JP2008185013A - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、点火時期をMBTより進角可能な火花点火式内燃機関の制御システムにおいて、排気エミッションの低減に好適な技術の提供を課題とする。
【解決手段】本発明は、点火時期をMBTより進角(過進角)させることが可能な内燃機関の制御システムにおいて、筒内付着燃料が多くなると予想される時に、点火時期の過進角と内燃機関の高圧縮比化とを図るようにした。かかる発明によれば、気筒内の壁面に付着した燃料、および/または気筒内の壁面に付着する前の燃料の気化及び酸化を促進させることができる。その結果、気筒内から排出される未燃燃料成分を極めて少なくすることができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、火花点火式内燃機関を制御する技術に関する。
従来、火花点火式の内燃機関において、点火時期をMBT(Minimum spark advance for Best Torque)より前へ進角させることにより、冷却水の温度上昇を促進し、以て内燃
機関の暖機性を向上させる技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−240547号公報 特開2003−328794号公報
ところで、上記した従来の技術は内燃機関の暖機性は考慮しているものの、排気エミッションについては考慮されていない。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、点火時期をMBTより進角可能な火花点火式内燃機関の制御システムにおいて、排気エミッションの低減に好適な技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、点火時期をMBTより前へ進角させることができる内燃機関の制御システムにおいて、点火時期をMBTより前へ進角させる技術を用いて、排気エミッションの低減を図るようにした。
内燃機関が冷間状態にある場合のように気筒内の温度(以下、「筒内温度」と称する)が低い時は、燃料が気筒内の壁面に付着し易い。気筒内の壁面に付着した燃料(以下、「筒内付着燃料」と称する)の大部分は、燃焼に供されることなく未燃のまま気筒内から排出される。その際、内燃機関の排気系に配置された触媒が未活性状態にあると、前記した未燃燃料成分が触媒において浄化されずに大気中へ放出される。
特に、内燃機関が極低温下で始動された場合は、内燃機関の始動から触媒が活性するまでの期間が長くなるとともに筒内付着燃料量が増加するため、大気中へ放出される未燃燃料成分の量が過多となることが懸念される。
これに対し、本願発明者が鋭意の実験及び検証を行った結果、火花点火式の内燃機関において点火時期がMBTより前へ進角(以下、「過進角」と称する)されると、気筒内から排出される未燃燃料成分(例えば、HC)が著しく減少することが見出された。
これは、点火時期が過進角された場合は、圧縮上死点前に燃焼する混合気の量が増加するため、混合気の燃焼による昇圧・昇温効果がピストンの上昇動作による昇圧・昇温効果に加わって気筒内の圧力(以下、「筒内圧」と称する)及び筒内温度のピークが高められ、筒内付着燃料、および/または気筒内の壁面に付着する前の燃料の気化及び酸化が促進されることに因ると考えられる。
そこで、本発明にかかる内燃機関の制御システムは、点火時期を過進角させることにより気筒内から排出される未燃燃料成分の低減を図る。尚、気筒内から排出される未燃燃料成分は筒内圧及び筒内温度のピークが高くなるほど減少すると考えられるため、本発明に
かかる内燃機関の制御システムは点火時期を過進角させる時に内燃機関の高圧縮比化も図るようにした。
具体的には、本発明にかかる内燃機関の制御システムは、火花点火式内燃機関の点火時期をMBTより前へ進角させる過進角手段と、前記内燃機関の圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、前記過進角手段により点火時期がMBTより前へ進角される時に前記可変圧縮比機構により前記内燃機関の圧縮比を上昇させる制御手段と、を備えるようにした。
