(第1実施形態)
図1は本発明による第1実施形態の配線器具の分解斜視図、図2は同配線器具の斜視図、図3は同配線器具を、配線器具本体側からリモコンを離して見た斜視図、図4は同配線器具の配線器具本体を取付枠に取り付けて見た斜視図、図5は同配線器具の回路図、図6は同配線器具のハンドルの背面図である。
第1実施形態の配線器具は、図1〜図4に示すように、配線器具本体1と、取付枠2と、プレート用継枠および化粧プレートからなる枠状のプレート(後述の図15参照)と、ハンドル4と、リモコン5とを備え、配線器具本体1が、施工面に埋込配設されるハウジング1Aと、電源から負荷への給電路を開閉するスイッチ要素(図5(a)のQ163)と、ハウジング1Aの前面に取り付けられて押操作されるハンドル4と、このハンドル4の押操作によって操作される操作スイッチ13と、ワイヤレス信号を受信する受信部12と、操作スイッチ13が操作されたとき若しくは受信部12がワイヤレス信号を受信したときに上記スイッチ要素を制御して電源から負荷への給電路を開閉させる制御回路部(制御部)180とを備え、リモコン5をハンドル4の前面に着脱自在に取り付ける取付手段がハンドル4並びにリモコン5に設けられたことを特徴とする。
上記配線器具本体1、取付枠2、プレート、ハンドル4およびリモコン5のうち、取付枠2およびプレートは従来と同様であるので、以下では配線器具本体1、ハンドル4およびリモコン5について詳述する。
配線器具本体1は、壁に埋設されて使用されるものであり、ボディ10およびカバー11により構成されるハウジング1Aを備えているとともに、図4に示すように、操作信号受信用の受信部12と、例えば押し釦式の操作スイッチ13と、表示灯14と、スライド式のチャンネル切替スイッチSW122(図3(a)参照)の操作部15とを上記ハウジング1Aの前面に備え、図5(a)に示す回路構成の受信器100をハウジング内に収納している。
受信器100は、受信回路部110と、操作回路部120と、表示回路部130と、端子部140と、フィルタ回路部150と、負荷制御回路部160と、電源回路部170と、制御回路部180とを備えている。
受信回路部110は、受信部12を構成するフォトダイオードなどのリモコン受光素子111などによりなり、リモコン5からの操作信号などの信号を赤外線で受信するものである。
操作回路部120は、操作スイッチ13の押操作に応じてオンオフするスイッチSW121などにより構成され、端子部140に接続される負荷駆動用の操作入力を得るためのものである。なお、図中のSW122はチャンネル切替スイッチである。
表示回路部130は、表示灯14を構成するLED131などによりなり、制御回路部180からの制御信号に従って点灯ないし消灯するようになっている。
端子部140は、例えば速結端子などの端子141〜144により構成され、負荷Lと商用電源ACとが接続されるものである。図5(a)の例では、端子141,142間に商用電源ACが接続され、端子143,144間に照明器具などの負荷Lが接続されている。
フィルタ回路部150は、サージアブソーバ151およびコンデンサ152などにより構成され、ノイズフィルタとして機能するものである。
負荷制御回路部160は、スイッチ(図ではフォトトライアック)Q160およびスイッチ(図ではトライアック)Q163などにより構成され、制御回路部180からの制御信号に従ってスイッチQ160を通してスイッチQ163をオフ/オンすることにより、それぞれ端子部140の端子142,144間を開/閉するものである。
電源回路部170は、端子部140の端子141,142間に接続される(全波)整流器DB171と、この出力に接続され、ツェナーダイオードD171,D172、スイッチ素子(図ではトランジスタ)Q171およびコンデンサC171,C172などにより構成されるレギュレータとにより構成され、受信器100の各部に電力を供給するためのものである。
制御回路部180は、マイコン(マイクロコンピュータ)181などにより構成され、電源回路部170から直流電力の供給を受けて動作し、受信器100全般の制御などの処理を実行するものである。例えば、スイッチSW121の(瞬時)オンオフに応じて、スイッチQ160を通じて、スイッチQ163をオフまたはオンにすることにより、それぞれ端子142,144間を開または閉にする制御が実行される。また、受信回路部110で、スイッチSW121のオンオフに対応する操作信号が受信されれば、スイッチQ160を通じて、スイッチQ163をオフまたはオンにすることにより、それぞれ端子142,144間を開または閉にする制御が実行される。さらに、従来のほたる発光制御と同様に、端子142,144間が開の場合にLED131を点灯し、端子142,144間が閉の場合にLED131を消灯する制御が実行される。
ボディ10は、図1,図4に示すように、樹脂により一の方向(図1では上下方向)に長い矩形状の開口を前面に有する箱状に形成されている。ボディ10の内部は隔壁によって上下2つの収納室に分割されており、図1における下側の収納室には交流電源ACおよび負荷Lにそれぞれ接続する端子141〜144が収納される。これらの端子141〜144はプリント基板16に実装される端子板と、鎖錠ばねおよび解除釦(何れも図示せず)とを有する従来周知の速結端子からなり、ボディ10の底面に貫設された電線挿通孔(図示せず)を通して挿入される電線が端子板と鎖錠ばねの間に圧接保持されることで電線と電気的および機械的に接続される。また、ボディ10の上側面部10bおよび下側面部10cの各外面の開口側には、一対の取付用の凸部10f,10fが離隔して突設されている。
なお、下側の収納室の中央にはボス部10gが突設されており、プリント基板16に貫設されたねじ挿通孔にタッピングねじからなる取付ねじ(図示せず)を挿通した後にボス部10gの前端面に設けられたねじ孔10hに螺合することでプリント基板16がボディ10に取り付けられる。また、図1における上側の収納室には、プリント基板16に実装されている回路部品が収納される。ここで、プリント基板16に実装されているスイッチQ163には金属製の放熱板(図示せず)が取り付けられている。そして、上側の収納室を囲むボディ10の側壁には前後方向に沿った複数のスリット10iが貫設されており、これら複数のスリット10iを通して放熱板の放熱で温められた空気を器体の外に放出して放熱を促進している。カバー11は、図1,図4に示すように、樹脂によりボディ10の開口を閉塞する形状(図1では矩形状の開口を後面に有する箱状)に形成されている。
