JP2008172351A - パッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法 - Google Patents

パッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法 Download PDF

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Abstract

【課題】WDMによるPON方式において、初期設定時に各ONUがOLTと交渉を行い、ONUが利用できる波長を自動的に獲得する。
【解決手段】割当波長の交渉に使用できる波長をデフォルトで1つ固定しておき、新規に接続されるONUは最初にその波長を使用する。OLT200は下り通信に使用できる複数の光源を具備する。一方、ONU300は、下り通信に使用できる波長の内1つを選択的に受光できる波長可変フィルタを有し、かつ、上り通信に使用できる複数の波長の1つを選択発光できる波長可変光源を具備する。ONU300は、交渉用の送信波長(例えばλu32)を用いてOLT200に波長割り当て要求1000を送信する。OLT200は未使用波長から割り当てる波長λu1を選んで、波長情報をONU300に送信する。OLT200とONU300は、通知された波長を用いてユーザ信号の通信を行う。
【選択図】図9

Description

本発明は、パッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法に係り、特に、複数の加入者接続装置が光伝送回線を共有し、波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法に関する。
PON(Passive Optical Network、パッシブ オプティカル ネットワーク、パッシブ光ネットワーク、受動光網)は、OLT(Optical Line Termination、光伝送路終端装置、光終端装置)と、複数のONU(Optical Network Unit)またはONT(Optical Network Termination)(以下、これらを光ネットワークユニットともいう)を備える。ONUに接続された端末(PC他)からの信号を光信号でONUから光ファイバ、光スプリッタを介し、OLTへの光ファイバと光学多重してOLTに送る。OLTが各種信号処理後、あるONUの端末から該PONの他のONUの端末との通信あるいはNWの端末との通信を行う。
上記光多重方式には、TDM(Time Division Multiplexing、時分割多重)、WDM(Wavelength Division Multiplexing、波長分割多重)、CDM(Code Division Multiplexing、符号分割多重)等の方式がある。例えばITU−T勧告G.984.3にて規定されるG−PONは、上り下りで異なる波長を使い、局に置かれる収容局(OLT)と各ユーザに置かれるネットワークユニット(ONU)間の通信は、各ONUに対して信号通信時間を割り当てる時分割(TDM)で信号の通信を行う方式である(例えば、非特許文献1参照)。
一方、WDM方式では、OLTとONUの間に上り信号、下り信号に共に複数の波長の異なる波を多重し、各ONUは特定の波長を受信、送信することにより、OLTと通信を行う。OLTから各ONUに対して個別の波長を割り当てて通信を行うことにより、通信帯域を著しく向上させることが期待出来る。WDM−PONの1つの実現方法は、各ONUに上り下りそれぞれ1つずつの波長を割り当てる、すなわち1つのPONで使用する波長数は接続されるONUの最大数の2倍とすることである。
また、B−PONシステム上のパスの初期設定の一例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
米国特許6097736号 ITU−T勧告G.984.3
WDM−PONにおいては、各ONUはOLTと接続し通信を開始するためには、特定の波長を使用する必要がある。例えば最大32台のONUを接続することができるWDM−PONにおいて、ONU設置の際に、OLTと他のONUとが使用している波長以外を、設置者が設定することは煩雑である。工事の容易性を考えると、異なった固定の波長を持つ32台のONUを準備するより、各波長可変機能を有するONUがOLTと自動的に交渉を行って波長を決めて接続されることが望ましい。しかし、初期状態では、ONUはどの波長を利用して接続をすればよいか知ることが出来ないため、各ONUはOLTとどの波長を使うことで通信をすればよいか交渉することが困難である。
本発明は、以上の点に鑑み、WDMによるPON方式において、初期設定時に各ONUがOLTと交渉を行い、ONUが利用できる波長を自動的に獲得するパッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法を提供することを目的とする。また、本発明は、波長資源を有効に利用し、かつ設置工事の容易なパッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法を提供することを目的とする。
上記課題は、割当波長の交渉に使用できる波長をデフォルトで1つ固定しておき、新規に接続されるONUは最初に交渉用の波長を使用することにより解決される。このために、OLTは下り通信に使用できる32個の波長λd1〜λd32の光源を具備する。一方ONUは、下り通信に使用できる32個の波長λd1〜λd32の内1つを選択的に受光できる波長可変フィルタを有しており、かつ上り通信に使用できる32個の波長λu1〜λu32の1つを選択発光できる波長可変光源を具備する。ONUは接続されると直ちに波長可変フィルタを切り替えて、交渉用の受信波長(例えばλd32)を選択受信できるようにする。続いてONUは、交渉用の送信波長(例えばλu32)を用いてOLTに向けて波長割り当て交渉のメッセージを送信する。OLTはλu32を用いて波長割り当て交渉のメッセージへの応答として、未使用波長から下り通信用にλd32以外の波長、上り通信用にλu32以外の波長を選んで、ONUに波長使用許可信号を送信する。ただし、最後のONUである32台目のONUが接続される時は、下り通信用にλd32、上り通信用にλu32を選んで、ONUに波長使用許可信号を送信する。こうしてOLTとONUの間で使用波長を交渉し、通知された波長を用いてユーザ信号の通信を開始することができる。
また、上記課題を解決する別の手段としては、接続されたONUは受信波長を順次切り替えて、使用されていない波長を検出し、その未使用波長を用いて波長の交渉を行うことにより、上記課題が解決できる。より詳しく説明すると、OLTは既に波長割当を完了したONUとの通信に使用中の波長のみを発光させ、未使用波長は消光させておく。ONUは接続されると直ちに波長可変フィルタを順番に切り替えて、下りに使用される可能性がある32個の波長の受信パワの有無をそれぞれ測定する。受信パワがゼロの波長を未使用波長とみなすことができる。続いてONUは、受信パワがゼロである波長から1つを選び、例えば選んだ波長がλu10であれば、λu10を用いてOLTに向けて波長割り当て交渉のメッセージを送信するとともに、受信波長可変フィルタをλu10と対で用いられる事前に決められた波長(例えばλd10)を選択受信できるように自ら設定する。OLTはλd10に対応する光源を発光させ、λd10を用いて波長割り当て交渉のメッセージへの応答を送信する。こうしてOLTとONUの間で使用波長を交渉し、交渉に使用した波長をそのまま使用したり、あるいは別の波長を割り当てることを決定することができる。
本発明は、例えば、OLT、光ファイバ、光スプリッタ、複数のONUから構成され、ONUは送信波長および受信波長を可変制御する波長制御部を備えるWDM−PONシステムにおいて、
OLTは接続できる最大のONU数に等しくかつ互いに波長が異なる送信光源と、上記ONU数に等しい数の波長の信号をすべて同時に受信できる受信器と、ONU毎の割り当て波長を管理するテーブルと、ONUとの間で波長の割り当てを交渉するための制御メッセージ送信および受信部を備え、
ONUは、波長の割り当てを交渉するための制御メッセージ送信および受信部と、上記制御メッセージによる交渉の結果に基づき上記波長制御部へ設定する波長を記憶する部分を備えることを特徴のひとつとする。
また、本発明は、例えば、上記ONUにおける上記波長制御部による制御波長を事前に決められた値に初期化するリセット部を備えることを特徴のひとつとする。
本発明は、例えば、ONUが、WDM−PONシステムの下り通信に使用できるすべての波長について受信信号の有無を検出する部分と、上記受信信号の有無の結果に基づき上記波長制御部へ設定する波長を記憶する部分を備えることを特徴のひとつとする。
