JP2008178030A - 周波数割当方法および基地局 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御局を設けずに各無線基地局が自律的に周波数を割当てる周波数割当方法を得ること。
【解決手段】所定の周波数帯を分割した分割周波数帯を、無線通信システムを構成する複数の基地局に割当てる場合の、各基地局における周波数割当方法であって、前記分割周波数帯と、当該分割周波数帯の割当状態と、当該分割周波数帯が割当てられている基地局の識別子と、を対応付けて周波数割当状態として管理する周波数割当状態管理ステップと、前記周波数割当状態に基づき未割当の分割周波数帯のなかから一つを選択し、それを割当分割周波数帯として自局に割当てる周波数割当ステップと、自局以外の基地局へ、自局の識別子と前記割当分割周波数帯とを含む周期割当通知2を周期的に送信する周期割当通知ステップと、前記周期割当通知に基づき周波数割当状態を更新する周波数割当状態更新ステップと、を含む。
【選択図】 図1
【解決手段】所定の周波数帯を分割した分割周波数帯を、無線通信システムを構成する複数の基地局に割当てる場合の、各基地局における周波数割当方法であって、前記分割周波数帯と、当該分割周波数帯の割当状態と、当該分割周波数帯が割当てられている基地局の識別子と、を対応付けて周波数割当状態として管理する周波数割当状態管理ステップと、前記周波数割当状態に基づき未割当の分割周波数帯のなかから一つを選択し、それを割当分割周波数帯として自局に割当てる周波数割当ステップと、自局以外の基地局へ、自局の識別子と前記割当分割周波数帯とを含む周期割当通知2を周期的に送信する周期割当通知ステップと、前記周期割当通知に基づき周波数割当状態を更新する周波数割当状態更新ステップと、を含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、周波数共有無線通信システムにおける周波数割当方法および基地局に関するものである。
周波数共有無線システムにおいては、その無線システムに割当てられている周波数帯を分割し、分割した周波数帯(分割周波数帯)を各無線基地局に割当てる。従来の周波数共有無線システムでは、複数の無線基地局を制御する制御局を設置し、制御局が各無線基地局の周波数割当状況,通信の呼,品質状況などの情報を収集し、収集した情報に基づいて無線基地局間の干渉が少なくなるように分割周波数帯を各無線基地局に割当ていた(たとえば、下記特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の周波数共有無線システムにおける周波数割当て方法では、制御局が、各無線基地局の周波数割当状況,通信状況,品質状況などを集中管理し、無線基地局に接続する各移動局,無線基地局の通信,品質状況などの通信状況の変化に応じて周波数割当てを実施する。このため、通信状況の変化が重なった場合、制御局の周波数割当て処理の負荷が高くなり割当てに遅延が生じるという問題があった。
また、集中して周波数割当てを行うため、故障またはネットワーク障害などにより制御局が孤立した場合、その制御局が周波数割当てを行う全無線基地局が使用不能となるという問題があった。さらに、制御局の設置と制御局に関連するネットワーク構築が必要であり、そのためのコストが必要であるという問題があった。
また、制御局では、各無線基地局の周波数割当状況,通信状況,品質状況などに基づいて、無線基地局間で干渉が少なくなるように分割周波数帯を各無線基地局に割当てる。しかし、品質状況については、具体的にどのような品質情報を用いるか、その品質情報をどのように測定または取得するか、そして、どのように周波数割当の判断に品質情報を適用するかについて、明確な基準がないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、周波数共有無線システムにおいて、制御局を設けずに、各無線基地局が自律的かつ動的に相互干渉が少なくなるように分割周波数を割り当てることができる周波数割当方法および基地局を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、所定の周波数帯を分割した分割周波数帯を、無線通信システムを構成する複数の基地局に割当てる場合の、各基地局における周波数割当方法であって、前記分割周波数帯と、当該分割周波数帯の割当状態と、当該分割周波数帯が割当てられている基地局の識別子と、を対応付けて周波数割当状態として管理する周波数割当状態管理ステップと、前記周波数割当状態に基づき未割当の分割周波数帯のなかから一つを選択し、それを割当分割周波数帯として自局に割当てる周波数割当ステップと、自局以外の基地局へ、自局の識別子と前記割当分割周波数帯とを含む周期割当通知を周期的に送信する周期割当通知ステップと、前記周期割当通知に基づき周波数割当状態を更新する周波数割当状態更新ステップと、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、無線基地局間で周波数割当情報を通知し合い、各無線基地局が通知された周波数割当情報を基に割当てられていない周波数を自局に割り当てるようにしたので、制御局を設けることなく、各無線基地局が自律的かつ動的に相互干渉の少ない周波数割当てを実現することができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる周波数割当方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態1の通信システムの構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の通信システムは、配下の移動局などと無線通信を行うBTS(Base Transceiver Station:無線基地局)1−1〜1−3で構成される。周期割当通知2は、BTS1−1〜1−3が自局の割当状態を周期的に通知するためのメッセージであり、枝番を付した周期的通知2−1,2−2,2−3は、それぞれBTS1−1,1−2,1−3が通知するメッセージを表す。
図1は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態1の通信システムの構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の通信システムは、配下の移動局などと無線通信を行うBTS(Base Transceiver Station:無線基地局)1−1〜1−3で構成される。周期割当通知2は、BTS1−1〜1−3が自局の割当状態を周期的に通知するためのメッセージであり、枝番を付した周期的通知2−1,2−2,2−3は、それぞれBTS1−1,1−2,1−3が通知するメッセージを表す。
図1に示すように、本実施の形態では、この通信システムに割当てられている周波数帯をn個に分割し、分割した周波数帯を分割周波数帯#0〜#nとよぶことにする。そして、BTS1−1〜1−3は、通信システムに割当てられている周波数帯を共有しており、分割周波数帯単位で各BTSに対する割当てを行うものとする。ここでは、分割周波数帯#0がBTS1−1に、分割周波数帯#1がBTS1−2に、分割周波数帯#2がBTS1−3に、それぞれ割当てられているとする。
つづいて、本実施の形態の周期割当通知動作について説明する。BTS1−1〜1−3は、起動から一定時間経過するとタイムアウト信号を送出する周期通知タイマをそれぞれ備えている。周期通知タイマのタイムアウトまでの一定時間は、周期割当通知2を通知する周期に設定する。BTS1−1〜1−3は、周期通知タイマからタイムアウト信号を受信すると、自局に現在割当てられている分割周波数帯を、全ての他の無線基地局(本実施の形態では、BTS1−1〜BTS1−3のうち自局以外の2局)に周期割当通知2として通知する。この通知は、ブロードキャストまたはマルチキャストにより行う。
図2は、本実施の形態の割当通知のフォーマットの一例である。図2に示すように、割当通知は、宛先IP(Internet Protocol)アドレスおよび送信元IPアドレスを含むIPv4(Internet Protocol Version 4),IPv6(Internet Protocol Version 6)などのヘッダであるIPパケットヘッダと、割当通知の種別を表すメッセージ種別と、通知を送信する局の割当分割周波数帯を示す割当分割周波数帯と、通知を送信する局を識別するための番号を表す無線基地局番号と、で構成される。
周期割当通知2のIPパケットヘッダの宛先IPアドレスは、マルチキャストまたはマルチキャストアドレスとなる。メッセージ種別は、周期割当通知を示す識別子とする。メッセージ種別は、周期割当通知2のみを行う場合には必要ないが、周期割当通知2以外の割当通知を送信する場合にも共通的に使用できるよう、図2では、メッセージの種別を含めた例を示している。なお、図2は一例であり、宛先アドレス,割当通知を送信する無線基地局を識別する情報,割当てを行った分割周波数帯を含んでいればどのような形式でもよい。
つづいて、本実施の形態の分割周波数帯の割当状態の管理方法について説明する。まず、BTS1−1〜1−3は、前述の周期割当通知2により、他のBTSの分割周波数帯の割当状態を知ることができる。BTS1−1〜1−3は、それぞれ内部に周波数割当状態テーブルを保持し、周期割当通知2を受信した場合、および、自局に新たに分割周波数帯を割当てる場合に周波数割当状態テーブルを更新する。このように、本実施の形態では、各BTSが、周波数割当状態テーブルを用いて分割周波数帯の割当状態を管理する。
図3は、BTS1−1の周波数割当状態テーブルの一例である。図3に示すように、周波数割当状態テーブルは、分割周波数帯,先頭周波数,最終周波数,割当無線基地局,割当状態の5項目で構成されている。これらの5項目が、n個の分割周波数帯について、それぞれ分割周波数帯に対応づけられて格納されている。分割周波数帯の欄は、分割周波数帯を表す識別番号を示し、先頭周波数の欄,最終周波数の欄は、その分割周波数帯のそれぞれ最小の周波数,最大の周波数を表す。割当無線基地局の欄は、その分割周波数帯が割当られている無線基地局を示す識別番号を示す。割当状態の欄は、割当済み(割当中)か否かなど周波数割当ての状態を示す。なお、図3は一例であり、分割周波数帯ごとに、その周波数が割り当てられている無線基地局を示す識別番号と割当状態が対応づけられるようになっていれば、どのような形式でもよい。たとえば、周波数割当状態テーブルには先頭周波数と最終周波数を含まず、先頭周波数と最終周波数と分割周波数帯との対応は別のテーブルで管理するようにしてもよい。