カバー11の前面部11aにおける上部および下部の各々には、左端側を基端に右端側にかけて前方に切り起こされ右端でハンドル4を前方に押し上げるための成形ばね11fが一体成形されている。また、前面部11aにおける中央部の左右両側には、表示灯14用の窓部11gおよび操作スイッチ13用の窓部11hがそれぞれ形成され、前面部11aにおけるそれら窓部11gおよび窓部11hの下方には、受信部12用の窓部11iおよび操作部15用の窓部11jがそれぞれ形成されている。さらに、前面部11aにおける中央部の左端には、一対の軸部11k,11kが上下に離隔して形成されている一方、前面部11aにおける中央部の右端には、一対の挿入孔11m,11mが上下に離隔して穿設されている。
カバー11の上側面部11bおよび下側面部の各後方端面における両端には、一対の取付用の突片11n,11nが後方に向けて一体に延設され、各突片11nには、ボディ10の対応する凸部10fと嵌合する孔11pが穿設されている。一方、カバー11の左側面部および右側面部11eの各中央には、取付枠2の左側部23および右側部24の各中央に穿設された一対の取付孔2q,2qにそれぞれ嵌合する一対の突起(係止爪)11q,11qが上下に離隔して形成されている。
ここで、カバー11には、操作スイッチ13や切替スイッチSW122の操作部15、表示灯14並びに受信部12などが実装されるとともに、図示しないテープ電線(フレキシブル・フラット・ケーブル)により上記プリント基板16と接続される別のプリント基板(以下「第2基板」という)が収納される。カバー11の内底面には複数のリブが一体に突設されており、第2基板に貫設される複数の孔にそれぞれリブを挿通することでカバー11に対する第2基板の位置決め並びに固定がされる。ここで、操作スイッチ13や切替スイッチSW122の操作部15は操作に伴う外力を受けるから、それらが実装された部位の近傍を上記リブで固定することが必要となるが、本参考例においては、操作スイッチ13と切替スイッチSW122を近接して実装することにより、それらの間にリブ並びに孔を設けるだけでよく、2つのスイッチを離して実装する場合に比較してリブや孔の個数が削減できるという利点がある。
上記構成の配線器具本体1は、例えば、ボディ10内に受信器100を直接ないしプリント基板16等に実装して収納(固定)し、カバー11の開口側でボディ10の開口を閉塞するようにして、カバー11の各突片11nの孔11pにボディ10の各凸部10fを嵌合することにより、組み立てられる。
ハンドル4は、配線器具本体1の前面側に設けられた上記プレートの枠内に設けられ、図1,図6に示すように、ハンドル本体40と、受光カバー41とを含んでいる。また、ハンドル4には、平角状の本体部420およびこの上下端にそれぞれ立設される一対の取付部421,421によりなる透光性のほたる表示片42と、矩形状の磁石43と、一対のばね片が後方に延設される前面矩形状の押さえばね44とが具備されている。
ハンドル本体40は、樹脂により、上記プレートの矩形枠内に収まる矩形平板状で、長手方向に沿う一端(左端)部400がその他端(右端)部401よりも狭い幅で前面側に突出した段差構造を持つ形状になっている。
ハンドル本体40の一端部400における左端側中央には、押さえばね44の一対のばね片を前方から挿入するための挿入孔が穿設され、一端部400の後面には、一対の軸受部400a,400aが、上記挿入孔と連通するように上下に並設され、カバー11の一対の軸部11k,11kが填め込まれた場合にそれらを弾性保持するようになっている。また、一端部400におけるカバー11の表示灯14の前方位置には、ほたる表示片42の本体部420が嵌入される矩形孔の透光部400bが穿設され、一端部400の後面における透光部400bの上下近傍には、一対の突起400c,400cがそれぞれ形成されている。これら一対の突起400c,400cは、ほたる表示片42の一対の取付部421,421に穿設された挿入孔にそれぞれ挿通された状態で、熱溶着によりほたる表示片42を一端部400の後面に固定するためのものである。さらに、一端部400におけるカバー11の受信部12の前方位置には、透過窓部400dが穿設されている。
ハンドル本体40の他端部401の後面における左端側中央には、外向きの爪が先端に形成された一対の突片401a,401aが上下に離隔して形成されている。これら一対の突片401a,401aは、カバー11の一対の挿入孔11m,11mにそれぞれ挿入され、カバー11の一対の成形ばね11f,11fによりハンドル本体40の右端側が前方に押された状態で、当該突片401a,401aの先端の爪が上記挿入孔11m,11mの後面側の縁部にそれぞれ係止するようになっている。また、他端部401の後面における一対の突片401a,401aの左隣り(図6では右隣り)には、磁石43が粘着テープ等によって固定されている。一方、他端部401の前面における右端側中央には、この箇所が押操作するべき部分であることを示す突起401bが形成されている。なお、図6中の5cは操作スイッチ13を押下する突起部である。
受光カバー41は、赤外線に対して透光性を有する樹脂製であり、ハンドル本体40の一端部400における透光部400bを除く前面を閉塞する縦長矩形状に形成され、その一端部400の前面に固着される。図1の例では、ハンドル本体40の一端部400に複数(6つ)の孔が上下方向に離隔して設けられ、それら複数の孔にそれぞれ嵌入する複数の突部が受光カバー41の後面側に設けられ、それらの各孔に嵌入された突部の先端を熱溶着することにより、受光カバー41がハンドル本体40の一端部400の前面に固着されるようになっている。また、受光カバー41には、一端部400の透過窓部400dの前方位置に、若干厚みの厚いレンズ部410が設けられ、そのレンズ部410の後面には、上下方向に伸びる断面半円状の溝が形成されている。さらに、受光カバー41の右側面における上下両端には、一対の縦長の凸部411,411が形成されている。
上記構成のハンドル4は、例えば、ハンドル本体40の一端部400における左端側中央の挿入孔に前方から押さえばね44の一対のばね片を挿入し、一端部400の前面に受光カバー41を固着し、一端部400の透光部400bに後方からほたる表示片42の本体部420を嵌入して、ほたる表示片42を一端部400の後面に固定し、他端部401の後面の所定位置に磁石43を固定することにより、組み立てられる。
