JP2008164673A - 光源装置、画像表示装置、モニタ装置、照明装置 - Google Patents

光源装置、画像表示装置、モニタ装置、照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザ光源装置の利用時における安全性の向上。
【解決手段】半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110に入射した赤外レーザ光の一部は波長変換されずに第2高調波発生素子110から出力される。第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光は、放射状に広がるため、第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光の一部は共振器120に入射せずに進み、カバー200の側面で反射され管状部材内部に入射する(赤外レーザ光303)。管状部材210は赤外光を吸収する材質で形成されているため、レーザ光301,303のように、可視光が開口部201から外部へ射出されるべき方向(光軸方向)に対して所定の角度(θ1,θ2)ずれて開口部201に入射する光の一部は、管状部材210の側面に当たるたびに少なくとも一部が吸収されるため、赤外光の外部への漏洩を抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光源装置および光源装置を備える画像表示装置、モニタ装置、照明装置に関する。
ライトバルブやデジタルミラーデバイス(DMD:Digital Mirror Device)等の空間光変調機器を、光源装置の照明光で照射して映像を表示する画像表示装置が利用されている。光源装置には、レーザ光を発するレーザ光源装置が用いられることがある。
レーザ光源装置には、可視光(赤色レーザ光、緑色レーザ光および青色レーザ光)の波長の2倍の波長を有する赤外光を出力する光源と、入射光を1/2波長に変換する2次高調波発生素子と、を備えるものがある。光源から出力された赤外光を、2次高調波発生素子を通して赤外光の1/2波長の光にでき、可視光を得られる。こうすることにより、光強度の強い可視光を射出できる。
特開2002ー76476号公報
しかしながら、2次高調波発生素子の変換効率は約40〜50%であり、2次高調波発生素子に入射した全ての赤外光が1/2波長の可視光に変換されるわけではない。そのため、可視光だけでなく、2次高調波発生素子によって可視光に変換されなかった赤外光がレーザ光源装置の外部に射出される虞がある。安全性の観点から、レーザ光源装置の外部に漏洩する赤外光の低減が望まれている。
上述の課題はレーザ光源装置を用いる画像表示装置に限定される課題ではなく、レーザ光源装置を用いるモニタ装置や照明装置においても生じうる課題である。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、レーザ光源装置の利用時における安全性の向上を目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の第1の態様は、光源装置を提供する。第1の光源装置は、
光源と、
前記光源から出力された非可視光を透過しない材質で形成され、前記光源から発せられた前記レーザ光の少なくとも一部を射出するための開口部が形成された、前記光源を覆うカバーと、
前記光源に対して前記開口部側に形成され、前記開口部から前記可視光を射出させるべき方向である目標射出方向に対して所定量以上の角度で前記開口部へ向かう非可視光を受けて、前記非可視光を前記開口部から外部へ射出されないようにする漏洩抑制手段と、を備えることを要旨とする。
上述の態様の光源装置によれば、可視光の目標射出方向に対して所定の角度ずれて開口部に向かう光に含まれる非可視光の、開口部から光源装置の外部への非可視光の漏洩を抑制できる。よって、光源装置を利用する際の安全性を向上できる。
前記漏洩抑制手段は、前記可視光でない少なくとも一部の、前記光源側への反射、および、吸収の少なくとも一方を行うように構成されている、光源装置。
上述の態様の光源装置によれば、漏洩抑制手段により、非可視光を、反射もしくは吸収の少なくとも一方を行うことができる。よって、非可視光の外部への漏洩を抑制できる。
第1の態様の光源装置において、
前記漏洩抑制手段は、前記非可視光を吸収する部材で形成され、前記開口部からカバーの外側に伸びた管状形状を有する管状部材を含んでもよい。
上述の態様の光源装置によれば、可視光の目標射出方向に対して所定の角度ずれて開口部から管状部材に入射した非可視光の少なくとも一部は、管状部材の内側で反射される。よって、管状部材に入射した非可視光の少なくとも一部は管状部材の側面で繰り返し反射される間に管状部材に吸収される。よって、非可視光の光源装置外部への漏洩を抑制できる。
第1の態様の光源装置において、
前記漏洩抑制手段は、前記開口部からカバーの内側に伸び、前記光源装置の光軸に沿った光の進行方向に沿って、前記レーザ光の通過可能な領域が狭くなる構造を有する通過抑制部材を含んでもよい。
上述の態様によれば、通過抑制部材は、レーザ光の通過可能な面積が狭くなる形状を有しているため、通過抑制部材に入射した光は繰り返し反射されて光源方向に戻され、開口部から外部に射出されることなくカバー内部に留まる。従って、光源装置外部への非可視光の漏洩を抑制できる。
第1の態様の光源装置において、
前記通過抑制部材の形状は、テーパ形状を含んでもよい。
第1の構成の光源装置において、更に、
前記開口部と前記光源との間に、前記レーザ光を吸収する材質で形成され、前記レーザ光の通過可能な貫通孔が形成された迷光防止手段を備えてもよい。
上述の構成によれば、カバーの内部で繰り返し反射しうる迷光を低減できる。
第1の態様の光源装置において、更に、
前記光源から出力される光の進むべき目標進行方向に基づいて配置され、波長分散性を有し、波長分散した光のうち可視光の少なくとも一部が前記開口部から前記光源装置の外部へ射出されるように構成された少なくとも一つの波長分散光学素子を備え、
