JP2008161890A - 長尺管状ワークのロール矯正方法 - Google Patents

長尺管状ワークのロール矯正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長尺の管状ワークをロール矯正機で真っ直ぐな状態に矯正を行うに際し、該矯正機へのワークの投入手法の不適正によってワークが損傷されるのを防止する。
【解決手段】管状ワークPの先端が矯正機10の第1矯正ロール11a、12a間に導入されて矯正が開始される直前まで、当該ワークPの長さ方向の中間部を1つの中間サポートロール21Bのみで支承せしめ、矯正の開始と同時に、矯正機10のガイドロール13を下降させると共に、上記中間サポートロール21Bをゆっくりと下降せしめるものとして、矯正開始直後にワークに有害な撓みや振動が発生するのを抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アルミニウム管材等の長尺の金属管材を加工対象物として、その真直度、真円度等を矯正するロール矯正方法、とくに矯正機に向けて管状ワークを送り込む際のワークの投入手法の改善に関するものである。
なお、この明細書及び別紙特許請求の範囲において、「アルミニウム」の語は、アルミニウム及びその合金を含む意味で用いられる。
複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真装置の感光ドラム用の基体として、押出加工したアルミニウム製の管材を、引抜加工して得られる引抜管、いわゆるED管が多く用いられている。
このような用途のためのED管は、例えば表面に微小な凹凸があるとその欠陥形状がそのまま印刷されたり印刷抜けになったりするため、格別表面精度が厳しく要求される。
加えて、上記ED管は、高度の表面品質と同等に極めて高い寸法精度も要求される。この寸法精度のうちでも、特に真直度、即ち軸線方向にうねり、曲がりを有しないことも厳しく要求される。
このため、従来から一般的に押出加工、及び引抜加工を経たのちの長尺のED管に対しては、これを真直ぐに矯正するための矯正加工が行われ(下記特許文献1,2参照)、この矯正後の管材を所定寸法に切断して、感光用ドラム基体に製作されている。
特開2005−99774号公報(特に図12(b)参照) 特開2000−94036号公報(特許請求の範囲、図1,2参)
上記のような長尺管材の矯正加工は、一般に、本書添附の図7に示すようなロール矯正機(10)を用いて行われている。該ロール矯正機(10)は、長尺管状ワーク(P)の矯正パスライン(L)に沿って配置された、上下に各1対をなす多数組の鼓状矯正ロール(11)(12)を有する。そして、この上下矯正ロール(11)(12)間のパスライン(L)中に被加工用の管状ワーク(P)を、入側の導入位置決め用ガイドロール(13)を経由して導通させることにより、該ワーク(P)に矯正ロール(11)(12)の駆動力による自軸回転を付与しながら前方に送り出し、その間に所要の真直度矯正、真円度矯正が行われるものである。
そして、上記矯正機(10)に向けて長尺管状ワーク(P)を自動的に投入するために、該矯正機(10)の後方にはこれに隣接してワーク投入装置(20)が設けられている。
このワーク投入装置(20)は、図7に示すように、矯正パスライン(L)の延長線上に沿って間隔配置された複数個のサポートロール(21)を有する。このサポートロール(21)は、いずれも硬質ウレタン製等の硬質合成樹脂製のV型ロールと称される形態のものであり、管状ワーク(P)を最小の当接触面積で下方から担持支承しうるものとなされると共に、昇降駆動用シリンダー(22)に支持され、管状ワーク(P)を支承する上昇支承位置と、下方の退避位置との間で個別に昇降作動可能なものとなされている。
そして、ワーク投入装置(20)の後方部位には、矯正パスライン(L)に臨んでワーク押送用の押動部材(23)が装備されている。この押動部材(23)は、例えば前方に拡開したラッパ状をなす先端金具を有するもので、該先端金具により管状パイプ(P)の後端部を受け容れてこれを捕捉支持しながら、図示しないチェーン駆動機構あるいは流体圧シリンダ機構等の駆動力で管状パイプ(P)を所定距離範囲に亘って前方に押動する送り出し機構を担うものである。
