JP2008162055A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成に対して良好なインク物性を変えずに、吐出方法の規定により吐出安定性と良好な画像形成を両立すること。
【解決手段】ノズルを有し、前記ノズルから白色インクを記録媒体に吐出する白色インク用記録ヘッドと、ノズルを有し、前記ノズルから前記白色インク以外の色の基本色インクを記録媒体に吐出する基本色インク用記録ヘッドとを備え、前記白色インクは色材としての酸化チタンを含み、かつ、前記白色インクの比重が前記基本色インクの比重より5%以上大きいものであって、インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
インクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置は、記録媒体に対して複数のノズルから選択的にインクをインク滴として吐出させる記録ヘッドを備えており、この記録ヘッドによって記録媒体に画像を記録する装置である。記録ヘッドは、インクを収容する複数の圧力室に各々連通する複数のノズルからインク滴を吐出させる。
従来より、透明の記録媒体に対して、画像を記録するインクジェット記録装置が開発されている。このようなインクジェット記録装置では、記録媒体が着色されていないために、実画像部分だけでなく、その背景部分も例えば白色インクを使用して記録するようになっている(例えば特許文献1参照)。
白画像を含むカラー画像を記録するインクジェット記録装置では、基本色インク(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)を使用する記録ヘッドと白色インク(ホワイトW)を使用する記録ヘッドとが設けられている。それらは同じ吐出方法で吐出され、白画像を含むカラー画像が記録媒体に記録される。
特開2003−182061号公報
インクジェット記録ヘッドは、ノズル内にインクを満たして正の圧力を掛け、インクをインク室から押し出し、続いてインクに負の圧力を掛けてノズル内に引き戻すことにより、押し出したインク柱を引きちぎって、ノズルからのインク滴を吐出するものである。このときインクメニスカスはノズル内に深く引き込まれ、又この負圧によりインクタンクからノズル内にインクが満たされ、次の吐出に備える。負圧が反転して正圧になると、メニスカスが再び押し出され、ノズルの出口方向に移動する。
この様に、インクを吐出するために掛けた圧力が、インクを吐出した後も残留して振動するため、ノズル内のインク圧力が変動してインクメニスカスが振動する。この振動は数回繰り返され、次第に減衰してメニスカスが定常状態に戻ると次の吐出が可能となる。又、ヘッドの方式によっては、一つのインク室からインクを吐出すると、隣接するインク室にも吐出圧力が伝わってインクメニスカスが振動する。
この圧力変動によりノズル内のインクに正圧が掛かるとき、インクがノズルから外に溢れ出ることがある。ノズル板の表面に溢れ出たインクは、次の負圧でノズル内に引き込まれるが、溢れ出し易さは、インクとノズル板表面との濡れ性、即ち、接触角が関係する。インクがノズル板を濡らしやすい場合には、ノズル板表面までインクメニスカスが押し出されてしまうため、メニスカス振動が減衰してメニスカスが定常状態に戻るまでの時間が長くなり、特に高周波での駆動が難しくなるという問題がある。メニスカスが定常状態に戻る前に次の吐出を行うと、安定吐出が難しく、着弾乱れ等により画像を劣化させる原因となる。
前述のように、近年ではインクジェット印刷の適用範囲が広がり、プラスチックフィルムのような透明基材への印字もさかんに行われるようになってきた。透明基材への印字においては、色の隠蔽性を上げるために白インクを用いることも検討されてきている。マーキング用途として白インク単独での印字も検討され、白インクによる印字の画像濃度も重要視されている。
発明者の検討によれば、酸化チタンを色材として用いた白色インクは、基本色インクに比べてノズル板を濡らしやすく、メニスカスが定常状態に戻るまでの時間が長くなる傾向にあることが判明した。
白色インク中に含まれる酸化チタンは、比重が高く、画像としての白さを確保するためにより高濃度で使用することが好ましい。その場合は、インクの比重が大きくなる。また、白色インクは、分散が難しい。このように比重が大きいことと、分散性が悪いことに起因して、ノズル板の表面を濡らし易くなるものと推測している。
この様にノズル板表面にインクが溢れ出ると安定吐出ができなくなるので、ノズル板の表面にインクが溢れ出ないようにする必要がある。
インクジェットプリンタにおいては、ノズル板表面のインクによる濡れを防ぐために、インク物性側から、ノズル面の濡れ性を規定することが従来行われている。
しかしながら、上述の提案のように、インク物性側から、ノズル面の濡れ性を規定する場合であると、良好な画像形成の観点より、白色インクの物性を自由に変えることができず、良好な画像を形成することができないという問題があった。また、吐出方法の規定により濡れ性が悪いインクの吐出安定性を確保することは従来から知られていない。
このように、従来技術に開示されているように白色インクは、インクジェットの用途拡大に必要であるが、基本色インクに比較して吐出安定性の確保が難しく、画像としての白さの観点より、色材として酸化チタンを用いることが好ましいが、吐出安定性を得るのが難しいという欠点がある。
また、遮蔽性を考慮して色材濃度を基本色インクに対して増やすとさらに吐出安定性を得るのが難しくなる。
特に、従来技術のように、基本色インクと白色インクが同じ吐出方法で吐出され、白画像を含むカラー画像が記録媒体に記録される場合、記録速度を低下させずに吐出安定性を得るのが難しい。
白色インクの駆動周期を長く変更することで、ある程度の安定吐出が可能になる。ところが、基本色インクを使用する記録ヘッド及び白色インクを使用する記録ヘッドの両方で駆動周期は共通であるため、基本色インクを使用する記録ヘッドも、白色インクを使用する記録ヘッドが必要とする長い駆動周期で画像を記録することになる。これにより、インクジェット記録装置の記録速度は遅くなってしまう。
本発明の課題は、インクジェット記録装置において、基本色インクに加え白色インクを用いた場合の記録速度の低下を抑え、さらに、画像形成に対して良好なインク物性を変えずに、吐出方法の規定により吐出安定性と良好な画像形成を両立することである。
本発明の課題は、以下のような構成により解決される。
1.
ノズルを有し、前記ノズルから白色インクを記録媒体に吐出する白色インク用記録ヘッドと、
ノズルを有し、前記ノズルから前記白色インク以外の色の基本色インクを記録媒体に吐出する基本色インク用記録ヘッドとを備え、
前記白色インクは色材としての酸化チタンを含み、かつ、前記白色インクの比重が前記基本色インクの比重より5%以上大きいものであって、
インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
2.
前記1記載のインクジェット記録装置において、
前記白色インク用記録ヘッドの駆動周波数が5kHz以上であることを特徴とするインクジェット記録装置。
3.
前記1又は2記載のインクジェット記録装置において、
前記白色インク用記録ヘッドのノズル径が30μm以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。
4.
前記1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記基本色インクには、シアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色のインクが含まれていることを特徴とするインクジェット記録装置。
5.
前記1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記白色インクは、紫外線硬化型インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
6.
前記1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記白色インク用記録ヘッドを加熱する加熱手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
7.
前記1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より10%大きくなるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
8.