つづいて、周波数割当状態テーブルの更新方法について説明する。初期状態では、各BTSは、他局からの周期割当通知2を受信しておらず、自局に対する分割周波数帯の割当てもされていない。したがって、全ての分割周波数帯について、周波数割当状態テーブルの割当状態を割当てがされていないことを表す「未」とし、割当無線基地局を「なし」とする。そして、各BTSは、周期割当通知2を受信すると、その通知に含まれている割当分割周波数帯と無線基地局番号に基づき、周波数割当状態テーブルの対応する分割周波数帯について割当無線基地局および割当状態を更新する。また、自局に割り当てられた分割周波数帯が確定した場合にも、周波数割当状態テーブルの該当する分割周波数帯に対応する割当無線基地局を自局の識別番号に、割当状態を割当済みであることを示す「確定」に更新する。なお、本実施の形態では、割当状態を「確定」と「未」で表したが、それぞれに対応する識別子などを用いてもよい。
たとえば、図3の例では、分割周波数帯#0については自局に割当が確定しており、分割周波数帯#3については割当がされていない状態である。図3では、分割周波数帯#1および分割周波数帯#2については、周波数割当状態テーブルの更新の前後の状態を説明するために、割当状態と割当無線基地局について、更新の前後の状態をそれぞれ矢印の左と右で示している。BTS1−1は、更新前の状態(図3の割当無線基地局,割当状態の矢印の左側の状態)では、BTS1−2およびBTS1−3からの周期割当通知を受信しておらず、分割周波数帯#1および分割周波数帯#2について、割当無線基地局を「なし」、割当状態を「未」としている。
つぎに、BTS1−2,BTS1−3は、それぞれ周期割当通知2−2,2−3により、自局に割り当てられている分割周波数帯をBTS1−1に通知する。たとえば、周期割当通知2−2の割当分割周波数は分割周波数帯#1、割当無線基地局はBTS1−2となる。BTS1−1では、割当通知2−2に基づき、周波数割当状態テーブルの分割周波数帯#1に対応する割当無線基地局をBTS1−2に、割当状態を「確定」に更新する。同様に、BTS1−1は、割当通知2−3に基づき、分割周波数帯#2に対応する割当無線基地局をBTS1−3に、割当状態を「確定」に更新する。
つづいて、本実施の形態の周波数割当方法について説明する。前述の周波数割当状態テーブルに基づき、各BTSは、未割当の分割周波数帯を知ることができる。各BTSは、未割当の分割周波数帯のなかから自局が使用する分割周波数帯を選択する。これによって、他局と異なる分割周波数を用いることができる。そして、選択した分割周波数を自局に割り当てられた分割周波数とし、他局へ周期割当通知2により通知する。また、周波数割当状態テーブルの自局が選択した分割周波数帯に対応する割当無線基地局,割当状態の欄をそれぞれ、自局の識別番号,「確定」に更新する。
なお、本実施の形態では、未割当の分割周波数帯が、隣接する分割周波数帯が割当済み(「確定」)であるもののみの場合について説明したが、未割当の分割周波数帯のなかに隣接する分割周波数帯が割当済みでない分割周波数帯が存在する場合には、その分割周波数帯を割当てることにより、基地局間の干渉の少ない割当てを実現することができる。また、隣接する分割周波数帯が割当済み(「確定」)であるもののみである場合には、自局に割当てる分割周波数帯のうち実際に使用する周波数領域を狭くすることにより、隣接する分割周波数帯との間にガード周波数帯を設けて基地局間の干渉の影響を軽減するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、BTS1−1〜1−3が、自局に割り当てられている分割周波数帯を周期割当通知2により他局へ通知し、BTS1〜1−3は、おのおの周期割当通知2に基づき分割周波数帯の割当状態を管理することにより未割当の分割周波数帯のなかからを自局の割当分割周波数帯を選択するようにした。このため、割当を行うための制御局が必要なく、BTS1−1〜1−3のみで自律的に他のBTSに割当てられている分割周波数を避けて周波数割当を行うことができ、割当制御負荷の集中および割当情報転送負荷を少なくすることができる。
実施の形態2.
図4は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態2の通信システムの構成例を示す図である。図4に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態では、各BTSは、初回の周波数割当を通知するするメッセージである初期割当通知2aを送信するが、それ以外は実施の形態1と同様である。枝番を付した初期割当通知2aは、それぞれ同一枝番のBTS1が通知するメッセージを表す(たとえば、初期割当通知2a−1はBTS1−1が通知するメッセージ)。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる部分について説明する。
図4は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態2の通信システムの構成例を示す図である。図4に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態では、各BTSは、初回の周波数割当を通知するするメッセージである初期割当通知2aを送信するが、それ以外は実施の形態1と同様である。枝番を付した初期割当通知2aは、それぞれ同一枝番のBTS1が通知するメッセージを表す(たとえば、初期割当通知2a−1はBTS1−1が通知するメッセージ)。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態では、BTS1−1〜1−3が、立ち上げ時に他無線基地局からの割当分割周波数帯の周期的通知2を受信して、未割当の分割周波数のなかから自局の割当分割周波数帯を決定し、初期割当通知2aとして通知する。
本実施の形態では、実施の形態1と同様に、BTS1−1〜1−3が自局に割り当てた分割周波数帯を周期割当通知2により通知する。また、実施の形態1と同様に、周波数割当状態テーブルを用いて周波数割当状態を管理している。
つづいて、本実施の形態の初期割当通知動作について説明する。まず、BTS1−2とBTS1−3は、すでに分割周波数帯の割当が実施され、それぞれ周期割当通知2−2,2−3により割当てられた分割周波数帯を通知しているものとする。BTS1−2,BTS1−3の割当分割周波数帯をそれぞれ分割周波数#1,分割周波数#2とする。そして、この状態で、BTS1−1が立ち上がるものとする。
BTS1−1は、立ち上げに必要な処理が終了すると、周期割当通知受信タイマを起動する。周期割当通知受信タイマは、周期割当通知2を受信する時間を管理するためのタイマであり、設定された時間(周期割当通知2を受信するための待ち時間)が経過するとタイムアウト信号を送出する。BTS1−1は、周期割当通知受信タイマのタイムアウトの信号送出まで、他局から送信される周期割当通知2を受信する。周期割当通知を受信するための待ち時間としては、周期割当通知2が送信される周期以上に設定しておく必要がある。
ここでは、BTS1−2とBTS1−3が周期割当通知2を通知しているので、BTS1−1は、周期割当通知2−2,2−3を受信することになる。BTS1−1は、周期割当通知受信タイマのタイムアウトの信号が送出されると、受信した周期割当通知2−2,2−3に基づき、周波数割当状態テーブルを更新する。図5は、この更新を行った後の周波数割当状態テーブルの例を示す。図5において、分割周波数帯#1に対応する割当無線基地局はBTS1−2に、割当状態は「確定」に更新されている。また、分割周波数帯#2に対応する割当無線基地局はBTS1−3に、割当状態は「確定」に更新されている。
つぎに、BTS1−1は、図5に示した周波数割当状態テーブルに基づき未割当の分割周波数帯のなかから自局に割り当てる分割周波数帯を選択する。ここでは、分割周波数帯#0を選択したとする。つぎに、BTS1−1は、分割周波数帯を分割周波数帯#0とし、割当無線基地局を自局の識別番号とした初期割当通知2a−1を送信する。BTS1−2およびBTS1−3では、この初期割当通知2a−1に基づき周波数割当状態テーブルを更新する。
初期割当通知2aは、図2に示した割当通知のメッセージ種別を、初期割当を示す識別子としたものである。また、初期割当通知2aのIPヘッダの宛先IPアドレスは、実施の形態1で説明した周期割当通知2と同様にブロードキャストまたはアドレスマルチキャストアドレスとし、割当分割周波数帯は自局に割り当てる分割周波数帯として選択した分割周波数帯とし、無線基地局は通知を送信する局とする。
図6は、BTS1−2およびBTS1−3が、初期割当通知2a−1に基づき更新した後の周波数割当状態テーブルの一例である。図6に示すように、周波数割当状態テーブルの分割周波数帯#0に対応する割当無線基地局の欄がBTS1−1に、割当状態が「確定」に更新されている。また、BTS1−1は、自局の周波数割当状態テーブルの割当無線基地局の欄をBTS1−1に、割当状態を「確定」に更新する。
以降は、BTS1−1は、実施の形態1と同様に周期割当通知2−1により、自局の割当分割周波数帯を他局へ通知する。
以上のように、本実施の形態では、周期割当通知2以外に、BTS1−1〜1−3が立ち上げ後の初回の自局の周波数割当て時に、初期割当通知2aとして割当分割周波数帯を他局に送信するようにした。このため、初回の周波数割当て時の割当分割周波数帯を通知する際に周期的割当て通知2の送信タイミングまで待つ必要がなく、実施の形態1に比べ速やかに自局の割当分割周波数帯を通知することができる。
実施の形態3.
