JP2008174909A - ブース組立方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】天井の高い作業用ブースを容易かつ安全に構築可能な組立方法を提供する。
【解決手段】設置予定面である床面F上において、断面形状の等しい複数の棒材11a,11b,11cを縦横に組み合わせ、連結具26を用いて棒材11b,11cの端面を他の棒材11aの外周面に固定するとともに、棒材11a,11b,11cで囲まれた領域にパネル材14,15を嵌め込んでいくことにより、作業用ブース10の上方部分である天井部10cおよび上壁部10wからなる上部構造体10xを形成する工程と、上部構造体10xの下縁角隅部10dに取り付けた係合部材の係合具に昇降装置50のフックを引っ掛けて上部構造体10xを一定高さまで上昇させる工程と、上昇した上部構造体10xの上壁部10wの下縁部に棒材10dおよびパネル材14を用いて作業用ブース10の下方部分である下壁部を形成する工程と、を含む。
【選択図】図18
【解決手段】設置予定面である床面F上において、断面形状の等しい複数の棒材11a,11b,11cを縦横に組み合わせ、連結具26を用いて棒材11b,11cの端面を他の棒材11aの外周面に固定するとともに、棒材11a,11b,11cで囲まれた領域にパネル材14,15を嵌め込んでいくことにより、作業用ブース10の上方部分である天井部10cおよび上壁部10wからなる上部構造体10xを形成する工程と、上部構造体10xの下縁角隅部10dに取り付けた係合部材の係合具に昇降装置50のフックを引っ掛けて上部構造体10xを一定高さまで上昇させる工程と、上昇した上部構造体10xの上壁部10wの下縁部に棒材10dおよびパネル材14を用いて作業用ブース10の下方部分である下壁部を形成する工程と、を含む。
【選択図】図18
Description
本発明は、工場や倉庫などの建物内の一部に他の領域から区画された作業用ブースを形成するためのブース組立方法に関する。
工場などの建物内にクリーンルームなどの区画された領域を形成する際に使用される組立ブースは、従来、様々なデザイン、形状のものが提案されているが、本願に関連するものとして、例えば、特許文献1,2に記載されたものがある。
特許文献1記載の「作業用ブース」は、メイン支柱に複数の壁パネル、天井パネルおよび床パネルを組み付けて作業空間が形成される。特許文献2記載の「パネル組立て式クリーンルーム」は、複数の断熱パネルを組み合わせることによって部屋が形成され、この部屋内にエアコンディショナーが配置されている。
特許文献1記載の「作業用ブース」および特許文献2記載の「パネル組立て式クリーンルーム」の高さは、これらの構成部材であるメイン支柱や断熱パネルのサイズで決まるので、天井の高いブースが必要な場合、高さ方向のサイズの大きなメイン支柱や断熱パネルを使用しなければならない。このため、メイン支柱や断熱パネルが大型化し、施工現場への搬入および組立作業に手間がかかる。
また、天井の高いブースの場合、天井部分およびその周辺部分の組立作業は高所作業となるので、作業性が悪くなったり、作業効率が低下したりするだけでなく、作業者の危険性も増大する。
本発明は、天井の高い作業用ブースを容易かつ安全に構築可能な組立方法を提供することにある。
本発明は、断面形状の等しい複数の棒材の端面を連結具を介して他の棒材の外周面に着脱可能に固定して組み立てられる格子構造体と、前記格子構造体において前記棒材で囲まれた複数の領域内にそれぞれ着脱可能に嵌め込まれるパネル材と、を備えたブースの組立方法であって、
前記作業用ブースの上方部分である天井部および上壁部からなる上部構造体を形成する工程と、前記上部構造体を一定高さまで上昇させる工程と、上昇させた前記上部構造体の上壁部の下縁部に前記棒材および前記パネル材を用いて前記作業用ブースの下方部分である下壁部を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
前記作業用ブースの上方部分である天井部および上壁部からなる上部構造体を形成する工程と、前記上部構造体を一定高さまで上昇させる工程と、上昇させた前記上部構造体の上壁部の下縁部に前記棒材および前記パネル材を用いて前記作業用ブースの下方部分である下壁部を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
