JP2759722B2 - ガスタ−ビンの燃焼制御装置 - Google Patents

ガスタ−ビンの燃焼制御装置

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JP2759722B2
JP2759722B2 JP4154274A JP15427492A JP2759722B2 JP 2759722 B2 JP2759722 B2 JP 2759722B2 JP 4154274 A JP4154274 A JP 4154274A JP 15427492 A JP15427492 A JP 15427492A JP 2759722 B2 JP2759722 B2 JP 2759722B2
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信一 大賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃焼にともなって発
生する窒素酸化物(NOx)の排出量の低減化、つまり
低N0x化を達成するようになされたガスタービンの燃
焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの燃焼器において、低NO
x燃焼を実現する手段として、例えば特平1−300
55号公報に開示されているように、燃焼室内に複数個
の予混合燃焼式の予混合バーナを配置し、これら予混合
バーナの燃焼作動数を負荷に応じて制御するようになし
たマルチバーナ燃焼器が知られている。このマルチバー
ナ燃焼器によれば、それ以前から行われていた低NOx
化の手段の一つで、燃焼室内に水や蒸気を噴射して燃焼
火炎温度を低下させる方法のもつ欠点、すなわち、エン
ジン熱効率の低下(水噴射の場合)、悪い水質によるタ
ービン等の腐蝕にともなうエンジンの寿命低下、さらに
は水質を良くするための前処理に要する設備および維持
管理費の高騰などの欠点を克服することができるととも
に、性能の低下を抑えつつ、大幅な低NOx化を達成す
ることができるという優れた効果を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 反面、上記のようなマ
ルチバーナ燃焼器においては、予混合燃焼にともない、
着火・起動時の火炎が不安定であること、負荷変動が頻
繁な場合、複数個のバーナのオン/オフ回数が増えて燃
焼が不安定になりやすいこと、予混合部への逆火を生じ
やすいことなどの課題を有する
【0004】このようなマルチバーナ燃焼器のもつ課題
を解消できるガスタービンの燃焼器として、本出願人
は、先に特43220号公報に開示されている
ように、燃焼室の中央部に燃料を直接燃焼室内に噴出す
る拡散燃焼式のパイロットバーナを設けるとともに、こ
のパイロットバーナの周囲に複数個の予混合燃焼式のメ
インバーナを配置し、その複数個のメインバーナを負荷
の変動に応じて作動制御するようにしたものを提案して
いる。この先に提案したガスタービンの燃焼器(以下、
先行技術と称す)によれば、燃焼室の中央部に設けたパ
イロットバーナが拡散燃焼式であって、常に良好な保炎
効果を有しているため、着火・起動時はもちろん、急激
な負荷変動があっても燃焼を安定よく保持することがで
き、また、各メインバーナの燃料噴出ノズルを分散型と
することにより、燃料と空気との混合距離・スペースを
大きくすることく、逆火の発生を概ね防止することが
できるという効果を奏する。
【0005】ところで、上記した先行技術において、パ
イロットバーナへの燃料供給は保炎機能を果たすに足り
る燃料供給するにとどまり、一つのメインバーナに逆
火が発生し、その逆火の検知にもとづいて該当するメイ
ンバーナへの燃料管に介在させた燃料遮断弁を遮断させ
て燃焼を停止したとき、残りのメインバーナへの燃料供
給量が相対的に増加して、それらメインバーナにおける
空気と燃料との混合比率が変化し、予混合燃焼によるN
Oxの低減効果が損なわれたり、残りのメインバーナの
逆火を招いたりして、ついにはエンジンの停止を余儀な
くされるなどの課題があるまた、従来、特公昭63−
