JP2008169139A - ケトン化合物及び3級アルコール化合物の製造法 - Google Patents

ケトン化合物及び3級アルコール化合物の製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の課題は脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物の製造適性のある効率的な製造方法を提供することにある。更に詳しくは、入手容易な脂環式炭化水素基を有するケトンから効率よく製造適正のある方法で脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物の製造法を提供することにある。
【解決手段】
(A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程、(B)次いで下記一般式(2)で表される化合物を反応させる工程、を含むことを特徴とするケトン化合物(3)および3級アルコールの製造方法。式中、Cyは脂環式炭化水素基を表す。R1は炭化水素基を表す。Xは脱離基を表す。
【化1】
Figure 2008169139

【選択図】なし

Description

本発明は3級アルコール化合物の製造方法に関するものである。更に詳しくは、感光性樹脂に用いられる酸分解性モノマーの製造に有用な中間体となる3級アルコール化合物の製造方法に関する。また本発明は該脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物の製造の前駆体として有用な脂環式炭化水素基を有するケトン化合物の製造法に関する。
遠紫外線露光用ポジ型感光性樹脂には、一般的には酸分解性基を側鎖に有する(メタ)アクリル樹脂が採用されている。酸分解性基としては、3級アルコールエステルからなるエステル基が多用され、中でもドライエッチング耐性と反応性の観点から、脂環式炭化水素基が注目されている。通常、これらの(メタ)アクリル樹脂モノマーは、(メタ)アクリル酸、あるいは(メタ)アクリル酸ハライド等と脂環炭化水素基を有する3級アルコール化合物とのエステル化反応によって製造され、脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物は重要なモノマー原料となっている。
脂環式炭化水素環を有する3級アルコール化合物を製造する方法として、例えば、メチルエチルケトンなどの非対称ケトンに脂環式炭化水素基を有するグリニヤル試薬を反応させる方法が報告されている(非特許文献1参照)。しかしながら、このような製造方法による脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物の収率は低く、製造適性の観点で問題を有していた。
また、別なる脂環式炭化水素環を有する3級アルコール化合物を製造方法として、脂環式炭化水素を有するケトンにグリニヤル試薬を反応させて3級アルコールを合成する製造方法があるが、3級アルコールの収率は十分なものではなかった。(特許文献1参照)さらに脂環式炭化水素基を有するメチルケトン化合物に該製造方法を適用する場合、グリニヤル試薬が塩基として働き、メチル基の水素を引き抜くため反応が複雑化し、目的とする脂環炭化水素基を有する3級アルコール化合物の収率が下がるという問題を抱えていた。また入手が容易な脂環式炭化水素基を有するケトン化合物としては、メチルケトン誘導体が多く、それ以外の誘導体の入手は困難であるという問題を有していた。
従って、製造適性を有する脂環式炭化水素環を有する3級アルコール化合物の効率的な製造方法が望まれていた。
欧州特許出願第0990632A号明細書 ZhurnalOrganicheskoiKhimi 23(5) 970-976、1987
本発明の課題は脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物の製造適性のある効率的な製造方法を提供することにある。更に詳しくは、入手容易な脂環式炭化水素基を有するケトンから効率よく製造適正のある方法で脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物の製造法を提供することにある。
本発明の課題は下記構成によって達成された。
<1>
(A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程、
(B)次いで下記一般式(2)で表される化合物を反応させる工程、
を含むことを特徴とするケトン化合物(3)の製造方法。
Figure 2008169139

式中、
Cyは脂環式炭化水素基を表す。
1は炭化水素基を表す。
は脱離基を表す。
<2>
(A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程、
(B)次いで下記一般式(2)で表される化合物を反応させて下記一般式(3)で表されるケトン化合物へ変換する工程、
を含むことを特徴とする、3級アルコール化合物の製造方法。
Figure 2008169139

式中、
Cyは脂環式炭化水素基を表す。
1は炭化水素基を表す。
X1は脱離基を表す。
<3>
(A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程、
(B)次いで下記一般式(2)を反応させて下記一般式(3)で表されるケトン化合物へと変換する工程、
(C)一般式(3)で表されるケトン化合物に下記一般式(4)または一般式(5)で表される有機金属試薬を反応させる工程、
を含むことを特徴とする、3級アルコール化合物(6)の製造方法。
Figure 2008169139

