JP2008173577A - カーテンコータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、複数の塗料から成る多層塗工液カーテンにおける塗工液膜の分離現象を防止し、高品質の塗工が行なえるとともに、余分な塗料の回収が可能なカーテンコータを提供することにある。
【解決手段】 本発明に関わるカーテンコータは、傾斜ガイドgの斜面上に複数の塗料ta、tbが重なる塗料層ta1、tb1を形成し該塗料層ta1、tb1を下方の傾斜ガイド終端g1に向け移動させ、該傾斜ガイド終端g1から搬送されるウェブ面w上に向けて複数の塗料ta、tbから成る多層塗工液カーテンc8を形成して落下させ、ウェブw面上に複数の塗料ta、tbを塗布するカーテンコータ1であって、複数の塗料ta、tbは、それぞれの表面張力の差が10mN/m内である。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明に関わるカーテンコータは、傾斜ガイドgの斜面上に複数の塗料ta、tbが重なる塗料層ta1、tb1を形成し該塗料層ta1、tb1を下方の傾斜ガイド終端g1に向け移動させ、該傾斜ガイド終端g1から搬送されるウェブ面w上に向けて複数の塗料ta、tbから成る多層塗工液カーテンc8を形成して落下させ、ウェブw面上に複数の塗料ta、tbを塗布するカーテンコータ1であって、複数の塗料ta、tbは、それぞれの表面張力の差が10mN/m内である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、傾斜面上に多層の塗料層を形成した後、該傾斜面終端から下方に搬送されるウェブ面に向けて複数の塗料層から成る多層塗工液カーテンを形成し、ウェブ面上に複数の塗料を多層に塗布するカーテンコータに関する。
カタログなどの一般印刷用紙および感圧用紙、感熱用紙、自動改札用のキップ等に用いられる塗工紙は、塗工機を用いて原紙であるウェブの面上に塗工液の塗布を行ない、生産されている。
近年、搬送されるウェブに対して上方のカーテンヘッドから塗工液を噴出して塗工液カーテンを形成してウェブ面上に塗工液を塗布するカーテン式の塗工装置(前計量型塗工機)が広汎に用いられつつあり、又、スライドダイ方式と呼ばれる多層塗工可能な塗工方式も知られている(特許文献1の図1参照)。
ここで、カーテン式の塗工装置を用いてウェブ面上に2層の塗工液を塗布する場合、ウェブが高速で搬送されるときには、塗工液カーテンを形成する塗工液の落下速度とウェブの搬送速度との相対速度差が大きいことから、第2層目の塗工液が落下する1層目の塗工液の表面状態に起因してマダラ等の塗りムラが発生する場合がある。
この問題を解決するため、カーテンヘッドから噴出される2つの塗工液カーテンを近接して配置して1つの膜厚の厚い塗工液カーテンとして塗布を行い、マダラ等の塗りムラを防止することが行われている。しかし、ウェブ面から溢れた余分な塗工液を回収しても、塗工液が混じり合ってしまい、再利用が不可能な場合がある。
加えて、従来のカーテン塗工方式は、一般に各塗工液が独立したカーテンで形成されるため、小流量の塗工では、カーテンが切れやすく不安定であり、正常な塗工が出来ない等の問題がある。
これらの問題を解決するため、図11に示すように、それぞれ互いに間隔をもって配設されたカーテンヘッドCh3、Ch4から水平面に対してα°傾斜した下方のガイドシートgs上に塗工液tc、tdをそれぞれ噴出して塗工液カーテンc3、c4を形成し、ガイドシートgs上に塗工液tc、tdを多層状に重ね、この多層状の塗工液tc、tdをガイドシート終端gs1から矢印方向に搬送される下方のウェブw面上に1つ多層塗工液カーテンc9として落下させ、複数の塗工液をウェブw面に塗布する多層カーテン式の塗工機が開発されている。なお、図11は、多層カーテン式の塗工機の一部断面を含む概念的側面図である。
特開平07−124510号公報
図12(a)、(b)は、図11のA方向から見た塗工中のウェブw右側端部近傍の斜視図である。
上述の多層カーテン式の塗工機は、図12(a)に示すように、ウェブw面上に向けて形成される多層塗工液カーテンc91の塗工液膜現象として、下層に塗布される塗工液tcの塗工液カーテンtc1が上層に塗布される塗工液tdの塗工液カーテンtd1に引っ張られ液分離したり(図12(a)中の斜線部tc1′)、或いは、図12(b)に示すように、ウェブw面上に落下する多層塗工液カーテンc92の塗工液膜現象として、上層に塗布される塗工液tdの塗工液カーテンtd2が下層に塗布される塗工液tcの塗工液カーテンtc2に引っ張られ液分離する現象(図12(b)中の斜線部td2′)が発生することがある。
