JP2008166354A - 電子部品用封止材、その形成方法及び形成装置 - Google Patents

電子部品用封止材、その形成方法及び形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐衝撃性、耐湿性などに優れる電子部品封止材を提供する。また、生産性に優れた電子部品用封止材形成方法及び形成装置を提供する。更に、それらにより形成された封止材で保護された電子部品を提供する。
【解決手段】少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材の形成法方法であって、第1の硬化性組成物を電子部品の接続端子周辺に付与する第1硬化性組成物設置工程と、第2の硬化性組成物を該第1の硬化性組成物を付与した電子部品の接続端子周辺部以外の部分に付与する第2硬化性組成物設置工程と、光により光硬化性組成物を硬化させる硬化性組成物硬化工程とを有することを特徴とする電子部品用封止材の形成方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、耐衝撃性、耐湿性などに優れ、かつ生産性に優れた電子部品用封止材、そのの形成方法及び形成装置に関する。
従来、回路基板に半導体チップやコンデンサ等の電子部品素子を配置した電子部品がある。このような電子部品は、セラミック回路基板上に電子部品素子を搭載し、その上部からペースト状の電子部品封止材を塗布し、この塗膜を熱硬化して電子部品封止材膜を形成していた。この封止材膜によって、電子部品素子や回路基板上に形成した配線パターンを外部からの衝撃や、湿気などから保護していた。
特許文献1には、半導体素子の接合部にシリンジノズルから封止材を滴下して封止する方法が開示されている。この方法は、1液の特定した材料を滴下するため、位置精度、生産性に難点があるとともに、1液用のポッティング装置であるため、封止材の多機能化は装置上難しかった。
特に電子部品用の封止材の必要機能は、耐衝撃性及び耐湿性などであるが、特許文献2には、耐衝撃性、耐湿性などを熱硬化樹脂を用いて改良する技術が開示されている。しかしながら熱硬化樹脂は、高温処理が必要なこと、反応時間(タクト時間)が長いことなどから電子部品に対する信頼性及び生産性が悪く問題であった。
そこで、特許文献3には、量産性の観点から封止材に光硬化型樹脂を用いたインクジェットヘッドが開示されている。この特許文献3に開示されている方法では、室温硬化型封止材、光硬化型封止材を用いている。これらはそれぞれ、室温における熱により硬化する封止材と光励起により硬化する封止材でありため、硬化機構が相異し、硬化(反応)時間が異なる。そのためため製造方法に制約がある。これらの要因により、生産効率が悪く問題であった。
特許第2983267号明細書 特開2005−146008号公報 特開平8−58078号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、耐衝撃性、耐湿性などに優れ、かつ生産性に優れた電子部品用封止材形成方法及び形成装置を提供することである。更に、それらにより形成された封止材で保護された電子部品を提供することである。
本発明に係る上記課題は下記の手段により解決される。
1.少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材の形成法方法であって、第1の硬化性組成物を電子部品の接続端子周辺に付与する第1硬化性組成物設置工程と、第2の硬化性組成物を該第1の硬化性組成物を付与した電子部品の接続端子周辺部以外の部分に付与する第2硬化性組成物設置工程と、光により光硬化性組成物を硬化させる硬化性組成物硬化工程とを有することを特徴とする電子部品用封止材の形成方法。
2.インクジェット装置を用いて前記第1硬化性組成物及び第2硬化性組成物が設置されることを特徴とする前記1に記載の電子部品用封止材の形成方法。
3.前記第1の硬化性組成物及び第2の硬化性組成物がいずれも光硬化性組成物であることを特徴とする前記1又は2に記載の電子部品用封止材の形成方法。
4.前記の少なくとも1種の光硬化性組成物が光重合性化合物を含有するインクジェット用インクであり、前記第1の硬化性組成物の硬化後の硬化物の引張弾性率が1〜500MPaであり、かつ前記第2の硬化性組成物の硬化後の硬化物の吸水率が0〜1%であることを特徴とする前記1〜3のいずれか一項に記載の電子部品用封止材の形成方法。
5.少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材であって、電子部品の接続端子が第1の硬化性組成物の硬化物によって被覆された第1樹脂硬化部と、該第1樹脂硬化部以外の部分の少なくとも一部が第2の硬化性組成物の硬化物によって被覆された第2樹脂硬化部とを有することを特徴とする電子部品用封止材。
6.前記第1樹脂硬化部および第2樹脂硬化部のいずれも、光硬化性組成物の硬化物であることを特徴とする前記5に記載の電子部品用封止材。
7.第1の光硬化性組成物の硬化後の引張弾性率が1〜500MPaであり、かつ第2の光硬化性組成物の硬化後の吸水率が0〜1%であることを特徴とする前記5又は6に記載の電子部品用封止材。
8.インクジェット方式による電子部品用封止材の形成装置であって、前記1〜4のいずれか一項に記載の電子部品用封止材の形成方法により封止材を形成することを特徴とする電子部品用封止材の形成装置。
本発明の上記手段により、耐衝撃性、耐湿性などに優れ、かつ生産性に優れた電子部品封止材の形成方法及び形成装置を提供することができる。更に、それらにより形成された封止材で保護された電子部品を提供することができる。
すなわち封止材として重要な機能・性能は、耐衝撃性、耐湿性び生産性などであるが、本発明において、耐衝撃性及び耐湿性の向上については、性能が異なる特殊光重合性化合物を含有する2種以上の組成物を用いることで達成することができる。また、生産性の改善については、電子部品上に第1の光硬化性組成物を必要箇所に最低限の必要量を付与し第1の樹脂硬化層(部)を形成し、かつ第2の光硬化性組成物を当該電子部品上に付与し第2の樹脂硬化層(部)を形成することで、封止材使用量が低減でき、生産性も向上し、コストダウンにもつながる。更に、光により硬化する重合性化合物を含有する組成物を用いて硬化機構を統一化することにより、硬化機構の相異による問題を回避し、改善することができる。
更に、当該光硬化性組成物(例えば、インクジェット用インク組成物等)を用いてインクジェット方式による方法及び封止材形成装置により、電子部品上に位置精度良く封止材を形成することができる。これらによって、耐衝撃性、耐湿性などに優れ、かつ生産性に優れた封止材で保護され、性能安定化された電子部品を提供することができる。