式中、
Cyは脂環式炭化水素基を表す。
1、R2は各々独立して炭化水素基を表す。
1は脱離基を表す。
2はハロゲン原子を表す。
1はアルカリ土類金属を表す。
2はアルカリ金属を表す。
<4>
1およびR2が各々独立して炭素数1から4のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
<5>
Cyが炭素数3から7の単環式炭化水素環である上記<1>〜<3>のいずれかに記載の製造方法。
<6>
Cyが架橋式炭化水素環である上記<1>〜<3>のいずれかに記載の製造方法。
本発明により、製造適正を有する効率的なケトン化合物および3級アルコール化合物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明は、一般式(1)で表されるケトン化合物と塩基を反応させ(工程A)、得られた中間体に一般式(2)で表される化合物を反応させる(工程B)ことにより一般式(3)で表されるケトン化合物を製造する方法(スキーム1)、次に、一般式(3)で表されるケトン化合物と一般式(4)あるいは一般式(5)で表される有機金属試薬を反応させる(工程C)ことにより一般式(6)で表される3級アルコールを製造する方法(スキーム2)、から構成される。
これらの反応は通常、有機溶媒中において行われる。
Figure 2008169139
式中、
Cyは脂環式炭化水素基を表す。
1、R2は各々独立して炭化水素基を表す。
1は脱離基を表す。
2はハロゲン原子を表す。
1はアルカリ土類金属を表す。
2はアルカリ金属を表す。
まずスキーム1に表されるケトンの製造方法について詳しく説明する。
本発明における一般式(1)で表される化合物において、Cyで表される脂環式炭化水素基には単環式炭化水素基及び多環式炭化水素基が含まれる。
単環式炭化水素基としては、たとえば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基などの炭素数3から12のシクロアルキル基、シクロへキセニル基など炭素数3から12のシクロアルケニル基が挙げられる。好ましい単環式炭化水素基としては、炭素数3から7の単環式炭化水素基であり、より好ましくは、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
多環式炭化水素基には環集合炭化水素基、架橋環式炭化水素基が含まれ、環集合炭化水素基の例としては、ビシクロヘキシル基、パーヒドロナフタレニル基などが含まれる。架橋環式炭化水素環として、例えば、ピナン、ボルナン、ノルピナン、ノルボルナン、ビシクロオクタン環(ビシクロ[2.2.2]オクタン環、ビシクロ[3.2.1]オクタン環等)などの2環式炭化水素環及び、ホモブレダン、アダマンタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[4.3.1.12,5]ウンデカン環などの3環式炭化水素環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、パーヒドロ−1,4−メタノ−5,8−メタノナフタレン環などの4環式炭化水素環などが挙げられる。また、架橋環式炭化水素環には、縮合環式炭化水素環、例えば、パーヒドロナフタレン(デカリン)、パーヒドロアントラセン、パーヒドロフェナントレン、パーヒドロアセナフテン、パーヒドロフルオレン、パーヒドロインデン、パーヒドロフェナレン環などの5〜8員シクロアルカン環が複数個縮合した縮合環も含まれる。
好ましい架橋環式炭化水素環として、ノルボルニル基、アダマンチル基、ビシクロオクタニル基、トリシクロ[5、2、1、02,6]デカニル基、などが挙げられる。より好ましい架橋環式炭化水素環としてノルボニル基、アダマンチル基が挙げられる。
これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していても良く、好ましい置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されたヒドロキシル基、保護基で保護されたアミノ基などが挙げられる。好ましいハロゲン原子としては臭素、塩素、フッ素原子、好ましいアルキル基としてはメチル、エチル、ブチル、t−ブチル基が挙げられる。上記のアルキル基はさらに置換基を有していても良く、更に有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されたヒドロキシル基、保護基で保護されたアミノ基を挙げることができる。
保護基としては、たとえばアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、置換メチル基、置換エチル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。好ましいアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基、好ましい置換メチル基としてはメトキシメチル、メトキシチオメチル、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル基、好ましい置換エチル基としては、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、好ましいアシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル基などの炭素数1〜6の脂肪族アシル基、アルコキシカルボニル基としては炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基などが挙げられる。
以下に好ましい一般式(1)で表される化合物の具体例を表す。
Figure 2008169139
本発明における一般式(2)で表されるハロゲン化合物において、R1の炭化水素基は、例えば、炭素数1から10の直鎖、または分岐鎖状のアルキル基、アルケニル基などが挙げられる。好ましいアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロへキシル基が挙げられる。アルケニル基としてはビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基があげられる。さらに好ましい炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
本発明における一般式(2)で表される化合物において、Xで表される脱離基としては、塩素、臭素、ヨウ素原子などハロゲン原子、トシル基、メシル基などのアルキルまたはスルホニル基が好ましい例として挙げられる。
一般式(2)で表される化合物の使用量としては一般式(1)で表される化合物に対して0.5〜10.0等量が好ましく、0.75〜3.0等量が特に好ましい。
本発明において用いられる塩基としては、好ましくはナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミン、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピペリジド(LiTMP)、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LTSA)等の有機金属が挙げられ、リチウムジイソプロピルアミンが特に好ましい。
塩基の使用量は一般式(1)で表される化合物に対して0.5〜10.0等量が好ましく、特に0.75〜1.5等量が好ましい。
本発明において用いられる有機溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればよく、例えば、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ヘプタン、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素などが使用できる。好ましくはジエチルエーテル、テトラヒドロフランである。
有機溶媒の使用量としては一般式(1)で表される化合物に対して0.01M(モル/リットル)〜10.0Mが好ましく、特に0.5〜5.0Mが好ましい。