8373号公報に開示されているように、第1燃焼室と
第2燃焼室とをこれら各燃焼室よりも小径のネック部も
しくはスロート部を介して連結し、各燃焼室内に燃料を
直接噴出する1次および2次燃料ノズルを設け、1次お
よび2次燃料ノズルへの燃料流量比を燃料流量制御装置
でもって可変制御するとともに、上記両燃料ノズルへの
全燃料流量を実質的に一定とするガスタービンの燃焼方
法および装置(以下、従来技術と称す)が提案されてい
る。 上記従来技術において、低負荷では1次燃料ノズル
のみが燃料を噴出して単段拡散燃焼し、中負荷状態では
1次および2次燃料ノズルが燃料を噴出して2段燃焼
し、高負荷状態では2次燃料ノズルのみが燃料を噴出し
て単段燃焼に移行し、この高負荷状態で逆火が発生する
と、この逆火を上記ネック部もしくはスロート部で防止
するとともに、隣接する他の第2燃焼室に連結された交
差点火管からの火炎で再点火される。 ところが、上記従
来技術によれば、低負荷では1次燃料ノズルのみが燃料
を噴出して単段拡散燃焼するものであり、着火・起動時
の火炎が不安定となるおそれがあり、また、負荷変動が
頻繁な場合、1次および2次燃料ノズルのオン/オフ回
数が増えて燃焼が不安定になりやすく、さらに、高負荷
状態で逆火が発生して交差点火管からの火炎で再点火さ
れると、その再点火時における空気と燃料との混合比率
が変化し、予混合燃焼によるNOxの低減効果が損なわ
れたり、交差点火管で連結された他の第2燃焼室におけ
る2次燃料ノズルの逆火を招いて、エンジンの停止を余
儀なくされるおそれがある。しかも、高負荷状態で発生
する逆火を防止するために、第1燃焼室と第2燃焼室と
をネック部もしくはスロート部を介して連結しなければ
ならず、燃料と空気との混合距離およびスペースが大き
くなるなどの課題がある。
【0006】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、上述の先行技術による効果を達成できるだけでな
く、逆火発生時の課題を解消することができるガスター
ビンの燃焼制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1に係るガスタービンの燃焼制御
装置は、燃焼室の中央部に燃料を直接燃焼室内に噴出す
る拡散燃焼式のパイロットバーナを設けるとともに、こ
のパイロットバーナの周囲に複数個の予混合燃焼式のメ
インバーナを配置し、これらメインバーナの各燃料供給
管およびパイロットバーナの保炎用燃料供給管を1つの
燃料マニホールドから分岐させてなるガスタービンの燃
焼器において、上記保炎用燃料供給管に固定オリフィス
を設けるとともに、上記パイロットバーナと上記燃料マ
ニホールドとの間に上記保炎用燃料供給管とは別に、通
常燃焼時には遮断状態に保持されるパイロット燃料遮断
弁と固定オリフィスとを有する燃料供給管を設け、この
燃料供給管のパイロット燃料遮断弁を、上記メインバー
ナの逆火時に遮断解除する燃料供給制御装置を設けた
とを特徴とする。
【0008】特に、請求項2のように、上記メインバー
ナとして、パイロットバーナを中心にして互いに180
°離れた箇所に配置された2個のバーナを一組として複
数組配置し、負荷の変動に応じて燃焼作動する組の数を
制御するように構成することが好ましい。
【0009】
【作用】この請求項1の発明によれば、燃焼室の中央部
に設けられたパイロットバーナが拡散燃焼式であるか
ら、良好な保炎効果を発揮して、その周囲に配置したメ
インバーナへの火移りが確実、容易で、着火・起動時の
燃焼火炎の安定化が図れるとともに、頻繁な負荷変動に
ともないメインバーナのオン/オフ回数が多くなって
も、燃焼を安定よく保持することが可能で、負荷の変動
に応じたメインバーナの1本当たりの等量比の変化によ
って低NOx燃焼を確実に維持することができる。ま
た、一つのメインバーナが逆火を発生し、その該当バー
ナへの燃料供給が停止されたとき、それまで遮断状態に
保持されていたパイロット燃料遮断弁が遮断解除され
て、燃焼が停止されるメインバーナへの供給量に相当す
る燃料がパイロットバーナ側へ供給されることになる。