本発明は、例えば、上記OLTにおいて、上記WDM−PONシステムの上り通信に使用できるすべての波長について受信信号の有無を検出する部分と、上記受信信号の有無の結果と事前に決められた下り波長と上り波長の対応に基づき、受信信号の無い上り波長に対応する下り波長の信号送信を停止する送信制御部を備えることを特徴のひとつとする。
本発明は、例えば、OLT、光ファイバ、光スプリッタ、複数のONUから構成され、ONUは送信波長および受信波長を可変制御する波長制御部を備えるWDM−PONシステムにおいて、
OLTは接続できる最大のONU数に等しくかつ互いに波長が異なる送信光源と、上記ONU数に等しい数の波長の信号をすべて同時に受信できる受信器と、ONU毎の割り当て波長を管理するテーブルと、ONUとの間で波長の割り当てを交渉するための制御メッセージ送信および受信部を備え、
ONUは初期起動時に、上記WDM−PONシステムにおいて使用可能な波長の1つを用いて上記OLTとの通信に用いる波長の割り当てを要求する制御メッセージをOLTに対して送信し、
続いてOLTは、受信した上記制御メッセージに基づいて上記ONUとの通信に割り当てる波長を通知する制御メッセージを送信し、
さらに続いて上記ONUは上記OLTより受信した上記制御メッセージに基づいて自身の送信波長および受信波長を切り替えることを特徴のひとつとする。
また、本発明は、例えば、上記ONUは初期起動時に、上記OLTが接続できる最後のONUに対して割り当てられる上り波長を選択して上記波長の割り当てを要求する制御メッセージを上記OLTに対して送信し、
続いて上記OLTは、接続できる最後のONUに対して割り当てられる上記上り波長を用いて上記OLTとの通信に用いる波長の割り当てを要求する制御メッセージを受信し、
続いて上記OLTは、接続できる最後のONUに対して割り当てられる下り波長を用いて上記ONUとの通信に割り当てる波長を通知する制御メッセージを送信し、
続いて上記ONUは、接続できる最後のONUに対して割り当てられる下り波長を用いて上記OLTからの波長の割り当てを行う制御メッセージを受信し、
続いて上記ONUは、上記波長制御部において上記OLTより受信した上記制御メッセージに基づいて自身の送信波長および受信波長を切り替えることを特徴のひとつとする。
また、本発明は、例えば、上記OLTは、上記WDM−PONシステムの上り通信に使用できるすべての波長について受信信号の有無を検出して、上記受信信号の有無の結果と事前に決められた下り波長と上り波長の対応に基づき、受信信号の無い上り波長に対応する下り波長の信号送信を停止し、
上記ONUは初期起動時に、下り通信に使用できるすべての波長について受信信号の有無を検出し、
続いて上記ONUは、受信信号が無いと検出された波長から1つの波長を選択して上記OLTとの通信に用いる波長の割り当てを要求する制御メッセージを上記OLTに対して送信し、
続いて上記OLTは、上記制御メッセージを受信して、事前に決められた下り波長と上り波長の対応に基づき上記ONUからの制御メッセージに使用された波長に対応する下り波長を用いて上記ONUとの通信に割り当てる波長を通知する制御メッセージを送信し、
続いて上記ONUは、上記事前に決められた下り波長と上り波長の対応に基づき上記ONUからの制御メッセージに使用された波長に対応する下り波長を用いて上記OLTからの波長の割り当てを行う制御メッセージを受信し、
続いて上記ONUは、上記波長制御部において上記OLTより受信した上記制御メッセージに基づいて自身の送信波長および受信波長を切り替えることを特徴のひとつとする。
本発明の第1の解決手段によると、
光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが通信するための複数の波長を有し、該複数の波長のうちの第1波長が制御メッセージを送受信するための波長として予め定められ、及び、該第1波長を含む前記複数の波長の中から各光ネットワークユニットと通信するための第2波長が割り当てられる前記システムであって、
前記光終端装置は、
互いに波長が異なる光源を有する複数の第1送信器と、
複数の波長の信号を受信する複数の第1受信器と、
前記光ネットワークユニットの識別子毎に、各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた第2波長情報を管理する波長管理テーブルと、
前記光ネットワークユニットとの間で、波長を割り当てるための第1及び第2制御メッセージを送信及び受信し、前記光ネットワークユニットとの通信のための第2波長を割り当てる第1制御部と
を備え、
前記光ネットワークユニットはそれぞれ、
設定される波長の信号を受信する第2受信器と、
設定される波長の信号を送信する第2送信器と、
波長を割り当てるための第1及び第2制御メッセージを、前記第2送信器及び前記第2受信器を介して送信及び受信する第2制御部と、
前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を、第1波長又は第2波長に可変制御する波長制御部と
を備え、
前記光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された前記第2送信器により、前記光終端装置と自光ネットワークユニットの通信に用いる第2波長の割り当てを要求する第1制御メッセージを前記光終端装置に送信し、
前記光終端装置は、前記光ネットワークユニットから第1制御メッセージを受信すると、前記波長管理テーブルを参照して、他の通信に割り当てられていない第2波長を前記光ネットワークユニットとの通信に割り当て、割り当てられた第2波長情報を通知するための第2制御メッセージを、第1波長で前記光ネットワークユニットに送信し、
前記光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された前記第2受信器により第2制御メッセージを受信し、第2制御メッセージに基づいて、前記波長制御部により、前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を、割り当てられた第2波長に設定し、
前記光ネットワークユニットと前記光終端装置が、該第2波長により通信する前記パッシブ光ネットワークシステムが提供される。
本発明の第2の解決手段によると、
光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
前記光終端装置は、
互いに波長が異なる光源を有する複数の第1送信器と、
複数の波長の信号を受信する複数の第1受信器と、
前記光ネットワークユニットの識別子毎に、各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた波長情報を管理する波長管理テーブルと、
前記光ネットワークユニットから、波長を割り当てるための制御メッセージを受信し、自光終端装置と前記光ネットワークユニットとの通信のための波長を割り当てる第1制御部と、
前記複数の第1送信器のそれぞれを有効又は無効にすることで、前記光ネットワークユニットと通信中の波長のみ出力されるようにするための送信有効制御部と
を備え、
前記光ネットワークユニットはそれぞれ、
設定された波長の信号を受信する第2受信器と、
設定された波長の信号を送信する第2送信器と、
前記第2受信器での受信パワーを検出する受信パワー検出部と、
波長を割り当てるための制御メッセージを、前記第2送信器を介して送信する第2制御部と、
前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を可変制御する波長制御部と
を備え、
前記光ネットワークユニットの前記第2制御部は、
前記波長制御部により前記第2受信器の受信波長を、前記光終端装置の前記複数の第1送信器の各送信波長に順次切り替え、
前記受信パワー検出部により、波長毎に、前記光終端装置から前記光ネットワークユニットへの下り信号の受信パワーを検出して、該受信パワーに基づき他の通信に使用されていない第1下り波長を求め、
前記波長制御部により、前記第2受信器の受信波長を該第1下り波長に設定し、及び、前記第2送信器の送信波長を該第1下り波長と対になる第1上り波長に設定し、
第1上り波長を用いて、前記光終端装置との通信に用いる波長の割り当てを要求する制御メッセージを前記光終端装置に送信し、
前記光終端装置は、
制御メッセージを受信すると、第1下り波長及び第1上り波長を前記光ネットワークユニットとの通信に割り当て、若しくは、前記波長管理テーブルを参照して、他の通信に使用されていない第2下り波長と第2上り波長を前記光ネットワークユニットとの通信に割り当て、
前記送信有効制御部により、該第1下り波長又は該第2下り波長に対応する前記第1送信器を有効にし、
前記光ネットワークユニットと前記光終端装置が、該第1下り波長及び第1上り波長により、若しくは、該第2下り波長及び第2上り波長により通信する前記パッシブ光ネットワークシステムが提供される。
