JP2008170918A - 光相関演算装置および画像検索方法 - Google Patents

光相関演算装置および画像検索方法 Download PDF

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香椎子 小舘
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Abstract

【課題】 シフト不変性が適用されない体積型ホログラムを用いた画像検索において、入力画像が記録位置に対して最適位置に入力されず、適切に画像検索ができないことが考えられる。入力画像が、ホログラムとの記録位置とずれた場合であっても、精度よく光相関演算を行うことができる方法および装置を提供する。
【解決手段】 記録すべき画像に対して、その周辺に複数の参照情報を付加し、フーリエ変換をする。そして、複数の参照情報により生じた干渉縞をホログラフィック光メモリに記録する。画像検索時は、入力された画像をフーリエ変換し、記録された干渉縞との光相関演算を行い、相関演算により再生された相関信号を検出することで画像検索を行う。画像の周辺に複数の参照情報を付加することにより入力画像のシフト不変性が実現される。
【選択図】図9

Description

本発明は、画像などの大量のデータを記憶できる体積型ホログラフィック光メモリを用いた光相関演算装置および画像検索方法に関する。
2010年には一般家庭において100Mbps速度のネットワークが利用できるようになると予測され、我々の扱う情報量は増え続ける一方である。このような状況においては、情報を蓄積するための大容量のメモリ、および大容量情報の検索技術が要求される。
従来の光相関を利用する画像検索技術は、大量の記録された画像データから入力された画像を検索するにあたって、厚みのない液晶素子や薄いホログラムなどを表示素子として光相関を用いるものがあった。しかし、液晶素子は、大量の記録された画像データを切り替えながら光相関を行うため、画像の切り替えに電気制御が必要であり、1回の相関にかかる時間が制限される。また、記録媒体から蓄積された画像を液晶表示素子に転送してから光相関を行うため転送速度によっても光相関の速度が制限されていた。また、薄いホログラムでは記録容量や記録密度を上げることが困難であった。
一方、次世代メモリの一つとして2次元画像データを記録できるホログラフィックメモリが開発されており、中でもランダムアクセスが可能なコリニア方式ホログラフィックメモリは、同軸上で参照光と情報光を干渉させることにより大容量のデータの記録、再生が可能である(特許文献1)。
そこで画像検索技術としてコリニア式のホログラフィックメモリである体積型(厚い)ホログラムを用いることにより光相関演算を行うことが提案されている(非特許文献1)。
特許第3403068号公報 「全光型超高速光相関による画像検索エンジン」 Optics Japan2005 講演予稿集 pp260−261、2005年 渡邉恵理子他
体積型ホログラムは、その記録容量が体積と比例する。従って、厚いホログラムディスクを用いるほど容量が大きくなり大量のデータを記録することができる。また、ホログラムディスクを用いることにより大量のデータであってもディスクを回転させることにより相関が可能であり液晶表示素子のように、電気制御、データ転送による速度制限がなくなる。
体積型ホログラムを用いた上記検索装置においては、入射光がブラック条件を満たす場合に記録が行われ、再度同じ位置から検索対象画像を入力すると高回折効率で相関信号を得ることができる。しかし、検索時にホログラムへの入射角がずれると、急激に再生の効率が低下するという問題がある。つまり、体積型ホログラムでは、シフト不変性が適用されず、画像検索時と記録時の入力画像の位置が対応していないとうまく再生されない。上記従来技術では、このような体積型ホログラムのシフト不変性が適用されないということは考慮されていない。実際の画像検索の場合には、入力画像が必ずしも、記録位置に対して最適位置に入力されないことが考えられる。