これにより、他の残りのメインバーナへの燃料供給量の
増加にともなう混合比率の変化およびそれに原因する予
混合燃焼によるNOxの低減効果の低下、残りのメイン
バーナの逆火を防ぐことが可能である。さらに、保炎用
燃料供給管には固定オリフィスが設けられているため
に、そのサイズを変更することによってパイロットバー
ナとメインバーナの燃料の配分を最適化することが容易
であるとともに、上記固定オリフィスを設けた保炎用燃
料供給管には遮断弁がないために、エンジンの運転中は
上記燃料供給管を通じてパイロットバーナに常時一定量
の燃料が供給されており、したがって、エンジンの負荷
が遮断された場合でも安定した燃焼を維持することがで
きる。
【0010】特に、パイロットバーナを中心にして互い
に180°離れた箇所に配置された2個のメインバーナ
を一組として複数組配置し、負荷の変動に応じて燃焼作
動する組の数を制御することにより、負荷変動に応じた
燃焼制御に拘らず、常に燃焼の安定保持が可能である。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面にもとづい
て説明する。図1は、この発明の一実施例によるガスタ
ービンの燃焼器を示す断面図、図2は図1のA−A線に
沿った断面図である。両図において、1は円筒状の外
筒、2は外筒1内に収納された円筒状の燃焼室であり、
上記外筒1の一端側にはフランジ1a,3aを介してエ
ンジン(図示せず)の外壁3がボルト・ナットにより結
合されているとともに、外筒1の他端側にはエンドカバ
ー4がボルト5により固定されており、さらに上記燃焼
室2のエンドカバー4側の端部は蓋板6により閉塞され
ている。
【0012】7は燃料を直接燃焼室2内に噴出する拡散
燃焼式のパイロットバーナで、上記燃焼室2の中央部に
1つだけ設けられている。8は燃料と空気とを混合させ
たのちにその混合気を燃焼室2内に拡散させて噴出する
予混合燃焼式のメインバーナであって、上記パイロット
バーナ7の周囲で、かつそのパイロットバーナ7に近接
させて円周方向に等間隔を隔てて8個が配置されてい
る。これらパイロットバーナ7およびメインバーナ8は
ともに、上記蓋板6を貫通してその先端が燃焼室2内に
突出するように設けられている。
【0013】上記パイロットバーナ7は、円環状の旋回
スワーラ9を内嵌するパイロット用の空気流入管10と
この空気流入管10内に同心状に嵌合保持されたパイロ
ット燃料管11とこのパイロット燃料管11の先端部に
固定されたパイロット用(保炎用)多孔ノズル12とか
ら構成されており、上記パイロット燃料管11が後述す
るパイロット燃料供給管13に接続されている。上記パ
イロット用多孔ノズル12の噴孔12aは、図3に示す
ように、斜め外方に向かって開口し、かつ円周方向に等
間隔を隔てて複数個形成されている。
【0014】上記メインバーナ8は、円環状の旋回スワ
ーラ14を内嵌する空気流入管15とこの空気流入管1
5内に同心状に嵌合保持された燃料管16とこの燃料管
16の先端部に固定されて上記旋回スワーラ14に対向
位置させた分散型ノズル17とから構成されており、上
記燃料管16が後述する燃料供給管18に接続されてい
る。上記分散型ノズル17は、図4に示すように、燃料
管16の先端部から半径方向に放射状に延び、かつ先端
が閉じられた複数本(図では6本で示すが、それ以下で
も以上でもよい)のパイプ17Aにそれぞれ、燃料管1
6に対して直角な平面に位置するように多数の噴孔17
aが形成されて構成されている。また、上記旋回スワー
ラ14の内側のボス部14Aには空気通路19が形成さ
れているとともに、ボス部14Aの錐状先端部には斜め
外方に向かって空気を噴出する孔14aが形成されてい
て、空気の一部を上記空気通路19および孔14aを通
して燃焼室2内に噴出させることにより、ボス部14A
の過熱を抑制して予混合燃焼時の逆火を防止するように
なされている。
【0015】なお、上記した各旋回スワーラ9,14は
ともに、半径方向に延びた羽根が空気流入管10,15
の長手方向に対して所定の角度だけ傾けられた状態で円
周方向に並設されて構成されている。
【0016】さらに、上記エンドカバー4には、同心円