本発明の第3の解決手段によると、
光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが通信するための複数の波長を有し、該複数の波長のうちの第1波長が制御メッセージを送受信するための波長として予め定められ、及び、該第1波長を含む前記複数の波長の中から各光ネットワークユニットと通信するための第2波長を割り当てるための波長割り当て方法であって、
光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された送信器により、光終端装置と自光ネットワークユニットの通信に用いる第2波長の割り当てを要求する第1制御メッセージを光終端装置に送信し、
光終端装置は、光ネットワークユニットから第1制御メッセージを受信すると、各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた第2波長情報を管理する波長管理テーブルを参照して、他の通信に割り当てられていない第2波長を光ネットワークユニットとの通信に割り当て、割り当てられた第2波長情報を通知するための第2制御メッセージを、第1波長で光ネットワークユニットに送信し、
光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された受信器により第2制御メッセージを受信し、第2制御メッセージに基づいて、送信器の送信波長及び受信器の受信波長を、割り当てられた第2波長に設定し、
光ネットワークユニットと光終端装置が、該第2波長により通信する前記波長割当方法が提供される。
本発明の第4の解決手段によると、
光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおける波長割当方法であって、
光ネットワークユニットは、
光ネットワークユニットの受信器の受信波長を、光終端装置の複数の送信器の各送信波長に順次切り替え、波長毎に、光終端装置から光ネットワークユニットへの下り信号の受信パワーを検出し、
該受信パワーに基づき他の通信に使用されていない第1下り波長を求め、
光ネットワークユニットの受信器の受信波長を求められた第1下り波長に設定し、及び、光ネットワークユニットの送信器の送信波長を該第1下り波長と対になる第1上り波長に設定し、
第1上り波長を用いて、光終端装置との通信に用いる波長の割り当てを要求する制御メッセージを光終端装置に送信し、
光終端装置は、
制御メッセージを受信すると、第1下り波長及び第1上り波長を光ネットワークユニットとの通信に割り当て、若しくは、前記光ネットワークユニットの識別子毎に各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた波長情報を管理する波長管理テーブルを参照して、他の通信に使用されていない第2下り波長と第2上り波長を光ネットワークユニットとの通信に割り当て、
該第1下り波長又は該第2下り波長に対応する光終端装置の送信器を有効にし、
光ネットワークユニットと光終端装置が、該第1下り波長及び第1上り波長により、若しくは、該第2下り波長及び第2上り波長により通信する前記波長割当方法が提供される。
本発明によると、WDMによるPON方式において、初期設定時に各ONUがOLTと交渉を行い、ONUが利用できる波長を自動的に獲得するパッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法を提供できる。また、本発明によると、波長資源を有効に利用し、かつ設置工事の容易なパッシブ光ネットワークシステムおよび波長割当方法が提供できる。
1.第1の実施の形態
(システム構成)
図1に、本実施の形態が適用される光アクセス網の構成を示す。
PON10は、光スプリッタ100、幹線ファイバ110、複数の支線ファイバ120、OLT200およびONU(又はONT)300を備える。PON10は、PSTN/インターネット20に接続されて、データを送受信する。ONU300には、例えば電話400、パーソナルコンピュータ410が接続されることができる。OLT200には、1本の幹線ファイバ110、光スプリッタ100および支線ファイバ120を介して、たとえば32台のONU300が接続可能である。図1には5台のONUが図示されており、OLTとの通信に使用する波長がそれぞれ異なる。図示された例では、ONU300−1は波長λd1およびλu1、ONU300−2はλd2およびλu2、ONU300−4はλd4およびλu4、ONU300−nはλdnおよびλunを使用する。なお、本実施の形態において、λdは下り信号の波長であり、λuは上り信号の波長である。OLT200からONU300の方向(下り方向)に伝送される信号には、それぞれのONU300宛の信号が波長多重されて伝送される。ONU300で受信された信号は、自分宛の信号であるか否かを本実施の形態によって決定された波長を選択してONU300内で受信し、信号のあて先に基づいて、電話400やパーソナルコンピュータ410に送られる。また、ONU300からOLT200の方向(上り方向)では、ONU300−1、ONU300−2、ONU300−3、ONU300−4、ONU300−nから伝送される信号は、光スプリッタ100を通った後に波長多重されて、OLT200に到達する。
図2に、本実施の形態における波長配置例を示す。
例えば最大32台のONUを接続するWDM−PONにおいて、一般に、信号伝送には1300mn波長帯と1500波長帯を使用することができる。1300mn波長帯は具体的には1260nm〜1360nm、1500nm波長帯には1480nm〜1580nmを使用することがITU−T勧告G.983.1に推奨されている。それぞれの帯域に32個の波長を収めるために、上り信号の波長(λu1〜λu32)は2nm間隔で1270nmから1332nmまでの値を、下り信号の波長(λd1〜λd32)には同じく2nm間隔で1482nmから1544nmまでの値を使用することができる。
図3に、本実施の形態のOLT200の構成例を示す。
OLT200は、例えば、網IF201と、パケットバッファ202と、信号振分部203と、コネクション管理テーブル221と、PONフレーム生成部204と、ドライバー205と、E/O206と、WDMフィルタ207と、O/E208と、増幅器209と、クロック抽出部210と、PONフレーム分解部211と、信号多重部216と、パケットバッファ217と、網IF218と、CPU(第1制御部)223と、メモリ224と、メッセージ送信バッファ222と、メッセージ受信バッファ223と、波長管理テーブル220とを有する。
網IF201は、PSTN/インターネット20からの信号を受信する。この信号は一旦パケットバッファ202に格納される。信号振分部203は、パケット信号に付与されているラベルを読み取ってコネクション管理テーブル221の対応するONU番号(ONU−ID又はPON−ID)を読み取り、PONフレーム生成部204−1から204−nの中の対応するブロックに上記パケット信号を転送する。
OLT200内には接続できる最大のONUがn台の時、PONフレーム生成部204、ドライバー205、E/O206(これらを第1送信器と称する)をそれぞれn個備えている。PONフレーム生成部204は、PON区間のオーバーヘッドを加えて電気の送信信号を生成する。ドライバー205はE/O206を電流駆動して電気信号を光信号に変換し、WDMフィルタ207、ファイバ110を介してOLT200に信号を送信する。
一方、OLT200内には接続できる最大のONUがn台の時、O/E208、増幅器209、クロック抽出部210およびPONフレーム分解部211(これらを第1受信器と称する)をそれぞれn個備えている。WDMフィルタ207を介してOLT200から受信され、波長毎に分離された信号は、O/E208にて電気信号に変換される。また、増幅器209にて増幅され、クロック抽出部210にてリタイミングされる。PONフレーム分解部211にてオーバーヘッドが分離されて信号多重部216、パケットバッファ217を介して網IF218から網側へ信号が出力される。
なお、OLT200は、例えば、OLT200に接続できる最大のONU数に等しい数の第1送信器及び第1受信器を備えることができる。本実施の形態では、ひとつのONU300に対して、下り波長、上り波長をそれぞれひとつずつ割り当てるが、ひとつのONUに対して、下り波長、上り波長をそれぞれ複数割り当ててもよい。この場合、ONU300は、複数の第2送信器と複数の第2受信器を有し、OLT200は、接続されるONU数よりも多い複数の第1送信器及び第1受信器を備えることができる。
