JP2008186682A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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正司 和田
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勝昭 川村
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Abstract

【課題】実際の粒子線の照射位置が目標位置よりずれることを防止することができる走査型荷電粒子線装置を提供する。
【解決手段】ユーザが設定した試料上の走査領域にて、ユーザが設定した走査方向に、ユーザが設定した走査順にて、荷電粒子線を走査する。更に、スキャン座標を2次元LUT(Look Up Table)によって補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、走査型荷電粒子線装置における誤差を補正する技術に関する。
荷電粒子線を用いた観察装置は微細な構造の試料の観察に使用する。その代表的な装置に走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope : SEM)がある。
走査型電子顕微鏡では、1次電子線を集束し、試料の表面をラスター走査する。試料からの2次電子を検出し、その強度を走査位置に合わせて表示する。電子線によって試料の表面を走査すると、試料の表面は帯電する。ラスター走査の場合、電子線によって、試料の表面を一定の間隔にて順に走査する。従って、電子線の照射によって試料の表面が帯電すると、次の走査によって照射される電子線の軌道に影響を与える。即ち、試料の表面の帯電に起因して、電子線の照射位置は、目標位置よりずれる。これを、ここでは、帯電誤差と称することとする。
また、ラスター走査では、偏向電極の物理的なずれ、電場及び磁場の歪み、偏向信号の誤差等に起因して、実際の試料上の電子線の照射位置は、目標位置よりずれる。これを、ここでは、偏向誤差と称することとする。
荷電粒子線を用いた加工装置として、集束イオンビーム(Focused Ion Beam : FIB)装置がある。また、1次電子線とイオンビームを同時に試料に照射して、観察と加工を同時に行う複合装置もある。例えば、SEMとFIB、SEMとSEMなどの複数の電子粒子線源を有する。このような複合装置では、対物レンズの磁束が干渉しあい、電子線の軌道のずれを発生させ、画像の歪みとなる。これを、ここでは、磁界干渉誤差と称することとする。
特開平11−194154号公報 田中 敬一、永谷 隆 編集「図説走査電子顕微鏡」朝倉書店 1981年
上述のように、走査型荷電粒子線装置では、電子線の照射によって試料の表面が帯電するために起きる帯電誤差、偏向制御に起因した偏向誤差、複合装置における磁界干渉誤差、等の誤差に起因して、実際の粒子線の照射位置が目標位置よりずれる。それによって画像に歪みが生ずる。
本発明の目的は、実際の粒子線の照射位置が目標位置よりずれることを防止することができる走査型荷電粒子線装置を提供することにある。
本発明によると、ユーザが設定した試料上の走査領域にて、ユーザが設定した走査方向に、ユーザが設定した走査順にて、荷電粒子線を走査する。更に、スキャン座標を2次元LUT(Look Up Table)によって補正する。
本発明によると、実際の粒子線の照射位置が目標位置よりずれることを防止することができる。
図1は本発明の荷電粒子線装置の構成概略図である。荷電粒子線装置は、カラム100、制御ラック129、操作卓130、入力装置401及び表示装置402を有する。カラム100には、エミッタ101、引き出し電極102、ブランカ107、コンデンサレンズ103、偏向電極104、対物レンズ105及び検出器109が設けられている。
制御ラック129には、排気制御部111、レンズ制御部112、高圧電源制御部113、ブランキング制御部114、偏向制御部115、画素単位ノイズ除去部116、データ送信部117、シーケンスコントローラ118が設けられている。偏向制御部115は、座標発生器200、座標メモリ203、遅延バッファ205、及び、2次元補正LUT206を有する。操作卓130は、データ受信部301、フレーム単位ノイズ除去部302、画像メモリ制御部303、及び、GUIインタフェースコントローラ304を有する。
