JP2008163693A - ドアヒンジ部構造 - Google Patents

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Koji Kawamatsu
浩司 川松
Yukio Matsuda
幸男 松田
Yoshinori Hitomi
佳典 人見
Seiichi Sumiya
誠一 角谷
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Abstract

【課題】スライドドアの円滑な動きが阻害されることを抑制する。
【解決手段】ドアヒンジ部構造10によれば、アッパ側ヒンジ14はスライドレール式とされており、ロア側ヒンジ16はリンクアーム式とされている。ロア側ヒンジ16では、リンクアーム34の他端側に設けられたドア側ヒンジベースがスライドドア18に設けられたブラケット38に回動可能に支持されている。これにより、スライドドア18のスライド時にアッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16との作動形態の差によってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに車両幅方向への移動軌跡差が生じる場合でも、スライドドア18の上部18Aが下部18Bに対して車両幅方向内側に相対的に変位されることが許容される。これにより、スライドドア18の円滑な動きが阻害されることを抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドアヒンジ部構造に係り、特に、スライドドアを車体に支持するためのヒンジを備えたドアヒンジ部構造に関する。
この種のドアヒンジ部構造としては、次のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1には、車両のスライドドア構造の例が開示されている。この特許文献1に記載の例では、ドア開口の上縁部と下縁部にそれぞれスライドレールが設けられており、スライドドアには、スライドレールと摺動される摺動部材が設けられている。そして、摺動部材がスライドレールを摺動することにより、スライドドアが車体に沿ってスライドするようになっている。
また、例えば、特許文献2には、トラック等の車両に適用されるスイングドアの例が開示されている。この特許文献2に記載の例では、アームの一方の端部は、シートの下部に設けられた支持機構により回動自在とされており、アームの他方の端部は、ドアに回動自在に連結されている。そして、アームが車体に対して揺動することにより、ドアが車体に沿ってスライドするようになっている。
特開2003−335135号公報 実開昭63−093214号公報
ところで、スライドドアの上部と下部を車体に支持するアッパ側ヒンジとロア側ヒンジとを備えるドアヒンジ部構造において、アッパ側ヒンジに例えば特許文献1に記載の如くスライドレール式のものを用い、ロア側ヒンジに例えば特許文献2に記載の如くリンクアーム式のものを用いることが考えられる。
しかしながら、この種のドアヒンジ部構造において、上述のように、アッパ側ヒンジにスライドレール式のものを用い、ロア側ヒンジにリンクアーム式のものを用いた場合、アッパ側ヒンジとロア側ヒンジとの作動形態の差によってスライドドアの上部と下部とに車両幅方向への相対的な移動軌跡差が生じ、スライドドアの円滑な動きが阻害される可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、スライドドアの円滑な動きが阻害されることを抑制することができるドアヒンジ部構造を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載のドアヒンジ部構造は、車体に設けられたドア開口の上縁部に沿って配置されたスライドレール、前記スライドレールにスライド可能に設けられたスライダ、及び、前記ドア開口を開閉するためのスライドドアの上部と前記スライダとを連結する連結部を有して構成されたアッパ側ヒンジと、一端側が前記ドア開口の下縁部に回動可能に連結されると共に他端側が前記スライドドアの下部に回動可能に連結されたリンクアームを有して構成されたロア側ヒンジと、前記スライドドアの下部と前記ドア開口の下縁部との間に設けられ、前記スライドドアの上部が下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることを許容するためのロア側許容手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、ドア厚さ方向とは、例えば、ドアヒンジ部構造が車両側面のスライドドアを車体に支持するために用いられた場合には、車両幅方向に相当し、ドアヒンジ部構造が車両背面のスライドドアを車体に支持するために用いられた場合には、車両前後方向に相当する。
請求項1に記載のドアヒンジ部構造では、アッパ側ヒンジとロア側ヒンジとの作動を伴ってスライドドアが車体に対しスライドされる。つまり、アッパ側ヒンジでは、スライドドアの上部と連結部を介して連結されたスライダがドア開口の上縁部に沿って配置されたスライドレールに案内されてスライドし、ロア側ヒンジでは、一端側がドア開口の下縁部に回動可能に連結されると共に他端側がスライドドアの下部に回動可能に連結されたリンクアームが回動し、これにより、スライドドアが車体に対しスライドされる。
ここで、上述の構成のような、いわゆるスライドレール式のアッパ側ヒンジと、いわゆるリンクアーム式のロア側ヒンジとには、その作動形態に差がある。つまり、アッパ側ヒンジ部は、スライドドアの上部と連結されたスライダがドア開口の上縁部に沿って配置されたスライドレールに案内されてスライドされる構成であるため、リンクアームの回動を伴うロア側ヒンジに比してドア厚さ方向の作動量が小さい。
