JP2008171495A - ディスク・ドライブ装置及びその制御方法 - Google Patents

ディスク・ドライブ装置及びその制御方法 Download PDF

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晃司 三宅
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Abstract

【課題】TFC(Thermal Flyheight Control)に起因するヘッドの異常浮上状態から回復する。
【解決手段】本発明の一実施形態において、HDDは、フォローイングにおいてスライダ上のヒータをONに設定する。図5(b)は、通常動作におけるヒータ・パワーの変化を示している。フォローイングの間、サーボ・データ111a〜111dのリードにおいてヒータはON状態にある。また、ターゲット・データ・セクタ112cのリードの間もヒータはON状態にある。図5(c)は、リードERPのステップにおけるヒータ・パワーの変化を示している。エラー発生した場合、HDDは、設定されている所定期間(HEATER OFF PERIOD)の間ヒータをOFF状態に維持してトラック・フォローイングを行う。これによって、反復的なヘッド・ディスク・コンタクトを停止させる。
【選択図】図5

Description

本発明はディスク・ドライブ装置及びその制御方法に関し、特に、ヘッド素子部とディスクとの間のクリアランスを調整するヒータを備えるディスク・ドライブ装置のヒータ制御に関する。
ディスク・ドライブ装置として、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはフレキシブル磁気ディスクなどの様々な態様のディスクを使用する装置が知られているが、その中で、ハードディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。さらに、コンピュータにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システム、携帯電話、あるいはデジタル・カメラなどで使用されるリムーバブルメモリなど、HDDの用途は、その優れた特性により益々拡大している。
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のデータ・トラックを有しており、各データ・トラックはアドレス情報を有する複数のサーボ・データとユーザ・データを含む複数のデータ・セクタが記録されている。各サーボ・データの間には、複数のデータ・セクタが記録されている。揺動するアクチュエータに支持されたヘッド・スライダのヘッド素子部が、サーボ・データのアドレス情報に従って所望のデータ・セクタにアクセスすることによって、データ・セクタへのデータ書き込み及びデータ・セクタからのデータ読み出しを行うことができる。
磁気ディスクの記録密度を向上には、磁気ディスク上を浮上するヘッド素子部と磁気ディスクとの間のクリアランスを小さくすることが重要である。このため、このクリアランスを調整するいくつかの機構が提案されている。そのうちの一つは、ヘッド・スライダにヒータを備え、そのヒータでヘッド素子部を加熱することよってクリアランスを調整する(例えば、特許文献1を参照)。本明細書において、これをTFC(Thermal Flyheight Control)と呼ぶ。TFCは、ヒータに電流を供給して発熱させ、熱膨張によってヘッド素子部を突出させる。これによって、磁気ディスクとヘッド素子部との間のクリアランスを小さくする。
特開平5−20635号公報
HDDにおいてエラーが発生した場合、HDDはそのエラーに対応した処理を行う。典型的なエラー対応処理は、エラー回復処理(Error Recovery Procedure:ERP)テーブルに従ったERPである。磁気ディスクからユーザ・データを読み出すリード処理のERP及び、磁気ディスクにユーザ・データを書き込むライト処理のERP、磁気ディスクからマイクロ・コードを読み出す処理のERPなど、HDDは、何種類かのERPを備える。ERPは、回路パラメータやターゲット位置の変更を行う複数のERPステップからなっている。HDDは、各ERPステップを実行することでエラー回復を図り、エラーが回復したステップにおいてERPが終了する。この他、ERPテーブルに拠らず、コントローラがエラーと判定した事象に対して、コントローラはエラー状態から回復するための処理を行う。
発明者らは、TFCを行うHDDにおいて、磁気ディスクとヘッド・スライダとの間の衝突から長時間回復することができないことがあることを見出した。これは、TFCにより磁気ディスクとヘッド・スライダとの間のクリアランスが減少することにより、ヘッド・スライダの磁気ディスクへの衝突が繰り返し継続していると考えることができる。つまり、静的には接触しないクリアランスであっても、接触によりヘッド・スライダが振動を開始する。この振動がヘッド・スライダと磁気ディスクとの間の接触を引き起こし、接触を伴う振動が長時間続くものを考えられる。
図9は、意図的にヘッド・スライダを磁気ディスクに衝突させた場合の、ヘッド・スライダの振動の様子を示している。矩形状の信号がヒータ・パワーの変化を示しており、大きく振動変化している信号は、アクチュエータ、つまりヘッド・スライダの振動の大きさを示している。ヒータ・パワーを故意に大きくすることで、ヘッド・スライダが磁気ディスクに接触し、ヘッド・スライダが大きく変位する。その後、ヒータ・パワーを小さくして通常のヒータ・パワー値に維持しているが、ヘッド・スライダの振動は収まることなく、その後も続いていることがわかる。