操作者は、表示装置402の操作画面の画像と設定値を見ながら、入力装置401を介して命令を入力する。GUIインタフェースコントローラ304は、入力装置401からの命令を、通信手段126を経由して、シーケンスコントローラ118に送信する。シーケンスコントローラ118は、システムバス125を介して、制御ラック129内の各制御モジュールを制御する。
以下に、荷電粒子線装置が走査電子顕微鏡であるとして説明する。排気制御部111は、カラム100内の真空を制御し、レンズ制御部112は、コンデンサレンズ103及び対物レンズ105を制御して、1次電子線106を集束させる。高圧電源制御113は、エミッタ101と引き出し電極102を制御し、1次電子線106を引き出す。ブランキング制御部114は、偏向制御部115からの制御信号に従って、ブランカ107を制御し、1次電子線106のブランキング制御を行う。
エミッタ101からの1次電子線106は、引き出し電極102によって引き出され、コンデンサレンズ103によって集束され、偏向電極104によって偏向走査され、対物レンズ105によって集束され、試料110に照射される。試料110からの2次電子108は検出器109によって検出される。
検出器109からの2次電子検出信号は、プリアンプ121によって増幅され、画素単位ノイズ除去部116によってノイズが除去され、データ送信部117に送られる。データ送信部117は、2次電子強度データを、偏向制御部115からの座標データと共に、操作卓130に送る。
座標データと2次電子強度データは、操作卓130のデータ受信部301によって受信され、フレーム単位ノイズ除去部302によってフレーム単位にてノイズ除去され、S/Nが向上する。画像メモリ制御部303は、座標データから算出したアドレスに従って、2次電子強度データを保存し、それを操作画面の更新タイミングで表示する。
図2を参照して偏向制御部115の動作を説明する。偏向制御部115は、固定パターンスキャン座標発生部201、任意パターン座標発生部202、座標メモリ203、セレクタ204、遅延バッファ205、2次元補正LUT206、及び、デジタル−アナログコンバータ207を有する。データ送信部117は、パケットエンコーダ1171、及び、送信器1172を有する。
座標メモリ203には、任意パターンスキャンを行うための座標データが格納されている。任意パターンスキャンでは、試料表面の所定の領域のみをスキャンする部分スキャンを行う。即ち、試料表面より予め選択した所定の領域のみをスキャンする。この領域は、複数の領域を含んでもよく、領域の形状は任意である。但し、所望の領域を、複数の矩形領域の集合によって置き換えてもよい。更に、任意パターンスキャンでは、所定の領域を、所定の方向及び順にスキャンする。スキャン順は、連続して近接した経路をスキャンしないように設定される。スキャン順はランダムに設定してもよいが規則的に設定してもよい。いずれにしても、スキャンの経路が連続して近接しないように、スキャンの経路の順が設定される。こうして、所定の領域を所定の順にスキャンすることによって、試料表面の帯電が回避され、帯電誤差を回避することができる。ユーザは、試料の撮像対象の像に応じて、任意パターンスキャンを設計する。
ユーザは、入力装置401を介して、任意パターンスキャンを設定する。任意パターンスキャンは、GUIインタフェースコントローラ304及びシーケンスコントローラ118を介して、座標データとして、座標メモリ203に格納される。
2次元補正LUT206には、座標データを画素毎に補正するための補正値が格納されている。この補正値は、偏向制御に起因した偏向誤差、複合装置における磁界干渉誤差、等の物理的な誤差を補正するためのものであり、シミュレーション等により作成する。
固定パターンスキャン座標発生部201は、ラスタースキャン等の固定パターンのスキャン座標を生成する。固定パターンスキャン座標発生部201は、固定サイズの範囲を固定した順番で走査する座標を生成するため、固定パターンを生成するには、パラメータの設定のみでよい。任意パターン座標発生部202は、座標メモリ203に格納された任意パターンのXY座標からスキャン座標を生成する。
固定パターンスキャン座標発生部201によって生成された固定パターンのスキャン座標は、セレクタ204によってX座標データとY座標データに分離され、2次元補正LUT206と遅延バッファ205に送られる。同様に、任意パターン座標発生部202によって生成された任意パターンのスキャン座標は、セレクタ204によってX座標データとY座標データに分離され、2次元補正LUT206と遅延バッファ205に送られる。