そこで、本発明では、体積型ホログラムを用いた場合に、入力画像が、ホログラムとの記録位置とずれた場合であっても、精度よく検索を行うことができる方法および装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本願で開示する代表的な発明の概要は以下のとおりである。ホログラフィック光メモリを用いた光相関演算装置であって、記録すべき画像に対して、その周辺に複数の参照情報を付加する参照情報付加手段と、該複数の参照情報が付加された画像をフーリエ変換する第1のフーリエレンズと、前記フーリエ変換された、前記画像と、前記複数の参照情報とに生じた干渉縞を記録するフーリエ面を有するホログラフィック光メモリと、前記ホログラフィック光メモリに記録された画像と一致するか否かを判断する対象となる画像を入力する画像入力手段と、前記入力された画像であって前記第1のフーリエレンズによりフーリエ変換された画像と前記記録された干渉縞との光相関演算を行う光相関演算手段と、前記光相関演算により再生された相関信号を検出する検出手段と、前記検出手段により検出した複数の相関信号のいずれかが所定の強度よりも大きい場合に入力された画像と記録されている画像が一致したと判定する判定手段と、を備える構成とする。
また、前記複数の参照情報は前記入力された画像を通る直線に対して同じ側に配置される構成とする。また、前記複数の参照情報は前記入力された画像の中の一点に対して互いに90度の角度をなすように配置される構成とする。また、前記参照情報は、点を表す画素であり、前記入力された画像のデジタルデータに対して付加される構成とする。また、前記画像入力手段により入力された画像に含まれる情報を検出し、入力画像の位置を変更した上で前記光相関演算を行う構成とする。
体積型ホログラフィック光メモリを利用した光相関演算による画像検索の精度を向上することが可能となる。
図1は、本発明の概念を表す。画像検索の例として、顔写真等の複数のバイオメトリクスデータをマッチトフィルタパターンとしてホログラフィック光ディスクに記録する。このデータベースに対し外部から入力されたバイオメトリクス情報がこのデータベースに記録されたデータと一致するか否かを光相関演算により検索する。光相関演算の結果外部から入力された画像が記録された画像データと一致した場合、高い相関信号が出力され入力画像の一致を判定することができる。
図2には図1を具体化した光学系の一例を示す。DMD(デジタルミラーデバイス)21は記録画像および入力画像の表示素子であり、PC22から画像データが入力され制御される。後述するが、データベース作成時には、PC22においてデータベースに記録すべき画像データに対して複数の参照情報を白い点を表す画素として付加してDMD21に記録画像として入力する。
レーザー23から照射された光はミラー24で反射し、DMD21に表示された画像をPBS(偏光ビームスプリッタ)25、フーリエレンズ26を介してホログラフィック光メモリ27に記録される
画像検索時において、DMD21にデータベースに蓄積されているか否かを調べたい画像を入力する。入力された画像は、記録時と同様にPBS25およびフーリエレンズ26を介してホログラフィック光メモリ27に入力される。画像検索時はホログラフィック光メモリは画像表示素子の機能を有しており、記録された複数の画像が順次表示される。表示された画像が、入力された画像と同じ場合に、高い相関信号が出力され、フーリエレンズおよびPBS25を介してCMOS28がその相関信号を光信号として捉える。その結果をPC22に入力してPC22ではCMOS28により取得した光の強度値を予め定められた閾値と比較して高ければ入力画像と記録画像が一致、低ければ不一致と判断する。その結果はPC22の表示画面上に表示される。
本発明ではホログラフィック光メモリを使用することでデータベースをデジタルデータではなく光情報データとして蓄積する。ホログラフィック光メモリ27はディスク状の円盤であり、データベースとすべき大量のデータの記録が可能である。更に本システムにおいては、画像データに直接アクセスすることを可能とし、光相関演算を行うことで画像検索の高速化を実現している。
