JP2008175273A - 転がり軸受スピンドルおよびパターン修正装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】油分を嫌う雰囲気においても使用可能な転がり軸受スピンドルを提供する。
【解決手段】転がり軸受スピンドル1において、シール部22は、通気路12と排出路23とを隔てる。シール用気体19は、給気口18から給気路17を通ってシール部22と排出路23との少なくともいずれか一方に供給され、円板4と多孔質カーボン20との隙間に非接触シールを形成するように、シール部22にシール用気体19が供給される。シール用気体19の一部はシール部22および排気路15を通って排気口16から排気され、一部は排出路23を通って開口部13から排気される。よって、モータ9を冷却するための冷却用気体14は、通気路12において転がり軸受7、8に接し油分を含むが、排気路15を通って排気口16から排気されるので、油分が開口部13から外部へ排出される可能性を大幅に低減できる。
【選択図】図1
【解決手段】転がり軸受スピンドル1において、シール部22は、通気路12と排出路23とを隔てる。シール用気体19は、給気口18から給気路17を通ってシール部22と排出路23との少なくともいずれか一方に供給され、円板4と多孔質カーボン20との隙間に非接触シールを形成するように、シール部22にシール用気体19が供給される。シール用気体19の一部はシール部22および排気路15を通って排気口16から排気され、一部は排出路23を通って開口部13から排気される。よって、モータ9を冷却するための冷却用気体14は、通気路12において転がり軸受7、8に接し油分を含むが、排気路15を通って排気口16から排気されるので、油分が開口部13から外部へ排出される可能性を大幅に低減できる。
【選択図】図1
Description
この発明は、転がり軸受スピンドルおよびパターン修正装置に関し、特に、油分を含む気体の放出を嫌う雰囲気においても使用可能な非接触シール付転がり軸受スピンドル、および、当該転がり軸受スピンドルを用いたパターン修正装置に関する。
転がり軸受スピンドルに使用されるモータは、回転軸を駆動するとき発熱する。その熱が周囲の軸受寿命を劣化させるなど、周囲に悪影響を及ぼすため、モータは冷却して使用される場合が多い。モータを冷却するために、従来、油や水などの冷媒による場合と、空冷される場合とが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
冷媒による場合は、冷却器などによる強制冷却手段が必要となる。一方、空冷される場合は強制冷却手段が不要であり、比較的容易に使用できる。そのため、発熱が比較的小さく、大きな冷却効果を必要としない場合には、空冷が多く使用される。たとえば従来、軸端に小径の工具を付け、モータで駆動して加工する軽負荷のスピンドルにおいて、空冷が使用されている。
空冷が使用される場合は、モータのロータ部とステータ部の間に空気を導き冷却することが多い。図5は、従来の空冷が使用される転がり軸受スピンドルの構成を示す断面模式図である。図5に示すように、この転がり軸受スピンドル101では、後方給気部110より供給された冷却用気体114は、モータ109のロータ部109aとステータ部109bとの間を流れ、モータ109を冷却する。冷却用気体114はさらに、モータ109のある空隙111から、ハウジング105に形成された通気路112をワーク側へ向かって流れ、回転軸102の側面とハウジング105のワーク側の端部表面との間に形成される開口部113から噴出する。このような冷却用気体114の流れによって、回転軸102を冷却するとともに、転がり軸受スピンドル101への外部からの異物や塵の混入を防止している。ここでワーク側とは、転がり軸受スピンドル101において、回転軸102に回転工具が取付けられる側であって、図5の左側である。
特開平8−158168号公報
図5に示す従来の転がり軸受スピンドルでは、冷却用気体114は、ハウジング105の内部の経路において、グリスなどの油分を含む転がり軸受107、108などに接する。そのため、開口部113から噴出する冷却用気体114は、油分を含んでいる。