これは、TFCによりクリアランスが小さくなっているため、本来は接触しないヒータ・パワーであっても、一度開始した振動及び接触が継続して収束できないことを示している。ヘッド・スライダと磁気ディスクとの接触は、ヘッド素子部や磁気ディスクのダメージの他、エラーの急増、エラー対応処理の頻繁化、そしてエラー回復の長時間化によるパフォーマンスの低下を引き起こす。従って、TFCにおいて、ヘッド・スライダと磁気ディスクとの間の衝突を伴う振動を迅速に収束させることが要求される。
また、ヘッド振動を伴わず、潤滑剤などのためヘッド・スライダが磁気ディスクに引き寄せられ、クリアランスが異常に小さくなっている場合も、迅速にヘッド・スライダを磁気ディスクから引き離すことが要求される。特に、高度なTFCによってヘッド・スライダと磁気ディスクとの間のクリアランスが小さくなるHDDにおいて、これらの点は特に重要となる。
本発明の一態様に係るディスク・ドライブ装置は、回転するディスク上を浮上するスライダと、前記スライダ上にあり前記ディスクにアクセスするヘッド素子部と、前記スライダ上にあり前記ヘッド素子部を熱膨張によって突出させて前記ディスクとの間のクリアランスを調整するヒータと、前記スライダを支持しそのヘッド・スライダを移動する移動機構と、前記移動機構と前記ヒータとを制御するコントローラとを有する。トラック・フォローイングにおいて前記ヒータが前記ヘッド素子部を加熱して膨張させる場合において、前記コントローラは、エラーに対応する処理として、前記ヒータのヒータ・パワーを通常値から減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行って後、前記通常値のヒータ・パワーでトラック・フォローイングを再開する。ヒータのヒータ・パワーを通常値から減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行うことによって、スライダの異常な浮上状態からの回復を図ることができる。
前記ヒータへの供給電力を減少させた状態は、前記ヒータがオフの状態であることが好ましい。これによって、クリアランスを最も大きくとることができる。あるいは、前記コントローラは、気圧に応じて前記所定期間を変更することが好ましい。これによって、気圧に応じて変化するクリアランスに応じた制御を行うことができる。
あるいは、前記ディスク・ドライブ装置は、複数のスライダと、各スライダ上のヘッド素子部及びヒータを有し、前記コントローラは、各スライダに対応した前記所定期間を設定することが好ましい。これによって、スライダに応じて変化するクリアランスに応じた制御を行うことができる。あるいは、前記コントローラは、前記ヘッド素子部の前記ディスク上の半径位置に応じて前記所定期間を変更することが好ましい。これによって、半径位置に応じて変化するクリアランスに応じた制御を行うことができる。
前記コントローラは、前記ヘッド素子部が読み出した信号の振幅をモニタし、その振幅が基準を越えた場合にエラーと判定して前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行うことが好ましい。これによって、より確実にクリアランス異常を検出することができる。さらに、前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングした後も前記振幅が基準を越えている場合、前記コントローラは、前記移動機構を制御して、前記スライダを前記ディスクの記憶領域外にある退避位置に移動することが好ましい。これによって信頼性を向上することができる。
本発明の他の態様は、回転するディスク上を浮上するスライダと、そのスライダに配置されたヘッド素子部と、前記スライダに配置され前記ヘッド素子部を熱膨張によって突出させて前記ディスクとの間のクリアランスを調整するヒータと、を備えるディスク・ドライブ装置における制御方法である。この方法は、トラック・フォローイングにおいて前記ヒータに電力供給して前記クリアランスを調整する。エラーに対応する処理として、前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行う。前記所定期間のトラック・フォローイングの後に、前記エラーを起こした処理のリトライを行う。ヒータ・パワーを通常値から減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行うことによって、スライダの異常な浮上状態からの回復を図ることができる。
本発明によれば、ヘッド・スライダ上のヒータによってクリアランスを調整するディスク・ドライブ装置において、クリアランス・エラーからのを迅速な回復を図ることができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態を説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。本形態の特徴的な点の一つは、ディスク・ドライブ装置において、TFC(Thermal Fly height Control)によってクリアランスが小さくなったことによるディスクとヘッド・スライダとの間の接触の反復を収束させる技術にある。TFCは、スライダ上のヒータからの熱による熱膨張によってヘッド素子部と記録ディスクとのクリアランスを調整する。以下においては、ディスク・ドライブ装置の一例であるハードディスク・ドライブ(HDD)を例として、本発明の実施形態を説明する。