図7は同配線器具のリモコンの分解斜視図であり、この図をさらに参照しながらリモコン5について詳述する。
リモコン5は、図1,図7に示すように、リモコンボディ50およびポリエステルなどの合成樹脂製のメンブレンシート51により構成される平板矩形状のハウジング5Aを備えているとともに、釦電池収納用の電池カバー52と、配線器具本体1の操作スイッチ13に対応する操作部53と、矩形状の鉄板54と、チャンネル切替スイッチとしてのスライド式のスイッチSW522の操作部55とを備え、図5(b)に示す回路構成の送信器500をプリント基板56等に実装などしてハウジング5A内に収納している。
送信器500は、送信回路部510と、操作回路部520と、電源回路部530と、制御回路部540とを備えている。
送信回路部510は、スイッチ(図ではトランジスタ)Q511およびLED511などにより構成され、制御回路部540からの制御信号に従ってスイッチQ511を通してLED511を駆動(点滅)することにより、操作信号などの信号を赤外線で送信するものである。
操作回路部520は、操作部53の押操作に応じてオンオフするスイッチSW521などにより構成され、配線器具本体1の操作スイッチ13に対応する操作入力を得るためのものである。なお、図中のSW522はチャンネル切替スイッチである。
電源回路部530は、電池531などにより構成され、送信器500の各部に電力を供給するものである。
制御回路部540は、マイコン541などにより構成され、電源回路部530から直流電力の供給を受けて動作し、送信器500全般の制御などの処理を実行するものである。例えば、スイッチSW521の(瞬時)オンオフに応じて、スイッチQ511を通じて、LED511を駆動することにより、操作信号を赤外線で送信する制御が実行される。
ここで、スイッチSW521は、櫛形構造のメンブレンスイッチになっている。つまり、メンブレンシート51の一部が、この一部の裏面側に銀ペーストやカーボンペーストからなる導電インクが塗布された導電性塗料と、この導電性塗料と対向するプリント基板56の面に形成されカーボン印刷(カーボンペーストのスクリーン印刷)されて互いに離隔状態で歯合する一対の櫛形配線とともに、入/切の操作部53を構成する。また、メンブレンシート51の表面における導電性塗料と背向する位置には、ドーム型に盛り上げられたエンボス部が操作部53として設けられており、操作部53を押したときにクリック感が出るようになっている。なお、メンブレンシート51は、プリント基板56の背面に貼着される。
また、リモコン5から送信されるワイヤレス信号には、チャンネル切替スイッチSW522によって設定されるチャンネルの情報が含まれ、制御回路部180では、リモコン5のチャンネル切替スイッチSW522によって設定されたチャンネルと、チャンネル切替スイッチSW122で設定された自己のチャンネルとが一致する場合のみ、リモコン5からのワイヤレス信号を受け付けるようになっている。このように配線器具本体1とリモコン5の双方でチャンネルを切り換えるようにすれば、赤外線を媒体とするワイヤレス信号を用いた他の機器との混信を避けて負荷の誤動作が防止できる。
リモコンボディ50は、樹脂により、ハンドル本体40の他端部401と同程度の開口を後面に有する箱状に形成され、上側面部50b、下側面部および右側面部50eの各一部が上記プレートの枠内よりも前方に露出するように、ハンドル本体40の他端部401前面に装着されるようになっている。
リモコンボディ50の前面部50aの前面における右端側中央には、当該リモコンボディ50がハンドル本体40の他端部401に装着されている場合に、その箇所が押操作するべき部分であることを示す突起50fが形成されている。一方、リモコンボディ50の前面部50aの後面には、複数のリブが形成され、これら複数のリブのうち、後面下部の左右両側に設けられ上部が内向きに湾曲する一対のリブ50g,50gの一方(図7では右方)における下部内側に係止溝50hが形成されている。また、前面部50aの後面における右端側中央に鉄板54が固定される。
リモコンボディ50の上側面部50bにおける中央には、LED511に対する窓孔50iが形成され、その窓孔50iの周縁面が内部ほど径の小さいテーパ面になっている。一方、リモコンボディ50の下側面部は、切り欠かれて電池カバー52の挿入口50jを形成している。
リモコンボディ50の左側面部50dの上下端には、それぞれ受光カバー41の一対の凸部411,411と嵌合する一対の凹部50k,50kが形成されている。また、左側面部50dにおける上端側には、挿入孔50mが形成されている。挿入孔50mには、操作部55の操作部分550が左側面部50dの面から外部にはみ出さないように挿入されるようになっており、左側面部50dにおける操作部55の操作方向の両側に、それぞれ一対の段落ち凹所が形成されている。
リモコンボディ50の右側面部50eには、上下方向に長い取外し用リブ50pが形成されている。また、右側面部50eの後面側中央には、ハンドル本体40の突起401bと嵌合する凹部50qが形成されている。さらに、右側面部50eの内面の下端に、係止溝50rが形成されている。
電池カバー52は、リモコンボディ50のほぼ下側面部を形成する角柱状の基部520と、この基部520の上側面に延設され釦電池の外周縁を囲繞するΩ状のリブ521aを一の面に有する釦電池収納部521と、基部520の上側面の左端に立設され先端部がリモコンボディ50の係止溝50hに係止する係止突片522と、釦電池収納部521のリブ521aにおける右端側から基部520の右端面側に延設されリモコンボディ50の係止溝50rに弾性係止する弾性係止片523とを有する形状に形成されている。
上記構成のリモコン5は、例えば、リモコンボディ50の挿入孔50mに内側から操作部55の操作部分550を挿入し、リモコンボディ50の後面側の所定位置に鉄板54を固定し、リモコンボディ50の後面側に、電池531を除く送信器500をプリント基板56に実装して収納(固定)し、リモコンボディ50の開口側をメンブレンシート51で閉塞し、電池531を釦電池収納部521に収納した電池カバー52を挿入口50jからリモコンボディ50内に装着することにより、組み立てられる。
