JP2008171765A - 漏電遮断器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁筐体内に収納された開閉可能な接点部と、この接点部に連結され、一部が絶縁筐体から外部に突出したハンドルと、このハンドルの操作により接点部を開閉させる開閉機構部と、漏電電流を検出する漏電検出装置と、この漏電検出装置の出力でプランジャーを動作させる電磁石装置と、ハンドルの閉操作による開閉機構部の接点部に対する押圧力を保持した状態で接点部を閉路させ、プランジャーが動作したとき開閉機構部の押圧力を解除し接点部を開路させるラッチと、プランジャーの動作をラッチに伝達するカム、およびこのカムと係合する漏電表示片とで構成された漏電動作装置とを備え、ハンドルの開閉操作時において、漏電表示片はハンドル、カム、および開閉機構部のアームによって常に拘束されるように構成した。
【選択図】図4
Description
そこで、零相変流器や漏電検出装置、さらにはこの漏電検出装置からの出力でプランジャーを動作させる電磁石装置を、回路遮断器の側面に配置させたユニットに搭載し、回路遮断器の開閉機構部と機械的に連結させることが知られている。
そこで、前述した小形の漏電遮断器では、リセット操作時に開閉機構部と係合する伝達部を設けた漏電表示片と、電磁石装置のプランジャーと係合する斜面部を設けたカムとが、通常の開閉操作においては、両部材が静止状態にあるよう、漏電表示片の保持部で保持されたひねりばねによって、漏電表示片の平板部とカムの凸部を係合させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、比較的中形の配線用遮断器では、ハンドルとハンドルレバーからなるハンドル部にリセットレバーを取り付け、ハンドルの開操作に伴い、リセットレバーがトリップレバーを押え込み、強制的に初期位置に戻すようにしている(例えば、特許文献2参照)。
然るに、バネ荷重をあげることは、漏電動作装置の引き外し荷重アップにつながり、該装置の小型化や、あるいは性能アップ(例:低電圧回路への対応)の足かせとなっていた。加えて、両部材に対し、そのバネ荷重に強度的に耐え得る形状(肉厚アップなど)が求められ、製品のコストダウンが図れない一因ともなっていた。
図1はこの発明の実施の形態1における漏電遮断器の開状態を示す外観斜視図、図2は図1においてカバーを除去しA方向から見た側面図、図3は同じく図1においてベースを除去しB方向から見た側面図である。また、図4は、図2における部分拡大図であり、(a)はON時、(b)はOFF時、(c)は漏電トリップ時を示す。さらに、図5は図1におけるハンドルおよび漏電表示片のみを示した拡大斜視図、図6および図7はハンドルおよび漏電表示片をそれぞれ単独に示した斜視図である。なお、図6については図5においてC方向から見ている。
なお、この実施の形態1においては、同一線上に配設される各締付用孔6aおよび7aは電圧極に相当する電路が、6bおよび7bは中性極に相当する電路が、それぞれ接続されることになる。以下、中性極を中心に、電源側から負荷側に至る電流経路について説明する。
詳述すると、ハンドル5の貫通孔5a(図5参照)に嵌通されたUピン15がラッチ16と係合していることで、Uピン15によりアーム17がラッチ16とともに、アーム17に軸支された可動接触子14が、支点102pを中心に反時計方向に回動する。したがって、電流は、固定子12、固定接点13、可動接触子14の順に流れ、以下、可撓電線18、アークランナー19、接続導体20を流れる。
なお、この図2では、今、説明した零相変流器21を始め、漏電検出装置23、電磁石装置24、カム25、さらには漏電表示片8、漏電テストボタン9といった、漏電検出→動作に必要な各部品が配設されていることがわかる。この一連の動作は、本発明の核心部分につき、あとで詳しく説明する。
以上が、中性極の電流経路であるが、この中性極の裏側に位置する電圧極も概ね似た経路を辿るものの、中性極との違いは、言うまでもなく、過電流引き外し素子を介している点である。これは、図2に示す、貫通導体22aに接続されたコイルの終端29aや、図3に示す、同じく貫通導体22aに接続されたバイメタル30に、その特徴が表れているが、これら過電流引き外し素子と開閉機構部102との係合を含め、電圧極そのものは発明の本質とは直接関係しないので、これ以上の詳しい説明は省略する。
