JP2008170026A - 熱交換用プレート - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱交換器を構成するプレートの接合状態を適切なものとする表面形状として、プレートの多数箇所で確実に接合が行え、高い接合強度が得られると共に、異常高圧が加わった場合でもプレートの破断を招くことのない熱交換用プレートを提供する。
【解決手段】 凸部11頂部と凹部12裏側の各平坦部分に微小突起を配設し、プレートを熱交換器として組合せる際、プレートに対し他のプレートを表裏反転させて重ね合せると、各プレートの凸部11同士並びに凹部12裏側同士の接触が生じ、各微小突起が相手側の凸部又は凹部裏側の各平坦部分に接触することとなり、この重ね合せごとに溶接を行えば、突起を基点としてナゲットの生成を微小領域に抑えられることから、熱交換器構成状態でプレート間の隙間に過剰な圧力が加わってもプレートの破断には至らず、熱交換用流体が相手側流路に漏れることを確実に防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は金属薄板を成形して得られ、複数重ね合せ状態で一体化して熱交換器とされる熱交換用プレートに関し、特に、重ね合せたプレート同士を多数の当接箇所で確実に接合でき、熱交換器とした状態での耐圧強度を高められると共に、熱交換器に異常高圧が加わった場合のプレートの破断とそれに伴う熱交換用流体の漏れを防止できる熱交換用プレートに関する。
高温流体と低温流体との間で熱の授受(熱交換)を行わせる熱交換器の使用にあたり、熱伝達率を大きくして熱交換性能を高めたい場合には、従来からプレート式の熱交換器が多く用いられていた。このプレート式の熱交換器は、複数の略板状のプレートを平行に所定間隔で重ね合せ、各プレート間をそれぞれ流路として、各流路にはプレート一枚おきに高温流体と低温流体を交互に流して、各プレートを介して熱交換させる構造である。
このような従来のプレート式熱交換器の伝熱面形状としては、いわゆるヘリンボーンタイプの凹凸パターン形状が多く用いられていたが、この形状では圧力損失の低減と耐圧強度確保の両立が難しかったことから、近年、別の凹凸パターン形状が種々提案されており、例えば、本発明者により提案された例として、特開2005−221222号公報や特開2006−207860号公報、特開2006−214646号公報に示されるものがある。
この従来の熱交換用プレートでは、凸部と凹部を所定の配置パターンで配設しており、このプレートが同じ面を向い合わせにする配置で複数枚積層されて一体化され、熱交換器をなす状態で、プレート表面側で隣合うプレートの凸部同士、プレート裏面側で隣合うプレートのちょうど前記凹部の裏側にあたる隆起部分同士が、それぞれ当接する仕組みとなっている。
特開2005−221222号公報 特開2006−207860号公報 特開2006−214646号公報
従来の熱交換用プレートは前記各特許文献に示される構成となっており、この従来のプレートは、熱交換器構成状態で、積層されたプレートにおける多数の隆起形状部分同士を当接させることで、熱交換用流体から加わる圧力に対し変形しにくく、強度的に優れた構造となっており、熱交換用流体の流通するプレート間隙間の間隔を確保することができる。
この前記各特許文献に示された構成に加えて、当接する隆起形状部分同士を溶接等何らかの手法で接合一体化すれば、さらに強度を高められることは容易に考えられる。溶接の場合、各隆起形状部分の頂部に平坦部を設けて一定の接触面積を確保した上で、スポット溶接等の抵抗溶接法で単純に平坦部全体を溶接した場合、各プレート隆起形状部分の両平坦部にわたって広く溶融凝固部分であるナゲット60が形成され(図8(A)参照)、プレート同士が強固に一体化するため、強度的には優れたものとすることができる。