本発明の電子部品用封止材の形成方法は、少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材の形成法方法であって、第1の硬化性組成物を電子部品の接続端子周辺に付与する第1硬化性組成物設置工程と、第2の硬化性組成物を該第1の硬化性組成物を付与した電子部品の接続端子周辺部以外の部分に付与する第2硬化性組成物設置工程と、光により光硬化性組成物を硬化させる硬化性組成物硬化工程とを有することを特徴とする。この特徴は、請求項1〜8に係る発明に共通する技術的特徴である。
なお、本願において、「硬化物」とは、重合性化合物や重合開始剤その他の化合物を含有する組成物を、光や熱により重合や架橋反応等して硬化した組成物(樹脂)をいう。
また、本発明に係る組成物の硬化物の引張弾性率は「JIS K 7127」試験方法に準拠する測定により得られる測定値である。吸水率は「JIS K 6911」試験方法に準拠する測定により得られる測定値である。
以下、本発明とその構成要素等について詳細な説明をする。
(電子部品用封止材の形成方法)
本発明の電子部品用封止材の形成方法は、少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材の形成法方法であって、第1の硬化性組成物を電子部品の接続端子周辺に付与する第1硬化性組成物設置工程と、第2の硬化性組成物を該第1の硬化性組成物を付与した電子部品の接続端子周辺部以外の部分に付与する第2硬化性組成物設置工程と、光により光硬化性組成物を硬化させる硬化性組成物硬化工程とを有することを特徴とする。
本発明においては、耐衝撃性、耐湿性、生産性等の観点から、前記第1の硬化性組成物及び第2の硬化性組成物がいずれも光硬化性組成物であることが好ましい。また、前記の少なくとも1種の光硬化性組成物が光重合性化合物を含有するインクジェット用インクであり、前記第1の硬化性組成物の硬化後の硬化物の引張弾性率が1〜500MPaであり、かつ前記第2の硬化性組成物の硬化後の硬化物の吸水率が0〜1%であることが好ましい。
なお、本願でいう「光重合性化合物」には、後述するように、モノマー、オリゴマー、ポリマー(樹脂)等の化学構造形態を有するものが含まれる。
また、本発明においては、後述するように、インクジェット装置を用いて前記硬化性組成物が設置されることが好ましい。
以上より、本発明の電子部品用封止材の形成方法により形成される電子部品用封止材の態様としては、少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材であって、電子部品の接続端子が第1の硬化性組成物の硬化物によって被覆された第1樹脂硬化部と、該第1樹脂硬化部以外の部分の少なくとも一部が第2の硬化性組成物の硬化物によって被覆された第2樹脂硬化部とを有することを特徴とする。
なお、前記第1樹脂硬化部および第2樹脂硬化部のいずれも、光硬化性組成物の硬化物であることが好ましい。また、前記第1の光硬化性組成物の硬化後の引張弾性率が1〜500MPaであり、かつ前記第2の光硬化性組成物の硬化後の吸水率が0〜1%である態様が好ましい。
(本発明で用いられる光硬化性組成物)
本発明においては、少なくとも1種の光硬化性組成物を用いることを特徴とする。
本発明においては、耐衝撃性、耐湿性、生産性等の観点から、前記第1の硬化性組成物の硬化後の硬化物の引張弾性率が1〜500MPaであり、かつ前記第2の硬化性組成物の硬化後の硬化物の吸水率が0〜1%であることが好ましい。
本発明において用いられる光硬化性組成物は、当該光硬化性組成物に光を照射したときに、照射された光によって、当該組成物が重合反応を開始し、硬化し、硬化物(樹脂)を形成する組成物であることを要する。
なお、当該組成物は、後述する各種光重合性化合物を含有する組成物であることが好ましい。特に当該組成物が、インクジェット用インク(「インクジェット用インク組成物」、又は単に「インク組成物」ともいう。)であることが好ましい。
ここで、照射する光としては、当該組成物の光吸収特性に応じて、適切な波長領域の光を選択することが好ましい。本発明において、特に好ましい光は、所謂「活性光線」である。すなわち、波長180〜500nmの紫外線乃至可視光線領域の光が好ましい。
光源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、発光ダイオード(LED)、太陽光が挙げられる。
本発明に係る組成物は、以下で詳述するラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物等の光重合性化合物のモノマー、オリゴマー又はポリマー、或いはこれらの混合物と、光ラジカル重合開始剤、及び光カチオン重合開始剤等を成分として含むことを要する。
光重合性組成物としては、光照射の際ラジカル反応によって重合する光ラジカル重合性組成物や、カチオン化学種が反応活性種となって重合するカチオン重合系のカチオン重合性組成物が知られている。これらは、例えば特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号等の各号公報に記載されている。また、最近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂も、例えば、特開平6−43633号、特開平8−324137等に公開されている。
また、特開2005−153386号等では光硬化型ポリビニルアルコール誘導体の重合物が公開されている。マレイミド誘導体としては、特開昭61−250064号、特開昭62−79243号、特開平6−298817号、特開平11−124403号等が公開されている。本発明では、上記要件を満たす限り、いずれの材料も使用可能である。
本発明においては、材料の人体への影響が少ない(皮膚刺激性等)、カチオン重合系、光硬化型ポリビニルアルコール誘導体、マレイミド等が好ましい。より好ましくはインクジェット用途において低粘度が必須であること、酸素による重合阻害受けにくく高分子量化したい耐薬品性、耐水性、高表面強度が期待できることより、カチオン重合系、光硬化型ポリビニルアルコール誘導体が好ましい。
以下、本発明に係る組成物の各種成分について説明する。
<ラジカル重合性化合物>
ラジカル重合性化合物として好ましい化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどのようなものでもよい。モノマー、オリゴマー、ポリマー等の化学構造形態を有するものが含まれる。ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するため、任意の比率で2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。
