JP2008180214A - 内燃機関のカム軸トルク低減機構 - Google Patents

内燃機関のカム軸トルク低減機構 Download PDF

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    • F01L2810/00Arrangements solving specific problems in relation with valve gears
    • F01L2810/03Reducing vibration

Abstract

【課題】この発明は、可変動弁機構を備える内燃機関のカム軸トルク低減機構に関し、カム軸と、カム軸の駆動機構との間に作用するカム軸トルクを十分に小さくすることを目的とする。
【解決手段】内燃機関の各気筒に対応するカム22,24,26を備えるカム軸20を設ける。カム22,24,26により駆動される弁体のピークリフト量を可変とする可変動弁機構を設ける。カム軸20に低減トルクカム面28を装着する。低減トルクカム面28にスプリング力を与えて、カム22,24,26からカム軸20に加えられるトルクに対して逆位相を示す大リフト対応低減トルクを発生させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関のカム軸トルク低減機構に係り、特に、可変動弁機構を備える内燃機関においてカム軸の駆動機構に作用するトルクを低減するうえで好適なカム軸トルク低減機構に関する。
従来、特開2003−239712号公報に開示されるように、可変動弁機構を備える内燃機関が知られている。上記従来の可変動弁機構は、カムと弁体との間に配置され、カムの回転に伴って弁体に生ずるリフト量を変化させることができる。このような可変動弁機構によれば、内燃機関の運転状態に応じて、弁体のリフト量を常に最適化することができる。このため、上記従来の内燃機関によれば、リフト量が常に一定である場合に比して、優れた運転特性を実現することができる。
特開2003−239712号公報 特開2000−257408号公報 特開平7−259519号公報 特開2000−337114号公報
内燃機関に可変動弁機構を組み込むと、必然的に、カムと弁体との間で作動する慣性部品の数が増加する。それらの慣性部品も、弁体と同様にカムの押圧力で作動させることが必要である。このため、可変動弁機構を用いる内燃機関では、そのような機構を用いない場合に比して、カム軸に作用するトルクが大きくなり易い。
また、可変動弁機構には、それらの慣性部品の一部を、閉弁時において基準位置に維持しておくためのバネ部材(以下、「ロストモーションスプリング」と称する)が組み込まれることがある。この場合、弁体を開弁させるためには、ロストモーションスプリングのバネ力に抗って上記の慣性部品を動かすことが必要である。この点においても、可変動弁機構を備える内燃機関においては、カム軸に作用するトルクが大きくなり易い。
更に、可変動弁機構を備える内燃機関においては、運転状態に応じてリフト量を変化させることができるため、小リフトの要求に制約されることなく大リフト時のリフト量を決めることが可能である。このため、このような内燃機関において実現されるピークリフト量の最大値は、通常の内燃機関で実現されるピークリフト量の最大値に比して大きくなるのが通常である。
弁体は、バルブスプリングによって閉弁位置に押圧されている。弁体が開弁方向に変位する際には、バルブスプリングの反力が、下変動弁機構及びカムを介してカム軸にトルクを与える。バルブスプリングの反力は、弁体のリフト量が大きいほど大きくなる。このため、可変動弁機構が大リフト運転を行う際には、その反力に起因するカム軸トルクが、特に大きくなり易い。
以上の理由により、可変動弁機構を備える内燃機関においては、通常の内燃機関に比して、カム軸に作用するトルクが大きくなり易い。特に、そのトルクは、可変動弁機構が大リフト状態で作動する際には、通常の内燃機関において生ずるトルクと比べて、かなり大きなものとなり易い。
カム軸は、一般に、チェーンやタイミングベルトを用いた駆動機構によって駆動される。それらの駆動機構にかかる負担を下げるためには、カム軸とチェーン等との間に作用するトルク、つまり、カムを介してカム軸に入力されるトルクが小さいほど望ましい。この点、可変動弁機構を備える従来の内燃機関の構成は、カム軸の駆動機構に大きな負担をかけ易い特性を有するものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、可変動弁機構を含む内燃機関において、カム軸と、カム軸の駆動機構との間に作用するカム軸トルクを十分に小さくすることのできる内燃機関のカム軸トルク低減機構を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関のカム軸トルク低減機構であって、
内燃機関の各気筒に対応するカムを備えるカム軸と、
前記カムにより駆動される弁体のピークリフト量を可変とする可変動弁機構と、
前記ピークリフト量を最大とする大リフト状態で前記可変動弁機構が作動する際に前記カムを介して前記カム軸に入力されるトルクに対して逆位相を示す大リフト対応低減トルクを、何れの気筒の弁体動作にも影響を与えることなく前記カム軸に加える低減トルク発生手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記低減トルク発生手段は、
前記カム軸が前記大リフト対応低減トルクを受ける大リフト対応状態と、前記カム軸が前記大リフト対応低減トルクに比して小さな低減トルクを受ける、或いは低減トルクを受けない非大リフト対応状態との何れかを、選択的に実現する低減トルク可変機構と、
前記可変動弁機構が前記大リフト状態で作動している場合に前記大リフト対応状態の実現を指令し、当該可変動弁機構が、前記大リフト状態に比して小さなピークリフト量を発生させる非大リフト状態で作動している場合に前記非大リフト対応状態の実現を指令する切換指令手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記低減トルク可変機構は、
前記カム軸が縦断する気筒の数と同数のノーズを有する低減トルクカム面と、
前記カム軸と同心に設けられた円筒面と、
前記カム軸に対して垂直な方向での往復運動が可能であり、かつ、前記往復運動に伴う変位量に対応する押圧力を前記カム軸の方向に向けて発生する押圧機構と、
前記押圧機構を、その先端が前記低減トルクカム面に接する位置と、その先端が前記円筒面に接する位置との間で移動させる押圧機構移動手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記低減トルクカム面と前記円筒面とは、前記カム軸に、並んで配置されており、
前記低減トルク可変機構は、前記低減トルクカム面と前記円筒面とを連続的につなげる中間面を含み、
前記押圧機構移動手段は、前記押圧機構を前記カム軸に沿ってスライドさせるスライド機構を含むことを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、前記円筒面は、前記低減トルクカム面の最小半径と実質的に等しい半径を有することを特徴とする。
また、第6の発明は、第4の発明において、前記円筒面は、前記低減トルクカム面の最大半径と実質的に等しい半径を有することを特徴とする。
また、第7の発明は、第2の発明において、
前記低減トルク可変機構は、
前記カム軸が縦断する気筒の数と同数のノーズを有する低減トルクカム面と、
前記低減トルクカム面に先端部を接触させた状態で、前記カム軸に対して垂直な方向に往復運動することができ、かつ、前記往復運動に伴う変位量に対応する押圧力を前記低減トルクカム面に加える押圧機構と、
前記押圧機構が発生する押圧力の基準値を調整する押圧力調整機構と、
を備えることを特徴とする。
また、第8の発明は、第7の発明において、
前記押圧機構は、前記低減トルクカム面側の端部が可動端とされ、かつ、その他端が固定端とされるバネ部材を備え、
前記押圧力調整機構は、前記バネ部材の固定端の位置を前記カム軸に対して垂直な方向に変位させることのできるカム機構を備えることを特徴とする。
また、第9の発明は、第7又は第8の発明において、
前記可変動弁機構は、回動可能に保持された制御軸と、当該制御軸の回転位置に応じて前記弁体のピークリフト量を変化させる揺動機構とを備え、
前記低減トルクカム面は、前記カム軸に設けられ、
前記押圧機構は、前記低減トルクカム面と前記制御軸との間に設けられ、