まず、HDDの全体構成を説明する。図1は、本実施の形態に係るHDD1の全体構成を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、HDD1は、エンクロージャ10内に、データを記憶するディスクの一例である磁気ディスク11、磁気ディスクにアクセスするヘッド・スライダ12、アーム電子回路(AE:Arm Electronics)13、スピンドル・モータ(SPM)14、ボイス・コイル・モータ(VCM)15、そしてアクチュエータ16を有している。HDD1は、さらに、エンクロージャ10の外側に固定された回路基板20を備えている。回路基板20上には、リード・ライト・チャネル(RWチャネル)21、モータ・ドライバ・ユニット22、ハードディスク・コントローラ(HDC)とMPUの集積回路(以下、HDC/MPU)23及びRAM24などの各回路を備えている。
磁気ディスク11は、SPM14に固定されている。SPM14は所定の角速度で磁気ディスク11を回転する。HDC/MPU23からの制御データに従って、モータ・ドライバ・ユニット22がSPM14を駆動する。図1の例においては、磁気ディスク11は、データを記録する記録面を両面に備え、各記録面に対応するヘッド・スライダ12が設けられている。各ヘッド・スライダ12は、磁気ディスク上を浮上するスライダと、スライダに固定され磁気信号と電気信号との間の変換を行うヘッド素子部とを備えている。本形態のヘッド・スライダ12は、熱によってヘッド素子部を膨張・突出させ、その磁気ディスク11との間のクリアランス(浮上高)を調整するTFCのためのヒータを備えている。ヘッド・スライダ12の構造については、後に図3を参照して詳述する。
各ヘッド・スライダ12はアクチュエータ16の先端部に固定されている。アクチュエータ16はVCM15に連結され、回動軸を中心に回動することによって、ヘッドヘッド・スライダ12を回転する磁気ディスク11上においてその半径方向に移動する。モータ・ドライバ・ユニット22は、HDC/MPU23からの制御データ(DACOUTと呼ぶ)に従ってVCM15を駆動する。AE13は、複数のヘッド素子部12の中から磁気ディスク11へのアクセスを行うヘッド素子部12を選択し、選択されたヘッド素子部12により再生される再生信号を増幅し、RWチャネル21に送る。また、RWチャネル21からの記録信号を選択されたヘッド素子部12に送る。AE13は、さらに、ヒータへ電流(電力)を供給し、その電力量を調節する調節回路として機能する。
RWチャネル21は、リード処理において、AE13から供給されたリード信号を一定の振幅となるように増幅し、取得したリード信号からデータを抽出し、デコード処理を行う。読み出されるデータは、ユーザ・データとサーボ・データを含む。デコード処理されたリード・ユーザ・データ及びサーボ・データは、HDC/MPU23に供給される。また、RWチャネル21は、ライト処理において、HDC/MPU23から供給されたライト・データをコード変調し、更にコード変調されたライト・データをライト信号に変換してAE13に供給する。
HDC/MPU23において、MPUはRAM24にロードされたファームウェアに従って動作する。HDC/MPU23は、リード/ライト処理制御、コマンド実行順序の管理、サーボ信号を使用したヘッド素子部12のポジショニング制御(サーボ制御)、ホスト51との間のインターフェース制御、ディフェクト管理、エラーが発生した場合のエラー対応処理など、データ処理に関する必要な処理及びHDD1の全体制御を実行する。特に、本形態のHDC/MPU23はエラー対応処理においてTFCを行うが、この点については後述する。
図2は、磁気ディスク11上の記録データを模式的に示している。図2に示されるように、磁気ディスク11の記録面には、磁気ディスク11の中心から半径方向に放射状に延び、所定の角度毎に形成された複数のサーボ領域111と、隣り合う2つのサーボ領域111の間にデータ領域112が形成されている。サーボ領域111とデータ領域112は、所定の角度で交互に設けられている。各サーボ領域111には、ヘッド・スライダ12の位置決め制御を行うためのサーボ・データが記録される。各データ領域112には、ユーザ・データが記録される。ユーザ・データとサーボ・データとは、それぞれ、同心円状のデータ・トラック及びサーボ・トラック毎とに記録されている。なお、トラックは、磁気ディスク111の半径方向の位置に従って、複数のゾーンにグループ化されている。記録周波数は、ゾーンのそれぞれに設定される。図2においては、3つのゾーン113a〜113cが例示されている。
次に、本形態におけるTFCヘッド・スライダ12の構成について説明を行う。図3は、ヘッド・スライダ12の空気流出端面(トレーリング側端面)121近傍におけるその一部構成を示す断面図である。磁気ディスク11は、図3の左から右に向かって回転する。ヘッド・スライダ12は、ヘッド素子部122とヘッド素子部122を支持するスライダ123とを備えている。ヘッド素子部122は、磁気ディスク11との間で磁気データを読み書きする。ヘッド素子部122は、リード素子32とそのトレーリング側のライト素子31とを備えている。ライト素子31は、ライト・コイル311を流れる電流で磁極312間に磁界を発生し、磁気データを磁気ディスク11に記録する。リード素子32は磁気抵抗型の素子であって、磁気異方性を有する磁気抵抗素子32aを備え、磁気ディスク11からの磁界によって変化するその抵抗値によって磁気データを読み出す。