ところで、上記のようなロール矯正機(10)によって長尺管状ワーク(P)の矯正加工を遂行する場合、図8に示すようにワーク投入装置(20)のサポートロール(21)をすべて上昇支承位置に保ったまま、管状ワーク(P)を矯正機(10)に投入するものとすると、管状ワーク(P)の先端が多数の矯正ロール(11)(12)群中の最も入側の第1矯正ロール(11a)(12a)に到達して、これと干渉し始めた段階で、該管状ワーク(P)に自軸回転が付与されるため、管状ワーク(P)の外周面がサポートロール(21)及びガイドロール(13)の外周面と激しく摩擦して管状ワークの外周面に有害なキズが付いてしまうおそれがある。
そこで、従来では、上記のような表面損傷の発生を避けるため、管状ワーク(P)の先端が矯正機(10)の導入位置決め用ガイドロール(13)の位置に到達して、該ガイドロール(13)によってワークの先端部を支承できる状態になったとき、すぐさま、ワーク投入装置(20)側のすべてのサポートロール(21)を退避位置に下降せしめるものとしていた。このため、矯正開始の直前に一時的に、管状ワーク(P)は先端部をガイドロール(13)によって支持され、後端部を押動部材(23)によって支持されるという、先端と後端の2個所で支持される状態を生じていた。
管状ワーク(P)の長さが比較的短く、あるいはまたその管径や肉厚が比較的大きく、ワークがその全長に亘って十分な曲げ剛性を有するようなものである場合には、上記のような従来の加工方法でも、ワークの表面に摩擦傷を付けない矯正加工を行うことが可能であった。
ところが、感光ドラム用基体等に用いられるようなアルミニウム製ED管のような管材は、外径約22〜35mm、肉厚1.0mm以下の比較的細くて薄いものである上に、近時生産能率向上のために全長が10m近くにも及ぶ益々長尺のものが矯正加工に供される傾向にあることから、矯正機(10)へのワーク投入時の直前に投入装置(20)のサポートロール(22)をすべて下降させる従来の手法では、到底円滑で良好な矯正加工を遂行することができなくなってきた。
この不具合現象を図9にやや誇張して示している。
この図9に示すように、管状ワーク(P)の先端が矯正機(10)の導入位置決め用ガイドロール(13)に到達したのちに、ワーク投入装置(20)のすべてのサポートロール(21)を下降させるものとすると、該ワーク(P)は前述のように前端と後端の僅か2個所でしか支持されないため、サポートロール(12)を下げた直後に自重によってワークの中間部が下方に垂れ下がり、全体として下方へ大きく湾曲した撓み状態になったのち、続いて上方にも撓み、結果として大きく振動する。そして、この撓み振動を生じたままワーク(P)の先端が矯正機(10)の入側の第1矯正ロール(11a)(12a)に到達すると、ワーク(P)の先端は正規の矯正パスライン(L)から外れて上下の第1矯正ロール(11a)(12a)間に無理に押し込まれることになるため、該矯正ロール(11)(12)の周面に激しくぶつかり、極端なときには矯正ロール(11)(12)間にうまく導入されない事態すら生じることがある。また、矯正機(10)内に導入されたあとも、しばらくは上記のようなワーク(P)の振動が継続するため、該ワーク(P)の外周面が順次矯正ロール(11)(12)の肩部等に激しく打ち当たり表面損傷を生じる。更には、ワーク(P)の先端が矯正ロール(11)(12)との衝突によって激しくダメージを受けることで、該ワーク(P)からの微小な破砕片(アルミカス)が発生し、これが事後の加工時にワークの表面に損傷を与える原因になるというような問題もあった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、長尺の比較的細いアルミニウム管材をワークとしてロール矯正加工するときにも、矯正機へのワークの円滑な導入を遂行でき、ひいては精度の良い矯正加工を実現することができる加工方法を提供することを目的とする。
更に具体的には、ロール矯正機へのワーク投入直前の該ワークの動きを、投入方向の移動のみに規制し、それ以外の動きを極小のものとなしうるワークの矯正機への投入手法を提示することを目的とする。
本発明は、上記の課題に対し、下記の解決手段を提供する。
[1]ワーク投入装置のサポートローラ群上に載置された長尺管状ワークを、押動部材で後端を捕捉しながらロール矯正機に向けて送り込むに際し、
