JP2008170059A - ガスタービン燃焼器及びその改造方法 - Google Patents

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正平 吉田
Yoshitaka Hirata
義隆 平田
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洋 井上
Toshibumi Sasao
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Abstract

【課題】簡素かつ安価な構成でNOx排出量を低減することができるガスタービン燃焼器及びその改造方法を提供する。
【解決手段】低負荷燃料ノズル9と、高負荷燃料ノズル11と、これら燃料ノズル9,11で噴射する燃料の供給源である燃料供給装置19と、燃料供給装置19からの燃料を低負荷燃料ノズル9に導く低負荷燃料配管20と、燃料供給装置19からの燃料を高負荷燃料ノズル11に導く高負荷燃料配管21と、低負荷燃料配管20に設けられ、燃料供給圧力の上昇に伴って燃料供給量を増加させ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料供給量を減少させる低負荷燃料流量調整弁22と、高負荷燃料配管21に設けられ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料を供給し始める高負荷燃料流量調整弁23とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明はガスタービン燃焼器及びその改造方法に関する。
近年、ガスタービン発電プラントに対する高出力化・高効率化が要求される機運の中、燃焼ガス温度は年々上昇する傾向にある。燃焼ガスが高温化するとガスタービン排ガス中の窒素酸化物(以下、NOxと記載する)排出量も高くなるため、ガスタービン燃焼器では、地球環境保全の観点からNOx排出量を低減することが大きな課題である。
このような背景から、高温の燃焼用空気中に燃料ノズルから燃料を噴出し、予め燃料と燃焼用空気とを均一に混合させた予混合ガスを燃焼させることにより、局所的な高温燃焼ガスの発生を防止してNOx排出量を低減する予混合燃焼方式がガスタービン燃焼器に採用されている(特許文献1等参照)。
特開平9−264536号公報
しかしながら、一般の予混合燃焼方式のガスタービン燃焼器では、予混合ガスの燃焼状態を安定状態に到達させるために拡散燃焼ノズルを予混合燃料ノズルと併用し、拡散燃焼と予混合燃焼の混合燃焼方式を採用するのが通常である。そのため、拡散燃料の供給系統と予混合燃料の供給系統の少なくとも2つの燃料供給系統を要し、燃料供給系統が一つの拡散焚き燃焼器に比して運転制御が複雑で設備費も増加する。
そこで本発明は、簡素かつ安価な構成でNOx排出量を低減することができるガスタービン燃焼器及びその改造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも2つ以上の燃料配管に、燃料の供給圧力に対し異なった燃料流量特性を有する燃料供給手段(燃料流量調整弁)を設ける。
本発明によれば、簡素かつ安価な構成でNOx排出量を低減することができる。
一般に、ガスタービン低NOx燃焼器では、拡散燃焼方式と予混合燃焼方式を組合せて、ガスタービンの起動から定格負荷の広範な条件下を安定燃焼させ、定格負荷運転ではNOx排出量を抑制した運転を実施する。しかし、本方式では拡散燃料供給系統と予混合燃料供給系統の少なくとも2系統が必要になりイニシャルコストが増加する課題がある。また、ガスタービンの負荷に応じ、それぞれの燃料供給系統を制御する必要があり、システム全体が複雑になり、メンテナンス費用が増加するとともに信頼性を損ねる可能性がある。
そこで、以下に説明する実施の形態では、複雑な制御を伴うことなく1つの燃料供給系統で拡散燃料流量と予混合燃料流量を同時に制御するものである。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係るガスタービン燃焼器の第1の実施の形態を適用したガスタービンプラントの全体構成を示す概略構成図である。
図1に示すように、ガスタービンプラントは、主な構成要素として、空気を圧縮し高圧の燃焼用空気を生成する圧縮機1、圧縮機1から導入される燃焼用空気14と燃料を混合して燃焼ガス15を生成するガスタービン燃焼器3、ガスタービン燃焼器3で生成された燃焼ガス15が導入されるタービン2を備える。圧縮機1はタービン2と同軸に連結され、タービン2と一体となって回転する。
上記ガスタービン燃焼器3は、内筒7、低負荷燃料ノズル(拡散燃料ノズル)9、旋回器10、高負荷燃料ノズル(予混合燃料ノズル)11、予混合器12、点火栓13を、外筒5とエンドカバー6で密閉した圧力容器である。
内筒7は、燃焼用空気及び燃料を混合させ燃焼ガスを生成する燃焼室を内部に形成するものであり、その軸中心位置における上流側には、内筒7に供給する燃料を噴射する上記低負荷燃料ノズル9が配置されている。旋回器10は、旋回成分を付与した燃焼用空気14を内筒7に導入し燃焼室内で拡散火炎16を保持する役割を果たし、内筒7の上流側に位置し低負荷燃料ノズル9の周囲に設置されている。
高負荷燃料ノズル11は、旋回器10の外周側に位置し内筒7内に供給する燃料を噴射するものであり、旋回器10の外周側に位置する予混合器12の内部に配置されている。予混合器12は、旋回器10の周囲(外周側)を覆っており、内部(予混合室)に燃焼室に向かう燃焼用空気14を流通させ、高負荷燃料ノズル11から噴射された燃料と予混合器12内に導入された燃焼用空気14を燃焼室に供給される前に予め混合する役割を果たす。