このような構成とすれば、作業用ブースの上方部分である上部構造体を形成する工程と、一定高さに上昇させた上部構造体の上壁部の下縁部に棒材およびパネル材を用いて作業用ブースの下方部分である下壁部を形成する工程と、を設置予定面上で実行することができる。従って、高所作業が不要となり、天井の高い作業用ブースを容易かつ安全に構築することができる。
ここで、前記上部構造体を上昇させる昇降装置を前記上部構造体内に配置すれば、上部構造体の周囲に昇降装置を配置することなく、上部構造体を上昇させる工程を当該上部構造体内で実行することができるため、設置現場が狭い場合の組立作業性が向上する。
また、前記昇降装置の昇降動作部を前記上壁部の下縁角隅部に係脱可能に係合させるようにすれば、作業中、昇降装置の昇降動作部によって上部構造体を安定保持することができるため、作業性および安全性が向上する。
さらに、前記昇降装置の昇降動作部との係合手段を前記下縁角隅部に着脱可能に取り付けるようにすれば、予め、上部構造体の下縁角隅部に係合手段を取り付けておくことにより、昇降装置の昇降動作部を係合手段に係合させるだけで下縁角隅部との係合が可能となるため、係合作業が容易となる。
この場合、前記係合手段として、前記下縁角隅部に着脱可能な係合板と、前記係合板に突設された係合具と、を備えた係合部材を用いれば、係合部材の係合具を利用することにより、昇降装置の昇降動作部との係合が容易となり、昇降動作部は係合板を介して下縁角隅部を安定保持することができる。
本発明により、天井の高い作業用ブースを容易かつ安全に構築することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係るブース組立方法で構築した作業用ブースを示す正面図、図2は図1に示す作業用ブースの平面図、図3は図1に示す作業用ブースの背面図、図4は図1に示す作業用ブースの側面図、図5は図1に示す作業用ブースの機能を示す模式図である。
図1〜図4に示す作業用ブースは、後述するブース組立方法によって構築したものである。作業用ブース10は、断面形状の等しい複数の棒材11b,11cの端面を、連結具26(図6参照)を介して他の棒材11aの外周面に着脱可能に固定して組み立てられた格子構造本体10aと、この格子構造本体10aの上面10uおよび外周面の一部をなす背面10rに沿って棒材11a,11b,11cおよび連結具26を用いて形成された格子構造副体10bと、格子構造本体10aおよび格子構造副体10bにおいて棒材11a,11b,11cによって囲まれた複数の領域内にそれぞれ着脱可能に嵌め込まれた複数のパネル材14,15と、を備えている。
作業用ブース10は床面部分を除く部分を複数の面によって囲まれた箱体形状であり、正面部分の中央にドア27と補助ドア28とが配置されている。垂直方向に配置された複数の棒材11aの下端には、高さ調整可能な支持脚13が取り付けられ、最下部に位置する水平方向の棒材11bと床面Fとの間には隙間Sが設けられている。ドア27は人や物が出入りする際に開閉可能であり、補助ドア28は出入口を広く開口させたいときに開くことができる。
格子構造副体10b内には、空調装置23と、格子構造本体10aの上面10uと格子構造副体10bとの境界から格子構造本体10a内へ送風する給気装置12とが配置されている。また、図5に示すように、格子構造本体10aの外周面である背面10rと格子構造副体10bとの境界面に連通口24が設けられ、連通口24には流路開閉手段24aが設けられている。空調装置23は、格子構造副体10b内の背面10r寄りの部分の天井部に吊り下げた状態で保持されている。
格子構造副体10bの外面の一部をなす背面部分には、流路開閉手段25aを有する給排気口25が設けられている。格子構造本体10aの外周面の一部をなす正面部分には、大気と連通する排気口29が開設されている。排気口29には、当該排気口29を開閉するスカート状の開閉部材29aが設けられている。また、棒材11a,11bによって囲まれた複数の領域のうち、床面Fに近い最下段から3段目までの領域に嵌め込まれたパネル材14はいずれも不透光性部材で形成され、その他のパネル材15は透明部材で形成されている。