ヘッド素子部122は、スライダ123を構成するアルチック(AlTiC)基板に薄膜形成プロセスを用いて形成される。磁気抵抗素子32aは、磁気シールド33a、bによって挟まれており、ライト・コイル311は絶縁膜313で囲まれている。また、ライト素子31とリード素子32の周囲にアルミナなどの保護膜34が形成されている。ライト素子31およびリード素子32の近傍には、薄膜で形成された抵抗体によるヒータ124が形成されている。パーマロイなどを使用した薄膜抵抗体を蛇行させ、間隙はアルミナで埋めてヒータ124を形成することができる。
AE13がヒータ124に電流を流すと、ヒータ124の熱によってヘッド素子部122の近傍が突出変形する。非加熱時において、ヘッド・スライダ12のABS面35は、S1で示される形状であり、ヘッド素子部122と磁気ディスクとの間の距離であるクリアランスはC1で示されている。ヒータ124加熱時における突出形状S2を、図2に破線で模式的に示す。ヘッド素子部122が磁気ディスク11に近づき、このときのクリアランスC2は、クリアランスC1よりも小さい。なお、図2は概念図であり、寸法関係は正確ではない。ヘッド素子部122の突出量、つまりクリアランスは、ヒータ124に供給するヒータ・パワーに従って変化する。
本形態のHDD1は、ヘッド・スライダ12と磁気ディスク11との接触によるエラーに対応したTFCにその特徴の一つを有している。図9を参照して説明した通り、TFCによりヘッド・スライダ12と磁気ディスク11との間のクリアランスが小さくなると、磁気ディスク11との接触によってヘッド・スライダ12が振動し、ヘッド・スライダ12の磁気ディスク11への接触が続いて、収束するまでに多くの時間が必要となることがある。本形態のHDD1は、ヘッド・スライダ12と磁気ディスク11との接触を伴う振動に対して、TFCのパワーを小さくしてクリアランスを大きくする。クリアランスが大きくなることで、ヘッド・スライダ12がその振動において磁気ディスク11と接触することがなくなり、接触を伴う振動を迅速に収束させることができる。
図4は、TFCによりヘッド・スライダ12を磁気ディスク11に意図的に接触させた後にヒータ124をOFFとした場合におけるヘッド・スライダの振動の様子を示している。図4において、矩形状の波形はヒータ・パワーを示している。1ms付近において大きなヒータ・パワーを供給し、ヘッド・スライダ12を磁気ディスク11に意図的に接触させた。その後、ヒータ124をオフしてヒータ・パワーを実質的に0に減少させ、その状態を3ms程維持した。その後、通常のTFCにおけるヒータ・パワー(約6V)を供給し、その状態を2ms程維持した後、ヒータ124をオフした。
ヘッド・スライダ12の振動を示すもう一つの信号は、恣意的な接触の後大きな振動を示すが、その後徐々に減少して、約0に収束している。これは、最初の接触の後、すぐに接触することがなくなり、振動が急速に収束していることが示している。図9を参照して説明した場合とことなり、ヒータ124を所定の期間オフにしてクリアランスを大きくすることによって、その後にヒータ124をON状態としても、反復的なヘッド・ディスク・コンタクトを避け、ヘッド・スライダ12の振動を収束させることができることを意味している。
以上の実験結果及び考察から理解されるように、TFCがヒータ・パワーを減少させてクリアランスを増加させることによって、反復的なヘッド・ディスク・コンタクトというエラー、あるいはそれに起因するリードやライトのエラーから回復することができる。クリアランスを大きくするためには、ヒータ124をOFFとしてヒータ・パワーを実質的に0とすることが好ましいが、ヘッド・ディスク・コンタクトが起きないのであれば、ヒータ・パワーを減少させた状態においてある程度のヒータ・パワーを供給していても問題はない。また、ヒータ・パワーを減少させた状態に維持する時間は、HDD毎に設計によって決定すればよい。具体的には、ヒータをOFFにして3ms維持すればクリアランスを十分にとることができ、ヘッド・ディスク・コンタクトを避け、ヘッド振動を収束させることができる。
以下において、HDD1内における、ヘッド・ディスク・コンタクトによるエラーの具体的な回復処理方法について説明する。本形態のHDD1は、トラック・フォローイングにおいて、常時あるいはサーボ・データの読み出しの間、ヒータをONにして設定された所定のヒータ・パワーを供給する。なお、典型的には、HDD1は、ヒータ・パワーを、温度などの条件によって変化させる。従って、設計によっては、所定の高温領域において、HDD1はトラック・フォローイングにおいてヒータ124をOFF状態に設定する。しかし、低温領域においてはヒータ124に温度などの条件に応じたヒータ・パワーを供給する。もちろん、高温領域においてヒータをON状態とするように設計してもよい。
エラー対応処理の一つとして、リード・エラーの回復処理について説明する。図5(a)は、磁気ディスク11上のユーザ・データ・セクタ112a〜112l及びサーボ・データ111a〜111dを示している。データ・セクタ112e、112h、112kはスプリット・セクタである。データ・セクタ112cが、HDD1がリードを試みたターゲット・セクタである。このデータ・セクタ112cのリードにおいてエラーが発生しため、リードERPが開始する。