このように構成された本実施の形態により、圧縮機1からの燃焼用空気14は、外筒5と内筒7の間の環状の空気流路を通って、内筒7に設けられた冷却孔(図示せず)や旋回器10、予混合器12から内筒7の内部に導入される。内筒7に供給された空気は燃料と混合され、この混合ガスが内筒7の内部で点火栓13により点火されて燃焼する。燃焼によって生成した燃焼ガス15はトランジションピース8を介してタービン2に供給されてタービン2を駆動する。これにより、タービン2に連結された発電機4を駆動して発電する。
低負荷燃料ノズル9及び高負荷燃料ノズル11に燃料を供給する燃料供給系統18は、燃料タンク、油ポンプ、圧力調節器、燃料遮断弁、燃料流量計等で構成された燃料ノズル9,11で噴射する燃料の供給源である燃料供給装置19、燃料供給装置19からの燃料を低負荷燃料ノズル9に導く低負荷燃焼配管(拡散燃料配管)20、燃料供給装置19からの燃料を高負荷燃料ノズル11に導く高負荷燃焼配管(予混合燃料配管)21等を備える。低負荷燃料配管20及び高負荷燃料配管21は燃料供給装置19の油ポンプの同じ吐出管路から分岐した燃料配管である。
低負荷燃料配管20には、燃料配管20内部の燃料供給圧力で低負荷燃料ノズル9へ供給する燃料流量を制御する低負荷燃料流量調整弁(拡散燃料流量調整弁)22が、高負荷燃料配管21には、高負荷燃料配管21内部の燃料供給圧力で高負荷燃料ノズル11へ供給する燃料流量を制御する高負荷燃料流量調整弁(予混合燃料流量調整弁)23がそれぞれ備えられている。ここで、燃料配管20,21に燃料流量調整弁22,23を設置した主な目的は、拡散燃料供給系統と予混合燃料供給系統を1系統で構成し、燃料供給系統を簡素化し、ひいてはコスト低減を図ることにある。
それぞれ詳細は後述するが、低負荷燃料流量調整弁22は、燃料供給装置19による燃料供給圧力の上昇に伴って燃料供給量を増加させ、燃料供給圧力が設定値(図2ではB点)以上になると燃料供給量を減少させる機能を有する。高負荷燃料流量調整弁23は、燃料供給装置19による燃料供給圧力が設定値(図2ではE点)以上になると燃料を供給し始める機能を有する。
本発明を適用するガスタービン燃焼器では、拡散燃焼と予混合燃焼を組合せることでガスタービンの起動から定格負荷の広範な条件下を安定燃焼し、定格負荷時には大気汚染の原因となる窒素酸化物の排出量を抑制する。一般に、ガスタービンの起動から比較的負荷の低い範囲では、燃焼器に供給される燃焼用空気の流量及び温度が変化するため、燃料を低負荷燃料ノズル9のみに供給して旋回器10によって火炎を形成し、燃焼安定性に優れた拡散燃焼単独で運転する。ガスタービンの負荷が中間負荷に到達すると、高負荷燃料ノズル11にも燃料を供給し、拡散火炎16による熱エネルギーのサポートにより予混合火炎17を点火する。その後、予混合燃料と拡散燃料を制御して安定燃焼を行い、定格負荷では拡散燃焼と予混合燃焼の燃焼割合(燃料流量割合)を設定の割合に制御して燃焼安定性を確保しながらNOx排出量を抑える。設定値(図2のA点〜F点)は対象となるガスタービンにおいて、ガスタービンの回転速度との関係を基に、移動後、定格運転に移行する過程の適当な燃料流量を事前に検討して設定された値である。
図2は低負荷燃料流量調整弁22と高負荷燃料流量調整弁23の燃料供給圧力と燃料流量の関係を示す説明図、図3は低負荷燃料流量調整弁22の構成図、図4は高負荷燃料流量調整弁23の構成図である。
図3に示す低負荷燃料流量調整弁22は、筒状の弁箱30、弁箱30内に配置され燃料流量を調整する弁体31、弁体31の作動圧力を設定するスプリング34を備えている。
弁箱30は低負荷燃料配管20の途中に組み入れられ、拡散燃料の流路をなすものであり、図3中の左側が上流側、右側が下流側に当たる。弁箱30の内周部には弁座32,33が設けられている。
弁体31は、弁座32,33の間に配置され、弁箱30に対して固定したスプリング34により上流側に向かって付勢されている。これにより、燃料の供給圧力がかかっていないとき、弁体31はスプリング34により付勢されて上流側の弁座32に着座しているが、燃料の供給圧力が上昇するとその圧力を受けスプリング34の付勢力に抗って下流側に移動する。
このとき弁体31と弁座32の間に開かれ、弁体31が下流側に移動するにつれて拡大される流路を第1の流路36とする。この第1の流路36は、弁体31が弁座32に着座しているときは全閉状態にある。一方、弁体31の下流側への移動量が増すにつれて狭まる弁体31と弁座33の間の流路を第2の流路37とする。第2の流路は弁体31が弁座33に着座することにより全閉状態になる。第2の流路37は第1の流路36に繋がっており、両流路36,37が開いているときに、弁箱30と弁体31との間に燃料が流通する。また、弁体31には、弁座32,33との着座面に干渉しない燃料流通孔35が設けられており、弁体31の位置とは無関係に一定流量(燃料流通孔35の径により制約される)の燃料が流通可能な構成となっている。
図2に実線で示したように、燃料供給装置19によって低負荷燃料配管20に燃料供給が開始(A点)されると、低負荷燃料流量調整弁22の内部圧力が上昇し、弁体31の燃料流通孔35を流下して低負荷燃料ノズル9へ燃料が供給される。燃料供給流量が増加すると燃料の供給圧力が上昇し、燃料の供給圧力がスプリング34の反力より大きくなると、弁体31は図3(a)に示すように弁座33方向に移動するため、弁体31と弁座32の間に第1の流路36が形成され燃料流量が増加する(A点〜B点)。A点〜B点間では、高負荷燃料流量調整弁23に燃料が流通し始めると(E点)、予混合燃料として流通する燃料が増すことで拡散燃料の流量増加率が下がる。