かかる構成によれば、点火時期の過進角による筒内圧及び筒内温度の昇圧・昇温効果に加え、圧縮比の上昇による筒内圧及び筒内温度の昇圧・昇温効果を得ることができる。このため、筒内圧及び筒内温度のピークが一層高くなる。その結果、筒内付着燃料、および/または気筒内の壁面に付着する前の燃料の気化及び酸化が一層促進され、気筒内から排出される未燃燃料成分が一層低減される。
従って、本発明にかかる内燃機関の制御システムは、点火時期の過進角と内燃機関の高圧縮比化とを利用して内燃機関の排気エミッションを好適に低減することができる。また、点火時期が過進角されると、内燃機関のトルクが低下する可能性があるが、圧縮比の上昇によりトルクの低下を補うことも可能である。更に、圧縮比の上昇により筒内圧及び筒内温度のピークが高められるため、過進角時の進角量を少なくすることも可能である。
本発明かかる可変圧縮比機構は、燃焼室容積(ピストンが上死点にある時のシリンダ容積)とピストンが下死点にある時のシリンダ容積との比(機械圧縮比)を変更可能な機構であってもよく、或いは吸気弁の閉弁時期を変更することにより燃焼室容積と吸気弁閉弁時のシリンダ容積との比(有効圧縮比)を変更する機構であってもよい。
本発明にかかる内燃機関の制御システムは、筒内付着燃料量を取得する第1取得手段を更に備え、制御手段は、前記第1取得手段により取得された付着燃料量が所定量以上である時に、過進角手段による点火時期の過進角を行うとともに、可変圧縮比機構による圧縮比の上昇を図るようにしてもよい。
かかる構成によれば、筒内付着燃料量が所定量以上となる場合に、点火時期の過進角及び圧縮比の上昇が図られる。よって、筒内付着燃料量が多くなる条件下において気筒内から排出される未燃燃料成分が好適に低減される。
尚、第1取得手段としては、光学的に液膜の厚さを計測するセンサや、液膜の厚さにより変化する導電率を計測するセンサ等を利用可能である。また、第1取得手段としては、機関運転条件から筒内付着燃料量を推定演算するECUを利用することも可能である。
本発明にかかる内燃機関の制御システムは、内燃機関の気筒内で燃焼に供される混合気の空燃比を取得する第2取得手段を更に備え、制御手段は、第2取得手段により取得された空燃比がリーンである時は、可変圧縮比機構による圧縮比の上昇を解除するようにしてもよい。
気筒内で燃焼に供される混合気の空燃比がリーンである時は、気筒内から排出される未燃燃料成分が少なくなる上、排気中の未燃燃料成分と酸素が触媒で反応して該触媒を活性温度域まで早期に昇温させる。よって、可変圧縮比機構による圧縮比の上昇を図らなくとも排気エミッションの低減を図ることができる。
また、気筒内で燃焼に供される混合気の空燃比がリーンである時に過進角時の進角量が少なくされると、排気の温度が高くなる。排気温度が高くなると、触媒における未燃燃料
成分と酸素との反応が促進される。その結果、触媒が早期に活性する。触媒が早期に活性すると、気筒内から排出された未燃燃料成分が触媒において浄化されるため、大気中へ多量の未燃燃料成分が排出されることがなくなる。
従って、本発明にかかる内燃機関の制御システムにおいて、制御手段は、第2取得手段により取得された空燃比がリーンである時は、可変圧縮比機構による圧縮比の上昇を解除するとともに、点火時期の進角量を減少させるようにしてもよい。
尚、第2取得手段としては、内燃機関の排気通路に配置された空燃比センサや酸素濃度センサを利用可能である。また、第2取得手段としては、吸入空気量及び燃料噴射量から空燃比を演算するECUを利用することもできる。
本発明によれば、点火時期をMBTより進角可能な火花点火式内燃機関の制御システムにおいて、排気エミッションを好適に低減することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図1〜図8に基づいて説明する。図1は、本実施例における内燃機関の制御システムの概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、複数の気筒2を有する4ストロークサイクルの火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)である。内燃機関1の気筒2は、吸気ポート3を介して吸気通路30に接続されるとともに、排気ポート4を介して排気通路40に接続されている。