上述のように、本形態のHDD1は、フォローイングにおいてヒータ124をONに設定し、所定のヒータ・パワーを供給する。図5(b)は、通常動作におけるヒータ・パワーの変化を示しており、HDD1が正常にデータ・セクタ112cをリードすることができた場合に相当する。図5(b)の例は、ヘッド・スライダ12(ヘッド素子部122)がターゲットのトラックに位置決めされた状態であるトラック・フォローイングの間、サーボ・データ111a〜111dのリードにおいてヒータ124をON状態にセットしている。また、HDD1は、ターゲット・データ・セクタ112cのリードの間も、ヒータ124をON状態にセットしている。これによって、サーボ・データとターゲット・データ・セクタのリードをより確実なものとする。
図5(c)は、リードERPにおけるTFCによるヒータ・パワーの変化を示している。ターゲット・データ・セクタ112cのリードにおいてエラー発生した場合、HDD1は、設定されている所定期間(HEATER OFF PERIOD)の間ヒータ124をOFF状態に維持してトラック・フォローイングを行う。設計によっては、ヒータ124をOFFにするのではなく、ヒータ124をON状態に維持するが、ヒータ・パワーを減少するようにしてもよい。この点は、以下の図6(c)の例において同様である。
この期間において、サーボ・データ111b、111cのリードにおけるヒータON設定がスキップされている。ヘッド・ディスク・コンタクトが起きている場合、このヒータOFF期間においてヘッド・ディスク・コンタクト及びヘッド振動が停止する。その後のトラック・フォローイングにおいてヒータ124をON状態にしても、新たな接触は発生しない。このため、ターゲット・データ・セクタ112cの次のリード・リトライにおいて正常にリードすることができ、エラーから回復することを期待することができる。
図6(b)は、トラック・フォローイングにおいて、ヒータ124が常にON状態にある例を示している。図6(a)は、図5(b)と同様である。図6(b)に示すように、通常動作においては、サーボ・データ111a〜111d及びターゲット・データ・セクタ112cのリード期間のほか、トラック・フォローイングの間、ヒータ124は常にON状態にセットされている。なお、トラック・フォローイングの間にON状態のヒータ124のヒータ・パワーを変化させることを排除するものではない。
図6(c)は、リードERPにおけるTFCによるヒータ・パワーの変化を示している。ターゲット・データ・セクタ112cのリードにおいてエラー発生した場合、HDD1は、設定されている所定期間(HEATER OFF PERIOD)の間、ヒータ124をOFF状態に維持してトラック・フォローイングを行う。その後、通常のTFCを再開して、ターゲット・データ・セクタ112cのリード・リトライを行う。図5(c)を参照して説明したのと同様に、ヒータOFF期間によって反復的ヘッド・ディスク・コンタクトから回復し、次のリトライにおいて正常にデータ・リードできることを期待することができる。
上記のリードERPにおける、HDD1内の具体的な処理について、図7のブロック図を参照して説明する。リードERPは、HDC/MPU23がERPテーブルに従って実行する。ERPテーブル241は、RAM24に格納されている。ERPテーブル241は、複数ステップ、例えば256ステップのERPステップが登録されており、HDC/MPU23は各ERPステップを順次実行する。
典型的なERPステップは、RWチャネル21における波形等化フィルタのフィルタ係数の変更や、ヘッド素子部122のトラック・オフセット量などである。HDC/MPU23は、RWチャネル21のレジスタに値(PARAMETERS)をセットすることで、フィルタ係数などを調整することができる。また、HDC/MPU23は、モータ・ドライバ・ユニット22にVCM電流値を示す制御信号(DACOUT)を送ることで、アクチュエータ16、つまりヘッド・スライダ12の位置を調整する。これらの他、本形態のERPテーブル241は、特に、ERPステップの一つとして、トラック・フォローイングにおける所定期間ヒータ・パワーを減少した状態に維持する(OFFを含む)処理を登録している。
通常のリード処理において、ヘッド・スライダ12が読み出したリード信号(READ
SIGNAL)は、AE13を介してRWチャネル21に転送される。RWチャネル21は所定の処理を行い、サーボ・データ(SERVO DATA)あるいはユーザ・データ(USER DATA)を抽出してHDC/MPU23に送る。HDC/MPU23は、サーボ・データに従ってモータ・ドライバ・ユニットにVCM電流値を特定する制御データ(DACOUT)を送り、アクチュエータ16のサーボ制御を行う。また、取得したユーザ・データを、RAM24内のバッファ242に格納する。
リード処理におけるユーザ・データ及びサーボ・データのリード信号を取得するタイミングや処理タイミングは、HDC/MPU23からの制御信号(GATE CONTROL)によって制御される。HDC/MPU23は、AE13のレジスタに値(HEATER POWER VALUE)をセットすることによって、AE13が供給するヒータ・パワーの値を制御することができる。AE13は、レジスタに設定された値に従ってヒータ・パワーをヒータ124に供給する。また、その供給タイミングは、HDC/MPU23からの制御信号(GATE CONTROL)に従う。