しかし、仮に何らかのトラブルで熱交換器の耐圧強度を超えるような高圧が、接合したプレートを離隔させるように加わった場合、プレートは一体化した高強度のナゲット部分でその一体化した状態を維持しようとするため、相対的に強度の弱くなっているナゲット周囲部分に強い応力が加わり、図8(B)に示すように、このナゲット周囲部分で二つのプレートの一方が破断し、他方のプレートにナゲット部分が全て残った形でプレート同士が分離する危険性が極めて高く、この場合破断箇所に生じた開口から熱交換用流体が相手側熱交換用流体の流路に漏れる状態となり、アンモニア等の有害な熱交換用流体を使用している場合は甚大な被害に繋がってしまうという問題があり、高圧流体を取扱う熱交換器として、プレート当接部分同士の溶接を安易に導入することはできないという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、熱交換器を構成するプレートの接合状態を適切なものとする表面形状として、プレートの多数箇所で確実に接合が行え、高い接合強度が得られると共に、仮に接合状態からプレートを離隔させるほどの高圧が加わった場合でも接合箇所でのプレートの破断を招かない適切な接合状態が得られる熱交換用プレートを提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換用プレートは、所定の凹凸パターンを有する金属製略板状体で形成され、同じ面同士が向い合う状態で複数重ね合され一体化されて熱交換器を構成し、一方の面側で接する一の熱交換用流体と他方の面側で接する他の熱交換用流体との間で熱交換を行わせる熱交換用プレートにおいて、前記凹凸パターンとして、一方の面側に頂部として所定の大きさの平坦面を有して所定配列で形成される多数の凸部と、前記一方の面側における凸部隆起方向と逆向きに凹んだ凹み形状で且つ底部として所定の大きさの平坦面を有して多数形成される凹部とを備え、前記各凸部及び各凹部が、プレート面に平行で且つプレート中心を通る中心軸線についてそれぞれ線対称となるパターン配置とされ、前記各凸部の頂部における頂部中心から外れた所定箇所、及び前記各凹部の底部裏側の各平坦部分における凹部の底部中心裏側部位から外れた所定箇所に、プロジェクション溶接用の微小突起が、各凸部ごと及び各凹部裏側ごとにそれぞれ同形状且つ同配置で、一又は複数形成されるものである。
このように本発明によれば、凸部頂部と凹部の底部裏側の各平坦部分にプロジェクション溶接用の微小突起を所定配置で配設し、複数のプレートを一体化させて熱交換器として組合わせる際、所定のプレートに対し他のプレートをその中心軸線を中心に位置関係を表裏反転させて同じ面同士を対向させて重ね合せると、各プレートの凸部同士並びに凹部裏側同士の接触が生じ、各微小突起が相手側の凸部頂部又は凹部底部裏側の各平坦部分に接触することとなり、この重ね合せごとに溶接を行えば、突起部分を基点に溶接がなされてナゲットの生成を微小領域に抑えた接合が行えることにより、熱交換器構成状態でプレート間の隙間に熱交換用流体から過剰な圧力が加わってもプレート同士の微小な接合部分が単純に離れるのみとなり、プレートの破断とそれに伴う孔の発生には至らず、熱交換用流体が相手側の流路に漏れることを確実に防止できる。また、隆起形状部分同士を単純に接触させた場合よりも強度を確保でき、より高い圧力に対応でき、各隙間に導入される各熱交換用流体とプレートとの熱伝達を極めて効率的に進行させられ、熱交換用流体間で効率よく熱交換が行える。
