JP2008164011A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐摩耗性と放熱性を共に向上することができる転がり軸受を提供する。
【解決手段】複数の転動体3を保持手段5により環状の軌道輪2に沿って転動可能に所定の隙間をあけて保持する転がり軸受1において、保持手段5は、表面に固体潤滑膜53が設けられ転動体3に接触可能な接触部51と、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52とを有する特徴とする。したがって、表面に固体潤滑膜53が設けられ転動体3に接触可能な接触部51と、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52を保持手段5に設けたので、耐摩耗性と放熱性を共に向上することができる。
【選択図】図1
【解決手段】複数の転動体3を保持手段5により環状の軌道輪2に沿って転動可能に所定の隙間をあけて保持する転がり軸受1において、保持手段5は、表面に固体潤滑膜53が設けられ転動体3に接触可能な接触部51と、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52とを有する特徴とする。したがって、表面に固体潤滑膜53が設けられ転動体3に接触可能な接触部51と、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52を保持手段5に設けたので、耐摩耗性と放熱性を共に向上することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、軸受に関し、特に、複数の転動体が軌道輪に沿って転動自在に設けられる転がり軸受に関するものである。
従来から、この種の転がり軸受では、回転軸の外周面と外輪の内周面との間に潤滑油を介して複数の転動体を配置することで、この回転軸を回転自在に支持している。このような転がり軸受として、例えば、特許文献1には、転動体を保持する保持ピースに転動体保持凹面を設け、この転動体保持凹面に動圧発生用の凹溝を形成することで、保持ピース表面の摩耗を回避する直動装置が開示されている。しかしながら、この場合、動圧により転動体と保持ピースとの間に油膜が形成されるだけに過ぎず、これだけでは十分に摩耗を低減することができないことがあった。これに対し、特許文献2には、外輪、転動体、保持器の表面全体にDLC(Diamond−Like−Carbon)層を形成することで、耐摩耗性や耐焼き付き性を向上させる転がり軸受が開示されている。
しかしながら、上述した特許文献2に記載された転がり軸受では、外輪、転動体、保持器の表面全体に硬度が非常に高いDLC層が形成されていることから、例えば、転動体と保持器同士が衝突し合い、非常に硬いもの同士が攻撃し合うことでお互いの摩耗を促進してしまい、結果的に、DLC層が早期に摩滅し、最終的には焼き付きに至るおそれがある。また、外輪、転動体、保持器の表面全体にDLC層が形成されることで、このDLC層により断熱が促進され、摺動部分の温度上昇が大きくなってしまうおそれがある。すなわち、耐摩耗性を向上させる一方で、放熱性が低下し、これにより、例えば、この摺動部分への潤滑油供給量が多量に必要になり、ひいては、転動体がこの潤滑油を引きずる量が増大することで、フリクションが増大してしまうおそれがあった。
そこで本発明は、耐摩耗性と放熱性を共に向上することができる転がり軸受を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による転がり軸受は、複数の転動体を保持手段により環状の軌道輪に沿って転動可能に所定の隙間をあけて保持する転がり軸受において、前記保持手段は、表面に固体潤滑膜が設けられ前記転動体に接触可能な接触部と、表面が露出し前記転動体に接触不能な放熱部とを有することを特徴とする。
請求項2に係る発明による転がり軸受では、前記接触部及び前記放熱部は、転動不能に設けられると共に隣接する前記転動体同士の周方向に対する接触を規制するセパレート部に設けられることを特徴とする。
請求項3に係る発明による転がり軸受では、前記接触部は、周方向に対向する前記セパレート部により区画されると共に前記転動体を個別に収容する転動体収容部に面して設けられることを特徴とする。
請求項4に係る発明による転がり軸受では、前記放熱部は、前記セパレート部において前記軌道輪の周方向に沿った面に設けられることを特徴とする。
請求項5に係る発明による転がり軸受では、前記固体潤滑膜は、前記保持手段のうち前記転動体の転動面との接触面にのみ設けられることを特徴とする。
請求項6に係る発明による転がり軸受では、前記固体潤滑膜は、ダイヤモンドライクカーボン皮膜を含んで形成されることを特徴とする。
請求項7に係る発明による転がり軸受では、前記固体潤滑膜は、樹脂皮膜を含んで形成されることを特徴とする。
請求項8に係る発明による転がり軸受では、前記接触部は、表面に凹凸部を有することを特徴とする。
