JP2008184187A - 樹脂製容器の製造装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂製容器の積み重ねを確実に行うことができる製造装置および方法を提供する。
【解決手段】樹脂シートに収容部を形成した成形シートを成形する成形機と、前記成形シートを切断し個別の容器とする切断装置23と、前記容器を移送し、他の容器Cに積み重ねる移送装置24とを備えた樹脂製容器Cの製造装置21。移送装置24は、容器Cを保持する容器保持部1と、容器保持部1を積み重ね位置P2まで移動させる移動機構2とを備えている。容器保持部1は、容器Cを保持する可動保持部材5と、可動保持部材5を昇降させる昇降機構10とを有する。可動保持部材5、容器Cを積み重ね位置P2で下降させることによって、容器Cの収容部を他の容器Cの収容部に嵌合させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂シートに複数の収容部を形成した成形シートを切断して個別の容器とし、これらを他の容器に積み重ねる製造装置および方法に関する。
従来、納豆容器などに用いられる樹脂製容器は、例えば次の方法により製造されている。樹脂シートに複数の収容部を形成した成形シートを切断して個別の容器とし、これら容器を所定の数積み重ねて梱包する(例えば、特許文献1を参照)。
図6は、従来の樹脂製容器の製造装置の一例を示すもので、この製造装置21は、樹脂シートAに収容部を形成し成形シートBとする成形機22と、成形シートBを個別の容器Cに切断する切断装置23と、容器Cを移送する移送装置24とを備えている。
成形機22で作製された成形シートBは、切断装置23に送られ、加熱線32によって個別の容器Cに切断される。容器Cは、移送装置24により所定の数となるまで積み重ねられ、梱包部29で梱包材に収納されて梱包製品Dとなる。
特開2005−96065号公報
しかしながら、従来の製造装置では、容器Cは成形、切断などの過程で帯電しやすく、移送装置24により他の容器に積み重ねられるときに、帯電により容器Cどうしが電気的に反発して重ね位置にずれが生じたり、積み重ねができなくなるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、樹脂製容器の積み重ねを確実に行うことができる製造装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の樹脂製容器の製造装置は、樹脂シートに収容部を形成した成形シートを成形する成形機と、前記成形シートを切断し個別の容器とする切断装置と、前記容器を移送し、他の容器に積み重ねる移送装置とを備えた樹脂製容器の製造装置であって、前記移送装置が、容器を保持する容器保持部と、前記容器保持部を積み重ね位置まで移動させる移動機構とを備え、前記容器保持部が、前記容器を保持する可動保持部材と、前記可動保持部材を昇降させる昇降機構とを有し、前記可動保持部材は、前記容器を前記積み重ね位置で下降させることによって、前記容器の収容部を前記他の容器の収容部に嵌合させるようにされていることを特徴とする。
前記可動保持部材は、前記容器の収容部が入り込む保持口部を有し、前記保持口部に収容部が入り込んだ状態で容器を保持可能である構成とすることができる。
前記可動保持部材は中空構造とされ、内部を陰圧とすることで前記保持口部に前記容器を吸引し保持できることが好ましい。
前記移送装置は、積み重ね位置における容器を除電する除電装置を備え、前記除電装置は、プラス放電針とマイナス放電針とがそれらの間で放電できるように配置された電極部を備えていることが好ましい。
本発明の樹脂製容器の製造方法は、樹脂シートに収容部を形成した成形シートを成形する成形工程と、前記成形シートを切断し個別の容器とする切断工程と、前記容器を移送し、他の容器に積み重ねる移送工程とを含む樹脂製容器の製造方法であって、前記移送工程において、移送した容器を前記積み重ね位置で下降させることによって、前記容器の収容部を前記他の容器の収容部に嵌合させることを特徴とする。
本発明によれば、可動保持部材を下降させ、容器の収容部を他の容器の収容部に嵌合させることができるため、容器が帯電している場合でも、電気的反発力によって積み重ね操作が阻害されるのを防ぐことができる。
従って、容器の積み重ねを確実に行うことができる。
図6を利用して、本発明に係る樹脂製容器の製造装置の一実施形態を説明する。
製造装置21は、樹脂シートAに収容部を形成した成形シートBを成形する成形機22と、成形シートBを個別の容器Cに切断する切断装置23と、容器Cを移送する移送装置24とを備えている。
成形機22は、樹脂シートロール25から供給される樹脂シートAを雌雄一対の成形型で挟み加熱して、収容部が形成された所定長さの成形シートBを得る(以下、成形工程という)。