前記押圧力調整機構は、前記制御軸の回転位置に応じて、前記押圧力の基準値を変化させることを特徴とする。
また、第10の発明は、第9の発明において、前記押圧力調整機構は、前記制御軸が、前記ピークリフト量が大きくなる方向に回転するほど、前記押圧力の基準値を大きくすることを特徴とする。
また、第11の発明は、第7乃至第9の発明の何れかにおいて、前記低減トルクカム面、前記押圧機構、及び前記押圧力調整機構の組が、単一のカム軸に対して、その長手方向に並んで複数設けられていることを特徴とする
また、第12の発明は、第3乃至第6の発明の何れかにおいて、前記低減トルクカム面、前記円筒面、前記押圧機構、及び前記押圧機構移動手段の組が、単一のカム軸に対して、その長手方向に並んで複数設けられていることを特徴とする。
第1の発明によれば、カム軸に対して、大リフト対応低減トルクを加えることができる。大リフト対応低減トルクは、可変動弁機構が大リフト状態で作動する際にカム軸がカムから受けるトルクと逆位相を示す。逆位相のトルクがカム軸に加えられると、それらのトルクは互いに打ち消し合う。このため、カム軸と、カム軸駆動機構との間に作用するトルクは、カムを介してカム軸に加えられるトルクに比して小さなものとなる。従って、本発明によれば、可変動弁機構が大リフト状態で作動する際に、カム軸と、カム軸の駆動機構との間に作用するカム軸トルクを、つまり、それらの間に作用する最大のカム軸トルクを、十分に小さくすることができる。
第2の発明によれば、可変動弁機構が大リフト状態で作動している場合には、カム軸に、大リフト対応低減トルクを加えることができる。また、可変動弁機構が非大リフト状態で作動している場合には、カム軸に加わる低減トルクを、大リフト対応低減トルクに比して小さくすること、或いは消滅させることができる。非大リフト状態の下でカム軸に大リフト対応低減トルクが加わるとすれば、その影響により、カム軸の駆動の要するエネルギが不必要に増大する。本発明によれば、非大リフト状態において、カム軸に過大な低減トルクが加わるのを回避することができ、その結果として、内燃機関の燃費特性を改善することができる。
第3の発明によれば、押圧機構が低減トルクカム面に接する状態(第1状態)と、押圧機構が円筒面に接する状態(第2状態)とを選択的に実現することができる。カム軸が1回転する間には、カムからカム軸にトルクが入力されるトルクが、気筒数と同じ回数だけ周期的変動を示す。上記第1状態の下では、低減トルクカム面からカム軸に伝わるトルクは、カム軸が1回転する間に、低減トルクカム面のノーズ数と同じ回数だけ、つまり、カムからカム軸に伝えられるトルクと同じ回数だけ周期的変動を示す。このため、本発明によれば、上記第1状態を実現することにより、カムを介してカム軸に加えられるトルクに対して逆位相を示す大リフト対応低減トルクを発生させることができる。他方、上記第2状態の下では、カム軸が回転しても、カム軸に低減トルクは入力されない。このため、本発明によれば、上記第2状態を実現することで、非大リフト対応状態を実現することができる。
第4の発明によれば、低減トルクカム面と円筒面とが、中間面により連続的に構成されている。このため、本発明によれば、押圧機構が低減トルクカム面に接する状態と、押圧機構が円筒面に接する状態とを、押圧機構をスライドさせるだけで切り換えることができる。
第5の発明によれば、円筒面が、低減トルクカム面の最小半径と実質的に等しい半径を有している。このような構成によれば、押圧機構が円筒面に接する場合に、押圧機構から円筒面、つまり、カム軸に加えられる押圧力を小さく抑えることができる。このため、本発明によれば、非大リフト状態の下でカム軸に作用するフリクションを抑えることができ、内燃機関に良好な燃費特性を与えることができる。
第6の発明によれば、円筒面が、低減トルクカム面の最大小半径と実質的に等しい半径を有している。このような構成によれば、押圧機構を、円筒面に接する位置から、低減トルクカム面に接する位置まで、容易にスライドさせることができる。可変動弁機構が非大リフト状態から大リフト状態に変化した際に、押圧機構のスライド動作がその変化に追従できないとすると、カムからカム軸に加えられるトルクだけが増大して、低減トルクが増大しない事態が生ずる。この場合、カム軸とカム軸駆動機構との間には、一時的に大きなカム軸トルクが作用することになる。本発明によれば、押圧機構の追従性を高めることができ、カム軸トルクの一時的な増大を十分に抑えることができる。
第7の発明によれば、低減トルクカム面がカム軸と共に回転することにより、カムからカム軸に加えられるトルクと逆位相の低減トルクをカム軸に与えることができる。また、押圧機構が発する押圧力の基準値を変化させることにより、カム軸に伝わる低減トルクの大きさを変化させることができる。従って、本発明によれば、大リフト対応低減トルクと、それに比して小さな低減トルクとを選択的に発生させることができる。
第8の発明によれば、カム機構を回動させることにより、バネ部材の固定端の位置を変化させることができる。バネ部材の固定端の位置が変わると、押圧機構から低減トルクカム面に与えられる押圧力が変化する。このため、本発明によれば、カム軸に加えられる低減トルクの大きさを、容易に変化させることができる。
第9の発明によれば、押圧機構が発する押圧力の基準値を、制御軸の回転位置により変化させることができる。このため、本発明によれば、弁体の開弁に伴う反力を打ち消すための逆位相トルクの大きさと、弁体のピークリフトとを、制御軸の回転位置を制御するだけで、同時に制御することができる。
第10の発明によれば、制御軸の回転位置を制御するだけで、カム軸に伝わる逆位相トルクの大きさを、弁体のピークリフトの大きさ、つまり、弁体の開弁に伴う反力の大きさに合わせて増減させることができる。
第11又は第12の発明によれば、弁体の開弁に伴う反力を相殺するための逆位相トルクを、複数箇所に分散させてカム軸に加えることができる。このため、本発明によれば、逆位相トルクの印加に起因するカム軸の負担を軽減させることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
(特徴部分の構成)
図1は、本発明の実施の形態1のカム軸トルク低減機構の主要部の構成を説明するための図である。本実施形態のカム軸トルク低減機構は、カム軸ハウジング10を備えている。カム軸ハウジング10は、V型6気筒式内燃機関の一方のバンクにおいて用いられる部材、つまり、直列に配置される3つの気筒に対応して用いられる部材である。以下、それら3つの気筒を、図1における左下側から順に、便宜上♯1、♯3、♯5気筒と称する。
カム軸ハウジング10は、シリンダブロックと、ヘッドカバーとの間に挟まれた状態で用いられる。カム軸ハウジング10は、シリンダヘッド及びヘッドカバーの外形と同じ形状に設けられた外枠部12と、3つの橋渡し部14,16,18とで構成されている。橋渡し部14は、♯1気筒と♯3気筒との間に、橋渡し部16は、♯3気筒と♯5気筒との間に、また、橋渡し部18は、♯5気筒の外側に、それぞれ設けられている。
カム軸ハウジング10は、カム軸20を回動可能に保持している。カム軸20は、♯1、♯3及び♯5気筒を縦断するように設けられており、それぞれの気筒に対応する位置にカム22,24,26を備えている。3つのカム22,24,26は、それぞれ、120°ずつ位相がずれた位置にノーズのピークを有している。
カム軸20の一端には、図示しないプーリーが装着される。このプーリーは、チェーン或いはタイミングベルトを含む駆動機構を介してクランク軸に連結される。カム軸20は、その駆動機構によって、クランク軸の1/2の速度で回転するように駆動される。
カム軸20の他端近傍には、低減トルクカム面28が設けられている。低減トルクカム面28は、カム軸20が縦断する気筒の数と同数のカムノーズ、つまり、3つのカムノーズを備えている。低減トルクカム面28は、正三角形の頂点を円弧状に面取りすることで得られるような形状を有しており、その3つの辺の中央部が、3つのカム22,24,26のノーズピークと一致するように設けられている。
図2は、上述した低減トルクカム面28の周辺の構造を説明するための斜視図である。また、図3は、図2に示す構成をIII矢視で示した図(側面図)である。これらの図に示すように、本実施形態のカム軸トルク低減機構は、リフタ30と、スプリング32を備えている。