状の4つの燃料通路24A〜24Dが形成されており、
それら各燃料通路24A〜24Dが、パイロットバーナ
7を中心にして互いに180°離れた箇所に配置された
2個を一組とする4組のメインバーナ8における燃料供
給管18にそれぞれ接続されているとともに、これら各
燃料通路24A〜24D、上記パイロットバーナ7にお
けるパイロット燃料供給管13はそれぞれ、1つの燃料
マニホールド25(図5参照)から分岐された計6本の
燃料供給管26A〜26Fに接続されている。
【0017】図5は、上記のような構成のガスタービン
の燃焼器における燃料供給制御装置の系統図であり、同
図において、25は上述の燃料マニホールドで、この燃
料マニホールド25から分岐された6本の燃料供給管2
6A〜26Fのうち、パイロット燃料供給管26Fを除
く5本の燃料供給管26A〜26Eにはそれぞれ燃料遮
断弁27A〜27Eが介在されているとともに、上記パ
イロット燃料供給管26Fおよびパイロットバーナ7側
の1本の燃料供給管26Eには固定オリフィス28F,
28Eが介在されている。上記燃料遮断弁27A〜27
Eのうち、パイロットバーナ7側の1本の燃料供給管2
6Eに介在されている燃料遮断弁27Eは、通常燃焼時
には遮断状態に保持されており、メインバーナ8のいず
れか一つが逆火したときに逆火検知信号を受けて遮断解
除されるように構成されている。
【0018】29は空気マニホールドで、三方口電磁弁
30A〜30Eを介して上述した各燃料遮断弁27A〜
27Eを開閉制御するようになされている。また、31
は上記燃料マニホールド25の上流側に設置された一次
燃料供給制御装置で、フィルタ32、主燃料遮断弁3
3、アクチュエータ34を介して制御される燃料絞り制
御弁35、プライマリ電磁弁36、プライマリオリフィ
ス37等を備えており、その具体構成は従来から公知で
あるため、省略する。なお、図1中の38は点火栓であ
る。
【0019】つぎに、上記構成のガスタービンの燃焼器
における動作について説明する。パイロットバーナ7に
おいては、空気圧縮機(図示せず)から送給される圧縮
空気が空気流入管10に矢印Aのように流入し、旋回ス
ワーラ9を通って渦巻きながら燃焼室2内に拡散されて
供給されるとともに、燃料管11に供給された燃料は多
孔ノズル12の噴孔12aから燃焼室2内に噴出され
て、上記渦巻き状に空気により瞬間に拡散される。この
とき、渦巻きの中心部には安定した保炎部が形成される
ことになる。
【0020】一方、メインバーナ8においては、上記圧
縮空気が空気流入管15に矢印Bのように流入するとと
もに、燃料管16に供給された燃料は分散型ノズル17
の噴孔17aから上記空気流入管15内に噴出されて、
上記の空気と混合された後、旋回スワーラ14を通って
燃焼室2内に拡散されて噴出される。ここで、燃料は分
散型ノズル17の噴孔17aから空気流入管15内に分
散されて噴出されるので、その噴孔17aから旋回スワ
ーラ14までの距離が短くても、空気と充分に混合され
る。そして、点火栓38によりパイロットバーナ7への
着火が行われると、このパイロットバーナ7の周囲に近
接して配置されているメインバーナ8への着火が確実、
容易に行われ、これによって、燃焼室2内で所定の燃焼
が行われてエンジン駆動のための高圧の燃焼ガスを発生
する。
【0021】上記のような燃焼状態において、拡散燃焼
は中央部のパイロットバーナ7だけであり、あとは全て
メインバーナ8による予混合燃焼であるから、NOxの
発生量は十分に低減される。また、メインバーナ8にお
いては、上記旋回スワーラ14の内側のボス部14Aに
形成された空気通路19を経て、そのボス部14Aの錐
状先端部に形成された孔14aから斜め外方に向かって
空気が噴出されており、この空気により、ボス部14A
の過熱が抑制されるので、予混合燃焼時の逆火が防止さ
れる。
【0022】ところで、上記構成のガスタービンの燃焼
器においては、負荷の変動に応じて燃焼作動させるメイ
ンバーナ8の数を変更することにより、全負荷範囲にお
いて低NOxで安定した燃焼が行われる。すなわち、図
6は負荷運転時におけるバーナの燃焼作動状況を示し、
