JP2008177782A - 色変換装置及びプログラム - Google Patents

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泰樹 山内
Yasunari Kishimoto
康成 岸本
Hidetoshi Kawashima
英俊 川島
Noriko Hasegawa
典子 長谷川
Kiyoshi Une
清 宇根
Ryosuke Toho
良介 東方
Yosuke Tashiro
陽介 田代
Akihiro Ito
昭博 伊東
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Abstract

【課題】画像の彩度変更を簡易かつ色再現が不自然とならないように行う。
【解決手段】表示装置に表示された画像を画像形成装置によって記録材料に印刷させる場合、色変換処理としてRGB→L*a*b*変換(第1色変換)、L*a*b*→JCh変換(第2色変換)、色域変換、JCh→L*a*b*変換(第3色変換)、L*a*b*→CMYK変換(第4色変換)が順に行われるが、色再現モードがサチュレーション(彩度重視)モードのときには、第3色変換に用いられる観察条件パラメータ(画像形成装置によって記録材料に印刷された画像を観察する際の観察条件を表すパラメータ)のうち、観察環境の輝度を表す順応輝度Lとして設定値よりも小さい値を設定する。これにより、彩度が全体的に増大しかつ自然な色再現の画像が得られる。
【選択図】図5

Description

本発明は色変換装置及び色変換プログラムに関する。
コンピュータに接続される印刷装置(カラープリンタ)や表示装置(ディスプレイ)、画像読取装置(スキャナ)等の入出力デバイスは色再現域等の色再現特性が互いに異なっている。このため、コンピュータを経由して各デバイス間で色情報(画像データ)を受け渡す際に、受け渡す画像データを特定デバイスに依存しないデバイス非依存色空間のデータへ変換する第1の色変換を行い、必要に応じてデバイス非依存色空間上で色域変換(ガマットマッピングともいう)を行った後に、データ出力対象のデバイスの色再現特性に応じた変換条件で、データ出力対象のデバイスに依存するデバイス依存色空間のデータへ変換する第2の色変換を行うことで、各デバイス毎の色再現特性の相違を補正し、各デバイスで再現される色のマッチングを行なう色管理システムが従来より知られている。
上記に関連して特許文献1には、ハードコピー上の画像の各画素の三刺激値に対応する生理原色を求め、画像を表示するディスプレイ(CRT)の白色点の相関色温度に対応し不完全順応の程度を表すパラメータを決定し、このパラメータに基づいて、ディスプレイ上に再現すべき一時的な三刺激値を導き、この三刺激値から、ディスプレイの白色点を観察光源としたLAB表色系におけるメトリック明度、メトリッククロマ、メトリック色相角を求め、画像の三刺激値をディスプレイ上の三刺激値に変換し、その変換された三刺激値に基づいてディスプレイ上のソフトコピー画像を作成することで、ディスプレイ上のソフトコピー画像の色の見えをハードコピーの画像と等しくする技術が開示されている。
なお、前述したデバイス非依存色空間としては従来、CIE(Commission Internationale de l'Eclairage:国際照明委員会)が推奨したL*a*b*色空間のような均等知覚色空間や三刺激値XYZ表色系の色空間等が用いられてきたが、近年、デバイス非依存色空間として利用可能な規格として、CIECAM02(Colour Appearance Model 2002)等の色の見えモデルが提案されている。例えばCIECAM02は、対象とする色の色値(L*a*b*色空間上での色値L*a*b*、三刺激値XYZ等)や観察条件を表す種々のパラメータを入力すると、観察条件の影響を排除した色の見えを表す明度J、クロマC、色相角h等の色属性値が出力される。また、色属性値JCh等から逆変換によって三刺激値XYZを得ることも可能である。この種の色の見えモデルによって得られる色属性値は観察条件の影響を排除した色の見えを表しているので、色管理システムにおける色情報の受け渡しに最適である。
特開平10−215385号公報
ところで、色管理システムによる色変換を経た画像データを用いて画像を印刷出力する等の場合、画像の用途等に応じて出力画像の色再現(特に彩度)を切り替えたいというニーズが存在している。このニーズを満足するために、色管理システムによる色変換と同時に彩度調整を行う一手法としては、例えば画像データの色値が色の見えモデルによって規定される色属性値JChに変換された段階で、クロマCの値を一律に変更する(例えば彩度を上げたい場合はクロマCの値を一律に増大させる)ことが考えられる。しかし、色属性値JChのうちのクロマCの値の変化に対し、知覚される彩度の変化は必ずしもリニアではないので、上記のようにクロマCの値を一律に変更することで彩度を変更するようにした場合、出力画像の一部領域の彩度が不自然に変化してしまい、時として擬似輪郭が知覚される等のように、出力画像が不自然な色再現となる可能性がある。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、画像の彩度変更を簡易かつ色再現が不自然とならないように行うことができる色変換装置及び色変換プログラムを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る色変換装置は、可視化された画像を観察する際の観察環境の輝度を含む観察条件を表すパラメータに従って、前記観察条件下での色の見えを表す色値で画像の色が規定された画像データの前記色値を、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値へ変換する第1の色変換、及び、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値で画像の色が規定された画像データの前記色属性値を、前記観察条件下での色の見えを表す前記色値へ変換する第2の色変換の少なくとも一方を行う色変換手段と、前記第1の色変換及び前記第2の色変換の少なくとも一方を経た画像データが表す画像の彩度変更が指示された場合に、前記色変換手段が前記第1の色変換又は前記第2の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更する変更手段と、を含んで構成されている。