その後、さらに燃料流量が増加して供給圧力が上昇すると弁体31は弁座33に接近し、燃料が流下する流路(第2の流路37)の面積が減少するため低負荷燃料ノズル9に供給される燃料流量は次第に減少する(B点〜C点)。さらに燃料の供給圧力が上昇すると、図3(b)に示すように、弁体31が弁座33と接触し弁体31に形成した燃料流通孔35を流通する燃料のみが拡散燃料として低負荷燃料ノズル9に供給され(C点)、その後は燃料の供給圧力に応じて燃料流通孔35を流下する燃料が増加することで徐々に拡散燃料が増加する(C点〜D点)。
一方、図4に示す高負荷燃料流量調整弁23は、筒状の弁箱40、弁箱40内に配置され燃料流量を調整する弁体41、弁体41の作動圧力を設定するスプリング43を備えている。
弁箱40は高負荷燃料配管21の途中に組み入れられ、予混合燃料の流路をなすものであり、図4中の左側が上流側、右側が下流側に当たる。弁箱40の内周部には弁座42が設けられている。
弁体41は、弁座42の間に配置され、弁箱40に対して固定したスプリング43により弁座42に向かって付勢されている。これにより、燃料の供給圧力がかかっていないとき、弁体41は弁座42に着座しているが、燃料の供給圧力が上昇するとその圧力を受けスプリング43の付勢力に抗って下流側に移動する。このとき弁体41と弁座42の間には流路44が開かれ、流路44は弁体41が下流側に移動するにつれて拡大される。弁体41には孔は穿設されておらず、弁体41が弁座42に着座しているとき(全閉時)には、着座面の漏れを無視すれば予混合燃料は弁体41により遮断される。また、流路44の拡大範囲はスプリング43のストロークにより制限される。
図2に点線で示したように、燃料供給装置19によって高負荷燃料配管21に燃料供給が開始(A点)されると、高負荷燃料流量調整弁23の弁体41に燃料の供給圧力が作用する。図4(a)に示すように燃料供給圧力がスプリング43の反力より小さい間(A点〜E点)は、弁体41が弁座42と接触しているため燃料が流下しない。燃料の供給圧力が上昇しスプリング43の反力より大きくなると(E点)、図4(b)のように弁体41がスプリング43側に移動し、弁体41と弁座42との間に形成された流路44を燃料が流下し、高負荷燃料ノズル11に燃料が供給される。その後、燃料供給流量が増加すると、弁箱40の内周壁と弁体41の外周部に形成される環状流路を流下する燃料流量が供給圧力に応じて増加する。
次に、ガスタービンの運転条件に対する燃料流量調整弁22,23の動作と、それに伴う燃料流量の変化を説明する。
本発明を適用するガスタービン燃焼器では、燃焼用空気の流量や温度など、燃焼条件の変化の激しい起動後の低負荷領域(図2のA点〜E点)では燃焼安定性に優れた拡散燃焼のみで運転し、定格運転に到達したら、主に予混合燃焼方式による運転に切り替える。すなわち拡散燃料ノズルである低負荷燃料ノズル9は低負荷帯で主に用いられ、予混合燃料ノズルである高負荷燃料ノズル11は主に高負荷帯で用いられる。
ガスタービンの起動条件(図2のA点)において燃料供給装置19から燃料が供給されると燃料は燃料配管20,21を流下し燃料流量調整弁22,23に到達する。高負荷燃料配管21(予混合燃焼用)に設置した高負荷燃料流量調整弁23の弁開放設定圧力(スプリング反力)はE点に設定されているため、供給圧力がE点に到達するまでは高負荷燃料流量調整弁23は開放せず、燃料は高負荷燃料ノズル11に供給されない。この時、低負荷燃料流量調整弁22に到達した燃料は低負荷燃料流量調整弁22の弁体31に形成された燃料流通孔35を流下し低負荷燃料ノズル9のみに燃料が供給され拡散燃焼を実施する。さらに、ガスタービン負荷の上昇に伴い供給圧力が上昇すると供給圧力が低負荷燃料流量調整弁22の弁開放設定圧力(スプリング反力)より大きくなり弁体31が下流に移動し低負荷燃料ノズル9に供給される燃料流量が増加する。
以上による燃料流量調整弁22,23の動作及び作用により、燃料供給圧力がA点からE点に相当するガスタービンの低負荷領域は、低負荷燃料ノズル9のみに燃料が供給され、燃焼条件の変化の激しい運転領域を燃焼安定性に優れた拡散燃焼のみで運転することが可能となる。
ガスタービン負荷が上昇し、燃料供給圧力がE点に到達すると高負荷燃料流量調整弁23の弁体41が下流に移動し、高負荷燃料ノズル11にも燃料が供給され拡散と予混合の混合燃焼を開始する。
一般に、予混合燃焼は拡散燃焼に比べて燃焼安定性が低い。特に、予混合火炎着火時に外部からの熱エネルギーが必要となり、熱エネルギーが不足するとフリッカーなどの不安定燃焼が発生する場合がある。しかし、本実施の形態では、高負荷燃料ノズル11に燃料供給が開始されるE点の供給圧力条件において、低負荷燃料ノズル9には十分な燃料が供給されるように燃料流量調整弁22,23のスプリング34,43の設定バネ圧を調整してあるため、予混合燃焼に与える熱エネルギーは十分であり、フリッカー等の不安定燃焼の発生を抑制することができる。
ガスタービンの負荷上昇に伴い燃料供給圧力が上昇すると、低負荷燃料流量調整弁22の弁体31は弁座33側に移動し、供給圧力がB点に到達すると燃料流量は最大となる。さらに供給圧力が上昇すると、弁体31と弁座33との間隙(第2の流路37)の面積が減少し燃料流量は供給圧力の上昇に伴って減少し始める。燃料の供給圧力がB点のとき、高負荷燃料ノズル11に予混合燃焼が安定燃焼を行うに十分な燃料が供給することにより、拡散燃焼の燃料低下によって燃焼状態が不安定になることを抑制することができる。