吸気ポート3には、気筒2内へ向かって燃料を噴射する燃料噴射弁5が設けられている。吸気通路30には、該吸気通路30内を流通する空気量を制御するスロットル弁6が設けられている。スロットル弁6より下流の吸気通路30には、該吸気通路30内の圧力(吸気圧)を測定する吸気圧センサ7が設けられている。スロットル弁6より上流の吸気通路30には、該吸気通路30を流れる空気量を測定するエアフローメータ8が設けられている。
一方、排気通路40には、排気浄化装置9が配置されている。排気浄化装置9は、三元触媒や吸蔵還元型NOx触媒等を具備し、所定の活性温度域にある時に排気を浄化する。
また、内燃機関1には、気筒2内に臨む吸気ポート3の開口端を開閉する吸気弁10と、気筒2内に臨む排気ポート4の開口端を開閉する排気弁11が設けられている。これら吸気弁10と排気弁11は、吸気側カムシャフト12と排気側カムシャフト13によりそれぞれ開閉駆動される。
気筒2の上部には、該気筒2内の混合気に点火する点火プラグ14が配置されている。また、気筒2内にはピストン15が摺動自在に挿入されている。ピストン15はコネクティングロッド16を介してクランクシャフト17と接続されている。
クランクシャフト17の近傍には、該クランクシャフト17の回転角度を検出するクランクポジションセンサ18が配置されている。更に、内燃機関1には、該内燃機関1を循環する冷却水の温度を測定する水温センサ19が取り付けられている。
また、吸気側カムシャフト12には、クランクシャフト17に対する該吸気側カムシャフト12の回転位相を変更する可変動弁機構120が取り付けられている。
このように構成された内燃機関1には、ECU20が併設されている。ECU20は、CPU、ROM、RAM等を備えた電子制御ユニットである。このECU20は、前述した吸気圧センサ7、エアフローメータ8、クランクポジションセンサ18、及び水温センサ19等の各種センサと電気的に接続され、各種センサの測定値を入力可能になっている。
ECU20は、前記した各種センサの測定値に基づいて燃料噴射弁5、スロットル弁6、点火プラグ14、及び可変動弁機構120を電気的に制御する。例えば、ECU20は、気筒2内の壁面に付着する燃料を減少させる付着燃料低減制御を行う。
以下、本実施例における付着燃料低減制御について述べる。
内燃機関1が冷間状態にある場合のように筒内温度が低い時は、燃料が気筒内の壁面に付着し易い。気筒内の壁面に付着した燃料(筒内付着燃料)の大部分は、燃焼に供されることなく未燃のまま気筒内から排出される。その際、排気浄化装置9が活性温度域まで昇温していなければ、前記した未燃燃料成分が浄化されずに大気中へ放出されることになる。
特に、内燃機関1が極低温下で始動された場合等は、内燃機関1の始動から排気浄化装置9が活性するまでの期間が長くなるとともに筒内付着燃料量が増加するため、大気中へ放出される未燃燃料成分の量が過多となる虞がある。
これに対し、付着燃料低減制御では、ECU20は、筒内付着燃料量が多くなると予想される時に、点火プラグ14の作動タイミング(点火時期)をMBTより進角させることにより、筒内付着燃料量を減少させ、以て気筒2内から排出される未燃燃料成分量を減少させるようにした。
本願発明者の鋭意の実験及び検証によれば、点火時期がMBTより進角された場合は、図2に示されるように、その進角量が増加するほど気筒2内から排出される未燃燃料成分(HC)の量が少なくなることが見出された。
このメカニズムについては明確に解明されていないが、凡そ以下のようなメカニズムによると考えられる。
図3は、点火時期がMBTより前に進角(以下、「過進角」と称する)された場合(図3中のST1)と、点火時期がMBTに設定された場合(図3中のST2)と、点火時期が圧縮上死点(TDC)に設定された場合(図3中のST3)との各々において気筒2内の状態を計測した結果を示す図である。図3中の実線は点火時期が過進角された場合、破線は点火時期がMBTに設定された場合、一点破線は点火時期が圧縮上死点(TDC)に設定された場合を各々示している。