例えば、AE13がHDC/MPU23からの制御信号(GATE CONTROL)に応じてヒータ・パワーを供給することで、図5(b)に示した処理を実現することができる。また、例えば、HDC/MPU23がAE13のレジスタの値(HEATER POWER VALUE)を0(ヒータOFFに相当)に設定することで、図5(c)に示したように、リードERPにおいて所定期間ヒータ124をOFFにセットすることができる。あるいは、図6(b)、(c)に示したような制御は、HDC/MPU23がAE13のレジスタの値(HEATER POWER VALUE)を各タイミングで設定することによって行うことができる。
HDC/MPU23は、リード処理においてエラーが発生すると、ERPテーブル241を参照して、各ERPステップを実行する。その一つのERPステップにおいて、HDC/MPU23はAE13を制御することで、図5(c)あるいは図6(c)に示したようにTFCを行い、エラー回復を図る。ヘッド・ディスク・コンタクトが継続している場合、できるだけ早いタイミングでその振動を収束させることが重要である。従って、ERPテーブルの上位にこのステップを登録することが好ましい。具体的には、最初のERPステップや最初の1割のステップ内において、あるいは、最初のヘッド・オフセット・ステップの前に行うことが考えられる。
以上、リードERPの例を説明したが、ライトERPにおいて上述のTFCを実行することができる。TFCは上述の方法と同様である。また、リード・エラーあるいはライト・エラーの種類に応じて上述のTFCを含むERPステップの実行の有無を選択するようにしてもよい。
次に、ERPテーブルに従ったエラー対応処理とは別に、HDC/MPU23がヘッド・スライダ12の状態をモニタし、そのモニタ値に基づいて上述のTFCを行う例を説明する。HDC/MPU23は、ライトもしくはリード処理の間に限らず、ヘッド・スライダ12が磁気ディスク12上を浮上している間にヘッド・スライダ12の浮上状態をモニタする。反復的なヘッド・ディスク・コンタクトが生じていると判定した場合に、HDC/MPU23は、図5(c)あるいは図6(c)を参照して説明したように、フォローイングにおいてヒータ・パワーを減少し、予め決まっている所定期間、あるいはモニタ値が正常範囲となるまでの所定期間、その状態を維持する。
図8は、HDC/MPU23がヘッド・スライダ12の浮上状態をモニタし、異状が発生した場合に上記TFCを行う場合の処理を模式的に示すブロック図である。HDC/MPU23は、サーボVGA(Variable Gain Amplifier)のゲイン値(VGA VALUE)を参照することでヘッド浮上状態をモニタする。サーボVGAゲイン値は、サーボ・データのリード信号に反比例する値であって、サーボ信号の読み取り振幅が増加する場合には減少し、減少する場合には大きくなる。ヘッド・ディスク・クリアランスが小さくなるとリード信号が増加し、サーボVGAゲイン値は小さくなる。ヘッド・ディスク・クリアランスが大きくなると、サーボVGAゲイン値は大きくなる。サーボVGAゲインは、RWチャネル内のVGAにおけるゲインであり、HDC/MPU23は、その値(VGA VALUE)をRWチャネル21のレジスタから取得することができる。
HDC/MPU23は、例えば、取得したサーボVGAゲイン値と基準値とを比較し、サーボVGA値が基準値を超える場合にはエラーと判定する。エラー判定した場合には、HDC/MPU23は、AE13のレジスタ値(HEATER POWER VALUE)を変更することによって、所定期間ヒータ124をOFFとする。ヘッド・スライダ12が振動する場合、サーボVGAゲインは増加と減少を繰り返す。従って、二つの基準値を使用してそのうちの一方もしくは双方を越える場合にエラーと判定する、あるいは、小さいあるいは大きい基準値を一つ用意し、それを超える場合にエラーと判定するようにしてもよい。
HDC/MPU23は、定期的にRWチャネル21のレジスタを参照して、サーボVGAゲイン値を取得する。HDC/MPU23は、取得した値が基準値を超えた場合にすぐに上記TFCを開始する、あるいは、設定されている所定期間(所定回数)連続して取得した値が基準値を超えた場合に上記TFCを開始してもよい。誤判定を避けるためには、サーボVGAゲイン値が、所定期間、定常的に基準値を超える場合にエラーと判定することが好ましい。
好ましい例において、HDC/MPU23は、ヒータ124をOFFにする期間を、諸条件に従って変化させる。ヘッド・ディスク・クリアランスが小さくなるほど、反復的なヘッド・ディスク・コンタクトが起こりやすいことから、ヘッド・ディスク・クリアランスが小さくなる条件においてヒータOFF期間(ヒータ・パワー低減期間)を長くする。例えば、ヘッド・スライダ12の半径位置によってヒータOFF期間を変化させることが考えられる。
HDC/MPU23は、サーボ制御において現在のヘッド位置を正確に知っている。設計段階においてヘッド位置とクリアランスとの間の関係を特定し、その関係に従ってヒータOFF期間を設定しておく、HDC/MPU23は、ヘッド位置に応じて設計段階において設定された期間ヒータ124をOFF状態にセットする。なお、ヘッド位置とOFF期間との関係は、例えば、ヘッド位置を内側、中央、外側の3つの領域に分割し、各領域に対応した一つのOFF期間を設定登録することができる。