請求項1記載の発明に係る色変換手段は、可視化された画像を観察する際の観察環境の輝度を含む観察条件を表すパラメータに従って、前記観察条件下での色の見えを表す色値で画像の色が規定された画像データの前記色値を、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値へ変換する第1の色変換、及び、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値で画像の色が規定された画像データの前記色属性値を、前記観察条件下での色の見えを表す前記色値へ変換する第2の色変換の少なくとも一方を行う。なお、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値としては、例えば請求項2に記載した色の見えのモデル(例えばCIECAM02やCIECAM97s等)の出力値JChを適用することができるが、これに限定されるものではなく、Jab等の他の色属性値を適用してもよい。また、観察条件下での色の見えを表す色値としては、例えば請求項2に記載したL*a*b*色空間上での色値L*a*b*を適用することができるが、これに限定されるものでもなく、他の色空間上での色値を適用してもよい。
ここで、ある観察条件下での色の見えは「照明強度(観察環境の輝度)が高くなるに従って有彩色があざやかに見える(知覚される彩度が増大する)」というハント(Hunt)効果の影響を受けるのに対し、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値を求める場合には、観察条件の影響の1つとしてのハント効果の影響も排除した値を求める必要があるので、上記の第1の色変換を行うアルゴリズムや第2の色変換を行うアルゴリズムはハント効果を考慮したアルゴリズムとなっている。
具体的には、例えば第1の観察条件下での色の見えを表す色値が、観察環境の輝度が第1の観察条件よりも高い第2の観察条件下での色の見えを表す色値と同一であった場合、これらの色値を第1の色変換によって観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値へ変換すると、ハント効果の影響が考慮されることで、第1の観察条件下での色の見えを表す色値に対応する色属性値は、第2の観察条件下での色の見えを表す色値に対応する色属性値よりも高彩度の値へ変換される。また、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値を、第2の色変換により、第1の観察条件下での色の見えを表す色値及び観察環境の輝度が第1の観察条件よりも高い第2の観察条件下での色の見えを表す色値へ各々変換した場合、ハント効果の影響が考慮され、第2の観察条件下での色の見えを表す色値は、第1の観察条件下での色の見えを表す色値よりも高彩度の値へ変換される。
また、ハント効果と称されている、観察環境の輝度の変化に対する知覚される彩度の変化の大きさ(変化量)は、その色の元の彩度によって相違するが、第1の色変換を行うアルゴリズムや第2の色変換を行うアルゴリズムは、上述したハント効果の影響が高精度に考慮されたアルゴリズムとなっており、例えば各画素の色が上記の色属性値で表された画像データに対し、第2の色変換によって第1の観察条件下での画像の見えを表す画像データ及び第2の観察条件下での画像の見えを表す画像データへ各々変換した場合にも、個々の画像データが表す画像の一部領域の彩度が不自然に変化することもない。
上記を利用し、請求項1記載の発明では、第1の色変換及び第2の色変換の少なくとも一方を経た画像データが表す画像の彩度変更が指示された場合に、色変換手段が第1の色変換又は第2の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更する変更手段を設けている。これにより、第1の色変換又は第2の色変換を経た画像データが表す画像全体の彩度が、変更手段によって観察環境の輝度を表すパラメータの値が変更されなかった場合と比較して変化する。このように、請求項1記載の発明では、色変換手段による第1の色変換や第2の色変換(観察条件下での色の見えを表す色値から観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値への変換、又はその逆の変換)でハント効果の影響が考慮されることを利用し、観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更することで、画像データが表す画像全体の彩度を変化させるので、画像の彩度変更を簡易かつ色再現が不自然とならないように行うことができる。
なお、請求項1記載の発明において、変更手段は、例えば請求項3に記載したように、色変換手段が第1の色変換を行う構成で、かつ第1の色変換を経た画像データが表す画像の彩度増加が指示された場合に、色変換手段が第1の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を増加させるように構成することができる。これにより、第1の色変換を経た画像データが表す画像の彩度を、簡易な処理かつ色再現が不自然とならないように増加させることができる。また、色変換手段が第1の色変換を行う構成で、かつ第1の色変換を経た画像データが表す画像の彩度低減が指示された場合、変更手段は、色変換手段が第1の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を減少させるように構成することができる。これにより、第1の色変換を経た画像データが表す画像の彩度を、簡易な処理かつ色再現が不自然とならないように低減させることができる。