さらに、燃料供給圧力が上昇すると(図2のC点)低負荷燃料流量調整弁22の弁体31は、弁座33と接触するため燃料が流下する流路は燃料流通孔35だけになる。このとき、高負荷燃料流量調整弁23では供給圧力の上昇に伴って高負荷燃料ノズル11には予混合燃焼を安定させるのに十分な燃料が供給されている。
第1の実施の形態では、ガスタービン負荷が定格に到達した時、低負荷燃料ノズル9に供給される燃料流量は(D−G)、高負荷燃料ノズル11に供給される燃料流量は(F−G)となる。ここで、全燃料流量((F−G)+(D−G))に対する予混合燃料流量(F−G)の割合である(F−G)/((F−G)+(D−G))を予混合燃焼比率と呼ぶ。予混合燃焼比率の設定はNOx排出量や燃焼安定性能を左右する重要なパラメータであるためガスタービンの運転条件や燃焼器の燃焼性能から決定する必要がある。
本実施の形態では定格負荷条件における予混合燃焼比率や、予混合燃焼開始負荷などを燃料流量調整弁22,23の設定圧力(B点,C点,E点)により制御することが可能となるため様々な運転条件のガスタービンに適用することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、拡散燃焼と予混合燃焼の混焼方式を採用することでNOx排出量を抑制することができる。そして、燃料流量調整弁22,23を用いることで低負荷燃料ノズル9と高負荷燃料ノズル11に供給する燃料流量を1系統の燃料供給装置19で制御することができるため、運転操作がシンプルとなり、メンテナンスの経済性や信頼性の面からも有利となる。さらに、燃料系統が1系統となることで、燃料流量計、燃料流量調節弁、燃料遮断弁等の流量制御装置を削減でき設備コストを低減することも可能となる。このように、簡素かつ安価な構成でNOx排出量を低減することができる。
また、燃料流量調整弁22,23による燃料流量の制御手段は、既存のガスタービン燃焼器に適用する場合にも有用である。例えば、既に拡散焚きの燃焼器を採用したガスタービン燃焼器において、燃料供給系統の最小限の改造により予混合燃焼器を採用することができ、本実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。
例えば、内筒に供給する燃料を噴射する拡散燃料ノズルと予混合燃料ノズルを備えたガスタービン燃焼器が既にあれば、拡散燃料ノズル及び予混合燃料ノズルに対してそれぞれ低負荷燃料配管及び高負荷燃料配管を介して同一の燃料供給装置から燃料が導かれるようになし、低負荷燃料流量調整弁及び高負荷燃料流量調整弁をそれぞれ低負荷燃料配管及び高負荷燃料配管に設けることで本実施の形態のガスタービン燃焼器を構成することができる。拡散燃焼方式のみを採用したガスタービン燃焼器であれば、予混合燃料ノズル及び予混合器を別途追加することで、同様の方法で本実施の形態のガスタービン燃焼器を構成することができる。
<第2の実施の形態>
図5は本発明に係るガスタービン燃焼器の第2の実施の形態を適用したガスタービンプラントの全体構成を示す概略構成図である。
図5に示したガスタービンプラントは、第1の実施の形態における低負荷燃料ノズル9・旋回器10・高負荷燃料ノズル11・予混合器12を有するバーナの代わりに混合室壁61と燃料ノズル55−57からなるコーンバーナ50を設置し、燃料ノズル55−57のうち、低負荷燃料ノズル55が接続する燃料マニホールド58に低負荷燃料配管20を、高負荷燃料ノズル56,57が接続する燃料マニホールド59に高負荷燃料配管21を接続したものである。
その他の構成は図1に示したガスタービンプラントと同様であり、同様の部分には図1と同符号を付して説明を省略する。低負荷燃料ノズル55、高負荷燃料ノズル56,57からの燃料噴射のタイミング及び流量は、それぞれ燃料流量調整弁22,23により制御され、第1の実施の形態における燃料ノズル9,11の各燃料噴射と同様の挙動を示す。
図6はコーンバーナ50の詳細構造を表す側断面図である。
図6に示すように、コーンバーナ50の混合室壁61は内筒7の上流側に位置し、下流側の内筒7に向かって拡開する中空の概略円錐形状に形成され、内筒7に供給する燃料を燃料用空気14と混合する混合室60を内部に形成する。また混合室壁61には、その周方向に複数設けられた1段の空気導入孔が軸方向に複数段(本実施の形態では4段)設けられており、これら空気導入孔51−54を介して圧縮機1からの燃焼用空気14が混合室内60に導入される。空気導入孔51−54は、軸方向上流側(図6中左側)から空気導入孔51、52,53,54の順で配置されている。空気導入孔51−54は、燃焼用空気14の混合室60への導入角度が混合室壁61の軸心線に向かって周方向に偏向するように設けられている。そのうちの空気導入孔52−54は混合室壁61の軸心線に向かって軸方向下流側に傾斜している。
上記燃料ノズル55−57は、混合室壁61の外側に位置し、それぞれ対応の空気導入孔52−54に対向している。燃料ノズル55−57と混合室壁61との間には圧縮機1からの燃焼用空気が導かれるフリーな空間が介在しており、燃料ノズル55−57は混合室壁61に接触していない。図6において、燃料ノズル55−57は噴射孔が混合室壁61の外周面よりも外側に位置しているが、ノズル先端を空気導入孔52−54に差し込み、噴射孔が空気導入孔52−54内に位置するようにしても良い。各燃料ノズル55−57は、空気導入孔52−54の軸心線と実質同軸方向に燃料を噴出するように構成されている。これにより、混合室壁61の外側の燃料ノズル55−57から空気導入孔52−54に向かって噴射される燃料は、混合室壁61の周囲(外周側)の燃焼用空気14を伴って空気導入孔52−54を通過し、空気導入孔52−54を通過する短い距離(混合室壁61の板厚)で粗く混合されて混合室60に導入される。