前記1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記白色インク用記録ヘッドの駆動周波数と前記基本色インク用記録ヘッドの駆動周波数が同じであることを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明によれば、インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されているので、白色インクが基本色インクよりもノズル板の表面を濡らしやすいとしても、負圧によりインクのあふれ出しを抑えることができるため、インクジェット記録装置において、基本色インクに加え白色インクを用いた場合の記録速度の低下を抑え、さらに、画像形成に対して良好なインク物性を変えずに、吐出方法の規定により吐出安定性と良好な画像形成を両立することができる。
以下に、本実施形態について図面を参照して説明するが、以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録装置は、ノズルを有し、前記ノズルから白色インクを記録媒体に吐出する白色インク用記録ヘッドと、ノズルを有し、前記ノズルから前記白色インク以外の色の基本色インクを記録媒体に吐出する基本色インク用記録ヘッドとを備え、
前記白色インクは色材としての酸化チタンを含み、かつ、前記白色インクの比重が前記基本色インクの比重より5%以上大きいものであって、インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されていることを特徴とする。
前述のように、発明者の検討によれば、酸化チタンを色材として用いた白色インクは、吐出に伴うインクの圧力変動により、即ち、正圧によりノズルからインクが溢れ出てノズル板を濡らしやすく、メニスカスが定常状態に戻るまでの時間が長くなる傾向にあることが判明した。
この様にノズル板表面にインクが溢れ出ると安定吐出ができなくなるので、ノズル板の表面にインクが溢れ出ないようにする必要がある。
白色インクの安定な吐出を考える場合、インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧設定が重要な因子であり、本発明者は、記録速度を低下させずに安定吐出できる吐出方法について鋭意検討の結果、インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されていれば、インクがノズル面に溢れ出ることが抑制され、安定したインク吐出性能が得られることを、本発明者は見出し本発明に至ったものである。
また、基本色インクを使用する記録ヘッド及び白色インクを使用する記録ヘッドを同じ負圧設定であって、基本色インクを使用する記録ヘッドも、白色インクを使用する記録ヘッドが必要とする大きな負圧設定で画像を記録する場合、インクの比重が小さい基本色インクに対して大きな負圧設定でインク吐出すると、ノズルにおけるメニスカス保持の安定性が得られず、気泡に巻き込み等により、基本色インクに対する安定吐出ができなくなってしまう。
(インク)
次に、本発明に用いられるインクについて説明する。本発明において用いるインクジェット記録用のインクは、基本色インクと白色インクを含み、白色インクは色材としての酸化チタンを含み、かつ、前記白色インクの比重が前記基本色インクの比重より5%以上大きいものである。
インク比重の測定方法は、比重瓶を用いて質量を量る方法を用いることができる。この方法で測定された前記基本色インクの比重1.00に対して前記白色インクの比重が1.05以上となる。
本発明においては、特に、酸化チタンを用いることにより、隠蔽性及び着色性、分散粒径の観点で効果的である。特に、隠蔽性に関しては、前記白色インクの比重が前記基本色インクの比重より5%以上大きくなるようにすることにより、より効果的である。インクの比重は、具体的には、例えば、白色インクの酸化チタンの濃度を基本色インクの色材濃度よりも高くすることにより、調整することが可能である。
次に、本実施形態においては、紫外線硬化型インクを例に挙げて説明する。本実施形態において用いる紫外線硬化型インクは少なくとも色材、重合性モノマー、開始剤から構成され、用途によりその他の成分も含有する。
まず、色材について説明する。
本発明において、特にプラスチックフィルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白色インクを用いる。
白色インクの色材は、前述のように酸化チタンを用いる。以下のものが使用出来るが、これに限られる訳ではない。
C.I.Pigment White−6,18,21
基本色インクの色材としては、重合性化合物の主成分に溶解又は分散できる色材が使用出来るが、耐候性の点で顔料が好ましい。顔料としては以下のものが使用出来るが、これに限られる訳ではない。
C.I.Pigment Yellow−1,2,3,12,14,16,17,73,74,75,81,83,87,93,95,98,109,114,120,128,129,138,150,151,154,180,185
C.I.Pigment Red−5,7,12,22,38,48:1,48:2,48:4,49:1,53:1,57:1,63:1,101,112,122,123,144,146,168,184,185,202
C.I.Pigment Violet−19,23
C.I.Pigment Blue−1,2,3,15:1,15:2,15:3,15:4,18,22,27,29,60
C.I.Pigment Green−7,36
C.I.Pigment White−6,18,21
C.I.Pigment Black−7
顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。又、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。分散剤は高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズが挙げられる。
又、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤及び分散助剤は、顔料100質量%に対し、1〜50質量%添加することが好ましい。
分散媒体は溶剤又は重合性化合物で行うが、本実施形態に用いる紫外線硬化型インクは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound)の問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
分散は、平均粒径を0.08〜0.5μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維持することが出来る。色材の添加量はインク全体の1〜10質量%が好ましい。
次に重合性モノマーについて説明する。
重合性モノマーとしては、各種(メタ)アクリレートモノマーが使用出来る。例えば、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイキシエチルコハク酸、2−アクリロイキシエチルフタル酸、2−アクリロイキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート等の単官能モノマー、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カウプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の三官能以上の多官能モノマーが挙げられる。
この他、重合性のオリゴマー類も、モノマー同様に配合可能である。重合性オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、直鎖アクリルオリゴマー等が挙げられる。
又、本実施形態においては、インクの硬化収縮を抑える目的で、インク中に上記重合性モノマーに加えて3級アミン化合物を含有させることが好ましい。対象となる3級アミン化合物としては、アンモニアの水素原子の3つ全てが、それぞれ独立に、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はアラルキル基で置換された化合物であればなんでもよく、公知のあらゆるものを用いることができる。その具体的例としては、例えば、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、N,N−ジメチルフェネチルアミンなどが挙げられるが、この限りでない。