また、請求項1記載の発明において、変更手段は、例えば請求項4に記載したように、色変換手段が第2の色変換を行う構成で、かつ第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度増加が指示された場合に、色変換手段が第2の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を減少させるように構成することができる。これにより、第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度を、簡易な処理かつ色再現が不自然とならないように増加させることができる。また、色変換手段が第2の色変換を行う構成で、かつ第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度低減が指示された場合、変更手段は、色変換手段が第2の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を減少させるように構成することができる。これにより、第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度を、簡易な処理かつ色再現が不自然とならないように低減させることができる。
また、請求項1記載の発明において、変更手段は、例えば請求項5に記載したように、色変換手段が第1の色変換を行った後に第2の色変換を行う構成で、かつ第1の色変換及び第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度増加が指示された場合に、色変換手段が第1の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を増加させるか、又は、色変換手段が第2の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を減少させるように構成することができる。これにより、第1の色変換及び第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度を、簡易な処理かつ色再現が不自然とならないように増加させることができる。また、色変換手段が第1の色変換を行った後に第2の色変換を行う構成で、かつ第1の色変換及び第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度低減が指示された場合、変更手段は、色変換手段が第1の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を減少させるか、又は、色変換手段が第2の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を増加させるように構成することができる。これにより、第1の色変換及び第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度を、簡易な処理かつ色再現が不自然とならないように低減させることができる。
また、請求項3乃至請求項5の何れかに記載の発明において、例えば請求項6に記載したように、彩度重視モードを含む、予め用意された複数種の色再現モードの中から所望の色再現モードを指定するための指定手段を更に設け、変更手段を、指定手段を介して指定された色再現モードが彩度重視モードの場合に彩度増加が指示されたと判断するように構成することが好ましい。これにより、指定手段を介し、色再現モードとして彩度重視モードを指定するのみで、第1の色変換又は第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度の増加を指示することができるので、操作性を向上させることができる。なお、彩度低減モードも設け、指定手段を介して指定された色再現モードが彩度低減モードの場合に彩度低減が指示されたと判断するように変更手段を構成してもよい。
また、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の発明において、変更手段による観察環境の輝度を表すパラメータの値の変更は、具体的には、例えば請求項7に記載したように、観察環境の輝度を表すパラメータの設定値を取得し、取得した設定値に所定の係数を乗ずることによって実現できる。
請求項8記載の発明に係る色変換プログラムは、コンピュータを、予め設定された、可視化された画像を観察する際の観察環境の輝度を含む観察条件を表すパラメータに従って、前記観察条件下での色の見えを表す色値で画像の色が規定された画像データの前記色値を、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値へ変換する第1の色変換、及び、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値で画像の色が規定された画像データの前記色属性値を、前記観察条件下での色の見えを表す前記色値へ変換する第2の色変換の少なくとも一方を行う色変換手段、及び、前記第1の色変換及び前記第2の色変換の少なくとも一方を経た画像データが表す画像の彩度変更が指示された場合に、前記色変換手段が前記第1の色変換又は前記第2の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更する変更手段として機能させる。
請求項8記載の発明に係る色変換プログラムは、コンピュータを、上記の色変換手段及び変更手段として機能させるためのプログラムであるので、コンピュータが請求項8記載の発明に係る色変換プログラムを実行することで、コンピュータが請求項1に記載の色変換装置として機能することになり、請求項1記載の発明と同様に、画像の彩度変更を簡易かつ色再現が不自然とならないように行うことができる。