この多層塗工液カーテンc9(c91、c92)における塗工液膜現象が起こり、塗工液が分離して塗工液膜がウェブ幅方向に不安定化し、幅方向に不均一な塗工液層カーテンが形成された場合、塗工不良発生の起因となる。
加えて、図11に示すように、下層に塗布される塗工液tcのうち余分な塗工液tc9を、カラーパンpによって回収して再利用しているが、図11のB−B線断面拡大図の図13に示すように、ウェブw面上に落下する多層塗工液カーテンc9において、上層に塗布される塗工液tdの塗工液カーテンtd3が下層に塗布される塗工液tcの塗工液カーテンtc3に引っ張られ大きく液分離した場合、分離した塗工液td3′が、回収される塗工液tc9に混じってしまい、カラーパンpによって回収される。
こうして、カラーパンpの中に回収された混ざった塗工液tc9、td3′は固まってしまい、塗工液の再利用が不可能になるという不都合がある。
本発明は上記実状に鑑み、複数の塗料から成る多層塗工液カーテンにおける塗工液膜の分離現象を防止し、高品質の塗工が行なえるとともに余分な塗料の回収が可能なカーテンコータの提供を目的とする。
上記目的を達成するべく、本発明に関わるカーテンコータは、傾斜ガイドの斜面上に複数の塗料が重なる塗料層を形成し該塗料層を下方の前記傾斜ガイド終端に向け移動させ、該傾斜ガイド終端から搬送されるウェブ面上に向けて前記複数の塗料から成る多層塗工液カーテンを形成して落下させ、前記ウェブ面上に前記複数の塗料を塗布するカーテンコータであって、前記複数の塗料は、それぞれの表面張力の差が10mN/m内であることを特徴としている。
以上、詳述した如く、本発明に関わるカーテンコータは、ウェブ面上に塗布する複数の塗料のそれぞれの表面張力の差を10mN/m内としたので、傾斜ガイド終端からウェブ面上に向けて落下する複数の塗料から成る多層塗工液カーテンの液分離現象が防止され、ウェブ面上に複数の塗料をそれぞれ均一に塗布することができる。
また、多層塗工液カーテンに液分離現象が発生しないので、塗布に用いられない余分な塗料を異種の塗料の混入を招くことなく回収でき、再利用が可能である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
本発明を適用したカーテンコータ1は、図1に示すように、略水平の矢印β方向に搬送されるウェブwと、該ウェブwに向けて任意の角度水平面に対して傾斜させた傾斜面状のガイドシート(傾斜ガイド)gと、該ガイドシートgに向けて上方から第1塗料(塗料)taを噴出するカーテンヘッドCh1と、該カーテンヘッドCh1と任意の間隔をもって配置されガイドシートgに向けて上方から第2塗料(塗料)tbを噴出するカーテンヘッドCh2とを備え構成されている。
上記カーテンコータ1は、カーテンヘッドCh1から下方のガイドシートgに向けて第1塗料taを噴出してウェブ幅hより広い幅の塗工液カーテンを形成しガイドシートg上で塗料層ta1を形成し、該塗料層ta1を重量によりガイドシートg上を下方のガイドシート終端g1に向けて移動させる。
また、カーテンヘッドCh1の下流側のカーテンヘッドCh2から下方のガイドシートg上の塗料層ta1に向けて第2塗料tbを噴出して塗料層ta1幅より狭い幅の塗工液カーテンc2を形成しガイドシートg上の塗料層ta1上に塗料層tb1を形成し、ガイドシートg上に2層の塗料層ta1、tb1を形成して該塗料層ta1、tb1を重量によりガイドシートg上を下方のガイドシート終端(傾斜ガイド終端)g1に向けて移動させる。
そして、ガイドシート終端g1から図1の矢印方向βに搬送される下方のウェブwに向けて鉛直方向に塗工液カーテンta2および塗工液カーテンtb2を重ねた多層塗工液カーテンc8を形成し、ウェブw面上に第1塗料taを塗布するとともに、塗布された第1塗料ta上に第2塗料tbを塗布する。
ここで、塗工に用いられなかった余分な第1塗料ta9、ta9は、ウェブw外側方から落下させられカラーパン(図示せず)で回収され再利用している。
図2〜図10は、塗工工程の各種パラメータを変えた多層塗工液カーテンc8の状態示した図である。