CPU223とメモリ224は、対となってOLT200内部の各部の監視制御を実行する。また、CPU223は、上位からの指示でコネクション管理テーブル221のパケットのラベルと行き先ONUの番号を関連づける設定を行う。CPU223は、メッセージ送信バッファ222およびメッセージ受信バッファ223を用いて、ONU300−1からONU300−nのそれぞれと波長割り当てメッセージの授受を行い、波長管理テーブル220にONU毎の割り当て波長を登録する。
図5に、コネクション管理テーブル221の構成例を示す。
コネクション管理テーブル221は、ONU300のシリアルナンバーを格納するエントリーと、コネクションラベルを格納するエントリーと、ONU−IDを格納するエントリーとを含む。ONU300の起動の前に、例えばCPU223の指示によりシリアルナンバー毎に対応するコネクションラベルの値が設定される。コネクションラベルとして、例えばVLAN(Virtual Local Area Network)−IDの値が使用可能である。例えば、ONUのシリアルナンバーとして「A0000001」の値に対して、VLAN−IDが1の値が設定される。その後ONU300が起動される時、ONUのシリアルナンバーとONU−IDが自動的に対応付けられる。CPU223は、ONUのシリアルナンバーに対して対応するONU−IDをそれぞれ設定する。例えば、シリアルナンバーとして「A0000001」の値に対して、ONU−IDの値として1を設定する。
先に記述したように、信号振分部203はパケット信号に付与されているコネクションラベル(例えばVLAN−ID)を読み取ってコネクション管理テーブル221を参照して対応するONU番号を読み取り、PONフレーム生成部204−1から204−nの中の対応するブロックに上記パケット信号を転送する。PONフレーム生成部204−1〜nは、例えばONT−IDの1〜nに対応している。例えば、VLAN−IDの値として1が付与されているパケット信号を、ONU−IDの値1に対応しているPONフレーム生成部204−1に向けて振り分ける。
図6に、波長管理テーブル220の構成例を示す。
波長管理テーブル220は、ONU−IDのエントリーと、シリアルナンバーのエントリーと、下り波長のエントリーおよび上り波長のエントリーとを含み、それぞれの値が登録される。ONU300が未登録又は未接続の時、シリアルナンバーのエントリーには例えば未登録と設定がされる。また、下り波長のエントリーおよび上り波長のエントリーはそれぞれ未使用という値が設定される。また、ONU#32の行の下り波長のエントリーおよび上り波長のエントリーは、それぞれλd32、λu32の値が設定されている。ただし、ONU#32が登録されるまでは、ONU#32の上り波長および下り波長は共通用途である。ONU300が接続される度に、OLT200はONU300からの波長要求信号(詳細は後述する)によってONU300のシリアルナンバーを取得する。また、OLT200は、波長管理テーブル220を参照して未登録のONU−IDおよび未使用の波長を検索し、割り当てに使用するONU−IDおよび波長を決定し、波長管理テーブル220内の割り当てたONU−IDの行に、取得したシリアルナンバーを設定する。
図4に、本実施の形態のONU300の構成例を示す。
ONU300は、例えば、WDMフィルタ301と、波長可変フィルタ302と、O/E303と、AGC(Automatic Gain Control)304と、クロック抽出部305と、PONフレーム終端部306と、ユーザIF307と、PONフレーム生成部311と、ドライバー312と、波長可変レーザー313と、CPU(第2制御部)323と、メモリ324と、波長管理メモリ322と、受信波長制御部321と、送信波長制御部320と、タイマ325と、メッセージ受信バッファ308と、メッセージ送信バッファ310とを有する。
なお、例えば、波長可変フィルタ302、O/E303、AGC304、クロック抽出部305、PONフレーム終端部306を第2受信器と称する。また、PONフレーム生成部311、ドライバー312、波長可変レーザー313を第2送信器と称する。
支線ファイバ120から受信した光信号は、WDMフィルタ301にて波長分離され、波長可変フィルタ302にて下り波長λd1からλd32の内、1つを選択透過する。E/O302にて光信号は電気信号に変換され、AGC304にて振幅値が一定となるように制御を行う。また、クロック抽出部305にてリタイミングを行い、PONフレーム終端部306で、PON区間のオーバーヘッドが分離され、ユーザ信号はユーザIF307に送られて出力される。
またユーザIF307から入力された信号は、PONフレーム生成部311にてPON区間のオーバーヘッドを加えて組み立てられる。組み立てられた信号はドライバー312にて波長可変レーザー313を電流駆動することにより、送信波長制御部320が設定する波長の光信号に変換され、WDMフィルタ301を経て支線ファイバ120に向けて送信される。
CPU323、メモリ324は、対になってONU300内の各ブロックの監視制御を行う。例えばCPU323は、ONU起動直後やONUがファイバに接続された直後に波長管理メモリ322に事前に決められた波長、例えば下り波長λd32、上り波長λu32を初期値としてリセットする。受信波長制御部321は、波長管理メモリ322に格納されている値に基づき波長可変フィルタ302の波長を設定する。送信波長制御部320は、波長管理メモリ322に格納されている値に基づき波長可変レーザー313の波長を設定する。また、CPU323は、タイマ325を参照しながらメッセージ受信バッファ308およびメッセージ送信バッファ310を用いてOLT200と波長割り当てメッセージの授受を行い、波長管理メモリ322に自身の割り当て波長を設定する。
(信号フォーマット)
図7及び図8は、本実施の形態における信号フォーマットである。
図7(a)に、本実施の形態におけるONU起動後のユーザ信号転送フレームのフォーマットの構成例を示す。
ユーザ信号1003は、例えば、フレーム同期パタン2001と、PLOAM(Physical Layer Operation Administration and Maintenance)領域2001と、OMCI(ONT Management and Control Interface)領域2002と、フレームペイロード2003とを含む。
WDM−PONにおいて、ONU起動後の通信は1対1接続で行われるので信号は伝統的な125マイクロ秒周期のフレーム構成が適用できる。フレーム同期パタン2001はフレーム同期に使用される。PLOAM領域2001は物理層の監視制御に用いられる領域で、この具体例は例えばITU−T勧告G.983.1に示されている。OMCI領域2002は、ONUの内部制御情報を監視、制御できる領域であり、この具体例はITU−T勧告G.983.2に示されている。フレームペイロード2003はユーザ信号を伝達する領域であり、イーサネット(登録商標)信号やATM信号などのユーザ信号をマッピングできる。
図7(b)に、本実施の形態における波長要求用信号1000の構成例を示す。
ONU起動前は、複数のONU300が波長割り当て用波長λu32を共有するため、複数のONU300からの信号の衝突の確率を減らすために、波長要求用信号はバースト信号であることが望ましい。
波長要求用信号1000は、例えば、バースト同期パタン2100、送信元ONU−ID2101、メッセージID(MSG−ID)2102、要求上り波長2103、要求下り波長2104、ONUシリアルナンバー2105、予約領域2106、CRC2107を含む。
バースト同期パタン2100は、OLT200がバースト同期をとることができる十分長いパタンであり、受信器の性能に依存して数10から数1000ビットの長さとすることができる。ONU300の初期接続時には送信元ONU−ID2101には同報コードが入る。ONU300の再起動の場合、過去のONU−IDをここに入れて、OLT200が過去と同じ波長を割り当てるよう促すこともできる。MSG−ID2102は、本信号が波長要求用信号であることを示す種別コードである。本実施の形態では、要求上り波長2103、要求下り波長2104には具体的な値を要しない。ダミーコードを入れても良いし、他の任意の波長を入れることも差し支えない。
ONUシリアルナンバー2105は、ONU300が固有に持つ番号であり、ITU−T勧告G.983.1では8バイトのコードである。この情報は、OLT200がONU300の波長割り当てを管理するために用いられる。予約領域2106は信号の長さをITU−T勧告G.983.1勧告既定のPLOAMメッセージの長さに揃えるための空き領域であり、また将来の拡張用途に使用できる。CRC(Cyclic Redundancy Check)2107は、メッセージ内容の誤りの有無をOLT200が確認するために付与され、誤りがあるメッセージをOLT200は使用しない。
図7(c)に、本実施の形態における波長割当用信号1001の構成例を示す。
