JP2008165152A - 定着器およびそれを有する電子写真装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
加熱ローラの軸方向の温度分布を均一にし、連続通紙時における加熱ローラ端部の軸受けや駆動ギヤ部の温度上昇を低減し、小型、高速定着を実現する。
【解決手段】
ヒートローラが用紙と接触する部分とヒートローラ端部の軸受け部との間の位置に、外縁に折り返しを有する円盤状でバネ性を有する金属の反射板をヒートローラ内部に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特にハロゲンヒータを加熱源にして、円筒形のヒートローラを加熱することにより未定着画像を加熱定着する定着装置およびそれを有した電子写真技術を利用した複写機やプリンタなどの電子写真装置に関するものである。
電子写真装置では、未定着画像を加熱定着するための定着装置からの熱によって装置本体内の温度上昇を防ぐため、例えば定着装置の上方に排気ファンを設けて、冷却流を形成している(例えば、特許文献1および2参照)。そのため、定着装置では、その冷却流によって、定着装置のヒートローラ表面温度分布が変化するため、ヒートローラ軸方向の温度分布を一定に保つ必要がある。一般に、定着装置ではヒートローラの熱源として、低価格の点からハロゲンヒータを用いるのが主流であり、ヒートローラの軸方向に対して、ハロゲンヒータ端部の発熱量を多くして、冷却流によるヒートローラ端部の温度低下を押さえる方法がとられている。
また、ヒートローラ端部の開口部に反射板を設けることで、ハロゲンヒータからの熱がヒートローラ開口部から放散することを防止し、端部でのハロゲンヒータの発熱量が少なくてもヒートローラ端部での温度低下が防止できる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、ヒートローラ端部の温度低下を防止する別の方法としては、ヒートローラと用紙が接触する部分のみ発熱するハロゲンヒータの他に、ヒートローラ端部のみを発熱するハロゲンヒータを設けることで、ヒートローラ端部の温度を一定に保つ方式が実用化されている。
特開平6−43788号公報 特開2002−62771号公報 特開昭62−115684号公報
上述した従来の方式では、連続通紙の場合、用紙と接触しないヒートローラ端部の温度が上昇してしまい、その結果、ヒートローラ端部に設けられている軸受けや駆動ギヤが熱劣化する。すなわち、連続通紙の場合、加熱ローラの通紙部ではヒートローラの熱が用紙に奪われてもヒートローラ表面温度がある一定温度になるようハロゲンヒータは多く発熱するため、通紙による熱の奪われがなく用紙と接触しないヒートローラ端部においては、ハロゲンヒータの発熱の影響で温度が急激に上昇することになる。
通常、定着装置に用いられる軸受けは、内部にフッ素グリースが封入された転がり軸受けであり、フッ素グリースの耐熱温度は250〜260℃である。また、駆動ギヤとしては、PPS(ポリフェニレンサルファイド)など耐熱性樹脂が用いられ、その耐熱温度は250〜260℃である。したがって、少なくとも軸受けおよび駆動ギヤの温度は、250℃以下にする必要があり、電子写真装置の高速印字を行う場合、ヒートローラ端部の温度上昇がより大きくなり、その結果、軸受けや駆動ギヤが熱劣化することが大きな障害となっている。
一方、前述した端部のみを発熱するハロゲンヒータを別に設ける方式では、高速の連続印字でもヒートローラ端部の温度上昇を防止することができるが、ハロゲンヒータが2本必要であり、さらにそれぞれのハロゲンヒータの発熱を制御するために温度検知手段も2つ必要となることから、装置の小型化、低価格化が問題となっている。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、小型で安価な構成でヒートローラ端部の軸受けや駆動ギヤの温度上昇を防止し、小型で高速印字が実現できる定着装置とそれを用いた電子写真装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第一の特徴は、ヒートローラが用紙と接触する部分とヒートローラ端部の軸受け部との間の位置に、外縁に折り返しを有する円盤状でバネ性を有する金属の反射板をヒートローラ内部に設けることにある。
上記目的を達成するための本発明の第二の特徴は、ヒートローラの芯金部に1個ないしは2個の穴を設け、該穴に対して嵌合する爪を有し且つバネ性を有する金属の反射板をヒートローラ内部に設けることにある。