なお、これまでの説明で明らかなように、この漏電遮断器101は、1極分の寸法(図1の寸法P)に電圧極と中性極を収納した2極1素子形の配線用遮断器の側面に漏電検出装置などを搭載したユニットを付加したものとなっている。
この状態から、ハンドル5を反時計方向に回動、すなわち図4(a)に示すON状態に移行させると、前述したように、アーム17が(図3において)反時計方向に回動する。この回動により、腕8aが押され、漏電表示片8が時計方向に回動を始めると、時計方向に付勢されるカム25の凸部25aの回動軌跡上に平板部8bがいなくなるので、漏電表示片8およびカム25は図4(a)の状態に戻り、以後、漏電遮断がない限り、静止状態が保たれることになる。
図6に示すように、ハンドル5には、この回動部5bから係合棒5cが延設されており、腕8aが中ベース3側に突出しているのとは逆に、漏電用中ベース2側に突出している(図5参照)。一方、漏電表示片8には、図7に示すように、表示部8cの裏側にほぼこの表示部8cと同じ幅を有する凸部8eが具設されている。
換言すると、本発明は、各部材の動きやスピード、具体的には漏電表示片8の回動のあとにハンドル5が回動することに着目し、係合棒5cや凸部8eを具設するだけで、特に新規部品を追加することなく、衝撃や振動に強い漏電遮断器を創意工夫した点にある。
なお、図4(c)から(a)の操作にあたり、今度は、先に係合棒5cが移動し、凸部8eと衝突しないことは言うまでもない。
固定接点、14 可動接触子、15 Uピン、16 ラッチ、17 アーム、18 可撓電線、19 アークランナー、20 接続導体、20a 終端、21 零相変流器、22a・22b 貫通導体、23 漏電検出装置、24 電磁石装置、24a プランジャー、24b フランジ部、25 カム、25a 凸部、25p 支点、26 負荷導体、27 負荷側端子、28 消弧室、29a コイルの終端、30 バイメタル、31 ひねりばね、101 漏電遮断器、102 開閉機構部、102p 支点。
Claims (5)
- 絶縁筐体と、この絶縁筐体内に収納された開閉可能な接点部と、この接点部に連結され、一部が上記絶縁筐体から外部に突出したハンドルと、このハンドルの操作により上記接点部を開閉させる開閉機構部と、漏電電流を検出する漏電検出装置と、この漏電検出装置の出力でプランジャーを動作させる電磁石装置と、上記ハンドルの閉操作による上記開閉機構部の上記接点部に対する押圧力を保持した状態で上記接点部を閉路させ、上記プランジャーが動作したとき上記開閉機構部の上記押圧力を解除し上記接点部を開路させるラッチと、上記プランジャーの動作を上記ラッチに伝達するカム、およびこのカムと係合する漏電表示片とで構成された漏電動作装置とを備えた漏電遮断器において、
上記ハンドルの開閉操作時において、上記漏電表示片は上記ハンドル、上記カム、および上記開閉機構部のアームによって常に拘束されていることを特徴とする漏電遮断器。 - 上記ハンドルのON時には上記カムと上記開閉機構部のアームによって、さらに上記ハンドルのOFF時には上記ハンドルによって、上記漏電表示片が拘束されていることを特徴とする請求項1に記載の漏電遮断器。
- 上記ハンドルの回動部に延設された係合棒と、上記漏電表示片に設けた凸部が係合することにより、上記ハンドルのOFF時での上記漏電表示片の拘束が行われるように構成したことを特徴とする請求項2に記載の漏電遮断器。
- 上記プランジャーが動作したときは、上記ハンドルと上記漏電表示片は係合しないように構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の漏電遮断器。
- 上記プランジャーの動作による漏電遮断時において、上記漏電表示片は上記ハンドルが回動する前に所定の位置に回動するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の漏電遮断器。
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