点火時期が過進角された場合は、点火時期がMBTに設定された場合及び点火時期が圧縮上死点(TDC)に設定された場合に比べ、圧縮上死点前に燃焼される混合気の量が多くなる。このため、混合気の燃焼により発生する熱エネルギのピーク(図3中の熱発生率、発生熱量、及び燃焼質量割合を参照)が圧縮上死点前へシフトする。
よって、混合気の燃焼による昇温・昇圧効果と、ピストンの上昇動作(下死点から上死点へ向かう動作)による圧縮効果との相乗効果により、圧縮行程から膨張行程までの期間における筒内圧及び筒内温度のピーク値が大幅に上昇する。その結果、筒内付着燃料、お
よび/または気筒2内の壁面に付着する前の燃料の気化及び酸化が促進されると考えられる。
そこで、ECU20は、筒内付着燃料量が多くなると予想される時に、点火時期を過進角させるようにした。筒内付着燃料量が多くなると予想される場合としては、内燃機関1が冷間始動される場合、内燃機関1が暖機運転状態にある場合、筒内付着燃料量の実測値が許容量を超える場合、或いは筒内付着燃料量の推定値が許容量を超える場合等を例示することができる。
筒内付着燃料量の実測方法としては、光学的に液膜の厚さを計測するセンサを気筒2内に配置して実測する方法や、導電率を計測するセンサを気筒2内に配置し該センサの計測値を筒内付着燃料量に換算する方法を例示することができる。
筒内付着燃料量を推定する方法としては、冷却水温度、機関始動時からの積算燃料噴射量、機関始動時からの積算吸入空気量、燃料噴射量、吸気圧、及び空燃比の少なくとも一つと筒内付着燃料量との相関関係から推定する方法を例示することができる。
筒内付着燃料量が多くなると予想される場合に点火プラグ14の作動時期(点火時期)が過進角されると、筒内付着燃料を減少させることができるとともに気筒2内から排出される未燃燃料成分を減少させることも可能となる。
尚、図3の説明で述べた知見によれば、気筒2内から排出される未燃燃料成分は筒内圧及び筒内温度のピークが高くなるほど減少すると考えられる。筒内圧及び筒内温度のピーク値は、内燃機関1の圧縮比によっても変化する。
図4及び図5は、圧縮比と筒内圧のピーク値との関係、及び圧縮比と筒内温度のピーク値との関係を各々示す図である。図4及び図5において、筒内圧及び筒内温度のピーク値は、内燃機関1の圧縮比が高くなるほど高くなる。
よって、点火時期が過進角される時に内燃機関1の圧縮比が高められると、筒内圧及び筒内温度のピークが一層高くなる。その結果、気筒2内から排出される未燃燃料成分の一層の低減を見込むことができる。
そこで、本実施例の付着燃料低減制御では、ECU20は、筒内付着燃料量が多くなると予想される時に、点火時期の過進角に加え、内燃機関1の高圧縮化も図るようにした。
内燃機関1の圧縮比を上昇させる方法としては、燃焼室容積(ピストン15が上死点に位置する時の気筒2内の容積)とピストン15が下死点に位置する時の気筒2内の容積との比(機械圧縮比)を変更する方法、或いは燃焼室容積と吸気弁10が閉弁した時の気筒2内の容積との比(有効圧縮比)を変更する方法を例示することができる。
機械圧縮比を変更する方法としては、クランクケースとシリンダブロックとの相対位置を変更する可変圧縮比機構や、コネクティングロッドの長さを変更する可変圧縮比機構等を利用する方法を例示することができる。
有効圧縮比を変更する方法としては、可変動弁機構を利用して吸気弁10の閉弁時期を変更する方法を例示することができる。
本発明の内燃機関の制御システムは、機械圧縮比を変更する方法と有効圧縮比を変更する方法との何れの方法も利用可能であるが、以下では可変動弁機構120を利用して有効
圧縮比を変更する例について述べる。
図6は、可変動弁機構120を利用して有効圧縮比を高める方法を模式化した図である。図6中の破線は過進角が行われない時の吸気弁10の開弁期間を示し、図6中の一点破線は過進角が行われる時の吸気弁10の開弁期間を示している。
点火時期の過進角が非実行状態にある時は、吸気弁10の閉弁時期(IVC)は吸気下死点(BDC)より遅い時期に設定される。これに対し、ECU20は、点火時期の過進角が行われる時は、吸気弁10の閉弁時期(IVC)を吸気下死点(BDC)まで進角(若しくは吸気下死点(BDC)の近傍まで進角)させる。この場合、吸気弁10が閉弁した時の気筒2内の容積が増加する。その結果、内燃機関1の有効圧縮比が高くなる。