本発明によれば、少ない部品点数で安価な構成でヒートローラ端部の軸受けや駆動ギヤの温度上昇を防止でき、小型で高速の定着器およびそれを有した電子写真装置を実現することができる。
小型で高速の電子写真装置におけるヒートローラ端部の軸受けや駆動ギヤの温度上昇を防止するという目的を、ヒートローラが用紙と接触する部分とヒートローラ端部の軸受け部との間の位置に、外縁に折り返しを有する円盤状で且つバネ性を有する金属の反射板をヒートローラ内部に設けることにより実現した。
先ず、本発明に係わる電子写真装置の概要について、図4、図5を用いて説明する。図4は、本発明によるカラー電子写真装置の概略断面図である。図5は、図4に示した装置の上面図である。
図4において、装置中央部に中間転写装置11が配置されており、中間転写装置11の周辺には、感光装置12、転写装置13、用紙剥離手段14、中間転写装置清掃手段15が配置されている。また、感光装置12の周辺には、帯電器16、感光体清掃手段17、残像除去手段18が配置されている。4色の異なる色の微少着色粉体であるトナーを封入した現像器19K、19Y、19M、19Cは重ねられて配置されて、その下方には露光手段20、また更にその下方には用紙を溜めておく用紙保持手段21、用紙供給装置22が配置されている。電子写真装置上部には、定着装置10、用紙排出装置23が配置されている。
このような構成において、帯電器16は感光装置12の表面を一様に帯電させる。次にパソコン、イメージスキャナ等による画像、文字の情報を露光手段20によりドット単位で露光が行われ、感光装置12の表面に静電潜像を形成させる。
その後、静電潜像は、現像装置19K、19Y、19M、19Cのいずれかによりトナーが供給、現像されることにより、トナー像として可視化され、第一転写位置T1へ搬送される。第一転写位置T1では、図示しない電源から供給される感光装置12と中間転写装置11との電位差により、トナー像が中間転写装置11の表面へ転写される。
第一転写位置T1を通過した後、感光装置12の表面は残像除去手段18による光照射で電位を一定以下に落とされ、静電潜像が消去され、また、感光体清掃手段17により第一転写位置T1にて転写されずに残留した表面の残トナーが清掃され、次のトナー像の形成が可能な状態になる。上記工程を各現像装置19K〜19Cにより必要数繰返すことにより、中間転写装置11の表面には、画像、文字の情報に見合うトナー像が形成される。
その後、トナー像は第二転写位置T2で転写装置13によって、用紙供給装置22により用紙保持手段21から供給された用紙に転写される。トナー像を転写された用紙は、用紙剥離手段14により中間転写装置11より剥離され、定着装置10に運ばれ、トナー像を用紙に定着し、用紙排出装置23にて排出される。
次に図5において、排気ファン32が、定着装置10の幅方向側端部で且つ定着装置10の上方に配置されるよう、本体フレーム30Lに取り付けられている。また、定着装置10のもう一方の側端は、駆動ユニット31が取り付けられた本体フレーム30Rであり、その外装に吸気孔33を設けている。排気ファン32の回転により、吸気孔33から常に外気を吸引し、図中の矢印で示す方向に気流が形成され、定着装置10の上方周辺を冷却する構成となっている。
この構成によって、気流は、定着装置10においては駆動ギヤ51から反対側へ、用紙に対しては平行に流れるため、高速の連続印字でも常に気流が安定し、定着装置10の上部周辺の熱を安定して確実に機外に排出することができる。なお、図中11は中間転写装置、図中12は感光装置であり、図中19Kは、図4で説明したように、最上段に位置する黒色の現像装置である。
次に本発明の電子写真装置における定着器について、その概略断面を示す図2を用いて説明する。定着装置は、加熱ローラ1、加圧ベルト2、入口ガイド3、剥離ガイド4、加圧パッド6、出口ガイド7、下ケース42から構成される。加熱ローラ1は、厚さ0.5mmのパイプ状の鉄芯金1aの上に、厚さ0.8mm、JIS硬度20度のシリコーンゴム層1bで被覆された外径φ26.6の弾性ローラであり、その表面にはトナーとの離型性を確保するため厚さ30μmのPFA(四弗化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)が被覆されている。