以上説明したように本発明は、可視化された画像を観察する際の観察環境の輝度を含む観察条件を表すパラメータに従って、前記観察条件下での色の見えを表す色値で画像の色が規定された画像データの色値を、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値へ変換する第1の色変換、及び、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値で画像の色が規定された画像データの前記色属性値を、前記観察条件下での色の見えを表す前記色値へ変換する第2の色変換の少なくとも一方を行うと共に、第1の色変換及び第2の色変換の少なくとも一方を経た画像データが表す画像の彩度変更が指示された場合に、第1の色変換又は第2の色変換を行う際に用いる観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更するようにしたので、画像の彩度変更を簡易かつ色再現が不自然とならないように行うことができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には本実施形態に係るコンピュータ・システム10の概略構成が示されている。コンピュータ・システム10は、LAN等から成るネットワーク12に、PC(Personal Computer:パーソナル・コンピュータ)等から成る複数台のクライアント端末14と、コンピュータ・システム10に画像(データ)を入力する入力デバイス16と、コンピュータ・システム10から入力された画像データを画像として可視化する出力デバイス18が各々接続されて構成されている。なお、入力デバイス16としては、例えば原稿を読み取って画像データを出力するスキャナが、出力デバイス18としては、例えば入力された画像データが表す画像を用紙へ印刷する画像形成装置(プリンタ、或いはプリンタに複写機やファクシミリ装置としての機能も付加された複合機)が挙げられる。なお、ネットワーク12はインターネット等のコンピュータ・ネットワークにも接続されていてもよい。
ネットワーク12に接続された個々のクライアント端末14は、CPU14A、RAM等から成るメモリ14B、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)14C、ネットワークインタフェース(I/F)部14Dを備えており、ネットワークI/F部14Dを介してネットワーク12に接続されている。また、クライアント端末14には、出力デバイスの1つである表示装置20、入力手段としてのキーボード22及びマウス24が各々接続されている。なお、スキャナ等の入力デバイス16や画像形成装置等の他の出力デバイス18についても、表示装置20と同様にクライアント端末14に直接接続されていてもよい。例えば入力デバイス16としてはスキャナ以外にデジタルスチルカメラ等が挙げられるが、デジタルスチルカメラ等はクライアント端末14に直接接続される。
また、クライアント端末14のHDD14Cには、OS(Operating System)のプログラム、OS上で動作し入力デバイス16や出力デバイス18を使用する各種のアプリケーション・プログラム、クライアント端末14で次に述べる色変換処理を行うための色変換プログラムが予め各々インストールされており、図示は省略するが、色変換処理を構成する各種の変換を行うための変換データや演算式も記憶されている。また、HDD14Cには、各種の入力デバイス16によって入力される画像や、各種の出力デバイス18によって出力される画像を観察する際の観察条件を表す観察条件パラメータが、個々のデバイス毎に各々登録された観察条件テーブルも記憶されている。なお、個々のデバイス毎に観察条件テーブルに各々登録されている観察条件パラメータには、観察環境の輝度を表す順応輝度Lが含まれている。
次に本実施形態の作用を説明する。本実施形態に係るクライアント端末14では、或る入力デバイス16から入力された画像データや、或る出力デバイス18における画像の出力に用いた画像データを、別のデバイス(出力デバイス18)における画像の出力に用いる場合に、異なるデバイスで再現、或いは取り込まれる画像の色の見えの差を補正する色変換処理を行う(図2参照)。なお図2では、画像データを入力した入力デバイス16や先に画像の出力を行った出力デバイス18を「第1デバイス」、後に画像の出力を行う出力デバイス18(画像データ出力対象の出力デバイス18)を「第2デバイス」と表記して示している。
図2に示すように、本実施形態に係る色変換処理は、第1色変換、第2色変換、色域変換、第3色変換及び第4色変換の各処理から構成されている。第1デバイスからクライアント端末14へ入力される、或いは第1デバイスにおける画像の出力に用いられた画像データは、当該画像データの個々の画素の色を第1デバイスに依存する色空間(第1デバイス依存色空間:例えば第1デバイスがスキャナやデジタルスチルカメラ、表示装置20等であればRGB色空間)上の色値で表す画像データであり、当該画像データに対し、本実施形態に係る色変換処理では、第1デバイス依存色空間上の色値を、特定のデバイス(装置)に依存しない色空間(第1のデバイス非依存色空間)上の色値上の色値へ変換する第1色変換を行う。なお、以下では第1のデバイス非依存色空間としてL*a*b*色空間を適用した例を説明するが、XYZ色空間等の他の色空間を適用してもよい。
次に、第1色変換を経た画像データに対し、第1のデバイス非依存色空間上の色値を、特定のデバイス(装置)に依存せず色域変換に適した色空間(第2のデバイス非依存色空間:例えばCAM色空間)上の色値へ変換する第2色変換を行う。なお、第2のデバイス非依存色空間としては、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色空間が好適であり、本実施形態では、第2のデバイス非依存色空間として、色の見えモデルであるCIECAM02によって規定される色空間(色の見えモデルCIECAM02から出力される色属性値JChによって規定される色空間:CAM色空間ともいう)を用いている。また、色の見えモデルCIECAM02に代えて色の見えモデルCIECAM97s等を用いてもよい。また、上記の第2色変換は本発明に係る第1の色変換に対応している。
続いて、第2色変換を経た画像データに対し、第1デバイスにおける画像の見えと第2デバイスにおける画像の見えの差(この見えの差は、第1デバイスと第2デバイスの色域の相違に起因する)を補正する色域変換(ガマットマッピングともいう)を行う。なお、本実施形態に係る色変換処理は、第1デバイスと第2デバイスが同一の場合にも彩度調整等を目的として実施されることがあり(詳細は後述)、この場合は色域変換の実行は省略される。