給気装置12は、電動ファンとフィルタ(図示せず)を内蔵し、図5に示すように、作業用ブース10の格子構造副体10b内から吸い込んだ空気を濾過して格子構造本体10a内へ供給する機能を有している。空調装置23で温度調整され格子構造副体10b内に供給された調和空気は、給気装置12によって濾過され、格子構造本体10aの上面10uに位置する給気装置12の下面から床面Fに向かって供給される。作業用ブース10内の空気は連通口24を経由して格子構造副体10b内へ排出され、空調装置23によって温度調整された後、再び給気装置12によって濾過され、作業用ブース10内へ送り込まれる。また、作業用ブース10内の空気の一部は、格子構造本体10aの最下部に位置する水平方向の棒材11bと床面Fとの隙間Sあるいは排気口29を通過して外部へ排出される。
このように、格子構造副体10b内に配置された空調装置23によって温度調整された調和空気は給気装置12によって格子構造本体10a内へ送り込まれるとともに、格子構造本体10a内の空気は連通口24を経由して格子構造副体10b内へ排出されるため、格子構造副体10bが送風ダクトとして機能する空調システムが形成される。空調装置23によって調整された空気を循環させるため、高効率の空調を行うことができ、消費エネルギーの削減を図ることができる。また、給気装置12に内蔵されたフィルタによって清浄化された空気を循環させるので、空調装置23内のフィルタの寿命を延ばすことができる。さらに、排気口29に設けられたスカート状の開閉部材29aは、格子構造本体10a内の気圧により外部へ向かって開放するため、清浄化されていない外部の空気が格子構造本体内へ流入するのを防止しながら排気を行うことができる。
また、連通口24および給排気口25に設けられた流路開閉手段24a,25aの開度をそれぞれ変更することにより、格子構造本体10aと格子構造副体10bとの間で循環する風量や給排気される風量を調節することができる。このため、格子構造本体10a内を正圧あるいは大気圧に維持しながら空気を循環させることが可能であり、使用条件に適した空調状態を得ることができる。この場合、給排気口25に送風ファンを設ければ、強制的な給気、排気を行うことができるため、作業用ブース10内の気圧調節を行うことが可能となり、格子構造本体10a内を負圧に維持することもできる。格子構造本体10a内を正圧に維持すれば塵埃を含む外気の流入を防止することができ、負圧に維持すれば格子構造本体10a内で発生した有害物質が漏出するのを防止することができる。また、給排気口25にケミカルフィルタや脱臭フィルタを設置することもできる。なお、空調装置23は特に限定しないので、例えば、一般住宅用のエアコンを使用することもできる。
次に、図6〜図11に基づいて作業用ブース10を構成する棒材の組立手順などについて説明する。図6は図1に示す作業用ブースを構成する棒材の組立手順を示す斜視図、図7は図1に示す作業用ブースを構成する棒材の組立手順を示す斜視図、図8は連結具による棒材の固定状態を示す模式図、図9は棒材に対するパネル材の取付構造を示す部分断面図、図10は棒材を連結するための延長連結具を示す斜視図、図11は図10に示す延長連結具を用いた棒材の連結状態を示す斜視図である。
図6〜図8に示すように、棒材11a,11b,11cの断面形状はいずれも概略正方形であって、軸心部分に貫通孔19が設けられ、四隅部分に貫通孔22が設けられ、貫通孔19の両端部分に雌ネジ部19a(図8参照)が形成されている。また、棒材11a,11b,11cの外周の4つの平面部には、それぞれ軸心方向と平行な係止溝20が形成されている。係止溝20の開口部20aの両側にはそれぞれ縮幅方向に突出したレール部20c,20cが設けられ、開口部20aより内部20bが拡幅した形状となっている。棒材11a,11b,11cの両端面の雌ネジ部19aと、外周面の係止溝20とが、後述する連結具26が着脱可能な係止手段となっている。