ワークの先端が矯正機の入側に具備する導入位置決め用ガイドロールの位置に到達してから、同ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達するまでの間、前記サポートロール群中の中間サポートロールの1つのみを支承位置に残して他のサポートロールを退避位置に下降させることにより、ワークの中間部を前記支承位置の中間サポートロールで支承せしめるものとし、
次いで、ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達したのち、上記中間サポートロールを支承位置から退避位置に向けてゆっくりと下降せしめることを特徴とする長尺管状ワークのロール矯正方法。
[2]前記サポートロール群中の矯正機に最も近い先頭サポートロールは、下降退避位置においてその上方をワークの先端が通過した後に、支承位置に上昇してワークを支承し、
次いで、ワークの先端が前記導入位置決め用ガイドロールの位置に到達した後に、再び退避位置に下降する前項[1]に記載の長尺管状ワークのロール矯正方法。
[3]ワーク投入装置のサポートロール群中の矯正機に最も近い先頭サポートロールを下降退避位置に保持し、他のすべてのサポートロールを上昇支承位置に保持する第1のステップと、
前記サポートロール群中の中間サポートロールと後尾サポートロールの上に長尺管状ワークを載置する第2のステップと、
ワークの後端を押動部材で捕捉しながらロール矯正機に向けて送り込みを開始する第3のステップと、
ワークの先端が、前記先頭サポートロールの上方を通過したのち、該先頭サポートロールを支承位置に上昇させる第4のステップと、
ワーク先端が矯正機の導入位置決め用ガイドロールに到達したのち、前記先頭サポートロールを下降させると共に、中間サポートロールの1つのみを支承位置に残して、他のサポートロールのすべてを退避位置に保持し、ワークを前記ガイドロールと1つの中間サポートロールと前記押動部材とで3個所を支持せしめたものとする第5のステップと、
ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達して矯正作動が開始されるのと同時に、前記導入位置決め用ガイドロールを下降せしめると共に、支承位置の前記中間サポートロールをゆっくりと下降せしめる第6のステップとを含むことを特徴とする長尺管状ワークのロール矯正方法。
[4]ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達したのちに下降される中間サポートロールの下降を、ワークの矯正作動の開始直後において当該ワークに撓みに基づく暴れ振動が生じるのを抑制しうるような速度に設定して行う前項[2]〜[3]のいずれか1項に記載の長尺管状ワークのロール矯正方法。
[5]長尺管状ワークは、アルミニウム引抜き管材である前項[1]〜[4]のいずれか1項に記載の長尺管状ワークのロール矯正方法。
前記[1]項に記載のワークの矯正加工方法によれば、矯正機による矯正開始の直前、即ち、ワーク先端部が第1矯正ロールへの導入位置決め用ガイドロールに乗ってから、現実に第1矯正ロールに到達するまでの間、ワークはその中間部を1つの中間サポートロールで支承され、先端部をガイドローラで支持され、後端を押動部材で支持されるという、いわば3点支持状態で矯正パスライン上に支持される。従って、この段階で、長尺のワークであっても下方への過度の撓みを生じない。結果、撓みに基づくワークの上下振動をほとんど生じない。そして次いで、愈々ワークの先端が第1矯正ロール間に入り込んで矯正が開始される段階に至ると、それまでワークの中間部を支えていた上記中間サポートロールも退避位置に向けて下降される。従って、矯正開始によってワークに周方向の自転回転が付与されることになっても該ワークの外周面が上記中間サポートロールに強く摩擦されるということがなく、該摩擦に基づく表面損傷を生じることがない。しかも、上記中間サポートロールは、矯正が始まってから以降、ゆっくりとした速度で下降される。従って、矯正開始に伴ってワークに自転回転が生じ始めて該ワークに振動現象を生じようとする力が働いても、暫くの間上記中間サポートロールがこの振動の発生を抑制する押さえローラとして機能し、有害なほどの振動、即ち所謂ワーク暴れを生じさせない。そしてやがて、ワークの回転速度が上昇し、パスラインを軸線とする安定回転が実現されるに至るまでには、既に中間サポートロールはワークから完全に離間して退避位置に下降されるので、該ロールとの接触に基づく擦過傷が生じるおそれもない。