また、本発明に係る熱交換用プレートは、所定の凹凸パターンを有する金属製略板状体で形成され、異なる面同士が向い合う状態で複数枚重ね合され一体化されて熱交換器を構成し、一方の面側で接する一の熱交換用流体と他方の面側で接する他の熱交換用流体との間で熱交換を行わせる熱交換用プレートにおいて、前記凹凸パターンとして、一方の面側に頂部として所定の大きさの平坦面を有して所定配列で形成される多数の凸部と、前記一方の面側における凸部隆起方向と逆向きに凹んだ凹み形状で且つ底部として所定の大きさの平坦面を有して多数形成される凹部とを備え、前記各凸部及び各凹部が、プレート面に直交し且つプレート中心を通る中心軸線周りにプレートを180°回転させると、凸部位置と凹部位置がちょうど入れ替った状態となるパターン配置とされ、前記各凸部の頂部における頂部中心から外れた所定箇所、及び前記各凹部の底部裏側の各平坦部分における凹部の底部中心裏側部位から外れた所定箇所に、プロジェクション溶接用の微小突起が、それぞれ各凸部ごと及び各凹部裏側ごとに同じ形状で、且つ凸部における突起位置と前記中心軸線周りにプレートを180°回転させた状態での凹部裏側における突起位置とが互いに重ならずにずれる所定配置で、一又は複数形成されるものである。
このように本発明によれば、凸部頂部と凹部の底部裏側の各平坦部分にプロジェクション溶接用の微小突起を所定配置で配設し、複数のプレートを一体化させて熱交換器として組合わせる際、所定のプレートに対し他のプレートをその中心軸線を中心に表裏の向きはそのままに180°回転させて異なる面同士を対向させて重ね合せると、各プレートの凸部と凹部裏側との接触が生じ、各微小突起が相手側の凸部頂部又は凹部底部裏側の各平坦部分に接触することとなり、この重ね合せごとに溶接を行えば、突起部分を基点に溶接が行われてナゲットの生成を微小領域に抑えた接合が行えることにより、熱交換器構成状態でプレート間の隙間に熱交換用流体から過剰な圧力が加わってもプレート同士の微小な接合部分が単純に離れるのみとなり、プレートの破断とそれに伴う孔の発生には至らず、熱交換用流体が相手側の流路に漏れることを確実に防止できる。また、隆起形状部分同士を単純に接触させた場合よりも強度を確保でき、より高い圧力に対応でき、各隙間に導入される各熱交換用流体とプレートとの熱伝達を極めて効率的に進行させられ、熱交換用流体間で効率よく熱交換が行える。
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図6に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る熱交換用プレートの正面図、図2は図1のA−B部分拡大図、図3は図2のC−C断面図、D−D断面図、及び熱交換用プレート凸部の拡大図、図4は図2のE−E断面図、F−F断面図、及び熱交換用プレート凹部の拡大断面図、図5は本実施形態に係る熱交換用プレートの凸部当接状態、凸部接合状態、及び接合部分破壊状態の各説明図、図6は本実施形態に係る熱交換用プレートの重ね合せ状態における一断面図及び他断面図である。
前記各図において本実施形態に係る熱交換用プレート10は、矩形状の金属製略板状体で形成され、プレス成型される凹凸パターンとして、所定配列で多数形成される所定隆起形状の凸部11と、各凸部11配列の中間に配置され、凸部11の隆起方向と逆向きに凹んだ凹形状として多数形成される凹部12とを備える構成である。
前記凸部11は、プレート表面側で、略円錐台状の隆起形状として、プレート長辺方向並びに短辺方向へそれぞれ所定ピッチをなして複数列で直線状に並ぶ格子状配列で多数成型される構成である。この凸部11においては、頂部11aを略円形の平坦部分として形成される一方、円錐底面側の外周面端部をその周囲部分と滑らかに連続する曲面形状とされてなる構成である。そして、この凸部11の頂部11aには、プロジェクション溶接用の微小突起11bが、頂部11a中心点から外してプレート長辺方向に対する斜め方向に二つ並べて形成される。これら微小突起11bの高さは、熱交換用プレート10の板厚や凸部11の頂部11aの大きさによって変るが、約0.1mm前後とするのが望ましい。また、微小突起11bの先端部分は様々な形状を取り得るが、一部面取りしたような平坦面形状とするのが望ましい。