図6,図8に示すように、連結具26は、棒材11aの係止溝20内にスライド可能に保持される一対のストッパ部17a,17aを有する連結部材17と、棒材11aの端面の雌ネジ部19aに螺合させるため連結部材17にスライド可能に挿通された連結ボルト16と、連結ボルト16の頭部16a下面を押圧するため連結部材17に螺合された固定ボルト18と、を備えている。連結部材17は、雌ネジ部19aに螺合する連結ボルト16が貫通孔17b内をスライド可能に挿通した状態で棒材11bの端面に取り付けられ、連結部材17の上面部分の両側には、他の棒材11aの係止溝20内でスライド可能に保持されるストッパ部17a,17aが設けられている。固定ボルト18は、図9に示すように、棒材11bの係止溝20の開口部20aに臨む位置から締緩可能であって、ネジ締め回転により連結ボルト16の頭部16a下面を押圧可能な状態で連結部材17に螺合されている。
ここで、図6〜図8に基づいて、棒材11bの端面を棒材11aの外周面に固定する手順について説明する。図6,図8に示すように、連結具26の連結ボルト16の雄ネジ部16bを棒材11bの端面中心にある雌ネジ部19aに螺着し、連結部材17が動かなくなるまで締め付けた後、連結ボルト16を約1回転緩める。次に、図7に示すように、棒材11aの係止溝20内に連結部材17のストッパ部17a,17aが入るような姿勢にし、連結部材17を係止溝20内に挿入する。そして、棒材11aと棒材11bとの位置関係を図8に示す状態に定めた後、図7に示すように、棒材11bの係止溝20の開口部20aから工具Tを斜め上方に向かって差し込んで固定ボルト18を締め付け方向に回転させる。
これにより、図8に示すように、固定ボルト18の先端部18aが連結ボルト16の頭部16aの下面を徐々に押圧していくため、相対的に連結部材17が頭部16aから離れる方向へ移動し、ストッパ部17a,17aの下面がそれぞれレール部20c,20cを棒材11bの端面に向かって押圧する結果、棒材11aの外周面が棒材11bの端面に固定される。なお、棒材11aと棒材11bとの位置関係はL形状に限定するものではないので、棒材11aと棒材11bとがT形状をなすように取り付けることもできる。
次に、図9に基づいて、棒材11aに対するパネル材14,15の取付構造について説明する。図1〜図4で示したように、棒材11a,11b,11cによって囲まれた領域に嵌め込まれたパネル材14,15は、図9に示すように、その外周部分をパッキン36とともに棒材11aなどの係止溝20内に嵌入させることによって取り付けられている。パッキン36は、パネル材14,15の外周部分の片面に配置され、係止溝20の開口部20aの一方のレール部20cを溝部36aで狭持した状態で係止溝20内に嵌入されている。
次に、図10,図11に基づいて、棒材を長手方向に連結する構造について説明する。図10に示すような延長連結具30を使用することにより、図11に示すように、2本の棒材11x,11yを長手方向に連結することができる。延長連結具30は、棒材11x,11yの係止溝20内に挿入可能な本体部30aと二つの固定ボルト31とで構成されている。本体部30aには、固定ボルト31を螺着するための雌ネジ孔30cと、本体部30aを係止溝20内のレール部20c内面に係合するための一対のストッパ部30bとが設けられている。
図11に示すように、雌ネジ孔30cに固定ボルト31を螺着した状態の延長連結具30を棒材11x,11yの係止溝20内に挿入するとともに棒材11x,11yの連結部分を跨ぐように配置する。そして、係止溝20の開口部20aから工具(図示せず)を差し込んで固定ボルト31を締め付けていくと、固定ボルト31の先端部31aが係止溝20の底部を押圧し、その反力で本体部30aのストッパ部30bがレール部20cに近づいていき、最終的にレール部20c内面に密着するため、延長連結具30が係止溝20内に固定される。これによって、2本の棒材11x,11yは離れないように連結される。
このように、延長連結具30を用いることにより、2本の棒材11x,11yを長手方向に連結して長い棒材を形成することができるため、大型の作業用ブースを構築する場合など、1本の棒材11x,11xの長さ以上の棒材を必要とするときにも容易に対応することができる。