目標進行方向は、前記光源が取り付けられているベースプレートに対してほぼ垂直もしくはほぼ水平方向であり、
前記光源と前記開口部とを結ぶ方向は、前記目標進行方向とは異なる方向であってもよい。
上述の態様の光源装置は、波長分散光学素子を備えるため、光源から出力されたレーザ光に含まれる種々の波長の光を波長別に分離できる。よって、上述の光源装置によれば、波長分散素子により分離された可視光のみを開口部から外に導くことができ、非可視光をカバー内部に留めておくことができる。更に、上述の態様の光源装置によれば、開口部と光源とを結ぶ方向と光源の目標出力方向とは異なる方向であるため、波長分散素子が破損・脱落した場合にも、開口部からの非可視光の漏洩を抑制できる。
第1の態様の光源装置において、
前記波長分散光学素子は、プリズムを含んでもよい。
プリズムは、光源から出力された光に含まれる種々の波長の光を波長に応じた屈折角で分離できる。よって、上述の態様の光源装置によれば、可視光と非可視光をそれぞれ異なる方向に進行させることができるため、非可視光の漏洩を精度良く抑制できる。
第1の態様の光源装置において、更に、
前記開口部と前記光源との間の光軸上に配置された光学素子の入射面もしくは射出面の少なくとも一方に配置された、前記非可視光を反射する反射部材を備えてもよい。
上述の態様によれば、光軸上に非可視光を反射する反射部材を配置できるため、光軸上を通るレーザ光に含まれる非可視光の開口部からの漏洩を抑制できる。また、上述の態様によれば、反射部材は、光軸上に配置されている光学素子の入射面もしくは反射面上に配置できるため、既設されている光学素子以外に、新たな光学素子を配置する必要がないため、光源装置の大型化を抑制できる。
本発明の第2の態様は、第1の態様の光源装置を備える照明装置を提供する。第2の態様によれば、非可視光の漏洩が抑制された照明装置を構成でき、安全性を向上できる。
本発明の第3の態様は、第1の態様の光源装置を備えるモニタ装置を提供する。第3の態様によれば、非可視光の漏洩が抑制されたモニタ装置を構成でき、安全性を向上できる。
本発明の第4の態様は、第1の態様の光源装置を備える画像表示装置を提供する。第3の態様によれば、非可視光の漏洩が抑制された画像表示装置を構成でき、安全性を向上できる。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりできる。
A.第1実施例:
A1.システム構成:
図1〜図3を参照して、第1実施例における画像表示装置としてのプロジェクタについて説明する。図1は、第1実施例におけるプロジェクタの概略構成について例示する説明図である。図2は、第1実施例における光源装置の詳細構成について例示する説明図である。図3は、光源装置に用いられる迷光防止手段としてのアパーチャを例示する説明図である。
図1に示すように、プロジェクタ1000は、光源装置10,20,30、均一化光学素子50、ライトバルブ60、ダイクロイックプリズム70および投射レンズ80を備える。
光源装置10〜30は、プロジェクタ1000の光源として用いられる。光源装置10は、約650nmの波長を有する赤色レーザ光を出力し、光源装置20は約540nmの波長を有する緑色レーザ光を出力し、光源装置30は約430nmの波長を有する青色レーザ光を出力する。なお、レーザ光は種々の機器に吸収されるため、半導体レーザ装置から出力された光の光量と画像の投影に用いられる光の光量は若干異なる。光源装置10〜30の詳細な構成について、後に詳述する。
均一化光学素子50は、入射する照射光を重畳して輝度ムラを平均化し、スクリーンの端部と中央部との光量差を低減する。均一化光学素子50を配置することにより、スクリーン全体に明るい画像を投射できる。本実施例では、均一化光学素子50に回折光学素子を用いる。
ライトバルブ60は、高温ポリシリコン(HTPS:High Temperature Poly−Silicon)を用いて形成されており、アクティブマトリクス駆動方式の透過型液晶パネルである。ライトバルブ60は、入射光を制御して画像を描画する。
ダイクロイックプリズム70は、三角プリズムを4つ組み合わせて直方体とした構成を有しており、ライトバルブ60を通過した赤色レーザ光、緑色レーザ光、および青色レーザ光を合成して画像を形成し、投射レンズ80に投射する。
投射レンズ80は、ダイクロイックプリズム70から投射された画像を、スクリーン90に投影する。
以上説明したように、プロジェクタ1000は、光源装置10〜30からの射出光をそれぞれに対応するライトバルブ60に入射させて画像を形成後、射出光を合成しスクリーン90に投影する。鑑賞者は、スクリーン90に投影された画像を視認する。
A2.光源装置詳細構成:
図2および図3を参照して、第1実施例の光源装置の詳細構成について説明する。光源装置10〜30は、射出するレーザ光の波長以外は同様に構成されているため、第1実施例では、光源装置10を例に説明する。
図2に示すように、光源装置10は、レーザ光源としての半導体レーザ装置100aと、第2高調波発生素子110と、共振器120と、迷光防止手段としてのアパーチャ130と、カバー200と、非可視光の漏洩防止手段としての管状部材210とを備える。
光源装置10の半導体レーザ装置100aは、赤色レーザ光のピーク波長である約650nmの倍の約1300nmのピーク波長のレーザ光を出力する。なお、光源装置20の半導体レーザ装置は、緑色レーザ光のピーク波長である約540nmの倍の約1080nmのピーク波長のレーザ光を出力し、光源装置30の半導体レーザ装置は、青色レーザ光のピーク波長である約430nmの倍の約860nmのピーク波長のレーザ光を出力する。すなわち、光源装置10〜30の各半導体レーザ装置は、赤外レーザ光を出力する。なお、本明細書では、以降、可視光(赤色光、緑色光、青色光を含む)もしくは可視レーザ光(赤色レーザ光、緑色レーザ光、青色レーザ光を含む)とは、約360nm〜約830nmの波長を有する光を指す。また、約約360nm未満の波長を有する光(例えば紫外光)もしくは約830nmを超える波長を有する光(例えば赤外光)は非可視光に含まれる。