あるいは、好ましい例において、HDC/MPU23は、気圧に応じてOFF期間を変更する。図8に示すように、HDD1に気圧センサ17を実装し、HDC/MPU23は気圧センサ17の検出値に従って、OFF期間を調整する。ヘッド・ディスク・クリアランスは、気圧の低下に応じて減少する。従って、典型的には、HDC/MPU23は、気圧の低下に従ってヒータOFF期間を長くする。
HDC/MPU23は、気圧変化に応じて連続的に期間を調整することも考えられるが、典型的には、制御容易性の点から、複数の各気圧範囲に対応した一つのヒータOFF期間を設定し、HDC/MPU23は、その各OFF期間値から気圧センサ17に応じて一つ選択していく。なお、気圧に応じてTFCを行い、気圧が高い場合にクリアランスが小さくなるように設計されている場合には、HDC/MPU23は、気圧の上昇に従ってヒータOFF期間を長くする。
HDD1が複数のヘッド・スライダ12を有している場合、HDC/MPU23は、ヘッド・スライダ毎にヒータOFF期間を設定することが好ましい。同一条件においても、ヘッド・スライダ12によってクリアランスが異なる。従って、予め各ヘッド・スライダ12のクリアランスを特定し、そのクリアランスに応じてヒータOFF期間を変化させることで、ヘッド毎のより確実なエラー回復を図ることができる。
具体的には、製造段階において、HDD1のROMや磁気ディスク11に各ヘッド・スライダ12に対応したOFF期間あるいはクリアランスを特定するデータを登録しておく。これらの情報は、HDD1の起動時にRAM24にロードされる。HDC/MPU23は、磁気ディスク11にアクセスするヘッド・スライダに対応した登録情報を取得し、その情報に従ってヒータOFF期間を決定する。HDC/MPU23は、各ヘッド・スライダ12に応じて、他の条件に従ったヒータOFF期間の設定を行う。
ここで、上記TFCによってヘッド・スライダの振動が収束しなかった場合、HDC/MPU23は、再度、同様のTFC(ヒータOFF)を行い、ヘッド振動の収束を図ることができる。ここで、二度目以降のヒータOFFにおいては、そのヒータOFF期間をより長くすることが好ましい。これによって、より確実にヘッド振動の収束を図ることができる。複数回のリトライを行う場合は、徐々にヒータOFF期間を長くすることで、より確実にヘッド振動の収束を図ることができる。
このリトライによっても振動が収束しない場合、あるいは最初のヒータOFFによって振動が収束しない場合、HDC/MPU23はヘッド・スライダ12を記録領域外の退避位置に移動することが好ましい。これは、ヘッド・ディスク・コンタクトがいつまでも続くと、磁気ディスク11あるいはヘッド・スライダ12に致命的な障害が発生する可能性があるからである。退避位置は、ランプ・ロード・アンロード方式のHDDにおいてはランプ上の停止位置、CSS(Contact Start and Stop)方式においては内周側(あるいは外周側)の退避領域内の停止位置となる。
ヒータOFF期間変更の上記各手法は、HDC/MPU23がヘッド・スライダ12のクリアランス(浮上高)をモニタしている場合のほか、図7を参照して説明した上記リードERPにおけるTFC、あるいはライトERPにおけるTFCに適用することができる。ここで、上述の例において、HDC/MPU23は、ヘッドが読み出した信号の振幅を表す値としてサーボVGAゲインを使用しているが、振幅値を直接に取得できる場合は、その値を使用してもよい。例えば、AE13がサーボ・データの読み出し振幅値をそのレジスタに格納する場合、HDC/MPU23は、その値を参照してヘッド・ディスク・コンタクトについての判定を行うことができる。
上記説明は、ヘッド・スライダ12が磁気ディスク11と反復的に接触する状態を例としている。しかし、上記TFCは、ヘッド・スライダ12が、磁気ディスク11表面の潤滑剤の影響で磁気ディスク11に吸いつけられている場合にも有効である。このような場合、サーボ・データの読み出し振幅は大きな値を維持すると考えられる。従って、HDC/MPUは、サーボVGAゲインあるいはリード振幅がそのような状態を示す場合に、エラーと判定して上記TFCを行う。
以上、本発明を好ましい実施形態を例として説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、リード素子あるいはライト素子のみを備えるヘッド・スライダを実装するHDDに、あるいは、HDD以外のディスク・ドライブ装置に上述のTFCを適用することも可能である。
本実施形態において、HDDの全体構成を模式的に示すブロック図である。 本実施形態において、磁気ディスク上に記憶されているデータのフォーマットを模式的に示す図である。 本実施形態において、TFCのためのヒータを備えたヘッド・スライダの構成を模式的示す断面図である。 本実施形態において、TFCによりヘッド・スライダを磁気ディスクに意図的に接触させた後にヒータをOFFとした場合におけるヘッド・スライダの振動の様子を示している。 本実施形態において、トラック・フォローイングにおいてサーボ・データを読み出すときにヒータをONとする場合における、エラー対応処理としてのTFCにおけるヒータ・パワーの変化を示している。 本実施形態において、トラック・フォローイングにおいて常時ヒータをONとする場合における、エラー対応処理としてのTFCにおけるヒータ・パワーの変化を示している。 本実施形態において、リードERPにおけるTFCの処理を模式的に示すブロック図である。 本実施形態において、ヘッド浮上高をモニタした場合における、エラー対応処理としてTFCを模式的に示すブロック図である。 従来の技術において、TFCによりヘッド・スライダを磁気ディスクに意図的に接触させた後のヘッド・スライダの振動の様子を示している。