また加熱ローラ1内部にはハロゲンヒータ5を有しており、この熱によってトナーを溶融する。さらに、ハロゲンヒータ5の輻射熱によって加熱ローラ1の軸端部が必要以上に温度上昇するのを防止するため、加熱ローラ1の内部には、芯金1aと嵌合する反射板8を設けている。反射板8の形状および機能に関しては、後述する。
加熱ローラ1は、図示していない転がり軸受けにより回転支持されており、ギヤにより矢印A方向へ回転する。
加圧ベルト2は、厚さ80μm、内径φ30のシームレスのポリイミドベルトであり、その表面にはトナーとの離径性を確保するため、厚さ30μmのPFAが被覆されている。また、加圧ベルト2は、表面が加熱ローラの曲率に対応して湾曲形状を有する加圧パッド6によって、加熱ローラに当接し、トナー9を溶融するための接触部hを形成している。そのため、加熱ローラ1が小径でも定着する速度に必要な接触幅hが形成できるため、定着装置の小型化が図れる一方、高速定着が可能となる。本実施例では、接触幅h=11mmで定着速度200mm/s、カラー8ppm、モノクロ32ppmを実現している。
加熱ローラ1の周囲には、用紙43を案内するガイド機能を有する耐熱性の樹脂で成形された下ケース42と、加熱ローラ1の通紙部に当接して加熱ローラ1の表面温度を高精度に検知することでハロゲンヒータ5の発熱を制御するための接触式サーミスタ41と、加熱ローラ1の表面とギャップGを形成して定着後の用紙43を加熱ローラ1から剥離して案内する剥離ガイド4が配置されている。
以上の構成により、未定着のトナー9が転写された用紙43は、入口ガイド3および下ケース42のガイドにより矢印B方向へ搬送され、加熱ローラ1と接触部hで当接し、そこでトナー9が用紙に溶融定着されたのち、剥離ガイド4により加熱ローラ1から剥離されて排出される構成となっている。
次に、本発明に係わる加熱ローラ1の形状と反射板8との支持構造について、図1を用いて説明する。図1は本発明に係わる加熱ローラ1の軸方向断面図であり、まず構成について述べる。
加熱ローラ1の芯金1aはストレート形状の外径φ25、長さ315mm、厚さ0.5mmの鉄パイプである。転がり軸受け52は、外輪の外径がφ32、内輪の内径がφ25、呼び記号6705の単列深溝軸受けである。側板50は、厚さ1.2mmの鋼板であり、転がり軸受けの外輪と嵌合し、加熱ローラ1を回転支持している。駆動ギヤ51は、耐熱性のギヤであり、転がり軸受け52の内輪と接するとともに、加熱ローラ1の芯金1aと嵌合することで、加熱ローラ1を回転駆動する。なお、駆動ギヤ51の材質は、芯金1aと直接接触するため、芯金1aの熱を吸収しにくくさらに放熱しにくい材質が望ましい。なぜなら、先に図5で説明したように、定着装置の上方には駆動ギヤ51から、常に外気からの冷却流が形成されているため、芯金1aの熱が駆動ギヤ51を伝わって放散されるからである。芯金1aの熱が吸収し放熱されると、芯金1a端部の温度が低下し、その影響で芯金1aの表面に被覆されている弾性層1bの温度分布が一定にならない。さらに、駆動ギヤ51が吸収し放熱する熱は、定着装置の熱損失となり、ウォームアップ時間の短縮化やハロゲンヒータ5の低消費電力化の障害となる。
そこで本実施例では、駆動ギヤ51の材質として、1.82[Mpa]の荷重における熱変形温度が260℃の耐熱性を有し、熱伝導率が0.33[W/m/K]であるPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂を用いている。
ハロゲンヒータ5の発熱長さは、芯金1a端部への熱拡散によって通紙幅端部の温度が低下するのを防止するため、加熱ローラ1の用紙と接触する通紙幅L1よりもδ1長くし、さらに端部の発熱量は、加熱ローラ1の表面温度を検出する接触式サーミスタ41がある通紙部中央の発熱量よりも大きくしている。本実施例では、δ1=10mmとし、さらにハロゲンヒータ5の端部の発熱量は、中央部の発熱量に対して30〜40%大きくしている。
反射板8は、詳細形状は後述するが、外縁に複数の折り返しがある円盤状でバネ性の金属であり、芯金1aの内部に挿入されている。また、外縁の折り返し部には複数の爪があり、芯金1aに設けた穴と嵌合することで、芯金1aに対して傾くことなく、位置決めされる構造となっている。これにより、図中矢印で示すように、ハロゲンヒータ5の輻射が反射板8によって遮られ、芯金1a端部からの熱放散を防止している。
また、反射板8の位置δ2は、加熱ローラ1の弾性層1bが用紙と接触する通紙幅L1に対する側板50の位置δ3の間で、且つハロゲンヒータ5の発熱長さδ1よりも長いδ2の位置にあり、δ1<δ2<δ3としている。これにより、通紙幅L1全体をある一定の温度にするとともに、連続印字時での転がり軸受け52および駆動ギヤ51の温度上昇が低減でき、転がり軸受けおよび駆動ギヤの熱劣化を防止できる構成としている。