上記のプロセスにおいて、閾値以上なら入力画像と一致したと判定し、これ以上検索を行わない。相関信号が閾値以下となり不一致との判定がなされれば、記録されたアドレス情報を利用し、さらにディスクを回転させて他のデータへ即座にアクセスするこができる。もしくは、全ての記録画像についての相関信号を取得した上で、最終的に適切と思われる検索結果対象のみを表示するような構成とすることも可能である。
本発明によれば、例えば、最大で160×160ピクセルの画像との相関を、ディスクに10μm間隔で記録し、ディスク(直径12cmの位置の場合)の回転速度が1000rpmの場合には、1秒間に約130万の画像との相関が可能である。
なお、本実施例においては、ホログラム記録媒体はガラスとAlで感光材料を挟み込んだ反射型としフォトポリマーを膜厚100μmとした。
図3は、画像を体積ホログラムに記録する原理を示す光学系である。31は記録される画像、32は参照光であって、この両者を含む画像が図2のDMD21に表示される。33はフーリエレンズ、34はフーリエ面を有する体積ホログラムである。31の画像データの部分には、例えばカメラ等で撮影した前後処理(2値化など)を施した顔画像が入る。そして、顔画像の周辺には画像の記録時に必要となる複数の参照光32が配置される。参照光は、点光源であるがここでは、点光源と近似できる1ピクセルの白色の画素をデジタルデータとしての顔画像のデータの周囲にビットマップデータとして配置して記録すべき光情報として合成する。参照光32は顔画像によらず同じ位置に表示する。記録時は多数の顔画像が順次表示されて入力されホログラフィック光ディスクの異なる部分に記録される。尚、検索時のためにそれぞれの画像には図示しない同様の光学系を用いてアドレス情報も記録して、データベース化しておく。
顔画像と参照光はフーリエレンズ33を介してフーリエ変換され、これらの光の間に生じた干渉縞が体積ホログラムに記録される。書き込まれた情報は、画像検索時に光相関を行うときに、マッチトフィルタと同等の機能をもつホログラムとなる。
図4は画像検索時に用いる光学系である。構成自体は図3に示す画像記録時と同様である。画像検索時には体積ホログラムにはすでに複数の顔画像データが上記の原理を用いて異なる位置に記録されている。ユーザが検索対象となる顔画像を新たに入力することで、それがデータベース中の記録画像と一致するものであるか検索を行う。
まず、既に体積ホログラム34に記録されているデータベースから検索したい画像(入力画像)に前処理を行い、表示部に表示させて本システムに入力させる。入力された画像データは、レンズ33でフーリエ変換され、体積ホログラムに記録したマッチトフィルタに反射することで相関演算が行われる。入力画像と記録画像の類似度が高いほど光相関演算の結果強い回折光として点画像(相関信号)が強く再生される。図4に示す光学系は反射型の光学系であるので、入力画像と記録画像が一致したときには、点画像が入力画像側に反射されて、一致したことを示す相関信号が出力される。異なる画像が入力された場合には点画像は出力されない。
ここで、光相関演算の原理を説明する。入力画像をf(x,y)と蓄積された顔画像をhi(x,y)(I=1,2,・・M)と表記する。被検出用の顔画像パターンにコヒーレントな平行光を照射し、レンズ33で空間周波数面へフーリエ変換を行う。検出した顔画像パターンのフーリエ変換像の複素共役を記録したマッチトフィルタF[f(x,y)]を光学系に配置し、再度フーリエ変換をすることで、出力面に相関項としてf☆hiと、コンボリューション項としてfin*hi項が出力される。マッチトフィルタとして位相限定フィルタや位相強調型フィルタを用いることで、位相情報を利用した相関演算が可能となる。
なお、図4は反射型を示すが、光相関演算により再生された参照を透過させて表示させる透過型であっても当然に同じ原理を実現することが可能である。
図6は参照光となる点光源の配置位置によるホログラムに書き込まれる干渉縞との関係を表す。図6(a)は、点光源を画像の左側に加えた画像情報を記録した場合の干渉縞である。図6(b)は、点光源を画像の下側に加えた画像情報を記録した場合の干渉縞である。図6(c)は、点光源を画像の左側および下側に加えた画像情報を記録した場合の干渉縞である。干渉縞は、点光源と画像との干渉であることから、点光源と画像の光路差が波長λの整数倍となる方向に縞が現れる。従って、点光源が画像に対してどの位置に来るかによって干渉縞の方向が異なる。また、点光源を画像を構成する一点に対して90度をなすように2点置くと干渉縞は、図6(c)のように2次元となる。