本発明に係る転がり軸受によれば、表面に固体潤滑膜が設けられ転動体に接触可能な接触部と、表面が露出し転動体に接触不能な放熱部を保持手段に設けたので、耐摩耗性と放熱性を共に向上することができる。
以下に、本発明に係る転がり軸受の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る軸受の径方向の部分断面図、図2は、本発明の実施例1に係る軸受の切欠斜視図、図3は、本発明の実施例1に係る軸受の軸線方向の部分断面図、図4は、本発明の実施例1に係る軸受における回転軸回転速度と保持器温度との関係を示す線図である。
図2、図3に示すように、実施例1に係る転がり軸受としての軸受1は、環状の軌道輪2に沿って複数の転動体3を有する転動手段としての転動部4が転動自在に設けられ、例えば、内燃機関のカムシャフトやクランクシャフトなどの種々の回転軸を回転自在に支持するものである。以下、本実施例の軸受1は、内燃機関のカムシャフトを回転自在に支持する転がり軸受に適用するものとして説明するが、これに限らず、種々の装置の回転軸を支持する転がり軸受にも適用可能である。
なお、以下の説明において特に断りのない限り、「軸受の軸線方向」とは軸受1が支持する回転軸の軸線方向をいい、「軸受の径方向」とは軸線方向と直交する方向をいい、「軸受の周方向」とは回転軸線を回転の中心として回転する方向をいう。
軸受1は、シリンダヘッドに取り付けられたカムジャーナル等の支持部に対して相対移動しないように設けられ、内燃機関のカムシャフトの回転軸2gをこの支持部に回転自在に支持する。内燃機関のカムシャフトは、内燃機関の燃焼室を開閉する弁体としての吸気弁や排気弁を開閉駆動するためのもので、この回転軸2g周りに複数のカムを有している。そして、このカムシャフトは、内燃機関のピストンの往復運動に伴って回転可能なクランクシャフトとタイミングチェーン等を介して連動可能となっている。すなわち、カムシャフトは、クランクシャフトに同期して回転する。
軸受1は、上述の環状の軌道輪2と、この軌道輪2に沿って転動可能な複数の転動体3を有する転動部4と、複数の転動体3を軌道輪2に沿って所定の隙間をあけて保持する保持手段としての保持器5を備える。
軌道輪2は、内輪2aと、この内輪2aの外方に設けられる外輪2bとによって構成される。内輪2aは、円環状に形成され回転軸2gの外周面にこの回転軸2gと共に回転可能に設けられると共に、その中心軸線が回転軸2gの中心軸線と一致するように設けられる。この回転軸2gは、円柱状に形成され上述のカムシャフトの軸をなす。外輪2bは、カムジャーナル等の支持部に対して相対移動しないように設けられる。さらに、外輪2bは、円環状に形成されこの内輪2aの外周面に沿って設けられると共に、その中心軸線が内輪2aの中心軸線と一致するように設けられる。すなわち、内輪2a、外輪2b及び回転軸2gとは、同軸に設けられる。
さらに具体的には、内輪2aは、その外周面に周方向に沿って内側軌道面2cが形成される一方、外輪2bは、その内周面に周方向に沿って外側軌道面2dが形成される。そして、内輪2aと外輪2bとは、内側軌道面2cと外側軌道面2dとの間に環状空間を画成し、この環状空間に転動部4が設けられる。また、外側軌道面2dの軸線方向両側方には、径方向内方に突出するツバ2eが形成されている。言い換えれば、外側軌道面2dは、外輪2bの内周面に凹部状に形成されている。さらに、内側軌道面2cの軸線方向の一側方には、径方向外方に突出するツバ2fが形成されている。言い換えれば、内側軌道面2cは、内輪2aの外周面に凹部状に形成されている。
転動部4は、複数の転動体3を有する。本実施例の各転動体3は、円筒状ころが用いられその外周面に転動面3aが形成される。複数の転動体3は、内側軌道面2cと外側軌道面2dとの間の環状空間に、その軸線(転動中心)の方向が軸受1の軸線方向と平行となるように設けられる。また、複数の転動体3は、この環状空間に保持器5により内側軌道面2c、外側軌道面2dの周方向に沿って所定間隔、ここでは等間隔で配置される。そして、各転動体3は、この保持器5によりその外周面の転動面3aが内側軌道面2c、外側軌道面2dに接触可能に配置されると共にその両端面が外輪2bのツバ2e、一方の端面が内輪2aのツバ2fに当接可能に配置される。したがって、複数の転動体3は、転動面3aが内側軌道面2c、外側軌道面2dに接触することでこの内側軌道面2c、外側軌道面2dに沿って環状空間を転動することができると共に、その端面がツバ2e、ツバ2fに当接することで軸線方向に脱落することが防止される。
保持器5は、上述したように複数の転動体3を軌道輪2に沿って等間隔で保持する。さらに、保持器5は、一対の環状部5aと、複数の柱状のセパレート部5bと、複数のスリット状の転動体収容部5cとを有する。
一対の環状部5aは、軸線方向に沿って対をなすと共に互いに軌道輪2の軸線と同軸に設けられる。すなわち、各環状部5aは、内側軌道面2cと外側軌道面2dとの間の環状空間において、内輪2a、外輪2bの中心軸線と同軸に配置される。そして、各環状部5aは、その外周面が外側軌道面2d両側の各ツバ2eに対向して当接可能に周方向に連続すると共にその内周面が内側軌道面2cに対向して配置される。また、一方の環状部5aの内周面は、内側軌道面2cのツバ2fに対向して当接可能である。そして、各環状部5aは、保持器5全体を複数の転動体3と共に内側軌道面2c、外側軌道面2dに沿って案内支持する。