2次元補正LUT206は、X座標データとY座標データを画素毎に補正する。こうして補正された座標データは、デジタル−アナログコンバータ207によってアナログ信号に変換され、図1に示すように、偏向アンプ120によって増幅され、偏向電極104に送られる。一方、図1に示すように、検出器109からの2次電子強度データは、プリアンプ121によって増幅され、図2に示すアナログ−デジタルコンバータ122によってデジタル信号に変換される。2次電子強度データのデジタル信号は、画素単位ノイズ除去部116(ノイズフィルタ)によって画素毎にノイズが除去されて、データ送信部117のパケットエンコーダ1171に送られる。
遅延バッファ205は、セレクタ204からの座標データを遅延させてパケットエンコーダ1171に送る。こうして、パケットエンコーダ1171には、セレクタ204からの座標データと画素単位ノイズ除去部116からの2次電子強度データを同期して受信する。パケットエンコーダ1171は、座標データと2次電子強度データをパケット信号に変換して送信器1172に送る。座標データと2次電子強度データは、送信器1172から、図1に示すように、操作卓130のデータ受信部301に送られる。
図3を参照して操作卓130の画像メモリ制御部303の動作を説明する。画像メモリ制御部303は、座標−アドレス変換部3031、メモリコントローラ3032、画像メモリ3033、ラスターアドレス発生部3034、及び、デジタル−アナログコンバータ3035を有する。データ受信部301は、受信器3011とパケットデコーダ3012を有する。
図2に示したように、データ送信部117の送信器1172からデータ受信部301の受信器3011に、座標データと2次電子強度データを含むパケット信号が送られる。パケットデコーダ3012は、パケット信号より座標データと2次電子強度データを分離する。2次電子強度データは、フレーム単位ノイズ除去部302に送られ、座標データは画像メモリ制御部303の座標−アドレス変換部3031に送られる。フレーム単位ノイズ除去部302は、2次電子強度データよりフレーム単位にてノイズを除去し、それを画像メモリ制御部303のメモリコントローラ3032に送る。フレーム単位ノイズ除去部302は、メモリコントローラ3032から前フレームの2次電子強度データを読出し、受信した新しい2次電子強度データとの加算平均を演算することによってフレーム単位のノイズ除去処理を行ってよいが、リカーシブフィルタを用いてもよい。座標−アドレス変換部3031は、座標データを画像メモリのアドレスに変換し、メモリコントローラ3032に送る。
メモリコントローラ3032は、フレーム単位ノイズ除去部302からの2次電子強度データを、座標−アドレス変換部3031からのアドレスに従って、画像メモリ3033に格納する。メモリコントローラ3032は、ラスターアドレス発生部3034からのアドレスに従って、画像メモリ3033から画像データを読み出し、それをデジタル−アナログコンバータ3035に送る。デジタル−アナログコンバータ3035は、画像データをアナログ信号に変換し、それを、ラスターアドレス発生部3034からの同期信号に基づいて、表示装置402に送る。
図4を参照して、座標メモリ203に格納するデータの例を説明する。座標メモリ203には、アドレス毎に、時間データ、X座標データ、Y座標データ、ブランキングイネーブルデータ、取込みイネーブルデータが格納されている。各アドレスは画素に対応する。タイマ209によって座標メモリ203の時間データが読み出され、アドレスカウンタ208のカウントアップにより、座標メモリ203から、1座標データを1単位として、データが読み出される。アドレスカウンタ208の更新時間は、座標単位で変更することができる。ブランキングイネーブルデータは、1次電子線のブランキングを座標単位で制御する。また、取込みイネーブルデータは、2次電子強度データの画像メモリ3033への書込みを制御する。
図5を参照して、任意パターンスキャンと2次元補正LUT206による座標データの補正を説明する。図5Eは任意パターンスキャンの例を示す。位置決め画像500には、測長対象であるT字形パターン501(破線)が含まれる。そこで、T字形パターン501の一部を含む部分スキャン領域503を設定し、スキャン方向502を設定する。スキャン方向502の上の数字は、スキャンの順番である。本例では、1番から5番までは、走査方向は、下から上であるが、6番から9番までは、走査方向は、上から下である。また、1番から9番までのスキャン番号は2つの連続する番号が近接しないように並んでいる。任意パターンスキャンでは、座標メモリ203に格納した座標の順番に走査するので、走査位置や方向は、図の様に任意に設定できる。図5Eにおいて、矢印の方向にY軸をとり、矢印に直交する方向にX軸をとる。