図7は燃焼起動時における弁制御方法を示す図であっ
て、円周方向に180°の間隔を置いて位置する2個の
メインバーナ8,8を一組(M1)として、負荷割合に
応じて、4組(M1,M2,M3,M4)それぞれに対
応する燃料遮断弁27A〜27Dを順次開にして、燃料
供給管26A〜26Dを通して各組のメインバーナ8に
燃料を供給して予混合燃焼させることにより、全負荷範
囲において低NOxで、かつ、高い効率の安定燃焼を行
わせることが可能である。なお、図7において、横軸は
エンジン回転数の割合を示し、縦軸は燃料量である。
【0023】上記の燃焼作動状態において、パイロット
バーナ7は常に上述のような拡散燃焼により、その中央
部に安定した保炎部を形成しており、負荷の変動に応じ
て、メインバーナ8を燃焼作動させる際の火移りが確実
に行われる。このような通常の燃焼作動状態では、パイ
ロットバーナ7にパイロット燃料供給管26Fおよび固
定オリフィス28Fを経て燃料が供給されており、燃料
供給管26Eに介在されている燃料遮断弁27Eは遮断
状態に保持されたままにある。
【0024】ここで、メインバーナ8のいずれか一つが
逆火したときは、その逆火が検知され、その検知信号を
受けて、三方口電磁弁30Eが切り換わって上記の燃料
遮断弁27Eが空気マニホールド29から送られる圧縮
空気により自動的に遮断解除される。これにともない、
上記パイロットバーナ7には、燃料供給管26Eおよび
固定オリフィス28Eを経て燃料が供給されることにな
り、その燃料が多孔ノズル12の噴孔12aから燃焼室
2内に噴出される。
【0025】このように、メインバーナ8の逆火発生に
ともない、その該当メインバーナ8への燃料供給が停止
されたとき、それまで遮断状態に保持されていた燃料遮
断弁27Eが遮断解除されて、燃焼が停止されるメイン
バーナ8への供給量に相当する燃料がパイロットバーナ
7側へ供給されて、該パイロットバーナ7の燃焼量が増
加することになる。したがって、一つのメインバーナ8
が逆火を発生しても、他の残りのメインバーナ8への燃
料供給量が増加することがなく、常に所定の混合比率を
保って、低NOxで、かつ、効率の良い安定燃焼を維持
することができ、また燃焼室2全体としてのNOx排出
量の増加も最小限に抑えることができる。さらに、保炎
用燃料供給管26Fには固定オリフィス28Fが設けら
れているために、そのサイズを変更することによってパ
イロットバーナ7とメインバーナ8の燃料の配分を最適
化することが容易であるとともに、上記固定オリフィス
28Fを設けた保炎用燃料供給管26Fには遮断弁がな
いために、エンジンの運転中は上記燃料供給管26Fを
通じてパイロットバーナ7に常時一定量の燃料が供給さ
れており、したがって、エンジンの負荷が遮断された場
合でも安定した燃焼を維持することができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、燃焼室の中央部に拡散燃焼式のパイロットバーナ
を設けることで、良好な保炎効果を発揮して、その周囲
に配置したメインバーナへの火移りを確実、容易にでき
るばかりでなく、着火・起動時の燃焼火炎の安定化を図
ることができ、負荷変動が激しくてメインバーナのオン
/オフ回数が多くなる条件下においても、燃焼を安定よ
く保持させて低NOx燃焼を確実に維持することができ
る。しかも、燃焼状態で一つのメインバーナが逆火を発
生し、その該当メインバーナへの燃料供給が停止された
とき、その燃焼が停止されるメインバーナへの供給量に
相当する燃料をパイロットバーナ側へ供給して、運転を
継続することができるので、逆火発生時に他の残りのメ
インバーナへの燃料供給量の増加による混合比率の変化
をなくして、予混合燃焼によるNOxの低減効果を良好
に維持できるとともに、エンジンの突然の停止に伴うプ
ラントの損失の発生を防止することができる。さらに、
保炎用燃料供給管には固定オリフィスが設けられている
ために、そのサイズを変更することによってパイロット
バーナとメインバーナの燃料の配分を最適化することが
容易であるとともに、上記固定オリフィスを設けた保炎