各セパレート部5bは、一対の環状部5a間に軸線方向に沿って掛け渡されるように架設される。セパレート部5bは、両端が環状部5aに固定されることで転動不能に設けられる。そして、セパレート部5bは、隣接する転動体3の間に位置すると共に周方向に所定の間隔(保持する転動体3の外径に応じた間隔)で等間隔に複数設けられる。
各転動体収容部5cは、軸線方向に対して対向する一対の環状部5aと、周方向に対して隣接する一対のセパレート部5bにより区画された空間である。各転動体収容部5cは、転動体3の軸線(転動中心)方向が軸受1の軸線方向と平行となるようにそれぞれ1つの転動体3を個別に収容し、各転動体3を内側軌道面2c、外側軌道面2dの周方向に沿って転動自在に保持する。なお、保持器5は、金属や合成樹脂により全体を一体で形成してもよいし、各部を別体に形成してもよい。
上記のように構成される軸受1は、内輪2aの内側軌道面2cと外輪2bの外側軌道面2dとの間の環状空間において、複数の転動体3が潤滑油を介して内側軌道面2c、外側軌道面2dに接触してこの内側軌道面2c、外側軌道面2d上を転動(自転)しながら内側軌道面2c、外側軌道面2dに沿って公転する。つまり、軸受1は、軌道輪2の内側軌道面2c、外側軌道面2dと各転動体3の転動面3aとが摺動することでこの内輪2aと共に回転する回転軸2gを外輪2bに対して回転自在に支持する。このとき、保持器5は、内輪2aの外輪2bに対する相対的な回転に伴って環状部5aにより内側軌道面2c、外側軌道面2dに沿って案内されると共に、各転動体収容部5c内に収容した各転動体3を軌道輪2に沿って等間隔に保持しながら軌道輪2に対して相対的に回転する。そして、保持器5は、セパレート部5bにより隣接する転動体3同士の周方向に対する接触を規制する。この間、この軸受1は、内側軌道面2c、外側軌道面2dと当接する転動体3の転動面3aにより負荷荷重としてラジアル荷重(軸線方向に直角な方向、すなわち径方向の荷重)を受けることができると共に、ツバ2e、ツバ2fと当接する転動体3の端面部により負荷荷重として若干のアキシアル荷重(軸線方向の荷重)も受けることができる。
ところで、この種の転がり軸受では、従来、例えば、外輪、転動体、保持器の表面全体にDLC(Diamond−Like−Carbon)層を形成することで、耐摩耗性や耐焼き付き性を向上させるものがあった。ところが、この場合、外輪、転動体、保持器の表面全体に硬度が非常に高いDLC層が形成されていることから、例えば、転動体と保持器同士が衝突し合い、非常に硬いもの同士が攻撃し合うことでお互いの摩耗を促進してしまい、結果的に、DLC層が早期に摩滅し、最終的には焼き付きに至るおそれがある。また、外輪、転動体、保持器の表面全体にDLC層が形成されることで、このDLC層により断熱が促進され保持器等の放熱性が悪くなり、摺動部分の温度上昇が大きくなってしまうおそれがある。すなわち、耐摩耗性を向上させる一方で、放熱性が低下し、これにより、例えば、この摺動部分への潤滑油供給量が多量に必要になり、ひいては、転動体がこの潤滑油を引きずる量が増大することで、フリクションが増大してしまうおそれがあった。
そこで、本実施例の軸受1では、図1に示すように、保持器5に接触部51と放熱部52とを設けることで、耐摩耗性と放熱性の両立を図っている。
具体的には、軸受1の保持器5は、転動体3に接触可能な接触部51と、転動体3に接触不能な放熱部52とを有する。接触部51と放熱部52とは、共にセパレート部5bに設けられる。さらに具体的には、接触部51は、セパレート部5bの径方向に沿った面に設けられる一方、放熱部52は、セパレート部5bの周方向に沿った面に設けられる。すなわち、接触部51は、各セパレート部5bにおいて転動体収容部5cに対向する両端面に設けられる一方、放熱部52は、各セパレート部5bにおいて内側軌道面2c、外側軌道面2dに各々対向する内周面及び外周面に設けられる。したがって、接触部51は、セパレート部5bにおいて転動体収容部5cに面して設けられる一方、放熱部52は、セパレート部5bにおいて内側軌道面2c、外側軌道面2dに面して設けられる。言い換えれば、接触部51は、セパレート部5bにおいて、転動体収容部5c内に個別に収容される転動体3の転動面3aと接触する接触面にのみ設けられており、隣接する転動体3同士の周方向に対する接触を規制する。
そして、接触部51は、その表面に固体潤滑膜53が設けられる一方、放熱部52は、セパレート部5bの表面が露出している。ここで、固体潤滑膜53とは、摩擦面の摩擦や摩耗を軽減し、表面損傷を防止する粉末、薄膜または複合材料として使用される固体の膜をいう。本実施例の接触部51の表面に設けられる固体潤滑膜53は、厚さが数μm程度のダイヤモンドライクカーボン(Diamond−Like−Carbon)皮膜(以下、特に断りのない限り「DLC皮膜」という。)により形成される。DLC皮膜は、水素を含むカーボン膜であり、高硬度と低摩擦係数の両方の性質を兼ね備えている。DLC皮膜により形成される固体潤滑膜53は、例えば、放熱部52にマスキングした上で、いわゆる、アークイオンプレーティング(AIP)法、スパッタリング法、高周波プラズマCVD(化学的蒸着)法など種々の方法により接触部51の表面に成膜すればよい。これに対し、放熱部52の表面には、固体潤滑膜53は設けられておらず、したがって、この放熱部52は、セパレート部5bの表面が露出していることから、DLC皮膜が成膜されている接触部51と比較して、相対的に高い熱伝導性や放熱性を有する。