次に、色域変換を経た画像データに対し、第2のデバイス非依存色空間上の色値を、特定のデバイス(装置)に依存しない別の色空間(第3のデバイス非依存色空間):例えばL*a*b*色空間)上の色値へ変換する第3色変換を行う。なお、この第3色変換は本発明に係る第2の色変換に対応している。また、以下では第3のデバイス非依存色空間としてもL*a*b*色空間を適用した例を説明するが、XYZ色空間等の他の色空間を適用してもよい。そして第3色変換を経た画像データに対し、第3のデバイス非依存色空間上の色値を、第2デバイスに依存する色空間(第2デバイス依存色空間:例えば第2デバイスが表示装置20であればRGB色空間、第2デバイスが画像形成装置であればCMYK色空間)上の色値へ変換する第4色変換を行う。上述した各処理から成る色変換処理によって得られた画像データを第2デバイスへ出力し、第2デバイスにおける画像の出力に供することで、第2デバイスによって出力される画像の色の見えを第1デバイスと一致させることができる。
なお、クライアント端末14のHDD14Cにインストールされている色変換プログラムには、上述した色変換処理を構成する各処理を行うためのプログラム(第1色変換を行うための第1色変換プログラム、第2色変換を行うための第2色変換プログラム、色域変換を行うための色域変換プログラム、第3色変換を行うための第3色変換プログラム、及び、第4色変換を行うための第4色変換プログラム)が各々付加されており、上記の色変換処理は、色変換プログラムに付加されている第1色変換プログラム、第2色変換プログラム、色域変換プログラム、第3色変換プログラム及び第4色変換プログラムを順に呼び出し、各処理を順に行わせることによって成される。なお、図1では色変換プログラムをOSのプログラムと別に示しているが、色変換プログラムはOS標準のプログラムとしてOSのプログラムに含まれていてもよい。
ところで、色変換プログラムには、クライアント端末14によって観察条件設定処理を行うための観察条件設定プログラムも含まれている。この観察条件設定プログラムは、色変換処理を行う場合に、色変換処理の実行に先立ちHDD14Cから読み出されてCPU14Aにより実行される。以下、CPU14Aによって観察条件設定プログラムが実行されることで実現される観察条件設定処理について、図3を参照して説明する。なお、観察条件設定プログラムを含む色変換プログラムは請求項8に記載の色変換プログラムに対応しており、クライアント端末14は、CPU14Aが上記プログラムを実行することで、本発明に係る色変換装置として機能する。
観察条件設定処理では、まずステップ50において、例として図4に示すような色再現モード選択画面を表示装置20に表示させる。本実施形態では、色変換処理を経て得られる画像データが表す画像における色再現の意図を利用者が容易に指定可能なように複数種の色再現モードが設けられている。色再現モード選択画面には、複数種の色再現モードの何れかに対応する複数種のボタンが選択肢として各々表示され、色再現モードの選択を要請するメッセージも表示されており、この色再現モード選択画面を表示装置20に表示させることで、利用者に対して色再現の意図に合致する色再現モードの選択が要請される。なお、図4に示す例は、複数種の色再現モードとして、測色的になるべく近い色再現を意図したカラリメトリックモードと、見た目がなるべく等しい色再現を意図したパーセプチュアルモードと、あざやか目(彩度を少し上げ目)の色再現を意図したサチュレーションモードが各々設けられた例を示しており、上記の各モードのうちのサチュレーションモードは請求項6に記載の彩度重視モードに対応している。
次のステップ52では、利用者によって色再現モードが選択されたか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ52を繰り返す。表示装置20に表示された色再現モード選択画面内のメッセージに従い、利用者がキーボード22又はマウス24を操作して色再現の意図に合致する色再現モードに対応するボタンを選択すると、ステップ52の判定が肯定されてステップ54へ移行し、利用者によって選択された色再現モードをメモリ14B等に記憶させる。このように、キーボード22又はマウス24は請求項6に記載の指定手段として機能する。
ステップ56では色変換処理における第1デバイスを認識し、次のステップ58では、観察条件テーブルに登録されている観察条件パラメータのうち、ステップ56で第1デバイスとして認識したデバイスに対応する観察条件パラメータを取得する。そしてステップ60では、ステップ58で取得した観察条件パラメータを、色変換処理のうちの第2色変換(第1のデバイス非依存色空間上の色値(L*a*b*色空間上の色値L*a*b*)から第2のデバイス非依存色空間上の色値(色の見えモデルCIECAM02で規定される色属性値JCh)へ変換する色変換)に用いる観察条件として設定する。
また、ステップ62では色変換処理における第2デバイスを認識し、次のステップ64では、ステップ62で第2デバイスとして認識したデバイスが、先のステップ56で第1デバイスとして認識したデバイスと同一か否か判定する。判定が否定された場合はステップ68へ移行するが、判定が肯定された場合はステップ66へ移行し、観察条件テーブルに登録されている観察条件パラメータのうち、ステップ62で第2デバイスとして認識したデバイスに対応する観察条件パラメータを取得する。次のステップ68では利用者によって選択された色再現モードが彩度を重視するモードか否か判定する。
利用者によって選択された色再現モードが、例えば図4に示す例におけるカラリメトリックモード又はパーセプチュアルモード(サチュレーションモード以外)であった場合には、ステップ68の判定が否定されてステップ74へ移行し、第2デバイスが第1デバイスと相違している場合はステップ66で取得した観察条件パラメータを、第2デバイスが第1デバイスと同一の場合はステップ58で取得した観察条件パラメータを、色変換処理のうちの第3色変換(第2のデバイス非依存色空間上の色値(色の見えモデルCIECAM02で規定される色属性値JCh)から第3のデバイス非依存色空間上の色値(L*a*b*色空間上の色値L*a*b*)へ変換する色変換)に用いる観察条件として設定し、観察条件設定処理を終了する。
一方、利用者によって選択された色再現モードが、例えば図4に示す例におけるサチュレーションモードであった場合は、ステップ68の判定が肯定されてステップ70へ移行し、第2デバイスが第1デバイスと相違している場合はステップ66で取得した観察条件パラメータ、第2デバイスが第1デバイスと同一の場合はステップ58で取得した観察条件パラメータから、観察環境の輝度を表す順応輝度Lを抽出し、次のステップ72において、抽出した順応輝度Lに係数α(但しα<1.0)を乗じた値を順応輝度Lに代入することで順応輝度Lの値を変更する(次式参照)。