更に、本実施形態においては、インクの硬化収縮を抑える目的で、光重合性3級アミンモノマーを用いることが好ましい。光重合性3級アミンモノマーは上述の重合性モノマーに3級アミノ基がついたものであり、例えば、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−シクロプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−(メタ)アクリロイルピぺリジン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−メチレンビスアクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−1−メトキシメチルプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(1,3−ジオキソラン−2−イル)(メタ)アクリルアミド等のアミンモノマーが挙げられるが、この限りでない。
光カチオン重合性モノマーとしては、各種公知のカチオン重合性のモノマーが使用出来る。例えば、特開平6−9714号、特開2001−31892号、特開2001−40068号、特開2001−55507号、特開2001−310938号、特開2001−310937号、特開2001−220526号に例示されているエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、オキセタン化合物等が挙げられる。
エポキシ化合物には、以下の芳香族エポキシド、脂環式エポキシド及び脂肪族エポキシド等が挙げられる。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロヘキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシド及び脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。本実施形態では、上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
ビニルエーテル化合物としては、例えばエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジ又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。本実施形態では、上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
オキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物のことであり、特開2001−220526号、特開2001−310937号に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、又組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。本実施形態で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
1個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(1)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2008162055
一般式(1)において、R1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又はチエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基或いは3−ブテニル基等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベンジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基或いはフェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基或いはブチルカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基或いはブトキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカルボニル基、又はエチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基或いはペンチルカルバモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモイル基等である。
本実施形態で使用するオキセタン化合物としては、1個のオキセタン環を有する化合物を使用することが、得られる組成物が粘着性に優れ、低粘度で作業性に優れるため、特に好ましい。
次に、2個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2008162055
一般式(2)において、R1は前記一般式(1)のR1と同義である。R3は、例えば、エチレン基、プロピレン基或いはブチレン基等の線状或いは分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)基或いはポリ(プロピレンオキシ)基等の線状或いは分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メチルプロペニレン基或いはブテニレン基等の線状或いは分枝状不飽和炭化水素基、カルボニル基、カルボニル基を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン基、又はカルバモイル基を含むアルキレン基等である。
又、R3は下記一般式(3)、(4)及び(5)で示される基から選択される多価基でもある。
Figure 2008162055
一般式(3)において、R4は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基或いはブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子或いは臭素原子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基、又はカルバモイル基である。
Figure 2008162055
一般式(4)において、R5は酸素原子、硫黄原子、メチレン基、NH、SO、SO2、C(CF32又はC(CH32である。
Figure 2008162055
一般式(5)において、R6はメチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。nは0〜2000の整数である。R7はメチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。R7は下記一般式(6)で示される基から選択される基でもある。
Figure 2008162055
一般式(6)において、R8は、メチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、又はアリール基である。mは0〜100の整数である。
2個のオキセタン環を有する化合物の具体例としては、下記化合物等が挙げられる。
Figure 2008162055
例示化合物1は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3がカルボキシル基である化合物である。又、例示化合物2は、前記一般式(2)において、R1がエチル基、R3が前記一般式(5)でR6及びR7がメチル基、nが1である化合物である。
2個のオキセタン環を有する化合物では、上記した化合物以外の好ましい例として、下記一般式(7)で示される化合物がある。一般式(7)において、R1は、前記一般式(1)のR1と同義である。
Figure 2008162055
又、3〜4個のオキセタン環を有する化合物としては、下記一般式(8)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2008162055
一般式(8)において、R1は、前記一般式(1)におけるR1と同義である。R9としては、例えば、下記A〜Cで示される基等の炭素数1〜12の分枝状アルキレン基、下記Dで示される基等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基又は下記Eで示される基等の分枝状ポリシロキシ基等が挙げられる。jは、3又は4である。
Figure 2008162055
上記Aにおいて、R10はメチル基、エチル基又はプロピル基等の低級アルキル基である。又、上記Dにおいて、pは1〜10の整数である。
3〜4個のオキセタン環を有する化合物の一例としては、例示化合物3が挙げられる。
Figure 2008162055
更に、上記説明した以外の1〜4個のオキセタン環を有する化合物の例としては、下記一般式(9)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2008162055
一般式(9)において、R8は一般式(6)のR8と同義である。R11はメチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はトリアルキルシリル基であり、rは1〜4である。