そして、上記のように構成される軸受1では、例えば、保持器5が図中左に回転すると、セパレート部5bの左側端面における接触部51に転動体3の転動面3aが接触する。そして、保持器5がさらに左回転を継続すると、セパレート部5bの接触部51は、この回転に伴ってそのまま転動体3を押しながら保持器5自体も左側に回転していく。この間、転動体3は、転動体収容部5c内で内側軌道面2c、外側軌道面2d上を転動(自転)しながら内側軌道面2c、外側軌道面2dに沿って公転する。その後、保持器5の回転が止まると、転動体3は、慣性力によりそのまま内側軌道面2c、外側軌道面2dに沿った公転を続け、今度は上述のセパレート部5bの左側に隣接するセパレート部5bの右側端面の接触部51に転動体3の転動面3aが接触する。つまり、保持器5は、セパレート部5bにより隣接する転動体3同士の周方向に対する接触を規制する。言い換えれば、転動体3は、転動体収容部5c内で隣接するセパレート部5bの各対向端面に設けられる一対の接触部51の間を往復運動する。
そして、この転動体3の転動面3aが接触するセパレート部5bの各接触部51に固体潤滑膜53が設けられていることから、転動体3の衝突による保持器5のセパレート部5bの摩耗が低減される。さらに、この固体潤滑膜53は、DLC皮膜により形成されていることから、接触部51の硬度は非常に高い一方、転動体3の転動面3aには固体潤滑膜53が設けられていないことから、転動体3の転動面3aの硬度は、接触部51と比較して十分に低い。これにより、転動体3の転動面3aと接触部51とが衝突しても、互いに攻撃し合うことがないので、摩耗の促進を抑制することができ、よって、固体潤滑膜53の早期摩滅による焼き付きを防止することができる。
一方、セパレート部5bの内側軌道面2c、外側軌道面2dに対向する面には、固体潤滑膜53を設けず、セパレート部5bの表面が露出した放熱部52を設けたことから、転動体3、保持器5と内側軌道面2c、外側軌道面2dとの摺動や転動体3と接触部51との衝突などにより生じる発熱に対し、この放熱部52が接触部51と比較して良好に放熱するので、軸受1における摺動部分等の温度上昇を効果的に抑制することができる。
すなわち、図4の線図に破線で示すように、例えば、保持器の全面に固体潤滑膜を設けた場合、この固体潤滑膜により断熱が促進され保持器の温度上昇が大きくなる。これと比較して、図4の線図に実線で示すように、接触部51に固体潤滑膜53を設け、放熱部52には固体潤滑膜53を設けず、セパレート部5bの表面を露出させた場合では、断熱の促進が防止され、特に高回転側で保持器5の温度上昇を効果的に抑制することができる。そして、セパレート部5bが放熱部52を有することで保持器5の温度上昇を抑制することができることから、摺動部分への潤滑油供給量を比較的少量にすることができる。この結果、転動体3がこの潤滑油を引きずる量も減少させることができ、よって、フリクションを抑制することができる。さらに、保持器5や摺動部分の温度が高くなることが抑制されることから、潤滑油の炭化、劣化あるいは潤滑油切れを抑制することができ、この結果、摩耗や焼き付きを抑制することができる。
また、例えば、転動体3側に固体潤滑膜を設ける場合、転動面3a全体に固体潤滑膜を設けなければならないが、これと比較して、本実施例の固体潤滑膜53は、転動体3の転動面3aでなく、転動不能なセパレート部5b側の接触部51に設けられることから、断熱を促進してしまう可能性のある固体潤滑膜53を設ける範囲を小さくすることができる。すなわち、本実施例では、固体潤滑膜53が成膜された接触部51は、転動体3が往復運動する転動体収容部5cに面して設けられることから、転動体3の衝突に起因する保持器5の摩耗を確実に抑制することができる。そして、固体潤滑膜53が成膜されていない放熱部52は、セパレート部5bの内側軌道面2c、外側軌道面2dに対向する面に設けられることから、転動体3に衝突することがないので、放熱部52においてセパレート部5bが摩耗することはない。
また、転動体3が往復運動する転動体収容部5cの両側の接触部51に固体潤滑膜53が設けられることから、DLC皮膜の硬度が非常に高い一方、転動体3の転動面3aの硬度が比較的低いため、このDLC皮膜のダンパー効果により転動体3が保持器5に接触した際の衝突音を低減することができる。
以上で説明した本発明の実施例に係る軸受1によれば、複数の転動体3を保持器5により環状の軌道輪2に沿って転動可能に所定の隙間をあけて保持する軸受1において、保持器5は、表面に固体潤滑膜53が設けられ転動体3に接触可能な接触部51と、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52とを有する。