波長割当用信号1001は下り方向で使用されるが、PONでは、下り信号は1台のOLT200から全ONU300への同報の形をとるため、図7(a)にて説明した通常時の信号フォーマットが使用できる。例えば、図7(a)におけるPLOAM領域2001に、必要な情報をメッセージ化して送信すれば良い。
波長割当用信号1001をPLOAMメッセージを用いて構成すると、例えば、送信先ONU−ID2201、MSG−ID2202、割当上り波長2203、割当下り波長2204、ONUシリアルナンバー2205、予約領域2206、CRC2207を含む。
送信先ONU−ID2101には割り当てONU−IDが入る。MSG−ID2102は、本信号が波長割当用信号であることを示す種別コードが入る。割当上り波長2203および割当下り波長2204は、OLT200が割り当てる波長をコード化して入れる。ONUシリアルナンバー2105は、ONU300が固有に持つ番号である。この情報は、ONU300が自宛のメッセージであるかどうか確認するために用いられる。予約領域2106は、信号の長さをITU−T勧告G.983.1勧告既定のPLOAMメッセージの長さに揃えるための空き領域であり、また将来の拡張用途に使用できる。CRC2107は、メッセージ内容の誤りの有無をONU300が確認するために付与され、誤りがあるメッセージをONU300は使用しない。
図8(a)に、本実施の形態における波長確認用信号1002の構成例を示す。
波長確認信号1002は上り方向であるが、この段階では波長割り当てが行われているため、図7(a)にて説明した通常時の信号フォーマットにPLOAMメッセージを用いて信号を伝えることができる。波長確認用信号をPLOAMメッセージを用いて構成すると、例えば、送信元ONU−ID2301、MSG−ID2302、割当上り波長2303、割当下り波長2304、ONUシリアルナンバー2305、予約領域2106、CRC2107を含む。MSG−ID2302は、本信号が波長確認用信号であることを示すコードである。本信号により、ONU300が波長設定を完了してユーザ信号の通信が開始できることをOLT200に通知することができる。他は上述と同様である。
図8(b)に、本実施の形態における制御波長通知用信号1004の構成例を示す。
制御波長通知用信号1004をPLOAMメッセージを用いて構成すると、例えば、送信先ONU−ID2401、MSG−ID2402、制御上り波長2403、制御下り波長2404、予約領域2405、CRC2406を含む。送信先ONU−ID2401は同報コードである。MSG−ID2402は、本信号が制御波長通知用信号であることを示すコードである。本信号は、OLT200がλd32を用いて、起動直後のONU300に制御用の波長としてどの波長が使用されているかを通知する用途で使用することができる。
(動作)
図9に、本実施の形態の動作のシーケンス図を示す。
この図は、OLT200にONU300−1(ONU#1)、300−2(ONU#2)、300−32(ONU#32)が順番に接続された時の動作例を示している。ただし、ONU#3からONU#31はこの図では省略されている。また、順序は適宜の順であってもよい。
まず、最初に接続されたONU300−1の波長割当動作を説明する。ONU300−1は、電源投入直後に、事前の取り決めに基づいて自らの送信波長を管理波長(第1波長)λu32に設定後、波長割当要求信号(第1制御メッセージ)1000−1を送信する。例えば、ONU300−1の受信波長制御部321は、波長可変フィルタ302の波長を、波長管理メモリ322に記憶されている受信波長λd32にする。また、ONU300−1の受信波長制御部321は、波長可変レーザー313の波長を、波長管理メモリ322に記憶されている送信波長λu32にする。例えば、CPU323は、図7(b)に示す波長割当要求信号1000−1を生成し、メッセージ送信バッファ310を介して波長可変レーザー313により波長λu32でOLT200に送信する。
一方、OLT200は、波長λu32を用いて受信される制御信号を常時モニタしており、ONU300からの波長割当要求信号1001−1を受信する。受信した制御信号が波長割り当て要求信号であることは、MSG−ID2102により識別できる。OLT200(例えば、CPU223)は、波長管理テーブル220を参照し、シリアルナンバーが未登録のエントリーから、ONU300−1用の波長として例えば最も若い番号である下り波長情報λd1、上り波長情報λu1(上り、下りあわせて第2波長)を割り当てる。また、OLT200(例えば、CPU223)は、波長情報λd1、λu1を割り当てるための制御信号(波長割当通知、第2制御メッセージ)1001−1を生成し、メッセージ送信バッファ222、管理波長λd32に対応するPONフレーム生成部204−1を介して、波長λd32でONU300−1に送信する。
ONU300−1は、上述のように自らの受信波長をλd32に設定しており、上記制御信号1001−1を受信する。ONU300−1は、受信した制御信号1001−1の内容に基づいて、自らの送信波長をλu1に、受信波長をλd1に設定する。例えば、ONU300−1のCPU323は、受信された制御信号に含まれる上り波長情報λu1と下り波長情報λd1を波長管理メモリ322に記憶する。また、受信波長制御部321は、波長可変フィルタ302の波長を波長管理メモリ322に記憶された波長λd1にする。また、受信波長制御部321は、波長可変レーザー313の波長を波長管理メモリ322に記憶された波長λu1にする。
続いて、ONU300−1は、自らの波長設定が完了したことを、制御信号(波長確認信号)1002−1にてOLT200に通知する。例えば、ONU300−1のCPU323は、図7(c)に示す波長確認信号1002−1を生成し、メッセージ送信バッファ310を介して波長可変レーザー313によりOLT200に送信する。ここでは、波長可変レーザー313は送信波長がλu1に設定されており、波長確認信号1002−1は波長λu1で送信される。
OLT200は、ONU300−1からの波長確認信号1002−1を受信する。ここでは、波長λu1に対応するO/E208−1等により受信される。CPU223は、波長管理テーブル220に、割り当てた波長に対応して、ONU300−1のシリアルナンバーを登録する(図12(b))。シリアルナンバーは、受信された波長確認信号、波長要求信号に含まれるものを用いることができる。また、CPU223は、コネクション管理テーブル221にONU−IDを登録する。例えば、ONU300−1のシリアルナンバーに基づきコネクション管理テーブル221を参照し、該当するシリアルナンバーに対応して、割り当てられたONU−IDを登録する。ここでは、波長管理テーブル220に登録されているように、ONU−IDは「1」であるので、図5の例のようにONU300−1のシリアルナンバー「A000 0001」に対応してONU−ID「1」が登録される。なお、ONU−IDは、適宜のタイミングで割り当てられることができる。
OLT200(信号振分部203)は、例えばPSTN/インターネット20から受信したパケット(ユーザ信号)に付与されているラベルに基づき、コネクション管理テーブル221の対応するONU―IDを読み取り、ONU−IDに応じたPONフレーム生成部204−1に向けてユーザ信号を振り分ける。ONU−IDは、波長管理テーブルに示すように波長と対応しており、ユーザ信号1003−1はONU300−1に割り当てられた下り波長λd1でONU300−1に送信される。一方、ONU300−1は、ユーザ信号1003−1を波長λu1を用いて送信することで、双方向の通信が成立する。
次に、接続されたONU300−2の波長割当動作を説明する。
ONU300−2は、上述のONU300−1と同様に、電源投入直後に事前の取り決めに基づいて自らの送信波長をλu32に設定後、波長割当要求信号1000−2を送信する。一方、OLT200は、波長λu32を用いて受信される制御信号を常時モニタしており、波長割当要求信号1001−2を受信後、波長管理テーブル220を参照し、ここでは未登録エントリーから#2用の波長として、例えばこの時点で最も若い番号である下り波長λd2、上り波長λu2を割り当て、制御信号1001−2を送信する。
ONU300−2は、自らの受信波長をλd32に設定しており、上記制御信号1001−2を受信する。ONU300−2は、受信した制御信号1001−2の内容に基づいて自らの送信波長をλu2に、受信波長をλd2に設定する。続いてONU300−2は、自らの波長設定が完了したことを、制御信号1002−2にてOLT200に通知する。
OLT200は、上述と同様に、波長管理テーブル220にONU300−2のシリアルナンバーを登録し、コネクション管理テーブル221にONU−IDを登録する。図12(c)に、ONU300−2のシリアルナンバーが登録された波長管理テーブル220の例を示す。