任意パターンをスキャンすることにより、試料表面の帯電の影響が大きい領域のスキャンを回避し、試料表面の帯電を平均化することができる。
図5Aは、2次元補正LUT206による補正前の電子線照射位置のY座標と時間の関係を示し、図5Bは、2次元補正LUT206による補正後の電子線照射位置のY座標と時間の関係を示す。図5Cは、ブランキングイネーブル信号と時間の関係を示す。図5Dは、取込みイネーブル信号と時間の関係を示す。
図5Aに示すように、2次元補正LUT206による補正前では、電子線照射位置は、時点t1にて、スキャン領域503の上縁より少し上側に戻され、そこからスキャンを開始する。電子線照射位置は、時点t3にて、スキャン領域503の上縁を通過し、時点t4にて、スキャン領域503の下縁を通過する。時点t6にて、スキャン領域503の下縁をより少し下側にて、スキャンを終了し、瞬間的に、スキャン領域503の上縁に戻る。図5Bに示すように、2次元補正LUT206による補正後では、電子線照射位置は、時点t1から時点t2までの間に、スキャン領域503の上縁より少し上側に戻され、時点t2にて、スキャンを開始する。電子線照射位置は、時点t3にて、スキャン領域503の上縁を通過し、時点t4にて、スキャン領域503の下縁を通過する。時点t5にて、スキャン領域503の下縁をより少し下側にて、スキャンを終了し、時点t5から時点t6までの間に、スキャン終了位置からスキャン領域503の上縁に戻る。
図5Cに示すように、ブランキングイネーブル信号は、時点t2にて、即ち、電子線照射位置がスキャン領域503の上縁より少し上側の位置にあるとき、オンとなる。また、時点t5にて、即ち、電子線照射位置がスキャン領域503の下縁より少し下側の位置にあるとき、オフとなる。図5Dに示すように、取込みイネーブル信号は、時点t3にて、即ち、電子線照射位置がスキャン領域503の上縁の位置にあるとき、オンとなり、時点t4にて、即ち、電子線照射位置がスキャン領域503の下縁の位置にあるとき、オフとなる。
偏向アンプ120やブランキング制御部114の応答速度は有限である。そのため、任意パターンスキャン座標発生部202から座標データが出力される時点と電子線が試料上に照射される時点の間にずれが発生する。座標メモリ203には、X、Y座標データと共に、ブランキングイネーブルデータと取込みイネーブルデータが格納されている。取込みイネーブルがオンになる前に、ビームブランキング制御とスキャン制御を開始する。また、取込みイネーブルがオフになった後に、ビームブランキング制御とスキャン制御を停止する。さらに、2次元補正LUT206によって、座標データを補正するため、任意パターンスキャン座標発生部からの座標データと実際の試料上の電子線の照射位置の間にずれは生じない。
図6に、2次元補正LUT206の詳細を示す。2次元補正LUTは、X,Yの2個の2次元変数で構成される。2次元補正LUTは、座標(Xi、Yi)を、座標(Xij、Yij)に変換する変換式を表す。2次元補正LUTは、帯電誤差以外の誤差、即ち、偏向制御に起因した偏向誤差、複合装置における磁界干渉誤差、等の誤差を除去する。
2次元補正LUTの設定値は、走査位置や方向、速度を考慮して予め作成し、それを、シーケンスコントローラ118から書込む。データの生成は、GUI画面から操作者が設定しても良いし、シミュレーション等で算出してもよい。本例によると、2次元補正LUTによって偏向座標を画素単位で補正するから、電子線の照射位置を画素単位で補正することができる。そのため、画像の歪みを最小化することができる。
図7及び図8を参照して、本発明の荷電粒子線装置によって半導体パターンの寸法を測定する手順を説明する。図8Aに示すように、ここでは、半導体パターンのT字形領域802の幅を測定する場合を説明する。ステップS100にて、参照画像を撮像する。試料が半導体ウエハの場合、参照画像は、半導体ウエハに作成された基準パターンの像であってよいが、基準パターンの設計データであってもよい。参照画像は、歪み又は誤差がない正確なパターンを有する。参照画像は、例えば、図8Aに示すように、測定対象であるT字形領域802を有する。ステップS101にて、部分スキャンを行う範囲と、スキャン方向及びスキャン順を設定する。図8Aに示すように、参照画像、即ち、ラスタースキャン領域には、荷電粒子線によるダメージを受け易い組成の領域801と測長対象のT字形領域802が含まれる。そこで、図8Bに示すように、T字形領域802を含み且つそれより少し大きい領域を部分スキャン領域805として設定し、スキャン方向804を設定する。ここでは、幅方向にスキャン方向を設定した。