本発明の反応温度としては溶媒の沸点まで採用できるが−78℃〜40℃以下が好ましい。
反応形態としては、通常、式(1)で表される化合物を溶解した溶媒に対して塩基を滴下し、混合、攪拌し、さらに一般式(2)で表される化合物を滴下して、混合、攪拌することによって行う。
反応終了後、必要ならば水等でクエンチした後、有機溶媒にて抽出、水、飽和食塩水などで洗浄、蒸留を行い、一般式(3)で表される目的化合物を得ることができる。通常精製せずに十分な純度の目的化合物を得ることができるが、必要に応じて晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製手段を用いるができる。
ここで、(A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程と、
(B)次いで下記一般式(2)で表される化合物を反応させる工程とは、溶媒の置換や反応物の抽出・洗浄を行っても行わなくてもよい。
また、工程(B)で一般式(3)で表される化合物を得た後、抽出することなくそのまま後述するスキーム2の反応(工程(C))に供してもよい。
以下にスキーム2に表される3級アルコールの製造方法について詳しく説明する。
本発明における一般式(4)または一般式(5)で表される有機金属試薬において、R2で表される炭化水素基としては、例えば、炭素数1から10の直鎖、または分岐鎖状のアルキル基などが挙げられる。好ましい炭化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロへキシル基が挙げられる。
2で表されるハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
1はアルカリ土類金属を示し、例えばマグネシウムが挙げられる。特に、有機マグネシウム化合物はハロゲン化銅やリチウムクロライドと組み合わせて用いることができる。
一般式(4)で表される化合物の使用量としては基質である式(3)で表されるケトン化合物に対して0.5〜5.0等量が好ましい。
2はアルカリ金属を示し、例えばリチウムが挙げられる。
一般式(5)で表される化合物の使用量としては基質に対して0.5〜5.0等量が好ましい。
スキーム2で用いられる有機溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればよく、例えば、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ヘプタン、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素などが使用できる。好ましくはジエチルエーテル、テトラヒドロフランである。本発明の反応温度としては−78℃〜溶媒の沸点までが好ましい。
反応は、通常、一般式(4)あるいは一般式(5)で表される有機金属化合物を、式(3)で表される化合物を溶解した溶媒に対して滴下してから15分〜3時間、混合、攪拌することによって行う。反応終了後、必要ならば水等でクエンチした後、例えば、濾過、濃縮、抽出、洗浄、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製手段を用いることで、一般式(6)で表される目的化合物を得ることができる。
本発明によって得られた3級アルコールは遠紫外線露光用ポジ型感光性樹脂の原料として有用である。特に本発明によって得られた脂環式炭化水素基を有する3級アルコール化合物と(メタ)アクリル酸、あるいは(メタ)アクリル酸ハライド等とのエステル化反応によって得られる酸分解性モノマーは有用である。このモノマーを用いて合成された感光性樹脂を使用すると、優れた性能を有するレジスト組成物を得ることが出来る。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)エチルアダマンチルケトン(7)の合成
攪拌子、温度計を備えた1L3口フラスコにジイソプロピルアミン52 gを加え、1.6M n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)320mlを液温を5℃に管理しながら滴下し、窒素雰囲気下、リチウムジイソプロピルアミンを調整した。
攪拌子、温度計を備えた2L3口フラスコにメチルアダマンチルケトン75g(和光純薬工業)をTHF 220 mlに溶解させた。窒素雰囲気下、液温を5 ℃に管理しながら(a)で調整したリチウムジイソプロピルアミンをゆっくりと滴下し30分攪拌した。続いてヨードメタン90 gを滴下し、室温で1時間攪拌した。500 mlの氷水に反応系を加え、さらに30分室温で攪拌した。この混合液を1M塩酸水溶液で1回洗浄し、飽和食塩水で3回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去し(65.5 g、81%)のエチルアダマンチルケトン(7)を得た。
Figure 2008169139
300MHz−1H−NMR(CDCl3)
δ1.05(t、3H)、δ1.6〜1.78(m、12H)、δ1.80(d、3H)、δ2.47(q、2H)
(実施例2)2−アダマンチルブタン−2−オールの合成
攪拌子、温度計を備えた1L3口フラスコにエチルアダマンチルケトン40g、THF300 mlを加えた。窒素雰囲気下、液温を0 ℃に管理しながら、メチルマグネシウムブロミド3.0M(ジエチルエーテル溶液)75 mlを1時間かけてゆっくりと滴下し、3時間攪拌した。この反応系を氷水に加え、30分室温で攪拌した後、1M塩酸水溶液、10%重曹水で各1回ずる洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去することで、カラム精製無しに十分な純度を有する2−アダマンチルブタン−2−オール(38.1g、88%)を得た。
Figure 2008169139
300MHz−1H−NMR(CDCl3)
δ0.93(t、3H)、δ1.04(s、3H)、δ1.51〜1.73(m、14H)、δ2.00(brs、3H)
(実施例3)2−シクロへキシルブタン-2−オール(10)の合成
メチルアダマンチルケトンの代わりにメチルシクロへキシルケトン(和光純薬工業)を用いる他は実施例1と同様に実施し、2−シクロへキシルブタン−2−オール(9)を得た。続いてエチルアダマンチルケトンの代わりに(9)を用いる他は、実施例2と同様に合成し, 2−シクロへキシルブタン-2−オール(10)を得た。
Figure 2008169139
Figure 2008169139
300MHz−1H−NMR(CDCl3)
δ0.90(t、3H)、δ0.95〜1.38(m、10H)、δ1.50(q、2H)、δ1.60〜δ1.87(m、5H)
(実施例4)2−アダマンチルブタン-2−オールの合成
攪拌子、温度計を備えた1L3口フラスコに実施例1にて合成したエチルアダマンチルケトン40g、THF300 mlを加えた。アルゴン雰囲気下、液温を−60 ℃に管理しながら、メチルリチウム2.2M(ジエチルエーテル溶液)104 mlを1時間かけてゆっくりと滴下し、3時間攪拌した。この反応系を氷水に加え、30分室温で攪拌した後、1M塩酸水溶液、10%重曹水で各1回ずる洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去し(34.6g、80%)の2−アダマンチルブタン-2−オールを得た。
(比較例1)2−アダマンチルブタン−2−オールの合成
攪拌子、温度計を備えた1L3口フラスコにメチルアダマンチルケトン45g、THF300 mlを加えた。液温を0 ℃に管理しながら、エチルマグネシウムブロミド1.0 M(THF溶液)を1時間かけて滴下し、2時間攪拌した。この反応系を氷水に加え、30分室温で攪拌した後、1M塩酸水溶液、10%重曹水で各1回ずる洗浄し、飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を除去した。目的化合物である2−アダマンチルブタン−2−オール以外の生成物も得られてしまう為、シリカゲルクロマトグラフィーで精製することにより2−アダマンチルブタン−2−オール(8.95 g、17%)を得た。

