JP2008183650A - 放電ツルーイング用メタルボンドホイール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メタルボンドは、熱伝導率が2W/(m・K)以上100W/(m・K)以下、融点が400℃以上800℃以下で、かつ、メタルボンド中に金属間化合物が50重量%以上含有されるものを用いる。メタルボンドは、ブロンズ系メタルボンドでSn含有量が20重量%以上50重量%以下のものが好ましい。さらにメタルボンドには、10μm以上100μm以下のグラファイト粒子を20重量%以下含有することがより好ましい。
【選択図】なし
Description
(例えば、特許文献1参照)
(例えば、特許文献2参照)
(例えば、特許文献3参照)
ここで、メタルボンドの熱伝導率を数値限定したのは、2W/(m・K)未満または100W/(m・K)を超える場合は放電ツルーイング特性が低下するためである。熱伝導率は3W/(m・K)以上90W/(m・K)以下であることが好ましく、4W/(m・K)以上80W/(m・K)以下であることが最も好ましい。
さらに、メタルボンドの融点を数値限定したのは、400℃未満では放電によるメタルボンドの軟化範囲が広範囲となり高精度なツルーイング精度が得られないためであり、800℃以上では放電速度が低下して、放電ツルーイングに長時間を必要とするからである。メタルボンドの融点は450℃以上750℃以下あることが好ましく、500℃以上750℃以下であることが最も好ましい。
さらに、メタルボンド中に金属間化合物が50重量%以上含有されることにより良好な研削特性を得ることができる。金属間化合物は55重量%以上含有されることが好ましく、60重量%以上含有されることが最も好ましい。
ここで、Sn含有量が25重量%以上45重量%以下であることがより好ましく、30重量%以上45重量%以下であることが最も好ましい。例えば、ブロンズ系メタルボンドとしてはCu−Snの二元系ボンドなどを用いることができ、この場合にはボンド中に金属間化合物としてCu3Snを含有させることが好ましい。
より優れた特性を得るには、超砥粒の平均粒径は5μm以上100μm以下であることがより好ましく、10μm以上90μm以下であることが最も好ましい。超砥粒層中における超砥粒含有量を12重量%以上58重量%以下であることがより好ましく、15重量%以上55重量%以下であることが最も好ましい。
ここで微粒グラファイト粒子は、18重量%以下含まれることがより好ましく、15重量%以下含まれることが最も好ましい。さらにグラファイト粒子は10μm以上100μm以下のものを用いることが好ましい。
工作機械には放電ツルーイング装置の他に、在来砥石(アルミナ質、炭化ケイ素質の砥粒と用いた砥石)によるツルーイング・ドレッシング装置が備えられていると、両方の装置を利用することにより、いっそう広範囲な条件でツルーイング・ドレッシングすることが可能になるので好ましい。さらにこの工作機械で鉄鋼材料の生材および焼入れ材の研削加工を行うことによりメタルボンドホイールの性能をいかんなく発揮させることが可能である。
このようにして製作した、メタルボンドホイールを光洋機械製の放電ツルーイング装置を備えた両頭平面研削盤(KDV−300型)に2枚取り付け、鉄系焼結合金を研削加工テストを実施して本発明の効果を確認した。そのテスト条件の詳細は以下の通りである。
まず、放電ツルーイング条件は以下の通りである。ツルアーはCu−W、ツルアーサイズは外径50mm−厚み5mm、ツルアー切り込み量は1μm、放電電圧は120V、放電ピーク電流値は32A、τONは12μsec、τOFFは3μsec、SVは50Vとした。
次に、研削条件は以下の通りである。工作物は鉄系焼結合金でサイズは外径90mm、取り代は両面で0.2mm、研削液は40倍希釈のソリュブルタイプ、ホイール周速度は約30m/sec、研削速度は0.03mm/sec、スパークアウトは2secとした。
以上の条件で鉄系焼結合金の研削加工テストを実施した結果、テスト開始初期からメタルボンドホイールの切れ味が良好で、安定した切れ味が長時間に渡って持続した。さらに、超砥粒層の摩耗も少なく極めて良好な結果が得られた。
このようにして製作した、メタルボンドホイールを光洋機械製の放電ツルーイング装置を備えた両頭平面研削盤(KDV−300型)に2枚取り付け、研削加工テストを実施して本発明の効果を確認した。そのテスト条件の詳細は以下の通りである。
まず、放電ツルーイング条件は実施例1と同様である。
次に、研削条件は以下の通りである。工作物はS45Cの生材でサイズは外径90mm、取り代は両面で0.2mm、研削液は40倍希釈のソリュブルタイプ、ホイール周速度は約30m/sec、研削速度は0.03mm/sec、スパークアウトは2secとした。
以上の条件で研削加工テストを実施した結果、テスト開始初期からメタルボンドホイールの切れ味が良好で、安定した切れ味が長時間に渡って持続した。さらに、超砥粒層の摩耗も少なく極めて良好な結果が得られた。
このようにして製作した、メタルボンドホイールを光洋機械製の放電ツルーイング装置を備えた両頭平面研削盤(KDV−300型)に2枚取り付け、研削加工テストを実施して本発明の効果を確認した。そのテスト条件の詳細は以下の通りである。
まず、放電ツルーイング条件は実施例1、2と同様である。
次に、研削条件は以下の通りである。工作物はSKH51、硬さはHRC60でサイズは外径90mm、取り代は両面で0.1mm、研削液は40倍希釈のソリュブルタイプ、ホイール周速度は約30m/sec、研削速度は0.03mm/sec、スパークアウトは2secとした。
以上の条件で研削加工テストを実施した結果、テスト開始初期から切れ味が良好で、安定した切れ味が長時間に渡って持続した。さらに、超砥粒層の摩耗も少なく極めて良好な結果が得られた。
Claims (5)
- 放電ツルーイング装置を備えた工作機械に用いられる、超砥粒をメタルボンドで結合した超砥粒層を有するメタルボンドホイールであって、
前記メタルボンドは、熱伝導率が2W/(m・K)以上100W/(m・K)以下、融点が400℃以上800℃以下、かつ、メタルボンド中に金属間化合物が50重量%以上含有されることを特徴とする、メタルボンドホイール。 - 前記メタルボンドは、ブロンズ系メタルボンドであり、Sn含有量が20重量%以上50重量%以下であることを特徴とする、請求項1記載のメタルボンドホイール。
- 前記超砥粒の平均粒径は5μm以上120μm以下、超砥粒層中における超砥粒含有量を10重量%以上60重量%以下であることを特徴とする、請求項1または2記載のメタルボンドホイール。
- 前記メタルボンドには20重量%以下の微粒のグラファイト粒子が含まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のメタルボンドホイール。
- 前記工作機械には更に在来砥石によるツルーイング・ドレッシング装置が備えられ、
前記工作機械によって鉄鋼材料の生材および焼入れ材の研削加工に用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のメタルボンドホイール。
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JP2007017848A JP2008183650A (ja) | 2007-01-29 | 2007-01-29 | 放電ツルーイング用メタルボンドホイール |
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JP2008183650A true JP2008183650A (ja) | 2008-08-14 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0592364A (ja) * | 1991-07-17 | 1993-04-16 | Toyoda Mach Works Ltd | 砥石の修正方法 |
JP2006346824A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Kurenooton Kk | 放電ツルーイング用メタルボンドホイール及びその製造方法 |
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2007
- 2007-01-29 JP JP2007017848A patent/JP2008183650A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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