図7は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態3の通信システムの構成例を示す図である。図7に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態では、各BTSは、周波数帯の追加または削除を要求する割当要求通知2bを送信するが、それ以外は実施の形態1または2と同様である。枝番を付した割当要求通知2bは、それぞれ同一枝番のBTS1が通知するメッセージを表す(たとえば、割当要求通知2b−1はBTS1−1が通知するメッセージ)。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1または実施の形態2と異なる部分について説明する。
図7は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態3の通信システムの構成例を示す図である。図7に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態では、各BTSは、周波数帯の追加または削除を要求する割当要求通知2bを送信するが、それ以外は実施の形態1または2と同様である。枝番を付した割当要求通知2bは、それぞれ同一枝番のBTS1が通知するメッセージを表す(たとえば、割当要求通知2b−1はBTS1−1が通知するメッセージ)。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1または実施の形態2と異なる部分について説明する。
つづいて、本実施の形態の割当要求通知動作について説明する。まず、BTS1−1〜1−3は、実施の形態1または実施の形態2と同様の周波数割当方法により、分割周波数の割当が実施されているものとする。BTS1−1,BTS1−2,BTS1−3の割当分割周波数帯をそれぞれ分割周波数帯#0,分割周波数#1,分割周波数#2とする。本実施の形態においても、実施の形態1と同様に周期割当通知2を各BTSが送信している。そして、各BTSは実施の形態1と同様に周波数割当状態テーブルを用いて周波数割当状態を管理している。
図8に、BTS1−1が管理している周波数割当状態テーブルの一例を示す。この状態で、BTS1−1において帯域不足が発生したとする。BTS1−1は、追加の分割周波数帯を取得するために、周波数割当状態テーブルを参照し、未割当の分割周波数帯のうちから割当分割周波数帯を選択する。ここでは、割当分割周波数帯として、分割周波数帯#3を選択したものとする。
つぎに、BTS1−1は、割当分割周波数帯を分割周波数帯#3とし、割当無線基地局をBTS1−1とした割当要求通知2b−1を送信する。割当要求通知2b−1は、図2に示した割当通知と同様のフォーマットであるが、メッセージ種別を、割当要求を示す識別子としたものである。IPヘッダに含まれる宛先IPアドレスについては、実施の形態1の周期割当通知2と同様にブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレスとする。また、割当分割周波数帯,無線基地局番号については、初期割当通知2aと同様である。
つぎに、BTS1−1は、周波数割当状態テーブルに、割当要求通知2b−1の割当分割周波数帯,割当無線基地局の内容を反映して更新する。このとき、割当要求通知2b−1で割当を要求する分割周波数帯に対応する割当状態は「要求」とする。図9は、BTS1−1が割当要求通知2b−1を送信し、そのメッセージの内容に基づく更新の前後の周波数割当状態テーブルの一例を示す。図9中の矢印の左側は更新前、右側は更新後の状態を表す。図9に示すように、BTS1−1は、分割周波数帯#3の割当無線基地局を「なし」から「BTS1−1」に更新し、割当状態を「未」から「要求」に更新する。
一方、BTS1−2,BTS1−3は、割当要求通知2b−1を受信すると、そのメッセージの内容を自局の周波数割当状態テーブルに反映する。BTS1−1の更新と異なり、割当状態は「確定」とする。図10には、更新後の周波数割当状態テーブルの一例を示す。
また、BTS1−1は、割当要求通知2b−1の送信と同時に、内部の周波数割当状態テーブル更新タイマを起動する。この周波数割当状態テーブル更新タイマは、周波数割当状態テーブルの割当状態を要求状態(割当要求通知2b−1を送信してから確定状態になるまでの間)にしてから確定状態にするまでの時間を管理するためのタイマであり、設定された時間(要求状態となってから確定状態するまでの待ち時間)が経過するとタイムアウト信号を送出する。BTS1−1は、周波数割当状態テーブル更新タイマを起動から周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアウトの信号送出まで、他局から同じ分割周波数帯の割当要求通知2bが送信されるか否かを監視する。
つぎに、BTS1−1は、周波数割当状態テーブル更新タイマからタイムアウト信号が送出された時点において、その時点までに自局が割当分割周波数帯として要求した分割周波数帯と同じ分割周波数帯を要求するための割当要求通知2bの受信がなかった場合には、要求した分割周波数帯を自局の割当分割周波数帯として確定する。そして、周波数割当状態テーブルのその分割周波数帯に対応する割当状態を「確定」に変更する。図11は、割当分割周波数帯の確定前後のBTS1−1の周波数割当状態テーブルの一例を示す。矢印の左側が確定前の状態、矢印の右側が更新後の状態を示しており、分割周波数帯#3に対応する割当状態の欄が「要求」から「確定」に更新されている。これによって割当分割周波数帯が確定する。割当分割周波数帯の確定後は、実施の形態1と同様に周期割当通知2−1により、割当分割周波数帯を通知する。
一方、BTS1−1は、周波数割当状態テーブル更新タイマからタイムアウト信号が送出されるまでの間に、他のBTSから自局が割当分割周波数帯として要求した分割周波数帯と同じ分割周波数帯を要求する割当要求通知2b−2または2b-3を受信した場合には、受信した割当要求通知2b−2または2b-3に基づき周波数割当状態テーブルを更新する。このとき、受信した割当要求通知2b−2または2b-3で要求された分割周波数帯(自局が要求した分割周波数帯と同一)に対応する割当無線基地局は、受信した割当要求通知2bに含まれる番号の無線基地局とし、割当状態は「確定」とする。
BTS1−1は、更新した周波数割当状態テーブルに基づき、未割当の分割周波数帯のなかから要求する分割周波数帯を選択し、選択した分割周波数帯を割当分割周波数帯とした割当要求通知2b−1を送信する。以降、前回の割当要求通知2b−1の送信から周波数割当状態テーブル更新タイマ起動までと同様の動作を行い、周波数割当状態テーブル更新タイマからタイムアウト信号の送出時まで、他BTSからの割当要求通知2bの受信を待機し、タイムアウト信号の送出時までに要求した分割周波数帯と同一の分割周波数帯の割当を要求する割当要求通知2bを他BTSから受信しなかった場合には、周波数割当状態テーブルの選択した分割周波数帯の割当状態の欄を「要求」から「確定」に更新し、割当を確定する。
再び、他のBTSから自局が割当分割周波数帯として要求した分割周波数帯と同じ分割周波数帯を要求する割当要求通知2bを受信した場合には、前回の割当要求通知2b−1の送信と同様に、周波数割当状態テーブルの更新から周波数割当状態テーブル更新タイマの起動による他BTSからの割当要求通知2bの受信待機までの動作を行い、割当が確定しない場合には、その動作を繰り返す。
また、BTS1−1が、帯域過剰などにより割当てを解除する場合には、割当状態の欄を「解除」とした割当要求通知2bを送信する。この場合、割当状態を「要求」とする割当要求通知2bと同様に、IPパケットヘッダはブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレスとする。そして、割当分割周波数帯は、解除を希望する分割周波数帯とし、無線基地局番号は自局の番号として送信する。
BTS1−1が、割当状態を「解除」とした割当要求通知2b−1を送信すると、解除の場合には他BTSからの割当要求通知2bの受信を待つ必要はないため、割当要求通知2b−1の内容に基づき周波数割当状態テーブルを更新する。具体的には、この場合、送信した割当要求通知2b−1に対応する分割周波数帯の割当基地局を「なし」に、割当状態を「未」に更新する。BTS1−2,BTS1−3は、割当要求通知2b−1を受信すると、割当要求通知2b−1の内容に基づき周波数割当状態テーブルをBTS1−1と同様に更新する。
つづいて、本実施の形態の帯域過不足検出方法について示す。各BTSでは、図12に示すように分割周波数帯をさらにm個のサブ分割周波数帯S0〜Smに分割して使用中の帯域を管理する。サブ分割周波数帯の分割の個数(m)や分割周波数幅などについては、特に制約はないが、分割周波数帯の周波数範囲,帯域不足検出の要求精度,接続可能数な移動局数などに基づき設定する。ここでは、各分割周波数帯を等周波数幅で分割するものとする。