このため、スライドドアのスライド時には、アッパ側ヒンジとロア側ヒンジとの作動形態の差によってスライドドアの上部と下部とにドア厚さ方向への相対的な移動軌跡差が生じ得る。つまり、アッパ側ヒンジに支持されているスライドドアの上部は、ロア側ヒンジに支持されているスライドドアの下部に比してドア厚さ方向への変位が小さくなる場合がある。従って、この場合にスライドドアを円滑にスライドできるようにするためには、ロア側ヒンジに支持されているスライドドアの上部がスライドドアの下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位される必要がある。
この点、請求項1に記載のドアヒンジ部構造によれば、スライドドアの下部とドア開口の下縁部との間に、スライドドアの上部が下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることを許容するためのロア側許容手段が設けられている。従って、このロア側許容手段によって、スライドドアのスライド時にスライドドアの上部が下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることが許容される。これにより、上述の如く、スライドドアのスライド時にアッパ側ヒンジとロア側ヒンジとの作動形態の差によってスライドドアの上部と下部とにドア厚さ方向への移動軌跡差が生じる場合でも、スライドドアの円滑な動きが阻害されることを抑制することができる。
請求項2に記載のドアヒンジ部構造は、請求項1に記載のドアヒンジ部構造において、前記ロア側許容手段は、前記リンクアームの他端側に設けられたドア側ヒンジベースと、前記スライドドアに設けられ、前記ドア側ヒンジベースを前記スライドドアに対し回動可能に支持するブラケットと、を有して構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載のドアヒンジ部構造によれば、ロア側ヒンジに設けられたリンクアームの他端側(スライドドア側)には、ドア側ヒンジベースが設けられており、スライドドアには、ブラケットが設けられている。そして、このブラケットは、ドア側ヒンジベースをスライドドアに対し回動可能に支持する構成とされている。この構成によれば、スライドドアの上部がドア側ヒンジベースとブラケットとの連結部を支点としてドア厚さ方向に変位可能となる。従って、スライドドアのスライド時には、スライドドアの上部が下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることを確実に許容できる。
請求項3に記載のドアヒンジ部構造は、請求項1に記載のドアヒンジ部構造において、前記ロア側許容手段は、前記スライドドアに設けられたドア側ヒンジベースと、前記ドア側ヒンジベースと前記リンクアームの他端側とを回動可能に連結する自在継手と、を有して構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載のドアヒンジ部構造によれば、スライドドアには、ドア側ヒンジベースが設けられており、このドア側ヒンジベースとリンクアームの他端側(スライドドア側)とは、自在継手によって回動可能に連結されている。この構成によれば、スライドドアの上部が自在継手を支点としてドア厚さ方向に変位可能となる。従って、スライドドアのスライド時には、スライドドアの上部が下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることを確実に許容できる。
しかも、請求項3に記載のドアヒンジ部構造によれば、スライドドアに設けられたドア側ヒンジベースとリンクアームの他端側(スライドドア側)とを連結する部材は、自在継手である。従って、この自在継手によって、リンクアームの他端側をスライドドアの下部に回動可能に連結する機能(すなわち、スライドドアを車体に対しスライド可能とする機能)も兼ねることができる。これにより、スライドドアの下部とドア開口の下縁部との間の構成を簡素化することができる。
請求項4に記載のドアヒンジ部構造は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のドアヒンジ部構造において、前記スライドドアの上部と前記ドア開口の上縁部との間に設けられ、前記スライドドアの上部が下部に対して車両上下方向に相対的に変位されることを許容するためのアッパ側許容手段を備えたことを特徴とする。
ところで、上記各請求項に記載のドアヒンジ部構造では、アッパ側ヒンジとロア側ヒンジとの作動形態の差によってスライドドアの上部と下部とにドア厚さ方向への相対的な移動軌跡差が生じることに伴って車両上下方向への相対的な移動軌跡差が生じ得る。つまり、スライドドアの上部は、スライドドアの下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることに伴って、車両上下方向に相対的に変位される場合がある。従って、この場合にスライドドアを円滑にスライドできるようにするためには、スライドドアの上部をスライドドアの下部に対して車両上下方向に相対的に変位可能とする必要がある。
この点、請求項4に記載のドアヒンジ部構造によれば、スライドドアの上部とドア開口の上縁部との間に、スライドドアの上部が下部に対して車両上下方向に相対的に変位されることを許容するためのアッパ側許容手段が設けられている。従って、このアッパ側許容手段によって、スライドドアのスライド時にスライドドアの上部が下部に対して車両上下方向に相対的に変位されることが許容される。これにより、上述の如く、アッパ側ヒンジとロア側ヒンジとの作動形態の差によってスライドドアの上部と下部とにドア厚さ方向への相対的な移動軌跡差が生じることに伴って車両上下方向への相対的な移動軌跡差が生じる場合でも、スライドドアの円滑な動きが阻害されることを抑制することができる。
請求項5に記載のドアヒンジ部構造は、請求項4に記載のドアヒンジ部構造において、前記アッパ側許容手段は、前記スライドレールの長手方向両端部よりも長手方向中間部を車両上下方向下側に位置させた形状によるものであることを特徴とする。
請求項5に記載のドアヒンジ部構造によれば、スライドレールは、その長手方向両端部よりも長手方向中間部の方が車両上下方向下側に位置された形状とされている。この構成によれば、スライドドアのスライド時には、スライドドアの上部に連結されたスライダがスライドレールをスライドされることで、スライドドアの上部が下部に対して車両上下方向に相対的に変位されることが確実に許容される。