リフタ30の先端には、ローラ34が装着されている。リフタ30は、ローラ34が低減トルクカム面28に接触するように、ヘッドカバー或いはカム軸ハウジング10に組み付けられる。より具体的には、ヘッドカバー或いはカム軸ハウジングには、図3中に符号36を付して示すようなスプリング取り付け部36が固定され、リフタ30及びスプリング32は、その内部に摺動可能な状態で保持される。
図2及び図3に示す構成によれば、低減トルクカム面28は、スプリング32のバネ力を受けながら、カム軸20と共に回動することができる。図3は、ローラ34が低減トルクカム面28の一辺の中央部に接している状態を示している。スプリング32は、この状態で最も伸張した状態となる。また、この状態では、スプリング32のバネ力の方向が、カム軸20の中心と重なるため、そのバネ力は、カム軸20に対して何らトルクを与えない。
カム軸20が図3に示す位置から回転する場合、ローラ34は、低減トルクカム面38に沿ってノーズピークに向かって転動する。この際、スプリング32のバネ力は、カム軸20の回転を妨げる方向(正方向)のトルクを生じさせる。カム軸20が更に回転すると、ローラ34は、ノーズピークに達する。この時点では、バネ力の方向が再びカム軸20の中心と重なるため、バネ力に起因するトルクは再びゼロとなる。
カム軸20が更に回転すると、ローラ34は、低減トルクカム面28のノーズピークを超えて、隣の辺の中央部に向かって転動する。この際、スプリング32のバネ力は、カム軸20の回転を進める方向(負方向)のトルクを生じさせる。以後、ローラ34が、隣の辺の中央部に達すると、バネ力に起因するトルクは再び消滅する。以下、低減トルクカム面28がスプリング32のバネ力を受けてカム軸20に加えるトルクを「大リフト対応低減トルク」と称する。
上述した大リフト対応低減トルクは、ローラ34が、低減トルクカム面28の一辺の中央部に接する位置から、隣の辺の中央部に接する位置に転動する間に、つまり、カム軸20が120°回転する間に、1周期の増減を示す。このため、図2及び図3に示す構成によれば、カム軸20が1回転する間に、3周期の増減を示す低減トルクをカム軸20に与えることができる。
(可変動弁機構の構成及び機能)
本実施形態のシステムは、内燃機関の個々の気筒に配置される弁体のリフト量を変化させる可変動弁機構を備えている。図4は、♯1、♯3及び♯5気筒のそれぞれに対応して設けられる可変動弁機構40の全体構成を表した斜視図である。
可変動弁機構40は、2つの弁体42を備えている。弁体42の上には、それぞれ、ロッカーアーム44の一端が載せられている。ロッカーアーム44の他端は、ラッシュアジャスタ46により支持されている。
ロッカーアーム44の上には、それぞれ、揺動アーム48が配置されている。2つの揺動アーム48の間には、制御アーム50が配置されている。更に、一方の揺動アーム48に隣接する位置には、大作用角アーム52が配置されている。大作用角アーム52には、大作用角ローラ54が回動可能に保持されている。
上述した2つの揺動アーム48、制御アーム50、及び大作用角アーム52は、何れも貫通孔を有している。それらの貫通孔には、制御軸56が挿入されている。揺動アーム48及び大作用角アーム52は、制御軸56を揺動軸としてそれぞれ揺動することができる。他方、制御アーム50は、制御軸56に固定されている。
図5は、図4に示す可変動弁機構40を、V矢視で表した図(側面図)である。図5に示すように、制御アーム50には、リンク機構58を介して中間アーム60の一端が連結されている。中間アーム60は、制御軸56の下側を回り込むように、2つの揺動アーム48の間を円弧状に延在しており、その他端にはカムローラ62を備えている。カムローラ62は、個々の気筒のカム22,24,26と接触して、カム22,24,26からの押圧力を可変動弁機構40に伝達するための部材である。
カムローラ62の両側には、スライダローラ64がそれぞれ配置される(図5と共に図4を参照)。スライダローラ64は、カムローラ62に連結された状態で、揺動アーム48のスライド面に沿って転動することができる。このため、カム22,24,26からカムローラ62に加えられる押圧力は、スライダローラ64を介して揺動アーム48に伝達される。その結果、カム22,24,26の回転動作は揺動アーム48の揺動動作に変換され、更には、弁体42の開閉動作に変換される。
図5に示すように、弁体42には、バルブスプリング力が作用している。このバルブスプリング力は、常に弁体42を閉弁方向に付勢している。従って、カム22,24,26がカムローラ62を押し下げて弁体42にリフトを与えている際には、バルブスプリング力に起因する反力が、カム22,24,26に作用する。
また、本実施形態において、揺動アーム48には、図5に示すようにロストモーションスプリング力が作用している。ロストモーションスプリングは、揺動アーム48をスライダローラ64の方向に押し付けるためのスプリングである。このため、カム22,24,26が揺動アーム48を開弁方向に回動させている間は、ロストモーションスプリング力がカム22,24,26に作用する。
以上説明した通り、本実施形態のシステムでは、弁体42が開弁方向にリフトしている間は、カム22,24,26に対して、バルブスプリング力及びロストモーションスプリング力が作用する。そして、それらの力は、カム22,24,26のノーズピークがカムローラ62を乗り越えるまでは、カム軸20の回転を妨げる方向(正方向)のトルクを発生し、ノーズピークがカムローラ62を乗り越えた後は、カム軸20の回転を促進する方向(負方向)のトルクを発生する。
カム22,24,26のノーズは、上述した通り、120°ずつ位相がずれた位置に設けられている。このため、カム軸20には、各気筒の弁体42を開閉させるのに伴って、120°を1周期として増減するトルクが加えられる。換言すると、カム軸20には、1回転の間に、3周期の増減を示すトルクがカム22,24,26から加えられる。
本実施形態における可変動弁機構40は、制御軸40を回すことにより、弁体42に生ずるリフトピーク量を変化させることができる。以下、可変動弁機構40がリフトピーク量を最大とする運転を「大リフト運転」と、また、リフトピーク量を最小とする運転を「小リフト運転」と、更に、ピークリフト量をそれらの間の値とする運転を「中リフト運転」と、それぞれ称する。
本実施形態における可変動弁機構40は、また、所定の切り換え操作を行うことにより、2つの弁体42のうち一方だけを、大リフト運転に固定し、他方の弁体42のリフト量だけを変化させる状態を作り出すことができる。以下、このような運転を、「片弁大リフト固定運転」と称す。尚、可変動弁機構を用いて2つの弁体42のリフト量を変化させること、及び片弁大リフト固定運転を実現することは、公知の技術であり、かつ、本発明における主要部ではないため、ここでは、それらについての詳細な説明は省略する。
[実施の形態1の特徴的動作]
図6は、本実施形態のカム軸トルク低減機構の特徴的な動作を説明するためのタイミングチャートである。より具体的には、図6(A)は、大リフト運転時にカム22,24,26からカム軸20に入力されるトルク(以下「大リフト時トルク70」と称す)の波形と、小リフト運転時にカム22,24,26からカム軸20に入力されるトルク(以下「小リフト時トルク72」と称す)の波形とを示す。また、図6(B)は、低減トルクカム面28からカム軸20に加えられる大リフト対応低減トルク74の波形を示す。更に、図6(C)は、大リフト時トルク70と大リフト対応低減トルク74との合成トルク(以下「大リフト時合成トルク76」と称す)の波形を示す。
本実施形態において、可変動弁機構40は、大リフト運転時には、各気筒における作用角が120°以上となるようにカム22,24,26の押圧力を弁体42に伝達する。このため、大リフト時トルク70は、カム22,24,26が弁体42にリフトを与え始めた後(−180°,−60°,60°参照)、60°の期間だけ正の領域で変化し、弁体42のリフトがピークに達する時点(−120°,0°,120°参照)でゼロとなる。その後、大リフト時トルク70は、60°の期間だけ負の領域で変化し、弁体42が閉じるタイミング(−60°,60°,180°参照)でゼロとなる。
可変動弁機構40は、大リフト状態から小リフト状態に変化するにあたって、リフト量と共に作用角を縮小させる。このため、小リフト運転時には、大リフト運転時の120°以上に比して、作用角は十分に小さな値(60°程度)となる。その結果、小リフト時トルク72は、カム22,24,26が弁体42にリフトを与え始めた後(−180°,−60°,60°参照)、30°程度の間だけ正の領域で変化し、一旦ゼロとなった後、30°程度の期間だけ負の領域で変化する。