本実施形態で使用するオキセタン化合物の好ましい具体例としては、以下に示す化合物がある。
Figure 2008162055
上記オキセタン環を有する化合物の製造方法は特に限定されず、従来知られた方法に従えばよく、例えばパティソン(D.B.Pattison,J.Am.Chem.Soc.,3455,79(1957))が開示している、ジオールからのオキセタン環合成法等がある。又、これら以外にも、分子量1000〜5000程度の高分子量を有する1〜4個のオキセタン環を有する化合物も挙げられる。これらの例として、例えば以下の化合物が挙げられる。
Figure 2008162055
本実施形態においては、インク硬化の際の記録媒体の収縮を抑える目的で、少なくとも1種のオキセタン化合物及び/又はエポキシ化合物及び/又はビニルエーテル化合物を含有することが好ましい。更に好ましくは、少なくとも1種のオキセタン化合物に加えて、エポキシ化合物及びビニルエーテル化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含有することが好ましい。これにより硬化時の記録媒体の収縮がより軽減される。
開始剤(光ラジカル開始剤)としては、アリールアルキルケトン、オキシムケトン、チオ安息香酸S−フェニル、チタノセン、芳香族ケトン、チオキサントン、ベンジルとキノン誘導体、ケトクマリン類などの従来公知の開始剤が使用出来る。開始剤については「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)に詳しい。中でもアシルフォスフィンオキシドやアシルホスフォナートは感度が高く、開始剤の光開裂により吸収が減少するため、インクジェット方式のように1色当たり5〜12μmの厚みを持つインク画像での内部硬化に特に有効である。具体的には、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイドなどが好ましい。
又、前述のモノマー同様、安全性を考慮した選択では、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(ダロキュア(登録商標)1173)が好適に用いられる。
光カチオン(酸)開始剤としては、公知のあらゆる光酸発生剤を用いることができる。
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192頁参照)。本実施形態に好適な化合物の例を以下に挙げる。第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩を挙げることができる。オニウム化合物の具体的な例を以下に示す。
Figure 2008162055
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができる。具体的な化合物を以下に例示する。
Figure 2008162055
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができる。以下に具体的な化合物を例示する。
Figure 2008162055
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 2008162055
本実施形態のインクは、特開平8−248561号、特開平9−34106号をはじめとし、既に公知となっている紫外線の照射で発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を含有することが好ましい。酸増殖剤を用いることで、更なる吐出安定性向上を可能とする。
(その他の成分)
インク組成物の保存性を高めるために、重合禁止剤を200〜20000ppm添加することが出来る。紫外線硬化型インクは加熱、低粘度化して吐出することが好ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも重合禁止剤を入れることが好ましい。
この他に、必要に応じて界面活性剤、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加することが出来る。記録媒体との密着性を改善するため、極微量の有機溶剤を添加することも有効である。この場合、耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有効であり、その量は0.1〜5%、好ましくは0.1〜3%である。
又、本実施形態において、ラジカル・カチオンのハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
(インクジェット記録装置)
本発明のインクジェット記録装置は、ノズルを有し、前記ノズルから白色インクを記録媒体に吐出する白色インク用記録ヘッドと、ノズルを有し、前記ノズルから前記白色インク以外の色の基本色インクを記録媒体に吐出する基本色インク用記録ヘッドとを備え、
インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されていることを特徴とする。
まず図1を参照して、本実施形態のインクジェット記録装置の主要構成について説明する。図1はインクジェット記録装置の主要構成図である。なお、図1においては、インク供給ユニットを省略してある。
インクジェット記録装置1は、記録媒体上で記録ヘッドを走査させながら、前述の紫外線硬化型インクを吐出させて、記録媒体上に画像を記録するシリアル型のインクジェット記録装置である。このインクジェット記録装置1には、記録媒体Pを下方から支持するプラテン2が設けられるとともに、プラテン2によって支持された記録媒体Pを搬送する搬送装置3(図6参照)が設けられている。また、プラテン2の上方には、記録媒体Pの搬送方向に対して直交する方向に走査するキャリッジ4が設けられている。
キャリッジ4には、プラテン2に支持された記録媒体Pに向けてインクを吐出する複数の記録ヘッド5が、走査方向Aに沿って配列されている。これら複数の記録ヘッド5は、白色インク(W)を吐出する白色インク用記録ヘッド51と、白色インク以外の色の基本色インクを吐出する基本色インク用記録ヘッド52とから成り立っている。本実施形態では、基本色インクとしてブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色の基本色インクが使用されているので、各基本色インクに対応して4つの基本色インク用記録ヘッド52がキャリッジ4に搭載されている。
図2は記録ヘッド5の下面図であり、この図2に示すように、プラテン2上の記録媒体Pに対向する記録ヘッド5の吐出面53には、記録媒体Pに向けてインクを吐出する複数のノズル55が、走査方向Aに対して直交する方向に沿って配列されている。ここで、白色インク用記録ヘッド51のノズル55は、基本色インク用記録ヘッド52のノズル55と同数設けられている。
本実施形態のインクジェット記録装置においては、記録ヘッド5のノズル55のインク出口側先端のノズル径が30μm以下であることが好ましい。ここで、ノズル径とは、断面円形の場合は直径をさし、断面形状が円でない場合、断面積を同じ面積の円形に置き換えた場合の直径とする。
本実施形態のインクジェット記録装置においては、記録ヘッド5のノズル列を1としているが、本発明はこれに限らず、例えば、後述する実施例に示すように2つの記録ヘッドを貼り合わせて2列としても良い。
また、キャリッジ4には、紫外線を含んだ光を記録媒体Pに向けて照射する複数の光照射装置6が、記録ヘッド5の走査方向Aにおける両側方に配置されている。
本実施形態のインクジェット記録装置においては、紫外線硬化型インクを用いた例を示すが、本発明はこれに限らず、各種のインクを用いることができる。本実施形態のように、紫外線硬化型インクを用いると、記録後に紫外線を照射すれば紫外線硬化型インクは硬化するので、長期間にわたって記録画像を消えずに維持することができ、インクジェットプリンタによる記録画像の品質を高めることができる。さらに、紫外線硬化型インクを記録に用いれば、記録媒体がインク吸収性のよい記録媒体(例えば、紙など)でなくとも、インク吸収性のない記録媒体、あるいはインク吸収性の低い記録媒体であっても記録を行うことができる。
各色インクをインクジェット記録方式により記録媒体P上に吐出、描画し、次いで紫外線を含んだ光を照射してインクを硬化させる。
記録ヘッド5は、面ヒータ(加熱手段)を備えて構成される。面ヒータは記録ヘッド5内のインクの温度を、インクの粘性が吐出に適した値となるように調整する。面ヒータは記録ヘッド5の側面部に設けられている。
インクの吐出条件としては、記録ヘッド5及びインクを面ヒータにより35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。紫外線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのままインク滴サイズ、インク滴吐出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながら出来るだけ一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅は設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