請求項6に記載のドアヒンジ部構造は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のドアヒンジ部構造において、前記スライドドアのスライドに伴う前記スライドドアの上部と下部との移動軌跡差を吸収するための移動軌跡差吸収手段を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載のドアヒンジ部構造では、スライドドアのスライドに伴うスライドドアの上部と下部との移動軌跡差を吸収するための移動軌跡差吸収手段が設けられている。従って、スライドドアのスライドに伴ってスライドドアの上部と下部とに移動軌跡差(例えば、ドア厚さ方向及び車両上下方向への相対的な移動軌跡差)が生じる場合でも、この移動軌跡差吸収手段によってスライドドアの上部と下部との移動軌跡差を吸収することができる。これにより、スライドドアの上部と下部との移動軌跡差に伴ってアッパ側ヒンジ及びロア側ヒンジにこじりが生じることを抑制できる。この結果、スライドドアの円滑な動きが阻害されることをより抑制することができる。
請求項7に記載のドアヒンジ部構造は、請求項6に記載のドアヒンジ部構造において、前記移動軌跡差吸収手段は、前記連結部を回転ヒンジにより構成したこと、前記スライドレールを前記スライドドアのスライドに伴う前記スライダの移動軌跡に沿ったねじれ形状としたこと、前記スライダを前記連結部に回動可能に支持する継手手段を備えること、のいずれか又はこれらの組み合わせであることを特徴とする。
請求項7に記載のドアヒンジ部構造によれば、上述の移動軌跡差吸収手段は、アッパ側ヒンジの連結部を回転ヒンジにより構成したこと、アッパ側ヒンジのスライドレールをスライドドアのスライドに伴うスライダの移動軌跡に沿ったねじれ形状としたこと、アッパ側ヒンジのスライダを連結部に回動可能に支持する継手手段を備えること、のいずれか又はこれらの組み合わせとされている。従って、スライドドアのスライドに伴ってスライドドアの上部と下部とに移動軌跡差(例えば、ドア厚さ方向及び車両上下方向への相対的な移動軌跡差)が生じる場合でも、このスライドドアの上部と下部との移動軌跡差を確実に吸収することができる。
以上詳述したように、本発明によれば、ロア側許容手段によって、スライドドアのスライド時にスライドドアの上部が下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることが許容される。これにより、スライドドアのスライド時にアッパ側ヒンジとロア側ヒンジとの作動形態の差によってスライドドアの上部と下部とにドア厚さ方向への移動軌跡差が生じる場合でも、スライドドアの円滑な動きが阻害されることを抑制することができる。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について説明する。
図1乃至図7には、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10が示されている。なお、これらの図において示される矢印Fr、矢印Up、矢印Outは、それぞれ車両前後方向前側、車両上下方向上側、車両幅方向外側を示している。
はじめに、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10の構成について説明する。
図1には、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10が適用された車両12(例えば、ミニバン)の斜視図が示されている。この図に示されるように、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10は、アッパ側ヒンジ14と、ロア側ヒンジ16とを備えて構成されており、車両12に設けられたリアサイドドアとしてのスライドドア18を車体側部19にスライド可能に支持している。
図2には、このドアヒンジ部構造10に備えられたアッパ側ヒンジ14の一部断面を含む正面図が示されている。アッパ側ヒンジ14は、図1,図2に示されるように、スライドドア18の上部18Aと車体側部19に設けられたドア開口20の上縁部20A(ルーフサイド部)との間に設けられている。このアッパ側ヒンジ14は、スライドレール22と、スライダとしてのローラ24と、連結部としての固定ヒンジ26と、を備えて構成されている。
スライドレール22は、ドア開口20の上縁部20Aに沿って配置され、車両前後方向に延在されている。スライドレール22の内部には、ローラ24が収容されており、ローラ24は、スライドレール22の内部をその長手方向に沿って転動可能とされている。ローラ24は、図2に示されるように、車両上下方向の回動軸28を介して固定ヒンジ26の一端側(車両幅方向内側)に回動可能に支持されており、この固定ヒンジ26の他端側(車両幅方向外側)は、スライドドア18の上部18Aに固定されている。なお、スライドレール22の車両上下方向下側面には、回動軸28を移動可能とするための開口部30が設けられている。
また、このアッパ側ヒンジ14に設けられたスライドレール22は、より詳細には次のように構成されている。図3には、スライドレール22の構成を示す車両正面から見た説明図、図4には、スライドレール22の斜視図がそれぞれ示されている。
図3に示されるように、スライドレール22は、その長手方向両端部22A,22Bよりも長手方向中間部22Cの方が車両上下方向下側に位置された形状(この形状がアッパ側許容手段に相当)とされている。また、図3,図4に示されるように、スライドレール22は、長手方向中間部22Cにねじれを有するねじれ形状、すなわち、三次元曲げ形状(この形状が移動軌跡差吸収手段に相当)とされている。つまり、このスライドレール22では、その長手方向両端部22A,22Bは、水平に形成されているが、その長手方向中間部22Cは、車両上下方向下側面に設けられた開口部30がやや車両幅方向外側を向くように水平方向に対して傾斜して形成されている。