まず、各BTSは、配下の移動局にこのサブ分割周波数帯単位に割り当てを行うこととする。そして、移動局に帯域不足が発生した場合には、このサブ分割周波数帯単位で割り当てていく。図13は、各BTSが管理するサブ分割周波数帯管理テーブルの一例である。各BTSは、図13に示すようなサブ分割周波数帯管理テーブルを用いて、サブ分割周波数帯ごとに、使用状態(使用中または未使用)と、未使用サブ分割周波数帯数を管理する。図13の例では、サブ分割周波数帯の総数は50で使用中のものが3つであり、未使用サブ周波数帯数は47である。
各BTSは、移動局との通信の帯域不足または通信の終了などにより、使用しているサブ分割周波数帯が変化した場合には、サブ分割周波数帯管理テーブルを更新する。そして、サブ分割周波数帯管理テーブルを更新した際、未使用サブ分割周波数帯数が0となった場合、または、未使用サブ分割周波数帯がmとなった場合(サブ分割周波数帯がひとつも使用されていない場合)に、分割周波数帯状態監視タイマを起動する。このタイマは帯域不足、過剰検出が頻発するのを防ぐために用いるものであり、未使用サブ分割周波数帯数の状態を判定するまでの時間を管理する。分割周波数帯状態監視タイマは、設定した時間が経過するとタイムアウト信号を送出する。分割周波数帯状態監視タイマに設定する時間は、帯域不足、過剰検出が頻発しない程度の時間とする。
各BTSは、分割周波数帯状態監視タイマがタイムアウト信号を送出すると、分割周波数帯状態監視タイマ起動時からその時点までに未使用サブ分割周波数帯数に変化がなかった場合に、帯域不足(未使用サブ分割周波数帯数が0の場合),帯域過剰(未使用サブ分割周波数帯数がmの場合)と判定し、割当要求通知2bによる割当ての要求または解除要求を行う。一方、分割周波数帯状態監視タイマのタイムアウト信号送出前に、未使用サブ分割周波数帯数が変化した場合には、分割周波数帯状態監視タイマを停止し、帯域不足または帯域過剰が発生していないものとして割当要求通知2bは送信しない。
なお、本実施の形態では、サブ分割周波数帯の未使用サブ分割周波数帯数を用いて帯域の過不足を管理するようにしたが、使用サブ分割周波数帯数を用いて管理するようにしてもよい。この場合には、使用サブ分割周波数帯数がmとなった場合に帯域不足、0となった場合に帯域過剰とそれぞれ判断する。
なお、本実施の形態では、周期割当通知2と割当要求通知2bで割当を行う例について説明したが、実施の形態2で説明した初期割当通知2aをさらに用いるようにしてもよい。その場合、初期割当通知2aの送信時についても、割当要求通知2bの割当要求と同様に、周波数割当状態テーブル更新タイマを用いて他BTSから同一の分割周波数帯の割当要求通知2bまたは初期割当通知2を受信するか否かを判断して、割当分割周波数帯が重ならないようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、各BTSは、分割周波数帯をさらにサブ分割周波数帯に分割し、サブ分割周波数帯の未使用数によって帯域の過不足を管理し、帯域不足または帯域過剰となった場合、希望する割当分割周波数帯を他のBTSに割当要求通知2bを用いて通知する。そして、帯域不足の場合には、新たに要求する割当分割周波数帯を通知し、一定時間経過した後に、自局の割当分割周波数帯を確定するようにした。このため、帯域の過不足時に割当分割周波数帯の変更を動的に行うことができ、自局の要求した割当分割周波数帯が他のBTSが要求する割当分割周波数帯と重複することを避けることができる。
実施の形態4.
図14は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態4の通信システムの構成例を示す図である。図14に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信する。また、本実施の形態では、割当要求通知2bを解除するための割当解除通知2cを追加している。枝番を付した割当解除通知2cは、それぞれ同一枝番のBTS1が通知するメッセージを表す(たとえば、割当解除通知2c−3はBTS1−3が通知するメッセージ)。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1、実施の形態2または実施の形態3と異なる部分について説明する。
図14は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態4の通信システムの構成例を示す図である。図14に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信する。また、本実施の形態では、割当要求通知2bを解除するための割当解除通知2cを追加している。枝番を付した割当解除通知2cは、それぞれ同一枝番のBTS1が通知するメッセージを表す(たとえば、割当解除通知2c−3はBTS1−3が通知するメッセージ)。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1、実施の形態2または実施の形態3と異なる部分について説明する。
本実施の形態では、異なるBTSが、それぞれ初期割当通知2a,割当要求通知2bによって、同時に同一の分割周波数帯の割当を要求した場合の周波数割当方法について説明する。なお、この場合の同時には、周波数割当状態テーブル更新タイマに設定した時間程度の差がある場合も含むこととする。
まず、BTS1−2,BTS1−3は、すでに分割周波数帯の割当が実施され、それぞれ分割周波数帯#1,分割周波数帯#2が割当てられているものとする。この状態で、BTS1−1が立ち上がり、同時にBTS1−3に帯域不足が発生したとする。そして、BTS1−1は、割当分割周波数帯を分割周波数帯#0とした初期割当通知2a−1を送信し、BTS1−3は、割当分割周波数帯を分割周波数帯#0とした割当要求通知2b−3を送信したとする。
つぎに、BTS1−1,BTS1−3は、周波数割当状態テーブル更新タイマを起動する。そして、BTS1−1,BTS1−3は、それぞれ図15−1,図15−2に示すように周波数割当状態テーブルを更新する。図中の矢印の左側の状態は更新前の状態を表し、右側の状態は更新後の状態を表している。図15−1に示すように、BTS1−1の周波数割当状態テーブルについては、分割周波数帯#0に対応する割当無線基地局をBTS1−1に,割当状態を「未」から「Initial要求」に更新する。また、図15−2に示すように、BTS1−3の周波数割当状態テーブルについては、分割周波数帯#0に対応する割当無線基地局はBTS1−3,割当状態は「未」から「Request要求」に更新する。図15−1,図15−2に示したように、本実施の形態では、割当状態の要求を表す状態を2種類に区別し、初期割当通知2aに対応する要求の状態を「Initial要求」、割当要求通知2bに対応する要求の状態を「Request要求」とする。
このように、BTS1−1とBTS1−3で同一の分割周波数帯に対する割当要求が同時に発生した場合、本実施の形態では、初期割当通知2aによる要求を優先することとする。したがって、BTS1−1では、周波数割当状態テーブル更新タイマ起動中にBTS1−3から割当要求通知2b−3を受信し、自局が割当要求した分割周波数帯と同一分割周波数帯の要求であることを知るが、初期割当が優先であることから、割当要求通知2b−3の内容は反映せず、受信待機を続ける。そして、BTS1−1は、周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアウト信号送出時までに、他BTSから自局が割当要求した分割周波数帯と同一分割周波数帯を要求する初期割当通知2aを受信しなかった場合には、周波数割当状態テーブルの割当要求した分割周波数に対応する割当状態を「確定」に更新する。図16に、この更新後のBTS1−1の周波数割当状態テーブルの一例を示す。BTS1−1は、以降、実施の形態1と同様に周期割当通知2−1により割当が確定した分割周波数帯を通知する。
一方、BTS1−3は、初期割当通知2a−1を受信すると、初期割当が優先であることから、初期割当通知2a−1の内容を反映して周波数割当状態テーブルを更新し、周波数割当状態テーブル更新タイマのカウントアップをやめ、割当解除通知2c−3を送信する。割当解除通知2cは、図2で示した割当通知と同様の構成であり、IPヘッダに含まれる宛先IPアドレスをブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレスとし、メッセージ種別を「要求解除」とし、割当分割周波数帯を解除の対象となる分割周波数帯とし、無線基地局番号を自局の番号としたものである。