次に、上記構成の配線器具の施工手順例について説明する。先ず、配線器具本体1、取付枠2、プレート、ハンドル4およびリモコン5を用意する。そして、配線器具本体1のボディ10における負荷用の一対の電線挿入孔および電源用の一対の電線挿入孔に、それぞれ負荷からの一対の電線の導体線および商用電源からの一対の電線の導体線を挿入するとともに、配線器具本体1のカバー11の各突起11qを取付枠2の左側部23および右側部24の各中央に穿設された各取付孔2qに嵌合して、取付枠2に配線器具本体1を取り付ける。この後、従来と同様に2本の取付ねじを用いて、配線器具本体1が取り付けられた取付枠2を、配線器具本体1側を壁に埋設するようにして壁面側にねじ止めする。
この後、配線器具本体1のカバー11における一対の軸部11k,11kを、ハンドル4のハンドル本体40における一対の軸受部400a,400aにそれぞれ填め込んで回動自在に軸支するとともに、ハンドル本体40における一対の突片401a,401aを、カバー11における一対の挿入孔11m,11mに挿入して、配線器具本体1のカバー11にハンドル4を取り付ける。
この後、プレートのプレート用継枠を、従来と同様に2本のねじを用いて取付枠2にねじ止めし、プレート用継枠の前面に化粧プレートを固定する。
この後、リモコン5のリモコンボディ50における一対の凹部50k,50kに、ハンドル4の受光カバー41における一対の凸部411,411を填め込みながら、リモコン5をハンドル4のハンドル本体40における他端部401の前面に装着する。このとき、リモコン5は、ハンドル本体40の後面側に設けられた磁石43がリモコン5内の鉄板54を牽引することにより、他端部401の前面に張り付く。
次に、第1実施形態の配線器具の動作について説明する。リモコン5が取り外された配線器具本体1のハンドル4を押操作すると、スイッチSW121がオンオフして、スイッチQ160を通してスイッチQ163がオフまたはオンになることにより、端子142,144間が開または閉になる。このとき、端子142,144間が閉になったとすれば、端子142−商用電源AC−端子141−端子143−負荷L−端子144の経路が閉ループになるので、商用電源ACから負荷Lに交流電力が供給されることになる。一方、端子142,144間が開になったとすれば、上記経路が開放状態になるから、商用電源ACから負荷Lに交流電力が供給されなくなる。これにより、負荷Lを駆動することが可能となり、負荷Lが照明器具である場合には、その照明器具を例えば点灯ないし消灯することができる。
これに対し、配線器具本体1側から取り外されたリモコン5の操作部53を押操作すると、スイッチSW521がオンオフして、スイッチQ511を通してLED511が駆動することにより、操作信号が赤外線で送信される。そして、その操作信号が配線器具本体1の受信部12を通して受信回路部110のリモコン受光素子111で受信されると、スイッチQ160を通してスイッチQ163がオフまたはオンになることにより、端子142,144間が開または閉になる。これにより、配線器具本体1の操作スイッチ13に対する押操作と同様に、負荷を駆動することが可能となる。
また、上記各動作において、端子142,144間が開の場合には、LED131が点灯し、端子142,144間が閉の場合には、LED131が消灯する。
以上、第1実施形態によれば、リモコン5をハンドル4の前面に着脱自在に取り付けるための磁石43および鉄板54が、それぞれハンドル4およびリモコン5に設けられるので、ハンドル4を押操作して負荷を入切できるとともに、ハンドル4の前面に取り付けられたリモコン5をハンドル4から取り外し、ワイヤレス信号を送信して配線器具本体1で電源から負荷への給電をオン・オフすることにより、負荷を入切することができ、リモコン5の置き場所に不自由することがなく、リモコン5の紛失を防ぐことができる。また、配線器具本体1が施工面に埋込配設されるから、埋込型の他の配線器具とのデザイン上の統一もとりやすくなる。
また、ハンドル4が取り付けられるハウジング1Aの前面に受信部12が光学的に露出されるとともに、リモコン5から送信されたワイヤレス信号を透過させて受信部12に受信させる透過窓部400dがハンドル4に設けられるので、ハンドル4以外の部位に透過窓部を設ける場合に比較して配線器具本体1の小型化が図れる。
さらに、ハンドル4は一端部がハウジング1Aに回動自在に支持されて他端部が押操作されるピアノハンドルからなり、ハンドル4のハウジング1Aに支持される一端部側に透過窓部400dが設けられるとともに、ハンドル4の押操作される他端部側に磁石43が設けられるので、ハンドル4を押操作する際に人の指などが透過窓部400dの側に触れ難くなり、透過窓部400dの側が汚れてワイヤレス信号の到達距離が短くなるのを防ぐことができる。
(第2実施形態)
図8は本発明による第2実施形態の配線器具を、リモコンを離して見た斜視図(a)およびリモコンの背面図(b)、図9は同配線器具の配線器具本体の分解斜視図、図10は同配線器具本体のカバーの正面図(a)、上側面図(b)および右側面図(c)である。
第2実施形態の配線器具は、図8,図9に示すように、配線器具本体1、化粧プレート32、ハンドル4およびリモコン5などを備え、第1実施形態との相違点として、GB 1245で規定される埋込ボックスおよび86プレートに取付可能な寸法に設定され、リモコン5が、タイマ機能(手段)を有し、このタイマ機能を利用して、操作時点などの所定の計時開始時点からその操作に対応する所定時間の経過後に、電源から負荷への給電路を閉にするためのワイヤレス信号を送信し、配線器具本体1がそのワイヤレス信号に従って動作することを特徴とする。
上記配線器具本体1、取付枠2、プレート、ハンドル4およびリモコン5のうち、取付枠2およびプレートは従来と同様であるので、以下では配線器具本体1、ハンドル4およびリモコン5について詳述する。
配線器具本体1は、ボディ10およびカバー11により構成されるハウジング1Aを備えているとともに、操作信号受信用の受信部12と、例えば押し釦式の操作スイッチ13とを上記ハウジングの前面に備え、第1実施形態と同様に、プリント基板16,17をハウジング1A内に収納している。プリント基板16,17のうち、プリント基板17が第1実施形態における第2基板に対応し、このプリント基板17に受信部12や操作スイッチ13などが実装される。ただし、第2実施形態では、表示回路部130およびチャンネル切替スイッチSW122は具備されない。