このような方法により内燃機関1の有効圧縮比が高められると、点火時期の過進角と有効圧縮比の上昇との相乗効果により、筒内圧及び筒内温度のピーク値が一層高くなる。その結果、気筒2内から排出される未燃燃料成分を極めて少なくすることができる。
また、付着燃料低減制御では筒内付着燃料が多くなるほど点火時期の進角量が多くされることが望ましいが、点火時期の進角量が過多になるとピストン15とピストンリングとシリンダボア壁面との間の隙間(クレビスボリューム)に入り込む燃料が増加する。
クレビスボリュームに入り込んだ燃料は、燃焼に供されることなく気筒2内から排出され易い。このため、過進角時の点火時期が過剰に進角されると、気筒2内から排出される未燃燃料量が却って増加する可能性がある。
但し、付着燃料低減制御において点火時期の過進角と内燃機関1の高圧縮化とが組み合わされると、気筒2内から排出される未燃燃料成分を増加させることなく、過進角時の進角量を少なくすることも可能である。
ところで、気筒2内で燃焼に供される混合気の空燃比がリーンである時は、気筒2内から排出される未燃燃料成分が少なくなる上、排気中の未燃燃料成分と酸素とが排気浄化装置9で反応し易い。
排気中の未燃燃料成分と酸素とが排気浄化装置9において反応すると、それらの反応熱によって排気浄化装置9が早期に活性温度域へ昇温可能となる。排気浄化装置9が早期に活性温度域まで昇温すると、気筒2内から排出される未燃燃料成分が排気浄化装置9によって浄化される。
そこで、ECU20は、図7に示すように、筒内付着燃料が多くなると予想され、且つ気筒2内で燃焼に供される混合気の空燃比が理論空燃比以下である時(図5中のt1〜t2)に、点火時期の過進角を行うとともに内燃機関1の有効圧縮比を上昇させるようにした。すなわち、ECU20は、点火時期の過進角及び内燃機関1の高圧縮化が図られている時に混合気の空燃比がリーンに変化すると(図5中のt2)、点火時期の過進角及び内燃機関1の高圧縮化を解除するようにした。
尚、排気浄化装置9における未燃燃料成分と酸素との反応は、排気浄化装置9へ流入する排気の温度が高くなるほど促進される。よって、点火時期の過進角及び内燃機関1の高圧縮化が図られている途中で混合気の空燃比がリーンに変化した場合は、点火時期をMBT以降へ遅角、および/または内燃機関1の低圧縮化を図ることにより、排気温度を上昇させるようにしてもよい。
次に、本実施例における付着燃料低減制御の実行手順について図8に沿って説明する。図8は、付着燃料低減制御における点火時期と圧縮比とを決定するためのルーチンを示すフローチャートである。このルーチンは、予めECU20のROMに記憶されたルーチンであり、ECU20によって周期的に実行される。
図8のルーチンにおいて、ECU20は、先ずS101において筒内付着燃料量Dpfuelを算出する。
S102では、ECU20は、前記S101で算出された筒内付着燃料量Dpfuelが所定量以上である否かを判別する。前記した所定量は、内燃機関1の全気筒2から排出される未燃燃料の総量が規制量を下回るように定められてもよい。
前記S102において否定判定された場合(Dpfuel<所定量)は、ECU20は、本ルーチンの実行を終了する。この場合は、点火プラグ14の点火時期が通常の点火時期に設定されるとともに、吸気弁10の閉弁時期が通常の閉弁時期に設定される。
前記S102において肯定判定された場合(Dpfuel≧所定量)は、ECU20は、S103へ進む。S103では、ECU20は、気筒2内で燃焼に供される混合気の空燃比A/Fを取得する。例えば、ECU20は、エアフローメータ8の測定値と燃料噴射量とに基づいて前記空燃比A/Fを演算してもよく、或いは内燃機関1の排気通路40に設けられた空燃比センサや酸素濃度センサの測定値を読み込んでもよい。
S104では、ECU20は、前記S103で取得された空燃比A/Fがリーンであるか否かを判別する。S104において否定判定された場合(空燃比A/F≦理論空燃比)は、ECU20は、S105へ進む。
S105では、ECU20は、点火プラグ14の点火時期をMBTより前へ過進角させる。更に、ECU20は、吸気弁10の閉弁時期(IVC)を吸気下死点へ進角させることにより、内燃機関1の有効圧縮比を上昇させる。