←L×α(但しα<1.0)
そして次のステップ74において、値を変更した順応輝度Lを含む観察条件パラメータを第3色変換に用いる観察条件として設定し、観察条件設定処理を終了する。
次に、上述した観察条件設定処理が、当該観察条件設定処理に続いて行われる色変換処理に及ぼす作用・効果について説明する。例えば第1デバイスが表示装置20、第2デバイスが画像形成装置であった場合、図5にも示すように、観察条件設定処理によって、第2色変換に用いられる観察条件パラメータとしては表示装置用の観察条件パラメータが設定され、第3色変換に用いられる観察条件パラメータとしては画像形成装置用の観察条件パラメータが設定される。そして、色変換処理では、第1デバイスとしての表示装置用の画像データ(第1デバイス依存色空間としてのRGB色空間の画像データ)に対し、第1のデバイス非依存色空間としてのL*a*b*色空間の画像データへ変換する第1色変換、第1色変換を経た画像データを第2のデバイス非依存色空間としてのCAM色空間の画像データ(個々の画素の色を観察条件の影響を排除した色属性値JChで表す画像データ)へ変換する第2色変換、第2色変換を経た画像データに対して表示装置と画像形成装置の色再現特性の相違を第2のデバイス非依存色空間上で補正する色域変換、色域変換を経た画像データを第3のデバイス非依存色空間としてのL*a*b*色空間の画像データへ変換する第3色変換、第3色変換を経た画像データを第2デバイス依存色空間としてのCMYK色空間の画像データへ変換する第4色変換が順に行われる。
上記の各種変換のうち、第2色変換のアルゴリズムは、入力画像データの色値L*a*b*が設定された観察条件パラメータが表す観察条件下での色の見えを表す色値であると見なし、ハント効果の影響も考慮して、入力画像データの色値L*a*b*を、観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値JChへ変換するアルゴリズムとされている。これに対して観察条件設定処理では、図5に示す表からも明らかなように、利用者によって選択された色再現モードがサチュレーションモードかそれ以外に拘わらず、第2色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして、観察条件テーブルから読み出した設定値(表示装置に表示された(可視化された)画像を観察する際の観察環境の輝度を表す値)を設定する。従って、第2色変換では、色再現モードとして何れのモードが選択された場合にも、入力画像データの色値L*a*b*が、当該色値L*a*b*から、表示装置に表示された画像を観察する際の観察条件の影響を正確に排除した色の見えを表す色属性値JChへ変換される。
また、第3色変換のアルゴリズムは、出力画像データが表す画像(可視化された画像)が設定された観察条件パラメータが表す観察条件下で観察されるものと見なし、ハント効果の影響も考慮して、前記観察条件下での色の見えが入力画像データの色属性値JChが表す色の見えに等しくなるように、入力画像データの色属性値JChを色値L*a*b*へ変換するアルゴリズムとされている。これに対して観察条件設定処理では、図5の表に「カラリメトリックモード」「パーセプチュアルモード」と表記して示すように、選択された色再現モードがサチュレーションモード以外(カラリメトリックモード又はパーセプチュアルモード)の場合は、第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして観察条件テーブルから読み出した設定値(画像形成装置によって記録材料に印刷された(可視化された)画像を観察する際の観察環境の輝度を表す値)を設定する。従って、第3色変換では、色再現モードがサチュレーションモード以外の場合には、入力画像データの色属性値JChが、画像形成装置によって記録材料に印刷された(可視化された)画像を設定された観察条件パラメータが表す観察条件下で観察した場合の色の見えが、入力画像データの色属性値JChが表す色の見えに正確に等しくなる色値L*a*b*へ変換される。
一方、観察条件設定処理では、利用者によって選択された色再現モードがサチュレーションモードの場合、図5の表に「サチュレーションモード」と表記して示すように、第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして、観察条件テーブルから読み出した設定値に係数α(但しα<1.0)を乗じた値(画像形成装置によって記録材料に印刷された(可視化された)画像を観察する際の観察環境の輝度を表す設定値よりも小さい値)を設定する。従って、第3色変換では、色再現モードがサチュレーションモードの場合には、入力画像データの色属性値JChが、画像形成装置によって記録材料に印刷された(可視化された)画像を、順応輝度Lが実際の順応輝度(設定値に相当する順応輝度)よりも低い観察条件下で観察した場合の色の見えが、入力画像データの色属性値JChが表す色の見えに正確に等しくなる色値L*a*b*へ変換され、色再現モードがサチュレーションモード以外の場合よりも出力色値L*a*b*が表す色の彩度が増大される。
また、第3色変換では入力画像データの全ての画素の色属性値JChが色値L*a*b*へ変換されるが、第3色変換のアルゴリズムは、ハント効果の影響が高精度に考慮された(観察環境の輝度の変化に対する知覚される彩度の変化量が、その色の元の彩度によって相違することも考慮された)アルゴリズムとなっており、上記のように第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lの値を意図的に小さくしたとしても、第3色変換を経た画像データが表す画像の一部領域の彩度が不自然に変化することはなく、彩度が全体的に増大しかつ自然な色再現の画像を表す画像データが得られる。