次に、図12〜図21に基づいて、ブース組立方法について説明する。図12は図1に示す作業用ブースの組立工程を示す側面図、図13は本発明のブース組立方法において使用する係合部材を示す斜視図、図14は図13に示す係合部材を上部構造体の下縁角隅部に取り付けた状態を示す部分斜視図、図15は本発明のブース組立方法において使用する昇降装置を示す正面図、図16は図15に示す昇降装置の側面図、図17〜図21は図1に示す作業用ブースの組立工程を示す側面図である。
図6〜図11を用いて説明した棒材などの組立手順に従って、図12に示すような上部構造体10xを形成する。この上部構造体10xは、図4に示す作業用ブース10の上方部分である天井部10cおよび上壁部10wを構成する。そして、図13に示す係合部材40を、図14に示すように、上部構造体10xの上壁部10wの下縁角隅部10dに取り付ける。図13に示すように、係合部材40は、下縁角隅部10dに着脱可能な略直角二等辺三角形状の係合板40bと、係合板40bに突設された環状の係合具42と、水平方向の棒材11bに対する固定器具41と、を備えている。係合板40bの直角部分に相当する部分には、垂直方向の棒材11aを収容可能な切欠部40aが設けられている。
係合部材40は、図14に示すように、上部構造体10xの上壁部10w(図12参照)の下縁角隅部10dの下面に係合板40bを当接させ、固定器具41の水平ボルト41aを棒材11bの係止溝20内に配置されたナット(図示せず)に螺着させ、垂直ボルト41bを締め付けることによって固定する。垂直ボルト41bは固定器具41に開設された長孔41cを通して係合板40bに螺着されているため、固定器具41を長孔41cの長手方向に移動させることにより棒材11bに対する固定器具41の位置合わせを行うことができる。
係合部材40を下縁角隅部10dに取り付けたら、棒材11bと同形の補強部材43を係合板40bの係合具42側の辺縁部に沿って取り付ける。補強部材43は、その両端付近に設けられたネジ孔43aからそれぞれ棒材11bの係止溝20に向かってボルト(図示せず)を挿入し、係止溝20内に配置されたナット(図示せず)に螺着させることによって固定される。
上部構造体10xに存在する複数の下縁角隅部10dにそれぞれ係合部材40を取り付けたら、図15,図16に示す昇降装置50を複数台、上部構造体10x内の角隅部付近にそれぞれ配置し、その昇降動作部であるフック52aを係合部材40の係合具42に引っ掛ける。昇降装置50は、脚部基板51b上に立設された2本の垂直部材51aの上端部に水平部材51cを固定して形成された支持フレーム51と、支持フレーム51の水平部材51cに設けられた吊下具51dに着脱可能に取り付けられた手動ウインチ52と、で構成されている。手動ウインチ52の操作チェーン52bを正転、逆転させると、動作チェーン52cが巻き上げ、繰り出され、動作チェーン52cに吊り下げられたフック52aが昇降する。
上部構造体10x内に配置された複数の昇降装置50のフック52aをそれぞれの係合部材40の係合具42に引っ掛けた後、操作チェーン52bを回転させフック52aを引き上げると、図17に示すように、上部構造体10x全体が、設置予定面である床面Fから上昇する。上部構造体10xが一定高さまで上昇したら、その状態で保持し、図18に示すように、上部構造体10xを構成する垂直方向の棒材11aの下端部にそれぞれ、延長連結具30を介して棒材11dを連結する。そして、隣り合う棒材11dの間にパネル材14を嵌め込み、その下縁部に沿って水平方向の棒材11bを取り付けることにより、上部構造体10xの上壁部10wの下縁部に、図4に示す作業用ブース10の下方部分である下壁部10tを形成する。下壁部10tが形成されたら、昇降装置50のフック52aを下降させ、図19に示すように、棒材11dの下端部が床面に接するまで上部構造体10xを下降させる。
次に、図19の状態において、昇降装置50のフック52aを係合部材40の係合具42から離脱させた後、上部構造体10xの上壁部10w(図12参照)の下縁角隅部10dから係合部材40を取り外し、下壁部10tの下縁角隅部10eに取り付ける。そして、昇降装置50のフック52aを係合部材40の係合具42に引っ掛けて上昇させると、図20に示すように、上部構造体10xおよび下壁部10tが床面Fから上昇する。