したがって、表面に固体潤滑膜53が設けられ転動体3に接触可能な接触部51を保持器5に設けたことから、転動体3の衝突による保持器5の摩耗を低減することができ、さらに、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52を保持器5に設けたことから、放熱部52において固体潤滑膜53を設けず、保持器5の表面を露出させているため、この放熱部52が良好に放熱するので、軸受1における摺動部分等の温度上昇を効果的に抑制することができる。この結果、軸受1の摩耗性と放熱性を共に向上することができる。
また、転動体3が衝突する接触部51に固体潤滑膜53が設けられることから、この固体潤滑膜53のダンパー効果により転動体3が保持器5に接触した際の衝突音を低減することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る軸受1によれば、接触部51及び放熱部52は、転動不能に設けられると共に隣接する転動体3同士の周方向に対する接触を規制するセパレート部5bに設けられる。したがって、接触部51及び放熱部52が転動不能なセパレート部5bに設けられることから、固体潤滑膜53を転動する転動体3に設けるのではなく、転動しないセパレート部5bに設けることができるので、断熱を促進してしまう可能性のある固体潤滑膜53を設ける範囲を小さくすることができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る軸受1によれば、接触部51は、周方向に対向するセパレート部5bにより区画されると共に転動体3を個別に収容する転動体収容部5cに面して設けられる。したがって、接触部51を転動体3が往復運動する転動体収容部5cに面して設けることから、接触部51に設けられた固体潤滑膜53により転動体3の衝突に起因する保持器5の摩耗を確実に抑制することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る軸受1によれば、放熱部52は、セパレート部5bにおいて軌道輪2の周方向に沿った面に設けられる。したがって、放熱部52をセパレート部5bにおいて軌道輪2の周方向に沿った面に設けることから、固体潤滑膜53が成膜されていない放熱部52に転動体3が衝突することがないので、放熱部52においてセパレート部5bが摩耗することを防止することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る軸受1によれば、固体潤滑膜53は、保持器5のうち転動体3の転動面3aとの接触面にのみ設けられる。したがって、セパレート部5bが転動体3の転動面3aと接触する接触面にのみ固体潤滑膜53を設けることから、断熱を促進してしまう可能性のある固体潤滑膜53を設ける範囲を最小限にすることができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る軸受1によれば、固体潤滑膜53は、DLC皮膜を含んで形成される。したがって、固体潤滑膜53がDLC皮膜により形成されていることから、接触部51の硬度が転動体3の転動面3aの硬度と比較して非常に高いので、転動体3の転動面3aと接触部51とが衝突しても、互いに攻撃し合うことがないので、摩耗の促進を抑制することができ、よって、固体潤滑膜53の早期摩滅による焼き付きを防止することができる。
図5は、本発明の実施例2に係る軸受の径方向の部分断面図、図6は、本発明の実施例2に係る軸受における騒音周波数と騒音の大きさとの関係を示す線図である。実施例2に係る転がり軸受は、実施例1に係る転がり軸受と略同様の構成であるが、固体潤滑膜の構成の点で実施例1に係る転がり軸受とは異なる。その他、上述した実施例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
実施例2に係る転がり軸受としての軸受201では、図5に示すように、接触部251の表面に設けられる固体潤滑膜253は樹脂皮膜により形成される。ここで、この固体潤滑膜253を形成する樹脂皮膜は、実施例1で説明したDLC皮膜と比較して、接触部251の表面に成膜しやすいことから、厚さが数十μm程度の比較的に柔らかい厚膜として設けることができる。これに対し、放熱部52の表面には、固体潤滑膜253は設けられておらず、したがって、この放熱部52は、セパレート部5bの表面が露出していることから、厚膜の樹脂皮膜が成膜されている接触部251と比較して、高い放熱性を有する。