連続通紙における加熱ローラ端部の温度上昇は、ハロゲンヒータを用いる定着装置では避けられない現象であり、そのため、定着装置においては高速の連続通紙に限界があった。なぜなら、そのメカニズムは、加熱ローラ表面温度の検知は通紙部にあり、連続通紙によって、通紙部の加熱ローラの熱が用紙に奪われても加熱ローラの通紙部の表面温度がある一定温度になるようハロゲンヒータは多く発熱することとなる。
そのため、用紙と接触しないヒートローラ端部においては、通紙による熱の奪われがなく、その結果、ハロゲンヒータの発熱の影響で温度が急激に上昇することになるからである。これを解決する方法としては、従来、ハロゲンヒータを2本とし、1本は加熱ローラの通紙部のみを加熱し、もう1本は加熱ローラの端部のみを発熱するハロゲンヒータを用いて、さらに温度検知も通紙部と端部の非通紙部の2個使用する方法があるが、定着装置が大型化しコストも嵩むことから、大型の高速の複写機やプリンタにしか実用化されていない。
したがって、本発明によれば、反射板8を加熱ローラ1に挿入することで、少ない部品点数で小型で高速の印字を実現することができる。
次に、本発明における反射板8の形状と加熱ローラ1との組立性について説明する。図3に、反射板8および加熱ローラ1の分解斜視図を示す。反射板8は、厚さ0.2mmのバネ性を有するSUS304−CSP1/2H材であり、その形状は、外縁に複数の折り返しを有する円盤形状となっている。また、折り返し部には、そのバネ性によって芯金1aの内面に当接して反射板を保持する2本の足82と、芯金1aの穴1cと嵌合する爪を先端部に有する2本の足81を有している。
この4本の足81、82で形成される外接円直径は、芯金1aの内径よりも1〜3mm大きくなっており、図中の矢印Cの方向へ反射板8を芯金1aに挿入することで、それぞれの足が矢印方向へ弾性変位し、その結果、芯金1a内面で反射板8が保持される構成としている。芯金1aの穴1cと嵌合する爪を2ケ所(図3では2つの足81の先端)にする利点は、以下による。爪が1個の場合では挿入時あるいは加熱ローラの回転によって反射板8が傾いてしまう可能性があり、爪が3個以上の場合では芯金1cとの嵌合を3ケ所以上同時に行うこととなり組み立てが困難になるからである。それゆえ、本実施例では、芯金1aに嵌合する穴を2ケ所としている。
また、反射板8における4本の足81、82の芯金1aへのそれぞれの当接力は、4.9〜19.6N(0.5〜2kgf)が望ましく、本実施例では、9.8N(1.0kgf)としている。なぜなら、この当接力が大きすぎると、反射板8を芯金1aに挿入する際に大きな力が必要となり、場合によっては、薄肉の芯金1aを変形させる可能性があるからである。また反対に、当接力が小さいと、加熱ローラ1の回転や本体装置の搬送の衝撃によって反射板8が芯金1a内部で傾き、ハロゲンヒータ5を破損することとなる。したがって、本発明の反射板構造によって、反射板8が加熱ローラ1で傾斜することなく、容易に反射板8を組み付けることができる。
次に、本発明の効果について検証した結果を図6、図7を用いて説明する。図6は、待機時における加熱ローラの軸方向の温度分布であり、図7はモノクロ連続通紙における加熱ローラの軸方向の温度分布を示している。それぞれの図において、曲線A、B、Cは、以下の条件での温度分布であり、曲線Cが本実施例での温度分布である。また、一点鎖線および矢印で示す範囲が150〜180℃の定着可能な温度範囲である。
(条件A):反射板なし。
ハロゲンヒータの発熱比=125%(反駆動側):100%(中央):125%(駆動ギヤ側)、ハロゲンヒータの長さ(通紙部長さL1からの位置)δ1=5mm
(条件B):反射板なし。
ハロゲンヒータの発熱比=125%(反駆動側):100%(中央):145%(駆動ギヤ側)、ハロゲンヒータの長さ(通紙部長さL1からの位置)δ1=10mm
(条件C):反射板あり。
反射板の位置(通紙部長さL1からの位置)δ2=16mm、ハロゲンヒータの発熱比=125%(反駆動側):100%(中央):135%(駆動ギヤ側)、ハロゲンヒータの長さ(通紙部長さL1からの位置)δ1=10mm
なお、いずれの場合も側板の位置は、通紙部長さL1に対してδ3=30mmとしている。また、モノクロ連続印字での評価は以下の条件にて行った結果である。