BTS1−2では、初期割当通知2a−1および割当要求通知2b−3を受信するが、いずれかの通知を受信した場合には、周波数割当状態テーブル更新タイマを起動する。そして、周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアウト信号送出時までに、受信した初期割当通知2a−1,割当要求通知2b−3,割当解除通知2c−3を受信する。割当解除通知2c−3により割当要求通知2b−3が解除されていることがわかるため、初期割当通知2a−1に基づき周波数割当状態テーブルを更新する。このとき、割当状態は「確定」とする。なお、本実施の形態では、要求の解除を明示するために割当解除通知2cを送信するようにしたが、割当解除通知2cを用いずに、BTS1−2が初期割当通知2aと要求通知2bの優先順位から両者を受信した場合には、初期割当通知2aに基づき周波数割当状態テーブルを更新するようにしてもよい。
また、周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアウト信号送出時までに、初期割当通知2a−1,割当要求通知2b−3を受信し、割当解除通知2c−3を受信しなかった場合には、初期割当が優先であることから、初期割当通知2a−1に基づき周波数割当状態テーブルを更新する。このとき、BTS1−2,BTS1−3の更新後の周波数割当状態テーブルは、図16と同様となる。
そして、BTS1−3は、更新後の周波数割当状態テーブルを参照して、割当を要求する分割周波数帯を選択し、割当通知要求2b−3を再度送信する。
以上のように、本実施の形態では、初期割当通知2aと割当要求通知2bにより同時に同一の割当分割周波数帯の割当要求が通知された場合には、初期割当通知2aによる割当を優先するようにした。これによって、基地局の立ち上げ時に通信開始を迅速に行うことができる。
実施の形態5.
図17は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態4の通信システムの構成例を示す図である。図17に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信し、実施の形態4と同様に割当解除通知2cを送信する。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1〜実施の形態4のいずれかと異なる部分について説明する。
図17は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態4の通信システムの構成例を示す図である。図17に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−3で構成されている。本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信し、実施の形態4と同様に割当解除通知2cを送信する。実施の形態1と同様のものは、同一の符号を付して説明を省略する。以下、実施の形態1〜実施の形態4のいずれかと異なる部分について説明する。
実施の形態3では、割当要求通知2bを送信して、周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアップ前に他BTSからの割当要求通知2bを受信すると、割当分割周波数帯を確定せず、他の未割当の分割周波数帯の割当要求を行うようにした。この場合、たとえば、BTS1−1とBTS1−3が同時に割当要求通知2bを送信し、両局とも周波数割当状態テーブル更新タイマの起動後に他方からの割当要求通知2bを受信したとすると、両局ともに、割当要求の再試行を行うことになり非効率的である。本実施の形態では、このように、割当要求通知2b同士または初期割当通知2a同士で、同時に同一の分割周波数帯を要求した場合の周波数割当方法について説明する。なお、この場合の同時には、周波数割当状態テーブル更新タイマに設定した時間程度の差がある場合も含むこととする。
まず、BTS1−1,BTS1−2,BTS1−3は、すでに分割周波数帯の割当が実施され、それぞれ分割周波数帯#0,分割周波数帯#1,分割周波数帯#2が割当てられているものとする。この状態で、BTS1−1とBTS1−3で同時に帯域不足が発生したとする。そして、BTS1−1は、割当分割周波数帯を分割周波数帯#3とした割当要求通知2b−1を送信し、BTS1−3は、割当分割周波数帯を分割周波数帯#3とした割当要求通知2b−3を送信する。
つぎに、BTS1−1,BTS1−3は、周波数割当状態テーブル更新タイマを起動する。そして、BTS1−1,BTS1−3は、それぞれ図18−1,図18−2に示すように周波数割当状態テーブルを更新する。図中の矢印の左側の状態は更新前の状態を表し、右側の状態は更新後の状態を表している。図18−1,2に示すように、BTS1−1,BTS1−3の周波数割当状態テーブルは、分割周波数帯#3に対応する割当無線基地局は自局に、割当状態は「未」から「Request要求」に更新される。
ここで、本実施の形態では、同一種類の要求により同一の分割周波数帯の割当が要求された場合には、無線基地局識別番号に基づき割当の優先順位をあらかじめ決めておく。本実施の形態では、若番の無線基地局識別番号をもつBTSの割当を優先することとする。なお、無線基地局識別番号の老番順にBTSを優先するなど他の方法により優先順位を決めておいてもよい。
BTS1−1は、BTS1−3から割当要求通知2b−3を受信すると、自局が割当を要求した分割周波数と同一の分割周波数をBTS1−3が要求したことを知るが、本実施の形態では、若番の無線基地局番号をもつBTSが優先されるため、割当要求通知2b−3の内容は反映せず、受信待機を続ける。そして、BTS1−1は、周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアウト信号送出時までに、他BTSから自局が割当要求した分割周波数帯と同一分割周波数帯を要求する初期割当通知2a、または、自局より若番の無線基地局番号をもつBTSからの割当要求通知2bを受信しなかった場合には、周波数割当状態テーブルのその分割周波数に対応する割当状態を「確定」に更新する。BTS1−1は、以降、実施の形態1と同様に周期割当通知2−1により、割当が確定した分割周波数帯を通知する。図19に、この更新後のBTS1−1の周波数割当状態テーブルの一例を示す。
一方、BTS1−3は、割当要求通知2b−1を受信すると、若番の無線基地局番号をもつBTSが優先されることから、割当要求通知2b−1の内容を反映して周波数割当状態テーブルを更新し、周波数割当状態テーブル更新タイマのカウントアップをやめ、割当解除通知2c−3を送信する。割当解除通知2cは、図2で示した割当通知と同様の構成であり、IPヘッダに含まれる宛先IPアドレスをブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレスとし、メッセージ種別を「要求解除」とし、割当分割周波数帯を解除の対象となる分割周波数帯とし、無線基地局番号を自局の番号としたものである。なお、本実施の形態では、要求の解除を明示するために割当解除通知2cを送信するようにしたが、明示的に通知する必要が無い場合には、割当解除通知2cを送信しなくてもよい。
一方、BTS1−2は、割当要求通知2b−1および割当要求通知2b−3を受信するが、いずれかの通知を受信した場合には、周波数割当状態テーブル更新タイマを起動する。そして、周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアウト信号送出時までに、受信した割当要求通知2b−1,割当要求通知2b−3,割当解除通知2c−3を受信する。割当解除通知2c−3により割当要求通知2b−3が解除されていることがわかるため、初期割当通知2b−1に基づき周波数割当状態テーブルを更新する。このとき、割当状態は「確定」とする。なお、本実施の形態では、要求の解除を明示するために割当解除通知2cを送信するようにしたが、割当解除通知2cを用いずに、BTS1−2が初期割当通知2aと割当要求通知2bの優先順位から両者を受信した場合には、初期割当通知2aに基づき周波数割当状態テーブルを更新するようにしてもよい。
また、周波数割当状態テーブル更新タイマのタイムアウト信号送出時までに、初期割当通知2a−1,割当要求通知2b−3を受信し、割当解除通知2c−3を受信しなかった場合には、割当要求通知2b−1を先に受信した場合には、初期割当が優先であることから、割当要求通知2b−1に基づき周波数割当状態テーブルを更新する。このとき、BTS1−2,BTS1−3の更新後の周波数割当状態テーブルは、図19と同様となる。
また、同一の要求分割周波数とする初期割当通知2aが同時に送信された場合にも、割当要求通知2bが同時に送信されたと同様に若番号の無線基地局の割当と優先する。
以上のように、本実施の形態では、割当要求通知2b同士または初期割当通知2a同士が、同時に同一の要求分割周波数の割当を要求した場合に、若番の無線基地局番号をもつBTSの割当を優先するようにした。これによって、実施の形態2または3に比べ周波数の割当を効率的に行うことができる。
実施の形態6.