前記凹部12は、プレート表面側で、前記凸部11の配置に対し前記プレート長辺方向及び短辺方向にそれぞれ半ピッチずつずれた中間位置に凸部同様の格子状配列として配置され、凸部隆起方向と逆向きに凹んだ凹形状として多数成型される構成である。この凹部12では、底部12aが略円形の平坦部分として形成される一方、凹みの上側周縁部をその周囲部分と滑らかに連続する曲面形状とされてなり、この凹部12のちょうど裏側にあたる他方の面側への裏側隆起部分13が、略円錐台状に隆起した形状となる構成である。そして、凸部11同様、この凹部12の底部12a裏側の各平坦部分には、プロジェクション溶接用の微小突起12bが、底部12a中心点の裏側部位から外してプレート長辺方向に対する斜め向きに二つ並べて形成される。
この凸部11及び凹部12からなる凹凸パターンは、矩形状とされる熱交換用プレート10各部において、プレート天地方向(長辺方向)の中心、すなわちプレート短辺に平行で且つプレート中心を通る中心軸線についてちょうど線対称関係となる配置とされており、熱交換用プレート10に対し同形状の他の熱交換用プレート10を天地及び表裏を逆にした状態、すなわち、前記中心軸線を中心に位置関係を表裏反転させて同じ面同士を対向させて重ねると、各凹凸位置がそれぞれ一致することとなり、プレートから突出状態の凸部11同士又は凹部12の裏側隆起部分13同士がそれぞれ接触する。また、凸部11の各微小突起11bは、各凸部11ごとに同じ配置であるため、プレート重ね合せ状態では各凸部11の微小突起11b同士で重なることなくずれ、それぞれ相手側平坦部分に当接する状態となる。同様に、凹部12の各微小突起12bは、各凹部12裏側ごとに同じ配置であるため、プレート重ね合せ状態では各凹部12裏側の微小突起12b同士で重なることなくずれて、それぞれ相手側平坦部分に当接する状態となる。
こうした点を除けば、凹凸パターンは、熱交換用プレート10の一方の面に高温の熱交換用流体、他方の面に低温の熱交換用流体がそれぞれ接触して熱伝達を行うのに最適化された凹凸形状、例えば、熱伝達特性に優れた波形断面形状や、凝縮水を速やかに排出可能な溝状部分などを有する公知のパターンであり、詳細な説明は省略する。
なお、熱交換用プレート10の一方の面側における各凸部11及び凹部12の箇所は、それぞれ反対側のプレートの他面において凹部分と凸部分をなしているが、凸部11の裏側の凹部分と凹部12、また、凹部12の裏側の凸部分(裏側隆起部分13)と凸部11の各形状は、それぞれ同一(表裏対称)又は異なる形状(表裏非対称)のいずれかに統一されており、熱交換の条件により使い分けられる。
この熱交換用プレート10は、同形状の他プレートと同じ面同士を天地を逆にして向い合わせる状態で複数重ね合せて一体化され、前記凸部11の頂部11a同士、又は各凹部12の裏側隆起部分13同士を当接させ、この当接箇所以外の各プレート間に熱交換用流体が流通可能な隙間51、52を有する熱交換器を構成することとなる。この熱交換器をなす各プレートでは、プレートの隆起形状部分(凸部11と裏側隆起部分13)における微小突起11b、12bと頂部平坦面が接し、さらにプロジェクション溶接を経て微小突起部分が接合状態となり、その接合部分周囲の平坦部分同士も略当接状態となっていることから、強度が大きくプレート間に高い圧力が加わっても変形しにくく、プレート間隔の変化が抑えられ、熱交換用流体同士の圧力差が大きい状態にも対応できる。
次に、本実施の形態に係る熱交換用プレートを用いる熱交換器の組立工程について説明する。前工程で素材の金属薄板からプレス成型されて得られた熱交換用プレート10は、同様にして以前成型された他の熱交換用プレート10に対し天地及び表裏を逆にして同じ面同士を対向させた状態とされた上で、前記他のプレート上に重ね合される。この新たに重ね合された熱交換用プレートは、直前に重ねられた熱交換用プレートに対して常に天地及び表裏を逆にして同じ面同士を向い合わせた状態で重ね合されることとなり、さらに一つ前に重ねられた熱交換用プレート10とは全く同じ向きとなる。