ボディ10は、樹脂により開口を前面に有する箱状に形成されている。ボディ10の底部における下方左側には、鎖状ばねおよび解除レバーを含む端子板・レバー181を一対収納するための収納室10dが、ボディ10の内壁に連続一体となるL字状の隔壁により形成されている。ボディ10の底部10aにおける下方右側には、一対の鎖状ばねおよび解除レバーを含む端子板・レバー182を収納するための収納室10eが、ボディ10の内壁に連続一体となるL字状の隔壁により形成されている。そして、各収納室内には、一対の電線挿入孔が穿設されている。また、ボディ10の上側面部10bおよび下側面部10cの各外面の開口側には、取付用の凸部10f,10f,10f10fが突設されている。
なお、図9中の支持板183,183は、端子板・レバー181,181をプリント基板16に電気的に接続するためのものであり、支持板184は端子板・レバー182をプリント基板16に電気的に接続するためのものである。また、185はスイッチQ163用の放熱板である。
カバー11は、図9,図10に示すように、樹脂によりボディ10の開口を閉塞する形状(図では平板状)に形成されている。カバー11の中央部の上下両側には、受信部12用の窓部11iおよび操作スイッチ13用の窓部11hがそれぞれ形成されている。また、カバー11の背面には、ボディ10の対応する凸部10f,10と嵌合する孔11p,11pが穿設された取付用の突片11nが4つ突設されている。さらに、カバー11の前面上部の左右両側には、一対の軸受部11r,11rが前方に突設されており、各軸受部11rの左右側面には、軸受孔11sが穿設されている。なお、カバー11の四隅の各々には、化粧プレート32を取り付けるための取付孔11tが穿設されている。
上記構成の配線器具本体1は、例えば、ボディ10内に受信器100を直接ないしプリント基板16,17に実装して収納(固定)し、カバー11の背面側でボディ10の開口を閉塞するようにして、カバー11の各突片11nの孔11p,11pにボディ10の各凸部10f,10fを嵌合することにより、組み立てられる。
ハンドル4は、図8,図9に示すように、ハンドル本体40と、受光カバー41とを含み、配線器具本体1の前面側に設けられる。
ハンドル本体40は、樹脂により、化粧プレート32の矩形枠内に収まる矩形平板状に形成され、上端部402が、その他端側の下部403よりも狭い幅で前面側に突出した段差構造を持ち、上端部402の下方近傍が前方に若干屈曲することにより、下部403の背面がカバー11の前面から若干離隔し、下部403の前面が下側ほどより前方に傾く傾斜面となる構造となっている。なお、下部403の背面上部中央には、横長矩形状の磁石(図示せず)が固着される。
ハンドル本体40の上端部402における左右両側には、カバー11の一対の軸受部11r,11rを挿通するための一対の挿通孔402a,402aがそれぞれ穿設され、それら一対の挿通孔402a,402a側には、上記一対の軸受部11r,11rの軸受孔11s,11sに填り込む一対の軸部(図示せず)がそれぞれ形成されている。また、上端部402におけるカバー11の窓部11iの前方位置には、矩形孔の透過窓部402bが穿設されている。
ハンドル本体40の下部403における下方中央には、この箇所が押操作するべき部分であることを示す突起403bが複数形成されている。また、下部403の下方の各隅には、ハンドル本体40の前面に装着されたリモコン5の上下左右動を、上端部402とともに規制するL字状の仮止め部403cが突設されている。さらに、下部403における背面には、カバー11の窓部11hを介して操作スイッチ13をオン/オフするための突起部(図示せず)が形成されている。
受光カバー41は、赤外線に対して透光性を有する樹脂製であり、ハンドル本体40の上端部402の前面を閉塞する横長矩形状に形成され、その上端部402の前面に固着される。
上記構成のハンドル4は、例えば、ハンドル本体40の上端部402における一対の挿通孔402a,402aに、カバー11の一対の軸受部11r,11rを挿通しながら、一対の軸受部11r,11rの軸受孔11s,11sに、一対の挿通孔402a,402a側の一対の軸部を填め込むことにより、組み立てられる。
図11は同配線器具のリモコンの分解斜視図、図12は同リモコンのリモコンボディの正面図(a)、背面図(b)、上側面図(c)、右側面図(d)および(b)におけるA−A断面図(e)、図13は同リモコンのスイッチ構造の説明図である。
リモコン5は、図8,図11,図12に示すように、リモコンボディ50およびポリエステルなどの合成樹脂製のメンブレンシート51により構成される平板矩形状のハウジング5Aを備えているとともに、釦電池収納用の電池カバー52と、配線器具本体1の操作スイッチ13に対応する操作部53と、第2実施形態の特徴となる操作部531〜535と、矩形状の鉄板54とを備え、第1実施形態と同様に、送信器500をプリント基板56等に実装などしてハウジング5A内に収納している。なお、電池カバー52は第1実施形態と同様のものである。また、第2実施形態では、チャンネル切替スイッチSW522は具備されない。
リモコンボディ50は、樹脂により、ハンドル本体40の下部403と同程度の開口を後面に有する箱状に形成され、ハンドル本体40の下部403前面に装着されるようになっている。
リモコンボディ50の前面部50aの前面における下端側中央には、当該リモコンボディ50がハンドル本体40の下部403に装着されている場合に、その箇所が押操作するべき部分であることを示す突起50fが左右方向に複数形成されている。一方、前面部50aの後面には、複数のリブが形成されている。第2実施携帯では、第1実施形態の湾曲する一対のリブ50g,50gは、上部左方に設けられており、一方(図12(b)では左方)のリブ50gにおける上部内側に係止溝50hが形成されている。また、係止溝50rは、左側面部50dの内面の上端に形成されている。さらに、前面部50aの後面における上端側中央には、上記磁石に対応する横長矩形状の鉄板54が固定される。
リモコンボディ50の上側面部50bの左端側は、切り欠かれて電池カバー52の挿入口50jを形成している。また、リモコンボディ50の右側面部50eにおける中央には、LED511に対する窓孔50iが形成され、その窓孔50iの周縁面が内部ほど径の小さいテーパ面になっている。さらに、リモコンボディ50の左側面部50dおよび右側面部50eの各前面側には、上下方向に長い取外し用リブ50pが形成されている。