具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、さらに具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
その他のラジカル重合系化合物としては、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられる。更に具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載された周知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
本発明に係る光硬化性組成物(インクジェット用インク組成物等)に対するラジカル重合性化合物の添加量は1〜97質量%とすることが好ましい。
<カチオン重合性化合物>
カチオン重合性化合物としては、カチオン重合により高分子化の起こるタイプである、例えばエポキシタイプの紫外線硬化性プレポリマーや1分子内にエポキシ基を2個以上含有するモノマーを適用することができる。このようなプレポリマーとしては、例えば、脂環式ポリエポキシド類、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物類及びエポキシ化ポリブタジエン類等を挙げることができる。これらのプレポリマーやモノマーは、その一種を単独で使用することもできるし、又その二種以上を混合して使用することもできる。
カチオン重合系光硬化樹脂中に含有されるカチオン重合性組成物としては、他に例えば下記の(1)スチレン誘導体、(2)ビニルナフタレン誘導体、(3)ビニルエーテル類及び(4)N−ビニル化合物類、(5)オキセタン類等を挙げることができる。
(1)スチレン誘導体
例えば、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン等
(2)ビニルナフタレン誘導体
例えば、2−ビニルナフタレン、α−メチル−2−ビニルナフタレン、β−メチル−2−ビニルナフタレン、4−メチル−2−ビニルナフタレン、4−メトキシ−2−ビニルナフタレン等
(3)ビニルエーテル類
例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
(4)N−ビニル化合物類
例えば、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロール、N−ビニルフェノチアジン、N−ビニルアセトアニリド、N−ビニルエチルアセトアミド、N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミダゾール等
(5)オキタセン化合物類
オキセタン環を有する化合物を意味し、例えば、特開2001−220526号、特開2001−310937号に記載されているような、公知のオキセタン化合物を使用することができる。本発明に係るオキセタン化合物は、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。オキセタン化合物はオキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
オキセタン化合物の具体例について説明するが、これらに限定されるものではない。1個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2008166354
一般式(1)において、R1は水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基、フェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、またはエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、ペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。本発明で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
2個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2008166354
一般式(2)において、R1は、上記一般式(1)におけるそれと同様の基である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等の線状または分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基、ポリ(プロピレンオキシ)基等の線状または分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基、ブテニレン基等の線状または分枝状不飽和炭化水素基、またはカルボニル基またはカルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、カルバモイル基を含むアルキレン基等である。
また、R3としては、下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基も挙げることができる。
Figure 2008166354
一般式(3)において、R4は、水素原子やメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、またはカルバモイル基である。
Figure 2008166354
一般式(4)において、R5は、酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32、またはC(CH32を表す。
Figure 2008166354
一般式(5)において、R6は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。R7としては、さらに、下記一般式(6)で示される基から選択される基も挙げることができる。
Figure 2008166354
一般式(6)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、またはアリール基である。mは0〜100の整数である。
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記例示化合物1、2が挙げられる。
Figure 2008166354