この場合、筒内圧及び筒内温度のピーク値が大幅に高められるため、筒内付着燃料、および/または気筒2内の壁面に付着する前の燃料の気化及び酸化が促進される。その結果、内燃機関1の気筒2から排出される未燃燃料成分が極めて少なくなる。
一方、前記S104において肯定判定された場合(空燃比A/F=リーン)は、ECU20は、S106へ進む。S106では、ECU20は、点火プラグ14の点火時期をMBT以降へ遅角させる。更に、ECU20は、吸気弁10の閉弁時期(IVC)を通常の閉弁時期以降へ遅角させることにより、内燃機関1の有効圧縮比を低下させる。
この場合、気筒2内における混合気の燃焼が緩慢(言い換えれば、燃焼速度が低下)になるため、気筒2から排出される排気の温度が上昇する。その結果、排気中の未燃燃料成分が排気浄化装置9において排気中の酸素と反応可能になり、大気中へ放出される未燃燃料成分が減少する。
以上述べたようにECU20が図8のルーチンを実行すると、本発明にかかる過進角手段、可変圧縮比機構、制御手段、第1取得手段、及び第2取得手段が実現される。その結果、筒内付着燃料が多くなると予想される時に内燃機関1の排気エミッションを好適に低減させることができる。
尚、本実施例では、燃料噴射弁が吸気ポートに配置される内燃機関を例に挙げたが、燃
料噴射弁が気筒内に配置(すなわち、気筒内へ直接燃料噴射可能な位置に配置)される内燃機関であってもよいことは勿論である。
内燃機関の制御システムの概略構成を示す図である。 気筒内から排出される未燃燃料成分(HC)と点火時期との関係を示す図である。 点火時期と気筒内の状態との関係を示す図である。 筒内圧のピーク値と圧縮比との関係を示す図である。 筒内温度のピーク値と圧縮比との関係を示す図である。 圧縮比の変更方法を模式化した図である。 付着燃料低減制御の実行手順を示すタイミングチャートである。 付着燃料低減制御において点火時期と圧縮比とを決定するためのルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
2・・・・・気筒
3・・・・・吸気ポート
4・・・・・排気ポート
5・・・・・燃料噴射弁
6・・・・・スロットル弁
7・・・・・吸気圧センサ
8・・・・・エアフローメータ
9・・・・・排気浄化装置
14・・・・点火プラグ
15・・・・ピストン
16・・・・コネクティングロッド
17・・・・クランクシャフト
18・・・・クランクポジションセンサ
19・・・・水温センサ
20・・・・ECU
30・・・・吸気通路
31・・・・気流制御弁
40・・・・排気通路
120・・・可変動弁機構

Claims (4)

  1. 火花点火式内燃機関の点火時期をMBTより前へ進角させる過進角手段と、
    前記内燃機関の圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
    前記過進角手段により点火時期がMBTより前へ進角される時に、前記可変圧縮比機構により前記内燃機関の圧縮比を上昇させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御システム。
  2. 請求項1において、前記内燃機関の気筒内に付着する燃料量を取得する第1取得手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記第1取得手段により取得された付着燃料量が所定量以上である時に、前記過進角手段による点火時期の進角を行うとともに、前記可変圧縮比機構による圧縮比の上昇を図ることを特徴とする内燃機関の制御システム。
  3. 請求項1又は2において、前記内燃機関の気筒内で燃焼に供される混合気の空燃比を取得する第2取得手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記第2取得手段により取得された空燃比がリーンである時は、前記可変圧縮比機構による圧縮比の上昇を解除することを特徴とする内燃機関の制御システム。
  4. 請求項3において、前記制御手段は、前記第2取得手段により取得された空燃比がリーンである時は、前記点火時期をMBT以降に遅角させることを特徴とする内燃機関の制御システム。
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