第2高調波発生素子110は、入射光をほぼ半分の波長に変換する非線形光学素子である。半導体レーザ装置100aから出力され、共振器120に向かう光は、第2高調波発生素子110を通過することにより、ほぼ半分の波長の光に変換される。すなわち、光源装置10〜30の各半導体レーザ装置から出力された赤外レーザ光は第2高調波発生素子110を通過することにより可視光に変換される。第2高調波発生素子110による波長変換効率は非線形の特性を有しており、例えば、第2高調波発生素子110に入射するレーザ光の強度が強いほど、変換効率が向上する。また、第2高調波発生素子110の変換効率は約40〜50%程度である。
共振器120は、入射光の一部を反射する一対のミラー121,122を有する。これらのミラー121,122は、発光部111を挟むように設けられている。共振器120は、共振器のミラー121,122間で反射光が対峙し反射光線が往復するように構成されており、所定の波長を有する光を共振器のミラー間で共振して増幅する。具体的には、発光部111の光射出側に設けられたミラー122は、入射したレーザ光のうち所定の波長の光の一部(約98〜99%程度)を発光素子101a側のミラー121に向けて反射させるとともに、残りのレーザ光の一部を透過させる。発光素子101a側のミラー121は、発光部111の光射出側に設けられたミラー122によって反射された光を当該ミラー122に向けて反射する。このように、共振器120に入射した光のうち、所定の波長の光は、ミラー121,122により繰り返し反射され増幅される。増幅されたレーザ光の強度は、他の波長の光の強度と比較して著しく高くなっているため、共振器のミラー122を透過する。増幅され共振器のミラー122を透過したレーザ光W2は、ほぼ単一波長の光とみなすことができる。
アパーチャ130は、赤外光を吸収する材料、例えば、金属製部材の黒アルマイト処理されたアルミニウム板や、成型されたマグネシウムダイキャスト構造、チタンフレームなどや、耐熱性を備えた樹脂である、ABS樹脂、ポリカーボネイト材料等で黒アルマイト処理されたアルミ板を用いて形成された部材であり、図3に示すように、半導体レーザ装置から出力された光のうち半導体レーザ装置100aと共振器120とを結ぶ光軸に沿って進む光を通過させるように形成された開口部131を備える。本実施例では、開口部131の直径は、約1mmとする。
カバー200は、光源装置10内部に設置された光学素子を覆うように形成された筐体であり、赤外光を透過しない材質で形成されている。カバー200には、半導体レーザ装置100aと共振器120とを結ぶ光軸上に、共振器120により増幅されたレーザ光を出力するための開口部201が形成されている。カバー200は筐体に限られない。
管状部材210は、赤外光を吸収する材質で形成され、開口部201とほぼ同じ形状の断面を有する管状の部材である。管状部材210は、開口部201からカバーの外側に向くように取り付けられている。
A3.レーザ光の進み方:
光源装置10のレーザ光の進み方について説明する。半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110および共振器120を介して光軸に沿って出力された光は、開口部201から管状部材210内を通過して光源装置10の外部に射出される。
ところで、半導体レーザ装置100aから出力されるレーザ光は放射状に広がるため、半導体レーザ装置100aから出力された赤外レーザ光のうち、一部のレーザ光は第2高調波発生素子110に入射せずに進み(赤外レーザ光301)、カバー200の側面で反射され開口部201を通って管状部材210内に入射する。
一方、第2高調波発生素子110の変換効率は約40〜50%であるため、半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110に入射した赤外レーザ光の一部は波長変換されずに赤外レーザ光のまま第2高調波発生素子110から出力される。第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光は、半導体レーザ装置100aから出力されるレーザ光と同様に放射状に広がるため、第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光の一部は共振器120に入射せずに進み、カバー200の側面で反射され開口部201を介して管状部材内部に入射する(赤外レーザ光303)。
管状部材210は赤外光を吸収する材料で形成されているため、レーザ光301,303のように、可視光が開口部201から外部へ射出されるべき方向である目標射出方向(本実施例では光軸にほぼ平行な方向)に対して所定の角度(θ1,θ2)ずれて開口部201に入射する光の一部は、管状部材210の側面に当たるたびに少なくとも一部が吸収される。残りの一部は管状部材210の側面で反射される。破線で示すように管状部材210の側面で繰り返し反射される間に管状部材210に吸収される。
半導体レーザ装置100aから出力された赤外レーザ光302や第2高調波発生素子110から出力された赤外レーザ光304は、カバー200の側面で繰り返し反射されカバー200内部に留まる事がある。このような、予め規定された屈折や反射以外の要因で生じる光を、以降本明細書では「迷光」と呼ぶ。
迷光302,304は、カバー200内部で繰り返し反射される間にアパーチャ130に吸収される。
アパーチャ130は、半導体レーザ装置100aの縦方向の長さよりも短いことが好ましい。図示を省略したが、半導体レーザ装置100aからも放射状に出力される光の一部を吸収でき、迷光の発生を抑制できる。
以上説明した第1実施例の光源装置によれば、光源装置の開口部に赤外光を吸収する材質で形成された管状部材を配置することにより、目標射出方向に対してずれて開口部に入射する光の少なくとも一部を管状部材の側面で吸収できる。従って、赤外レーザ光の光源装置外部への漏洩を抑制できる。