ところで、基板上に形成されたパターンの欠陥を修正するパターン修正装置においては、リブの欠損部に塗布されたペーストを整形するために、回転工具が使用される。回転工具を回転させるために、転がり軸受スピンドルの回転軸に回転工具を取付けて使用される場合がある。
しかし、転がり軸受スピンドルから油分を含む気体が噴出されると、加工対象の基板に油分を含む気体が接して、基板に油分が付着する。基板に油分が付着すると、リブの修正される部分の材料性状に影響を与え、また後工程である蛍光体塗布工程などに悪影響を与える。そのため、パターン修正装置のような油分を嫌う加工対象の加工や、その他の油分を嫌う環境においては、図5に示す従来の転がり軸受スピンドルは使用できなかった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、油分を嫌う雰囲気においても使用可能な転がり軸受スピンドルを提供することである。また、この発明の他の目的は、当該転がり軸受スピンドルを利用することによって、欠陥周辺の基板表面に悪影響を与えずにパターンの欠陥の修正が可能な、パターン修正装置を提供することである。
この発明に係る転がり軸受スピンドルは、回転軸と、回転軸を保持するハウジングとを備える。また、ハウジングに設置され、回転軸をハウジングに対して回転可能に保持する、転がり軸受を備える。また、回転軸を駆動するモータを備える。ハウジングには、通気路と、排出路と、シール部と、排気路と、給気路とが形成されている。排出路は、回転軸の側面とハウジングのワーク側の端部表面との間に形成される開口部に連通する。シール部は、通気路と排出路とを隔てる。排気路は、ハウジングにおいてワーク側の端部以外の部分に形成された排気口と、通気路と、を連通する。給気路は、ハウジングにおいてワーク側の端部以外の部分に形成された給気口に連通する。そして、モータを冷却するための冷却用気体は、通気路および排気路を通って排気口から排気される。また、回転軸とハウジングとの隙間に非接触シールを形成するように、シール部にシール用気体が供給される。シール用気体は、給気口から給気路を通って、シール部と排出路との少なくともいずれか一方に供給される。またシール用気体は、一部がシール部および排気路を通って排気口から排気され、一部が排出路を通って開口部から排気される。
この場合は、開口部から噴出する気体が油分を含まないようにする構造として、給気路と排気路とシール部とがハウジングに形成されている。シール部における回転軸とハウジングとの隙間の間隔は、通気路における回転軸とハウジングとの隙間の間隔よりも狭い。通常、冷却用気体とシール用気体とは略同じ圧力で供給されるため、油分を含まないシール用気体を給気路から供給するときの、給気路とシール部または排出路との交点におけるシール用気体の圧力は、通気路と排気路との交点における冷却用気体の圧力よりも高くなる。これにより非接触シールが形成される。よって、通気路に通気するときに油分を含む冷却用気体は、排気路から排気されるので、油分を含む気体が開口部から外部へ排出され加工対象に接する可能性を大幅に低減することができる。なお、必要に応じシール用気体の給気圧力を高めておいてもよい。また、シール用気体によって回転軸を冷却することができる。さらに、開口部におけるシール用気体の圧力を大気よりも高くすれば、転がり軸受スピンドルへの外部からの異物や塵の混入を防止することができる。
好ましくは、回転軸は、軸部と、軸部の側面から径方向外側に突出する軸部と同心の円板とを含む。円板は、回転軸の軸方向の、排気路が通気路に連通する位置において、配置されている。また、円板によって通気路とシール部とが隔てられている。そして排気路は、排気路が通気路に連通する位置から、回転軸の径方向外側、または、通気路の開口部側と反対側に向かって延びるように形成されている。
この場合は、通気路を開口部側へ向かう油分を含む冷却用気体の流れを、円板によって妨げることができる。よって、油分を含む気体が開口部から外部へ排気される可能性をより低減することができる。排気路を、円板が取付けられる方向に延びるように形成すれば、転がり軸受スピンドルの使用時に円板の回転によって周辺の空気が排気路側へ導かれるため、さらに油分を含む気体が開口部から外部へ排気される可能性を低減することができる。