このように長尺管状ワークを、矯正機への投入の直前において、投入方向の動き以外の他の方向の動きを最小のものに規制しながら、しかも他の部材との接触を最小のものとしながら投入することができるので、ワーク表面に損傷を与えることなく、しかも円滑な矯正加工の遂行を可能とする。
また、前記[2]項に記載の矯正加工方法によれば、サポートロール群中の先頭のサポートロールが、その上方を管状ワークの先端が通過した後に上昇して、該ワークを下から支承するものとなされている。従って、ワークの先端縁が上記先頭サポートロールに接触することがなく、僅かの相対高さの不均整によって該先頭サポートロールを傷つけるおそれがない。そしてまた、ワーク投入装置上に移載された段階で管状ワークの先端に付着している汚染物質、即ち先行の引抜き工程等でワーク先端に付着された引抜油や切粉等が、先頭サポートロールに転移付着されることがなく、ひいてはワークの外周面に油等が塗り拡げられることもないので、ワーク表面に油が付着している場合に懸念される矯正機への押込み不良現象を生じることもない。
次に、前記[3]項に記載の矯正加工方法は、ワークの矯正機投入時の該ワークの支承手順の最も好適なステップのすべてを限定するものであり、前記[1]項及び[2]項の各方法による効果を総和的に遺憾なく実現し享受しうるものである。
また、前記[4]に記載の加工方法は、前記[1]項の効果を確実に実現可能とするものである。
更にまた、前記[5]項に記載の加工方法は、電子写真装置の感光ドラム用アルミニウム基体の製造に好適に採用しうるものである。
次に、この発明の好ましい実施形態を、添附図1〜図6に基づいて説明する。
図1は、本発明による矯正機へのワークの投入直前の段階における当該ワークの支承状
態を説明するための工程ステップ図である。図2〜図6は、各ステップ時のワーク支承状態を工程順に示す概略側面図である。
本発明を実施するロール矯正機(10)及びワーク投入装置(20)の構成は、従来のそれらと同様である。従って、図2〜図6においては、図7〜図9に示した符等をそのまま用いてその具体的な装置構成の説明を省略する。
本発明による長尺管状ワーク(P)の矯正加工方法における主要手順の始めの第1ステップ(S1)は、図2に示すようなワーク投入準備工程(スタンバイ工程)である。この準備工程では、ワーク投入装置(20)のサポートロール(21)群中の矯正機(10)に最も近い先頭サポートロール(21A)のみが、下降退避位置に保持され、他の全てのサポートロール(21B)(21C)(21D)はいずれも矯正パスライン(L)に対応した上方支承位置に待機される。また、ロール矯正機(10)の入側に装備するワーク導入位置決め用ガイドロール(13)も、正規の支承位置に待機保持される。尚、ガイドロール(13)は吊持式であり、昇降シリンダー(14)によって昇降作動自在に吊持されており、サポートロール(21)とは逆に上昇位置でワーク(P)を支承し、下降位置でワーク(P)の下方に退避するものである。
次に第2のステップ(S2)は、矯正加工すべき長尺管状ワーク(P)をワーク投入装置(20)の搬送ライン上に静かに載置する工程である。即ち、引抜き加工を終えた長尺の管状ワーク(P)を、そのプールステーションから移載装置によって1本づつピックアップして、ワーク投入装置(20)のサポートロール(21)群上に載置する工程である。このとき、ワーク(P)は、その先端が、先頭サポートロール(21A)とこれに隣接する前側の中間サポートロール(21B)との間に位置するように、中間サポートロール(21B)(21C)と後尾サポートロール(21D)とのロール群上に載置される。
続いて第3のステップ(S3)により、愈々、管状ワーク(P)の実際の投入動作が開始される。即ち。図2に示すようにワーク(P)の後端が、その後方から前進してくる押動部材(23)のラッパ状先端金具に嵌合状態に捕捉され、そのまま押動部材(23)の前進に伴って前方に押送される。