本実施例では光源を点光源としているが、上記と同様の干渉縞を形成できれば線光源を使用してもよい。ここで、適切な光相関の結果を得るために重要なことは、画像記録時と画像検索時の入力画像の体積ホログラムに対する位置を所定の関係にすることである。この点について以下、説明する。
体積型ホログラフィック光メモリの容量は記録媒体の体積と比例関係にある。よって、厚いほど記憶容量が大きくなるが、その一方で厚みが増すと画像検索時における入力画像位置のシフト(位置ずれの)許容量が減る。これは体積ホログラムのブラッグ選択性に起因する。記録画像を検索するためには入力画像が下記のようにブラッグ条件を満たすことが要求されるからである。
Sinα=±λ/2Λ α:入射角、λ:波長、Λ:格子間隔
更に、本発明においては上記ブラック条件に加えて縮退ブラック条件についても考慮する。縮退ブラック条件とは、3次元のベクトルとして表される入射光と記録されている回折光の両者の関係が図5に示すような縮退円(Ks=Kr+K)を維持する関係である。この関係を満足していれば上記ブラッグ条件を満たすことと同様である。従って、記録画像に対して入射画像が上記縮退ブラッグ条件を満たす位置に入射されれば、画像検索が可能となる。一方で、縮退円に対して垂直方向にベクトルがずれるとブラック条件が満たされず相関信号が急激に低くなる。
図7、図8は記録された干渉縞と入力画像の位置との関係を表す。図7(a)および図8(b)は再生時の入力画像が記録された体積ホログラムに対し干渉縞の伸びる方向にずれた場合を表す。この場合は、干渉縞の方向へのずれがあっても上記ブラッグ条件が満たされる。この場合は図5における干渉縞とKベクトルが直交するので、縮退円は干渉縞と平行になる。従ってksの長さ程度の領域においては縮退ブラック条件を満たす。また、図5のKrが入力画像にあたり、ksが再生される信号光となる。krの位置の変化(シフト)が入力画像位置シフト量に対応する関係になる。ks’は入力画像シフト後の入力画像にあたり、kr’が再生される相関信号にあたる、ks,krとks’,kr’はともに同じKベクトルをとる関係にあるため縮退ブラック条件を満たす。
よって、体積型ホログラムに記録されたデータはについて相関演算可能である。
しかし、図7(b)および図8(a)のように入力画像が干渉縞とは垂直の方向にずれて入力された場合は、上記の縮退ブラッグ条件を満たさなくなるため、記録されたデータの再生は困難となる。
そこで、本発明においては、記録時の参照光の光源を図6(c)のように画像データの周辺に生成される干渉縞が異なる角度を有することとなる少なくとも2点を配置し、2次元の干渉縞を記録することを特徴とする。
このように記録すれば、入力画像がいずれの方向にずれたとしても、入力画像のずれの方向は、必ず、干渉縞の2方向の成分のうちの少なくとも1つの方向の成分を含むこととなる。すなわち、2方向のいずれかの方向については上記縮退ブラッグ条件を満たしており、記録されたデータの再生が可能となる。
本実施例においては、図9に示すように、記録時に参照光を画像の上側および右側の2点に配置する。これらの2点の参照光と記録すべき画像による干渉縞がホログラム部に記録される。画像検索時には、検索すべき入力画像をフーリエレンズを介してホログラム部の周波数面に入射させる。入射された画像が、記録された画像に対して位置ずれがあったとしても、記録した2つの参照光のうち少なくとも1つが高い強度の相関信号として出力される。
入力画像の位置ずれが図9のX軸方向の成分およびY軸方向の成分を含む方向に生じた場合は、高い相関信号のピークが2点で得られるこの場合はいずれか1点の相関信号が所定の閾値を超えていれば入力画像が記録画像と一致したと判断してもよい。
上記のように参照光を入力画像に対して2つの干渉縞ができるように配置することで、入力画像のずれの方向によらず、光相関演算により画像検索を行うことができるようになる。