例示化合物1は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボニル基である化合物である。また、例示化合物2は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3が前記一般式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
2個のオキセタン環を有する化合物において、上記の化合物以外の好ましい例としては、下記一般式(7)で示される化合物がある。一般式(7)において、R1は、前記一般式(1)のR1と同義である。
Figure 2008166354
また、3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、下記一般式(8)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2008166354
一般式(8)において、R1は、前記一般式(1)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基または下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3または4である。
Figure 2008166354
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基またはプロピル基等の低級アルキル基である。また、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
Figure 2008166354
さらに、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(9)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2008166354
一般式(9)において、R8は前記一般式(6)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基またはトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。R1は前記一般式(6)のR1と同義である。
本発明で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す例示化合物4、5、6がある。
Figure 2008166354
上述したオキセタン環を有する各化合物の製造方法は、特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えば、パティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。また、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの具体的化合物例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2008166354
カチオン重合性組成物の光硬化型インクに対する添加量は1〜97質量%とすることが好ましい。
<光硬化型ポリビニルアルコール誘導体>
光硬化型ポリビニルアルコール誘導体とは、ポリ酢酸ビニルのケン化物、ポリビニルアセタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または前記親水性樹脂の誘導体、ならびにこれらの共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種であるか、またはその親水性樹脂に、光二量化型、光分解型、光重合型、光変性型、光解重合型などの変性基により変性したものである。
光二量化型の変性基としては、ジアゾ基、シンナモイル基、スチリルピリジニウム基、スチルキノリウム基を導入したものが好ましく、光二量化後アニオン染料等の水溶性染料により染色される樹脂が好ましい。このような樹脂としては、たとえば一級アミノ基ないし4級アンモニウム基等のカチオン性基を有する樹脂、たとえば特開昭62−283339号、特開平1−198615号、特開昭60−252341号、特開昭56−67309号、特開昭60−129742号等の公報に記載された感光性樹脂(組成物)、硬化処理によりアミノ基になるアジド基のような硬化後カチオン性になる樹脂、たとえば特開昭56−67309号等の公報に記載された感光性樹脂(組成物)があげられる。
光硬化型ポリビニルアルコール誘導体は光硬化型インクに対する添加量は1〜97質量%とすることが好ましい。
<マレイミド誘導体>
マレイミド誘導体としては公知の化合物が使用できる。例えば、特開昭61−250064号、特開昭62−64813号、特開昭62−79243号、特開平6−298817号、特開平11−124403号、特開平11−292874号、特開平11−302278号、特開2000−264922号、「Polymer Materials Science and Engineering」第72巻、第470〜472頁(1995年)、「Polymer Preprints」第37巻、第348〜349頁(1996年)、「第4回フュージョンUV技術セミナー」第43〜77頁(1996年)、「PolymerLetters」第6巻、第883〜888頁(1998年)、「第9回フュージョンUV技術セミナー」第5〜20頁(2001年)等に記載された化合物が使用できる。
マレイミドは光硬化型インクに対する添加量は1〜97質量%とすることが好ましい。
本発明では、上記前記カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物は単独で光硬化型インク中に使用してもよく、混合しても良い。
<光硬化促進剤:光重合開始剤等>
本発明に係る光硬化性組成物(インクジェット用インク組成物等)に光照射によって重合性組成物の重合反応を開始させるための光重合開始剤、開始助剤、光硬化促進助剤を添加する必要がある。
光重合性組成物にはラジカル重合性組成物、カチオン重合性組成物、光硬化型ポリビニルアルコール誘導体からなる重合組成物、マレイミド誘導体からなる重合性組成物のそれぞれに適したものが適用される。