カム22,24,26からカム軸20に入力されるトルクは、バルブスプリング力やロストモーションスプリング力が大きいほど大きなものとなる。また、大リフト時には機関の高回転領域を使い、可変動弁機構の慣性力が大きくなる。このため、大リフト時トルク70のピーク値は、小リフト時トルク72のピーク値に比して大きな値となる。
図6(A)には、カム軸20とその駆動機構との間に発生させることのできる許容トルクの幅を一点鎖線によって示している。図6(A)に示すように、小リフト時トルク72のピーク値は、その許容トルクに比して十分に小さな値である。一方、大リフト時トルク70のピーク値は、その許容トルクを超える値にまで増大する。このため、大リフト時トルク70が、そのままチェーン等の駆動機構に作用するとすれば、その駆動機構には、過大な負荷が加わることになる。
本実施形態において、カム軸20には、カム22,24,26を介してトルクが加えられると共に、低減トルクカム面28を介して大リフト対応低減トルク74が加えられる。従って、カム軸20と、これを駆動するチェーン等との間には、それらの合成トルクが作用する。
低減トルクカム面28から入力される大リフト対応低減トルク74は、上述した通り、120°の周期で増減する。特に、本実施形態において、低減トルクカム面28とカム軸20との相対位置は、大リフト運転の際にカム22,24,26の何れかが弁体42にリフトを与え始める位置(−180°,−60°,60°)で、3つのノーズピークの何れかがローラ34に接するように設計されている。換言すると、低減トルクカム面28は、大リフト運転の際に、弁体42のリフトがピークに達する位置(−120°,0°,120°)で、何れかの辺の中央部がローラ34に接するようにカム軸20に装着されている。
このため、大リフト対応低減トルク74は、図6(B)に示す−180°、−60°或いは60°の位置(ノーズピークがローラ34と接する位置)でゼロとなり、その後、急激に負の方向に変化する。また、大リフト対応低減トルク74は、図6(B)に示す−120°、0°、120°の位置(辺の中央部がローラ34と接する位置)でゼロに復帰し、その後、比較的緩やかに正の方向に変化する。つまり、本実施形態において、大リフト対応低減トルク74は、大リフト時トルク70に対して、ほぼ逆の位相による増減を示す。
逆位相のトルクは互いに打ち消し合う。このため、図6(C)に示すように、それらを合成した結果である大リフト時合成トルク76は、大リフト時トルク70に比して十分に小さなものとなる。特に、本実施形態では、大リフト時合成トルク76のピーク値が、許容トルクに収まるように、大リフト対応低減トルク74の位相及びピーク値を設定している。このため、本実施形態の機構によれば、大リフト運転の際に、チェーン等の駆動機構に、過大なカム軸トルクが加わるのを確実に回避することができる。
カム22,24,26からカム軸に加わるトルクは、大リフト運転時、かつ高回転時において最大となる。このため、大リフト運転時にチェーン等に加わるカム軸トルクが許容範囲に収まっていれば、如何なる運転状態の下でもカム軸トルクが許容範囲から外れることはない。従って、本実施形態の機構によれば、全ての運転領域において、カム軸20と、その駆動機構との間に過大なカム軸トルクが作用するのを確実に回避することができる。
チェーン等の駆動機構とカム軸20との間に生ずるカム軸トルクを低減させる手法としては、例えば、一の気筒のカムからカム軸に正のトルクが加えられる際に、他の気筒のカムがカム軸に負のトルクを与えるように、それらのカムの機構を調整するという手法も考えられる。しかしながら、一の気筒のカムも他の気筒のカムも、それぞれの気筒において弁体を駆動する役割を担っている。このようなカム、つまり、個々の気筒の弁体動作に影響を与えるカムの機構の調整は、弁体の動作に関する要求のため、自由に行うことができない。
これに対して、本実施形態のカム軸トルク低減機構は、何れの気筒の弁体動作にも影響を与えることがない低減トルクカム面28により低減トルクを発生させることとしている。このため、本実施形態の機構によれば、気筒間での同期を取るための調整が不要であり、設計上、高い自由度を確保することが可能である。
更に、一の気筒のカムと他の気筒のカムに、それぞれ正負のトルクを同時に発生させるための調整は、通常、カム軸上に180°位相の異なる一対のカムが存在する場合に可能となる。このため、このような調整の施された機構を、例えば、3気筒式の内燃機関において実現することは極めて困難である。これに対して、本実施形態のトルク低減機構は、そのような制約を受けることがなく、上述した実施の形態1に示したように、3気筒式の内燃機関においても容易に実現することが可能である。
ところで、上述した実施の形態1においては、カム軸トルク低減機構をV型6気筒の内燃機関に適用することとしているが、この機構を適用する内燃機関の形式は、これに限定されるものではない。すなわち、本実施形態のカム軸トルク低減機構は、直列3気筒の内燃機関に適用することとしてもよい。また、低減トルクカム面28のノーズ数を5つにしたうえで、V型10気筒の内燃機関、或いは直列5気筒の内燃機関に、本実施形態と同様のカム軸トルク低減機構を組み込むこととしてもよい。尚、この点については、以下に説明する他の実施形態についても同様である。
また、上述した実施の形態1においては、大リフト対応低減トルク74を、低減トルクカム面28及びスプリング32によって発生させることとしているが、大リフト対応低減トルク74を発生させる機構はこれに限定されるものではない。すなわち、大リフト対応低減トルク74は、カム軸20の周辺に配置した磁性体の引力や斥力を利用して発生させることとしても、或いは、カム軸20に連結した電動機を利用して発生させることとしてもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、図2及び図3に示す機構が前記第1の発明における「低減トルク発生手段」に相当している。
実施の形態2.
[実施の形態2の構成]
次に、図7乃至図12を参照して本発明の実施の形態2について説明する。図7は、本発明の実施の形態2の主要部の構成を説明するための図である。図7に示すように、本実施形態のカム軸トルク低減機構は、低減トルクカム面28の隣に、中間面80及び円筒面82を備えている。図7に示す構成は、この点を除いて図1に示す構成と同様である。
円筒面82は、カム軸20と同心の筒状部材であり、低減トルクカム面28の最小半径と同じ半径を有している。つまり、円筒面82は、カム軸20の中心から低減トルクカム面28の各辺中央部までの長さと等しい半径を有する円筒状の部材である。
中間面80は、低減トルクカム面28と円筒面82とを連続的につなげるための部材である。具体的には、中間面80は、低減トルクカム面28と接する部位においては、低減トルクカム面28と同じ形状、つまり、正三角形の3つの頂点に面取りを施すことで得られる形状の断面を有している。中間面80の断面形状は、円筒面82に近づくに連れて円筒面82の断面形状に近づき、円筒面82に接する位置において、円筒面82と同じ半径を有する円形になる。
図8は、本実施形態における低減トルクカム面28の周辺を拡大して表した斜視図である。図8に示すように、低減トルクカム面28の近傍には、リフタ84とホルダ86が配置されている。ホルダ86の内部には、スプリング88が挿入されている。ホルダ86は、実施の形態1におけるリフタ30と同様に、カム軸ハウジング10或いはヘッドカバーに支持される。
図9は、図8に示す構成をIX矢視で表した平面図である。ホルダ86には、電動機或いは油圧駆動機構等のアクチュエータ(図示省略)が連結されている。ホルダ86は、そのアクチュエータによって駆動されることにより、カム軸20と平行な方向に変位することができる。
図10は、図8に示す構成をX矢視で表した側面図である。図10に示すように、リフタ84の先端には、ボール90が装着されている。ボール90は、リフタ84に保持された状態で、自由に回転することができる。
図9及び図10に示す状態において、ボール90は、スプリング88によって低減トルクカム面28に押し付けられている。ホルダ86が、図9における下方から上方に向かって移動する際に、ボール90は、低減トルクカム面28及び中間面80の上を転がって円筒面82に接する位置まで移動することができる。