図10から図13に参照光を画像の中心に対して互いに画像を構成する一点に対して90度をなすように2点配置して画像をホログラムに記録し、記録位置に対して位置をずらした画像を入力した場合の相関信号の強度を測定した実験結果を示す。画像を構成する一点としては、画像の中心とすればよい。データベースには、図10に示す3種類の画像を記録した。いずれも64×128ピクセルの顔画像のデータである。左の画像は記録時に点光源を1つ配置しY軸方向の干渉縞を記録した。中央の画像は、記録時に点光源を1つ配置しX軸方向の干渉縞を記録した。右は点光源を2つ配置してX軸方向とY軸方向の両方の干渉縞を記録した。
上記の記録画像に対して図11に示す互いに位置を異ならせた複数の入力データにより光相関演算を行った。左の画像は、体積ホログラムの記録位置に対して35ピクセル左にずれた入力データであり、中央は記録位置からずれていないデータである。また、右の入力データは記録位置に対して35ピクセル右にずれたデータである。横方向をX軸として記録位置に対してX軸方向に±35ピクセルの範囲で入力画像の位置をずらして光相関演算を行った結果がグラフである。また、図示しないがY軸方向についても同様に±35ピクセルの範囲で入力画像の位置をずらして光相関演算を行った。
結果を図12および図13に示す。図12のグラフは入力画像をY軸方向にずらした場合である。それぞれの記録画像に対する出力光の強度が相関の大きさを表す。1の点光源を用いてY軸方向に干渉縞ができる場合(Right Point)と点光源を2点配置した場合(Two Point)にはY軸方向のずれに対して相関のピークが低下しにくいことがわかる。
図13のグラフは入力画像をX軸方向にずらした場合である。それぞれの記録画像に対する出力光の強度が相関の大きさを表す。1の点光源により1点でX軸方向に干渉縞ができる場合(Under Point)と点光源を2点配置した場合(Two Point)にはX軸方向のずれに対して得られる相関演算の大きさが低下しにくいことがわかる。
以上より点光源を2点配置した場合は、入力画像がX軸方向にずれてもY軸方向にずれても光相関演算が可能なずれ量(シフト許容量)が他の場合より大きくなることがわかる。
各検索時の入力画像と記録画像との一致・不一致の判断については、2点両方の参照光位置における相関信号値を検索時の判定基準値と比較する構成とし、いずれか一方が設定される閾値を越えていれば同一画像と判定する構成を採用することで、より、位置ずれに強いシステムを構築できることが可能となる。
従って本発明のように点光源を2点置くことで大量の画像情報を記録できる体積ホログラムを使用する場合であっても、入力画像のシフト許容量を大きくすることができる。
実施例1では、記録時に参照光となる点光源を2つ配置した。しかし、参照光は記録画像の一点に対して90度をなす2つ点に限られない。シフト許容量を拡大させる参照点は、移動方向のベクトル成分を含んでいる事が重要である。図14及び図15は、参照光の位置及び数を変えることによる入力画像のシフト不変性の関係のシミュレーションを表す。なお、光学系は実施例1と同様の光学系を使用する。
図14には参照光の位置および数を変えた場合の記録画像である。記録画像は、17・17ピクセルの顔画像でありその周囲に1ピクセルの点光源を配置する。図14(a)は、記録画像の中心から左側17ピクセルの位置に参照光を配置した。図14(b)は記録画像の中心から斜め左下17ピクセルに参照光を一つ、図14(c)は、記録画像の左側と下側に顔画像の中心から17ピクセルの位置に参照光を配置したものである。また、図14(d)は記録画像の左側と下側に加え、斜め左下側の三点に参照光を配置した。