図2は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1右側方近傍の多層塗工液カーテンc8の状態を示すC方向矢視拡大図である。
図2(a)〜図2(c)は、第1塗料taおよび第2塗料tbの粘度をほぼ一定に設定し、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力との差に大小を設け、多層塗工液カーテンc8の状態を示したものである。 第1塗料taとしてピグメントカラー(顔料)固形分57%入りの塗料を用いて流量7リットル/分・ウェフ゛幅mで流し、第2塗料tbとしてPVA(ポリビニールアルコール)入りの塗料を用いた場合の多層塗工液カーテンc8の状態を示している。
第1塗料taの粘度は、図2(a)〜図2(c)において776mpa(ミリパスカル)と同一に設定し、第2塗料tbの粘度は、図2(a)、図2(c)において804mpaと同一にし、図2(b)では794mpaとしてほぼ同様の粘度に設定している。
一方、表面張力については、図2(a)において、第1塗料taの表面張力は、33mN/m(ミリニュートン/メートル)であり、第2塗料tbの表面張力は、43mN/mであり、第2塗料tbの表面張力を第1塗料taの表面張力より10mN/m大きく設定している。
図2(a)を参照すると、多層塗工液カーテンc8における第1塗料taの第1塗工液カーテンta2は、表面張力が10mN/m大きい第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2によって引かれ若干、液分離したカーテンta2′が発生する。
図2(b)において、第1塗料taの表面張力は、33mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、28mN/mであり、第1塗料taの表面張力を第2塗料tbの表面張力より5N/m大きく設定している。
図2(b)を参照すると、多層塗工液カーテンc8における第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2は、表面張力が5N/m大きい第1塗料taの第1塗工液カーテンta2によって引かれ若干、液分離したカーテンtb2′が発生する。
図2(c)において、第1塗料taの表面張力は、33mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、31mN/mであり、第1塗料taの表面張力を第2塗料tbの表面張力より2N/m大きく設定している。
図2(c)を参照すると、第1塗工液カーテンta2および第2塗工液カーテンtb2に液割れ現象は発生しない。
上述の図2は、第1塗料taと第2塗料tbの粘度を同様に設定した場合、第1塗料taと第2塗料tbとの表面張力の差が小さくなる程、多層塗工液カーテンc8において第1塗工液カーテンta2と第2塗工液カーテンtb2に液割れ現象が小さくなることを示している。
図3は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1右側方近傍の多層塗工液カーテンc8の状態を示すC方向矢視拡大図であり、図4は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1から落下する多層塗工液カーテンc8を後方(図1の紙面裏面側)から見た図である。
図3、図4は、第1塗料taおよび第2塗料tbの粘度を高粘度に設定し、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力との差に大小を設け、多層塗工液カーテンc8の状態を示したものである。第1塗料taと第2塗料tbとを、ピグメントカラー固形分57%入りの塗料を用いて流量7リットル/分・ウェフ゛幅mで流したものである。
図3(a)、図4(a)において、第1塗料taの粘度は、764mpaであり、第2塗料tbの粘度は、890mpaである。一方、第1塗料taの表面張力は、32mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、44mN/mであり、第2塗料tbの表面張力を第1塗料taの表面張力より12mN/m大きく設定している。