上記のように構成される軸受201では、転動体3が往復運動する転動体収容部5cの両側の接触部251に固体潤滑膜253が設けられ、この固体潤滑膜253を比較的柔らかい厚膜の樹脂皮膜により形成することから、この厚膜の樹脂皮膜が緩衝材となって転動体3の衝突による保持器5の摩耗を抑制することができると共に、例えば、実施例1で説明したDLC皮膜と比較して、さらに優れたダンパー効果を奏し、転動体3が保持器5に接触した際の衝突音、特に、高周波数の騒音をより効果的に低減することができる。すなわち、図6の線図に破線で示すように、例えば、接触部に厚膜の樹脂皮膜で形成した固体潤滑膜を設けない場合、高周波数(例えば、4〜6kHz)の騒音が大きくなる。これに対し、図6の線図に実線で示すように、接触部251に厚膜の樹脂皮膜で固体潤滑膜253を設けた場合、この高周波数の騒音の大きさが顕著に低くなる。なお、実施例1で説明したようにDLC皮膜により固体潤滑膜53を形成した場合でも、厚膜の樹脂皮膜で固体潤滑膜253を設けた場合よりも顕著ではないものの、高周波数(例えば、4〜6kHz)の騒音は低減される。
以上で説明した本発明の実施例に係る軸受201によれば、複数の転動体3を保持器5により環状の軌道輪2に沿って転動可能に所定の隙間をあけて保持する軸受201において、保持器5は、表面に固体潤滑膜253が設けられ転動体3に接触可能な接触部251と、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52とを有する。したがって、接触部251に設けられた固体潤滑膜253により転動体3の衝突による保持器5の摩耗を低減することができ、さらに、放熱部52において保持器5の表面を露出させているため、この放熱部52が良好に放熱するので、軸受201における摺動部分等の温度上昇を効果的に抑制することができる。この結果、軸受201の摩耗性と放熱性を共に向上することができる。また、固体潤滑膜253のダンパー効果により転動体3が保持器5に接触した際の衝突音を低減することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る軸受201によれば、固体潤滑膜253は、樹脂皮膜を含んで形成される。したがって、樹脂皮膜は接触部251の表面に固体潤滑膜253として成膜しやすいことから、この固体潤滑膜253を比較的に柔らかい厚膜の樹脂皮膜として設けることができる。このため、この厚膜の樹脂皮膜が緩衝材となって転動体3の衝突による保持器5の摩耗を抑制することができると共に、優れたダンパー効果を奏し、転動体3が保持器5に接触した際の衝突音をより効果的に低減することができる。
図7は、本発明の実施例3に係る軸受のセパレート部の径方向部分断面図である。実施例3に係る転がり軸受は、実施例1に係る転がり軸受と略同様の構成であるが、接触部に凹凸部を設けている点で実施例1に係る転がり軸受とは異なる。その他、上述した実施例と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す。
実施例3に係る転がり軸受としての軸受301では、図7に示すように、接触部351の表面に凹凸部としての複数のディンプル(くぼみ)354が形成されている。そして、固体潤滑膜353は、セパレート部5bの接触面とこの複数のディンプル354内面に沿うように設けられている。
上記のように構成される軸受301では、接触部351の表面に複数のディンプル354が形成され、その上に固体潤滑膜353が設けられることから、接触面に対して窪んだこの複数のディンプル354内に潤滑油の一部が滞留される一方、複数のディンプル354の底部から転動体収容部5c側に突出している接触面(すなわち、隣接するディンプル354の間の部分)が転動体3の転動面3aと接触する。そして、この複数のディンプル354内に潤滑油の一部が滞留されることで、この軸受301の摺動部分における潤滑油の滞留性を向上することができ、このため、摺動部分の摩耗を低減することができると共に、潤滑油切れを防止することができる。そして、この複数のディンプル354内に滞留する潤滑油のダンパー効果により転動体3が保持器5に接触した際の衝突音を効果的に低減することができる。さらに、この軸受301が支持する回転軸2gの回転が長時間停止状態にあった後に、その回転が始動した場合でも、このディンプル354内に滞留する潤滑油により円滑に回転軸2gを回転支持することができる。
以上で説明した本発明の実施例に係る軸受301によれば、複数の転動体3を保持器5により環状の軌道輪2に沿って転動可能に所定の隙間をあけて保持する軸受301において、保持器5は、表面に固体潤滑膜353が設けられ転動体3に接触可能な接触部351と、表面が露出し転動体3に接触不能な放熱部52とを有する。したがって、接触部351に設けられた固体潤滑膜353により転動体3の衝突による保持器5の摩耗を低減することができ、さらに、放熱部52において保持器5の表面を露出させているため、この放熱部52が良好に放熱するので、軸受301における摺動部分等の温度上昇を効果的に抑制することができる。この結果、軸受301の摩耗性と放熱性を共に向上することができる。また、固体潤滑膜353のダンパー効果により転動体3が保持器5に接触した際の衝突音を低減することができる。
さらに、以上で説明した本発明の実施例に係る軸受301によれば、接触部351は、表面に複数のディンプル354を有する。したがって、この複数のディンプル354内に潤滑油の一部が滞留されることから、摺動部分における潤滑油の滞留性を向上することができる。これにより、軸受301の摩耗を効果的に低減することができると共に、潤滑油切れを防止することができる。さらに、この複数のディンプル354内に滞留する潤滑油により騒音を効果的に低減することができると共に、回転軸2gの回転始動時においても、円滑に回転軸2gを支持することができる。