ステップS102にて、測長位置を検出するサーチ用のテンプレートの登録を行う。テンプレートは、参照画像内の像から測長対象を見つけるための目標となる像である。例えば、本例の参照画像の場合、T字形領域802の形状がテンプレートとなる。テンプレートと共に、部分スキャン領域805とスキャン方向804を登録する。ステップS103にて、測定する試料に交換する。即ち、測定対象である半導体ウエハを試料台に設置する。このとき、テンプレートを参照して、視野に測長対象が含まれるように、試料の位置決めを行う。ステップS104にて、こうして位置決めを行った試料を、通常のラスタースキャンによって撮像する。ここでは、こうして得られた画像を位置決め画像と称する。位置決め画像は、固定パターンスキャン座標発生部201によって生成された固定パターンのスキャンである。図8Dは、位置決め画像の例を示す。図8Aの参照画像と比較すると、位置決め画像では、T字形領域802の像が変形している。本例では、位置決め画像では、T字形領域802は拡大している。これは、ラスタースキャンの場合、試料の表面が帯電したことに起因して、電子線を目標位置に照射することができなかったために像に誤差が生じたものである。即ち、位置決め画像は、帯電誤差を含む。ステップS105にて、位置決め画像から測長位置を決めるサーチを行う。ステップS101からステップS105までの処理と平行して、ステップS109にて、2次元補正LUTデータを作成する。2次元補正LUTデータは、ステップS101にてスキャン範囲、及びスキャン方向を設定したとき、シミュレーション等により作成する。ステップS106にて、2次元補正LUTデータより2次元補正LUTを設定する。
ステップS101からステップS105までの処理と平行して、ステップS110にて、スキャン座標の算出を行う。スキャン範囲、及びスキャン方向からスキャン座標を算出する。ステップS107にて、算出したスキャン座標を座標メモリ203へ格納する。
ステップS108にて、試料の任意パターンスキャンを行う。図8Cに示すように、部分スキャン領域805に対して所定の方向に且つ所定の順でスキャンを行う。任意パターンスキャンによって得られた画像からT字形領域802の幅の寸法を計測する。
図9は、複数の荷電粒子線源を持つ複合装置において、互いに漏れ磁場の影響による荷電粒子線の照射位置のずれを2次元補正LUTによって補正する方法を説明する。
S200にて、基準格子を撮影する。基準格子の形状は既知である。S201にて、基準格子の撮像画像を既知である基準格子の形状と比較し、基準格子の像の位置ずれ量と位置ずれ方向を算出する。S202にて、算出した位置ずれ量と位置ずれ方向から、位置ずれをキャンセルするための補正量を計算する。S203にて、計算した補正量を2次元補正LUTに設定する。S204にて、基準格子を観察する試料に交換する。S205にて、試料に対して撮影を行う。スキャン座標は2次元補正LUTによって補正されているから、誤差がない正確な像が得られる。尚、本例では、2次元補正LUTを用いてスキャン座標を補正した。しかしながら、スキャン座標を補正する代わりに、試料の画像を、2次元補正LUTを用いて補正してもよい。即ち、スキャン座標の補正を行わず、歪みのある画像を得る。この画像を、2次元補正LUTを用いて補正する。
基準格子から求めた補正量を、シーケンスコントローラ118又はインタフェースコントローラ304に記憶しておき、撮影時に、それを用いて2次元補正LUTを再設定してもよい。
また、補正量は、漏れ磁場の磁力線からシミュレーションを行って求めてもよい。更に、局所的な帯電を起こす組成部分に、任意形状の範囲で、積極的に荷電粒子線を照射してから固定パターン座標で、矩形画像の撮影をしてもよい。
以上本発明の例を説明したが本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者により容易に理解されよう。
本発明による荷電粒子線装置の概略図である。 本発明による荷電粒子線装置の偏向制御部の構成を示す図である。 本発明による荷電粒子線装置の画像メモリ制御部の構成を示す図である。 本発明による荷電粒子線装置の座標メモリの概略図である。 本発明による荷電粒子線装置の補正を行った部分スキャンを説明する図である。 本発明による荷電粒子線装置の2次元補正LUTの詳細図である。 本発明による荷電粒子線装置によって半導体のT字形パターンの線幅を測定する方法を説明する図である。 本発明による荷電粒子線装置によって半導体のT字形パターンの線幅を測定する方法を説明する図である。 本発明による複数の荷電粒子線源を持つ複合装置において漏れ磁場の影響による荷電粒子線の照射位置のずれを2次元補正LUTによって補正する方法を説明するための図である。