従って、表示装置に表示された画像を画像形成装置によって記録材料に印刷させるにあたり、記録材料に印刷される画像についてはあざやか目(彩度を少し上げ目)の色再現を所望している場合、利用者が色再現モードとしてサチュレーションモードを選択すれば、第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして設定値よりも小さい値が設定されて色変換処理が行われ、当該色変換処理によって得られた画像データが画像形成装置へ出力されて記録材料への画像の印刷に用いられるので、画像形成装置により、利用者の意図通りの画像、すなわちあざやか目で自然な色再現の画像が記録材料に印刷されることになる。
また、上記のように、表示装置に表示された画像を画像形成装置によってサチュレーションモードで記録材料に印刷させる前に、記録材料に印刷される画像の色再現の具合(彩度の変化度合)の確認を所望している場合、利用者により、表示装置に表示された画像に対してサチュレーションモードの適用(色再現モードとしてサチュレーションモード以外のモードからサチュレーションモードへの変更)が指示される。本実施形態では、上記のように第1デバイスと第2デバイスが表示装置で色再現モードが変更された場合にも色変換処理が行われるが、この色変換処理の実行に先立って観察条件設定処理が行われ、図6にも示すように、第2色変換用及び第3色変換用の観察条件パラメータとして表示装置用の観察条件パラメータが各々設定される。
そして色変換処理では、第1デバイスとしての表示装置用の画像データ(第1デバイス依存色空間としてのRGB色空間の画像データ)に対し、第1のデバイス非依存色空間としてのL*a*b*色空間の画像データへ変換する第1色変換、第1色変換を経た画像データを第2のデバイス非依存色空間としてのCAM色空間の画像データ(個々の画素の色を観察条件の影響を排除した色属性値JChで表す画像データ)へ変換する第2色変換、第2色変換を経た画像データを第3のデバイス非依存色空間としてのL*a*b*色空間の画像データへ変換する第3色変換、第3色変換を経た画像データを第2デバイス依存色空間としてのRGB色空間の画像データへ変換する第4色変換が順に行われ、色域変換は省略される。
ここで、観察条件設定処理では、利用者によって選択された色再現モードがサチュレーションモードの場合、図6の表に「サチュレーションモード」と表記して示すように、第1デバイス及び第2デバイスが表示装置であっても、第2色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとしては観察条件テーブルから読み出した設定値(表示装置に表示された(可視化された)画像を観察する際の観察環境の輝度を表す値)を設定する一方、第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとしては観察条件テーブルから読み出した設定値に係数α(但しα<1.0)を乗じた値(表示装置に表示された(可視化された)画像を観察する際の観察環境の輝度を表す設定値よりも小さい値)を設定する。
これにより、第3色変換では、入力画像データの色属性値JChが、表示装置に表示された画像を順応輝度Lが実際の順応輝度(設定値に相当する順応輝度)よりも低い観察条件下で観察した場合の色の見えが、入力画像データの色属性値JChが表す色の見えに正確に等しくなる色値L*a*b*へ変換され、色再現モードがサチュレーションモード以外の場合よりも彩度が全体的に増大しかつ自然な色再現の画像を表す画像データが得られる。そして、上記の第3色変換を含む色変換処理によって得られた画像データが表示装置へ出力されることで、表示装置に表示された画像を画像形成装置によってサチュレーションモードで記録材料に印刷させた場合をシミュレートしたシミュレーション画像が表示装置に表示されることになる。このシミュレーション画像を参照することで、利用者は、画像形成装置によってサチュレーションモードで記録材料に印刷させた場合の画像の色再現の具合(彩度の変化度合)を事前に確認することが可能となる。
なお、上記では色変換処理を経た画像データが表す画像の彩度を増大させるにあたり、本発明の第2の色変換に相当する第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして設定値よりも小さい値を設定する態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図5,6の表に「サチュレーションモード2」と表記して示すように、第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして観察条件テーブルから読み出した設定値を設定する一方、本発明の第1の色変換に相当する第2色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして、設定値に係数α(但しα>1.0)を乗じた値(設定値よりも大きい値)を設定するようにしてもよい。この場合、第2色変換において、入力画像データの色値L*a*b*が、可視化された画像を順応輝度Lが実際の順応輝度(設定値に相当する順応輝度)よりも低い観察条件下で観察した場合の色の見えを表す色値であると見なされて、色属性値JChへの変換が行われることで、彩度が全体的に増大しかつ自然な色再現の画像を表す画像データを得ることができる。
また、上記では画像の彩度を増大させる場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像の彩度低減が指示された場合に、本発明の第1の色変換に相当する第2色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして、設定値に係数α(但しα<1.0)を乗じた値(設定値よりも小さい値)を設定する、或いは、本発明の第2の色変換に相当する第3色変換用の観察条件パラメータのうちの順応輝度Lとして、設定値に係数α(但しα>1.0)を乗じた値(設定値よりも大きい値)を設定することにより、画像の彩度を低減するようにしてもよい。また、画像の彩度低減の指示は、例えば色再現モードとして彩度低減を指示するモード(例えば彩度低減モード)を設けておき、当該モードを選択させることで行わせることができる。
また、上記では画像の彩度増大を所望している場合に、色再現モードとしてサチュレーションモードを利用者によって選択させる態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、彩度変更(増大又は減少)のレベルを利用者に指定させ(例えば強弱の2段階や、3以上の段階の中から選択させたり、彩度の変更量を数値で指定させる等)、利用者によって指定された彩度変更のレベルに応じて係数αの値を切り替えることで、彩度変更のレベルを複数段階に切り替えるようにしてもよい。