なお、上述した本発明の実施例に係る転がり軸受は、上述した実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。以上の説明では、本発明の固体潤滑膜は、セパレート部5bにおいて、転動体3の転動面3aと接触する接触面にのみ設けるものとして説明したが、図8に示す変形例に係る軸受1aのように、セパレート部5bの周方向に沿った面の一部にも設けてもよい。この場合、セパレート部5bにおいて、転動体3の転動面3aと接触する接触面が本発明の接触部51aである一方、セパレート部5bの周方向に沿った面において固体潤滑膜53aが設けられていない部分が本発明の放熱部52となる。
また、以上の説明では、本発明の固体潤滑膜は、セパレート部5bにおいて、転動体3の転動面3aと接触する接触面の全面に設けるものとして説明したが、図9に示す変形例に係る軸受1bのように、この接触面のうちの前記転動面3aと接触する領域のみに設けるようにしてもよい。この場合、転動体3の転動面3aと接触する接触面において固体潤滑膜53bが設けられている部分のみが本発明の接触部51bとなる。
また、以上の説明では、本発明の放熱部は、その表面が平坦であるものとして図示しているが、この放熱部の表面に凹凸部を形成してもよい。この場合、放熱部の表面に凹凸部を形成することでセパレート部5bの露出表面が増えるので、さらに放熱性が向上する。また、以上の説明では、本発明の接触部の表面に形成される凹凸部は、複数のディンプルであるものとして説明したが、これに限らず、スリット状の凹凸部など種々の形状の凹凸部であってもよい。また、固体潤滑膜を設けず表面が露出した本発明の放熱部は、保持器5における接触部以外の部分、例えば、環状部5aにおいて転動体3の転動面3aに接触しない部分(すなわち、環状部5aにおいて内側軌道面2c、外側軌道面2dに各々対向する内周面及び外周面、あるいは転動体収容部5c側端面とは反対側の端面)等にも設けてもよい。また、固体潤滑膜は、保持器5の環状部5aにおける転動体収容部5cに対向する面(すなわち、環状部5aにおいて径方向に沿って転動体収容部5cに対向する面)にも設けてもよい。すなわち、固体潤滑膜は、各転動体収容部5cに面する4面に設けてもよい。
また、以上の説明では、本発明の転がり軸受は、内燃機関のカムシャフトの回転軸2gをシリンダヘッドに取り付けられたカムジャーナル等の支持部に回転自在に支持するものとして説明したが、内燃機関のクランクシャフトの回転軸をシリンダブロックに取り付けられたクランクシャフトジャーナル等の支持部に回転自在に支持してもよいし、他の装置の回転軸を支持するものであってもよい。
また、以上の説明では、軌道輪2は、内輪2aと、この内輪2aの外方に設けられる外輪2bとによって構成され、転動部4は、内輪2a外周の内側軌道面2cと外輪2b内周の外側軌道面2dとの間の環状空間に設けられるものとして説明したが、内輪2aと回転軸2gとを一体に設けてもよいし、内輪2aを設けずに、内輪2aではなくこの回転軸2gと外輪2bとによって軌道輪2を構成してもよい。この場合、内側軌道面は、回転軸2gの外周面に設けられ、転動部4は、この回転軸2g外周の内側軌道面と外輪2b内周の外側軌道面2dとの間の環状空間に設けられる。また、外輪2bは、上述したカムジャーナル等の支持部(ハウジング)と一体に形成してもよいし、この支持部(ハウジング)自体を外輪としてもよい。
さらに、以上の説明では、複数の転動体3は、円筒状ころを用いるものとして説明したが、球、細い円筒形の針状(ニードル状)ころ、円錐ころなど各種の転動体が使用可能である。すなわち、本発明において、転がり軸受とは、回転軸と外輪との間に介在させた転動体を転動させることにより、回転軸を外輪に対して相対的に回転可能に支持するものであり、上記で説明したような、いわゆる円筒ころ軸受の他にも、例えば、深溝玉軸受などの玉軸受、針状ころ軸受、円錐ころ軸受などを含む概念である。また、外輪2bや保持器5は、軸への取り付けを容易にするため、周方向に対して分割された複数の分割輪を円弧状に組み合わせて形成してもよい。
また、以上の説明では、ツバ2eは、外側軌道面2dの軸線方向両側方において径方向内方に突出し、ツバ2fは、内側軌道面2cの軸線方向の一側方において径方向外方に突出するものとして説明したが、外側軌道面2dの軸線方向の一側方のみにツバ2eを設けてもよいし、内側軌道面2cの軸線方向両側方にツバ2fを設けてもよい。さらに、ツバ2e又はツバ2fのどちらか一方のみを設けるだけでもよいし、場合によっては両方設けなくともよい。
複数の転動体3は、それぞれ転動面3aが潤滑剤を介して内側軌道面2c、外側軌道面2dに接触可能であるものとして説明した。ここで用いられる潤滑剤は、転がり軸受における焼き付き防止、フリクション低減など、軸受の性能向上、劣化防止に資する限りにおいてその材質(例えば、基油として鉱油、ジエステル油、多価エステル油、あるいはシリコン油などを使用したリチウム系グリースなど)及び態様(例えば、気体、液体、固体、又は半固体など)は限定されない。