ボール90が低減トルクカム面28に接している場合は、カム軸20の回転に伴って、ボール90は、低減トルクカム面28の表面上を転がる。この際、リフタ84は、スプリング88を伸縮させながら往復運動する。また、この際、カム軸20には、低減トルクカム面28を介して、実施の形態1で説明したのと同様の大リフト対応低減トルクが作用する。
ホルダ86が、低減トルクカム面28側から円筒面82に向かって移動するに連れて、カム軸20の回転に伴うリフタ84の往復運動幅が小さくなる。その結果、ホルダ86が円筒面82側に移動するに従って、カム軸20が受ける低減トルクのピーク値は小さくなる。そして、ボール90が円筒面82に接する状態では、カム軸20の回転に伴うリフタ84の往復運動が消滅し、カム軸20が低減トルクを受けない状態となる。
[実施の形態2の動作]
図11は、本実施形態において用いられる内燃機関の運転状態マップを示す。図11において、横軸は機関回転数を示し、また、縦軸は機関負荷を示している。図11中に符号92を付して示す線は内燃機関のトルク特性を示す。トルク特性92に囲まれた領域内に記された実線94は、片弁固定領域の境界線を示す。また、符号96を付して示す曲線は、低減機構切り換え線を示す。
本実施形態における内燃機関は、片弁固定領域94の外側では、各気筒が備える2つの弁体42を、同じリフト量および作用角で開閉させる。図11中に示す「小」「小」は、2つの弁体42が共に小リフト運転で駆動される領域を表している。また、「中」「中」及び「大」「大」は、それぞれ、2つの弁体42が中リフト運転、或いは大リフト運転で駆動される領域を表している。
片弁固定領域94の内部では、2つの弁体42のうち一方が大リフト運転に固定され、他方の弁体だけが、機関回転数及び機関負荷に応じて、小リフト運転又は中リフト運転で駆動される。
低減機構切り換え線96は、上述した規則に従って弁体42が駆動された場合に、カム22,24,26からカム軸20に加えられるトルクが、判定値内に収まる領域と、判定値を超える領域とを区分している。より具体的には、低減機構切り換え線96は、カム軸20とチェーン等の駆動機構との間に作用するカム軸トルクを小さくするうえで、大リフト対応低減トルクをカム軸20に加えた方が有利な領域と、低減トルクを消滅させた方が有利な領域とを区分するように定められている。以下、低減トルク切り換え線96より低負荷低回転の領域を「低減トルク消滅領域」と、低減トルク切り換え線96より高負荷高回転の領域を「低減トルク発生領域」と、それぞれ称する。
[実施の形態2における制御]
図12は、内燃機関の運転状態に併せてカム軸トルク低減機構の状態を制御するために、本実施形態において実行されるルーチンの内容を説明するための図である。本実施形態のシステムは、ホルダ86を駆動するアクチュエータを制御するために、図示しないECU(Electronic Control Unit)を備えている。図12に示すルーチンは、そのECUにおいて実行される。
図12に示すにルーチンでは、先ず、低減トルクカム面28等の各面と、ボール90等の揺動部との目標相対位置が割り出される(ステップ100)。ECUには、機関回転数及び機関負荷を検知するためのセンサ出力が供給されている。また、ECUには、機関回転数と機関負荷との関係で、上述した「低減トルク消滅領域」及び「低減トルク発生領域」を定めたマップが記憶されている。ここでは、そのマップに従って、現在の運転状態が低減トルク消滅領域に属していると判断されると、ボール90が円筒面82に接する位置が、各面と揺動部との目標相対位置とされる。他方、上記のマップに従って、現在の運転状態が低減トルク発生領域に属していると判断されると、ボール90が低減トルクカム面28に接する位置が、両者の目標相対位置とされる。
上記の処理が終わると、次に、各面と揺動部との相対位置が目標に一致するように、ホルダ86が駆動され、かつ、保持される(ステップ110)。具体的には、低減トルク消滅領域においては、ボール90が円筒面82に接するようにホルダ86の位置が調整される。また、低減トルク発生領域では、ボール90が低減トルクカム面28に接するようにホルダ86の位置が調整される。
以上の処理が行われることにより、本実施形態の機構によれば、カム軸20に、カム22,24,26から大きなトルクが入力される状況下(低減トルク発生領域)では、実施の形態1の場合と同様の大リフト対応低減トルクをカム軸20に加えることができる。この場合、カム22,24,26から入力されるトルクと大リフト対応低減トルクとが打ち消し合い、チェーン等の駆動機構に作用するカム軸トルクは許容トルクより小さなものとなる。
また、カム22,24,26からカム軸20に加えられるトルクが小さい状況下(低減トルク消滅領域)では、ボール90を円筒面82に接触させることにより、低減トルクを消滅させることができる。この領域では、カム22,24,26からカム軸20に加えられるトルクが十分に小さいため、低減トルクを発生させると、カム軸トルクが却って大きなものとなる。上記の処理によれば、そのような事態の発生を確実に回避することで、内燃機関の燃費特性を改善するうえで有利な状況を作り出すことができる。
以上説明した通り、本実施形態のカム軸トルク低減機構によれば、内燃機関の弁体42に比較的大きなリフト量が与えられる場合に、カム軸トルクが許容トルクを超えるのを回避することができ、かつ、弁体42に比較的小さなリフト量が与えられる場合に、カム軸トルクが、低減トルクによって無駄に大きくされるのを防ぐことができる。このため、本実施形態の機構によれば、チェーン等の駆動機構の負担を実施の形態1と同様に低減することができると共に、実施の形態1の場合に比して、内燃機関の燃費特性を向上させることができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、内燃機関の運転領域を、「低減リフト消滅領域」と「低減トルク発生領域」の2つに区分し、ボール90を、低減トルクカム面28及び円筒面82の何れかに選択的に接触させることとしているが、本発明の制御手法はこれに限定されるものではない。
図13は、内燃機関の運転領域を、「低減リフト消滅領域」と「低減トルク可変領域」と「低減トルク発生領域」の3つに区分する例を説明するための図である。図13の内容は、第2の低減機構切り換え線98が追記されている点を除いて図11に示す内容と同じである。
第2の低減機構切り換え線98は、上述した「低減トルク可変領域」と「低減トルク発生領域」とを区分するための線である。低減トルク可変領域は、内燃機関の運転状態に応じて、各気筒の弁体42に与えられるリフト量が、比較的大きく変更される領域である。この領域においては、弁体42の駆動に伴ってカム22,24,26からカム軸20に加えられるトルクにも顕著な変化が生ずる。他方、本実施形態のカム軸トルク低減機構によれば、ボール90を、中間面80のどの位置に接触させるかに応じて、カム軸20に加えられる低減トルクの大きさを変化させることができる。このため、低減トルク可変領域においては、ボール90が中間面80に接触する範囲内で、ホルダ86の位置を、カム22,24,26からカム軸20に加えられるトルクの大きさに応じて、具体的には、機関回転数及び機関負荷に応じて調整することとしてもよい。このような制御を行うこととすれば、上述した実施の形態2の場合に比して、カム軸トルクの平均値を更に下げることができ、内燃機関の燃費特性を更に改善することができる。
また、上述した実施の形態2においては、図8乃至図10に示す機構を用いることにより低減トルクを発生させ、かつ、その大きさを変化させることとしているが、この機能を実現するための構成はこれに限定されるものではない。すなわち、カム軸20の端部に電動機を連結して、電動機への通電を制御することにより、所望の大きさの低減トルクを所望の位相で発生させることとしてもよい。この点は、以下に説明する実施の形態3においても同様である。
ところで、上述した実施の形態2においては、図8乃至図10に示す機構が前記第1の発明における「低減トルク発生手段」、及び前記第2の発明における「低減トルク可変機構」に相当している。また、ホルダ86のアクチュエータを制御するECUが図12に示すルーチンを実行することにより前記第2の発明における「切換指令手段」が実現されている。
また、上述した実施の形態2においては、ボール90、リフタ84及びスプリング88が前記第3の発明における「押圧機構」に相当している。更に、ホルダ86及びこれを駆動するアクチュエータが前記第3の発明における「押圧機構移動手段」、及び前記第4の発明における「スライド機構」に相当している。
実施の形態3.