用紙:RICOH−6200 (A4サイズ、縦目、坪量69g/m
印字モード:黒化率5%、モノクロ50枚
環境(N/N):22℃、55%RH
まず、条件Aの場合について述べる。条件Aでは、反射板のない従来構成での結果であり、図6の示す待機時においては、駆動ギヤ側の温度低下が大きく、通紙部L1端部では定着に必要な温度150℃以下となっている。これは、先の図5で説明したように、定着器の上方では駆動ギヤ側から反駆動側へ冷却流があるため、その影響で駆動ギヤ側が反駆動側よりも冷やされるからである。したがって、待機直後の印字では、用紙の駆動ギヤ側のトナーが十分定着できない定着不良が発生する。その反対に図7の連続通紙では、駆動ギヤ側の温度が230℃であり、軸受けおよび駆動ギヤの耐熱温度以下となっている。
次に条件Bの場合について述べる。条件Bでは、反射板のない別の従来構成での結果であり、ハロゲンヒータの駆動ギヤ側の発熱比を145%とするともに、ハロゲンヒータの長さを通紙部から10mm長くすることで待機時における駆動ギヤ側の温度低下を防止し、図6のように、待機時の加熱ローラの通紙部における温度分布をほぼ均一にしている。しかし一方で、図7に示すように、連続通紙した場合、非通紙部での温度上昇が大きく、軸受けや駆動ギヤ部における芯金温度が軸受けおよび駆動ギヤの耐熱温度250℃を超える260℃となってしまう。
したがって、反射板を有さない従来構成では、待機時での温度分布均一化と連続通紙時の非通紙部すなわち軸受けや駆動ギヤ部の温度低減を両立することが難しいものとなっている。
これに対して、本発明による反射板8を有する条件Cでは、図6に示すように待機時の通紙部の温度をほぼ均一にするとともに、図7で示すように連続通紙時における芯金部の温度をそれらの耐熱温度250℃以下にすることができる。したがって、本発明によれば、加熱ローラ1における待機時での温度分布均一化と連続通紙時での非通紙部の温度上昇低減の両立が達成でき、小型で高速の定着器および電子写真装置が実現できる。
本発明における定着装置の軸方向の概略端面構成図である。 本発明における定着装置の概略構成図である。 本発明における加熱ローラと反射板の分解斜視図である。 本発明における電子写真装置の概略断構成図である。 本発明における電子写真装置の上面図である。 本発明における待機時の加熱ローラの軸方向温度分布図である。 本発明における連続通紙時の加熱ローラの軸方向温度分布図である。
符号の説明
1:加熱ローラ、1a:芯金、1b:弾性層、1c:穴、2:加圧ベルト、3:入り口ガイド、4:剥離ガイド、5:ヒータ、6:加圧パッド、7:出口ガイド、8:反射板、9:トナー、10:定着装置、11:中間転写装置、12:感光装置、13:転写装置、14:用紙剥離手段、15:中間転写装置清掃手段、16:帯電器、17:感光体清掃手段、18:残像除去手段、19K、19Y、19M、19C:現像器、20:露光手段、21:用紙保持手段、22:用紙供給装置、23:用紙排出装置、30L:本体フレームL、30L:本体フレームR、31:駆動ユニット、32:排気ファン、33:通気孔、41:接触式サーミスタ、42:下ケース、43:用紙、81:反射板爪、82:反射板の足。

Claims (5)

  1. 芯金の周囲に形成したトナー離型性と耐熱性を兼ね備えたローラと、該ローラを側板に回転支持する転がり軸受けと、該ローラの内部に配置される発熱体とから構成され、該ローラが未定着のトナー像が転写された用紙と接触して回転することでトナー像を用紙に定着させるとともに用紙を搬送する定着器において、前記芯金の内部で且つ前記ローラが用紙と接触する通紙部と側板との間に、前記発熱体からの輻射を反射する反射板を設けたことを特徴とする定着器。
  2. 請求項1記載の定着器において、前期反射板は外縁に折り返しを有する円盤状でバネ性を有する金属であることを特徴とする定着器。
  3. 請求項1記載の定着器において、前記ローラの芯金部に1個ないしは2個の穴を設け、該穴に対して嵌合する爪を有し且つバネ性を有する金属の反射板を芯金内部に設けることを特徴とする定着器。
  4. 請求項1記載の定着器において、前記定着器の上方で定着器の駆動ギヤ側から反対側に、用紙に平行して冷却流が形成されることを特徴とする定着器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着器を有する電子写真装置。
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