以下に、記録ヘッド5及びインク供給ユニット600の詳細について説明する、記録ヘッド5及びインク供給ユニット600(メインタンク61、中間タンク64、インク弁63及びインク供給ライン62、高さ調整手段(負圧調整手段)66)は、インクジェット記録装置1において使用されるインクが複数色であるので、インクの色毎に設けられる。本実施形態では、使用されるインクの色がY、M、C、K、Wの5色であるので、記録ヘッド5及びインク供給ユニット600はインクジェット記録装置1に5系統設けられる。本実施形態では、記録ヘッド5及びインク供給ユニット600の構成は、各色毎に共通であるので、1色を代表して説明する。
本発明に係る記録ヘッド5は、インク滴を吐出するためのノズルの開口と、このノズルの開口に連通する圧力発生室と、この圧力発生室内の圧力を変化させる圧力付与手段とを備えた記録ヘッドであれば、どのようなタイプの記録ヘッドにも適用できる。以下の説明では、圧力発生室内の容積を膨張又は収縮させることによって圧力を変化させる圧力付与手段を備えた記録ヘッドであるせん断モード(シェアモード)タイプの記録ヘッド5を用いて説明する。
せん断モードタイプの記録ヘッドでは、圧力発生室の隔壁を圧力付与手段である圧電素子により構成し、この圧電素子を変形することによりノズルからインク滴を吐出する。
図3は、記録ヘッドの一態様であるせん断モードタイプのインクジェット記録ヘッドの概略構成を示す図であり、(a)は一部断面で示す斜視図、(b)はインク供給部を備えた状態の断面図である。
なお、以下、圧力発生室に関する構成は、全圧力発生室で共通なので、個々の圧力発生室に関する構成を表示するアルファベットの添え字は省略して、総括的に表記する場合がある。
図4(a)〜(c)はその動作を示す図である。
図3及び図4において100は駆動信号発生手段、5は記録ヘッド、62はインク供給ライン、22はノズル形成部材、55はノズル、24はカバープレート、25はインク供給口、26は基板、27は隔壁、Lは圧力発生室の長さ、Dは圧力発生室の深さ、Wは圧力発生室の幅である。そして、インクチャネルである圧力発生室28が隔壁27、カバープレート24及び基板26によって形成されている。
記録ヘッド5は、図4に示すように、カバープレート24と基板26の間に、電気・機械変換手段であるPZT等の圧電材料からなる複数の隔壁27A、27B、27C、27Dで隔てられた圧力発生室28が多数並設されたせん断モードタイプの記録ヘッドである。図4では多数の圧力発生室28の一部である3本(28A、28B、28C)が示されている。圧力発生室28の一端(以下、これをノズル端という場合がある)はノズル形成部材22に形成されたノズル55につながり、他端(以下、これをマニホールド端という場合がある)はインク供給口25を経て、インク供給ライン62によって中間タンク64(図5参照)に接続されている。そして、各圧力発生室28内の隔壁27表面には両隔壁27の上方から基板26の底面に亘って繋がる電極29A、29B、29Cが密着形成され、各電極29A、29B、29Cは駆動信号発生手段100に接続している。
次に、記録ヘッド5の製造方法と構成材料について説明する。
基板26上に互いに分極方向が異なる2枚の圧電材料27a、27bを接着剤を介して上下に貼り合わせ、その上側の圧電材料27aからダイヤモンドブレード等により、圧力発生室28となる複数の溝が全て同じ形状で平行に切削加工される。これにより隣接する圧力発生室28は、矢印の方向に分極された側壁27によって区画される。また、圧力発生室28は、圧力発生室28の出口側(図3における左側)の深溝部28aと、該深溝部28aから圧力発生室28の入口側(図3における右側)に行くに従って徐々に浅くなる浅溝部28bとを有している。
なお、各溝は圧電素子基板27a、27bの一方の端から他方の端に亘ってほぼ同じ一定の深さで研削することで、長さ方向で大きさと形状がほぼ変わらないストレート状の圧力発生室28としてもよい。浅溝部28bがなくなることで、隔壁27全体が効率良く、大きな変形量でせん断変形するため、圧力発生室28内のインクに高い圧力を付与することができ、低電圧で駆動でき、また、ストレート状とすることで、インクの流路抵抗の低減を図ることができる。
各隔壁27は、ここでは図4の矢印で示すように分極方向が異なる2枚の圧電材料27a、27bによって構成されているが、圧電材料は例えば符号27aの部分のみであってもよく、隔壁27の少なくとも一部にあればよい。
圧電材料27a、27bに使用される圧電材料としては、電圧を加えることにより変形を生じるものであれば特に限定されず、公知のものが用いられ、有機材料からなる基板であっても良いが、圧電性非金属材料からなる基板が好ましく、この圧電性非金属材料からなる基板として、例えば成形、焼成等の工程を経て形成されるセラミックス基板、又は塗布や積層の工程を経て形成される基板等がある。有機材料としては、有機ポリマー、有機ポリマーと無機物とのハイブリッド材料が挙げられる。
セラミックス基板としては、PZT(PbZrO3−PbTiO3)、第三成分添加PZTがあり、第三成分としてはPb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3、Pb(Co1/3Nb2/3)O3等があり、さらにBaTiO3、ZnO、LiNbO3、LiTaO3等を用いて形成することができる。
また、塗布や積層の工程を経て形成される基板として、例えば、ゾル−ゲル法、積層基板コーティング等で形成することができる。
圧電材料27aの上面には、全圧力発生室28に亘って深溝部28a上を覆うようにカバープレート24が接着剤を介して接着されると共に、各圧力発生室28の浅溝部28b上に、圧力発生室28内へのインク流入口77が形成されている。
カバープレート24の接着後、ノズル55が開設された1枚のノズル形成部材22が接着剤を介して接着される。
カバープレート24及び基板26の材料は、特に限定されず、有機材料からなる基板であっても良いが、熱伝導率が高く、電界歪みによるチャネル間クロストークを防止する観点から、非圧電性非金属材料からなる基板が好ましく、この非圧電性非金属材料からなる基板として、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイド、石英、分極されていないPZTの少なくとも1つから選ばれることが好ましい。有機材料としては、有機ポリマー、有機ポリマーと無機物とのハイブリッド材料が挙げられる。
また、ノズル形成部材23の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリマー、アロマティックポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリサルフォン樹脂等の合成樹脂のほか、ステンレス等の金属材料を用いることもできる。
各圧力発生室28内には、その両側面から底面にかけて金属電極29が形成されており、この金属電極29は、浅溝部28bを通って圧電材料27aの後部側表面まで延びている。各金属電極29には、この後部側表面において異方導電性フィルム78を介してフレキシブルケーブル60が接着されており、駆動信号発生手段100から各金属電極29に駆動信号を印加することにより側壁27をせん断変形させ、その変形時の圧力により圧力発生室28内のインクをノズルプレート22に形成されたノズル55から吐出するようになっている。
金属電極29に用いられる金属としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タンタル、チタンを用いることができ、特に、電気的特性、加工性の点から、金、アルミニウム、銅、ニッケルが好ましく、めっき、蒸着、スパッタで形成される。
せん断モードタイプの記録ヘッド5は、以上のように圧電材料27a、27bに圧力発生室28を形成して、その側壁27に金属電極29を形成するだけで、ヘッドの主要部分を構成できるので、製造が簡単で、多数の圧力発生室28を高密度に配置できるために、高精細な画像記録を行う上で好ましい態様である。
次に、吐出動作の一例について説明する。
各隔壁27表面に密着形成された電極29A、29B、29Cに駆動信号発生手段100から駆動信号が印加されると、以下に例示する動作によってインク滴をノズル55から吐出する。なお、図4ではノズルは省略してある。
なお、かかる記録ヘッド5では、以上のように、隔壁27の変形によって圧力発生室28内のインクに正負の圧力が付与されるものであり、この隔壁27は圧力付与手段を構成している。
(1)かかる記録ヘッド5は、図4(a)に示す状態において、電極29A及び29Cをアースに接続すると共に電極29Bに、矩形波からなる膨張パルス(正電圧)を印加すると、まず、膨張パルスの始端から最初の立ち上がりによって、隔壁27B、27Cを構成する圧電材料27a、27bの分極方向に直角な方向の電界が生じ、27a、27bともに隔壁の接合面にズリ変形を生じ、図3(b)に示すように隔壁27B及び隔壁27Cは互いに外側に向けて変形し、圧力発生室28Bの容積が膨張する。これにより圧力発生室28B内のインクに負の圧力が生じてインクが流れ込む(Draw)。