ここで、操作部53,531〜535の各々は、図13(a),(b)に示すように、第1実施形態と同様に、メンブレンシート51の裏面側に銀ペーストやカーボンペーストからなる導電インクが塗布(カーボン印刷)された導電性塗料51aと、この導電性塗料51aと対向するプリント基板56の面に形成されカーボン印刷(カーボンペーストのスクリーン印刷)されて互いに離隔状態で歯合する一対の櫛形配線56aとにより構成される。このように構成される各操作部を押すと、メンブレンシート51とプリント基板56のカーボン印刷部が接して電流が流れる(図13(c)参照)。なお、図11において、57は+用の電池ばねであり、58は−用の電池ばねである。
そして、第2実施形態では、送信器500にタイマ機能を設け、制御回路部540が、操作部53,531〜535に対する操作に応じて、その操作にあらかじめ対応付けられた所定処理を実行するように構成される。例えば、操作部53に対する押操作に応じて、第1実施形態と同様に、スイッチQ163をオフからオンまたはオンからオフに切り替えるためのコード(以下「オン/オフ切替コード」という)を含む信号を、送信回路部510を介して送信する処理が実行される。また、操作部531〜534のいずれかに対する押操作に応じて、スイッチQ163のオン/オフ状態に関係なく、上記タイマ機能による操作時点などの所定の計時開始時点からの所定時間の経過後に、スイッチQ163をオフにするためのコード(以下「オフコード」という)を含む信号を、送信回路部510を介して送信する処理が実行される。操作部531,532,533,534に対する押操作には、それぞれ1分,10分,30分,60分の時間が対応付けられ、これらの各々に対して同一のコードが割り当てられる。さらに、操作部535に対する押操作に応じて、スイッチQ163のオン/オフ状態に関係なく、スイッチQ163を強制的にオンにするためのコード(以下「オンコード」という)を含む信号を、送信回路部510を介して送信する処理が実行される。
一方、配線器具本体1における受信器100の制御回路部180は、リモコン5の送信器500からのワイヤレス信号に含まれるコードに従って、そのコードにあらかじめ割り当てられた制御などの処理を実行する。例えば、オン/オフ切替コードを受信すれば、スイッチQ163をオフからオンまたはオンからオフに切り替える処理が実行される。また、オフコードを受信すれば、スイッチQ163のオン/オフ状態に関係なく、スイッチQ163をオフにする処理が実行される。さらに、オンコードを受信すれば、スイッチQ163のオン/オフ状態に関係なく、スイッチQ163を強制的にオンにする処理が実行される。
上記構成のリモコン5は、例えば、リモコンボディ50の後面側の所定位置に鉄板54を固定し、リモコンボディ50の後面側に、電池531を除く送信器500をプリント基板56に実装して収納(固定)し、リモコンボディ50の開口側をメンブレンシート51で閉塞し、電池531を釦電池収納部521に収納した電池カバー52を挿入口50jからリモコンボディ50内に装着することにより、組み立てられる。
次に、第2実施形態の配線器具の特徴となる動作について説明する。例えば、リモコン5の操作部53を押すと、オン/オフ切替コードを含む信号が送信される。配線器具本体1において、その信号が受信されると、スイッチQ163がオフであればオンに、またはオンであればオフに切り替えられる。
リモコン5の操作部531〜534のいずれかを押すと、所定時間の経過後に、オフコードを含む信号が送信される。配線器具本体1において、その信号が受信されると、スイッチQ163がオンであればオフに切り替えられ、スイッチQ163がオフであればそのオフのままにされる。
リモコン5の操作部535を押すと、オンコードを含む信号が送信される。配線器具本体1において、その信号が受信されると、スイッチQ163がオフであればオンに切り替えられ、スイッチQ163がオンであればそのオンのままにされる。
以上、第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、例えば就寝時の負荷の消し忘れを防止したり、就寝頃に負荷を自動的にオフにすることが可能となる。また、配線器具本体1がGB 1245で規定される埋込ボックスおよび86プレートに取付可能な寸法に設定されるので、他のスイッチとのデザインの統一が可能となる。
なお、第2実施形態では、表示回路部130が具備されていないが、第1実施形態と同様に、表示回路部130を具備する構成でもよい。
また、チャンネル切替スイッチSW122,SW522が配線器具本体1およびリモコン5に具備されていないが、第1実施形態と同様に、チャンネル切替スイッチSW122,SW522を配線器具本体1およびリモコン5にそれぞれ具備する構成でもよい。
また、第1実施形態の特徴となる操作部53,531〜535に対する押操作による動作を実現するための技術は、図14に示すように、第1実施形態と同様のJIS C 8304の屋内用小型スイッチ類に分類されるワイドハンドル形単用スイッチに準じる寸法に設定された配線器具にも適用可能であることは言うまでもない。
さらに、第2実施形態では、オン/オフ切替コード、オフコードおよびオンコードを用いる構成になっているが、タイマ機能を受信器100に設け、オン/オフ切替コードおよびオンコードについては第1実施形態と同様とし、オフコードについては操作部531〜534の各々に個別のオフコードを割り当て、配線器具本体1の制御回路部180が、その個別のオフコードを受信すれば、受信時点などの所定の計時開始時点からのその個別のオフコードに対応する所定時間(例えば、操作部531に対する個別のコードであれば1分)の経過後に、スイッチQ163がオンであればオフに切り替えるようにしてもよい。
(第3実施形態)
図15は本発明による第3実施形態の配線器具を、配線器具本体側からリモコンを取り外した状態で見た斜視図である。
第3実施形態の配線器具は、図15に示すように、配線器具本体1と、図では隠れている取付枠と、プレート用継枠31および化粧プレート32からなる枠状のプレート3と、リモコン5とにより構成され、JISC 8304の屋内用小型スイッチ類に分類されるワイドハンドル形単用スイッチに準じる寸法に設定される。
上記配線器具本体1、取付枠、プレート3およびリモコン5のうち、取付枠およびプレート3は従来と同様であるので、以下では配線器具本体1およびリモコン5について詳述する。