また好ましくは、円板と対向するハウジングのワーク側に、多孔質材が設けられている。そして、シール用気体は、多孔質材を介して、円板のワーク側の面に向かって噴出するように供給される。この場合は、多孔質材の円板と対向する面全体から圧力を高めたシール用気体を噴出させることができる。
また好ましくは、円板と対向するハウジングのワーク側に、給気孔が形成されている。そして、シール用気体は、給気孔を介して、円板のワーク側の面に向かって噴出するように供給される。この場合は、給気孔を形成した部分において、シール用気体の圧力を特に高くすることができる。
この発明に係るパターン修正装置は、基板上に形成されたパターンの欠陥を修正するものであって、上記の転がり軸受スピンドルと、転がり軸受スピンドルの回転軸に取付けられた回転工具とを備える。この場合は、転がり軸受スピンドルの回転軸の側面とハウジングのワーク側の端部表面との間に形成される開口部から、油分を含む気体が排出される可能性を大幅に低減することができるので、基板に油分が付着することを防止することができる。よって、リブの修正される部分の材料性状や、後工程である蛍光体塗布工程などに悪影響を与えることなく、パターンの欠陥の修正が可能な、パターン修正装置を提供することができる。
以上のように、この発明に係る転がり軸受スピンドルは、油分を嫌う雰囲気においても使用可能である。また、この発明に係るパターン修正装置では、油分が欠陥周辺の基板表面に悪影響を与えることなく、パターンの欠陥の修正が可能である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の転がり軸受スピンドルの構成を示す断面模式図である。図1に示すように、この転がり軸受スピンドル1は、回転軸2を備える。また、回転軸2を保持するスピンドルハウジング5を備える。また、スピンドルハウジング5に設置され、回転軸2をスピンドルハウジング5に対して回転可能に保持する、転がり軸受6、7、8を備える。また、回転軸2を駆動するモータ9を備える。モータ9は、ロータ部9aおよびステータ部9bによって構成されている。
図1は、実施の形態1の転がり軸受スピンドルの構成を示す断面模式図である。図1に示すように、この転がり軸受スピンドル1は、回転軸2を備える。また、回転軸2を保持するスピンドルハウジング5を備える。また、スピンドルハウジング5に設置され、回転軸2をスピンドルハウジング5に対して回転可能に保持する、転がり軸受6、7、8を備える。また、回転軸2を駆動するモータ9を備える。モータ9は、ロータ部9aおよびステータ部9bによって構成されている。
スピンドルハウジング5のワーク側の外周部に、円周状の取付け部材11が取付けられ、取付け部材11にはシールハウジング10が取付けられている。シールハウジング10は、スピンドルハウジング5のワーク側の端部を覆うように取付けられており、またスピンドルハウジング5のワーク側の端部とシールハウジング10とが隙間を形成するように、取付けられている。上記隙間は、排気路15を構成する。なおワーク側とは、転がり軸受スピンドル1において回転軸2に回転工具が取付けられる側であって、図1の左側である。
通気路12の一部は、スピンドルハウジング5の内部に形成されている。回転軸2の側面とスピンドルハウジング5との隙間は、通気路12の一部を構成している。排気路15は、シールハウジング10の側部に形成された排気口16と、通気路12とを連通する。また、シールハウジング10には、給気路17が形成されている。給気路17は、シールハウジング10の側部に形成された給気口18に連通する。また、円板4と対向するシールハウジング10のワーク側に、多孔質カーボン20が設けられている。シールハウジング10には、多孔質カーボン20の外周部に面するように、円周溝21が形成されている。後述する円板4と多孔質カーボン20との隙間は、シール部22を構成する。給気路17は、円周溝21と多孔質カーボン20とを介してシール部22および排出部23へ連通し、清浄なシール用気体をシール部22および排出路23に導いている。排出路23は、回転軸2の側面とシールハウジング10のワーク側の端部表面との間に形成される開口部13に連通する。