一方、ロア側ヒンジ16は、図1に示されるように、スライドドア18の下部18Bとドア開口20の下縁部20B(ロッカ部)との間に設けられている。図5には、このロア側ヒンジ16の斜視図が示されている。この図に示されるように、ロア側ヒンジ16は、車体側ヒンジベース32と、一対のリンクアーム34と、ドア側ヒンジベース36(ロア側許容手段の一部)と、一対のブラケット38(ロア側許容手段の一部)と、を備えて構成されている。
車体側ヒンジベース32は、車両前後方向に延在されており、ドア開口20の下縁部20Bに固定されている。リンクアーム34は、車体側ヒンジベース32とドア側ヒンジベース36との間に車両前後方向に並んで配置されている。リンクアーム34の一端は、回動軸40を介して車体側ヒンジベース32に回動可能に連結されている。
ドア側ヒンジベース36は、車両前後方向に延在されており、上述のリンクアーム34の他端と回動軸42を介して回動可能に連結されている。ドア側ヒンジベース36の車両前後方向両端側には、車両幅方向内側に向けて延びる連結片44がそれぞれ設けられている。
ブラケット38は、ドア側ヒンジベース36の車両幅方向両端側にそれぞれ配置されて、スライドドア18の下部18Bに固定されている。ブラケット38には、車両幅方向内側に向けて延びる連結片46が形成されている。そして、上述のドア側ヒンジベース36は、その連結片44がブラケット38の連結片46に車両前後方向の回動軸48を介して回動可能に連結されることで、ブラケット38に回動可能に支持されている。
次に、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10の作用について説明する。
本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10では、図1に示されるように、アッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16との作動を伴ってスライドドア18が車体に対し車両前後方向にスライドされる。つまり、アッパ側ヒンジ14では、スライドドア18の上部18Aと固定ヒンジ26を介して連結されたローラ24がドア開口20の上縁部20Aに沿って配置されたスライドレール22に案内されてスライドし、ロア側ヒンジ16では、一端側がドア開口20の下縁部20Bに回動可能に連結されると共に他端側がスライドドア18の下部18Bに回動可能に連結されたリンクアーム34が回動し、これにより、スライドドア18が車体に対し車両前後方向にスライドされる。
ここで、上述の構成のような、いわゆるスライドレール式のアッパ側ヒンジ14と、いわゆるリンクアーム式のロア側ヒンジ16とには、その作動形態に差がある。図6には、アッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16の作動を伴ってスライドされるスライドドア18の移動軌跡を示す説明図が示されている。なお、図6の実線は、スライドドア18が車体側部に閉じた状態を示しており、図6の二点鎖線は、ロア側ヒンジ16のリンクアーム34が車両幅方向に沿った状態となりスライドドア18が最も車両幅方向外側に張り出した状態を示している。この図に示されるように、アッパ側ヒンジ14部は、スライドドア18の上部18Aと連結されたローラ24がドア開口20の上縁部20Aに沿って配置されたスライドレール22に案内されてスライドされる構成であるため、リンクアーム34の回動を伴うロア側ヒンジ16に比して車体側部から車両幅方向外側への作動量が小さい。
このため、スライドドア18のスライド時には、アッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16との作動形態の差によってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに車両幅方向への相対的な移動軌跡差が生じる。つまり、図6の二点鎖線で示されるように、例えば、ロア側ヒンジ16のリンクアーム34が車両幅方向に沿った状態となりスライドドア18が最も車両幅方向外側に張り出した状態にあるときには、アッパ側ヒンジ14に支持されているスライドドア18の上部18Aは、車体側部からの張り出し量がAとなり、車体側部からの張り出し量がBとなるスライドドア18の下部18Bに比して車体側部から車両幅方向外側への変位が小さくなる。従って、この場合にスライドドア18を円滑にスライドできるようにするためには、ロア側ヒンジ16に支持されているスライドドア18の上部18Aがスライドドア18の下部18Bに対して車両幅方向内側に相対的に変位される必要がある。
この点、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10によれば、ロア側ヒンジ16に設けられたリンクアーム34の他端側(スライドドア18側)には、ドア側ヒンジベース36が設けられており、スライドドア18には、ブラケット38が設けられている。そして、このブラケット38は、ドア側ヒンジベース36をスライドドア18に対し回動可能に支持する構成とされている。この構成によれば、スライドドア18の上部18Aがドア側ヒンジベース36とブラケット38との連結部(つまり回動軸48)を支点として車両幅方向内側に変位可能となる。従って、この構成によって、スライドドア18のスライド時にスライドドア18の上部18Aが下部18Bに対して車両幅方向内側に相対的に変位されることが許容される。これにより、上述の如く、スライドドア18のスライド時にアッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16との作動形態の差によってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに車両幅方向への移動軌跡差が生じる場合でも、スライドドア18の円滑な動きが阻害されることを抑制することができる。