また、第1実施例の光源装置はアパーチャを備えるため、迷光を抑制できる。迷光は、例えば結像時のコントラストを低下させる等、結像に有害な光であるため、このような構成とすることにより、赤外光の外部への漏洩を抑制しつつ結像の精度を向上できる。
B.第2実施例:
B1.光源装置概略構成:
第2実施例では、非可視光の漏洩防止手段として、カバーに形成された開口部と連結するようにカバーの内側に設置されたテーパ形状の部材(以降、本明細書ではテーパ部材と呼ぶ)を利用する。第2実施例の光源装置について、図4および図5を参照して説明する。
図4は、第2実施例における光源装置の概略構成を例示する説明図である。図5は、第2実施例におけるテーパ部材を説明する斜視図である。第2実施例の光源装置10aは、半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110,共振器120、アパーチャ130,カバー200およびテーパ部材220を備える。半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110、共振器120、アパーチャ130およびカバー200は第1実施例と同様の機能および構成であるため、説明を省略する。
テーパ部材220は、図5に示すように、入射側開口部221と射出側開口部222とを有する略円錐台形状であり、赤外光を透過しない部材で形成されている。テーパ部材220は、開口部201までの距離に比例して光の通過可能な領域が狭くなるようにテーパ角が定められ、例えばテーパ角が30degであれば、光源装置10a内の迷光入射を抑制し入射した光線は開口部201側に出力されてないように形成されている。テーパ角は前述の角度に限られず、斜入射光を避け、入射赤外光を多重反射可能な構成であればよい。
B2.レーザ光の進み方:
光源装置10aのレーザ光の進み方について説明する。半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110および共振器120を介して光軸にほぼ平行に出力されたレーザ光300はテーパ部材220の内側を通過して開口部201から光源装置10の外部に射出される。
半導体レーザ装置100aから出力されるレーザ光は放射状に広がるため、半導体レーザ装置100aから出力された赤外レーザ光のうち、一部のレーザ光は第2高調波発生素子110に入射せずに進み、カバー200の側面で反射される(赤外レーザ光301)。
また、第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光線とならない発光光線は放射状に広がるため、第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光の一部は共振器120に入射せずに進む(赤外光303)。
赤外光301,303は、破線で示すように目標射出方向に対して所定の角度θ1,θ2ずれてテーパ部材220に入射する。よって、赤外光301,303は、テーパ部材220内側の側面で繰り返し反射されるうちに光源側に向かうように戻され、アパーチャ130で吸収される。
上述の第2実施例によれば、テーパ部材は、側面が射出光の目標射出方向に対して所定の角度(テーパ角)を有するように構成されているため、第2高調波発生素子や半導体レーザ装置から出力される光に含まれる赤外光のうち、目標射出方向に対してずれてテーパ部材に入射する光を光源側に戻すことができる。光源側に戻された光の少なくとも一部はアパーチャで吸収される。従って、赤外光の光源装置10の外部への漏洩を抑制できる。
C.第3実施例
C1.光源装置概略構成:
第3実施例では、赤外レーザ光の漏洩防止手段として、光軸上に配置された光学素子に赤外レーザ光反射部材を利用する。第3実施例の光源装置について。図6を参照して説明する。図6は、第3実施例における光源装置の概略構成を例示する説明図である。
第3実施例の光源装置10bは、半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110,共振器120b、アパーチャ130、カバー200、管状部材210、非可視光吸収部材230、光路変更光学素子240および反射部材250〜254を備える。半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110、アパーチャ130は第1実施例と同様の機能および構成であるため、説明を省略する。
反射膜250〜254は、680ナノメートル以上の赤外光を反射する波長選択膜赤外レーザ光を反射する材料で形成された多層薄膜である。反射膜250〜254は、反射率が98%以上の反射率となるように形成されている。反射膜250〜254は、例えば、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化チタン(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)を用いた多層膜により形成されている。赤外レーザ光は共振器で共振する波長であるため、反射膜を用いて共振器内に戻すことによりレーザのパワーを増大できる一方、共振器から離れるほど各光学素子での吸収錯乱により迷光・熱になる可能性がある。そのため、反射膜は少なくとも共振器に最も近い部位に配置することがこのましい。本実施例では、少なくとも反射膜250を備えることが好ましい。
カバー200bは、開口部201が形成されている部位が異なる以外は第1実施例のカバー200と同様の構成および機能を有する。カバー200bの開口部201は、開口部201と半導体レーザ装置100bとを結ぶ方向Aが、半導体レーザ装置100aから出力された光の進むべき目標進行方向(本実施例では、半導体レーザ装置100aのベースプレート101に対してほぼ垂直方向)とは異なる方向である。