この後は、前述と同様、図21に示すように、下壁部10tを構成する垂直方向の棒材11dの下端部の下端部にそれぞれ延長連結具30を介して新たな棒材11dを連結し、隣り合う棒材11dの間にパネル材14を嵌め込み、その下縁部に沿って水平方向の棒材11bを取り付けることにより、下壁部10tの下縁部に、図4に示す作業用ブース10の下方部分である最下壁部10sを形成する。そして、それぞれの棒材11dの下端部に支持脚13を取り付けた後、昇降装置50のフック52aを下降させ、支持脚13を床面Fに接地させると組立作業が完了する。この後、下壁部10tの下縁角隅部10eから係合部材40を取り外し、昇降装置50とともに撤収すれば、図4に示すような作業用ブース10が完成する。
このような組立方法によれば、作業用ブース10の上方部分である上部構造体10xを形成する工程と、一定高さに上昇させた上部構造体10xの上壁部10wの下縁部に棒材11dおよびパネル材14を用いて作業用ブース10の下方部分である下壁部10t,10sを形成する工程と、を床面F上で実行することができる。従って、高所作業が不要となり、天井の高い作業用ブース10を容易かつ安全に構築することができる。
また、上部構造体10xを上昇させる昇降装置50を当該上部構造体10x内に配置しているため、上部構造体10xの周囲に昇降手段などの機材を配置することなく作業を行うことができ、設置現場が狭い場合も作業性は良好である。
一方、昇降装置50のフック52aを上部構造体10xの下縁角隅部10dに係合させるので、作業中、上部構造体10xを安定保持することができる。この場合、予め係合部材40を上部構造体10xの下縁角隅部10dに取り付けるので、昇降装置50のフック52aを係合部材40の係合具42に係合させるだけで下縁角隅部10dとの係合が可能であり、係合作業も容易である。また、フック52aは係合部材40の係合板40bを介して下縁角隅部10dを安定保持することができる。
前述したように、作業用ブース10は、断面形状の等しい複数の棒材11a,11b,11cを縦横に組み合わせ、連結具26を用いて棒材11b,11cの端面を他の棒材11aの外周面に固定して格子構造本体10aおよび格子構造副体10bを形成するとともに、棒材11a,11b,11cで囲まれた領域にパネル材14,15を嵌め込んでいくだけで極めて簡単に構築することができる。構成部材は、断面形状の等しい棒材11a,11b,11c、連結具26およびパネル材14,15であるため、設置現場への搬入および組立が容易である。また、棒材11a,11b,11cの本数を増減することにより、格子構造本体10aおよび格子構造副体10bの大きさ、形状を変えることができ、作業用ブース内のスペース変更も可能である。
本実施形態では、図1,図2に示すように、格子構造副体10bは、格子構造本体10aの上面10u中央に正面から背面に向かって配置され、上面10uの後縁部から背面に沿って床面F(図4参照)へ垂下した状態に配置されているが、これに限定しないので、格子構造副体10bは使用条件に適した位置、大きさに形成、配置することができる。
また、格子構造本体10aの上部および格子構造副体10bには、透光性部材で形成したパネル材15を配置しているため、外部の光(建物内の照明光など)を作業用ブース10内に採り込んだり、作業用ブース10内の様子を目視確認したりすることができる。
さらに、連結具26の係止手段として、棒材11a,11b,11cの端面に雌ネジ部19aを設け、外周面に係止溝20を設けている。このため、棒材11bの端面と棒材11aの外周面との固定作業を効率化することができ、分解作業も容易となるため、作業用ブース10の設置作業だけでなく、撤収作業および変更作業も容易となる。なお、パネル材14,15の配列状態は図1〜図4に示すものに限定しないので、使用条件に応じて変更することができる。
一方、図6〜図8で示したような連結具26を使用したことにより、棒材11a,11b,11cの外周面の任意の位置に他の棒材11a,11b,11cの端面を固定することができるため、固定作業も容易である。また、棒材11a,11b,11cの連結部分において連結具26が露出したり、外部から簡単に見えたりすることもない。さらに、図9で示したように、パネル材14,15の外周部分はパッキン36を装着した状態で係止溝20内に嵌入されているため、棒材11a,11b,11cで囲まれた領域内に嵌め込まれるパネル材14,15を簡単な作業で確実に固定することができる。また、パネル材14,15の外周部分が係止溝20内で固定保持される結果、パネル材14,15の変形が発生しにくくなるため、比較的薄いパネル材14,15の使用が可能となり、構成部材の軽量化を図ることができる。