OLT200は、ONU300−2のコネクションラベルが付与されたユーザ信号を、コネクションテーブル221を参照して対応するONU−IDに応じて振り分ける。ここでは、PONフレーム生成部204−2に振り分けられ、波長λd2を用いて送信する。一方、ONU300−2は、ユーザ信号を波長λu2を用いて送信することで、OLT200とONU300−2の双方向の通信が成立する。
以下、OLT200に接続される他のONUへの波長設定も同様に実行され、ONU300−32では、管理波長λu32およびλd32を用いて波長の割り当てが行われ、通信用に同じλu32およびλd32が割り当てられて終わる。図13(a)に、通信可能な波長の全てが割り当てられた際の波長管理テーブルの例を示す。ここで、波長λd32、λu32は、シリアルナンバー「A000 0020」のONU300−32との通信に用いられるが、管理波長としても使用することができる。
図10は、ONU切り離し、接続時のシーケンス図(1)である。
ONU300が1台切り離され、別のONU300が接続される場合の動作を、図10を用いて説明する。この例では、ONU300−1およびONU300−2がOLT200に接続され、通信されており(1003−1、1003−2)、ONU300−32は未接続である。
例えばONU300−2が切り離されると、OLT200はλu2の信号受信が途絶したことから、ONU300−2の切り離しを検知する。OLT200は、波長管理テーブル220の波長λu2(すなわちONU−IDが「2」)の欄を未登録エントリーに変更する。例えば、波長λu2に対応するシリアルナンバーを削除し、未登録とする。また、削除したシリアルナンバーに基づきコネクション管理テーブル221を参照し、対応するONU−IDをコネクション管理テーブル221から削除する。波長管理テーブルは例えば図12(b)の状態になる。
その後、別のシリアルナンバーを持つONU300−2’が接続されると、ONU300−2’は、上述と同様に、自らの送信波長をλu32に設定後、波長割当要求信号1000−2を送信する。一方、OLT200は、波長λu32を用いて受信される制御信号を常時モニタして、波長割当要求信号1001−2を受信後、波長管理テーブル220を参照し、未登録エントリーからこの時点で最も若い番号である#2用の波長として下り波長λd2、上り波長λu2を割り当て、制御信号1001−2を送信する。以下、図9と同様のシーケンスにより、λd2とλu2を用いて、ONU300−2’とOLT200の双方向の通信が成立する。
図11は、ONU切り離し、接続時のシーケンス図(2)である。
次に、ONUが1台切り離され、別のONUが接続される場合の別の動作を図11を用いて説明する。この例では、ONU300−1からONU300−32までの全ONUが接続され通信が実行されている。この時の波長管理テーブル220の内容を図13(a)に示す。
ONU300−2が切り離されると、OLT200はλu2の信号受信が途絶したことから、ONU300−2の切り離しを検知し、上述と同様に、波長管理テーブル220のONU#2の欄を未登録エントリーに変更する。この例では、管理波長λd32をONU300−32の通信と併用しているので、波長λd2、λu2を管理波長として設定してもよい。この時の波長管理テーブル220の内容を図13(b)に示す。また、削除したシリアルナンバーに基づきコネクション管理テーブル221を参照し、対応するONU−IDをコネクション管理テーブル221から削除する。
ここで、OLT200は、波長λd32により、現在の制御波長(管理波長)がλd2およびλu2に替わったことを図24に示す制御波長通知用信号1004を用いてONU300に通知する。OLT200は、制御波長通知用信号1004を複数回送信してもよい。
その後、別のシリアルナンバーを持つONU300−2’(シリアルナンバー「A000 0040」)が接続されると、ONU300−2’は、自らの受信波長を予め定められた波長λd32に設定後、制御波長通知用信号1004を読み取って現在の制御波長がλd2およびλu2に替わったことを検知する。ONU300−2’は、自らの送信波長をλu2に設定後、上述と同様に波長割当要求信号1000−2を送信する。なお、ここでは波長λu2で送信される。
一方、OLT200は、波長λu2を用いて受信される制御信号を常時モニタして、波長割当要求信号1001−2を受信後、波長管理テーブル220を参照し、未登録エントリーからこの時点で最も若い番号である#2用の波長として下り波長λd2、上り波長λu2を割り当て、制御信号1001−2を送信する。
以下、図9と同様のシーケンスにより双方向の通信が成立する。そして、ONU300−2’に波長が割り当てられた波長管理テーブルの内容は、図13(c)に示される内容となる。
2.第2の実施の形態
(システム構成)
図14に、本実施の形態のOLT200の構成例を示す。
図3の構成との違いは、例えば、波長管理テーブル220に接続された送信有効制御部225がさらに備えられ、波長管理テーブル220に使用登録されていない波長はドライバ205が有効化されず、下り波長を発光しない点である。例えば、波長管理テーブル220に、シリアルナンバーが未登録である下り波長のドライバを無効にする。したがって、ONU300は、下り波長毎に信号の有無を監視して、どの波長が未使用であるかを知る事ができる。
図15に、本実施の形態のONU300の構成例を示す。
図4の構成との違いのひとつは、O/E303に受信パワ検出部326が接続されていることである。CPU323は、タイマ325を参照しながら例えば一定間隔毎に波長管理メモリ内の下り波長をλd1からλd32まで順番に変化させ、受信波長制御部321を介して波長可変フィルタ302を制御する。O/Eでは、λd1からλd32までの波長を順次光電変換するので、CPU323は、受信パワ検出部326の出力をモニタすることで、どの下り波長が未使用であるかを知る事ができる。例えば、受信パワがゼロ又はほぼゼロの波長が未使用である。
図4の構成との他の違いは、波長可変レーザー313の出力の一部が波長監視部314に接続され、波長監視部314の出力は送信有効制御部315に接続され、ドライバ312を有効化制御する点である。波長可変レーザー313または送信波長制御部320の故障により、送信波長が設定波長から外れると、他のONU300の上り信号に悪影響を与える恐れがあるため、この障害を回避する必要がある。波長監視部314は波長管理メモリ322の上り波長の値と、波長可変レーザー313の送信波長が例えば予め定められた範囲以上ずれていないかを監視する。波長監視部314は、外れを検出すれば送信有効制御部315によりドライバ312の動作を停止させる。この動作により、上り信号が停止し、上り波長の停止を検出したOLT200はこのONU300の波長割り当てを再度試みるが、波長制御に障害があるONU300は正しい波長で波長割り当て動作を行うことができず、このONUは故障と判定される。なお、ネットワーク構成、OLT200、ONU300の他の各構成は、第1の実施の形態と同様である。
図16に、第2の実施の形態における動作シーケンス図を示す。
ここではOLTは、上記WDM−PONシステムの上り通信に使用できるすべての波長について受信信号の有無を検出して、上記受信信号の有無の結果と事前に決められた下り波長と上り波長の対応に基づき、受信信号の無い上り波長に対応する下り波長の信号送信を停止する。したがって、ONUが1台も接続されていない初期状態では下りの全波長は信号を出力していない。ONU300−1が接続されると、ONU300−1は、初期起動時に下り通信に使用できるすべての波長について受信信号の有無を検出する。ここでは、λd1〜λd32の全波長が未使用であることが検出される。ONU300−1は、例えばλu1を選択して、OLT200との通信に用いる波長の割り当てとしてλu1およびそれと対になるλd1を要求する制御メッセージ(波長割当要求)1000−1を図7(b)のフォーマットで生成し、波長λu1で送信する。
OLT200は、波長λu1で上記制御メッセージ1000−1を受信して、送信有効制御部225により、λu1に対応するλd1のドライバ205を有効化する。OLT200は、ONU300−1との通信に割り当てる波長をλu1およびλd1通知する制御メッセージ(波長割当要求信号)1001−1を図7(c)のフォーマットで生成し、λd1で送信する。なお、OLT200は、波長管理テーブル220を参照して、波長λu1、λd1とは異なる波長(例えば、λu2、λd2)を割り当てても良い。
ONU300−1は、自らの受信波長をλu1と対になるλd1に設定しており、上記制御信号1001−1を受信する。ONU300−1は、受信した制御信号1001−1の内容に基づいて自らの送信波長がλu1、受信波長がλd1であることを確認し、再設定する。また、ONU300−1は、自らの波長設定が完了したことを、制御信号(波長確認、制御メッセージ)1002−1にてOLT200に通知する。