図3(a)、図4(a)を参照すると、多層塗工液カーテンc8における第1塗料taの第1塗工液カーテンta2は、表面張力が12mN/m大きい第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2によって引かれ大きく液分離したカーテンta2′が発生する。
図3(b)、図4(b)において、第1塗料taの粘度および第2塗料tbの粘度を890mpaと同じく設定するとともに、第1塗料taの表面張力および第2塗料tbの表面張力を32mN/mと同じに設定している。
図3(b)、図4(b)を参照すると、多層塗工液カーテンc8において第1塗料taの第1塗工液カーテンta2と第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2に液分離は発生しない。
上述の図3(b)、図4(b)は、第1塗料taと第2塗料tbの粘度および表面張力を同じくすると、多層塗工液カーテンc8に液分離現象が発生せず、図3(a)、図4(a)は、第1塗料taと第2塗料tbの表面張力を10mN/mを超えて異ならせると、多層塗工液カーテンc8に液分離現象が大きく発生することを示している。
図5は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1から落下する多層塗工液カーテンc8を後方(図1の紙面裏面側)から見た図であり、図6は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1右側方近傍の多層塗工液カーテンcを示すC方向矢視拡大図である。
図5、図6は、第1塗料taの粘度を高粘度の658mpaに設定し、第2塗料tbの粘度を低粘度の60mpaに設定し、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力との差に大小を設け、多層塗工液カーテンc8の状態を示したものである。第1塗料taと第2塗料tbとを、それぞれピグメントカラー固形分57%入りの塗料を用いて流量7リットル/分・ウェフ゛幅mで流したものである。
図5(a)、図6(a)において、第1塗料taの表面張力は、32mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、45mN/mであり、第2塗料tbの表面張力を第1塗料taの表面張力より13mN/m大きく設定している。
図5(a)、図6(a)を参照すると、多層塗工液カーテンc8における第1塗料taの第1塗工液カーテンta2が、表面張力が13mN/m大きい第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2によって引かれ大きく液分離したカーテンta2′が発生する。
図5(b)、図6(b)において、第1塗料taの表面張力は、32mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、31mN/mであり、第1塗料taの表面張力を第2塗料tbの表面張力より1mN/m大きく設定し、ほぼ同じ表面張力に設定している。
図5(b)、図6(b)を参照すると、多層塗工液カーテンc8における第1塗料taの第1塗工液カーテンta2および第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2に液分離現象は発生しない。
上述の図5、図6は、第1塗料taの粘度と第2塗料tbの粘度との差を大きく設定しても、第1塗料taと第2塗料tbの表面張力の差が少ないと液分離現象が発生せず、一方、第1塗料taと第2塗料tbの表面張力の差が10N/mを超えて大きいと大きな液分離現象が発生することを示している。
すなわち、第1塗料taの粘度と第2塗料tbの粘度との差は、多層塗工液カーテンc8の液分離現象に関係せず、第1塗料taと第2塗料tbの表面張力の差が大きくなると大きな液分離現象が発生する。
図7(a)、(b)は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1からの多層塗工液カーテンc8を示すD方向矢視図であり、図7(c)は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1右側方近傍の多層塗工液カーテンc8の状態を示すC方向矢視拡大図である。