このように空気導入孔52−54に燃料ノズル55−57を対向させて周囲の燃焼用空気を同伴させる形で燃料を混合室に供給するタイプのバーナ(クラスタバーナと称する)の場合、空気流量に対する燃料流量を制御することで拡散燃焼の利点である高い燃焼安定性と予混合燃焼の利点である低NOx排出量の両立が期待できる。
第1の実施の形態で説明したようにガスタービンの起動から低負荷領域は、燃焼安定性に優れた燃焼方式の採用が必須となる。本実施の形態によれば低負荷燃料配管20から低負荷燃料ノズル55のみに燃料を供給することで、拡散燃焼と同様の燃焼安定性に優れた燃焼方法を実現することができる。すなわち、ガスタービンの低負荷条件における燃料流量を低負荷燃料ノズル55のみに供給すると、空気導入孔52に供給される空気流量に対して低負荷燃料ノズル55から噴射する燃料流量の割合が多くなる。この場合、空気導入孔52を通過する燃料は同伴する燃焼用空気との混合状態が粗いまま混合室60に噴射される。混合室60に噴射した燃料は空気導入孔51−54から旋回成分を伴って噴出される燃焼用空気と混合されつつ燃焼されるため、拡散燃焼と同様な燃焼状態となり高い燃焼安定性が確保される。
ガスタービンの負荷が上昇し、図2に示したように燃料供給圧力がC点以降の状態に移行すると、高負荷燃料ノズル56,57にも燃料が供給されるため、燃料流量が燃料ノズル55−57に分散し、各空気導入孔52−54を通過する燃焼用空気14に対する燃料濃度が低下するため、NOx排出量が抑制される。すなわち、空気導入孔52−54と対向する位置に燃料ノズル55−57が設置され、空気流入方向と略同軸方向に燃料が噴出するため、燃料は空気導入孔52−54に分散されるとともに混合室60に導入される前に空気導入孔52−54の内部で燃焼用空気14と粗く混合される。空気導入孔52−54の内部で混合した混合気は、空気導入孔52−54から混合室60に噴出する際に発生する渦により混合促進がなされる。この渦は流路がステップ状に拡大される時に発生するものと同様のものである。さらに、混合室60の内部では各空気導入孔52−54から噴出した混合気同士が衝突することによる混合促進がなされる。このように一様な混合気を生成することにより、局所的な高温箇所の発生を抑制しNOx排出量を効果的に抑制することができる。
このような構成のバーナにおいて、低負荷燃料ノズル55と高負荷燃料ノズル56,57の燃料噴射の挙動をそれぞれ燃料流量調整弁22,23で制御することにより、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
ここで、NOx排出量を低減するために用いる一般的な予混合器は、少なくともその板厚よりも長い十分な混合距離を確保できる筒状の部材で形成され、燃料ノズルが予混合器の内部空間に臨んでいる。このような構成により予混合器の内部に燃料を噴射して、十分に確保された混合距離を流通するうちに燃焼用空気と燃料を混合させるのが通常である。第1の実施の形態に示した予混合器12はこの種のものである。また、予混合燃焼は拡散燃焼比べて燃焼状態が安定する燃料濃度範囲が狭く、燃料濃度が希薄になると燃焼振動が発生し易くなり、燃料濃度が濃くなると予混合器内部に火炎が逆流(逆火)する場合がある。予混合器に火炎が逆流し予混合器内部で保炎されてしまうと、予混合器が焼損しそれにより生じた破片等の固形異物が下流のタービン流路に流入すると重大なトラブルを引き起こす恐れがあるため、予混合器への火炎の逆流は防止しなければならない。したがって予混合燃焼の燃料流量管理は精度良く行う必要がある。
燃料流量調整弁22,23による燃料流量の制御は燃料の供給圧力とスプリング34,43の反力に依存するもので、スプリング34,43の経年による劣化等が生じると当初意図していた燃料噴射の挙動とのずれが生じる可能性がある。意図した燃料噴射の挙動とのずれが大きくなると、逆火等の不具合を招く恐れも生じてくる。
それに対し、本実施の形態に例示したコーンバーナ50は、第1の実施の形態に示した予混合器12の混合域に相当する領域が混合壁61の板厚Tと短距離であって空気導入孔52−54の内部における混合状態を粗い状態に止まるため、燃料流量が変動しても空気導入孔52−54の内部に火炎が逆流する危険性が極めて低く、燃焼の安定性を飛躍的に向上させることができる。
また、ガスタービンの定格条件において、空気導入孔52−54の燃料濃度が均一になるように、低負荷燃料流量調整弁22で供給する燃料流量(図2のD−G)と高負荷燃料流量調整弁23で供給する燃料流量(図2のF−G)の燃料割合もスプリング34,43のバネ圧や弁箱30・弁体31の設計により適宜調整することができ、低負荷用の燃料と高負荷用の燃料の流量割合を適宜制御することで更なるNOx排出量の低減も可能である。
なお、本実施の形態では、クラスタバーナの一例として概略円錐形状の混合室壁61の外周壁に空気導入孔を設けた場合を説明したが、これに限られず、例えば内筒7の上流部を円盤状のエンドカバーで密閉し、そのエンドカバーに複数の空気導入孔を設けるとともに、それら空気導入孔に対してエンドカバーの外部に設けた燃料ノズルを実質同軸状に対向させる構成としても良い。このような構成のクラスタバーナに負荷帯に応じて燃料供給のタイミングや流量が異なる複数のグループがある場合、各グループの燃料配管に同一の燃料供給装置からの燃料が供給されるようになし、各グループへの燃料配管に図3及び図4に示したような燃料流量調整弁をそれぞれ設けることにより、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施の形態>