そしてやがて第4のステップ(S4)に至って、管状ワーク(P)の先端が退避位置にある先頭サポートロール(21A)の上方を通過すると、この通過をセンサーで検出したのち、すぐさま先頭サポートロール(21A)が上昇を始め、図3に示すように管状ワーク(P)の先端が矯正機(10)の導入位置決め用ガイドロール(13)に到達するまでに上昇支承位置に上りきり、管状ワーク(P)を支承する。従って、ワーク(P)の先端は先頭サポートロール(21A)に接触することがなく、該先端縁が、先頭サポートロール(21A)の周面に接触して該ロールを傷つけるおそれもない。尚、先頭サポートロール(21A)が引抜油等で汚染されると、これがワーク(P)の周面に塗り拡げられ、結果的に矯正ロール(11)(12)との間で滑りを生じて、矯正機(10)へのワークの導入が円滑に行われなかったり、矯正作用に支障を及ぼす等の悪影響が生じるおそれがあるが、上記のように先頭サポートロール(21A)はワーク(P)の先端に接触することがないため、該先端に付着している引抜油等の汚染物質で汚染されることがなく、上記のような不具合を生じる懸念を払拭しうる。また、押動部材(23)の前進に伴って、該押動部材自身が干渉するおそれのあるサポートロールは、図3及び図4に示すように後方のものから順次下降移動され、上記干渉が回避される。
次に、図4に示すように管状ワーク(P)の先端が矯正機(10)の入側に装備するワーク導入位置決め用ガイドロール(13)の位置に到達することで、第5のステップ(S5)に入る。つまり、ワーク(P)はその先端が矯正機(10)に入る直前に所要の洗浄を施されたのち、該矯正機(10)の入側に具備するワーク導入位置決め用ガイドロール(13)の上方位置に到達すると、続いて第5のステップ(S5)に入り、図5に示すようにすぐさま先頭サポートロール(21A)が下降をはじめる。このとき、ワーク(P)の長さ方向の中間部に、好ましくは中央部に位置する1つの中間サポートロール(21B)のみは、そのまま上昇支承位置に保たれ、他のすべてのサポートロール(21A)(21C)(21D)はいずれも下降退避位置に保たれる。従って、長尺の管状ロール(P)は、図5に示すように先端部が吊持式のガイドロール(13)で支持される一方、中間部が1つの中間サポートロール(21B)で支持され、後端が押動部材(23)で捕捉支持されるという、両端と中間部との3箇所で支持された状態となる。
このため、ワーク(P)は、自重による全長に至っての大きな下方への撓みを生じることなく、矯正バランスライン(L)上に、ほぼ真っ直ぐな状態に保たれ、撓み振動を生じることもなく、矯正機(10)に移送される。尚、ガイドロール(13)は、ワーク(P)の先端が到達するときに該ワークの下面との間に僅かのクリアランスを保持しうる高さに設定されており、先頭サポートロール(21A)が下降されることではじめてワーク(P)の先端部を担持支承しうるものとなされている。
続いて、ワーク(P)の先端が矯正機(10)における矯正ロール(11)(12)群中の最初の第1矯正ロール(11a)(12a)に到達することで、実質的な矯正開始の第6のステップ(S6)に入る。この第6のステップ(S6)に入る直前では、ワーク(P)の先端部がその直近位置をガイドロール(13)で支承されていることで、上下の第1矯正ロール(11a)(12a)間に正確に位置決めされた状態で導入される。そして、このようにワーク(P)の先端が第1矯正ロール(11a)(12a)間に導入されると、該矯正ロールの回転駆動によってワーク(P)に自軸中心の追従回転が生じる。そこで、このワーク(P)の自軸回転が始まると、すぐさま図6に示すように上記ガイドロール(13)は下降し、ワーク(P)から離間してその周面との摩擦が回避される。同時に、それまでワーク(P)の中間部を支承していた中間サポートロール(21B)もゆっくりとした速度で下降をはじめる。この下降は、ガイドロール(13)と同じくワーク(P)との接触摩擦を回避することを1つの主要な目的とするほか、更に一層重要な目的は、ワーク(P)に撓みに基づく振動を発生するのを抑制することにある。このため、この中間サポートロール(21B)の下降は、特に初期段階に置いてゆっくりとした緩慢な速度で行われ、ワーク(P)の矯正作動の開始直後において当該ワークに撓みに基づく暴れ振動が生じるのを抑制しうるものとなされる。
このようにしてワーク(P)の先端が矯正機(10)の第1矯正ロール(11a)(12a)に導入されると、以降該ワーク(P)は順次後続配置の矯正ロール(11)(12)に自動的に引き込まれて多数個の矯正ロール群中を通過し、真っ直ぐな状態に矯正されて先方のワーク受取りコンベアに送り出される。
以上説明したような好ましい実施形態によって、長尺の管状ワーク(直径24mm、長さ9.0m)のロール矯正加工実験を行ったところ、図3に示した従来のワーク投入手法を採用して矯正加工を行った場合に較べ、ワークの表面に凹みや擦過傷を生じたり、ワークの先端部に著しい有害な変形を生じることによる矯正加工不良品の発生率を、約6%減少することができた。