本発明のブース組立方法は、工場や倉庫などの建物内に他の領域から区画された作業用ブース(例えば、クリーンルームなど)を構築する場合に広く利用することができる。
10 作業用ブース
10a 格子構造本体
10b 格子構造副体
10c 天井部
10d,10e 下縁角隅部
10r 背面
10s 最下壁部
10t 下壁部
10u 上面
10x 上部構造体
10w 上壁部
11a,11b,11c,11d,11x,11y 棒材
12 給気装置
13 支持脚
14,15 パネル材
16 連結ボルト
16a 頭部
16b 雄ネジ部
17 連結部材
17a,30b ストッパ部
17b,22 貫通孔
18,31 固定ボルト
18a,31a 先端部
19 貫通孔
19a 雌ネジ部
20 係止溝
20a 開口部
20b 内部
20c レール部
23 空調装置
24 連通口
24a,25a 流路開閉手段
25 給排気口
26 連結具
27 ドア
28 補助ドア
29 排気口
29a 開閉部材
30 延長連結具
30a 本体部
30c 雌ネジ孔
36 パッキン
36a 溝部
40 係合部材
40a 切欠部
40b 係合板
41 固定器具
41a 水平ボルト
41b 垂直ボルト
41c 長孔
42 係合具
43 補強部材
43a ネジ孔
50 昇降装置
51 支持フレーム
51a 垂直部材
51b 脚部基板
51c 水平部材
51d 吊下具
52 手動ウインチ
52a フック
52b 操作チェーン
52c 動作チェーン
F 床面
S 隙間
T 工具
10a 格子構造本体
10b 格子構造副体
10c 天井部
10d,10e 下縁角隅部
10r 背面
10s 最下壁部
10t 下壁部
10u 上面
10x 上部構造体
10w 上壁部
11a,11b,11c,11d,11x,11y 棒材
12 給気装置
13 支持脚
14,15 パネル材
16 連結ボルト
16a 頭部
16b 雄ネジ部
17 連結部材
17a,30b ストッパ部
17b,22 貫通孔
18,31 固定ボルト
18a,31a 先端部
19 貫通孔
19a 雌ネジ部
20 係止溝
20a 開口部
20b 内部
20c レール部
23 空調装置
24 連通口
24a,25a 流路開閉手段
25 給排気口
26 連結具
27 ドア
28 補助ドア
29 排気口
29a 開閉部材
30 延長連結具
30a 本体部
30c 雌ネジ孔
36 パッキン
36a 溝部
40 係合部材
40a 切欠部
40b 係合板
41 固定器具
41a 水平ボルト
41b 垂直ボルト
41c 長孔
42 係合具
43 補強部材
43a ネジ孔
50 昇降装置
51 支持フレーム
51a 垂直部材
51b 脚部基板
51c 水平部材
51d 吊下具
52 手動ウインチ
52a フック
52b 操作チェーン
52c 動作チェーン
F 床面
S 隙間
T 工具
Claims (5)
- 断面形状の等しい複数の棒材の端面を連結具を介して他の棒材の外周面に着脱可能に固定して組み立てられる格子構造体と、前記格子構造体において前記棒材で囲まれた複数の領域内にそれぞれ着脱可能に嵌め込まれるパネル材と、を備えたブースの組立方法であって、
前記作業用ブースの上方部分である天井部および上壁部からなる上部構造体を形成する工程と、前記上部構造体を一定高さまで上昇させる工程と、上昇させた前記上部構造体の上壁部の下縁部に前記棒材および前記パネル材を用いて前記作業用ブースの下方部分である下壁部を形成する工程と、を含むことを特徴とするブース組立方法。 - 前記上部構造体を上昇させる昇降装置を前記上部構造体内に配置することを特徴とする請求項1記載のブース組立方法。
- 前記昇降装置の昇降動作部を前記上壁部の下縁角隅部に係脱可能に係合させることを特徴とする請求項2記載のブース組立方法。
- 前記昇降装置の昇降動作部との係合手段を前記下縁角隅部に着脱可能に取り付けることを特徴とする請求項3記載のブース組立方法。