適用される光重合開始剤について特に制限はないが、一例としベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、チオキサトン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類。エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類、アセトフェノン類。ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2,4,6−トリハロメチルトリアジン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール2量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体の2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナンスレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等ベンゾイン類、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、チタノセン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムとうからなるオニウム塩、ベンゾフェノンアンモニウム塩、スルホン化物、ハロゲン化物、鉄アーレン化合物、チタノセン化合物等等があげられる。上記は単独で使用しても混合して使用してもよい。
光重合開始剤としては、上記の化合物の他に、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)、「イメージング用有機材料」(有機エレクトロニクス材料研究会編、ぶんしん出版、1993年)の187〜192ページに記載等の文献で周知になっている化合物を適用することとしてもよい。
光重合(硬化)反応を進めるために開始助剤、光硬化促進剤を用いることもできる。
ここで、「開始助剤」とは、光照射により、電子供与、電子吸引、熱の発生等により開始剤にエネルギーを供与して、開始剤のラジカルまたは酸の発生効率を向上させる増感色素として作用する物質であり、開始剤と組み合わせて適用される。
開始助剤としては、例えば、キサンテン、チオキサントン色素、ケトクマリン、チオキサンテン色素、シアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等が適用できる。
また、開始助剤としては、上述の化合物の他、「高分子添加剤の開発技術」(シーエムシー出版、大勝靖一監修)等の文献で増感色素として作用することが周知になっている物質を適用することとしてもよい。なお、開始助剤は開始剤の一部をなす構成要素とみなすこともできる。
これらの光開始剤に加え、光重合(硬化)反応を促進するため促進助剤を添加することもできる。これらの例として、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。
光重合(硬化)促進剤は、0.1〜10質量%という添加量で添加することが好ましい。開始剤の添加量が0.1質量%を下回る場合、電子部品に着弾した光硬化型インクは速やかに硬化しないため、ドット径やドット形状の制御が困難になるという問題点が生ずる。
本発明に係る組成物(インクジェット用インク組成物等)は、電子部品の接合信頼性、表面保護(湿度依存性、強度等)のため、衝撃強度、耐湿性等に考慮した設形がなされている。一般的には接合信頼性、表面保護の両方を満たした組成物(インク組成物等)の材料がなく問題となっている。
そこで、本発明では、下記の特定物性を有する光硬化型インクジェット用インクを調製し、本発明の目的を達成することができた。
(1)本発明に係るインク組成物の硬化物(樹脂)の引張弾性率は、耐衝撃性、電子部品の接合信頼性、表面保護特性(強度)のような機械的強度等の観点から、1〜500MPaであることを要するが、好ましくは、1〜300MPaである。1Mpa未満又は500Mpa超であると電子部品の接合信頼性、表面保護特性(強度)のような機械的強度が劣化し問題となる。
上記インク組成物の硬化物(樹脂)の引張弾性率を1〜500MPaにするためには、前記光重合性化合物の他に、エポキシ系化合物、ウレタン系化合物、シリコン系化合物、ポリエステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー等の合成ゴム系化合物、ウレタン系化合物、脂環式化合物、長鎖アルキル系化合物、ゴム系化合物等を用いることができる。すなわち、これらを、単独または複数用いて所望の引張弾性率に調製することができる。なお、前記化合物は硬化速度を早くするために光重合(硬化)性化合物であることが好ましい。
また、重合性化合物として、市販の重合性化合物を用いることができる。例えばラジカル重合性化合物としては、NK オリゴUA−160TM、NK オリゴU−108A、NK オリゴUA−4200(新中村化学工業(株))などのウレタン(メタ)アクリレート、NK エステルA−DCP、NK エステルA−IB、NK エステルA−BEPD(新中村化学工業(株))、ライトアクリレート1.6HX−A(共栄社化学(株))などのアルキル(メタ)クリレート、NK エステルA−PTMG65、NK エステルA−TMPT−3EO(新中村化学工業(株))、ライトアクリレートPTMGA−250(共栄社化学(株))などのグリコール系(メタ)アクリレート等を用いることができる。カチオン重合性化合物としては、OXT212、OXT101(東亞合成(株))、例示化合物6などのオキセタン化合物等を用いることができる。
《引張弾性率》
本発明に係るインク組成物の硬化物(樹脂)の引張弾性率は、「JIS K 7127」或いは「ASTM D638」に規定されている試験方法に準じて測定できるが、本発明においては、「JIS K 7127」試験方法に準拠して測定した。
なお、硬化物(樹脂)に外力を加えて変形させるとき、外力によって生ずる応力と、変形によって生ずるひずみとは、変形があまり大きくない範囲では比例する(フックの法則)。硬化物(樹脂)の引張弾性率は、このときの比例定数を弾性率として求める。すなわち、弾性率CはC=(応力)/(ひずみ)で表される。
(2)本発明に係るインク組成物の硬化物(樹脂)の吸水率は、耐湿性等の観点から、0〜1%であることを要するが、好ましくは、0〜0.5%である。なお、当該吸水率は、「JIS K 6911」試験方法に準拠して測定して得た測定値である。
上記インク組成物の硬化物(樹脂)の吸水率を0〜1%にするためには、本発明の趣旨・上記要件に反しない限り、前記重合性化合物等の一般に使用されている樹脂材を制限なく用いることができる。
前記光重合性化合物の他に、例えばポリエステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー等の合成ゴム系化合物、アクリル系化合物、エポキシ系化合物、オレフィン系化合物、ポリカーボネート系化合物、ノルボルネン系化合物、シリコン系化合物、脂環式化合物、長鎖アルキル系化合物、パラフィン系ワックス、オレフィン系ワックス、ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、カルナバワックス等を用いることができる。すなわち、これらを、単独または複数用いて所望の吸水率に調製することができる。なお、硬化速度を早くするために光重合(硬化)性化合物であることを要する。なお、前記化合物は硬化速度を早くする為に光重合(硬化)性化合物であることが好ましい。