図20は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態6の通信システムの構成例を示す図である。図20に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5で構成されている。
図20は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態6の通信システムの構成例を示す図である。図20に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5で構成されている。
また、本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信し、実施の形態4と同様に割当解除通知2cを送信する。本実施の形態では、初期割当通知2aおよび割当要求通知2bの送信前の周波数選択において、非割当の分割周波数帯から自局に割当てる分割周波数帯を選択する方法について説明する。それ以外の処理は、実施の形態5と同様である。
まず、各BTSでは、事前に、自局に対する干渉の影響が大きい無線基地局の順序を示す隣接基地局リストを作成し保持する。たとえば、事前に他局からの干渉の影響度を、それぞれの局において測定することにより、干渉の影響の大きい順を決めておく。なお、本実施の形態では、隣接基地局リストに無線基地局番号を干渉の影響度の大きい順に格納しているが、干渉の影響度の小さい順に格納するようにしてもよい。
図21にBTS1−1が保持する隣接基地局リストの一例を示す。この例では、BTS1−2,BTS1−3,BTS1−4,BTS1−5の順にBTS1−1に対する干渉の影響が大きいものとする。
ここでは、BTS1−2,BTS1−3,BTS1−4,BTS1−5に、それぞれ分割周波数帯#1,分割周波数帯#2,分割周波数帯#3,分割周波数帯#4が割当てられて周期割当通知2によりBTS1−1に送信されているとする。このときのBTS1−1が保持する周波数割当状態テーブルの一例を図22に示す。
BTS1−1は、立ち上げ時または帯域不足時に、自局に割当を要求する分割周波数帯を選択する際に、隣接基地局リストを参照し、未割当の分割周波数帯のなかから、干渉の影響の大きいBTSに割当られている分割周波数帯に隣接しない分割周波数帯を優先して選択する。たとえば、この例では、分割周波数帯#0と分割周波数帯#5が未割当である。そして、分割周波数帯#0に隣接する分割周波数帯#1が割当てられているのはBTS1−2であり、分割周波数帯#5に隣接する分割周波数帯#4が割当てられているのはBTS1−5である。BTS1−1は、隣接基地局リストを参照し、BTS1−5とBTS1−2では、BTS1−5が干渉の影響が小さいため、割当てを要求する分割周波数帯として分割周波数帯#5を選択する。
なお、本実施の形態では、干渉影響度の順に無線基地局番号を格納した隣接基地局リストを用いたが、干渉影響度の許容範囲を表す閾値を設け、各BTSの干渉影響度がその閾値以上であるか否かを無線基地局番号に対応つけた情報を隣接基地局リストとしてもよい。そして、分割周波数帯を選択する際には、未割当の分割周波数帯のうち、隣接する分割周波数帯が未割当であるものがない場合には、隣接基地局リストを参照し閾値未満となるBTSが割当てている分割周波数帯に隣接する分割周波数帯を優先して選択するようにする。閾値としては、通信性能などを考慮して決定する。
以上のように、本実施の形態では、各BTSが、干渉の影響が多い順にBTSを並べた隣接基地局リストを生成して保持するようにし、BTSの立ち上げ時や帯域不足による周波数割当て要求時に、要求する割当て分割周波数を選択する際、隣接基地局リストを参照して未割当の分割周波数帯のうちから、干渉の影響の少ない分割周波数帯を優先して選択するようにした。このため、隣接分割周波数帯との干渉の少ない周波数帯割当を実現できる。
実施の形態7.
図23は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態7の通信システムの構成例を示す図である。図23に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5で構成されている。
図23は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態7の通信システムの構成例を示す図である。図23に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5で構成されている。
また、本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信し、実施の形態4と同様に割当解除通知2cを送信する。本実施の形態では、初期割当通知2aおよび割当要求通知2bの送信前の周波数選択において、非割当の分割周波数帯から自局に割当てる分割周波数帯を選択する方法について説明する。実施の形態6では、事前に干渉影響度を決定して隣接基地局リストを作成したが、本実施の形態では、他の無線基地局から送信されるセル同期信号やシステム報知信号の受信信号強度に応じて隣接基地局リストを変更、生成する。それ以外の処理は、実施の形態6と同様である。
つづいて、BTS1−1が受信信号強度を測定する方法について例をあげて説明する。まず、BTS1−1は、BTS1−2〜1−5から送信されたセル同期信号やシステム報知情報信号を受信し、受信した信号の受信信号強度を測定する。図23に示すように、BTS1−1において測定された受信信号強度(SS)が、それぞれBTS1−2については10、BTS1−3については9、BTS1−4については10、BTS1−5については7であったとする。そして、BTS1−1は、その受信強度の大きい順にその信号を送信したBTSの無線基地局番号を隣接基地局リストに格納する。図23の例では、信号受信強度はBTS1−2およびBTS1−4が最大で、ついでBTS1−3、そのつぎがBTS1−5の順であるため、信号強度が大きい順に並べた隣接基地局リストは、図24のようになる。
そして、BTS1−1は、信号強度の測定ごとに、信号強度に基づき隣接基地局リストを更新する。信号強度の測定は、セル同期信号やシステム報知情報信号の受信のたびに行ってもよいし、一定周期で行うようにしてもよい。BTS1−2〜1−5も、同様に他BTSの受信信号強度を測定し、測定結果に基づき隣接基地局リストを作成する。隣接基地局リストの生成方法以外の処理は実施の形態6と同様である。
以上のように、本実施の形態では、他のBTSから送信されるセル同期信号やシステム報知信号の受信信号強度に応じて隣接基地局リストを生成し変更するようにした。このため、事前に干渉影響度を測定することなく、実施の形態6に比べ正確に干渉の影響度を把握でき、隣接分割周波数帯との干渉の少ない周波数帯割当を実現できる。
実施の形態8.