重ねられて隣合う熱交換用プレート10においては、相対するプレート側へ突出している凸部11同士又は凹部12の裏側隆起部分13同士が互いに接触し、こうした接触部分以外で隣合う熱交換用プレート10は互いに所定間隔を維持して対向する状態となる。この重ね合せ状態で、凸部11の頂部11aで斜めに二つ並んだ各微小突起11bは、それぞれ相手側プレートの頂部11a平坦部分に当接し、微小突起11b同士で重ならない状態となる(図5(A)参照)。同様に、凹部12の底部12a裏側で斜めに二つ並んだ各微小突起12bは、それぞれ相手側プレートの凹部12の底部12a裏側平坦部分に当接し、微小突起12b同士で重ならない状態となる。
そして、熱交換用プレート10は、その重ね合されて互いに当接する箇所を、重ね合せの都度、プロジェクション溶接により一体化されることとなる。各溶接工程では、まず、接合しようとする各熱交換用プレート10に溶接用電極を当接させ、電極による押圧により各プレート同士の接触部分が所定圧力での接触を保つ中で、電極間に所定の溶接用電流を流すと、微小突起11b、12bに電流が集中して流れ、微小突起11b、12bと平坦部分の当接箇所から直接発生するジュール熱で各当接部分同士が昇温する加熱状態となり、この通電状態を所定の短時間維持することで、通常のプロジェクション溶接同様、微小突起11b、12bが潰れながら溶接されてそのまま接合部分となり、且つ微小突起部分の周囲の平坦部分同士が当接した状態が得られる(図5(B)参照)。
微小突起11b、12bを用いて溶接工程前の接触面積を小さくしていることで、頂部11aや底部12a裏側の各平坦部分をそのまま当接させて溶接する場合に比べ、ナゲット60の生成をごく小さい範囲に抑えることができる。また、個々の接合面積は小さいものの、微小突起11b、12bを複数設定して複数箇所で接合していることで必要な強度を確保できる。
溶接にあたり、溶接用電極は溶接対象となる二つのプレートにそれぞれ当接させるほか、新たに積重ねた最上位のプレートのみに電極を当接させるシリーズ溶接の手法を用いてもよい。また、溶接対象箇所を一つずつ溶接する他、同時多点溶接を行ってもよく、この場合平板電極等を用いることで広範囲の当接箇所に適切に電流が流れるようにすることができる。
こうして熱交換用プレートは、隣接するプレートに対し天地及び表裏を逆にした状態としながら、位置決めされて積重ねられ、重ねるごとにプロジェクション溶接により他プレートと一体化する過程を、熱交換器としてあらかじめ設定された所定枚数分繰返されることとなる。
各熱交換用プレート10が、重ね合せごとの溶接工程を経て、最終的に熱交換器の要部をなす集合体として一体に組合わされた状態(図6参照)では、各プレートの凸部11同士及び凹部12の裏側隆起部分13同士がそれぞれプロジェクション溶接で一体化されていることで、プレート10同士の接合強度が極めて高く、熱交換用流体を高い圧力としたり、二つの熱交換用流体間に高い圧力差を与えたりしたとしても、プレート10の変形等無く二つの熱交換用流体の間で問題なく熱交換を行わせることができる。
続いて、本実施の形態に係る熱交換用プレートを用いた熱交換器の使用状態について説明する。熱交換用プレート10が複数重ね合されて一体に組合わされた熱交換器構成状態では、各凸部11の隆起した側の一の隙間51に一の熱交換用流体を流入・流出させる一方、前記隙間51と熱交換用プレート10を隔てて位置する各凸部11の隆起方向と反対側の他の隙間52に、他の熱交換用流体を流通させると、二つの熱交換用流体の間で熱交換が行えることとなる。
各熱交換用プレート10においては、溶接部分が狭い箇所に限定され、溶接部分の強度はプレート自体の強度よりも弱くなっていることから、使用中に誤って使用限度を超えるような高圧がいずれかの熱交換用流体から加わった場合においても、この熱交換用流体の流通する隙間を挟む各プレートにおける微小な各溶接部分が壊れて、接合一体化したプレート同士が分離するのみとなり(図5(C)参照)、プレートの破断を抑えることができ、熱交換用流体が漏れるような事態に至らず、安全な状態を維持できる。