ところで、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10では、アッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16との作動形態の差によってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに車両幅方向への相対的な移動軌跡差が生じることに伴って車両上下方向への相対的な移動軌跡差が生じる。つまり、スライドドア18の上部18Aは、スライドドア18の下部18Bに対して車両幅方向内側に相対的に変位されることに伴って、車両上下方向下側に相対的に変位(つまり変位量C)される。従って、この場合にスライドドア18を円滑にスライドできるようにするためには、スライドドア18の上部18Aをスライドドア18の下部18Bに対して車両上下方向下側に相対的に変位可能とする必要がある。
この点、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10によれば、スライドレール22は、図3,図4に示されるように、その長手方向両端部22A,22Bよりも長手方向中間部22Cの方が車両上下方向下側に位置された形状とされている。この構成によれば、スライドドア18のスライド時には、スライドドア18の上部18Aに連結されたスライダがスライドレール22をスライドされることで、スライドドア18の上部18Aが下部18Bに対して車両上下方向下側に相対的に変位されることが許容される。これにより、上述の如く、アッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16との作動形態の差によってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに車両幅方向への相対的な移動軌跡差が生じることに伴って車両上下方向への相対的な移動軌跡差が生じる場合でも、スライドドア18の円滑な動きが阻害されることを抑制することができる。
また、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10によれば、スライドレール22は、長手方向中間部22Cにねじれを有するねじれ形状とされている。つまり、スライドレール22は、図3,図4に示されるように、スライドドア18のスライドに伴うスライダの移動軌跡に沿ったねじれ形状(三次元曲げ形状)とされている。従って、スライドドア18のスライドに伴ってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに移動軌跡差(車両幅方向及び車両上下方向への相対的な移動軌跡差)が生じる場合でも、スライドドア18の上部18Aと下部18Bとの移動軌跡差を吸収することができる。これにより、スライドドア18の上部18Aと下部18Bとの移動軌跡差に伴ってアッパ側ヒンジ14及びロア側ヒンジ16にこじりが生じることを抑制できる。この結果、スライドドア18の円滑な動きが阻害されることをより抑制することができる。
ここで、図7には、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10と比較例に係るドアヒンジ部構造210との比較を示す説明図が示されている。なお、この図の二点鎖線で示される比較例に係るドアヒンジ部構造210では、スライドドア18の上部18Aと下部18Bに設けられたアッパ側ヒンジ14とロア側ヒンジ16とがいずれもリンクアーム34を備えるリンクアーム式とされている。また、この図では、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10及び比較例に係るドアヒンジ部構造210のいずれも、ロア側ヒンジ16のリンクアーム34が車両幅方向に沿った状態となりスライドドア18が最も車両幅方向外側に張り出した状態にあるときが示されている。
この図に示されるように、ロア側ヒンジ16のリンクアーム34が車両幅方向に沿った状態となりスライドドア18が最も車両幅方向外側に張り出した状態にあるときには、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10を用いた場合には、スライドドア18の上部18Aの車体側部からの張り出し量がAとなり、スライドドア18の上部18Aの車体側部からの張り出し量がDとなる比較例に係るドアヒンジ部構造210に比して、スライドドア18全体の車体側部からの張り出し量を少なくできる。特に、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10によれば、スライドドア18が丸みを帯びた意匠とされた場合でも、スライドドア18全体の車体側部からの張り出し量を少なくすることができる。
また、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10によれば、アッパ側ヒンジ14のスライドレール22は、比較例に係るドアヒンジ部構造210のアッパ側ヒンジ14に設けられたリンクアーム34に比して車両上下方向の寸法が小さい。このため、比較例に係るドアヒンジ部構造210のようにアッパ側ヒンジ14にリンクアーム式のものを用いた場合に比して、車室内のルーフ部の高さが低くなることを抑制でき、後部座席のヘッドクリアランスを確保できる。
また、本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10によれば、ロア側ヒンジ16をリンクアーム式としたことに対してアッパ側ヒンジ14をスライドレール式とすることにより、アッパ側ヒンジ14及びロア側ヒンジ16をいずれもリンクアーム式とした比較例に係るドアヒンジ部構造210に比して、スライドドア18のスライド時における振れ(つまり、スライドドア18の上部18Aと下部18Bとの車両幅方向への変位)を抑制することができる。
[第二実施形態]
以下、本発明の第二実施形態について説明する。
図8乃至図11には、本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60が示されている。なお、これらの図において示される矢印Fr、矢印Up、矢印Outは、それぞれ車両前後方向前側、車両上下方向上側、車両幅方向外側を示している。
はじめに、本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60の構成について説明する。