更に、上記では本実施形態に係る色変換処理において、本発明の第1の色変換に相当する第2色変換及び本発明の第2の色変換に相当する第3色変換が毎回順次行われる態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の第1の色変換に相当する色変換及び本発明の第2の色変換に相当する色変換のうちの一方のみが行われる場合の画像の彩度変更に本発明を適用することも可能であることは言うまでもない。
また、上記では本発明に係る色変換プログラムがHDD14Cに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係る色変換プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
本実施形態に係るコンピュータ・システムの概略構成を示すブロック図である。 本実施形態における色変換処理の流れを示す概略図である。 観察条件設定処理の内容を示すフローチャートである。 色再現モード選択画面の一例を示すイメージ図である。 第1デバイスが表示装置、第2デバイスが画像形成装置の場合の色変換の流れを示す概略図である。 第1デバイス及び第2デバイスが表示装置の場合の色変換の流れを示す概略図である。
符号の説明
10 コンピュータ・システム
14 クライアント端末
14A CPU
14B メモリ
14C HDD
20 表示装置
22 キーボード
24 マウス

Claims (8)

  1. 可視化された画像を観察する際の観察環境の輝度を含む観察条件を表すパラメータに従って、前記観察条件下での色の見えを表す色値で画像の色が規定された画像データの前記色値を、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値へ変換する第1の色変換、及び、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値で画像の色が規定された画像データの前記色属性値を、前記観察条件下での色の見えを表す前記色値へ変換する第2の色変換の少なくとも一方を行う色変換手段と、
    前記第1の色変換及び前記第2の色変換の少なくとも一方を経た画像データが表す画像の彩度変更が指示された場合に、前記色変換手段が前記第1の色変換又は前記第2の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更する変更手段と、
    を含む色変換装置。
  2. 前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値は、色の見えのモデルの出力値JChであり、前記観察条件下での色の見えを表す色値は、L色空間上での色値Lであることを特徴とする請求項1記載の色変換装置。
  3. 前記変更手段は、前記色変換手段が前記第1の色変換を行う構成で、かつ前記第1の色変換を経た画像データが表す画像の彩度増加が指示された場合に、前記色変換手段が前記第1の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を増加させることを特徴とする請求項1記載の色変換装置。
  4. 前記変更手段は、前記色変換手段が前記第2の色変換を行う構成で、かつ前記第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度増加が指示された場合に、前記色変換手段が前記第2の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を減少させることを特徴とする請求項1記載の色変換装置。
  5. 前記変更手段は、前記色変換手段が前記第1の色変換を行った後に前記第2の色変換を行う構成で、かつ前記第1の色変換及び前記第2の色変換を経た画像データが表す画像の彩度増加が指示された場合に、前記色変換手段が前記第1の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を増加させるか、又は、前記色変換手段が前記第2の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を減少させることを特徴とする請求項1記載の色変換装置。
  6. 彩度重視モードを含む、予め用意された複数種の色再現モードの中から所望の色再現モードを指定するための指定手段を更に備え、
    前記変更手段は、前記指定手段を介して指定された色再現モードが彩度重視モードの場合に彩度増加が指示されたと判断することを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか1項記載の色変換装置。
  7. 前記変更手段は、前記観察環境の輝度を表すパラメータの設定値を取得し、取得した前記設定値に所定の係数を乗ずることで前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の色変換装置。
  8. コンピュータを、
    予め設定された、可視化された画像を観察する際の観察環境の輝度を含む観察条件を表すパラメータに従って、前記観察条件下での色の見えを表す色値で画像の色が規定された画像データの前記色値を、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値へ変換する第1の色変換、及び、前記観察条件の影響を排除した色の見えを表す色属性値で画像の色が規定された画像データの前記色属性値を、前記観察条件下での色の見えを表す前記色値へ変換する第2の色変換の少なくとも一方を行う色変換手段、
    及び、前記第1の色変換及び前記第2の色変換の少なくとも一方を経た画像データが表す画像の彩度変更が指示された場合に、前記色変換手段が前記第1の色変換又は前記第2の色変換を行う際に用いる前記観察環境の輝度を表すパラメータの値を変更する変更手段
    として機能させるための色変換プログラム。
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