Claims (6)

  1. (A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程、
    (B)次いで下記一般式(2)で表される化合物を反応させる工程、
    を含むことを特徴とするケトン化合物(3)の製造方法。
    Figure 2008169139

    式中、
    Cyは脂環式炭化水素基を表す。
    1は炭化水素基を表す。
    は脱離基を表す。
  2. (A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程、
    (B)次いで下記一般式(2)で表される化合物を反応させて下記一般式(3)で表されるケトン化合物へ変換する工程、
    を含むことを特徴とする、3級アルコール化合物の製造方法。
    Figure 2008169139

    式中、
    Cyは脂環式炭化水素基を表す。
    1は炭化水素基を表す。
    1は脱離基を表す。
  3. (A)下記一般式(1)で表される化合物に塩基を作用させる工程、
    (B)次いで下記一般式(2)を反応させて下記一般式(3)で表されるケトン化合物へと変換する工程、
    (C)一般式(3)で表されるケトン化合物に下記一般式(4)または一般式(5)で表される有機金属試薬を反応させる工程、
    を含むことを特徴とする、3級アルコール化合物(6)の製造方法。
    Figure 2008169139

    式中、
    Cyは脂環式炭化水素基を表す。
    1、R2は各々独立して炭化水素基を表す。
    1は脱離基を表す。
    2はハロゲン原子を表す。
    1はアルカリ土類金属を表す。
    2はアルカリ金属を表す。
  4. 1およびR2が各々独立して炭素数1から4のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. Cyが炭素数3から7の単環式炭化水素環である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  6. Cyが架橋式炭化水素環である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105111043A (zh) * 2011-09-03 2015-12-02 株式会社大赛璐 不对称叔醇及(甲基)丙烯酸酯的制造方法

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