共振器120bは、誘電体多層膜を積層して形成された堆積型の反射膜121b,122bからなる共振器である。VBGは堆積型ホログラムミラーであり、外部共振器のみに用いている。誘電体多層膜は、例えば、二酸化チタン、二酸化珪素、硫化亜鉛、フッ化マグネシウム等の屈折率の異なる複数の無機膜を含む。以降、本明細書では、堆積型の共振器120bを共振ミラー120bと呼ぶ。共振ミラー120bは、所定の波長域の光を選択的に反射する性質を持っており、その反射波長域は膜構造(積層される各無機膜の材料や膜厚等)を変えることによって調節することができる。本実施例では、共振ミラー120bは、赤色レーザ光のピーク波長(650nm)を含む所定の波長域の光を約98%の高反射率で反射させる。共振ミラー120bの射出面には、反射膜250が形成されている。
非可視光吸収部材230は、赤外光を吸収する材料で形成されている。非可視光吸収部材230は、赤外光吸収材料として、例えば、ショット製KG3やBG38を利用する。非可視光吸収部材230には、更に、入射面と射出面に、赤外レーザ光反射部材として反射膜251,252が形成されている。
光路変更光学素子240は、入射光を開口部201に導くように構成された柱状の光学素子である。光路変更光学素子240には、入射面と射出面に、赤外レーザ光反射部材として反射膜253,254が形成されている。
C2.レーザ光の進み方:
光源装置10bのレーザ光の進み方について説明する。半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110および共振ミラー120bを介して光軸に沿って出力されたレーザ光310は、非可視光吸収部材230を介して光路変更光学素子240に入射し、開口部201に導かれて光源装置10の外部に射出される。
既述のように、第2高調波発生素子110の変換効率は約40〜50%であるため、赤外レーザ光の一部(赤外レーザ光311)は反射膜121bに入射する。反射膜121bは入射した赤外レーザ光311の一部を反射し、残りの一部を透過する(透過赤外レーザ光311a:図6に破線で示す)。透過赤外レーザ光311aの一部は、共振ミラー120bの射出面に形成された反射膜250により反射され(反射赤外レーザ光311b)、残りの一部は反射膜250を透過する。
反射膜250を透過した透過赤外レーザ光311aの少なくとも一部は、非可視光吸収部材230および光路変更光学素子240を通過する間に、それぞれの部材の入射面および射出面に形成された反射膜251〜254により反射される。よって、透過赤外レーザ光311aは、光学素子を通過するために徐々に光量が低減される。
一方、半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110に入射せずに進むレーザ光の中には、カバー200bの側面で反射され、目標射出方向に対してずれて入射するレーザ光も存在する(赤外レーザ光312)。赤外レーザ光312は、管状部材210の側面で繰り返し反射されることによって、管状部材210に吸収される。
上述の第3実施例によれば、光源装置の既存の光学素子に赤外光を反射する反射膜を形成することにより、光源装置の巨大化を抑制しながら、赤外光の光源装置外部への漏洩を抑制できる。
また、第3実施例の光源装置では、カバーの開口部は、開口部と半導体レーザ装置とを結ぶ方向が、半導体レーザ装置のベースプレートに対してほぼ垂直な方向に進む光とは異なる方向となるように形成されている。これにより、光源装置内部に設置されている光学素子が破損や脱落等した場合、図6に示す赤外レーザ光314のように、カバーの側面に当たるため、赤外レーザ光の漏洩を抑制できる。
D.第4実施例:
D1.光源装置概略構成:
第4実施例では、非可視光の漏洩防止手段として、波長分散光学素子を利用する。第4実施例の光源装置について、図7および図8を用いて説明する。図7は、第4実施例における光源装置の概略構成を例示する説明図である。図8は、第4実施例における波長分散光学素子としてのプリズムの光の波長分散について説明する説明図である。
第4実施例の光源装置10cは、半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110,共振器120b、アパーチャ130、カバー200、管状部材210、反射部材250、波長分散光学素子260および非可視光吸収部材270を備える。半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110、共振器120b、アパーチャ130、管状部材210および反射膜250は第2実施例と同様の機能および構成であるため、説明を省略する。
波長分散光学素子260は、波長分散性を有する光学素子であり、入射した光を波長別に分散して射出する。材質の屈折率は光の波長によって異なるため、波長の異なる複数種類の光を含む光は、波長分散性を有する材質に入射すると各波長に応じた屈折率で屈折する。その結果、射出される光の方向は波長によって異なることとなる。このように波長ごとに異なる屈折率を利用して光を分散させる性質を「波長分散性」と言う。本実施例では、波長分散光学素子260には、プリズムが用いられている。以降、本明細書では、波長分散光学素子260をプリズム260と呼ぶ。
プリズム260は、半導体レーザ装置100aから出力される光の進むべき方向である目標進行方向(本実施例では、半導体レーザ装置のベースプレートの面方向に対してほぼ垂直方向に進む光の進行方向)に基づき、波長ごとに異なる光の屈折率を考慮して、所望の波長の光を開口部へと導くように配置されている。すなわち、プリズム260の配置される位置や角度は、プリズムの大きさや形状、目標進行方向、カバーの開口部の位置および所望の光の波長に応じて適宜決定される。
非可視光吸収部材270は、赤外光を吸収する材質で形成された部材であり、カバー200bの側面の、プリズムによって分散された光のうちの赤外光が当たる部位に少なくとも配置されている。非可視光吸収部材270は、例えば、耐熱性、高熱伝導率、光赤外光吸収率を有する金属で、黒色であることが好ましい。非可視光吸収部材270は、例えば、アルミニウムを用いて形成可能である。
D2.レーザ光の進み方:
図7および図8を参照して、光源装置10cにおけるレーザ光の進み方について説明する。半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110および共振器120bを介して光軸に沿って出力されたレーザ光320は、プリズム260に入射する。レーザ光320には、非可視光である赤外レーザ光と、可視光である赤色レーザ光とが含まれている。
ここで、本実施例では、図8に示すように、プリズム260に入射するレーザ光320の入射角を入射角α、赤色光の波長(約650nm)の屈折角を屈折角β1、赤外光の波長(約1300nm)の屈折角を屈折角β2と表す。
図8に示すように、プリズム260に入射角αで入射したレーザ光320に含まれる赤色レーザ光321は、屈折角β1で屈折してプリズム260内を進み、出力される。一方、レーザ光320に含まれる赤外レーザ光322は、屈折角β2で屈折してプリズム260内を進み、赤色レーザ光321とは異なる方向に出力される。
図7に示すように、赤色レーザ光321は、開口部201を介して管状部材210の内側を通過し、光源装置10cの外部に出力される。一方、赤外レーザ光322は、非可視光吸収部材270に吸収される。
また、半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110に入射せずに進む赤外レーザ光323や第2高調波発生素子110で半波長に変換されずに出力される赤外レーザ光324のような、外部への射出が望まれない光は、図7に示すように、カバー200bの側面で反射され、管状部材210の側面で繰り返し反射されることにより管状部材210に吸収されたり、カバー220b内部で繰り返し反射されて迷光となり、アパーチャ130に吸収される。
以上説明した第4実施例の光源装置によれば、光源装置にプリズムを配設することにより、波長依存性を利用して複数の波長の光を異なる屈折率で屈折させて波長別に分散できる。よって、所望の波長の光である可視光をカバーの開口部へ導くとともに、外部に漏洩させたくない波長の光である非可視光(赤外光)の漏洩を抑制でき、安全性を向上できる。
また、第4実施例の光源装置は、プリズムからの非可視光(赤外光)の射出方向に非可視光吸収部材を備えている。これにより、非可視光を吸収でき、カバー内部で赤外光が繰り返し反射されることを抑制できる。
E.第5実施例:
第5実施例では、光源装置を備えるモニタ装置について説明する。図9は、第5実施例におけるモニタ装置400を例示する説明図である。モニタ装置400は、装置本体410と、光伝送部420とを備える。装置本体410は、前述した第1実施例の光源装置10を備える。光源装置10は、第1実施例において説明したように、半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110、共振器120を備える。
光伝送部420は、光を送る側と受ける側の2本のライトガイド421,422を備える。各ライトガイド421,422は、多数本の光ファイバを束ねたもので、レーザ光を遠方に送ることができる。光を送る側のライトガイド421の入射側には光源装置10が配設され、その出射側には、拡散板423が配設されている。光源装置10から出力されたレーザ光は、ライトガイド421を伝って光伝送部420の先端に設けられた拡散板423に送られ、拡散板423により拡散されて被写体を照射する。
光伝送部420の先端には、結像レンズ424も設けられており、被写体からの反射光を結像レンズ424で受けることができる。その受けた反射光は、受け側のライトガイド422を伝って、装置本体410内に設けられた撮像手段としてのカメラ411に送られる。この結果。光源装置10から射出されたレーザ光により被写体を照射したことで得られる反射光に基づく画像をカメラ411で撮像することができる。
以上のように構成されたモニタ装置400によれば、赤外光の漏洩を抑制した光源装置10により被写体を照射することができる。モニタ装置400は人間を撮像対象とする事が多くあるため、撮像対象や撮像を行う人間の安全性を向上できる。
F.変形例
(1)上述の第4実施例では、光軸上にプリズムを一つ配置しているが、例えば、光軸上にプリズムを2つ以上配置してもよい。図10は、変形例における光源装置10dの概略構成を例示する説明図である。本変形例の光源装置10dは、半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110,共振器120b、アパーチャ130、カバー200b、管状部材210、反射部材250、253,254、波長分散光学素子260、261および光路変更光学素子241を備える。半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110、共振器120b、アパーチャ130、管状部材210および反射膜250、253,254、カバー200bは上述の第1実施例〜第4実施例において説明した各機器のうち同じ符号を有する機器と同様の機能および構成であるため、説明を省略する。なお、カバー200bは、一部の管状部材に隣接する側面202,203が赤外光吸収材料によって形成されている。以降、本変形例では、側面202,203をアブソーバ202,203と呼ぶ。
図10を参照して、光源装置10dにおけるレーザ光の進み方について説明する。半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110および共振器120bを介して光軸に沿って出力されたレーザ光340は、プリズム260に入射する。レーザ光320には、非可視光である赤外レーザ光と、可視光である赤色レーザ光とが含まれている。
プリズム260に入射したレーザ光340に含まれる赤色レーザ光341は、屈折してプリズム260内を進み、射出される。一方、レーザ光340に含まれる赤外レーザ光342は、赤色レーザ光341とは異なる屈折角で屈折してプリズム260内を進み、赤色レーザ光321とは異なる方向に射出される。
プリズム260から出力されプリズム261に入射した赤色レーザ光341および赤外レーザ光342は、それぞれの光の波長に応じた屈折角で屈折し、異なる方向へ射出される。