OLT200は、例えば制御信号1002−1に含まれるONUシリアルナンバーを、波長管理テーブル220の波長λd1、λu1に対応して記憶する。また、OLT200は、コネクション管理テーブルに、ONU−IDを登録する。OLT200は、コネクションテーブル221にONU#1行きと登録されたアドレスのユーザ信号を、波長λd1を用いて送信し、一方ONU300−1は、ユーザ信号を波長λu1を用いて送信することで、双方向の通信が成立する。
なお、波長λu1、λd1とは異なる波長(例えば、λu2、λd2)を割り当てる場合、第1の実施の形態と同様に、OLT200は、制御メッセージを受信すると、波長管理テーブルを参照して、他のONU300との通信に使用されていない第2下り波長λd2と第2上り波長λu2をONU300との通信に割り当てる。さらに、OLT200は、割り当てられた第2下り波長情報及び第2上り波長情報を通知するための第2制御メッセージを、第1下り波長λd1によりONU300に送信する。ONU300は、第1下り波長に設定された第2受信器により第2制御メッセージを受信し、第2制御メッセージに基づいて、波長制御部により、第2送信器の送信波長を第2上り波長に設定し、及び、第2受信器の受信波長を第2下り波長に設定する。ONU300とOLT200は、該第2下り波長及び第2上り波長により通信する。
OLT200は、ONU300に割り当てた第1上り波長又は第2上り波長が、第1受信器で所定時間受信されないことにより、該ONU300との接続断を検知する。接続断を検知すると、送信有効制御部は、該第1又は第2上り波長と対になる第1又は第2下り波長の第1送信器を無効にする。
本第2の実施の形態では、第1の実施の形態のようにデフォルトでλu32を共有しないため、上り信号の衝突の可能性がより小さく、効率的な起動に適している。
本発明は、例えば、光技術を用いたアクセスネットワーク、PON方式を用いた光アクセスシステムに利用可能である。
光アクセス網(PON)の構成図。 波長割り当ての説明図。 第1の実施の形態でのOLTの構成例。 第1の実施の形態でのONUの構成例。 OLTのコネクション管理テーブルの構成例。 波長管理テーブルの構成例。 ユーザ信号転送フレーム、波長要求信号、波長割り当て信号の構成例。 波長確認信号、制御波長通知信号の構成例。 第1の実施の形態における波長割り当てシーケンス図。 第1の実施の形態におけるONU切り離し、接続時のシーケンス図(1)。 第1の実施の形態におけるONU切り離し、接続時のシーケンス図(2)。 波長管理テーブルの遷移例(1)。 波長管理テーブルの遷移例(2)。 第2の実施の形態でのOLTの構成例。 第2の実施の形態でのONUの構成例。 第2の実施の形態における波長割り当てシーケンス図。
符号の説明
10 PON
20 PSTN/インターネット
100 光スプリッタ
110 幹線ファイバ
120 支線ファイバ
200 OLT
300 ONU
400 電話
410 パーソナルコンピュータ
203 信号振分
205 ドライバ
206 E/O
207 WDMフィルタ
208 O/E
220 波長管理テーブル
221 コネクション管理テーブル
223 CPU
224 メモリ
301 WDMフィルタ
302 波長可変フィルタ
303 O/E
312 ドライバ
313 波長可変レーザー
320 送信波長制御部
321 受信波長制御部
322 波長管理メモリ
323 CPU
324 メモリ
325 タイマ
225 送信有効制御部
326 受信パワ検出部
314 波長監視部
315 送信有効制御部

Claims (13)

  1. 光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
    前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが通信するための複数の波長を有し、該複数の波長のうちの第1波長が制御メッセージを送受信するための波長として予め定められ、及び、該第1波長を含む前記複数の波長の中から各光ネットワークユニットと通信するための第2波長が割り当てられる前記システムであって、
    前記光終端装置は、
    互いに波長が異なる光源を有する複数の第1送信器と、
    複数の波長の信号を受信する複数の第1受信器と、
    前記光ネットワークユニットの識別子毎に、各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた第2波長情報を管理する波長管理テーブルと、
    前記光ネットワークユニットとの間で、波長を割り当てるための第1及び第2制御メッセージを送信及び受信し、前記光ネットワークユニットとの通信のための第2波長を割り当てる第1制御部と
    を備え、
    前記光ネットワークユニットはそれぞれ、
    設定される波長の信号を受信する第2受信器と、
    設定される波長の信号を送信する第2送信器と、
    波長を割り当てるための第1及び第2制御メッセージを、前記第2送信器及び前記第2受信器を介して送信及び受信する第2制御部と、
    前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を、第1波長又は第2波長に可変制御する波長制御部と
    を備え、
    前記光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された前記第2送信器により、前記光終端装置と自光ネットワークユニットの通信に用いる第2波長の割り当てを要求する第1制御メッセージを前記光終端装置に送信し、
    前記光終端装置は、前記光ネットワークユニットから第1制御メッセージを受信すると、前記波長管理テーブルを参照して、他の通信に割り当てられていない第2波長を前記光ネットワークユニットとの通信に割り当て、割り当てられた第2波長情報を通知するための第2制御メッセージを、第1波長で前記光ネットワークユニットに送信し、
    前記光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された前記第2受信器により第2制御メッセージを受信し、第2制御メッセージに基づいて、前記波長制御部により、前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を、割り当てられた第2波長に設定し、
    前記光ネットワークユニットと前記光終端装置が、該第2波長により通信する前記パッシブ光ネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記光終端装置は、接続できる最大の光ネットワークユニット数に等しい数の前記第1送信器及び前記第1受信器を備えるパッシブ光ネットワークシステム。
  3. 請求項1に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記光ネットワークユニットの前記波長制御部は、前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を、予め定められた第1波長に初期化するパッシブ光ネットワークシステム。
  4. 請求項1に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記第1波長及び第2波長はそれぞれ、前記光終端装置から前記光ネットワークユニットへの下り波長と、前記光ネットワークユニットから前記光終端装置への上り波長を有し、
    前記光ネットワークユニットは、
    第1上り波長により第1制御メッセージを送信し、及び、第1下り波長により、割り当てられた第2上り波長情報及び第2下り波長情報を含む第2制御メッセージを受信し、
    前記波長制御部により、該第2上り波長を前記第2送信器に設定し、及び、該第2下り波長を前記第2受信器に設定するパッシブ光ネットワークシステム。
  5. 請求項1に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    割り当てられる第2波長は、第1波長と異なる波長であるパッシブ光ネットワークシステム。
  6. 請求項1に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記光終端装置は、他の光ネットワークユニットとの通信に割り当てられていない波長が第1波長以外にない場合に、該第1波長と同じ波長を第2波長として割り当てるパッシブ光ネットワークシステム。
  7. 請求項1に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記光終端装置は、