図7(a)、(b)は、第2塗料tbをピグメント入りの塗料とし、図7(c)は、第2塗料tbをPVA入りの塗料に変えるとともに、図7(a)から (c)において第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力をほぼ同じに設定した場合の多層塗工液カーテンc8の状態を示している。
また、図7(a)、(b)のピグメント入りの塗料において、図7(a)では第2塗料tbを低粘度に設定し、図7(b)では高粘度に設定した場合の多層塗工液カーテンc8の状態を示し、図7(c)のPVA入りの塗料において第2塗料tbを高粘度に設定した場合の多層塗工液カーテンc8の状態を示している。
図7(a)は、第1塗料taの粘度を658mpaに設定し、第2塗料tbの粘度を60mpaの低粘度に設定している。一方、第1塗料taの表面張力は、32mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、31mN/mであり、第1塗料taの表面張力を第2塗料tbの表面張力より1mN/m大きく設定し、ほぼ同じ表面張力に設定している。
図7(a)を参照すると、第1塗料taの第1塗工液カーテンta2および第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2に液分離現象は発生しない。
図7(b)は、第1塗料taの粘度を960mpaに設定し、第2塗料tbの粘度を690mpaの高粘度に設定している。一方、第1塗料taの表面張力は、32mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、31mN/mであり、第1塗料taの表面張力を第2塗料tbの表面張力より1mN/m大きく設定し、ほぼ同じ表面張力に設定している。
図7(b)を参照すると、第1塗料taの第1塗工液カーテンta2および第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2に液分離現象は発生しない。
上述のことから、図7(a)、図7(b)は、第1塗料taと第2塗料tbとの粘度差の大小に拘らず、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力とをほぼ同じく設定した場合には、液分離現象が発生しないことを示している。
図7(c)は、第1塗料taの粘度を776mpaに設定し、第2塗料tbの粘度を804mpaに設定している。一方、第1塗料taの表面張力は、33mN/mに設定するとともに、第2塗料tbの表面張力は、31mN/mに設定し、第1塗料taの表面張力を第2塗料tbの表面張力より2mN/m大きく設定し、ほぼ同じ表面張力に設定している。
図7(c)を参照すると、第1塗料taの第1塗工液カーテンta2および第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2に液分離現象は発生しない。
上述の図7(b)、(c)は、第1塗料taの粘度および第2塗料tbの粘度はほぼ同じであり、図7(b)は、第2塗料tbの種類がピグメント入りの塗料と、図7 (c)は、第2塗料tbの種類がPVA入りの塗料と塗料の種類が変わっても、図7(b)、(c)において、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力とが同じであれば、液分離現象は生じないことを示している。
図8は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1右側方近傍の多層塗工液カーテンc8を示すC方向矢視拡大図である。
図8においては、塗料に感熱用塗料を用いて、第1塗料taおよび第2塗料tbをそれぞれ流量6リットル/分・ウェフ゛幅mで流したものである。
図8(a)は、第1塗料taの粘度は、500mpaであり、第2塗料tbの粘度は、440mpaである。一方、第1塗料taの表面張力は、35mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、28mN/mであり、第1塗料taの表面張力を第2塗料tbの表面張力より7mN/m大きく設定している。
図8(a)を参照すると、多層塗工液カーテンc8における第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2は、表面張力が7mN/m大きい第1塗料taの第1塗工液カーテンta2によって若干、液分離したカーテンtb2′が発生する。