回転軸2は、軸部3と、軸部3の側面から径方向外側に突出する軸部3と同心の円板4とを含む。円板4は、排気路15の内部に配置されるように、軸部3に取付けられている。つまり、円板4は、回転軸2の軸方向の、排気路15が通気路12に連通する位置において、配置されている。また、円板4によって通気路12とシール部22とが隔てられている。円板4が軸部3に取付けられているために、円板4のワーク側の表面と、シールハウジング10に設けられた多孔質カーボン20との隙間が、シール部22を形成し、シール部22によって、通気路12と排出路23とは隔てられている。円板4が取付けられているために、この実施の形態の転がり軸受スピンドル1では、通気路12はシール部22と分離されている。
次に、転がり軸受スピンドル1の使用時の動作について説明する。図示しない電源からステータ部9bに電力が供給されることにより、ロータ部9aを回転軸2の回りに回転させる駆動力が発生する。これにより、スピンドルハウジング5に対して回転自在に保持されている回転軸2は、ロータ部9aとともにスピンドルハウジング5に対して相対的に回転する。
モータ9を冷却するための冷却用気体14は、通気路12の内部を流れる。冷却用気体14は、たとえば圧縮空気などの加圧気体であって、モータ9のロータ部9aとステータ部9bとの間を流れ、モータ9を冷却する。冷却用気体14は、グリスなどの油分を含む転がり軸受7、8に接するときに、油分を含む。冷却用気体14はさらに、スピンドルハウジング5に形成された通気路12をワーク側へ向かって流れ、スピンドルハウジング5と回転軸2の側面との隙間に至り、さらに排気路15に向かって流れる。
冷却用気体14の流れは、円板4によって妨げられる。つまり、冷却用気体14は円板4に沿って転がり軸受スピンドル1の径方向外側へ流れる(すなわち、冷却用空気14は、排気路15の内部を排気口16へ向かって流れる)。このとき、回転軸2の回転に伴い円板4も回転しているため、円板4の周辺の気体も回転する。これにより生じる遠心力のために、冷却用気体14が排気口16側へ導かれる傾向はより大きくなる。
ここで、給気路17を介して、たとえばミストセパレータを通過してきたために、清浄で油分を含んでいない、たとえば圧縮空気などの加圧気体であるシール用気体19が供給される。シール用気体19は、多孔質カーボン20の外周部に面するように形成された円周溝21を通って、多孔質カーボン20の外周部から内側へ流れる。そして、シール用気体19は、多孔質カーボン20を介して、円板4のワーク側の面(すなわちシール部22)および回転軸2の軸部3(すなわち排出路23)に向かって噴出するように供給される。
円板4とスピンドルハウジング5との隙間の間隔はシール部22に比較して大きく、かつ円板外周部近傍は排気口16を介して大気開放されている。そのため、円板4のワーク側の面に向かって噴出されたシール用気体19の圧力(すなわち、シール部22の内部におけるシール用気体19の圧力)に対して、排気路15の内部における冷却用空気14の圧力は低くなっている。但し、さらにシール部22の内部におけるシール用気体19の圧力を高めるために、給気口18に供給されるシール用気体19の圧力を調整してもよい。これによりシール部22において非接触シールが形成され、冷却用気体14は排気路15よりも開口部13側へ流れることができない。そのために冷却用気体14は、排気路15を通って排気口16から排気される。したがって、油分を含む冷却用空気14が、シール部22を通り排出路23側へ流れることはなく、冷却用気体14が開口部13へ達し外部へ排気される可能性はほとんどないために、冷却用気体14に含まれる油分が開口部13から外部へ排出され、加工対象に接する可能性を大幅に低減することができる。つまり、この転がり軸受スピンドル1は、開口部13から噴出する気体が油分を含まないようにする構造とされている。
冷却用気体14が回転軸2に沿って流れており、またシール用気体19が回転軸2へ向かって噴出されているため、回転軸2を冷却することができる。また、開口部13におけるシール用気体19の圧力を大気よりも高くすれば、シール用気体19は開口部13から外部へ噴出する。そして、転がり軸受スピンドル1の内部への外部からの異物や塵の混入を防止することができる。