また、重合性化合物として、市販の重合性化合物を用いることができる。例えばラジカル重合性化合物としては、NK エステルA−DCP、NK エステルA−IB、NK エステルA−BEPD(新中村化学工業(株))、ライトアクリレート1.6HX−A(共栄社化学(株))などのアルキル(メタ)クリレート、NK エステルA−PTMG65、NKエステルA−TMPT−3EO(新中村化学工業(株))、ライトアクリレートPTMGA−250(共栄社化学(株))などのグリコール系(メタ)アクリレート等を用いることが出来る。カチオン重合性化合物としては、OXT212、OXT101(東亞合成(株))、例示化合物6などのオキセタン化合物等を用いることができる。
なお、本発明においては、上記引張弾性率及び吸水率の要件を満たすことを要するが、その他の機能・特性を有するインクジェット用インクを別ユニットのインクタンクに入れ記録ヘッドから排出しても良い。たとえば、高温、高湿環境での耐久信頼性を得る為に、インク組成物の硬化物(樹脂)の線熱膨張率が、1.0×10-4/K以下となるようなインクを併用したり、インク硬化物の同士の密着性を良化させるために密着性を考慮したインクなどを用いてもよく特に制限はない。
本発明に係るインクジェット用インクには、必要に応じて塩基性化合物、高分子分散剤、粘度調整剤、重合禁止剤、酸化防止剤、界面活性剤、レベリング添加剤、有機溶剤などを添加してもよい。
インクジェット用インクの調製の際には、均一な分散液を得るために、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーター、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
〈インクジェット用インクの吐出条件〉
本発明においては、封止材を形成するためのインク及びインクジェット記録ヘッドの温度を35〜100℃に加熱した後、インクを吐出することが、吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型のインクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、電子部品への位置精度を劣化したり、目的機能を劣化させたりし問題となる。インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
また、本発明では、各ノズルより吐出する最小の液滴量が2〜30plであることが好ましい。本来、高位置精度を形成するためには、液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。
〈インクジェット用インクの硬化条件〉
本発明においては、電子部品等の封止対象物上にインクが着弾した後、0.001〜5.0秒後に該インクに光を照射し、硬化させて、封止材を形成することが好ましい。
また、インク硬化のため光源部から照射され光線の、基材(電子部品)面における照度は、0.1〜1000mW/cm2の範囲内であることが好ましい。なお、本発明に係る上記要件を満たすインクにおいては硬化が速く、0.1〜500mW/cm2の照度で用いることができることから生産時間を短くするために好ましい。
本発明では、電子部品上にインクが着弾し、光(活性光線)を照射して硬化した後の総インク膜厚が電子部品上に必要な機能を有するのであれば特に制限はない。但し、電子部品上へ過剰に形成してしまうと電子部品自身の形状、厚さに影響を与えてしまうので、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が、特開昭60−132767号公報に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。
米国特許第6,145,979号明細書では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
(封止材形成装置)
本発明の封止材の形成方法は、インクジェット記録方式により封止材を形成する方法であるが、そのために用いる封止材形成装置としては、光照射手段(「光照射装置」ともいう。)、インク温度を計測する手段、インクを加熱する手段、記録ヘッド毎に該インクの温度を制御する手段、電子部品の位置情報を検出する手段、及び位置情報に応じて記録ヘッドからのインク射出を制御する手段とを備えていることが、本発明の封止材を作製する観点から好ましい。更に、電子部品を加熱する手段と、該電子部品の温度を制御する手段とを備えていることが、同じ観点から好ましい。
なお、「インクジェット記録方式」とは、ノズルからインクを吐出して記録するプリンタの印字・画像形成方式をいう。
以下、本発明に係る封止材形成装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の封止材形成装置はあくまでも本発明で好ましく用いることができる封止材形成装置の一態様であり、本発明では、ここで例示する封止材形成装置に限定されない。
なお、本発明の封止材及びその形成方法は種々の物品を封止の対象物として適用できるが、以下においては、封止の対象物として、本発明の封止材が好適に適用される電子部品を選び、本発明に係るインクジェット用インクを用いて、当該電子部品上に、インクを着弾させ、そのインクに光として紫外線を照射し、硬化させて、封止材を形成するための装置とそれを用いた封止材の形成方法について説明する。
図1は、本発明に係る封止材形成装置(電子部品ヒーターなし)で、シリアルプリント方式で用いる要部の構成の一例を示す正面図である。図2は当該装置の側面図である。
封止材形成装置1は、電子部品位置検出器(電子部品の位置情報を検出する手段)11、電子部品4の封止面を上側に搬送する搬送部材99、ヘッドキャリッジ14、記録ヘッド5,6,7,8、光照射手段9,10、平板プラテン部2を備えて構成される。プラテン2の前後には搬送機構としての搬送ローラ3a,3bがそれぞれ配設されている。各搬送ローラ3a,3bはプラテン2の前後で軸心回りの所定方向にそれぞれ回転するようになっており、各搬送ローラ3a,3bの回転に伴い搬送部材99は搬送方向Aに沿って電子部品を搬送するようになっている。尚、本発明では電子部品4と搬送部材99が別構成になっているが、搬送精度を良化させる為に、搬送部材と電子部品が一体化している基材を用いても良い。