次に、図14乃至図16を参照して本発明の実施の形態3について説明する。図14は、本実施形態のカム軸トルク低減機構の構成を説明するための斜視図である。図15は、図14に示す機構をXV矢視で表した平面図である。また、図16は、図14に示す構成をXVI矢視で表した側面図である。
図14乃至図16に示す構成は、中間面120の形状、及び円筒面122の大きさが異なる点を除いて、上述した実施の形態2の構成(図8乃至図10参照)と同様である。以下、本実施形態における構成要素のうち、実施の形態2における構成要素と同一のものについては、共通する符号を付してその説明を省略又は簡略する。
本実施形態のカム軸トルク低減機構において、円筒面122は、低減トルクカム面28の最大径と等しい径を有している。すなわち、円筒面122は、カム軸20の中心から低減トルクカム面28のノーズピークまでの長さと等しい半径を有している。
中間面120は、低減トルクカム面28と円筒面122とを連続的につなげるための部材である。具体的には、中間面120は、低減トルクカム面28と接する部位においては、低減トルクカム面28と同じ形状、つまり、正三角形の3つの頂点に面取りを施すことで得られる形状の断面を有している。中間面120の断面形状は、円筒面122に近づくに連れて円筒面122の断面形状に近づき、円筒面122に接する位置において、円筒面122と同じ半径を有する円形になる。
本実施形態の構成によれば、実施の形態2の場合と同様に、内燃機関の運転状態に合わせてホルダ86の位置をスライドさせることにより、ボール90が低減トルクカム面28に接する状態と、ボール90が円筒面に接する状態とを切り換えることができる。更には、ボール90を中間面120上の任意の位置に接触させることができる。このため、本実施形態の構成によっても、実施の形態2の場合と同様の機能を実現することができる。
[実施の形態2と実施の形態3の比較]
次に、実施の形態2の機構と、実施の形態3の機構との相違について説明する。図8乃至図10に示すように、実施の形態2のカム軸トルク低減機構では、円筒面82の半径が、低減トルクカム面28の最小半径に一致している。他方、図14乃至図16に示すように、実施の形態3のカム軸トルク低減機構では、円筒面122の半径が低減トルクカム面28の最大半径に一致している。
実施の形態2の構成においてボール90が円筒面82に接触している場合と、実施の形態3の構成においてボール90が円筒面122に接している場合とを比較すると、スプリング88のバネ力は、前者の場合においてより小さなものとなる。このため、低減トルク消滅領域においてカム軸20が受ける外力は、実施の形態2の場合に、実施の形態3の場合に比して小さくなる。
内燃機関のフリクションを低減してその燃費特性を改善するためには、カム軸20に加わる外力は小さいほど好ましい。この点、実施の形態2の構成は、実施の形態3の構成に比して好適である。従って、内燃機関のフリクションを減らして、その燃費特性を改善する観点からすれば、実施の形態2の構成は、実施の形態3の構成に比して優れている。
一方、実施の形態3の構成は、以下に説明するように、可変動弁機構40の変化に対して良好な応答性を確保し易い点、及びシステムのフェールセーフを実現し易い点において実施の形態2の構成に比して優れている。
すなわち、実施の形態3の構成では、ボール90が円筒面122に接している場合に、スプリング88は最も縮小した状態を維持する。従って、ボール90の接触位置が、円筒面122から低減トルクカム面28に向かって移動する際に、スプリング88は、平均的には延びる方向に変化する。このため、実施の形態3の構成によれば、低減トルクを発生させない状態から大リフト対応低減トルクを発生させる状態への変化を、高い応答性の下に生じさせることができる。他方、実施の形態2の構成は、上記の理由と逆の理由により、低減トルクが生じていない状態から大リフト対応低減トルクを発生させる状態への変化を迅速に生じさせ難い特性を有している。
内燃機関において加速要求が生じた後、可変動弁機構40が、小リフト運転から大リフト運転に切り替わった後に、大リフト対応低減トルクが迅速に立ち上がらないとすると、一時的に過大なカム軸トルクが発生する事態が生じ得る。このような事態の発生を回避する意味では、大リフト対応低減トルクを迅速に立ち上げることのできる実施の形態3の構成が、実施の形態2の構成に比して優れている。
また、ホルダ86のアクチュエータに異常が発生して、ホルダ86の位置が保持できなくなった場合、実施の形態3の構成によれば、ボール90は、スプリング88のバネ力により、低減トルクカム面28に接する位置に移動する。この場合、カム軸トルク低減機構が大リフト対応トルクを発生するため、如何なるリフト量が採用されても過大なカム軸トルクの発生は防止することができる。他方、実施の形態2の構成によれば、ホルダ86の保持力が消滅すると、ボール90は、円筒面82に接する位置に移動する。この場合、大リフト運転時には、チェーン等の駆動機構に過大なカム軸トルクが作用する。以上の理由により、フェールセーフの観点からも、実施の形態3の構成は実施の形態2の構成に比して優れている。
ところで、上述した実施の形態3においては、図14乃至図16に示す機構が前記第1の発明における「低減トルク発生手段」、及び前記第2の発明における「低減トルク可変機構」に相当している。
実施の形態4.
次に、図17を参照して本発明の実施の形態4について説明する。図17は、本発明の実施の形態4のカム軸トルク低減機構の構成を説明するための図である。本実施形態のカム軸トルク低減機構は、スプリング取り付け部36が、スペーサ130を介してカム機構132に接している点を除いて、実施の形態1の機構と同様の構成を有している。以下、図17に示す構成要素のうち、実施の形態1において説明した要素(図2及び図3参照)と同一の構成要素については、共通する符号を付してその説明を省略又は簡略する。
図17(A)は、スペーサ130がカム機構132のノーズに接している状態を示す。以下、この状態を「伸縮状態」と称す。図17(B)は、スペーサ130が、カム機構132の基準円に接している状態を示す。以下、この状態を「基準状態」と称す。図17(A)及び図17(B)において、スプリング32は、自然長の状態で表されているが、現実には、スプリング取り付け部36の内部に収納される。このため、図17(A)に示す伸縮状態におけるスプリング36は、図17(B)に示す基準状態の場合に比して、縮小した状態となる。
カム軸20は、スプリング36が縮小しているほど、低減トルクカム面28の回転に伴ってピーク値の大きな低減トルクを受ける。従って、本実施形態のカム軸トルク低減機構は、図17(A)に示す縮小状態においてピーク値の大きな低減トルクを発生し、図17(B)に示す基準状態においてピーク値の小さな低減トルクを発生する。
本実施形態において、カム機構132には、図示しないアクチュエータが連結されている。また、本実施形態のシステムは、そのアクチュエータを制御するECUを備えている。本実施形態におけるECUは、実質的に、上述した実施の形態2又は3の場合と同様の処理を行う。
より具体的には、本実施形態におけるECUは、内燃機関の運転状態が、上述した低減トルク消滅領域に属する場合には、図17(B)に示す基準状態が実現されるようにカム機構132を駆動する。また、内燃機関の運転状態が、上述した低減トルク発生領域に属する場合には、図17(A)に示す縮小状態が実現されるようにカム機構132を駆動する。
以上の処理が実行される結果、本実施形態のカム軸トルク低減機構によれば、弁体42のリフト量が小さく制御される低負荷低回転領域において、小さな低減トルクをカム軸20に与えることができる。また、弁体42に大きなリフト量が与えられる高負荷高回転領域では、大きな低減トルクをカム軸20に与えることができる。このため、本実施形態のカム軸トルク低減機構によれば、実施の形態2又は3の場合と同様に、低負荷低回転領域において内燃機関のフリクションが不要に大きくなるのを防ぎつつ、大リフト運転時において過大なカム軸トルクが発生するのを確実に回避することができる。
ところで、上述した実施の形態4においては、ローラ34、リフタ30、スプリング32、スプリング取り付け部36及びスペーサ130が、前記第7の発明における「押圧機構」に、カム機構132が前記第7の発明における「押圧力調整機構」に、それぞれ相当している。また、ここでは、スプリング32が、前記第8の発明における「バネ部材」に相当している。
実施の形態5.