成形機22で作製された成形シートBは、収容部の開口が上向きの状態でコンベア26上を搬送され、反転機27により収容部の開口が下向きとなるよう反転され、さらにコンベア26上を搬送されて切断装置23のテーブル31上に載せられ、加熱線32によって個別の容器Cに切断される(以下、切断工程という)。
切断装置23で得られた容器Cは、移送装置24により可動台33(図1参照)上に移送され、所定枚数となるまで積み重ねられる(以下、移送工程という)。
以下、移送装置24の構成を詳細に説明する。
図1は、移送装置24の全体構成を示す図である。図2は、移送装置24の要部を拡大した断面図である。図3は、移送装置24に用いられる除電装置4の平面配置を示す構成図である。図4は、除電装置4を示す構成図である。
図1に示すように、移送装置24は、容器Cを保持する容器保持部1と、容器保持部1を移動させる移動機構2と、移動機構2を支持する架台3と、容器Cを除電する除電装置4とを備えている。
符号33は、容器Cが積み重ねられる可動台である。可動台33は、容器Cが積み重ねられる台部34と、台部34を昇降可能に支持する可動支持部35とを有し、台部34上の容器Cを、積み重ね可能な高さ位置に配置することができる。
図2に示すように、容器保持部1は、切断装置23によって個別に切断された容器Cを保持する可動保持部材5と、可動保持部材5を収容可能なカバー部材6と、可動保持部材5を昇降させる昇降機構10とを有する。
可動保持部材5は、上板部7と、その周縁から下方に延出する側板部8と、側板部8の下縁に形成された下板部9とを備えた、中空の箱状に形成されている。
下板部9は、容器Cを保持する保持口部9aが形成されている。保持口部9aは、容器Cの収容部C1が入り込むことができる形状とされている。なお、収容部C1とは、内容物を収容する部分であり、容器Cに形成された凹形部分をいう。
上板部7および下板部9は、成形シートBの形状に応じた形状とされ、例えば平面視矩形状とされる。
カバー部材6は、上板部6aと、その周縁から下方に延出する側板部6bとを備えている。カバー部材6は、図示せぬ吸引管路によりブロア30に接続されており、内部を陰圧にできる。カバー部材6内が陰圧になると、上板部7に形成された開口部(図示略)を通して可動保持部材5内も陰圧となる。
図2に示すように、昇降機構10は、可動保持部材5の上板部7に連結されたシャフト11と、シャフト11を上下させるシリンダ12とを備えている。
昇降機構10は、シリンダ12の駆動によって、可動保持部材5を上昇位置(実線)と下降位置(仮想線)との間で昇降させることができる。
図1に示すように、移動機構2は、移動レール14と、ベルトコンベア15とを有し、容器保持位置P1で容器Cを保持した容器保持部1を、ベルトコンベア15によって移動レール14に沿って容器積み重ね位置P2まで移動させることができる。
図3および図4に示すように、除電装置4は、棒状のホルダ4a内に複数のプラス放電針4bと複数のマイナス放電針4cとが長さ方向に間隔をおいて設けられた電極部4dと、電極部4dに接続されたケーブル4e、4fとを備えている。
プラス放電針4bおよびマイナス放電針4cは、ケーブル4e、4fによりそれぞれ直流電源(図示略)に接続されている。プラス放電針4bおよびマイナス放電針4cは、それぞれプラスおよびマイナスの高電圧が印加されることで、放電針4b、4c間でコロナ放電を起こし、プラスおよびマイナスのイオンを生成させる。
図3に示すように、この例では、4本の電極部4dが、容器積み重ね位置P2における切断済みの成形シートBを囲むように配置されている。電極部4dは、それぞれ切断済み成形シートBの4つの辺に近接して、これら4つの辺に沿って設けられている。
次に、移送装置24の動作について説明する。
図1に示すように、容器保持部1は、あらかじめ可動保持部材5を上昇位置においた状態で容器保持位置P1にセットしておく。
切断装置23のテーブル31上に載せられ、加熱線32によって個別の容器Cに切断された成形シートBは、テーブル31の上昇によって上昇し、容器Cの収容部C1が可動保持部材5の保持口部9aに入り込む。
ブロア30による吸引によって可動保持部材5内を陰圧とすると、容器Cは吸引され、可動保持部材5に保持される(図2を参照)。
容器Cを保持した容器保持部1は、ベルトコンベア15によって、移動レール14に沿って容器積み重ね位置P2に移動する。
図5に示すように、昇降機構10のシリンダ12の駆動によって可動保持部材5を下降させると、可動保持部材5に保持された容器C(以下、容器C2ということがある)は、可動台33上の他の容器C(以下、C3ということがある)に押しつけられる。容器C2の収容部C1は、容器C3の収容部C1に嵌合して係止する。すなわち、容器C2の収容部C1が容器C3の収容部C1内に嵌り込むようにして係止する。これによって、容器C2は、容器C3に積み重ねられる。