第1及び第2の実施の形態で説明した低負荷燃料流量調整弁22(図3参照)では、低負荷燃料流量調整弁22内部に設置した弁体31の燃料供給圧力の前後差圧とスプリング34の反力によって弁体31の位置が決定され、これにより燃料流量が制御される。このため弁体31の前後差圧が急激に変化すると弁体31が急激に移動し、燃料流量の制御性能が期待通りに発揮されないことも考えられる。例えば図2に示した燃料供給圧力がB点からC点に移行する間は、低負荷燃料流量調整弁22を流れる燃料が減少するため、弁体31の下流側の圧力が低下し弁体31の前後差圧が上昇し易い。
ここで説明する第3の実施の形態は、低負荷燃料流量調整弁の燃料流量の制御性能の向上を狙ったもので、低負荷燃料流量調整弁内部の弁体の下流側に大気圧を導き、弁体の上流側にかかる燃料供給圧力と大気圧との圧力差で制御するように構成したものである。
図7は本発明に係るガスタービン燃焼器の第3の実施の形態に備えられた低負荷燃料流量調整弁の構成図である。
図7(a)に示す低負荷燃料流量調整弁70は、概略T字管状に形成された弁箱71の内部に弁体72とスプリング73が収納されて構成されており、弁箱71や弁体72の形状が異なるが、大気圧を導く構成を付加した点を除けば基本的な技術思想は第1の実施の形態の低負荷燃料流量調整弁22とほぼ同様である。
弁体72は、弁体72は直径の異なる円柱形状で形成され、弁箱71に燃料流路の開口面積を調整する弁本体部82と、この弁本体部82に対して大気圧を伝達する可動弁本体部82よりも小径の受圧部83とを備えている。弁体72の弁本体部82には、弁体72の位置に関係なく燃料を流通させる燃料流通孔77と、燃料供給圧力を受けて弁体72が移動したときに開口する第1の流路78とが設けられている。受圧部83の弁本体部82との接続部には、弁本体部82よりも小径で受圧部83よりも大径のステップ部81が設けられている。
弁箱71は、弁箱71の内径は弁体72の軸方向の各位置で弁体72の外径に実質合致するように形成されており、燃料入口部79と、この燃料入口部79よりも大径で弁本体部82が摺動する弁室76と、弁室76よりも小径で弁体72の受圧部83が摺動するシリンダ室74とが同軸方向にこの順で連なっており、それと角度(本例ではほぼ直角)をなして弁室76には燃料出口部80が接続している。
上記スプリング73はシリンダ室74内に設けられ、弁体72の受圧部83を上流側に付勢している。燃料入口部79と弁室76の段差部は、弁本体部82が着座する弁座84を構成し、第1の流路78は弁本体部82が着座しているときには弁座84により閉止され、弁本体部82が弁座84から離れると開かれる。弁本体部82がスプリング73側に移動しても、ステップ部81があるため弁本体部82と弁室76の下流側内壁85が当接することはなく、弁本体部85と下流側内壁85との間に間隙が確保される。弁本体部82と弁室76の下流側内壁85の間の流路が第1の実施の形態で説明した第2の流路37に相当する。燃料流通孔77は、弁本体部82の燃料入口部79に臨む位置に設けられており、燃料入口部79と燃料出口部80を常時接続するようになっている。
弁箱71には、シリンダ室74と大気とを連絡する通気孔75が設けられており、弁体72の受圧部83には通気孔75から導かれる大気圧が常時作用している。また、シリンダ室74と燃料が流れる弁室76とは受圧部83(又は図示しないシール部)で遮断されるように構成されている。
上記のように構成した本実施の形態の低圧燃料流量調整弁70では、ガスタービンの起動時、燃料が供給され弁箱71の燃料入口部79に燃料が到達すると、燃料は弁体72に形成された燃料流通孔77を流れて弁箱71の燃料出口部80に到達し、その下流に接続されている低負荷燃料ノズルに燃料が供給される(図2のA点)。ガスタービン負荷の上昇に伴い、燃料供給流量が増加して弁本体部82にかかる燃料供給圧力がスプリング73の反力より大きくなると、弁体72はスプリング73側に移動するため、弁座84に着座して閉塞されていた第1の流路78が燃料出口部80と連通し、第1の流路78に燃料が流れ始める。このとき、燃料流量は弁体72の前後の燃料供給圧力の差と、燃料流通孔77及び第1の流路78の断面積から決定される(図2のA点〜B点)。
さらに燃料供給圧力が上昇すると、弁体72が弁室76の下流側内壁85に近付き第2の流路を狭め始めるため、燃料流量は供給圧力の上昇に伴って減少する。燃料流量が減少し始めると弁体72の下流側の圧力が低下するため、弁本体部82の前後差圧が大きくなるが、本実施の形態では、弁本体部82に作用する燃料の供給圧力と受圧部83に作用する大気圧との圧力差、及びスプリング73の反力のバランスで弁体72が作動するため、弁体72の前後差圧が大きくなっても弁体72が急激に作動することがなく燃料流量制御性能を安定に保つことができる(図2のB点〜C点)。
さらに燃料供給圧力が上昇すると、図7(b)に示すように弁本体部82が弁箱71の下流側内壁85に近接し第2の流路がさらに狭まるが、弁体72に設けたステップ部81によってステップ部81の幅分の間隙が確保される。この間隙がないと燃料流通孔77が下流側内壁85に当接し燃料入口部79と燃料出口部80が弁本体部82により遮断されるが、ステップ部81を設けて弁体72の最大ストローク時でも第2の流路が完全に閉塞されないようにしたことにより、燃料流通孔77及び第1の流路78からの燃料が間隙(第2の流路)を通って燃料出口部80に導かれる。これにより、図2のC点に到達した後も、ステップ部81により確保される第2の流路の流路断面積分は燃料を流通させることができる。
したがって、本実施の形態によれば、図2で説明した低負荷燃料流量調整弁22と同様の燃料制御を実現することができ、図2に示したB点〜C点の範囲の燃料流量を急激に変化させずに精度良く制御することが可能となる。