用燃料供給管には遮断弁がないために、エンジンの運転
中は上記燃料供給管を通じてパイロットバーナに常時一
定量の燃料が供給されており、したがって、エンジンの
負荷が遮断された場合でも安定した燃焼を維持すること
ができる。
【0027】また、この発明の請求項2によれば、パイ
ロットバーナを中心にして互いに180°離れた箇所に
配置された2個のメインバーナを一組として複数組配置
し、負荷の変動に応じて燃焼作動する組の数を制御する
ことにより、負荷変動に応じた燃焼制御に拘らず、燃焼
室内での燃焼バランスを良好に保って所定の低NOx効
果を確実に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるガスタービンの燃焼
器を示す縦断側面図である。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】図1の多孔ノズルの拡大正面図である。
【図4】図1の分散型ノズルの拡大縦断正面図である。
【図5】ガスタービンの燃焼器における燃料供給制御装
置の系統図である。
【図6】負荷運転時におけるバーナの燃焼作動状況を示
す図である。
【図7】燃焼起動時における弁制御方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 燃焼室 7 パイロットバーナ 8 メインバーナ 11 パイロット燃料管 13 パイロット燃料供給管 16 メイン燃料管18 メイン燃料供給管 25 燃料マニホールド26A〜26E 燃料供給管 26F パイロット(保炎用)燃料供給管 27A〜27D メイン燃料遮断弁 27E パイロット燃料遮断弁 28E 固定オリフィス 28F 固定オリフィス 31 燃料供給制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 武清 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社明石工場内 (56)参考文献 特開 平4−43220(JP,A) 特開 平5−149544(JP,A) 特開 平5−288081(JP,A) 特開 平5−149149(JP,A) 特公 昭63−8373(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23R 3/28 F02C 9/34 F23R 3/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室の中央部に燃料を直接燃焼室内に
    噴出する拡散燃焼式のパイロットバーナを設けるととも
    に、このパイロットバーナの周囲に複数個の予混合燃焼
    式のメインバーナを配置し、これらメインバーナの各燃
    料供給管およびパイロットバーナの保炎用燃料供給管を
    1つの燃料マニホールドから分岐させてなるガスタービ
    ンの燃焼器において、上記保炎用燃料供給管に固定オリ
    フィスを設けるとともに、上記パイロットバーナと上記
    燃料マニホールドとの間に上記保炎用燃料供給管とは別
    に、通常燃焼時には遮断状態に保持されるパイロット燃
    料遮断弁と固定オリフィスとを有する燃料供給管を設
    け、この燃料供給管のパイロット燃料遮断弁を上記メイ
    ンバーナの逆火時に遮断解除する燃料供給制御装置を設
    けたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 上記メインバーナは、パイロットバーナ
    を中心として互いに180゜離れた箇所に配置された2
    個を−組として複数組配置されており、負荷の変動に応
    じて燃焼作動する組の数を制御するように構成されてい
    る請求項1のガスタービンの燃焼制御装置。
JP4154274A 1992-05-20 1992-05-20 ガスタ−ビンの燃焼制御装置 Expired - Lifetime JP2759722B2 (ja)

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