この際、除電装置4においてプラス放電針4bおよびマイナス放電針4cにそれぞれプラスおよびマイナスの高電圧が印加されることで、放電針4b、4c間で放電を起こし、プラスおよびマイナスのイオンを生成させることができる。
容器Cは帯電することがあるが、除電装置4により生成したイオンによって除電される。
この積み重ね動作の際には、ブロア30による吸引を停止するのが好ましい。
図1および図6に示すように、可動台33に所定の数の容器Cが積み重ねられた時点で、容器Cは製品コンベア28により梱包部29に送られる。梱包部29では、所定枚数積み重ねられた容器Cを、段ボールなどの適当な梱包材に収納、梱包して梱包製品Dとする。
容器Cを積み重ねる動作を終えた可動保持部材5は上昇し、容器保持部1はベルトコンベア15により容器保持位置P1に戻る。
成形シートを積み重ねた後に切断する製造装置とは異なり、成形シートBを切断して個別の容器Cとした後に積み重ねる工程を採用した製造装置21は、個々の容器Cが軽量であるため、積み重ねの際に容器Cの帯電の影響を受けやすい。
この問題に対し、製造装置21では、可動保持部材5を下降させ、容器C2の収容部C1を容器C3の収容部C1に嵌合させることができるため、容器C2が帯電している場合でも、電気的反発力によって積み重ね操作が阻害されるのを防ぐことができる。従って、容器Cの積み重ねを確実に行うことができる。
なお、本発明で用いられる成形シートは、発泡ポリスチレンなどの発泡樹脂材料で形成されたシート(発泡樹脂シート)が好適である。発泡ポリスチレン以外の発泡樹脂材料としては、例えば、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリウレタン等が挙げられる。非発泡の樹脂シートとしては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン製のものなどが挙げられる。
本発明の製造装置の一実施形態に用いられる移送装置の全体構成を示す図である。 図1に示す移送装置の要部を拡大した断面図である。 図1に示す移送装置に用いられる除電装置の平面配置を示す構成図である。 図1に示す移送装置に用いられる除電装置を示す構成図である。 図1に示す移送装置の動作を説明する説明図である。 本発明の製造装置の一実施形態の全体構成を示す概略構成図である。
符号の説明
1…容器保持部、2…移動機構、4…除電装置、4b…プラス放電針、4c…マイナス放電針、4d…電極部、5…可動保持部材、9a…保持口部、10…昇降機構、21…製造装置、22…成形機、23…切断装置、24…移送装置、A…樹脂シート、B…成形シート、C…容器、C1…収容部。

Claims (5)

  1. 樹脂シートに収容部を形成した成形シートを成形する成形機と、前記成形シートを切断し個別の容器とする切断装置と、前記容器を移送し、他の容器に積み重ねる移送装置とを備えた樹脂製容器の製造装置であって、
    前記移送装置が、容器を保持する容器保持部と、前記容器保持部を積み重ね位置まで移動させる移動機構とを備え、
    前記容器保持部が、前記容器を保持する可動保持部材と、前記可動保持部材を昇降させる昇降機構とを有し、
    前記可動保持部材は、前記容器を前記積み重ね位置で下降させることによって、前記容器の収容部を前記他の容器の収容部に嵌合させるようにされていることを特徴とする樹脂製容器の製造装置。
  2. 前記可動保持部材は、前記容器の収容部が入り込む保持口部を有し、前記保持口部に収容部が入り込んだ状態で容器を保持可能であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製容器の製造装置。
  3. 前記可動保持部材は中空構造とされ、内部を陰圧とすることで前記保持口部に前記容器を吸引し保持できることを特徴とする請求項2に記載の樹脂製容器の製造装置。
  4. 前記移送装置が、積み重ね位置における容器を除電する除電装置を備え、前記除電装置は、プラス放電針とマイナス放電針とがそれらの間で放電できるように配置された電極部を備えていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の樹脂製容器の製造装置。
  5. 樹脂シートに収容部を形成した成形シートを成形する成形工程と、前記成形シートを切断し個別の容器とする切断工程と、前記容器を移送し、他の容器に積み重ねる移送工程とを含む樹脂製容器の製造方法であって、
    前記移送工程において、移送した容器を前記積み重ね位置で下降させることによって、前記容器の収容部を前記他の容器の収容部に嵌合させることを特徴とする樹脂製容器の製造方法。
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