なお、以上の第1及び第2の実施の形態においては、定格運転に到達した後でも低負荷燃料ノズルからの少量の燃料噴射を継続する構成としたが、低負荷運転に到達した後は完全に高負荷燃料ノズルからの燃料供給のみに切り替えるようにすることも考えられる。例えば図7に示した低負荷燃料流量調整弁70の場合、弁体72のステップ部81を省略し、弁本体部82が弁室76の下流側内壁76に当設することで第2の流路が遮断され、同時に燃料流通孔77及び第1の流路78も遮断される構成とすることで実現することができる。
また、2系統の燃料ノズルを持つガスタービン燃焼器に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、3系統以上の燃料ノズルを持つガスタービン燃焼器にも本発明は適用可能である。燃料流量調整弁はバネ力(又は弁体や弁箱の流路断面積)の設定を変えることにより弁体の作動圧力(燃料流量の制御タイミング)や燃料流量を調整することができる。3系統以上の燃料ノズルを持つガスタービン燃焼器に本発明を適用する場合、低負荷燃料流量調整弁及び高負荷燃料流量調整弁を少なくとも1種類含むようにして、バネ力(又は弁体や弁箱の流路断面積)の設定を変えた燃料流量調整弁を系統数だけ用意し、各燃料流量調整弁を対応の系統の燃料配管に取り付けることで適用可能である。
また、以上で説明した本発明に係る低負荷燃料流量調整弁及び高負荷燃料流量調整弁は、ガス燃料を使用するガスタービン燃焼器及び油燃料を使用するガスタービン燃焼器のいずれにも適用可能である。
本発明に係るガスタービン燃焼器の第1の実施の形態を適用したガスタービンプラントの全体構成を示す概略構成図である。 本発明に係るガスタービン燃焼器の第1の実施の形態に備えられた低負荷燃料流量調整弁と高負荷燃料流量調整弁の燃料供給圧力と燃料流量の関係を示す説明図である。 本発明に係るガスタービン燃焼器の第1の実施の形態に備えられた低負荷燃料流量調整弁の構成図である。 本発明に係るガスタービン燃焼器の第1の実施の形態に備えられた高負荷燃料流量調整弁の構成図である。 本発明に係るガスタービン燃焼器の第2の実施の形態を適用したガスタービンプラントの全体構成を示す概略構成図である。 本発明に係るガスタービン燃焼器の第2の実施の形態に備えられたコーンバーナの詳細構造を表す側断面図である。 本発明に係るガスタービン燃焼器の第3の実施の形態に備えられた低負荷燃料流量調整弁の構成図である。
符号の説明
3 ガスタービン燃焼器
7 内筒
9 低負荷燃料ノズル
10 旋回器
11 高負荷燃料ノズル
12 予混合器
14 燃焼用空気
19 燃料供給装置
20 低負荷燃料配管
21 高負荷燃料配管
22 低負荷燃料流量調整弁
23 高負荷燃料流量調整弁
31 弁体
34 スプリング
35 燃料流通孔
36 第1の流路
37 第2の流路
41 弁体
43 スプリング
44 流路
51−54 空気導入孔
55 低負荷燃料ノズル
56,57 高負荷燃料ノズル
60 混合室
61 混合室壁
70 低負荷燃料流量調整弁
72 弁体
73 スプリング
75 通気孔
77 燃料流通孔
78 第1の流路

Claims (9)

  1. 燃焼用空気及び燃料を混合させ燃焼ガスを生成する内筒と、
    この内筒に供給する燃料を噴射する低負荷燃料ノズルと、
    前記内筒に供給する燃料を噴射する高負荷燃料ノズルと、
    これら燃料ノズルで噴射する燃料の供給源である燃料供給装置と、
    この燃料供給装置からの燃料を前記低負荷燃料ノズルに導く低負荷燃料配管と、
    前記燃料供給装置からの燃料を前記高負荷燃料ノズルに導く高負荷燃料配管と、
    前記低負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力の上昇に伴って燃料供給量を増加させ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料供給量を減少させる低負荷燃料流量調整弁と、
    前記高負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料を供給し始める高負荷燃料流量調整弁と
    を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 燃焼用空気及び燃料を混合させ燃焼ガスを生成する内筒と、
    この内筒の上流側に位置し前記内筒に流入する燃焼用空気に旋回成分を付与する旋回器と、
    この旋回器から噴出する燃焼用空気に燃料を噴射する拡散燃料ノズルである低負荷燃料ノズルと、
    前記旋回器の外周側に位置し前記内筒に供給される燃料を予め燃焼用空気と混合する予混合器と、
    この予混合器を流通する燃焼用空気に燃料を噴射する予混合燃料ノズルである高負荷燃料ノズルと、
    前記低負荷燃料ノズル及び前記高負荷燃料ノズルで噴射する燃料の供給源である燃料供給装置と、
    この燃料供給装置からの燃料を前記低負荷燃料ノズルに導く低負荷燃料配管と、
    前記燃料供給装置からの燃料を前記高負荷燃料ノズルに導く高負荷燃料配管と、
    前記低負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力の上昇に伴って燃料供給量を増加させ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料供給量を減少させる低負荷燃料流量調整弁と、
    前記高負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料を供給し始める高負荷燃料流量調整弁と