配線器具本体1は、壁に埋設されて使用されるものであり、ボディおよびカバーにより構成されるハウジング1Aを備えているとともに、操作信号受信用の受信部12と、例えば押し釦式の操作スイッチ13と、この操作スイッチ13に設けられる表示灯14とを上記ハウジング1Aの前面に備え、第1実施形態と同様の回路構成の受信器100をハウジング1A内に収納している。
リモコン5は、配線器具本体1の前面のプレート3の枠内に収まる平板状のハウジング5Aを備えているとともに、配線器具本体1の受信部12に対応する位置に設けられる透過レンズからなる透過窓部5aと、配線器具本体1の操作スイッチ13に対応する操作部53と、この操作部53における配線器具本体1の表示灯14に対応する位置に設けられる透過レンズからなる透光部5bとを上記ハウジング5Aの前面に備え、第1実施形態と同様の送信器500をハウジング5A内に収納している。
以上、第3実施形態によれば、操作部53およびこの操作部53に対する操作に応じて操作信号をワイヤレスで送信する送信器500を有し、配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内に着脱自在に収納されるリモコン5が設けられるので、リモコン保管用としての壁掛け式ホルダーを別途設ける必要がなく、リモコン5と配線器具本体1等とのデザインを統一することができる。また、壁掛け式ホルダーをねじや接着などで壁に固定する手間もなくなる。さらに、専用プレートを使用しないため、他のスイッチと連接可能(この場合は連接プレートを使用)となり、リモコンを変更することで機能追加を容易に実現できる。
また、配線器具本体1が、リモコン5の操作部53と対応する操作スイッチ13を有し、その操作スイッチ13に対する操作または受信部12を構成するリモコン受光素子111で受信された操作信号に応じて動作するので、リモコン5の取外し時、配線器具本体1の操作スイッチ13で操作が可能となるとともに、リモコン5の操作部53で操作が可能となる。
また、リモコン5が、配線器具本体1の受信部12に対応する位置に透過窓部5aを有しているので、配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内にリモコン5が着脱自在に収納されている場合でも、配線器具本体1の受信部12がリモコン5の透過窓部5aを介して外部を臨むので、別のリモコンで操作が可能となる。また、リモコンを大きくできるため持ちやすく操作性が向上する。
さらに、配線器具本体1が表示灯14を有し、リモコン5が、配線器具本体1の表示灯14に対応する位置に透光部5bを有しているので、配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内にリモコン5が着脱自在に収納されている場合でも、透光部5bを通して配線器具本体1の表示灯14を確認することができる。
また、図15の例では、赤外線で信号を送信するためのLED511がリモコン5の上側部中央に1個設けられる構成になっているが、リモコン5に透過窓部5aが設けられる構成の場合には、その透過窓部5a内に突出するように、リモコン5に透過窓部5aが設けられない構成の場合には、リモコン5における配線器具本体1の受信部12に対応する位置に、上記LED511がさらにもう1個設けられる構成でもよい。この構成の場合、配線器具本体1側にリモコン5が取り付けられている場合でも、リモコン5の操作部53を操作することにより、配線器具本体1の操作スイッチ13に対する押操作と同様に、負荷を駆動することが可能となる。
(第4実施形態)
図16は本発明による第4実施形態の配線器具を、配線器具本体側からリモコンを取り外した状態で見た斜視図、図17は同配線器具を、配線器具本体側にリモコンを取り付けた状態で見た斜視図である。
第4実施形態の配線器具は、図16,図17に示すように、配線器具本体1と、図では隠れている取付枠とを第3実施形態と同様に備え、プレート3と、リモコン5とが第3実施形態と相違している。
第4実施形態において、プレート3は、枠内の左側部の上下にそれぞれリモコン5を軸支するための穴部(図では下側の穴部31のみが見えている)を一体に備える例えばプレート用継枠31と、第3実施形態と同様の化粧プレート32とにより構成されている。
リモコン5は、配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内に可動式のハンドルとして着脱自在に収納され、押操作に応じて配線器具本体1の前面側に動いたとき、その配線器具本体1の操作スイッチ13を押下する突起部5cをさらに有する構成になっている。具体的には、ハウジング5Aに第1実施形態とは異なる形状のものが使用される。第4実施形態のハウジング5Aの左側部の下端には、プレート3の穴部31に填り込んで軸支される固定軸部501が突設されている一方、ハウジング5Aの左側部上端には、ハウジング5Aの前面側に設けられた取外しツマミ5dの操作で伸縮し、プレート3の上側の穴部に填り込んで軸支される可動軸部502が突設されている。
また、リモコン5は、第3実施形態との相違点として、操作部53をハウジング5Aの背面に備え、透光部5bが円状ではなく矩形状になっている。
このように構成される配線器具では、プレート3の穴部31にハウジング5Aの固定軸部501を填め込みながら、取外しツマミ5dを操作して可動軸部502を縮伸させてプレート3の上側の穴部に填め込む。これにより、配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内にリモコン5を可動式のハンドルとして収納することができる。また、このとき、ハウジング5Aに対する固定軸部501および可動軸部502の位置設定により、リモコン5の回動可能角が所定角に制限されるようにしてある。
以上、第4実施形態によれば、リモコン5が、配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内に可動式のハンドルとして着脱自在に収納され、押操作に応じて配線器具本体1の前面側に動いたとき、その配線器具本体1の操作スイッチ13を押下する突起部5cをさらに有する構成になっているので、配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内にリモコン5を収納している場合、配線器具本体1の操作スイッチ13に代えて、リモコン5を操作のし易い大きな操作用のプレートとして使用することができる。また、リモコン5が機械的に操作されるので、赤外線で信号を送信するためのLED511をさらに1個設ける構成に比べて、リモコン5の電池531の消費電力を節約することができる。