本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60は、上述の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10のアッパ側ヒンジ14の代わりに、アッパ側ヒンジ64を備えた構成とされている。なお、本発明の第二実施形態において、アッパ側ヒンジ64以外の構成については上述の本発明の第一実施形態と同一であるので、この同一の構成については上述の本発明の第一実施形態と同一の符号を用いることとしてその説明を省略する。
図8には、このドアヒンジ部構造60に備えられたアッパ側ヒンジ64の一部断面を含む正面図が示されている。また、図9には、このアッパ側ヒンジ64に設けられたスライドレール72の構成を示す車両正面から見た説明図、図10には、スライドレール72の斜視図がそれぞれ示されている。図8に示されるように、アッパ側ヒンジ64は、スライドレール72と、ローラ24と、連結部としての回転ヒンジ76(移動軌跡差吸収手段の一部)と、を備えて構成されている。
スライドレール72は、図9に示されるように、長手方向一端部72A側から他端部72B側まで高さが一定に構成されている。また、図9,図10に示されるように、スライドレール72は、長手方向中間部72Cにねじれを有するねじれ形状(移動軌跡差吸収手段の一部)とされている。すなわち、このスライドレール72では、その長手方向両端部72A,72Bは、水平に形成されているが、その長手方向中間部72Cは、車両上下方向下側面に設けられた開口部30がやや車両幅方向内側を向くように水平方向に対して傾斜して形成されている。
回転ヒンジ76は、図8に示されるように、車体側(ドア開口20の上縁部20A側)に配置された第一ヒンジ部77と、スライドドア18側に配置された第二ヒンジ部78とを有して構成されている。第一ヒンジ部77と第二ヒンジ部78とは、車両前後方向の回動軸79を介して回動可能に連結されている。
次に、本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60の作用について説明する。
図11には、アッパ側ヒンジ64とロア側ヒンジ16の作動を伴ってスライドされるスライドドア18の移動軌跡を示す説明図が示されている。なお、図11の実線は、スライドドア18が車体側部に閉じた状態を示しており、図11の二点鎖線は、ロア側ヒンジ16のリンクアーム34が車両幅方向に沿った状態となりスライドドア18が最も車両幅方向外側に張り出した状態を示している。この図に示されるように、本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60では、アッパ側ヒンジ64とロア側ヒンジ16との作動を伴ってスライドドア18が車体に対し車両前後方向にスライドされる。
ここで、本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60によれば、スライドレール72が長手方向中間部72Cにねじれを有するねじれ形状とされており、しかも、これに加えて、アッパ側ヒンジ64のローラ24とスライドドア18の上部18Aとを連結するための連結部が回転ヒンジ76により構成されている。従って、スライドドア18のスライドに伴ってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに移動軌跡差(車両幅方向及び車両上下方向への相対的な移動軌跡差)が生じる場合でも、このスライドドア18の上部18Aと下部18Bとの移動軌跡差を確実に吸収することができる。これにより、スライドドア18の上部18Aと下部18Bとの移動軌跡差に伴ってアッパ側ヒンジ64及びロア側ヒンジ16にこじりが生じることをより抑制できる。この結果、スライドドア18の円滑な動きが阻害されることをさらにより抑制することができる。
また、本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60によれば、アッパ側ヒンジ64のローラ24とスライドドア18の上部18Aとを連結するための連結部を回転ヒンジ76により構成することで、スライドレール72を長手方向一端部72A側から他端部72B側まで高さが一定となるように構成することができる。つまり、スライドレール72の車両上下方向下側への張り出し量を抑えることができる。これにより、ドア開口20の上縁部20Aの下縁部20Bからの高さが低くなることを抑制できる。
[第三実施形態]
以下、本発明の第三実施形態について説明する。
図12乃至図15には、本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80が示されている。なお、これらの図において示される矢印Fr、矢印Up、矢印Outは、それぞれ車両前後方向前側、車両上下方向上側、車両幅方向外側を示している。
はじめに、本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80の構成について説明する。
本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80は、上述の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60のアッパ側ヒンジ64の代わりに、アッパ側ヒンジ84を備えた構成とされている。なお、本発明の第三実施形態において、アッパ側ヒンジ84以外の構成については上述の本発明の第二実施形態と同一であるので、この同一の構成については上述の本発明の第一実施形態及び第二実施形態と同一の符号を用いることとしてその説明を省略する。
図12には、このドアヒンジ部構造80に備えられたアッパ側ヒンジ84の一部断面を含む正面図が示されている。また、図13には、このアッパ側ヒンジ84に設けられたスライドレール92の構成を示す車両正面から見た説明図、図14には、スライドレール92の斜視図がそれぞれ示されている。図12に示されるように、アッパ側ヒンジ84は、スライドレール92と、ローラ24と、回転ヒンジ76(移動軌跡差吸収手段の一部)と、を備えて構成されている。