プリズム261から出力された赤色レーザ光341は光路変更光学素子241に入射して光路が変更され、管状部材210の内側を通過して光源装置10dの外部へ射出される。一方、プリズム261から出力された赤外レーザ光342は、光路変更光学素子241に入射して光路変更され、アブソーバ202に吸収される。
また、半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110に入射せずに進む赤外レーザ光や第2高調波発生素子110で半波長に変換されずに出力される赤外レーザ光は、アブソーバ202,203や管状部材210の側面に吸収されたり、アパーチャ130に吸収される。
上述の変形例によれば、複数のプリズムを配置することにより、波長分散性に起因する光の屈折角を拡大できる。よって、プリズムの配置および数量に基づき、可視光と非可視光の進行方向を制御できる。従って、高精度で所望の波長の光(本変形例では可視光)のみを光源装置の外部に射出できる。
また、非可視光(本変形例では赤外光)をアブソーバやアパーチャにより吸収できるため、光源装置内の迷光を低減できる。
(2)上述の第2実施例では、テーパ形状の部材(テーパ部材220)を漏洩抑制手段として用いているが、例えば、開口部に向けて光の通過可能な領域の面積が狭くなるように多段状に形成された部材を用いても良い。図11は、本変形例における光源装置10eの概略構成を例示する説明図である。また、図12は、本変形例における漏洩抑制手段としての多段部材を例示する斜視図である。
光源装置10eは、半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110,共振器120、アパーチャ130、カバー200および多段部材270を備える。半導体レーザ装置100a、第2高調波発生素子110、共振器120、アパーチャ130およびカバー200は第2実施例と同様の機能および構成であるため、説明を省略する。
多段部材270は、図12に示すように、略円筒形状の円筒部材280〜283を備える。円筒部材280〜282は、射出側の底面に、射出側に隣接する円筒部材の底面と略同形状の開口部(図11にハッチングで示す)が形成されており、係る開口部で隣接する各円筒部材と接合されている。なお、円筒部材283の入射側および射出側は開放されている。多段部材270は、赤外光を透過しない部材で形成されてり、光源装置10eの開口部201からの距離に比例して光の入射面積が広くなるように構成されている。
光源装置10eのレーザ光の進み方について説明する。半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110および共振器120を介して光軸にほぼ平行に出力されたレーザ光360は多段部材270の内側を通過してカバー200の開口部201から光源装置10eの外部に射出される。
半導体レーザ装置100aから出力された赤外レーザ光のうち、一部のレーザ光は第2高調波発生素子110に入射せずに進み、カバー200の側面で反射される(赤外レーザ光351)。また、第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光に含まれる赤外レーザ光の一部は共振器120に入射せずに進む(赤外レーザ光352)。
赤外レーザ光351,352は、破線で示すようにレーザ光350とは異なる角度で多段部材270に入射する。よって、赤外レーザ光351,352は、多段部材270の円筒部材280〜282の側面および底面で繰り返し反射されるうちに光源側に向かうように戻され、アパーチャ130で吸収される。
本変形例によれば、多段部材の各円筒部材の側面および底面で反射されるため、赤外レーザ光を効率的にカバーの内側方向に戻すことができる。
(3)また、漏洩抑制手段として複数のアパーチャを利用しても良い。図13は、変形例における光源装置の概略構成を例示する説明図である。光源装置10fは、漏洩防止手段として多段部材の代わりに複数のアパーチャを用いている事以外は同様の構成および機能を備えるため、説明を省略する。
アパーチャ290〜292は、図13に示すように、共振器と開口部201との間に複数配置されている(本変形例では3つ配置されているが、3つに限られない)。アパーチャ290〜292は、非可視光(本変形例では赤外光)を吸収する部材により形成されている。アパーチャ290に形成された、光が通過可能な領域である開口部290aの面積はd1である。アパーチャ291に形成された開口部291aの面積はd2である。アパーチャ292に形成された、開口部292aの面積はd3である。すなわち、カバー200の開口部201までの距離に比例して、共振器から出力されたレーザ光の通過可能な領域が狭くなる。なお、共振器から出力されたレーザ光の通過可能な領域は、必ずしも開口部201までの距離に比例する必要はなく、徐々に狭くなっていればよい。
光源装置10fのレーザ光の進み方について説明する。半導体レーザ装置100aから出力され、第2高調波発生素子110および共振器120を介して光軸にほぼ平行に出力されたレーザ光360はアパーチャ290〜292の開口部290a〜292aを通過してカバー200の開口部201から光源装置10fの外部に射出される。
半導体レーザ装置100aから出力された赤外レーザ光のうち、一部のレーザ光は第2高調波発生素子110に入射せずに進み、カバー200の側面で反射される(赤外レーザ光361)。また、第2高調波発生素子110から出力されるレーザ光に含まれる赤外レーザ光の一部は共振器120に入射せずに進む(赤外レーザ光362)。
赤外レーザ光361,362は、破線で示すようにレーザ光360とは異なる角度でアパーチャ290〜292の開口部290a〜292aを通過する。よって、赤外レーザ光361,362は、複数のアパーチャ290〜292で直接、または繰り返し反射されるうちに吸収される。
本変形例によれば、カバー200の内側方向に赤外レーザ光を戻すことなく、高効率で赤外レーザ光を吸収できる。