封止材形成装置1は、図1に示すように、棒状のガイドレール12を有しており、このガイドレール12には、キャリッジ14が支持されている。このキャリッジ14は、キャリッジ駆動機構22によって走査方向Bをガイドレール12に沿って往復移動するようになっている。
キャリッジ14には、本発明に係るインクジェット用インクを電子部品上の記録面に向けてそれぞれ射出する4つの記録ヘッド5,6,7,8が搭載されており、4つの記録ヘッド5,6,7,8は同時にキャリッジ14の往復移動によって移動可能とされている。また、各記録ヘッド5,6,7,8の下部にはインクを液滴として射出する複数のノズル(図示省略)がそれぞれ配設されており、各ノズルから1回の吐出につき2pl〜30plのインクが吐出されるようになっている。なお、各ノズルから1回の吐出につき吐出される液滴量としては、2pl〜30plが最小液滴量となっていれば良く、それ以上の液滴量が吐出可能となっていても良い。
尚、図1の記録ヘッド7,8は、更に必要機能を設ける場合の予備用記録ヘッドであり、記録ヘッドは図1に示したように4ヘッドに限りあるものではない。
さらに、キャリッジ14の左右両側には紫外線照射を行う2つの紫外線照射装置9,10がそれぞれ搭載されており、紫外線照射装置9,10も記録ヘッド5,6,7,8と同様に、キャリッジ14の往復移動によって移動可能とされている。各紫外線照射装置9,10には、紫外線光源9a,10a(図3に図示)がそれぞれ設けられており、各紫外線照射装置9,10は、紫外線光源9a,10aが点灯することにより電子部品上の記録面に向けてそれぞれ紫外線を照射することができるようになっている。紫外線光源としては、高圧水銀ランプ,メタルハライドランプ,ブラックライト,熱陰極管、冷陰極管,LED(Light Emitting Diode)等が適用される。
なお、本実施の形態では、インク吐出速度、キャリッジ移動速度等を調整して、前記記録ヘッド5,6,7,8から吐出された紫外線硬化性インクが電子部品4上に着弾してから1秒以内に、当該インクに前記紫外線照射装置9,10から紫外線が照射されるようになっている。
また、電子部品4としては、一般的な電子部品であり、回路基板に、ベアチップやチップコンデンサなどの電子部品素子を配置した電子部品のことを表す。
次に、図3を参照して封止材形成装置1における制御部について説明する。図3は封止材形成装置1の概略的な制御構成を示すブロック図である。
封止材形成装置1には、図3に示すように、各駆動部を制御する制御部30が設けられている。制御部30には、電子部品位置検出11、インクヒータ21(インクを加熱する手段)、電子部品4の搬送機構3’、記録ヘッド5,6,7,8、紫外線照射装置9,10の紫外線光源10a、10b、キャリッジ14のキャリッジ駆動機構22、封止材形成装置1の作動に必要な情報を記憶する記憶部31、電子部品4の種類等の封止形成時における指示が入力される入力部32等が電気的に接続されている。なお、制御部30には、これら以外にも封止材形成装置1の各駆動部などが接続されている。
そして、このような構成により、制御部30は、電子部品位置検出11により得られた各電子部品の位置情報と入力部32からの封止形成材料の位置及び使用される材料種、インク温度などの指示に基づいて、記憶部31中に書き込まれている制御プログラムや制御データに従い各種機器を制御するようになっている。
特に、前記制御部30は、記録ヘッド5,6,7,8内の圧力及びインク温度を調整するなどして、記録ヘッド5,6,7,8の各ノズルから吐出されるインクの最小液滴量が、1回の吐出につき2pl〜30plとなるように制御を行っている。
また、キャリッジ14の移動速度、インクの吐出タイミング等を調整して、電子部品4上での封止材量を制御している。
さらに、インク吐出速度、キャリッジ移動速度等を調整して、インクが電子部品4上に着弾してから1秒以内に、紫外線照射装置9,10からインク着弾箇所に紫外線が照射されるように制御している。
次に、本実施の形態における封止材形成装置1の動作を説明する。
まず、封止材形成装置1における電子部品4の種類等の封止形成時における指示が入力部32から入力されると、制御部30では、当該画像形成に必要な情報を記憶部31から取り出し、封止材形成装置1での封止形成の動作を行う。
封止材形成装置1の封止形成動作中においては、電子部品位置情報を検出しながら、各搬送ローラ3a,3bが作動して回転し、電子部品4が、プラテン2により封止形成面を上面にした状態で後方から前方へと搬送方向Aに沿って搬送される。他方では、キャリッジ14が作動して電子部品の直上を走査方向Bに沿って往復移動し、キャリッジ14に搭載されている4つの記録ヘッド5,6,7,8及び2つの紫外線照射装置9,10もキャリッジ14の往復移動によって移動する。
そして、キャリッジ14の移動中において、4つの記録ヘッド5,6,7,8が各ノズルから電子部品4の記録面に向かってインクを射出するとともに、2つの紫外線照射装置9,10が電子部品4の記録面に向かって紫外線を照射する。特に、キャリッジ14が図1中の左から右へと移動している最中には左側の紫外線照射装置9の紫外線光源9aが点灯し、キャリッジ14が図1中の右から左へと移動している最中には紫外線照射装置10の紫外線光源10aが点灯する。つまり、キャリッジ11の移動方向の記録ヘッド5,6,7,8よりも下流側の紫外線照射装置9の紫外線光源9a又は紫外線照射装置10の紫外線光源10aが点灯して紫外線を照射する。
また、制御部30の制御により、記録ヘッド5,6,7,8内の圧力、キャリッジ11の移動速度、インクの吐出タイミング等を変化させることによって、記録ヘッド5,6,7,8の各ノズルから吐出されるインクの最小液滴量が、1回の吐出につき2pl〜30plとされ、電子部品4上での封止材量を制御する。
さらに、制御部30の制御により、インク吐出速度、キャリッジ移動速度等を調整して、紫外線照射装置9,10は、インクが電子部品4に着弾してから1秒以内に、当該箇所に紫外線を照射するようになっている。これにより、各記録ヘッド5,6,7,8から射出されたインクは、電子部品4に着弾した直後に紫外線が照射されて即座に硬化し、電子部品4の記録面上に定着する。
以降、封止材形成装置1が上記の各動作を繰り返し、各インクジェット用インクを1ドットまたは複のドットからなる所望インク量及び種類を選択し、電子部品4の記録面に順次記録される。その後、電子部品4が、搬送装置により搬送されて、排出トレイ(図示省略)に排出される。
なお、本実施の形態では、シリアル方式の封止材形成装置を用いて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、ライン方式の封止材形成装置に適用することも可能である。また、耐衝撃性、耐湿性を一層改良するためには、電子部品上にインクジェット用インクを安定的に供給することが好ましく、具体的には、電子部品を加熱したりして電子部品上のインク温度を制御する手段などを採用することが好ましい。