スライドレール92は、図13に示されるように、長手方向一端部92A側から他端部92B側まで高さが一定に構成されている。また、図13,図14に示されるように、スライドレール92は、長手方向一端部92A側から他端部92B側まで水平に形成されている。
また、このアッパ側ヒンジ84では、ローラ24が回転ヒンジ76の第一ヒンジ部77に継手手段としてのボールジョイント94(移動軌跡差吸収手段の一部)を介して回動可能且つ首振り可能に連結されている。
次に、本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80の作用について説明する。
図15には、アッパ側ヒンジ84とロア側ヒンジ16の作動を伴ってスライドされるスライドドア18の移動軌跡を示す説明図が示されている。なお、図15の実線は、スライドドア18が車体側部に閉じた状態を示しており、図15の二点鎖線は、ロア側ヒンジ16のリンクアーム34が車両幅方向に沿った状態となりスライドドア18が最も車両幅方向外側に張り出した状態を示している。この図に示されるように、本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80では、アッパ側ヒンジ84とロア側ヒンジ16との作動を伴ってスライドドア18が車体に対し車両前後方向にスライドされる。
ここで、本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80によれば、アッパ側ヒンジ84のローラ24とスライドドア18の上部18Aとを連結するための連結部が回転ヒンジ76により構成されており、しかも、ローラ24は、回転ヒンジ76の第一ヒンジ部77にボールジョイント94を介して首振り可能に連結されている。従って、スライドドア18のスライドに伴ってスライドドア18の上部18Aと下部18Bとに移動軌跡差(車両幅方向及び車両上下方向への相対的な移動軌跡差)が生じる場合でも、このスライドドア18の上部18Aと下部18Bとの移動軌跡差を確実に吸収することができる。これにより、スライドドア18の上部18Aと下部18Bとの移動軌跡差に伴ってアッパ側ヒンジ84及びロア側ヒンジ16にこじりが生じることをより抑制できる。この結果、スライドドア18の円滑な動きが阻害されることをさらにより抑制することができる。
また、本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80によれば、アッパ側ヒンジ84に回転ヒンジ76を用いることに加え、ローラ24を回転ヒンジ76にボールジョイント94を介して首振り可能に連結することで、スライドレール92を長手方向一端側から他端側まで高さが一定となるように構成することができると共に長手方向一端部92A側から他端部92B側まで水平に形成することができる。これにより、ドア開口20の上縁部20Aの下縁部20Bからの高さが低くなることをさらに抑制できる。
また、スライドレール92をねじれ形状とする必要がなくなるので、スライドレール92の製造が容易となり、スライドレール92の製造コストを抑えることができると共に、アッパ側ヒンジ84及びロア側ヒンジ16にこじりが生じることをさらにより確実に抑制できる。
また、本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造80によれば、アッパ側ヒンジ84に回転ヒンジ76を用いることに加え、ローラ24を回転ヒンジ76にボールジョイント94を介して首振り可能に連結することで、図12に示されるローラ24の上部とスライドレール92の上部との隙間Hを、上述の本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造10(図2参照)及び第二実施形態に係るドアヒンジ部構造60(図8参照)に比して小さくできる。これにより、スライドレール92、ひいてはアッパ側ヒンジ84の車両上下方向の寸法をよりコンパクトにできる。
次に、上記各実施形態に係るドアヒンジ部構造10,60,80の変形例について説明する。
上記各実施形態に係るドアヒンジ部構造10,60,80では、ロア側ヒンジ16がブラケット38を有して構成され、このブラケット38とドア側ヒンジベース36とが回動可能に連結されることで、スライドドア18のスライド時にスライドドア18の上部18Aが下部18Bに対して車両幅方向内側に相対的に変位されることが許容されるように構成されていたが、次のように構成されていても良い。
図16,図17には、上記各実施形態の変形例に係るロア側ヒンジ106が示されている。この図に示されるように、変形例に係るロア側ヒンジ106では、スライドドア18の下部18Bにドア側ヒンジベース116が一体に固定されており、このドア側ヒンジベース116とリンクアーム34の他端側(スライドドア18側)とは、自在継手としてのボールジョイント118を介して回動可能に連結されている。
この変形例の構成によれば、スライドドア18の上部18Aがボールジョイント118を支点として車両幅方向内側に変位可能となる。従って、スライドドア18のスライド時には、スライドドア18の上部18Aが下部18Bに対して車両幅方向内側に相対的に変位されることを確実に許容できる。
しかも、この変形例の構成によれば、スライドドア18に設けられたドア側ヒンジベース116とリンクアーム34の他端側(スライドドア18側)とを連結する部材は、ボールジョイント118である。従って、このボールジョイント118によって、リンクアーム34の他端側をスライドドア18の下部18Bに回動可能に連結する機能(すなわち、スライドドア18を車体に対しスライド可能とする機能)も兼ねることができる。これにより、スライドドア18の下部18Bとドア開口20の下縁部20Bとの間の構成を簡素化することができる。