以上説明した転がり軸受スピンドル1を、基板上に形成されたパターンの欠陥を修正するパターン修正装置に用いることができる。図2は、パターン修正装置の構成を示す外観図である。図2に示すように、このパターン修正装置31は、位置決め機構としてのY軸テーブル33と、Z軸テーブル34と、X軸テーブル35とを備える。
Y軸テーブル33には、たとえばプラズマディスプレイパネルの背面ガラス基板などの、修正対象となる基板32が載置される。Y軸テーブル33は、基板32と平行なY軸方向に移動する。Z軸テーブル34は、基板32に対して垂直なZ軸方向に移動する。X軸テーブル35は、基板32と平行でかつY軸と直交するX軸方向に移動する。位置決め機構の移動は、制御部36によって制御される。ここで、転がり軸受スピンドル1をZ軸テーブル34に取付け、回転軸2のワーク側の端部に回転工具を取付ければ、基板32の整形に適したパターン修正装置31を提供することができる。
図3は、パターン修正装置がリブの欠損箇所を修正する様子を示す模式図である。微細パターンであるリブ38の一部が欠損したリブ欠損部40を修正するために、リブ欠損部40の底部に修正ペースト39が塗布される。塗布された修正ペースト39を、たとえばレーザ光の照射によって、乾燥させる。乾燥後、回転工具37がリブ38間に挿入される。そして、修正ペースト39のうち正常なリブ38の幅からはみ出した余分な修正ペーストである、ペーストはみ出し部41が、回転工具37によって除去され、修正ペースト39の壁面が整形される。
回転工具37を転がり軸受スピンドル1の回転軸2に取付ければ、転がり軸受スピンドル1の開口部13から油分を含む気体が排出される可能性を大幅に低減することができるので、基板32に油分が付着することを防止することができる。よって、リブ38の修正される部分の材料性状や、後工程である蛍光体塗布工程などに悪影響を与えることなく、パターンの欠陥(すなわちリブ欠損部40)の修正が可能な、パターン修正装置31を提供することができる。
転がり軸受スピンドル1では、回転軸2が温度上昇に伴う熱膨張によって軸方向長さが伸長する場合がある。パターン修正装置31においては、転がり軸受スピンドル1の転がり軸受6よりもワーク側の回転軸2が熱膨張すると、整形時の切り込み深さが変化するため、上記熱膨張を起こさないような転がり軸受スピンドル1を用いるのが望ましい。この転がり軸受スピンドル1では、発熱していない冷却用気体14およびシール用気体19が、回転軸2(すなわち、軸部3および円板4)へ向かって噴出されているため、回転軸2は常に冷却されている。したがって、回転軸2の熱膨張による軸方向長さの変化が軽減され、加工時の加工精度劣化の可能性を低下させることができる。
なお、実施の形態1の転がり軸受スピンドル1においては、排気口16および給気口18は、いずれもシールハウジング10の側部に形成されているが、排気口16および給気口18の配置はこの位置に限られない。排気口16および給気口18は、ハウジングにおいてワーク側の端部以外の部分に形成されれば、回転工具などによる加工の妨げとなることがない。また油分を含む冷却用気体14が加工対象側へ排気されることがなく、油分が加工対象へ接する可能性を低減する効果が得られる。
また、円板4は排気路15の内部に配置されなくとも構わない。つまり、排気路15が通気路12に連通する位置において円板4が通気路12とシール部22とを隔てるように配置され、排気路15は、排気路15が通気路12に連通する位置から、回転軸2の径方向外側、または、通気路12の開口部13側と反対側に向かって延びるように形成することができる。このような構成によって、冷却用空気14を排気口16側へ導く効果が得られる。
たとえば、排気路15は、スピンドルハウジング5における円板4と対向する面(すなわち、スピンドルハウジング5における、円板4のワーク側と反対側の面に対向する部位)に連通するように形成されてもよい。またたとえば、シールハウジング10における円板4と対向する面(すなわち、シールハウジング10における、円板4のワーク側に対向する部位)において、排気路15が回転軸2の径方向外側に向かって斜めに延びるように形成されてもよい。ただし、図1に示すように、排気路15が回転軸の径方向(つまり、円板4が取付けられる方向)に延びるように形成されており、円板4が排気路15の内部に配置される構成であれば、より有利である。円板4の回転により発生する遠心力が、周囲の空気を排気口16へ導くように作用するので、より効率的に冷却用空気14を排気路15から排気できるためである。