[実施の形態5の構成]
(全体の構成)
次に、図18乃至図20を参照して本発明の実施の形態5について説明する。以下、図18乃至図20に示す構成要素のうち、実施の形態1乃至4において説明したものと同一のものについては、共通する符号を付してその説明を省略又は簡略する。
図18は、本実施形態のカム軸トルク低減機構が搭載されたカム軸ハウジング10の斜視図である。カム軸ハウジング10は、実施の形態1の場合と同様に、V型6気筒式内燃機関の一方のバンクにおいて用いられる部材である。ここでは、便宜上、橋渡し部14及び16によって区分された3つの領域が、それぞれ、左下側から順に、内燃機関の♯1、♯3、♯5気筒に対応しているものとする。
カム軸ハウジング10には、カム軸20が回転可能に搭載されている。カム軸20は、カム22,24,26と共に、♯1、♯3及び♯5気筒のそれぞれに対応する低減トルクカム面140,142,144を備えている。低減トルクカム面140,142,144は、それぞれ、実施の形態1における低減トルクカム面28と同様に(図1、図2、図3参照)、3つのカムピークを等間隔で有している。
カム軸ハウジング10には、カム軸20と平行に、制御軸56が搭載されている。制御軸56は、3つの気筒を縦断するように設けられている。制御軸56には、♯1、♯3、及び♯5気筒のそれぞれに対応する位置に可変動弁機構40が装着されている。可変動弁機構40の下部には、図18には表れていないが、実施の形態1の場合と同様に、気筒毎に2つの弁体(吸気弁)が設けられている(図4参照)。
可変動弁機構40は、制御軸56の回転位置に応じて、弁体のピークリフトを変化させることができる。より具体的には、可変動弁機構40は、制御軸56の回転位置が一方の変位端に位置する場合に、大リフト運転の状態となり、制御軸56が、他方の変位端に向けて回動されることにより、弁体のピークリフト量を減少させる。そして、可変動弁機構40は、制御軸56の回転位置が他方の変位端に達すると、小リフト運転の状態となる。
制御軸56は、気筒毎に、押圧力調整カム146,148又は150を備えている。押圧力調整カム146,148,150は、低減トルクカム面140,142,144のそれぞれと対応する位置に設けられており、何れも同じ位相にカムノーズを有している。
押圧力調整カム146と低減トルクカム面140との間には、押圧機構152が配置されている。同様に、押圧力調整カム148,150と低減トルクカム面142,144との間には、それぞれ、押圧機構154,156が配置されている。押圧機構152,154,156の構成及び動作は、後に図20を参照して詳細に説明する。
(カム軸の駆動機構)
カム軸ハウジング10には、カム軸逆転駆動歯車158が搭載されている。また、カム軸20には、カム軸逆転シザーズ歯車160が装着されている。
図19は、カム軸逆転駆動歯車158とカム軸逆転シザーズ歯車160の周辺を、図18中に示すXIX矢視で表した図である。図19に示すように、カム軸逆転駆動歯車158は、制御軸56の上方において、回転可能に保持されている。また、カム軸逆転駆動歯車158は、チェーン(図示せず)等を介してクランク軸に連結されており、内燃機関の運転中は、クランク軸と同じ方向に回転する。
カム軸逆転シザーズ歯車160は、カム軸逆転駆動歯車158と噛み合うように構成されている。これらの歯車158,160によれば、内燃機関の運転中に、カム軸20を、クランク軸20と反対の方向に回転させることができる。
図18に示すカム軸ハウジング10は、上述した通り、V型6気筒式内燃機関の一方のバンク(便宜上、左バンクとする)において用いられる。可変動弁機構40は、左バンクと同様に右バンクにも搭載される。左バンクの気筒の特性と、右バンクの気筒の特性を合わせるうえでは、左右のバンク構造を対称化することが望ましい。
このため、左バンクにおいて、カム軸20が、可変動弁機構40(制御軸56)の左側に位置するとすれば、右バンクは、カム軸が、可変動弁機構(制御軸)の右側に位置するように構成することが望ましい。
左右のバンクがそれぞれ備えるカム軸をクランク軸により駆動する方法としては、それらのカム軸を、チェーン等で単純にクランク軸に連結することが考えられる。この場合、左右のカム軸は、何れもクランク軸と同じ方向に回転することになる。
カム軸と可変動弁機構が左右のバンクにおいて対称に配置された状態で、左右のカム軸が同じ方向に回転すると、一方のバンクでは、カムのノーズが、可変動弁機構40のカムローラ62(図5参照)に上側から接近し、その下側から抜けるという状態が形成される。そして、他方のバンクでは、カムのノーズが、カムローラ62に下側から接近して、その上側に抜けるという状態が形成される。
可変動弁機構40は、制御軸56の回転に伴って、カム軸20に対するカムローラ62の上下方向位置を変化させ、その結果、弁体42に与えるリフトピークを変化させる。左右のカム軸が共にクランク軸と同じ方向に回転する内燃機関では、例えば、カムローラ62の相対位置が上方にシフトすると、一方のバンクでは、カムローラ62がカムにより押圧され始めるクランク角が進角し、他方のバンクではそのクランク角が遅角する。つまり、この場合、リフト量の変化に伴って、弁体の開弁位相が、左右のバンクにおいて異なる方向に変化する。
本実施形態のシステムは、上述した通り、左バンクのカム軸20を、クランク軸と反対の向きに回転させる。そして、このシステムにおいて、右バンクのカム軸は、クランク軸と同じ方向に回動される。つまり、本実施形態のシステムでは、カム軸と可変動弁機構の配置に加えて、カム軸の回転方向も、左右のバンクにおいて対称とされている。このため、このシステムによれば、左右のバンクにおいて、リフト量の変更に合わせて、弁体の開弁位相を同様に変化させることができる。
(特徴部分の構成)
図20は、♯1気筒に配置された低減トルクカム面140、押圧機構152、及び押圧力調整カム146の周辺を拡大して表した図である。より具体的には、図20(A)は、大リフト運転時の状態を示す拡大図である。また、図20(B)は小リフト運転時の状態を示す拡大図である。♯3気筒及び♯5気筒の状態も、♯1気筒の状態と同じであるため、ここでは、それらの代表例として、♯1気筒の状態を説明する。
図20に示すように、押圧機構152は、リフタ160とスペーサ162を備えている。リフタ160の先端には、ローラ164が装着されている。スペーサ162には、スプリングが内蔵されている。押圧機構152は、ローラ164を介してスプリングの反力を低減トルクカム面140に伝える。
低減トルクカム面140の位相は、実施の形態1乃至4(低減トルクカム面28)の場合と同様に、弁体の開弁に伴うカム軸トルクを打ち消す低減トルクを発生するように調整されている(図6(B)参照)。本実施形態では、3つの低減トルクカム面140,142,144が、それぞれ低減トルクを受け、それらの合成力がカム軸20に伝達される。このような構成によれば、個々の低減トルクカム面140,142,144に要求される低減トルクが、実施の形態1乃至4において低減トルクカム面28に要求される低減トルクの1/3となる。
押圧機構152,154,156に作用する応力は、低減トルクカム面140,142,144に伝わる低減トルクが小さいほど小さくなる。このため、本実施形態の構成、つまり、低減トルクの発生機構を気筒毎に設ける構成によれば、リフタ160やスペーサ162に要求される剛性を、実施の形態1乃至4の場合(リフタ30、スプリング取り付け部36)に比して十分に下げることができる。
上述した通り、本実施形態のシステムでは、押圧機構152,154,156が、低減トルクカム面140,142,144と制御軸56との間に配置されている。このような配置を実現するため、本実施形態では、押圧機構152,154,156が、実施の形態1乃至4の場合(リフタ30、スプリング取り付け部36)に比して小型化されている。
この点で、本実施形態のシステムは、実施の形態1乃至4の場合に比して、押圧機構152,154,156のそれぞれに、高い剛性を付与し難いという特性を有している。その一方で、本実施形態のシステムは、低減トルクを3つの低減トルク発生機構で分担して発生することにより、押圧機構152,154,156に要求される剛性を十分に低下させている。このため、本実施形態の構成によれば、押圧機構152,154,156を小型化しつつ、剛性面での要求を満たすことができる。
図20(A)に示すように、押圧力調整カム146は、大リフト運転時に、カムノーズがスペーサ152を押圧するように駆動される。また、図20(B)に示すように、押圧力調整カム146は、小リフト運転時に、カムの基準面がスペーサ162に接するように駆動される。
図20(A)の状態では、図20(B)に示す状態に比して、スペーサ162の位置がカム軸20側にシフトしている。このため、押圧機構152は、大リフト運転時に、小リフト運転時に比して大きな低減トルクを低減トルクカム面140に伝達する。カム軸20が、弁体の開弁に伴って受けるトルクは、弁体のリフト量が大きいほど大きくなる。本実施形態のシステムによれば、そのトルクの増減に合わせて、低減トルクを増減させることができ、全リフト領域において、カム軸20に加わる合成トルクを十分に小さくすることができる。