符号の説明
100…カラム、101…エミッタ、102…引き出し電極、103…コンデンサレンズ、104…偏向電極、105…対物レンズ、106…1次電子線、107…ブランカ、108…2次電子、109…検出器、110…試料、111…排気制御部、112…レンズ制御部、113…高圧電源制御部、114…ブランキング制御部、115…偏向制御部、116…画素単位ノイズ除去部、117…データ送信部、118…シーケンスコントローラ、120…偏向アンプ、121…プリアンプ、122…アナログ−デジタルコンバータ、125…システムバス、126…通信手段、129…制御ラック、130…操作卓、200…座標発生器、201…固定パターンスキャン座標発生部、202…任意パターンスキャン座標発生部、203…座標メモリ、204…セレクタ、205…遅延バッファ、206…2次元補正LUT、207…デジタル−アナログコンバータ、208…アドレスカウンタ、209…タイマ、301…データ受信部、302…フレーム単位ノイズ除去部、303…画像メモリ制御部、304…インタフェースコントローラ、401…入力装置、402…表示装置、1171…パケットエンコーダ、1172…送信器、3011…受信器、3012…パケットデコーダ、3031…座標−アドレス変換部、3032…メモリコントローラ、3033…画像メモリ、3034…ラスターアドレス発生部、3035…デジタル−アナログコンバータ

Claims (20)

  1. 荷電粒子線を集束させる集束レンズと、上記荷電粒子線を走査する偏向レンズと、上記荷電粒子線を集束する対物レンズと、上記荷電粒子線の照射により試料から放出される2次粒子を検出する検出器と、上記検出器からの信号により試料像を表示する表示装置と、上記偏向レンズを制御する偏向制御部と、を有し、上記偏向制御部は、ユーザが設定した試料上の走査領域にて、ユーザが設定した走査方向に、ユーザが設定した走査順にて、荷電粒子線を走査する任意パターンスキャンを行うように上記偏向レンズを制御することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1記載の荷電粒子線装置において、上記偏向制御部は、上記任意パターンスキャンを行うための座標データを格納した座標メモリと、該座標メモリから座標データを読み出してスキャン座標を生成する任意パターンスキャン座標発生部とを有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項2記載の荷電粒子線装置において、上記座標メモリは、上記試料上における荷電粒子線の走査領域、走査方向及び走査順を含む座標データを記憶することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項2記載の荷電粒子線装置において、上記座標メモリは、座標更新時間データ、X座標データ、Y座標データ、ビームブランキングデータ、及び、取込みイネーブルデータを含む座標データを画素単位で記憶することを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項2記載の荷電粒子線装置において、上記偏向制御部からの座標データと上記検出器からの2次粒子強度データを格納する画像メモリを設け、該画像メモリに格納された2次粒子強度データを読み出すことによって上記表示装置にて試料の像を表示することを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項5記載の荷電粒子線装置において、上記座標データは遅延バッファを経由して上記画像メモリに格納されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項2記載の荷電粒子線装置において、上記偏向制御部は、上記任意パターンスキャン座標発生部からのスキャン座標を補正する2次元補正ルックアップテーブルを有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項7記載の荷電粒子線装置において、上記2次元補正ルックアップテーブルは、形状が既知の基準格子の画像から2次元補正量を演算することによって作成されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 