    を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 燃焼用空気及び燃料を混合させ燃焼ガスを生成する内筒と、
    この内筒の上流側に位置し前記内筒に供給する燃料を燃料用空気と混合する混合室を形成する混合室壁と、
    この混合室壁に設けられ前記混合室に燃焼用空気を導入する複数の空気導入孔と、
    前記混合室壁の外側に対応の前記空気導入孔と対向するように設けられ、前記混合室壁の外側から前記空気導入孔に向かって燃料を噴射し、前記空気導入孔を介して前記混合室に燃料を導入する複数の低負荷燃料ノズルと、
    前記混合室壁の外側に対応の前記空気導入孔と対向するように設けられ、前記混合室壁の外側から前記空気導入孔に向かって燃料を噴射し、前記空気導入孔を介して前記混合室に燃料を導入する複数の高負荷燃料ノズルと、
    前記低負荷燃料ノズル及び前記高負荷燃料ノズルで噴射する燃料の供給源である燃料供給装置と、
    この燃料供給装置からの燃料を前記低負荷燃料ノズルに導く低負荷燃料配管と、
    前記燃料供給装置からの燃料を前記高負荷燃料ノズルに導く高負荷燃料配管と、
    前記低負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力の上昇に伴って燃料供給量を増加させ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料供給量を減少させる低負荷燃料流量調整弁と、
    前記高負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料を供給し始める高負荷燃料流量調整弁と
    を備えたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  4. 請求項1−3のいずれかのガスタービン燃焼器において、前記低負荷燃料流量調整弁が、
    燃料流量を調整する弁体と、
    この弁体の作動圧力を設定するスプリングと、
    このスプリングの付勢力に抗って燃料供給圧力を受けて前記弁体が移動すると広がる第1の流路と、
    燃料供給圧力の上昇に伴って前記弁体の移動量が増すにつれて狭まる第2の流路と
    を備えていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  5. 請求項4のガスタービン燃焼器において、前記弁体が燃料流通孔を有していることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  6. 請求項4又は5のガスタービン燃焼器において、前記低負荷燃料流量調整弁は、大気に連絡し前記弁体に大気圧を作用させる通気孔をさらに有していることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  7. 請求項1−6のいずれかのガスタービン燃焼器において、前記高負荷燃料流量調整弁が、
    燃料流量を調整する弁体と、
    この弁体の作動圧力を設定するスプリングと、
    このスプリングの付勢力に抗って燃料供給圧力を受けて前記弁体が移動すると開かれる流路と
    を備えていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
  8. 燃焼用空気及び燃料を混合させ燃焼ガスを生成する内筒と、この内筒に供給する燃料を噴射する低負荷燃料ノズルと、前記内筒に供給する燃料を噴射する高負荷燃料ノズルとを備えたガスタービン燃焼器の改造方法において、
    前記低負荷燃料ノズル及び前記高負荷燃料ノズルに対してそれぞれ低負荷燃料配管及び高負荷燃料配管を介して同一の燃料供給装置から燃料が導かれるようになし、
    前記低負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力の上昇に伴って燃料供給量を増加させ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料供給量を減少させる低負荷燃料流量調整弁と、
    前記高負荷燃料配管に設けられ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料を供給し始める高負荷燃料流量調整弁と
    を追加することを特徴とするガスタービン燃焼器の改造方法。
  9. 燃焼用空気及び燃料を混合させ燃焼ガスを生成する内筒と、この内筒の上流側に位置し前記内筒に流入する燃焼用空気に旋回成分を付与する旋回器と、この旋回器から噴出する燃焼用空気に燃料を噴射する拡散燃料ノズルとを備えたガスタービン燃焼器の改造方法において、
    前記旋回器の外周側に前記内筒に供給される燃料を予め燃焼用空気と混合する予混合器と、この予混合器を流通する燃焼用空気に燃料を噴射する予混合燃料ノズルとを追加し、
    前記拡散燃料ノズル及び前記予混合燃料ノズルに対してそれぞれ低負荷燃料配管及び高負荷燃料配管を介して同一の燃料供給装置から燃料が導かれるようになし、
    前記拡散燃料配管に設けられ、燃料供給圧力の上昇に伴って燃料供給量を増加させ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料供給量を減少させる拡散燃料流量調整弁と、
    前記予混合燃料配管に設けられ、燃料供給圧力が設定値以上になると燃料を供給し始める予混合燃料流量調整弁と
    をさらに追加することを特徴とするガスタービン燃焼器の改造方法。
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