これらの記録画像に対して入力画像の位置を図15(a)に示すxZ軸方向にシフトさせて、光相関演算を行う。その結果、移動シフト量に対してそれぞれの位置で得られる相関信号の最大輝度値を図16にプロットした。図15(b)に示すように、図14(b)のように記録画像に対して斜め左下に参照光を配置した場合と、図14(d)のように記録画像に対して左、下および斜めの3点に参照光を配置した場合に入力画像のシフト量に対して大きな許容量が得られる。これは、入力画像の移動方向に最も平行に近い方向にある干渉縞(参照点)から相関信号が強く現れることになるからである。図14(b)の場合は、入力画像のシフト方向がxZ軸方向であるので、干渉縞に対して平行であったことから高いシフト不変性を示したが、入力画像のシフト方向が異なっていれば、高いシフト不変性が得られない。これに対して、14(c)のように3点配置すれば、xZ軸方向に移動したときに加え、他の方向に移動した場合であっても、記録画像の左および下に配置された参照光による干渉縞によりある程度のシフト不変性が維持される。そのため、参照点を多方向に配置にすると、より平行度の高い干渉縞から高い相関信号を得ることができる。また、SN比の高い相関信号が得られるため、参照点を多点にしたほうが、相関信号のダイナミックレンジが広がり安定した入力画像データのシフト許容方向が増える。ただ、相関信号を検出する検出器は参照点につき一つであるため、一般的には検出器の数は少ない方が良い。
これまで説明してきたようにシフト不変性は干渉縞の方向に現れるため、参照光を配置する場合の位置は、記録画像を通る直線に対して片側に配置すれば十分である。また、あらゆる方向のシフトに対してよりよい不変性を得るためには、干渉縞の方向が偏らないことが望ましい。参照光を2点にするのであれば、実施例1のように記録される干渉縞が直行するように参照光も記録画像に対して90度にすればよい。参照光を3点にする場合は、干渉縞がそれぞれ60度をなすように配置すればよい。
本発明によれば、入力画像のシフト許容量をある程度大きくできる。さらに本発明に加えて入力画像の位置ずれを事前に修正することが有効である。顔画像のデータベースにPC22にて記録される画像の統一性を持たせるために目の位置を基準に画像中の顔の角度および大きさを正規化した上で複数の参照情報を付加して記録する。
これに対して入力画像も同様にPC22において入力画像の角度補正、大きさの正規化を行うが、目の位置を基準に顔画像を特定し切り出せば、フーリエ変換を行う前にある程度の位置ずれを修正することができる。顔画像の場合は個人差があることから、このような修正では完全に入力画像と記録された画像を一致されることはできないが、実施例1において述べたシフト許容量の範囲に入るような修正は可能である。このように、画像検索時において、入力画像の位置を修正する修正処理をソフトウエアで行うことにより、入力画像が大幅に位置ずれを起こした場合であっても検索が可能となる。また、画像入力時の顔の撮影にあたって、目の位置を所定の範囲に収まるように表示装置にその位置を表示しておくことでもある程度の位置ずれを防止することができる。尚、顔画像以外の画像であってもその画像についての位置の基準となる特徴的な点を捉えられれば上記と同様の処理ができる。
本発明を使用した画像検索技術の概念図である。 本発明の画像検索技術の光学系を表す。 画像を体積ホログラムに記録する原理を示す光学系である。 体積ホログラムに対する画像検索の原理を示す光学系である。 縮退ブラッグ条件の説明図 参照光となる点光源の配置位置によるホログラムに書き込まれる干渉縞との関係を表す。 記録された干渉縞と入力画像の位置との関係を表す。 記録された干渉縞と入力画像のずれの方向との関係を表す。 記録された干渉縞と入力画像のずれの方向との関係を表す 記録された画像と参照信号を表す。 位置をずらして入力した画像を表す。 入力画像の位置による出力光の強度を表す。 入力画像の位置による出力光の強度を表す。 記録画像と参照光の位置関係を表す。 シフト移動方向を表す。 シフト移動量と相関信号の大きさとの関係を表す。
符号の説明
21 デジタルミラーデバイス
22 パーソナルコンピュータ
23 レーザー
24 ミラー
25 偏光ビームスプリッタ
26 フーリエレンズ
27 ホログラフィック光メモリ
28 CMOS
31 画像
32 参照光
33 フーリエレンズ
34 体積ホログラム

Claims (11)

  1. ホログラフィック光メモリを用いた光相関演算装置であって、
    記録すべき画像に対して、その周辺に複数の参照情報を付加する参照情報付加手段と、
    該複数の参照情報が付加された画像をフーリエ変換する第1のフーリエレンズと、
    前記フーリエ変換された、前記画像と、前記複数の参照情報とに生じた干渉縞を記録するフーリエ面を有するホログラフィック光メモリと、