このように、本実施の形態に係る熱交換用プレートにおいては、凸部11の頂部11aと凹部12の底部12a裏側の各平坦部分にプロジェクション溶接用の微小突起11b、12bを所定配置で配設し、熱交換器の構成にあたり複数のプレートを同じ面同士対向させて重ね合せた状態で、凸部11同士並びに凹部12裏側同士の接触に伴い、微小突起が相手側の凸部11頂部又は凹部12底部裏側の各平坦部分に接触し、この接触部分を基点に溶接が行われてナゲットの生成を微小領域に抑えた接合が行えることから、プレート間の隙間51、52に熱交換用流体から過剰な圧力が加わってもプレート同士の微小な接合部分が単純に離れるのみでプレートの破断に伴う孔発生には至らず、熱交換用流体が相手側の流路に漏れることを確実に防止できる。また、隆起形状部分同士を単純に接触させた場合よりも強度を確保でき、より高い圧力に対応でき、各隙間51、52に導入される各熱交換用流体とプレートとの熱伝達を極めて効率的に進行させられ、熱交換用流体間で効率よく熱交換が行える。
なお、前記実施形態に係る熱交換用プレートにおいて、微小突起を備える所定形状の凸部及び凹部をそれぞれ設ける点以外については任意の構成とすることができ、前記凹凸パターン部分の周囲に配置されるプレート端部のフランジ部形状や流体流路となる開口孔の有無や配置箇所等を適宜設定することにより、プレート並列状態における各熱交換用流体の流入出位置を熱交換器の使用目的に適した配置で配設することができる。
また、前記実施形態に係る熱交換用プレートにおいて、前記凸部の隆起形状を略円錐台状とし、凹部形状についても裏側隆起部分が略円錐台状となるような凹み形状に形成する構成としているが、これに限らず、凸部形状を頂部の平坦面以外は任意の曲面による隆起形状や平面を組合わせた略多角錐台状とし、また凹部形状も裏側隆起部分がこの隆起形状同様の形状となるような所定凹み形状に形成する構成とすることもできる。さらに、凸部の突出高さや凹部の凹み深さについても、凸部と凹部で同じ所定寸法とする他、凸部の突出高さと凹部の凹み深さとを異ならせる構成とすることもできる。
また、前記実施形態に係る熱交換用プレートにおいては、熱交換器を構成する際、同じプレートを一つおきに表裏反転させて重ね合せ、熱交換器を組立てる構成としているが、これに限らず、図7に示すように、凹凸パターンを、プレート面に直交し且つプレート中心を通る中心軸線周りにプレートを180°回転させると、各凸部21位置と各凹部22位置がちょうど入れ替った状態となるパターン配置として設定し、プレートを他プレートに重ね合せる際に、表裏関係を一致させたまま180°回転させて異なる面同士対向させて重ね合せ、プレートの凸部21が、隣接する他プレートにおける凹部22の裏側隆起部分と当接すると共に、凹部22の裏側隆起部分が、隣接する他プレートの凸部22と当接して、表裏反転無しで適切に複数重ね合せ状態を得られる構成とすることもでき、熱交換器を構成する全てのプレートについてプレート端部のフランジ形状が同じで且つ表裏方向を同じ向きのままで重ね合せることを要求される場合、例えば、プレート重ね合せ状態で順次直接接触しつつ重なり合い、ろう付け等により互いに接合され、側面に一切開口を生じさせないフランジ形状や、間にガスケットを介在させるタイプのフランジ形状とされる場合に適切に対応でき、プレートの同じ面を向い合わせにして組合わせる場合と同様、隆起形状部分同士を当接させて強固な重ね合せ状態で一体化して熱交換器とすることができ、様々な熱交換器形式への対応が図れることとなる。