本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造が適用された車両の斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたアッパ側ヒンジの一部断面を含む正面図である。 本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたスライドレールの正面説明図である。 本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたスライドレールの斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたロア側ヒンジの斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造の作動を伴ってスライドされるスライドドアの移動軌跡を示す説明図である。 本発明の第一実施形態に係るドアヒンジ部構造と比較例に係るドアヒンジ部構造との比較を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたアッパ側ヒンジの一部断面を含む正面図である。 本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたスライドレールの正面説明図である。 本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたスライドレールの斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るドアヒンジ部構造の作動を伴ってスライドされるスライドドアの移動軌跡を示す説明図である。 本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたアッパ側ヒンジの一部断面を含む正面図である。 本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたスライドレールの正面説明図である。 本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたスライドレールの斜視図である。 本発明の第三実施形態に係るドアヒンジ部構造の作動を伴ってスライドされるスライドドアの移動軌跡を示す説明図である。 本発明の各実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたロア側ヒンジの変形例を示す斜視図である。 本発明の各実施形態に係るドアヒンジ部構造に備えられたロア側ヒンジの変形例を示す正面図である。
符号の説明
10,60,80 ドアヒンジ部構造
14,64,84 アッパ側ヒンジ
16,106 ロア側ヒンジ
18 スライドドア
20 ドア開口
22 スライドレール(アッパ側許容手段、移動軌跡差吸収手段の一部)
24 ローラ(スライダ)
26 固定ヒンジ(連結部)
32 車体側ヒンジベース
34 リンクアーム
36,116 ドア側ヒンジベース(ロア側許容手段の一部)
38 ブラケット(ロア側許容手段の一部)
72 スライドレール(移動軌跡差吸収手段の一部)
76 回転ヒンジ(連結部、移動軌跡差吸収手段の一部)
92 スライドレール
94 ボールジョイント(継手手段、移動軌跡差吸収手段の一部)
118 ボールジョイント(自在継手、ロア側許容手段の一部)

Claims (7)

  1. 車体に設けられたドア開口の上縁部に沿って配置されたスライドレール、前記スライドレールにスライド可能に設けられたスライダ、及び、前記ドア開口を開閉するためのスライドドアの上部と前記スライダとを連結する連結部を有して構成されたアッパ側ヒンジと、
    一端側が前記ドア開口の下縁部に回動可能に連結されると共に他端側が前記スライドドアの下部に回動可能に連結されたリンクアームを有して構成されたロア側ヒンジと、
    前記スライドドアの下部と前記ドア開口の下縁部との間に設けられ、前記スライドドアの上部が下部に対してドア厚さ方向に相対的に変位されることを許容するためのロア側許容手段と、
    を備えたことを特徴とするドアヒンジ部構造。
  2. 前記ロア側許容手段は、
    前記リンクアームの他端側に設けられたドア側ヒンジベースと、
    前記スライドドアに設けられ、前記ドア側ヒンジベースを前記スライドドアに対し回動可能に支持するブラケットと、
    を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のドアヒンジ部構造。
  3. 前記ロア側許容手段は、
    前記スライドドアに設けられたドア側ヒンジベースと、
    前記ドア側ヒンジベースと前記リンクアームの他端側とを回動可能に連結する自在継手と、
    を有して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のドアヒンジ部構造。
  4. 前記スライドドアの上部と前記ドア開口の上縁部との間に設けられ、前記スライドドアの上部が下部に対して車両上下方向に相対的に変位されることを許容するためのアッパ側許容手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のドアヒンジ部構造。
  5. 前記アッパ側許容手段は、前記スライドレールの長手方向両端部よりも長手方向中間部を車両上下方向下側に位置させた形状によるものであることを特徴とする請求項4に記載のドアヒンジ部構造。
  6. 前記スライドドアのスライドに伴う前記スライドドアの上部と下部との移動軌跡差を吸収するための移動軌跡差吸収手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のドアヒンジ部構造。
  7. 前記移動軌跡差吸収手段は、前記連結部を回転ヒンジにより構成したこと、前記スライドレールを前記スライドドアのスライドに伴う前記スライダの移動軌跡に沿ったねじれ形状としたこと、前記スライダを前記連結部に回動可能に支持する継手手段を備えること、のいずれか又はこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項6に記載のドアヒンジ部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11738626B2 (en) 2020-12-10 2023-08-29 Aisin Corporation Vehicular door device

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