(4)上述の各実施例では、半導体レーザ装置と第2高調波発生素子との間に迷光防止用のアパーチャ130を配置したが、アパーチャは光源装置内の半導体レーザ装置からレーザ光射出用の開口部までの間のいずれかの位置に配置されていれば、迷光を防止できる。半導体レーザ装置と第2高調波発生素子との間に配置すれば、半導体レーザ装置からの放射状に出力される赤外光の一部を高い精度で吸収でき、安全性を向上できる。
(5)上述の第5実施例では、モニタ装置400は光源装置として第1実施例の光源装置10を利用しているが、本明細書において例示した種々の光源装置を光源装置10の代わりに用いても良い。
(6)上述の第1実施例では、管状部材のみ、赤外光を吸収する部材で形成されているが。例えば、カバーの側面全体を赤外光吸収部材で形成してもよい。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができる。
第1実施例における画像表示装置としてのプロジェクタの概略構成について例示する説明図。 第1実施例における光源装置の詳細構成について例示する説明図。 光源装置に用いられる迷光防止手段としてのアパーチャを例示する説明図。 第2実施例における光源装置の概略構成を例示する説明図。 第2実施例におけるテーパ部材を説明する斜視図。 第3実施例における光源装置の概略構成を例示する説明図。 第4実施例における光源装置の概略構成を例示する説明図。 第4実施例におけるプリズムの光の波長分散について説明する説明図。 第5実施例におけるモニタ装置を例示する説明図。 変形例における光源装置の概略構成を例示する説明図。 変形例における光源装置の概略構成を例示する説明図。 変形例における漏洩抑制手段としての多段部材を例示する斜視図。 変形例における光源装置の概略構成を例示する説明図。
符号の説明
10、20、30…光源装置
10a〜10f…光源装置
50…均一化光学素子
60…ライトバルブ
70…ダイクロイックプリズム
80…投射レンズ
90…スクリーン
100、100a、100b…半導体レーザ装置
101…ベースプレート
110…第2高調波発生素子
110a…発光素子
111…発光部
120、120b…共振器
121…ミラー
122…ミラー
130…アパーチャ
131…開口部
200、200b…カバー
201…開口部
202…アブソーバ
210…管状部材
220…テーパ部材
221…入射側開口部
222…射出側開口部
230…非可視光吸収部材
240、241…光路変更光学素子
250…反射部材
251〜254…反射膜
260、261…プリズム
270…多段部材
280〜283…円筒部材
290〜292…アパーチャ
290a〜292a…開口部
300、310、320…レーザ光
301〜304…赤外レーザ光
311、312、314…赤外レーザ光
311a…透過赤外レーザ光
321…赤色光
322〜324…赤外レーザ光
340、350、360…レーザ光
341…赤色レーザ光
342…赤外レーザ光
351、352、361、362…赤外レーザ光
400…モニタ装置
410…装置本体
411…カメラ
420…光伝送部
421、422…ライトガイド
423…拡散板
424…結像レンズ
600…第2高調波発生素子
1000…プロジェクタ

Claims (12)

  1. 光源装置であって、
    光源と、
    前記光源から出力された非可視光を透過しない材質で形成され、前記レーザ光の少なくとも一部を射出するための開口部が形成された、前記光源を覆うカバーと、
    前記光源に対して前記開口部側に形成され、前記開口部から前記可視光を射出させるべき方向である目標射出方向に対して所定量以上の角度で前記開口部へ向かう非可視光を受けて、前記非可視光を前記開口部から外部へ射出されないようにする漏洩抑制手段と、を備える光源装置。
  2. 請求項1記載の光源装置であって、
    前記漏洩抑制手段は、前記可視光でない少なくとも一部の、前記光源側への反射、および、吸収の少なくとも一方を行うように構成されている、光源装置。
  3. 請求項1記載の光源装置であって、
    前記漏洩抑制手段は、前記非可視光を吸収する部材で形成され、前記開口部からカバーの外側に伸びた管状形状を有する管状部材を含む、光源装置。
  4. 請求項1記載の光源装置であって、
    前記漏洩抑制手段は、前記開口部からカバーの内側に向いて取り付けられ、前記光源装置の光軸に沿った光の進行方向に沿って、前記レーザ光の通過可能な領域が狭くなる構造を有する通過抑制部材を含む、光源装置。
  5. 請求項4記載の光源装置であって、
    前記通過抑制部材の形状は、テーパ形状を含む、光源装置。
  6. 請求項1記載の光源装置であって、
    前記漏洩抑制手段は、更に、前記開口部と前記光源との間に、前記レーザ光を吸収する材質で形成され、前記レーザ光の通過可能な貫通孔が形成された迷光防止手段を備える、光源装置。
  7. 請求項1記載の光源装置であって、更に、
    波長分散性を有し、前記光源から出力される光の進むべき目標進行方向に基づき、波長分散した光のうち可視光の少なくとも一部が前記開口部から前記光源装置の外部へ射出されるように配置された少なくとも一つの波長分散光学素子を備え、
    目標進行方向は、前記光源が取り付けられているベースプレートに対してほぼ垂直もしくはほぼ水平方向であり、
    前記光源と前記開口部とを結ぶ方向は、前記目標進行方向とは異なる方向である、光源装置。
  8. 請求項7記載の光源装置であって、
    前記波長分散光学素子は、プリズムを含む、光源装置。
  9. 請求項1ないし請求項7いずれか記載の光源装置であって、更に、
    前記開口部と前記光源との間の光軸上に配置された光学素子の入射面もしくは射出面の少なくとも一方に配置された、前記非可視光を反射する反射部材を備える、光源装置。
  10. 請求項1ないし請求項9いずれか記載の光源装置を備える照明装置。
  11. 請求項1ないし請求項9いずれか記載の光源装置を備えるモニタ装置。
  12. 請求項1ないし請求項9いずれか記載の光源装置を備える画像表示装置。
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