- 前記係合手段として、前記下縁角隅部に着脱可能な係合板と、前記係合板に突設された係合具と、を備えた係合部材を用いることを特徴とする請求項4記載のブース組立方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007034A JP2008174909A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | ブース組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007034A JP2008174909A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | ブース組立方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008174909A true JP2008174909A (ja) | 2008-07-31 |
Family
ID=39702115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007007034A Pending JP2008174909A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | ブース組立方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008174909A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101490086B1 (ko) | 2014-10-27 | 2015-02-04 | 이상호 | 장비보수용 이동식 밀폐배기시스템 |
US9765511B2 (en) | 2008-12-25 | 2017-09-19 | Taikisha Ltd. | Factory building assembly structure and method for assembling factory building using the same |
KR101804053B1 (ko) * | 2016-05-18 | 2017-12-28 | 주식회사 이엔이 | 탄소섬유복합재 기능성 조립식 외함 |
JP2021045096A (ja) * | 2019-09-20 | 2021-03-25 | 三井住友建設株式会社 | 医薬品、医薬部外品、医療機器、細胞に加工を施したもの、または生体の体内で発現する遺伝子を含有されたもののうちのひとつを生産若しくは製造する設備 |
-
2007
- 2007-01-16 JP JP2007007034A patent/JP2008174909A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9765511B2 (en) | 2008-12-25 | 2017-09-19 | Taikisha Ltd. | Factory building assembly structure and method for assembling factory building using the same |
KR101490086B1 (ko) | 2014-10-27 | 2015-02-04 | 이상호 | 장비보수용 이동식 밀폐배기시스템 |
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JP2021045096A (ja) * | 2019-09-20 | 2021-03-25 | 三井住友建設株式会社 | 医薬品、医薬部外品、医療機器、細胞に加工を施したもの、または生体の体内で発現する遺伝子を含有されたもののうちのひとつを生産若しくは製造する設備 |
JP7461123B2 (ja) | 2019-09-20 | 2024-04-03 | 三井住友建設株式会社 | 医薬品、医薬部外品、医療機器、細胞に加工を施したもの、または生体の体内で発現する遺伝子を含有されたもののうちのひとつを生産若しくは製造する設備 |
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