符号の説明
1 ハードディスク・ドライブ、10 エンクロージャ、11 磁気ディスク
12 ヘッド・スライダ、14 スピンドル・モータ、15 ボイス・コイル・モータ
16 アクチュエータ、17 気圧センサ、20 回路基板
21 リード・ライト・チャネル、22 モータ・ドライバ・ユニット
23 ハードディスク・コントローラ/MPU、24 RAM、31 ライト素子
32 リード素子、32a 磁気抵抗素子、33a、b シールド、34 保護膜
51 ホスト、121 トレーリング側端面、122 ヘッド素子部、123 スライダ
124 ヒータ、241 ERPテーブル、242 バッファ
311 ライト・コイル、312 磁極、313 絶縁膜

Claims (13)

  1. 回転するディスク上を浮上するスライダと、
    前記スライダ上にあり、前記ディスクにアクセスするヘッド素子部と、
    前記スライダ上にあり、前記ヘッド素子部を熱膨張によって突出させて前記ディスクとの間のクリアランスを調整するヒータと、
    前記スライダを支持し、そのヘッド・スライダを移動する移動機構と、
    前記移動機構と前記ヒータとを制御するコントローラと、を有し、
    トラック・フォローイングにおいて前記ヒータが前記ヘッド素子部を加熱して膨張させる場合において、前記コントローラは、エラーに対応する処理として、前記ヒータのヒータ・パワーを通常値から減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行って後、前記通常値のヒータ・パワーでトラック・フォローイングを再開する、
    ディスク・ドライブ装置。
  2. 前記ヒータへの供給電力を減少させた状態は、前記ヒータがオフの状態である、請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  3. 前記コントローラは、気圧に応じて前記所定期間を変更する、請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  4. 前記ディスク・ドライブ装置は、複数のスライダと、各スライダ上のヘッド素子部及びヒータを有し、
    前記コントローラは、各スライダに対応した前記所定期間を設定する、請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  5. 前記コントローラは、前記ヘッド素子部の前記ディスク上の半径位置に応じて前記所定期間を変更する、請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  6. 前記コントローラは、前記ヘッド素子部が読み出した信号の振幅をモニタし、その振幅が基準を越えた場合にエラーと判定して前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行う、請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  7. 前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングした後も前記振幅が基準を越えている場合、前記コントローラは、前記移動機構を制御して、前記スライダを前記ディスクの記憶領域外にある退避位置に移動する、請求項6に記載のディスク・ドライブ装置。
  8. 回転するディスク上を浮上するスライダと、そのスライダに配置されたヘッド素子部と、前記スライダに配置され前記ヘッド素子部を熱膨張によって突出させて前記ディスクとの間のクリアランスを調整するヒータと、を備えるディスク・ドライブ装置における制御方法であって、
    トラック・フォローイングにおいて前記ヒータに電力供給して前記クリアランスを調整し、
    エラーに対応する処理として、前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行い、
    前記所定期間のトラック・フォローイングの後に、前記エラーを起こした処理のリトライを行う、方法。
  9. 気圧に応じて前記所定期間を変更する、請求項8に記載の方法。
  10. 複数のスライダの各スライダに対応した前記所定期間を設定する、請求項8に記載の方法。
  11. 前記ヘッド素子部の前記ディスク上の半径位置に応じて前記所定期間を変更する、請求項8に記載の方法。
  12. 前記ヘッド素子部が読み出した信号の振幅をモニタし、その振幅が基準を越えた場合にエラーと判定して前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングを行う、請求項8に記載の方法。
  13. 前記ヒータへの供給電力を減少させた状態で所定期間トラック・フォローイングした後も前記振幅が基準を越えている場合、前記スライダを前記ディスクの記憶領域外にある退避位置に移動する、請求項12に記載の方法。
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