さらに、円板4の配置は、図1に示す回転軸2のワーク側端部近傍に限られず、モータ9よりもワーク側に配置されていればよい。たとえば、スピンドルハウジング5に形成された通気路12を隔てるように円板4を配置してもよい。また、軸部3と多孔質カーボン20間の隙間の間隔を狭く(たとえば3μm以上0.5mm以下)し、当該隙間の長さを充分長くとる、または圧力の高いシール用空気19を供給することにより、非接触シールを形成できれば、円板4を設けなくても、同様の効果を得ることができる。ただし、円板4を設けない場合、たとえば図1の構成において円板4がない状態では、排気路15の内部で油分を含む冷却用気体14とシール用気体19とが混合し、一部が排出路23に入り込む可能性がある。よって、円板4を設ける構成であれば、油分を含む冷却用気体14が開口部13から一層排出されにくく、より効果的である。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2の転がり軸受スピンドルの構成を示す断面模式図である。実施の形態2の転がり軸受スピンドルと、上述した実施の形態1の転がり軸受スピンドルとは、基本的に同様の構成を備えている。しかし、実施の形態2では、円板4に対向するハウジングの構成が図4に示すような構成となっている点で実施の形態1とは異なっている。
図4は、実施の形態2の転がり軸受スピンドルの構成を示す断面模式図である。実施の形態2の転がり軸受スピンドルと、上述した実施の形態1の転がり軸受スピンドルとは、基本的に同様の構成を備えている。しかし、実施の形態2では、円板4に対向するハウジングの構成が図4に示すような構成となっている点で実施の形態1とは異なっている。
具体的には、図4に示すように、円板4と対向するシールハウジング10のワーク側に、緻密な(すなわち、多孔質でなく中実である)カーボン材25が設けられている。円周溝21は、カーボン材25の外周部に面するように形成されている。カーボン材25には、径方向に複数の通気孔26が形成されており、通気孔26の一方端は円周溝21と連通し、他方端はたとえば接着剤などを用いて密閉されている。またカーボン材25には、軸方向に給気孔27が形成されている。給気孔27の一方端は通気孔26へ連通し、他方端はシールハウジング10の円板4と対向する面へ連通し、かつ他方端において給気孔27は先端が絞られ、小径のノズル孔が形成されている。
また、シールハウジング10は取付け部24においてスピンドルハウジング5に取付けられる。取付け部24は、スピンドルハウジング5と一体に形成されている。
実施の形態2の転がり軸受スピンドル1の使用時には、シール用気体19は、通気孔26および給気孔27を介して供給される。シール用気体19は、給気孔27のノズル孔を介して、円板4のワーク側の面に向かって(すなわち、シール部22へ)噴出するように供給される。よって、給気孔27のノズル孔を形成した部分において、排気路15の内部(すなわち、シール部22の内部)のシール用気体19の圧力を特に高くすることができる。これにより、実施の形態1と同様に非接触シールが形成されるので、冷却用気体14が開口部13へ達することを防止でき、油分を含む気体が開口部13から外部へ排出される可能性を大幅に低減することができる。
実施の形態2の転がり軸受スピンドル1の構成によれば、実施の形態1と同様の効果が得られ、また給気路17に異物が混入した場合のメンテナンスがより容易である。また、給気孔27はカーボン材25に任意に形成することができ、製作上の自由度が高い。よって、少量生産時には給気孔27が形成された実施の形態2の構成がより有利であり、一方大量生産時には、均質に生産できる実施の形態1の構成がより有利であると考えられる。