また、本実施形態のシステムは、低減トルクの基準値を変化させるための押圧力調整カム146,148,150を、制御軸56により駆動することとしている。上述した実施の形態4のシステムでは、制御軸56を駆動するための機構の他に、カム機構132を駆動するためのアクチュエータが必要である。本実施形態のシステムは、そのようなアクチュエータが不要となる点において、実施の形態4のシステムに比して、低コスト化や軽量化が容易であるという特性を有している。
ところで、上述した実施の形態4では、カム軸トルク低減機構(低減トルクカム面140,142,144、押圧機構152,154,156、及び押圧力調整カム146,148,150)を気筒毎に配置することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、押圧力調整カムが制御軸56に設けられており、押圧機構が制御軸56とカム軸20との間に配置されていれば、その数は一つであってもよい。
また、上述した実施の形態4では、押圧機構152,154,156の位置を変えることでカム軸低減トルクの大きさを変化させるカム軸トルク低減機構を、カム軸20に沿って複数配置することとしているが、この発明はこれに限定されるものではない。すなわち、カム軸20に沿って複数配置されるカム軸トルク低減機構の構成は、実施の形態1乃至3の構成の何れであっても良い。
尚、上述した実施の形態4においては、可変動弁機構40の揺動アーム48、制御アーム50、大作用角アーム52等が前記第9の発明における「揺動機構」に相当している。また、押圧力調整カム146,148,150が前記第9の発明における「押圧力調整機構」に相当している。
本発明の実施の形態1のカム軸トルク低減機構の主要部の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における低減トルクカム面の周辺の構造を説明するための斜視図である。 図2に示す構成をIII矢視で示した側面図である。 本実施形態における内燃機関が備える可変動弁機構の斜視図である。 図4に示す可変動弁機構をV矢視で表した側面図である。 本発明の実施の形態1のカム軸トルク低減機構の特徴的な動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2のカム軸トルク低減機構の主要部の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態2における低減トルクカム面の周辺の構造を説明するための斜視図である。 図8に示す構成をIX矢視で示した平面図である。 図8に示す構成をX矢視で示した側面図である。 本発明の実施の形態2において用いられる内燃機関の運転状態マップを示す。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2の変形例において用いられる内燃機関の運転状態マップを示す。 本発明の実施の形態3における低減トルクカム面の周辺の構造を説明するための斜視図である。 図14に示す構成をXV矢視で示した平面図である。 図14に示す構成をXVI矢視で示した側面図である。 本発明の実施の形態4のカム軸トルク低減機構の特徴部の構造を説明するための図である。 本発明の実施の形態5のカム軸トルク低減機構が搭載されたカム軸ハウジングの斜視図である。 本発明の実施の形態5が備えるカム軸逆転駆動歯車とカム軸逆転シザーズ歯車の周辺を、図18中に示すXIX矢視で表した図である。 ♯1気筒に配置された低減トルクカム面、押圧機構、及び押圧力調整カムの周辺を拡大して表した図である。
符号の説明
10 カム軸ハウジング
20 カム軸
22,24,26 カム
28;140,142,144 低減トルクカム面
30;160 リフタ
32 スプリング
34;164 ローラ
40 可変動弁機構
70 大リフト時トルク
74 大リフト対応低減トルク
76 大リフト時合成トルク
80;120 中間面
82;122 円筒面
90 ボール
130 スペーサ
132 カム機構
146,148,150 押圧力調整カム
152,154,156 押圧機構

Claims (12)

  1. 内燃機関の各気筒に対応するカムを備えるカム軸と、
    前記カムにより駆動される弁体のピークリフト量を可変とする可変動弁機構と、
    前記ピークリフト量を最大とする大リフト状態で前記可変動弁機構が作動する際に前記カムを介して前記カム軸に入力されるトルクに対して逆位相を示す大リフト対応低減トルクを、何れの気筒の弁体動作にも影響を与えることなく前記カム軸に加える低減トルク発生手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  2. 前記低減トルク発生手段は、
    前記カム軸が前記大リフト対応低減トルクを受ける大リフト対応状態と、前記カム軸が前記大リフト対応低減トルクに比して小さな低減トルクを受ける、或いは低減トルクを受けない非大リフト対応状態との何れかを、選択的に実現する低減トルク可変機構と、
    前記可変動弁機構が前記大リフト状態で作動している場合に前記大リフト対応状態の実現を指令し、当該可変動弁機構が、前記大リフト状態に比して小さなピークリフト量を発生させる非大リフト状態で作動している場合に前記非大リフト対応状態の実現を指令する切換指令手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  3. 前記低減トルク可変機構は、
    前記カム軸が縦断する気筒の数と同数のノーズを有する低減トルクカム面と、
    前記カム軸と同心に設けられた円筒面と、
    前記カム軸に対して垂直な方向での往復運動が可能であり、かつ、前記往復運動に伴う変位量に対応する押圧力を前記カム軸の方向に向けて発生する押圧機構と、
    前記押圧機構を、その先端が前記低減トルクカム面に接する位置と、その先端が前記円筒面に接する位置との間で移動させる押圧機構移動手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載の内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  4. 前記低減トルクカム面と前記円筒面とは、前記カム軸に、並んで配置されており、
    前記低減トルク可変機構は、前記低減トルクカム面と前記円筒面とを連続的につなげる中間面を含み、
    前記押圧機構移動手段は、前記押圧機構を前記カム軸に沿ってスライドさせるスライド機構を含むことを特徴とする請求項3記載の内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  5. 前記円筒面は、前記低減トルクカム面の最小半径と実質的に等しい半径を有することを特徴とする請求項4記載の内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  6. 前記円筒面は、前記低減トルクカム面の最大半径と実質的に等しい半径を有することを特徴とする請求項4記載の内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  7. 前記低減トルク可変機構は、
    前記カム軸が縦断する気筒の数と同数のノーズを有する低減トルクカム面と、
    前記低減トルクカム面に先端部を接触させた状態で、前記カム軸に対して垂直な方向に往復運動することができ、かつ、前記往復運動に伴う変位量に対応する押圧力を前記低減トルクカム面に加える押圧機構と、
    前記押圧機構が発生する押圧力の基準値を調整する押圧力調整機構と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載の内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  8. 前記押圧機構は、前記低減トルクカム面側の端部が可動端とされ、かつ、その他端が固定端とされるバネ部材を備え、
    前記押圧力調整機構は、前記バネ部材の固定端の位置を前記カム軸に対して垂直な方向に変位させることのできるカム機構を備えることを特徴とする請求項7記載の内燃機関のカム軸トルク低減機構。
  9. 前記可変動弁機構は、回動可能に保持された制御軸と、当該制御軸の回転位置に応じて前記弁体のピークリフト量を変化させる揺動機構とを備え、
    前記低減トルクカム面は、前記カム軸に設けられ、
    前記押圧機構は、前記低減トルクカム面と前記制御軸との間に設けられ、
    前記押圧力調整機構は、前記制御軸の回転位置に応じて、前記押圧力の基準値を変化させることを特徴とする請求項7又は8記載のカム軸トルク低減機構。
  10. 前記押圧力調整機構は、前記制御軸が、前記ピークリフト量が大きくなる方向に回転するほど、前記押圧力の基準値を大きくすることを特徴とする請求項9記載のカム軸トルク低減機構。
  11. 前記低減トルクカム面、前記押圧機構、及び前記押圧力調整機構の組が、単一のカム軸に対して、その長手方向に並んで複数設けられていることを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項記載のカム軸トルク低減機構。
  12. 前記低減トルクカム面、前記押圧機構、及び前記押圧力調整機構の組が、単一のカム軸に対して、その長手方向に並んで複数設けられていることを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項記載のカム軸トルク低減機構。
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