電子線を集束させる集束レンズと、上記電子線を走査する偏向レンズと、上記電子線を集束する対物レンズと、上記電子線の照射により試料から放出される2次電子線を検出する検出器と、上記偏向レンズを制御する偏向制御部と、を有し、上記偏向制御部は、ユーザが設定した任意パターンスキャンを行うための座標データを格納する座標メモリと、該座標メモリから座標データを読み出してスキャン座標を生成する任意パターンスキャン座標発生部とを有し、試料上のユーザが設定した所定の走査領域にて、ユーザが設定した所定の走査方向に、ユーザが設定した所定の走査順にて、荷電粒子線を走査する任意パターンスキャンを行うように上記偏向レンズを制御することを特徴とする走査電子顕微鏡装置。
  10. 請求項9記載の走査電子顕微鏡装置において、上記座標メモリは、上記試料上における荷電粒子線の走査領域、走査方向及び走査順を含む座標データを記憶することを特徴とする走査電子顕微鏡装置。
  11. 請求項9記載の走査電子顕微鏡装置において、上記座標メモリは、座標更新時間データ、X座標データ、Y座標データ、ビームブランキングデータ、及び、取込みイネーブルデータを含む座標データを画素単位で記憶することを特徴とする走査電子顕微鏡装置。
  12. 請求項9記載の走査電子顕微鏡装置において、上記偏向制御部は、上記任意パターンスキャン座標発生部からのスキャン座標を補正する2次元補正ルックアップテーブルを有することを特徴とする走査電子顕微鏡装置。
  13. 請求項12記載の走査電子顕微鏡装置において、上記2次元補正ルックアップテーブルは、形状が既知の基準格子の画像から2次元補正量を演算することによって作成されることを特徴とする走査電子顕微鏡装置。
  14. 請求項9記載の走査電子顕微鏡装置において、上記偏向制御部からの座標データと上記検出器からの2次電子線強度データを格納する画像メモリを設け、上記座標データは遅延バッファを経由して上記画像メモリに格納されることを特徴とする走査電子顕微鏡装置。
  15. 請求項14記載の走査電子顕微鏡装置において、上記検出器からの2次電子線強度データは、画素単位にてノイズを除去するノイズ除去部を経由して上記画像メモリに格納されることを特徴とする走査電子顕微鏡装置。
  16. 荷電粒子線を集束させることと、上記荷電粒子線を試料上に走査することと、上記荷電粒子線を集束させることと、上記荷電粒子線の照射により試料から放出される2次粒子を検出することと、上記2次粒子の強度信号により試料像を生成することと、を有する荷電粒子線装置による試料像の生成方法において、
    上記荷電粒子線を試料上に走査するステップは、ユーザが設定した試料上の走査領域にて、ユーザが設定した走査方向に、ユーザが設定した走査順にて、荷電粒子線を走査する任意パターンスキャンを行うことを特徴とする荷電粒子線装置による試料像の生成方法。
  17. 請求項16記載の荷電粒子線装置による試料像の生成方法において、
    上記荷電粒子線を試料上に走査するステップは、
    座標メモリに格納された上記試料上における粒子線の走査領域、走査方向及び走査順を含む座標データを読み出すことと、
    該読み出した座標データによって偏向レンズを制御することと、
    上記座標メモリから読み出した座標データを画像メモリに格納することと、
    を含むことを特徴とする荷電粒子線装置による試料像の生成方法。
  18. 請求項16記載の荷電粒子線装置による試料像の生成方法において、
    上記2次粒子を検出するステップは、上記2次粒子の強度信号を画像メモリに格納することを含むことを特徴とする荷電粒子線装置による試料像の生成方法。
  19. 請求項18記載の荷電粒子線装置による試料像の生成方法において、上記座標データを上記2次粒子の強度信号に対して遅延させてから上記画像メモリに格納することを特徴とする荷電粒子線装置による試料像の生成方法。
  20. 請求項17記載の荷電粒子線装置による試料像の生成方法において、
    形状が既知の基準格子の画像から2次元補正量を演算することによって2次元補正ルックアップテーブルを作成することと、
    上記座標データを上記2次元補正ルックアップテーブルによって補正することと、を含むことを特徴とする荷電粒子線装置による試料像の生成方法。
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