図25は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態8の通信システムの構成例を示す図である。図25に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5で構成されている。
図25は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態8の通信システムの構成例を示す図である。図25に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5で構成されている。
本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信し、実施の形態4と同様に割当解除通知2cを送信する。本実施の形態では、各BTSは、他のBTSの測定情報を収集するためのメッセージである測定要求3と、測定要求3に対する返信メッセージである測定情報通知4を追加している。枝番を付した測定要求3,測定情報通知4は、それぞれ同一枝番のBTS1が通知するメッセージを表す(たとえば、測定要求3−1,測定情報通知4−1は、BTS1−1が通知するメッセージ)。
本実施の形態では、実施の形態7と同様に隣接基地局リストを用いて割当を要求する分割周波数帯を選択する。本実施の形態の動作は、隣接基地局リストの作成および更新方法以外は、実施の形態7と同様である。
つづいて、本実施の形態の隣接基地局リストの作成および更新方法について例をあげて説明する。各BTSでは他のBTSからのセル同期信号やシステム報知信号を周期的に受信し、その受信強度を測定して受信強度データとして内部に保持する。まず、BTS1−1は、測定要求3−1を他BTSに送信する。ここでは、測定要求3は、定期的に送信するものとするが、帯域不足などにより割当て要求を行う必要が生じた際に、要求する分割周波数の選択の前に送信するようにしてもよい。図26は測定要求のフォーマットの一例を示す図である。図26に示すように、測定要求3は、IPパケットヘッダ,メッセージ種別,測定周波数,無線基地局番号で構成される。IPパケットヘッダは、図2で示した割当通知と同様である。IPパケットに含まれる宛先アドレスは、マルチキャストアドレスまたはブロードキャストアドレスとし、自局以外の全てのBTSに送信するようにする。メッセージ種別は、測定要求を示す識別子とする。測定周波数は、移動局のアップリンク周波数を設定する場合に使用するが、本実施の形態では、設定の必要がないため不使用を表す数値をいれておく。無線基地局番号は、測定の要求元のBTSの無線基地局番号である(この場合はBTS1−1)。
つぎに、BTS1−2〜1−5は、測定要求3−1を受信すると、内部に保持していた受信強度データを参照し、測定要求3−1の要求元であるBTS1−1に対応する信号強度(BTS1−1から送信されたセル同期信号やシステム報知信号などの受信強度)を抽出する。そして、BTS1−2〜1−5は、抽出した信号強度を測定受信信号強度として、それぞれ測定情報通知4−2〜4−5をBTS1−1へ送信する。図27に測定情報通知4のフォーマットの一例を示す。図27に示すように、測定情報通知4は、IPパケットヘッダ,メッセージ種別,測定受信信号強度,無線基地局番号で構成される。IPパケットヘッダは、IPv4、Ipv6などのヘッダであるが、宛先アドレスは、測定要求3の要求元の無線基地局とする(この場合はBTS1−1)。メッセージ種別は、測定情報通知を表す識別子とする。そして、受信信号強度は、測定要求3に基づき受信強度データから抽出した信号強度とし、無線基地局番号は、測定を行った局を表す無線基地局番号とする。
BTS1−1は、BTS1−2〜BTS1−5から測定情報通知4−2〜4−5を受信すると、測定情報通知4−2〜4−5に含まれる測定受信信号強度と無線基地局番号に基づき、無線基地局番号を測定受信信号強度の大きい順に格納した隣接基地局リストを作成、または、更新する(隣接基地局リストがすでに作成済みであるとき)。
たとえば、BTS1−3、BTS1−2,BTS1−4、BTS1−5の順に受信信号強度が強いときには、図28に示すような隣接基地局リストとなる。隣接基地局リストの生成方法以外の処理は実施の形態6と同様である。
なお、本実施の形態では、隣接基地局リストに信号強度の大きい順に無線基地局番号を格納するようにしているが、信号強度の小さい順に無線基地局番号を格納するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、本実施の形態では、各BTSが他のBTSから送信されるセル同期信号やシステム報知信号の受信信号強度を保持する。そして、分割周波数の割当てを要求するBTSが、自局から送信された受信強度を各BTSから収集して、収集した結果から、隣接基地局リストを生成し変更するようにした。このため、事前に干渉影響度を測定することなく、実施の形態6に比べ正確に干渉の影響度を把握でき、隣接分割周波数帯との干渉の少ない周波数帯割当を実現できる。
実施の形態9.
図29は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態9の通信システムの構成例を示す図である。図29に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5と、BTS1−1と無線接続しているUE(移動局)5で構成されている。本発明の上記実施形態6において分割周波数帯決定に際して適用した隣接基地局リストを、各無線基地局で測定したそのリストを保持する無線基地局に収容されている通信中移動機の送信信号強度に応じて変更、生成することで、干渉影響度を事前に測定せずに隣接分割周波数帯との干渉の少ない周波数帯割当を実現する方式の一実施例について示したものである。
図29は、本発明にかかる周波数割当方法を実現する実施の形態9の通信システムの構成例を示す図である。図29に示すように、本実施の形態の通信システムは、BTS1−1〜1−5と、BTS1−1と無線接続しているUE(移動局)5で構成されている。本発明の上記実施形態6において分割周波数帯決定に際して適用した隣接基地局リストを、各無線基地局で測定したそのリストを保持する無線基地局に収容されている通信中移動機の送信信号強度に応じて変更、生成することで、干渉影響度を事前に測定せずに隣接分割周波数帯との干渉の少ない周波数帯割当を実現する方式の一実施例について示したものである。
本実施の形態においては、各BTSは、実施の形態2と同様に周期割当通知2および初期割当通知2aを送信し、実施の形態3と同様に割当要求通知2bを送信し、実施の形態4と同様に割当解除通知2cを送信する。また、本実施の形態では、各BTSは、実施の形態8と同様に、測定要求3と測定情報通知4を送信する。
本実施の形態では、各BTSは、測定要求3の送信時に移動局と通信中であった場合には、その移動局が使用中の周波数を測定周波数として指定して測定要求3を送信する。それ以外の処理は、実施の形態6または実施の形態8の処理と同様である。
まず、BTS1−1がUE5と周波数f1を用いて通信中であるとする。BTS1−1は、図26で示したフォーマットの測定要求3−1を、測定周波数としてf1を設定して送信する。BTS1−2〜1−5は、測定要求3−1を受信すると、設定されていた測定周波数f1の送信信号を受信し受信信号強度を測定する。そして、その測定した受信信号強度を受信信号強度に設定した測定情報通知4−2〜4−5をそれぞれBTS1−1へ送信する。
つぎに、BTS1−1は、測定情報通知4−2〜4−5を受信し、測定情報通知4−2〜4−5に含まれる測定受信信号強度と無線基地局番号に基づき、無線基地局番号を測定受信信号強度の大きい順に格納した隣接基地局リストを作成、または、更新する(隣接基地局リストがすでに作成済みであるとき)。
たとえば、BTS1−3、BTS1−2,BTS1−4、BTS1−5の順に受信信号強度が強いときには、図28に示すような隣接基地局リストとなる。各BTSが、移動局との通信が行われていない場合の測定要求3の送信および測定情報通知4の送信に関する処理については実施の形態8と同様である。また、隣接基地局リストの生成方法以外の処理は実施の形態6と同様である。
なお、本実施の形態では、隣接基地局リストに信号強度の大きい順に無線基地局番号を格納するようにしているが、信号強度の小さい順に無線基地局番号を格納するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、BTSが、移動局と通信中の場合には、移動局との通信に使用している周波数の測定を要求し、各BTSがその周波数の信号を受信した受信強度を測定し、測定結果を要求元のBTSに送信し、要求元のBTSが測定結果をもとに隣接基地局リストを生成し変更するようにした。このため、移動局の通信に使用中の周波数に対する干渉の少ない周波数帯割当を実現できる。
以上のように、本発明にかかる周波数割当方法は、周波数を共有する無線通信システムに有用であり、特に、割当制御局を設けずに基地局間で自律的に周波数割当てを行う無線通信システムに適している。
1−1,1−2,1−3,1−4,1−5 BTS
2−1,2−2,2−3 周期割当通知
2a−1 初期割当通知
2b−1,2b−3 割当要求通知
2c−3 割当解除通知
3−1 測定要求
4−5 測定情報通知
5 UE
2−1,2−2,2−3 周期割当通知
2a−1 初期割当通知