以上のように、本発明に係る転がり軸受は、耐摩耗性と放熱性を共に向上するものであり、内燃機関に用いる転がり軸受以外にも種々の転がり軸受に適用して好適である。
1、1a、1b、201、301 軸受(転がり軸受)
2 軌道輪
2a 内輪
2b 外輪
2c 内側軌道面
2d 外側軌道面
2e、2f ツバ
2g 回転軸
3 転動体
3a 転動面
4 転動部
5 保持器(保持手段)
5a 環状部
5b セパレート部
5c 転動体収容部
51、51a、51b、251、351 接触部
52 放熱部
53、53a、53b、253、353 固体潤滑膜
354 ディンプル(凹凸部)
2 軌道輪
2a 内輪
2b 外輪
2c 内側軌道面
2d 外側軌道面
2e、2f ツバ
2g 回転軸
3 転動体
3a 転動面
4 転動部
5 保持器(保持手段)
5a 環状部
5b セパレート部
5c 転動体収容部
51、51a、51b、251、351 接触部
52 放熱部
53、53a、53b、253、353 固体潤滑膜
354 ディンプル(凹凸部)
Claims (8)
- 複数の転動体を保持手段により環状の軌道輪に沿って転動可能に所定の隙間をあけて保持する転がり軸受において、前記保持手段は、表面に固体潤滑膜が設けられ前記転動体に接触可能な接触部と、表面が露出し前記転動体に接触不能な放熱部とを有することを特徴とする、
転がり軸受。 - 前記接触部及び前記放熱部は、転動不能に設けられると共に隣接する前記転動体同士の周方向に対する接触を規制するセパレート部に設けられることを特徴とする、
請求項1に記載の転がり軸受。 - 前記接触部は、周方向に対向する前記セパレート部により区画されると共に前記転動体を個別に収容する転動体収容部に面して設けられることを特徴とする、
請求項2に記載の転がり軸受。 - 前記放熱部は、前記セパレート部において前記軌道輪の周方向に沿った面に設けられることを特徴とする、
請求項2に記載の転がり軸受。 - 前記固体潤滑膜は、前記保持手段のうち前記転動体の転動面との接触面にのみ設けられることを特徴とする、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の転がり軸受。 - 前記固体潤滑膜は、ダイヤモンドライクカーボン皮膜を含んで形成されることを特徴とする、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の転がり軸受。 - 前記固体潤滑膜は、樹脂皮膜を含んで形成されることを特徴とする、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の転がり軸受。 - 前記接触部は、表面に凹凸部を有することを特徴とする、
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006352837A JP2008164011A (ja) | 2006-12-27 | 2006-12-27 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006352837A JP2008164011A (ja) | 2006-12-27 | 2006-12-27 | 転がり軸受 |
Publications (1)
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Family
ID=39693765
Family Applications (1)
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JP2006352837A Pending JP2008164011A (ja) | 2006-12-27 | 2006-12-27 | 転がり軸受 |
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JP (1) | JP2008164011A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104565265A (zh) * | 2013-10-09 | 2015-04-29 | 本田技研工业株式会社 | 轴承和车辆用动力传递装置 |
-
2006
- 2006-12-27 JP JP2006352837A patent/JP2008164011A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN104565265A (zh) * | 2013-10-09 | 2015-04-29 | 本田技研工业株式会社 | 轴承和车辆用动力传递装置 |
CN104565265B (zh) * | 2013-10-09 | 2017-04-12 | 本田技研工业株式会社 | 轴承和车辆用动力传递装置 |
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