    前記ホログラフィック光メモリに記録された画像と一致するか否かを判断する対象となる画像を入力する画像入力手段と、
    前記入力された画像であって前記第1のフーリエレンズによりフーリエ変換された画像と前記記録された干渉縞との光相関演算を行う光相関演算手段と、
    前記光相関演算により再生された相関信号を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出した複数の相関信号のいずれかが所定の強度よりも大きい場合に入力された画像と記録されている画像が一致したと判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする光相関演算装置。
  2. 前記複数の参照情報は前記入力された画像を通る1の直線に対して同じ側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光相関演算装置。
  3. 前記複数の参照情報は前記入力された画像の中の一点に対して互いに90度の角度をなすように配置されることを特徴とする請求項1に記載の光相関演算装置。
  4. 前記参照情報は、点を表す画素であり、前記入力された画像のデジタルデータに対して付加されることを特徴とする請求項1に記載の光相関演算装置。
  5. 前記画像入力手段により入力された画像に含まれる情報を検出し、入力画像の位置を変更した上で前記光相関演算を行うことを特徴とする請求項1に記載の光相関演算装置。
  6. ホログラフィック光メモリを用いた画像検索方法であって、
    複数の画像を記録する記録ステップと、記録された複数の画像から画像を検索する検索ステップとを備え、
    前記記録ステップは、
    記録すべき画像に対してその周辺に複数の参照情報を付加するステップと、
    前記参照情報が付加された画像をフーリエ変換するステップと、
    フーリエ変換された前記画像と前記参照情報とをホログラフィック光メモリに記録するステップとを備え、
    前記検索ステップは、
    検索すべき画像を入力するステップと、
    前記入力された画像をフーリエ変換するステップと、
    前記フーリエ変換された入力画像と、記録された画像との光相関演算を行うステップと、
    前記光相関演算の結果出力される相関信号を検出するステップと、
    検出した複数の相関信号のいずれかが所定の強度よりも大きい場合に入力された画像と記録されている画像が一致したと判定するステップと、
    を備えることを特徴とする画像検索方法。
  7. 前記複数の参照情報は前記入力された画像を通る1の直線に対して同じ側に配置されることを特徴とする請求項6に記載の画像検索方法。
  8. 前記複数の参照情報は前記入力された画像中の一点に対して互いに90度の角度をなすように配置されることを特徴とする請求項6に記載の画像検索方法。
  9. 前記参照情報は、点を表す画素であることを特徴とする請求項6に記載の画像検索方法。
  10. 前記画像検索ステップは、検出された相関信号が所定の強度よりも大きい場合に入力された画像と記録されている画像が一致したと判定し、検出された相関信号が所定の強度よりも小さい場合には入力された画像と記録されている画像が一致しないと判定するステップを備えることを特徴とする請求項6に記載の画像検索方法。
  11. 請求項6に記載の画像検索方法において、
    検出された相関信号が所定の強度よりも低い場合、さらに記録された他の画像について前記検索ステップを実行することを特徴とする画像検索方法。
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JPS54649A (en) * 1977-06-03 1979-01-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Pattern recognizing system by holography
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