さらに、前記実施形態に係る熱交換用プレートにおいては、熱交換器を構成する際、熱交換用プレート10を一つおきに表裏反転させて重ね合せ、熱交換器構成を一種類のプレートのみで済ませるようにしているが、これに限らず、フランジ形状は同じながら凹凸パターンを表裏反転させた形状の別のプレートを併用するようにしてプレートを二種類とし、一つおきに異なるプレートを重ね合せる組合わせとすれば、熱交換器を構成する全てのプレートについてプレート端部のフランジ形状が同じで且つ同一の向きで重ね合せることを要求される熱交換器形式にも対応でき、一種類のプレートで構成する場合と同様、凹凸パターンの同じ形状の面を向い合わせにして隆起形状部分同士を当接させ、強固な重ね合せ状態で一体化して熱交換器とすることができる。
本発明の一実施形態に係る熱交換用プレートの正面図である。 図1のA−B部分拡大図である。 図2のC−C断面図、D−D断面図、及び熱交換用プレート凸部の拡大図である。 図2のE−E断面図、F−F断面図、及び熱交換用プレート凹部の拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る熱交換用プレートの凸部当接状態、凸部接合状態、及び接合部分破壊状態の各説明図である。 本発明の一実施形態に係る熱交換用プレートの重ね合せ状態における一断面図及び他断面図である。 本発明の他の実施形態に係る熱交換用プレートの要部拡大図である。 従来の熱交換用プレートにおける隆起形状部分の溶接接合状態及びプレート破断状態の各説明図である。
符号の説明
10 熱交換用プレート
11、21 凸部
11a 頂部
11b、12b 微小突起
12、22 凹部
12a 底部
13 裏側隆起部分
51、52 隙間
60 ナゲット

Claims (2)

  1. 所定の凹凸パターンを有する金属製略板状体で形成され、同じ面同士が向い合う状態で複数重ね合され一体化されて熱交換器を構成し、一方の面側で接する一の熱交換用流体と他方の面側で接する他の熱交換用流体との間で熱交換を行わせる熱交換用プレートにおいて、
    前記凹凸パターンとして、一方の面側に頂部として所定の大きさの平坦面を有して所定配列で形成される多数の凸部と、前記一方の面側における凸部隆起方向と逆向きに凹んだ凹み形状で且つ底部として所定の大きさの平坦面を有して多数形成される凹部とを備え、
    前記各凸部及び各凹部が、プレート面に平行で且つプレート中心を通る中心軸線についてそれぞれ線対称となるパターン配置とされ、
    前記各凸部の頂部における頂部中心から外れた所定箇所、及び前記各凹部の底部裏側の各平坦部分における凹部の底部中心裏側部位から外れた所定箇所に、プロジェクション溶接用の微小突起が、各凸部ごと及び各凹部裏側ごとにそれぞれ同形状且つ同配置で、一又は複数形成されることを
    特徴とする熱交換用プレート。
  2. 所定の凹凸パターンを有する金属製略板状体で形成され、異なる面同士が向い合う状態で複数枚重ね合され一体化されて熱交換器を構成し、一方の面側で接する一の熱交換用流体と他方の面側で接する他の熱交換用流体との間で熱交換を行わせる熱交換用プレートにおいて、
    前記凹凸パターンとして、一方の面側に頂部として所定の大きさの平坦面を有して所定配列で形成される多数の凸部と、前記一方の面側における凸部隆起方向と逆向きに凹んだ凹み形状で且つ底部として所定の大きさの平坦面を有して多数形成される凹部とを備え、
    前記各凸部及び各凹部が、プレート面に直交し且つプレート中心を通る中心軸線周りにプレートを180°回転させると、凸部位置と凹部位置がちょうど入れ替った状態となるパターン配置とされ、
    前記各凸部の頂部における頂部中心から外れた所定箇所、及び前記各凹部の底部裏側の各平坦部分における凹部の底部中心裏側部位から外れた所定箇所に、プロジェクション溶接用の微小突起が、それぞれ各凸部ごと及び各凹部裏側ごとに同じ形状で、且つ凸部における突起位置と前記中心軸線周りにプレートを180°回転させた状態での凹部裏側における突起位置とが互いに重ならずにずれる所定配置で、一又は複数形成されることを
    特徴とする熱交換用プレート。
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