ここで、パルスとは、一定電圧波高値の矩形波であり、0Vを0%、波高値電圧を100%とした場合に、パルス幅とは、電圧の0Vからの電圧の立ち上がり始め又は立ち下がり始めの10%から波高値電圧からの立ち下がり始め又は立ち上がり始めの10%との間の時間として定義する。更に、ここで矩形波とは、電圧の10%と90%との間の立ち上がり時間、立ち下がり時間のいずれもがALの1/2以内、好ましくは1/4以内であるような波形を指す。
なお、AL(Acoustic Length)とは、圧力発生室の音響的共振周期の1/2である。このALは、電気・機械変換手段である隔壁27に矩形波のパルスを印加して吐出するインク滴の速度を測定し、矩形波の電圧値を一定にして矩形波のパルス幅を変化させたときに、インク滴の飛翔速度が最大になるパルス幅として求められる。
(2)圧力発生室28B内の圧力波は、1AL時間毎に反転を繰り返すので、この最初の膨張パルスの立ち上がりの印加から1AL時間経過後に電位を0に戻すと、隔壁27B、27Cは膨張位置から図3(a)に示す中立位置に戻り、圧力発生室28B内のインクに高い圧力が掛かる。
引き続いて、矩形波からなる収縮パルス(負電圧)を印加する。まずパルスの始端から立ち下がりによって、図3(c)に示すように、隔壁27B及び27Cは互いに逆方向に変形し、圧力発生室28Bの容積が収縮する。この収縮により圧力発生室28B内のインクに更に高い圧力を掛け(Reinforce)、ノズル55の開口からインク柱を突出させる。
(3)更に2AL時間経過すると、正圧が最高になる。この時点で、電位を0に戻し、隔壁27B、27Cを収縮位置から中立位置に戻すと、圧力発生室28Bの容積が膨張することで圧力発生室28B内のインクに負の圧力が掛かる。この膨張の負圧による圧力波と前記正圧の圧力波は、相殺してキャンセルし合い、圧力は早期に減衰され事実上消滅することになる。
(4)ノズル55の開口から突出しているインク柱をメニスカスMから分離させ、インク滴Dとしてノズル55から吐出させる。
このような駆動方法は、いわゆるDRRC(Draw−Release−Reinforce−Cansel)方式による駆動方法であり、膨張パルスのパルス幅はインク滴の吐出力に大きく影響し、1ALにこのパルス幅が一致したときにインク滴吐出力(吐出速度)は最大となる。
また、膨張パルスの駆動電圧Von(V)と収縮パルスの駆動電圧Voff(V)の比を|Von|/|Voff|=1/0.5としている。このように|Von|>|Voff|の関係とすると、圧力発生室内へのインクの供給を促進する効果があり、特に、高粘度インクで高周波駆動を行う場合に好ましい。
なお、この電圧Vonと電圧Voffの基準電圧は0とは限らない。この電圧Vonと電圧Voffは、それぞれ差分の電圧である。
なお、本実施形態においては、駆動波形(電圧、パルス幅等)、駆動周波数は各色共通としている。また、駆動周波数は、5kHz以上であることが好ましい。
次に、本発明の実施形態に係わる駆動方法の1例である時分割駆動について説明する。
前述のような少なくとも一部が圧電材料で構成された隔壁27によって隔てられた複数の圧力発生室28を有する記録ヘッド5を駆動する場合、一つの圧力発生室28の隔壁が吐出の動作をすると、隣の圧力発生室28が影響を受けるため、通常、複数の圧力発生室28のうち、互いに1本以上の圧力発生室28を挟んで離れている圧力発生室28をまとめて1つの組となすようにして、2つ以上の組に分割し、各組毎にインク吐出動作を時分割で順次行うように駆動制御される。例えば、全圧力発生室28を2つおきに選んで3相に分けて吐出する、いわゆる3サイクル吐出法が行われる。
3サイクル吐出法においては、A、B、Cの3組の圧力発生室28の電極に印加される駆動信号を3相に分ける。インク吐出時には、まずA組の各圧力発生室28の電極にインク滴を吐出する駆動パルス電圧を掛け、その両隣の圧力発生室の電極を接地し、A組のノズルからインク滴を吐出させる。
続いてB組の各圧力発生室28、更に続いてC組の各圧力発生室28へと上記同様に動作する。
かかるせん断モードタイプのインクジェット記録ヘッド5では、隔壁27の変形は壁の両側に設けられる電極に掛かる電圧差で起こるので、インク吐出を行う圧力発生室の電極に負電圧を掛ける代わりに、インク吐出を行う圧力発生室の電極を接地して、その両隣の圧力発生室の電極に正電圧を掛けるようにしても同様に動作させることができる。この後者の方法によれば、正電圧だけで駆動できるため、電源コストの点で好ましい態様である。
また、上記実施形態では、ALに比べて十分に短い立ち上がり時間及び立ち下がり時間を持った矩形波の駆動パルスを圧電素子に印加している。矩形波を用いることで、圧力波の音響的共振をより有効に利用した駆動を行うことができる。台形波を使用する方法に比べてインク滴を吐出させる効率が良く、低い駆動電圧で駆動することができる上に、簡単なデジタル回路で駆動回路を設計できる効果がある。また、パルス幅の設定が容易になるという利点を有する。
また、上記実施形態例では、圧力付与手段として電界を印加することによりせん断モードで変形するせん断モード型の圧電素子を用いた。せん断モード型の圧電素子では、矩形波の駆動パルスをより効果的に利用することができ、駆動電圧が下げられ、より効率的な駆動が可能となるため好ましい。また、圧力発生室であるインクチャネルが隔壁を隔てて連続しているヘッドの例を示したが、インクチャネルとダミーチャネルとを交互に配列して、インクチャネルが1つおきに配置されており、インクチャネルからインクを吐出するようにしたダミーチャネル型ヘッドにも本発明は適用できる。この場合、インクチャネルの隔壁がせん断変形しても、隣接した他のインクチャネルに影響することがなく、インクチャネルの駆動が容易である。
本発明はこれらに限られるものではなく、例えば、圧電素子を単板型の圧電アクチュエータや縦振動タイプの積層型圧電素子等、別の形態の圧電素子を用いてもかまわない。また、静電力や磁力を利用した電気機械変換素子や、沸騰現象を利用して圧力を付与させるための電気熱変換素子等、他の圧力付与手段を用いてもかまわない。
次に、インク供給ユニットについて説明する。
前述のように、インク供給ユニット(供給手段)6、6、…は、インクジェット記録装置1で使用される記録ヘッド5、5、…と同数がインクジェット記録装置1に備えられる。インク供給ユニット600は、1個の記録ヘッド5に対して1組が接続され、この記録ヘッド5に対して紫外線硬化型インクを供給する。
図5に示すように、インク供給ユニット600は、メインタンク61、インク供給ライン62、インク弁63、中間タンク(収納手段)64、高さ調整手段(負圧調整手段)66、ライン支持部材67等を備えて構成される。
メインタンク61は、記録ヘッド5に供給するインクを貯蔵するタンクであり、インク供給ライン62によって記録ヘッド5と連通している。インク供給ライン62はメインタンク61から記録ヘッド5までの流路をなす管であり、常時インクが満たされている。インク供給ライン62の途上には、インク弁63、中間タンク64等の各構成要素が適宜設置される。
高さ調整手段66は、後述の中間タンク64を上下自在に支持する。高さ調整手段66は、中間タンク64の記録ヘッド5のノズル55に対する高さを調整することで、後述する記録ヘッド5におけるノズル55の圧力(負圧)を調整する。
高さ調整手段66は、例えば、上下動アーム66a、上下動カム66b、上下動モータ66c等を備えて構成される。上下動モータ66cはインクジェット記録装置1の本体に固定された電動モータであり、その動軸には上下動カム66bが設置され、後述する制御装置10の制御によって回転する。上下動カム66bは略楕円形の形状を有しており、上下動モータ66aの回転によって、後述する上下動アーム66aの一端を上下動させる。上下動アームは板状体であり、水平方向に配置され、一端が支点66dで回転自在にインクジェット記録装置1本体に取り付けられ、他端が上述の上下動カム66bに載置される。
中間タンク64は、メインタンク61と記録ヘッド5との間の流路上に設けられ、上述の上下動アーム66aの平面上に載置される。中間タンク64は記録ヘッド5へ供給されるインクを一旦収納するとともに、記録ヘッド5からインクが吐出されるのに伴って記録ヘッド5にインクを供給する。中間タンク64は、例えば、可撓性のインク収納袋で構成され、容積自在に変形可能な形態を有する。
メインタンク61と中間タンク64との間の供給ライン62には、インク弁63が設置されている。インク弁63はメインタンク61から中間タンク64に向けてインクが送られるときを除いて常時閉じている。このことによりメインタンク61の水圧(インク液圧を水圧と略称、以下同じ)を遮断している。