本発明の好ましい実施形態による工程ステップ図である。 第1〜第3のステップ時のワーク支承状態を示す概略例図面である。 第4のステップ時のワーク支承状態を示す概略例図面である。 第5のステップの初期時点でのワーク支承状態を示す概略例図面である。 第5のステップの後期時点でのワーク支承状態を示す概略例図面である。 第6のステップ時のワーク支承状態を示す概略例図面である。 ロール矯正機とその後方に配置されるワーク投入装置の構成の概要を示す側面図である。 ワークに損傷を生じ易い不適正なワークの投入操作状態を示す側面図である。 ワークに損傷を生じ易い、他の不適正なワークの投入操作状態を示す側面図である。
符号の説明
10…ロール矯正機
11…矯正ロール(上側)
11a…第1矯正ロール(上側)
12…矯正ロール(下側)
12a…第1矯正ロール(下側)
13…ワーク導入位置決め用ガイドロール
14…シリンダー
20…ワーク投入装置
21A…先頭サポートロール
21B、21C…中間サポートロール
21D…後尾サポートロール
22…昇降駆動用シリンダー
23…押動部材
P…管状ワーク
L…矯正パスライン

Claims (5)

  1. ワーク投入装置のサポートローラ群上に載置された長尺管状ワークを、押動部材で後端を捕捉しながらロール矯正機に向けて送り込むに際し、
    ワークの先端が矯正機の入側に具備する導入位置決め用ガイドロールの位置に到達してから、同ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達するまでの間、前記サポートロール群中の中間サポートロールの1つのみを支承位置に残して他のサポートロールを退避位置に下降させることにより、ワークの中間部を前記支承位置の中間サポートロールで支承せしめるものとし、
    次いで、ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達したのち、上記中間サポートロールを支承位置から退避位置に向けてゆっくりと下降せしめることを特徴とする長尺管状ワークのロール矯正方法。
  2. 前記サポートロール群中の矯正機に最も近い先頭サポートロールは、下降退避位置においてその上方をワークの先端が通過した後に、支承位置に上昇してワークを支承し、
    次いで、ワークの先端が前記導入位置決め用ガイドロールの位置に到達した後に、再び退避位置に下降する請求項1に記載の長尺管状ワークのロール矯正方法。
  3. ワーク投入装置のサポートロール群中の矯正機に最も近い先頭サポートロールを下降退避位置に保持し、他のすべてのサポートロールを上昇支承位置に保持する第1のステップと、
    前記サポートロール群中の中間サポートロールと後尾サポートロールの上に長尺管状ワークを載置する第2のステップと、
    ワークの後端を押動部材で捕捉しながらロール矯正機に向けて送り込みを開始する第3のステップと、
    ワークの先端が、前記先頭サポートロールの上方を通過したのち、該先頭サポートロールを支承位置に上昇させる第4のステップと、
    ワーク先端が矯正機の導入位置決め用ガイドロールに到達したのち、前記先頭サポートロールを下降させると共に、中間サポートロールの1つのみを支承位置に残して、他のサポートロールのすべてを退避位置に保持し、ワークを前記ガイドロールと1つの中間サポートロールと前記押動部材とで3個所を支持せしめたものとする第5のステップと、
    ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達して矯正作動が開始されるのと同時に、前記導入位置決め用ガイドロールを下降せしめると共に、支承位置の前記中間サポートロールをゆっくりと下降せしめる第6のステップとを含むことを特徴とする長尺管状ワークのロール矯正方法。
  4. ワークの先端が矯正機の第1矯正ロールに到達したのちに下降される中間サポートロールの下降を、ワークの矯正作動の開始直後において当該ワークに撓みに基づく暴れ振動が生じるのを抑制しうるような速度に設定して行う請求項2〜3のいずれか1項に記載の長尺管状ワークのロール矯正方法。
  5. 長尺管状ワークは、アルミニウム引抜き管材である請求項1〜4のいずれか1項に記載の長尺管状ワークのロール矯正方法。
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