また、リモコン5が、突起部5cの側に操作部53を有するので、突起部5cと反対側に操作部53を設ける場合に比べ、デザインの自由度が向上する。
(第5実施形態)
図18は本発明による第5実施形態の配線器具の分解斜視図である。
第5実施形態の配線器具は、図18に示すように、取付枠2と、プレート3とを第3実施形態と同様に備え、配線器具本体1と、ハンドル4と、リモコン5とが第3実施形態と相違している。
第5実施形態において、配線器具本体1は、第3実施形態とは異なるピアノハンドル式の操作スイッチ13を備え、この操作スイッチ13の一部に受信部12用の孔が設けられている以外は第3実施形態の配線器具本体1と同様に構成される。
ハンドル4は、配線器具本体1の操作スイッチ13を押操作するためのものであって配線器具本体1の前面に設けられたプレート3の枠内に設けられるいわゆるワイドハンドルである。このハンドル4は、従来のワイドハンドルとの相違点として、前面にリモコン5を収納するための凹所4aを有するとともに、配線器具本体1の受信部12に対応する位置に設けられる透過窓部400dと、配線器具本体1の表示灯14に対応する位置に設けられる透光部400bとを凹所4aの底面に備えている。なお、4b,4cはリモコン5を指先でつまんで取り外すための凹部である。
リモコン5は、第3実施形態とは異なる、ハンドル4の凹所4aに収納される寸法に設定されたハウジング5Aを備え、このハウジング5Aの背面に操作部53を備え、そして透光部5bが円状ではなく矩形状になっている以外は第3実施形態のリモコン5と同様に構成される。
以上のように、配線器具本体1の操作スイッチ13を押操作するためのものであって配線器具本体1前面のプレート3の枠内に設けられるハンドル4をさらに備え、リモコン5が、配線器具本体1前面のプレート3の枠内のハンドル4に着脱自在に収納されることにより、リモコン5の取外し時、配線器具本体1の操作のし易いハンドル4で操作が可能となるとともに、リモコン5の操作部53で遠隔操作が可能となる。リモコン5の取付け時、リモコン5が機械的に操作されることになるので、リモコン5の電池531の消費電力を節約することができる。
(第6実施形態)
図19は本発明による第6実施形態の配線器具を、配線器具本体側からリモコンを取り外した状態で見た斜視図である。
第6実施形態の配線器具は、図19に示すように、配線器具本体1が、プレート3の枠内の一部(図では下方側の3分の1程度の部分)に受信部12を填め込み、リモコン5が、配線器具本体1前面のプレート3の枠内の残部に着脱自在に収納される構造になっている以外は第3実施形態と同様に構成される。
すなわち、配線器具本体1は、第3実施形態との相違点として、プレート3の枠内の上記一部に填り込む突部101を有するハウジング1Aを備え、その突部101の前面に受信部12が設けられている。
リモコン5は、第3実施形態との相違点として、プレート3の枠内の上記残部に填り込む寸法に設定されたハウジング5Aを備え、透過窓部5aを廃止した構成になっている。
このように、配線器具本体1が、プレート3の枠内の一部に受信部12を填め込み、リモコン5が、配線器具本体1前面のプレート3の枠内の残部に着脱自在に収納されることにより、配線器具本体1前面のプレート3の枠内の残部にリモコン5が着脱自在に収納されている場合でも、配線器具本体1の受信部12がプレート3の枠内の一部から外部を臨むので、リモコン5に透過窓部5aを設けなくても、別のリモコンで操作が可能となる。
なお、第6実施形態では、赤外線で信号を送信するためのLED511がリモコン5の上側部中央に1個設けられる構成になっているが、リモコン5の下側部中央に1個設けられ、突部101の上側面にも受信部12が設けられる構成でもよい。この構成の場合、配線器具本体1側にリモコン5が取り付けられている場合でも、リモコン5の操作部53を操作することにより、配線器具本体1の操作スイッチ13に対する押操作と同様に、負荷を駆動することが可能となる。
(第7実施形態)
図20は本発明による第7実施形態の配線器具を、配線器具本体側からリモコンを取り外した状態で見た斜視図である。
第7実施形態の配線器具は、図20に示すように、配線器具本体1が、プレート3の枠内の一部(図では下方側の3分の1程度の部分)に操作スイッチ13を填め込み、第6実施形態と同様のリモコン5が前後逆にしてプレート3の枠内の残部に着脱自在に収納される以外は第6実施形態と同様に構成される。
すなわち、配線器具本体1は、第6実施形態との相違点として、プレート3の枠内の上記一部に填り込む例えばピアノ式の操作スイッチ13が設けられるハウジング1Aを備え、矩形状の表示灯14と、受信部12とを操作スイッチ13の前面に有している。
このように、配線器具本体10が、プレート3の枠内の一部に操作スイッチ13を填め込み、リモコン5が、配線器具本体10前面のプレート3の枠内の残部に着脱自在に収納されることにより、配線器具本体1前面のプレート3の枠内の残部にリモコン5が着脱自在に収納されている場合でも、配線器具本体10の操作スイッチ13がプレート3の枠内の一部から外部を臨むので、常に同じ状態で操作スイッチ13を操作することができ、またリモコン5の電池531を節約することができる。
また、表示灯14と、受信部12とを操作スイッチ13の前面に有することで、配線器具本体1前面のプレート3の枠内の残部にリモコン5が着脱自在に収納されている場合でも、表示灯14を確認することができるとともに、別のリモコンで操作が可能となる。
(第8実施形態)
図21は本発明による第8実施形態の配線器具を、配線器具本体側からリモコンを取り外した状態で見た斜視図、図22は同リモコンを背面側から見た斜視図である。
第8実施形態の配線器具は、図21,図22に示すように、リモコン5が、ハウジング5Aの背面の上下端の各々に磁石5eを有する一方、配線器具本体1が、リモコン5の各磁石5eを磁力により牽引固定する磁石または鉄板などの固定部19をハウジング1Aの前面に有し、各固定部19の表面に銘板が設けられている以外は、第3実施形態と同様に構成される。
このように、リモコン5が磁石5eを有する一方、配線器具本体1が磁石5eを磁力により牽引固定する固定部19を有し、この固定部19の表面に銘板が設けられているので、リモコン5の着脱が容易となるほか、リモコン5を壁や机などの金属面に取り付けることができる。また、固定部19を銘板で隠すことができるので見栄えが良くなる。