中間タンク64に収納されているインクの量が所定量以下になった場合は、図示しない収納量センサがこれを検知するとともにインク弁63が開き、図示しない供給ポンプもしくはインクの自重による流下によって、中間タンク64がほぼ満杯となるまでインクを供給する。中間タンク64は、常に内部がインクで満たされている状態を保つため、インクの収納量に応じて容積自在に変形する。
インクはインク供給ユニット600の、中間タンク64から記録ヘッド5のノズル55に至る領域に常時満たされている。ここで、本実施形態におけるノズル55の負圧は、中間タンク64内部のインクが受ける大気圧とノズル55の先端面部のインクが受ける大気圧との差圧によって決定される。上記負圧は、記録ヘッド5の作動に関係なくノズル55からインクがたれ落ちることがない様、通常、中間タンク64側に向けてわずかに圧力がかかるように設定される。
インクジェット記録において、安定吐出には、ノズル55におけるメニスカス保持が重要である。メニスカス保持は、毛管圧によるために、インクの粘度や表面張力で規定される。ノズル55における負圧は、ノズル55に形成されるメニスカスの保持力とある程度平衡させるべきものである。また、静止状態でのメニスカスの保持力は、インクの粘度や表面張力で決まるが、特に、インク吐出時は、メニスカスが振動している状態であり、インクの比重の影響が大きくなるので、インク比重の大きい白色インクに対して負圧を大きく設定することで安定吐出が可能になる。
中間タンク64がインクの収納量に応じて容積自在に変形することにより、インクの吐出消費に伴う中間タンク64内のインク量によるインク重心位置変化がなく、中間タンク64の高さ方向の中央をインク重心位置とすると、このインク重心位置とノズル55の高さの差Hがノズル55から中間タンク64側に向けてかかる水圧の目安となる。Hが大きいほど水圧が大きくなり、ノズル55の負圧が大きくなる。
ライン支持部材67は、インク供給ライン62の中間タンク64と記録ヘッド5との間の部分を覆う形態で、インク供給ライン62に取り付けられる。ライン支持部材67は水平な平面にほぼ沿う方向にだけ屈曲自在な形態を有しており、キャリッジ4がキャリッジレール上を移動する際、インク供給ライン62がキャリッジレール等の構成要素と接触しないようインク供給ライン62を支持する。
図6はインクジェット記録装置1の主制御部分を表すブロック図であり、この図6に示すように、インクジェット記録装置1には、各駆動部を制御する制御装置10が設けられている。制御装置10は、インクジェット記録装置1を制御する。制御装置10はCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、インターフェイス等を備えて構成され、インクジェット記録装置1の各構成要素を制御する。制御装置10はインターフェイスを介して、記録ヘッド5、5、…の駆動信号発生手段100、インク供給ユニット600、600、…、搬送装置3、キャリッジ4、光照射装置6の光源の各駆動源等の各構成要素と接続されている。
CPUは、ROM、RAMに記憶された情報に基づいて各種判定を行い、高さ調整手段66等を制御する。ROMには、画像印刷に用いられる各色インクの、記録ヘッド5に対する中間タンク64の高さのデータが記憶されている。このデータは、ユーザーからの入力設定により書き換え可能である。また、RAMには、記録媒体M上に印刷する画像のデータ等が記憶される。
次に、図を参照して本発明に係るインクジェット記録装置1における各色の記録ヘッド5に対する負圧の最適化について述べる。
最適化では、所定の調整モードにおいて、まず記録ヘッド5による画像記録を行う。図示しないキャリッジ駆動手段により、高さの最適化を行う記録ヘッド5からインク滴D、後述する実施例で示すような吐出安定性の評価を行う。記録ヘッド5に対する中間タンク64の高さを変更しながら吐出安定性の評価を繰り返し行い、記録ヘッド5に対する中間タンク64の高さの最適な値を各色毎に決定する。なお、ROMに記憶されている上記データは、実験的手段で得られたものである。
CPUは、決定された上記値に基づいて、高さ調整手段66を調整し、ノズル55における負圧を最適化する。具体的には、吐出安定性の評価の際、ノズル55からの泡の巻き込みが発生するような場合には、高さ調整手段66を制御して中間タンク64を上方へ移動させてインクに対し、記録ヘッド5側へ圧力を付与する。こうしてインクの中間タンク64側に向かう圧力を低めることにより、ノズル55からの泡の巻き込みが発生しない最適値に設定する。
一方、特に白色インク用記録ヘッドに対しては、ノズル55から吐出されるインクの着弾ずれ等の乱れが発生した場合には、高さ調整手段66を制御して中間タンク64を下方へ移動させてインクに対し、中間タンク64側へ圧力を付与する。こうしてインクの中間タンク64側に向かう圧力を高めることにより、着弾ずれ等の乱れが発生しないように最適値に設定する。
以降、印刷作業中を通じて、上述の中間タンク64の記録ヘッド5に対する高さの最適化を適切な頻度で繰り返す。
なお、負圧の最適化は、中間タンク64の記録ヘッド5に対する高さを調整する方法に限らない。インク供給ライン62、あるいは、中間タンク64自体に負圧を調整する手段を設けても良い。
中間タンク64の記録ヘッド5に対する高さ若しくは負圧を調整する手段がインクに対して付与する圧力のいずれか一方を調整するようにする。負圧を調整する手段としては、ポンプを用いることができる。
例えば、負圧を減少させる際、中間タンク64を上昇させることと併行して負圧調整ポンプがインクに付与する圧力を記録ヘッド5側に向けて高めるなど、上記高さの調整操作と上記付与圧力の調整操作とを適宜組み合わせる方法を取ってもよい。
負圧調整ポンプは中間タンク64と記録ヘッド54との間のインク供給ライン62に設置される。負圧調整ポンプは、インク供給ライン62内のインクに対し、記録ヘッド5側(陽圧側)にも、中間タンク64側(陰圧側)にも圧力を付与することができる。
また、負圧調整ポンプは中間タンク64の外側の空間の圧力を調整するように設置される。前述のように中間タンク64の外圧が通常、大気圧であるが、負圧調整ポンプは、外圧を大気圧より負圧にすることにより、ノズル55から中間タンク64側に向かう圧力を付与することができる。このことにより、ノズル55の負圧を大きくできる。
また、負圧調整ポンプは、外圧を大気圧より正圧にすることにより、中間タンク64側からノズル55側に向かう圧力を付与することができる。このことにより、ノズル55の負圧を小さくできる。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置1の作用について説明する。
制御装置10は、画像記録タイミングになると、記録媒体Pが間欠で搬送させられるように、搬送装置3を制御する。間欠搬送時に記録媒体Pが停止した状態になると、制御装置10はキャリッジ4を制御して、記録ヘッド5を記録媒体P上で走査させる。キャリッジ4の走査時においては、制御装置10は、各記録ヘッド5からインクが吐出されるように記録ヘッド5を制御するとともに、光照射装置6から記録媒体Pに向けて光が照射されるように光照射装置6を制御し、記録媒体P上に画像を記録する。
ここで、上述の負圧最適化を適切な頻度で行う事で、上述したように白色インク用記録ヘッド51のノズルの負圧が、基本色インク用記録ヘッド52のノズルの負圧よりも大きくなるように設定されて常時最適に保たれるので、インクの比重によらずノズルのインクメニスカスが保持され、かつ、白色インク用記録ヘッド51、基本色インク用記録ヘッド52の各記録ヘッドの安定なインク吐出が可能な最適値の範囲の負圧が維持され、安定吐出を継続して行うことができる。
また、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より10%大きくなるように設定されている(前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧1.0に対して前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が1.1となるように設定)ことが本発明の効果を高める上で、より好ましい。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1によれば、インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されているので、白色インクが基本色インクよりもノズル板の表面を濡らしやすいとしても、負圧によりインクのあふれ出しを抑えることができるため、インクジェット記録装置において、基本色インクに加え白色インクを用いた場合の記録速度の低下を抑え、さらに、画像形成に対して良好なインク物性を変えずに、吐出方法の規定により吐出安定性と良好な画像形成を両立することができる。白色インクによる画像記録と、基本色インクによる画像記録とを同速度で行うことができ、結果として記録速度の低下を防止することができる。
なお、本発明は上記本実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
なお、本発明に係るインクジェット記録装置は上述のインクジェット記録装置1の様に紫外線硬化型インクを用いるものに限らない。紫外線硬化型インク以外のインクを用いたインクジェット記録装置にも本発明を適用することができる。