以下に本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
表1に示す光重合性化合物を含有する各種インクジェト用インクを用いて下記の実験を行った。なお、当該インクが光重合性化合物の混合物の場合、ステンレスビーカーに入れ、40℃のホットプレート上で加熱しながら1時間撹拌混合し、溶解させた。
「封止材形成方法」
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1記載の封止材形成装置に、上記調製した各インクセット1〜7を装填し封止を行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで断熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、2〜30plのマルチサイズドットを吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出した。着弾した後、キャリッジ両脇のメタルハライドランプ(日本電池社製 MAL400NL 3kW電源)にて瞬時(着弾後0.5秒未満)に硬化した。記録後、総インク膜厚を測定したところ、2.0〜20μmの範囲であった。
表1にインクジェット用インクの内容、硬化物(樹脂)の引張弾性率及び吸水率をまとめて示す。なお、硬化物の引張弾性率は「JIS K 7127」試験方法に準拠する測定により得られる測定値である。また、吸水率は「JIS K 6911」試験方法に準拠する測定により得られる測定値である。
Figure 2008166354
《インクジェット封止材の評価》
図4に記載したような電子部品用止材方法によって封止を行い、下記の各評価を行った。
<耐湿性>
仕上がった電子部品を、40℃/80%環境下に3日保管した後の、電子部品の通電性を評価した。評価はn50評価した。
× ;50%以上機能せず
△× ;50%の頻度で機能低下
△ ;30%の頻度で機能低下
○△ ;10%の頻度で機能低下
○ ;変化がない。
<耐衝撃性(封止位置信頼性)評価>
仕上がった電子部品強固に固定し、電子部品接続部に先端直径20mm、重さ50g重の重り(S45C鋼)を10cmの高さより受け台中心の電子部品接続部上に自由落下させた。試験後通電性を確認した。評価はn50評価した。
× ;50%以上機能せず
△× ;50%の頻度で機能低下
△ ;30%の頻度で機能低下
○△ ;10%の頻度で機能低下
○ ;変化がない。
上記評価結果を表2に示す。
Figure 2008166354
表2に示した結果から明らかなように本発明に係るインクを用いて形成した電子部品用封止材は、耐湿性及び耐衝撃性に優れていることが分かる。
なお、上述した封止材の形成法及び装置の説明をも考慮に入れると、本発明によって、耐衝撃性、耐湿性などに優れる電子部品封止材を提供することができる。また生産性に優れた封止材及び電子部品用封止材を提供することができることが分かる。また当該封止材の形成方法及び形成装置を提供することができることが分かる。
シリアルプリント方式の封止材形成装置の要部の構成の一例を示す正面図 シリアルプリント方式の封止材形成装置の要部の構成の一例を示す側面図 封止材形成装置(電子部品ヒータなし)の制御構成を示すブロック概念図 封止材形成方法の一例を示す概念図
符号の説明
1 封止材形成装置
2 プラテン
3a,3b 搬送ローラ
4 電子部品
5,6,7,8 記録ヘッド
9 照射手段
10 紫外線光源
11 電子部品位置検出器
12 ガイドレール
30 制御部
21 インクヒータ
22 キャリッジ駆動機構
31 記憶部
32 入力部
99 搬送部材

Claims (8)

  1. 少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材の形成法方法であって、第1の硬化性組成物を電子部品の接続端子周辺に付与する第1硬化性組成物設置工程と、第2の硬化性組成物を該第1の硬化性組成物を付与した電子部品の接続端子周辺部以外の部分に付与する第2硬化性組成物設置工程と、光により光硬化性組成物を硬化させる硬化性組成物硬化工程とを有することを特徴とする電子部品用封止材の形成方法。
  2. インクジェット装置を用いて前記第1硬化性組成物及び第2硬化性組成物が設置されることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用封止材の形成方法。
  3. 前記第1の硬化性組成物及び第2の硬化性組成物がいずれも光硬化性組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品用封止材の形成方法。
  4. 前記の少なくとも1種の光硬化性組成物が光重合性化合物を含有するインクジェット用インクであり、前記第1の硬化性組成物の硬化後の硬化物の引張弾性率が1〜500MPaであり、かつ前記第2の硬化性組成物の硬化後の硬化物の吸水率が0〜1%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子部品用封止材の形成方法。
  5. 少なくとも1種の光硬化性組成物を硬化させて形成される硬化物からなる電子部品用封止材であって、電子部品の接続端子が第1の硬化性組成物の硬化物によって被覆された第1樹脂硬化部と、該第1樹脂硬化部以外の部分の少なくとも一部が第2の硬化性組成物の硬化物によって被覆された第2樹脂硬化部とを有することを特徴とする電子部品用封止材。
  6. 前記第1樹脂硬化部および第2樹脂硬化部のいずれも、光硬化性組成物の硬化物であることを特徴とする請求項5に記載の電子部品用封止材。
  7. 第1の光硬化性組成物の硬化後の引張弾性率が1〜500MPaであり、かつ第2の光硬化性組成物の硬化後の吸水率が0〜1%であることを特徴とする請求項5又は6に記載の電子部品用封止材。
  8. インクジェット方式による電子部品用封止材の形成装置であって、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子部品用封止材の形成方法により封止材を形成することを特徴とする電子部品用封止材の形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023286747A1 (ja) * 2021-07-16 2023-01-19 富士フイルム株式会社 電子デバイス及び電子デバイスの製造方法

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