2b−1,2b−3 割当要求通知
2c−3 割当解除通知
3−1 測定要求
4−5 測定情報通知
5 UE
Claims (19)
- 所定の周波数帯を分割した分割周波数帯を、無線通信システムを構成する複数の基地局に割当てる場合の、各基地局における周波数割当方法であって、
前記分割周波数帯と、当該分割周波数帯の割当状態と、当該分割周波数帯が割当てられている基地局の識別子と、を対応付けて周波数割当状態として管理する周波数割当状態管理ステップと、
前記周波数割当状態に基づき未割当の分割周波数帯のなかから一つを選択し、それを割当分割周波数帯として自局に割当てる周波数割当ステップと、
自局以外の基地局へ、自局の識別子と前記割当分割周波数帯とを含む周期割当通知を周期的に送信する周期割当通知ステップと、
前記周期割当通知に基づき周波数割当状態を更新する周波数割当状態更新ステップと、
を含むことを特徴とする周波数割当方法。 - 前記周波数割当ステップにおいては、未割当の分割周波数帯から、隣接する分割周波数帯が割当て中でない分割周波数帯を、前記割当分割周波数帯として優先して選択することを特徴とする請求項1に記載の周波数割当方法。
- 前記周波数割当ステップにおいては、隣接する分割周波数帯が割当て中である分割周波数帯を前記割当分割周波数帯として選択した場合に、当該割当分割周波数帯における前記隣接する分割周波数帯側にガード周波数帯を設けることを特徴とする請求項1または2に記載の周波数割当方法。
- 立ち上がり後の初回の周波数割当ての場合に、自局以外の基地局へ、初回の割当を示す識別子と自局の識別子と前記割当分割周波数帯とを含む初期割当通知を通知する初期割当通知ステップ、
をさらに含み、
前記周波数割当ステップにおいては、立ち上がり後の初回の周波数割当ての場合に、前記周波数割当状態更新ステップにおいて更新された周波数割当状態に基づき分割周波数帯を自局に割当てる処理を行い、
前記周波数割当状態更新ステップにおいては、さらに、前記初期割当通知に基づき周波数割当状態を更新することを特徴とする請求項1、2または3に記載の周波数割当方法。 - 帯域の過不足を管理する帯域管理ステップと、
前記帯域管理ステップにおいて帯域不足と判断された場合に、割当要求であることを示す識別子と自局の識別子と前記割当分割周波数帯とを含む割当要求通知を送信する割当要求通知ステップと、
前記帯域管理ステップにおいて帯域過剰と判断された場合に、割当解除要求であることを示す識別子と自局の識別子と前記割当分割周波数帯とを含む割当解除要求通知を送信する割当解除要求通知ステップと、
をさらに含み、
前記周波数割当ステップにおいては、前記帯域管理ステップにおいて帯域不足と判断された場合に、前記周波数割当状態に基づき分割周波数帯を自局に割当てる処理を行い、
前記周波数割当状態更新ステップにおいては、前記解除要求通知を受信した場合に、当該割当解除要求通知に含まれる割当分割周波数帯に対応付けられた割当状態を「未割当」に更新し、一方、前記割当要求通知を受信した場合には、当該割当要求通知に含まれる割当分割周波数帯に対応付けられた割当状態を「割当中」に更新することを特徴とする請求項4に記載の周波数割当方法。 - 前記分割周波数帯をさらに分割したサブ分割周波数帯単位で配下の移動局に周波数割当てを行う場合、
前記帯域管理ステップにおいては、割当中のサブ分割周波数帯の数を管理することにより帯域の過不足を判別することを特徴とする請求項5に記載の周波数割当方法。 - 前記周波数割当状態管理ステップにおいては、前記「割当中」の状態を、割当要求中であることを示す要求状態と、割当てが確定したことを示す確定状態と、に区分して管理し、
前記周波数割当状態更新ステップにおいては、前記周期割当通知を受信した場合に、前記割当状態を確定状態として更新し、また、前記初期割当通知または前記割当要求通知を受信した場合には、前記割当状態を確定状態として更新し、また、前記初期割当通知または前記割当要求通知を送信した場合には、前記割当状態を要求状態として更新し、さらにまた、前記初期割当通知または前記割当要求通知を送信してから所定の時間が経過した時点でこれらに含まれた割当分割周波数帯と同一の割当分割周波数帯を含む周期割当通知、初期割当通知または割当要求通知の受信がなかった場合には、前記割当状態を確定状態とし、
前記周期割当通知ステップにおいては、確定状態として管理されている割当状態に対応付けられた割当分割周波数帯を含む周期割当通知を送信することを特徴とする請求項5または6に記載の周波数割当方法。 - 前記周波数割当状態更新ステップにおいては、初期割当通知の送信後から所定の時間以内に、当該初期割当通知に含まれる割当分割周波数帯と同一の割当分割周波数帯を含む割当要求通知を受信した場合に、当該割当要求通知に基づく更新を行わないことを特徴とする請求項5、6または7に記載の周波数割当方法。
- 前記周波数割当状態更新ステップにおいては、初期割当通知の送信後から所定の時間以内に、当該初期割当通知に含まれる割当分割周波数帯と同一の割当分割周波数帯を含む他の初期割当通知を受信した場合、または、割当要求通知の送信後から所定の時間以内に、当該割当要求通知に含まれる割当分割周波数帯と同一の割当分割周波数帯を含む他の割当要求通知を受信した場合に、あらかじめ定めた所定の優先順位に従い、優先順位の高い基地局が送信した初期割当通知または割当要求通知に基づき周波数割当状態を更新することを特徴とする請求項8に記載の周波数割当方法。
- 前記所定の優先順位を、基地局番号の小さい順とすることを特徴とする請求項9に記載の周波数割当方法。
- 前記所定の優先順位を、基地局番号の大きい順とすることを特徴とする請求項9に記載の周波数割当方法。
- 前記周波数割当状態更新ステップにおいて更新の対象とならなかった初期割当通知を送信した基地局は、再度、前記周波数割当ステップおよび前記初期割当通知ステップを実行することを特徴とする請求項9、10または11に記載の周波数割当方法。
- 前記周波数割当状態更新ステップにおいて更新の対象とならなかった割当要求通知を送信した基地局は、再度、前記周波数割当ステップおよび前記割当要求通知ステップを実行することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1つに記載の周波数割当方法。
- 自局に対する他基地局からの干渉の影響の度合いを示す干渉影響度を、当該他基地局と対応付けて隣接基地局情報として管理する干渉影響度管理ステップ、
をさらに含み、
前記周波数割当ステップにおいては、未割当ての分割周波数帯が割当中の分割周波数帯に隣接する分割周波数帯のみである場合、前記隣接基地局情報に基づき、最も低い干渉影響度に対応付けられた基地局に割当てられた分割周波数帯を選択することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の周波数割当方法。 - 自局に対する他基地局からの干渉の影響の度合いを示す干渉影響度が許容範囲内であるか否かを示す情報を、当該他基地局と対応付けて隣接基地局情報として管理する干渉影響度管理ステップ、
をさらに含み、
前記周波数割当ステップにおいては、未割当ての分割周波数帯が割当中の分割周波数帯に隣接する分割周波数帯のみである場合、前記隣接基地局情報に基づき、「許容範囲内である」旨の情報が対応付けられた基地局に割当てられた分割周波数帯を優先して選択することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の周波数割当方法。 - 前記干渉影響度管理ステップにおいては、他基地局から送信されるセル同期信号やシステム報知信号の受信信号強度に基づき干渉影響度を求めることを特徴とする請求項14または15に記載の周波数割当方法。
- 他基地局から送信されたセル同期信号またはシステム報知信号の受信信号強度を測定し、測定結果を送信元基地局ごとに管理する受信信号強度管理ステップと、
他基地局へ自局に対する測定結果の送信を要求する測定要求を送信する測定要求送信ステップと、
前記測定要求を受信した場合に、所望の測定結果を測定結果通知として返信する測定結果通知ステップと、
をさらに含み、
前記干渉影響度管理ステップにおいては、前記測定結果通知に基づき隣接基地局情報を生成することを特徴とする請求項14または15に記載の周波数割当方法。 - 移動局に割当中の周波数を測定周波数として指定した周波数指定測定要求を他基地局へ送信する周波数指定測定要求送信ステップと、
前記周波数指定測定要求を受信した場合に、所望の測定周波数の信号強度を測定し、測定した結果を周波数指定測定結果として前記測定結果通知に含めて返信する周波数指定測定結果送信ステップと、
をさらに含み、
前記干渉影響度管理ステップにおいては、前記測定結果通知に基づき隣接基地局情報を生成することを特徴とする請求項17に記載の周波数割当方法。 - 請求項1〜18のいずれか一つに記載の周波数割当方法を実行可能なこと特徴とする基地局。
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JP2007011819A JP2008178030A (ja) | 2007-01-22 | 2007-01-22 | 周波数割当方法および基地局 |
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2007
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