図8 (b)においては、第1塗料taの粘度は、1120mpaであり、第2塗料tbの粘度は、564mpaである。一方、第1塗料taの表面張力は、32mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は、34mN/mであり、第2塗料tbの表面張力を第1塗料taの表面張力より2mN/m大きく設定している。
図8(b)を参照すると、第1塗料taの第1塗工液カーテンta2は、表面張力が2mN/m大きい第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2によってほんの少し液分離したカーテンta2′が発生する。
図8(c)においては、第1塗料taおよび第2塗料tbの粘度は、500mpaと同じに設定するとともに、第1塗料taおよび第2塗料tbの表面張力は、35mN/mと同じに設定している。
図8(c)を参照すると、第1塗料taの第1塗工液カーテンta2と第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2とも液分離は発生しない。
上述の図8(b)、(c)は、感熱用塗料の場合、第1塗料taおよび第2塗料tbの粘度の差に拘らず、第1塗料taおよび第2塗料tbの表面張力がほぼ同じ場合には、多層塗工液カーテンc8に液分離現象が発生しないことを示している。
また、図8(a)は、図8(b)、(c)と比較すると、感熱用塗料の場合、第1塗料taおよび第2塗料tbの粘度の差に拘らず、第1塗料taおよび第2塗料tbの表面張力が大きく異なるほど、多層塗工液カーテンc8の液分離現象が大きく発生することを示している。
図9は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1からの多層塗工液カーテンc8を示すD方向矢視図である。
図9は、第1塗料taおよび第2塗料tbを高粘度とした場合の多層塗工液カーテンc8の状態を示したものであり、第1塗料taと第2塗料tbとを、それぞれピグメントカラー固形分57%入りの塗料を用いて流量7リットル/分・ウェフ゛幅mで流したものである。
図9(a)は、第1塗料taの粘度を764mpaに設定し、第2塗料tbの粘度を890mpaの高粘度に設定している。一方、第1塗料taの表面張力は、32mN/mに設定するとともに、第2塗料tbの表面張力は、44mN/mに設定し、第2塗料tbの表面張力を第1塗料taの表面張力より12mN/m大きく設定している。
図9(a)を参照すると、多層塗工液カーテンc8における第1塗料taの第1塗工液カーテンta2が、表面張力が12mN/m大きい第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2によって引かれ大きく液分離したカーテンta2′が発生する。
図9(b)は、第1塗料taおよび第2塗料tbの粘度を890mpaと同じに設定するとともに、第1塗料taおよび第2塗料tbの表面張力を32mN/mと同じく設定している。
図9(b)を参照すると、第1塗料taの第1塗工液カーテンta2と第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2に液分離は発生しない。
上述の図9は、第1塗料taおよび第2塗料tbの粘度が高い場合に、第1塗料taおよび第2塗料tbの表面張力と第2塗料tbの表面張力との差が10mN/mを超えて大きいと多層塗工液カーテンc8で液分離現象が発生し、一方、第1塗料taおよび第2塗料tbの表面張力と第2塗料tbの表面張力とが同じ場合には、液分離現象が発生しないことを示している。
図10は、図1に示したカーテンコータ1のガイドシート終端g1からの多層塗工液カーテンc8を示すD方向矢視図である。
図10(a)、(b)においては、第2塗料tbを60mpaの同じ低粘度とし、第1塗料taを658mpaの同じ高粘度とした場合の多層塗工液カーテンc8の状態を示しており、第1塗料taと第2塗料tbとを、それぞれピグメントカラー固形分57%入りの塗料を用いて流量7リットル/分・ウェフ゛幅mで流したものである。
図10(a)において、第1塗料taの表面張力は、32mN/mと設定し、第2塗料tbの表面張力は、45mN/mと設定し、第2塗料tbの表面張力を第1塗料taの表面張力より13mN/m大きく設定している。