なお、通気孔26および給気孔27がカーボン材25に形成されているので、カーボン材25が回転軸2の回転時に誤って軸部3や円板4に接触しても焼付きが発生しない。通気孔26および給気孔27は、金属材料に形成されてもよく、その場合上記焼付きを防止するために、金属表面に潤滑性のある表面処理を施して使用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 転がり軸受スピンドル、2 回転軸、3 軸部、4 円板、5 スピンドルハウジング、6,7,8 転がり軸受、9 モータ、9a ロータ部、9b ステータ部、10 シールハウジング、11 取付け部材、12 通気路、13 開口部、14 冷却用気体、15 排気路、16 排気口、17 給気路、18 給気口、19 シール用気体、20 多孔質カーボン、21 円周溝、22 シール部、23 排出路、24 取付け部、25 カーボン材、26 通気孔、27 給気孔、31 パターン修正装置、32 基板、33 Y軸テーブル、34 Z軸テーブル、35 X軸テーブル、36 制御部、37 回転工具、38 リブ、39 修正ペースト、40 リブ欠損部、41 ペーストはみ出し部、101 転がり軸受スピンドル、102 回転軸、105 ハウジング、106,107,108 転がり軸受、109 モータ、109a ロータ部、109b ステータ部、110 後方給気部、111 空隙、112 通気路、113 開口部、114 冷却用気体。
Claims (5)
- 回転軸と、
前記回転軸を保持するハウジングと、
前記ハウジングに設置され、前記回転軸を前記ハウジングに対して回転可能に保持する、転がり軸受と、
前記回転軸を駆動するモータとを備え、
前記ハウジングには、
通気路と、
前記回転軸の側面と前記ハウジングのワーク側の端部表面との間に形成される開口部に連通する排出路と、
前記通気路と前記排出路とを隔てるシール部と、
前記ハウジングにおいて前記ワーク側の端部以外の部分に形成された排気口と前記通気路とを連通する排気路と、
前記ハウジングにおいて前記ワーク側の端部以外の部分に形成された給気口に連通する給気路と、が形成されており、
前記モータを冷却するための冷却用気体は、前記通気路および前記排気路を通って前記排気口から排気され、
前記回転軸と前記ハウジングとの隙間に非接触シールを形成するように、前記シール部にシール用気体が供給され、
前記シール用気体は、前記給気口から前記給気路を通って、前記シール部と前記排出路との少なくともいずれか一方に供給されるとともに、一部が前記シール部および前記排気路を通って前記排気口から排気され、一部が前記排出路を通って前記開口部から排気される、転がり軸受スピンドル。 - 前記回転軸は、軸部と、前記軸部の側面から径方向外側に突出する前記軸部と同心の円板とを含み、
前記円板は、前記回転軸の軸方向の、前記排気路が前記通気路に連通する位置において配置されており、
前記円板によって前記通気路と前記シール部とが隔てられており、
前記排気路は、前記排気路が前記通気路に連通する位置から、前記回転軸の径方向外側、または、前記通気路の前記開口部側と反対側に向かって延びるように形成されている、請求項1に記載の転がり軸受スピンドル。 - 前記円板と対向する前記ハウジングの前記ワーク側に、多孔質材が設けられており、
前記シール用気体は、前記多孔質材を介して、前記円板の前記ワーク側の面に向かって噴出するように供給される、請求項2に記載の転がり軸受スピンドル。 - 前記円板と対向する前記ハウジングの前記ワーク側に、給気孔が形成されており、
前記シール用気体は、前記給気孔を介して、前記円板の前記ワーク側の面に向かって噴出するように供給される、請求項2に記載の転がり軸受スピンドル。 - 基板上に形成されたパターンの欠陥を修正するパターン修正装置であって、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の転がり軸受スピンドルと、
前記転がり軸受スピンドルの回転軸に取付けられた回転工具とを備える、パターン修正装置。
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- 2007-01-17 JP JP2007008337A patent/JP2008175273A/ja not_active Withdrawn
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