    割り当てられた第2波長の信号が前記第1受信器で所定時間受信されないことにより、前記光ネットワークユニットの接続断を検知し、
    前記波長管理テーブルから、前記光ネットワークユニットの識別子及び/又は第2波長情報を削除するパッシブ光ネットワークシステム。
  8. 請求項7に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記光終端装置は、接続断された第2波長情報を含む第3制御メッセージを、第1波長により送信し、
    新たに接続された前記光ネットワークユニットは、
    第1波長に予め設定された前記第2受信器により第3制御メッセージを受信し、
    第3制御メッセージに含まれる第2波長情報に基づき、前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を第2波長に設定し、
    第2波長を用いて、前記第1制御メッセージを前記光終端装置に対して送信するパッシブ光ネットワークシステム
  9. 光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
    前記光終端装置は、
    互いに波長が異なる光源を有する複数の第1送信器と、
    複数の波長の信号を受信する複数の第1受信器と、
    前記光ネットワークユニットの識別子毎に、各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた波長情報を管理する波長管理テーブルと、
    前記光ネットワークユニットから、波長を割り当てるための制御メッセージを受信し、自光終端装置と前記光ネットワークユニットとの通信のための波長を割り当てる第1制御部と、
    前記複数の第1送信器のそれぞれを有効又は無効にすることで、前記光ネットワークユニットと通信中の波長のみ出力されるようにするための送信有効制御部と
    を備え、
    前記光ネットワークユニットはそれぞれ、
    設定された波長の信号を受信する第2受信器と、
    設定された波長の信号を送信する第2送信器と、
    前記第2受信器での受信パワーを検出する受信パワー検出部と、
    波長を割り当てるための制御メッセージを、前記第2送信器を介して送信する第2制御部と、
    前記第2送信器の送信波長及び前記第2受信器の受信波長を可変制御する波長制御部と
    を備え、
    前記光ネットワークユニットの前記第2制御部は、
    前記波長制御部により前記第2受信器の受信波長を、前記光終端装置の前記複数の第1送信器の各送信波長に順次切り替え、
    前記受信パワー検出部により、波長毎に、前記光終端装置から前記光ネットワークユニットへの下り信号の受信パワーを検出して、該受信パワーに基づき他の通信に使用されていない第1下り波長を求め、
    前記波長制御部により、前記第2受信器の受信波長を該第1下り波長に設定し、及び、前記第2送信器の送信波長を該第1下り波長と対になる第1上り波長に設定し、
    第1上り波長を用いて、前記光終端装置との通信に用いる波長の割り当てを要求する制御メッセージを前記光終端装置に送信し、
    前記光終端装置は、
    制御メッセージを受信すると、第1下り波長及び第1上り波長を前記光ネットワークユニットとの通信に割り当て、若しくは、前記波長管理テーブルを参照して、他の通信に使用されていない第2下り波長と第2上り波長を前記光ネットワークユニットとの通信に割り当て、
    前記送信有効制御部により、該第1下り波長又は該第2下り波長に対応する前記第1送信器を有効にし、
    前記光ネットワークユニットと前記光終端装置が、該第1下り波長及び第1上り波長により、若しくは、該第2下り波長及び第2上り波長により通信する前記パッシブ光ネットワークシステム。
  10. 請求項9に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記光終端装置は、
    制御メッセージを受信すると、前記波長管理テーブルを参照して、他の光ネットワークユニットとの通信に使用されていない第2下り波長と第2上り波長を前記光ネットワークユニットとの通信に割り当て、
    さらに、割り当てられた第2下り波長情報及び第2上り波長情報を通知するための第2制御メッセージを、第1下り波長により前記光ネットワークユニットに送信し、
    前記光ネットワークユニットは、第1下り波長に設定された前記第2受信器により第2制御メッセージを受信し、第2制御メッセージに基づいて、前記波長制御部により、前記第2送信器の送信波長を第2上り波長に設定し、及び、前記第2受信器の受信波長を第2下り波長に設定し、
    前記光ネットワークユニットと前記光終端装置が、該第2下り波長及び第2上り波長により通信する前記パッシブ光ネットワークシステム。
  11. 請求項9に記載のパッシブ光ネットワークシステムであって、
    前記光終端装置は、
    前記光ネットワークユニットに割り当てた第1又は第2上り波長が、前記第1受信器で所定時間受信されないことにより、該光ネットワークユニットとの接続断を検知し、
    前記送信有効制御部により、該第1又は第2上り波長と対になる第1又は第2下り波長の前記第1送信器を無効にするパッシブ光ネットワークシステム。
  12. 光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおいて、
    前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが通信するための複数の波長を有し、該複数の波長のうちの第1波長が制御メッセージを送受信するための波長として予め定められ、及び、該第1波長を含む前記複数の波長の中から各光ネットワークユニットと通信するための第2波長を割り当てるための波長割り当て方法であって、
    光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された送信器により、光終端装置と自光ネットワークユニットの通信に用いる第2波長の割り当てを要求する第1制御メッセージを光終端装置に送信し、
    光終端装置は、光ネットワークユニットから第1制御メッセージを受信すると、各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた第2波長情報を管理する波長管理テーブルを参照して、他の通信に割り当てられていない第2波長を光ネットワークユニットとの通信に割り当て、割り当てられた第2波長情報を通知するための第2制御メッセージを、第1波長で光ネットワークユニットに送信し、
    光ネットワークユニットは、第1波長に予め設定された受信器により第2制御メッセージを受信し、第2制御メッセージに基づいて、送信器の送信波長及び受信器の受信波長を、割り当てられた第2波長に設定し、
    光ネットワークユニットと光終端装置が、該第2波長により通信する前記波長割当方法。
  13. 光終端装置と、光スプリッタと、光ファイバ及び前記光スプリッタを介して前記光終端装置に接続される複数の光ネットワークユニットとを備え、前記光終端装置と前記光ネットワークユニットとが波長分割多重で通信するパッシブ光ネットワークシステムにおける波長割当方法であって、
    光ネットワークユニットは、
    光ネットワークユニットの受信器の受信波長を、光終端装置の複数の送信器の各送信波長に順次切り替え、波長毎に、光終端装置から光ネットワークユニットへの下り信号の受信パワーを検出し、
    該受信パワーに基づき他の通信に使用されていない第1下り波長を求め、
    光ネットワークユニットの受信器の受信波長を求められた第1下り波長に設定し、及び、光ネットワークユニットの送信器の送信波長を該第1下り波長と対になる第1上り波長に設定し、
    第1上り波長を用いて、光終端装置との通信に用いる波長の割り当てを要求する制御メッセージを光終端装置に送信し、
    光終端装置は、
    制御メッセージを受信すると、第1下り波長及び第1上り波長を光ネットワークユニットとの通信に割り当て、若しくは、前記光ネットワークユニットの識別子毎に各光ネットワークユニットとの通信のために割り当てられた波長情報を管理する波長管理テーブルを参照して、他の通信に使用されていない第2下り波長と第2上り波長を光ネットワークユニットとの通信に割り当て、
    該第1下り波長又は該第2下り波長に対応する光終端装置の送信器を有効にし、
    光ネットワークユニットと光終端装置が、該第1下り波長及び第1上り波長により、若しくは、該第2下り波長及び第2上り波長により通信する前記波長割当方法。
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