さらに上述の実施形態においては、或程度の可撓性を有するインク袋によりインクを供給する場合について説明したが、タンク等の剛性の高い容器でインクを供給するインクジェット式記録ヘッドに適用してもよい。この場合は、インクタンクに大気連通部を設け、大気とは常に連通して内部の圧力が大気圧状態に保たれるものを用いればよく、インクタンクの液面とノズル55の高さを調整することにより、ノズル55の負圧を調整できる。
また、本発明に係るインクジェット記録装置1では、中間タンク64を設けず、メインタンク61を収納手段としてもよい。この場合、例えば、メインタンク61と、負圧調整ポンプとを直接連通させる、あるいは、メインタンク61の外圧を負圧調整ポンプで制御するようにする。また、メインタンク61を容積自在に変形する形態とすれば、中間タンク64を備えなくとも高さ調整手段66によるインク負圧の調整が可能となる。
また、本実施形態においては、シリアル型のインクジェット記録装置1を例示して説明したが、ライン型のインクジェット記録装置であっても適用可能である。以下、ライン型のインクジェット記録装置1Aについて、図5を参照して詳細に説明するが、上記実施形態のインクジェット記録装置1Aと同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、インクジェット記録装置1Aにおけるプラテン2の上方には、ラインヘッド型の複数の記録ヘッド8が、光照射装置6の上流側で、搬送装置3による搬送方向Bに沿って配列されている。複数の記録ヘッド8は、白色インク(W)を吐出する白色インク用記録ヘッド81と、白色インク以外の色(例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)の基本色インクを吐出する基本色インク用記録ヘッド82とから成り立っている。これらの記録ヘッド8のノズルも、上述のインクジェット記録装置1と同様に、インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されているので、白色インクが基本色インクよりもノズル板の表面を濡らしやすいとしても、負圧によりインクのあふれ出しを抑えることができるため、インクジェット記録装置において、基本色インクに加え白色インクを用いた場合の記録速度の低下を抑え、さらに、画像形成に対して良好なインク物性を変えずに、吐出方法の規定により吐出安定性と良好な画像形成を両立することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
《インクセットの調整》
以下の方法で顔料を分散した。以下2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱攪拌して溶解する。
PB822(味の素ファインテクノ社製分散剤) 9部
テトラエチレングリコールジアクリレート 71部
室温まで冷却した後、これに下記顔料20部を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて分散処理した後、ジルコニアビーズを除去した。
顔料1:Pigment Black−7
顔料2:Pigment Blue 15:4
顔料3:Pigment Red 122
顔料4:Pigment Yellow 180
顔料5:酸化チタン(アナターゼ型)
表1〜表4に記載のインク組成でインクセットを作成し、ロキテクノ社製PP3μmディスクフィルターでろ過を行った。
表1の各インクの密度を測定したところ、Y,M,C,Kは1.0、Wは1.1であった。
表2の各インクの密度を測定したところ、Y,M,C,Kは1.0、Wは1.0であった。
表3の各インクの密度を測定したところ、Y,M,C,Kは1.0、Wは1.1であった。
表4の各インクの密度を測定したところ、Y,M,C,Kは1.0、Wは1.0であった。
Figure 2008162055
Figure 2008162055
Figure 2008162055
Figure 2008162055
《インクジェット記録》
図3に示すシェアモードタイプの記録ヘッド(ノズルピッチ:180dpi、ノズル数:256、ノズル径:28μm)と、図5に示すインク供給ユニットを各々5色分(Kインク、Cインク、Mインク、Yインク、Wインク)有するインクジェット記録装置によって、記録媒体Pへの各色の画像記録を行った。
このヘッドの各列のチャネルを図4に示す駆動方法で、駆動信号(膨張パルスのパルス幅1AL、収縮パルスのパルス幅:2AL、休止期間2AL)を基本として3群に分け、3サイクル駆動を行った。射出時は前述の各インクをヒータにより50℃に加熱して射出した。
ALは各インクにおいてパルス幅を変化、一定電圧下で最大の速度が得られるように決定した。
駆動パルスは、膨張パルスの駆動電圧Vonと収縮パルスの駆動電圧Voffの比(Von/Voff)が1/0.5となるように設定、Vonの値は各インクの液滴速度が6m/sとなるように設定した。
《評価》
記録ヘッドを6kHz及び1kHzの駆動周波数で連続的にフル駆動させて吐出して印字を行った。
この際に、各色ヘッドの中間タンクの位置設定(負圧設定)を表5に記載する各種の条件で行い、画像評価とインクの吐出状況の観察により、結果を以下の基準にて評価した。
白画像濃度
○:得られた白画像濃度は十分で、白さが得られている。
×:得られた白画像濃度は不十分。
吐出性
○:インク滴の着弾ずれが見られない。
△:インク滴の着弾ずれが若干見られる。
×:インク滴の着弾ずれが見られる。
評価結果を表5に示す。
Figure 2008162055
表5の結果より、インク組成物について、白インク比重が他インクに比べて5%以上大きいことにより画像濃度が十分得られることがわかる。
負圧設定を他色よりも大きく設定することにより、高速射出時においても他色同等に安定に射出可能であることがわかる。
本実施形態のインクジェット記録装置の主要構成を表す説明図である。 図1のインクジェット記録装置に備わる記録ヘッドの吐出面を表す下面図である。 図1のインクジェット記録装置に備わる記録ヘッドの分解斜視図である。 図1のインクジェット記録装置に備わる記録ヘッドの断面図である。 図1のインクジェット記録装置に適用されるインク供給ユニット600を示す正面図である。 図1のインクジェット記録装置の主制御部分を表すブロック図である。 図1のインクジェット記録装置の変形例を表す説明図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
6 光照射装置
10 制御装置
51 白色インク用記録ヘッド
52 基本色インク用記録ヘッド
P 記録媒体

Claims (8)

  1. ノズルを有し、前記ノズルから白色インクを記録媒体に吐出する白色インク用記録ヘッドと、
    ノズルを有し、前記ノズルから前記白色インク以外の色の基本色インクを記録媒体に吐出する基本色インク用記録ヘッドとを備え、
    前記白色インクは色材としての酸化チタンを含み、かつ、前記白色インクの比重が前記基本色インクの比重より5%以上大きいものであって、
    インク吐出時において、前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より大きくなるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
    前記白色インク用記録ヘッドの駆動周波数が5kHz以上であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1又は2記載のインクジェット記録装置において、
    前記白色インク用記録ヘッドのノズル径が30μm以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記基本色インクには、シアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色のインクが含まれていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記白色インクは、紫外線硬化型インクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記白色インク用記録ヘッドを加熱する加熱手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記白色インク用記録ヘッドのノズルの負圧が前記基本色インク用記録ヘッドのノズルの負圧より10%大きくなるように設定されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記白色インク用記録ヘッドの駆動周波数と前記基本色インク用記録ヘッドの駆動周波数が同じであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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