図10(a)を参照すると、多層塗工液カーテンc8の第1塗料taの第1塗工液カーテンta2が、表面張力が13mN/m大きい第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2によって大きく液分離したカーテンta2′が発生する。
図10(b)において、第1塗料taの表面張力は32mN/mであり、第2塗料tbの表面張力は31mN/mであり、ほぼ同じ表面張力に設定している。
図10(b)を参照すると、第1塗料taの第1塗工液カーテンta2と第2塗料tbの第2塗工液カーテンtb2に液分離現象は発生しない。
上述の図10は、第1塗料taと第2塗料tbの粘度差が大きい場合、第1塗料taと第2塗料tbの表面張力がほぼ同じ場合には液分離現象は発生しないが、表面張力の差が10mN/mを超えて大きいと大きな液分離現象が発生することを示している。
上述の図2〜図10の結果から、PVA、顔料などの塗料の原材料、感熱塗料などの塗料の種類等に拘らず、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力との差が10mN/mを超える場合には、多層塗工液カーテンc8における第1塗工液カーテンta2および第2塗工液カーテンtb2の液分離現象は大きくなり、一方、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力との差が10mN/m以内の場合には、第1塗工液カーテンta2および第2塗工液カーテンtb2の液分離現象は防止されている。
従って、本カーテンコータ1においては、第1塗料taの表面張力と第2塗料tbの表面張力との差が10mN/m内になるように設定して、ウェブw面への第1塗料taと第2塗料tbの塗工を行なっている。
上記構成によれば、カーテンコータ1における塗料ta、tbの表面張力は、25〜45mN/mであるが、各塗料ta、tbの表面張力の差を10mN/m以内にすることで多層塗工液カーテンc8の液割れ現象を防止できる。なお、各塗料ta、tbは、濃度が3〜70%間での範囲であり、更に粘度は10〜3000mpaの範囲で任意に選択できるものとする。
従って、自由落下中の多層塗工液カーテンc8が液分離しないため、塗工液膜が幅方向に安定し、幅方向に一様なカーテン塗工が可能となり、高品質の塗布が行なえる。
加えて、第1塗工液カーテンta2および第2塗工液カーテンtb2の液分離現象が防止されるため、ウェブw外側方から落下する余分な第1塗料ta9(図1参照)に第2塗料tbが混入することなく、余分な第1塗料ta9のみをカラーパンで回収して再利用できる。
なお、上述の実施例では、ウェブw面上に2種類の第1塗料ta、第2塗料tbの塗布を行なう場合を例示して説明したが、3種類以上の多数の塗料をウェブw面上に塗布する場合においても、表面張力の差が10mN/m内の塗料を用いて塗布を行えば、上記と同様な作用効果を奏する。
また、上述の実施例では、カーテンヘッドCh1、Ch2から複数の塗料を傾斜ガイドであるガイドシートg上に噴出して複数の塗料から成る塗料層を形成した場合を例示したが、ガイドシートg上に複数の塗料から成る塗料層が形成されれば、必ずしもカーテンヘッドCh1、Ch2から複数の塗料をガイドシートg上に噴出して複数の塗料の塗料層を形成する構成に限定されるものでない。
1…カーテンコータ、
c8…多層塗工液カーテン、
g…ガイドシート(傾斜ガイド)、
g1…ガイドシート終端(傾斜ガイド終端)、
ta…第1塗料(塗料)、
tb…第2塗料(塗料)、
ta1、tb1…塗料層、
w…ウェブ。
c8…多層塗工液カーテン、
g…ガイドシート(傾斜ガイド)、
g1…ガイドシート終端(傾斜ガイド終端)、
ta…第1塗料(塗料)、
tb…第2塗料(塗料)、
ta1、tb1…塗料層、
w…ウェブ。
Claims (1)
- 傾斜ガイドの斜面上に複数の塗料が重なる塗料層を形成し該塗料層を下方の前記傾斜ガイド終端に向け移動させ、該傾斜ガイド終端から搬送されるウェブ面上に向けて前記複数の塗料から成る多層塗工液カーテンを形成して落下させ、前記ウェブ面上に前記複数の塗料を塗布するカーテンコータであって、
前記複数の塗料は、それぞれの表面張力の差が10mN/m内であることを特徴とするカーテンコータ。
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