することができるので、カメラ制御システムの露出制御を常に正しく行わせることが容易に可能となる。
露出制御システムの構成を示す図である。 カメラ制御システムの構成を示す図である。 広角カメラの構成を示す図である。 PTZカメラの構成を示す図である。 情報供給制御部の構成を示す図である。 情報供給制御部の動作を示すフローチャートである。 広角カメラの動作を示すフローチャートである。 PTZカメラの動作を示すフローチャートである。 撮像部の視野を示す図である。 レンズの像高特性を示す図である。 歪み補正処理の原理を説明するための図である。 直交座標系の動作を説明するための図である。 極座標系の動作を説明するための図である。 座標計算方法を説明するための図である。 座標計算方法を説明するための図である。 座標計算方法を説明するための図である。 座標計算方法を説明するための図である。 パン動作が行われたときの抽出領域の設定動作を説明するための図である。 チルト動作が行われたときの抽出領域の設定動作を説明するための図である。 ズーム動作が行われたときの抽出領域の設定動作を説明するための図である。 広角カメラとカメラを移動体に設けた場合を示す図である。 広角カメラとカメラを移動体に設けた場合の動作を説明するための図である。 従来のカメラ制御システムの構成を示す図である。 魚眼レンズを用いて得られる広視野像を説明するための図である。 視野変更を行ったときの露出状態の変化を説明するための図である。
符号の説明
10・・・露出制御システム、11・・・第1撮像部、12・・・第2撮像部、13・・・露出補正情報生成部、14・・・露出制御部、15・・・領域制御部、19・・・移動体、20・・・カメラ制御システム、30,60・・・広角カメラ、31・・・撮像部、31F,101・・・球面、32・・・領域制御部、33・・・露出補正情報生成部、34・・・映像処理部、40,70・・・PTZカメラ、41・・・撮像部、43・・・ 露出制御部、44 ・・・映像処理部、45 ・・・PTZ制御部、46・・・パン・チルト駆動部、47・・・ズーム駆動部、50・・・情報供給制御部、51・・・情報切替部、52・・・露出補正情報送受信部、55・・・露出制御モード切替操作部、80s・・・PTZカメラ操作部、80w・・・広角カメラ操作部、90s,90w・・・ ビデオモニタ、311,411,611・・・撮像光学部、312,412・・・アイリス、313,413,613・・・撮像素子、314,414 ・・・増幅処理部、331,431・・・輝度信号生成部、332・・・輝度信号抽出部、333,433・・・露出制御処理部、334,434・・・アイリス駆動部、335,435・・・撮像素子駆動部

Claims (10)

  1. 広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成する露出補正情報生成部と、
    前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行う露出制御部を有する
    ことを特徴とする露出制御システム。
  2. 広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出するステップと、
    前記抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成するステップと、
    前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行うステップを有する
    ことを特徴とする露出制御方法。
  3. 広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像を利用して、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部の露出制御をコンピュータで行わせるプログラムであって、
    前記広視野の第1撮像部で得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出するステップと、
    前記抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成するステップと、
    前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行うステップを備えるプログラム。
  4. 広視野の第1撮像部で撮像を行うことにより得られた映像を利用して、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部の露出制御をコンピュータで行わせるプログラムを記録した記録媒体であって、
    前記広視野の第1撮像部で得られた映像から、前記第1撮像部よりも視野の狭い第2撮像部における視野変更後の視野領域の映像を抽出するステップと、
    前記抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成するステップと、
    前記第2撮像部で前記視野変更が行われたとき、前記生成された露出補正情報を用いて前記第2撮像部の露出制御を行うステップを備えるプログラムを記録した記録媒体。
  5. 広視野の第1のカメラと該第1のカメラよりも視野の狭い第2のカメラを用いて構成されたカメラ制御システムにおいて、
    前記第1のカメラは、撮像を行うことにより得られた広視野の映像から一部を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成する露出補正情報生成部を有し、
    前記第2のカメラは、前記第1のカメラで生成された露出補正情報を用いて露出制御を行う露出制御部を有し、
    前記第2のカメラの視野変更が行われるとき、前記第1のカメラの露出補正情報生成部は、前記第2のカメラにおける前記視野変更後の視野領域の映像を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成し、前記第2のカメラの露出制御部は、前記視野変更を行ったとき前記露出補正情報を用いて露出制御を行う
    ことを特徴とするカメラ制御システム。
  6. 視野変更指示情報を生成する視野変更指示部を設け、
    前記第2のカメラには、前記変更指示情報に応じて視野を変更する視野制御部を設け、
    前記第1のカメラの露出補正情報生成部は、前記変更指示情報に基づき抽出する映像の領域を変更する
    ことを特徴とする請求項5記載のカメラ制御システム。
  7. 前記第1のカメラから出力する映像の視野範囲を出力領域として出力領域指示情報を行う出力領域指示部と、
    前記第1のカメラと前記第2のカメラに対して前記視野変更指示の供給を行うとともに、前記第2のカメラに対して前記露出補正情報の供給を行う動作モードと、前記第1のカメラに対して前記出力領域指示情報の供給を行うとともに、前記第2のカメラに対して前記変更指示の供給を行い、前記第2のカメラに対する前記露出補正情報の供給は停止する動作モードを有した情報供給制御部を設けた
    ことを特徴とする請求項6記載のカメラ制御システム。
  8. 前記第1のカメラの露出補正情報生成部は、前記露出補正情報として、前記第2のカメラで視野変更後の視野領域の映像のEV値を生成する
    ことを特徴とする請求項5記載のカメラ制御システム。
  9. 広視野の撮像部と、
    前記撮像部で撮像を行うことにより得られた映像から一部の映像を抽出して該抽出した映像の歪み補正を行って出力する信号処理部と、
    前記撮像部よりも視野の狭いカメラにおける視野変更後の視野領域の映像を抽出して、該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を生成する露出補正情報生成部を有する
    ことを特徴とするカメラ。
  10. 撮像部と、
    前記撮像部で撮像を行うことにより得られた映像を適正露出とする露出制御部を有し、
    前記露出制御部は、前記撮像部の視野変更が行われたとき、前記撮像部よりも視野の広いカメラで得られた映像から視野変更後の視野領域の映像を抽出して生成された該抽出した映像を適正露出とする露出補正情報を用いて露出制御を行う
    ことを特徴とするカメラ。
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