JP2008161854A - 半導体粒子及びその製造方法 - Google Patents

半導体粒子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008161854A
JP2008161854A JP2007036287A JP2007036287A JP2008161854A JP 2008161854 A JP2008161854 A JP 2008161854A JP 2007036287 A JP2007036287 A JP 2007036287A JP 2007036287 A JP2007036287 A JP 2007036287A JP 2008161854 A JP2008161854 A JP 2008161854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
type semiconductor
particles
particle
particulate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007036287A
Other languages
English (en)
Inventor
Keitaro Tezuka
慶太郎 手塚
Yakushin Tan
躍進 単
Hideo Imoto
英夫 井本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Utsunomiya University
Original Assignee
Utsunomiya University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Utsunomiya University filed Critical Utsunomiya University
Priority to JP2007036287A priority Critical patent/JP2008161854A/ja
Publication of JP2008161854A publication Critical patent/JP2008161854A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】ナノ・マイクロデバイスや光触媒の用途に適用可能な半導体粒子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】酸化ニッケル等のp型半導体と、酸化亜鉛等のn型半導体とを有する半導体粒子により、上記課題を解決する。こうした半導体粒子としては、(A)n型半導体粒子の表面の一部にp型半導体を被覆した構造、(B)p型半導体粒子の表面の一部にn型半導体を被覆した構造、(C)粒子の中央部でp型半導体とn型半導体とが接合する構造、を挙げることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヘテロ接合を有する半導体粒子及びその製造方法に関する。
ヘテロ接合を有する半導体素子の具体例として、pn接合を有するものを挙げることができる。pn接合を有する半導体素子は、光起電力、エレクトロルミネッセンス、及び整流性等の性質を有する。このため、こうした半導体素子は、ダイオード、トランジスタ、電界効果型トランジスタ、可変容量ダイオード、発光ダイオード、半導体レーザ、フォトダイオード、及びフォトトランジスタ等の用途に用いられている。これら半導体素子は、薄膜のp型半導体とn型半導体とを接合することにより形成される。例えば、非特許文献1に記載されているように、ZnOとNiOの薄膜を接合させ、pn接合ダイオードとしたものは紫外線の検出器として高い感度を有することが知られている。
H.Ohta,他4名,"UV-detector based on pn-heterojunction diode composed of transparent oxide semiconductors, p-NiO/n-ZnO",Thin Solid Films,445,p.317-321(2003)
pn接合のようなヘテロ接合を有する半導体素子を、従来のような薄膜ではなく、粒子状の半導体素子(本明細書においては、粒子状の半導体素子を「半導体粒子」という場合がある。)として得ることができれば、その大きな表面積から、物性や化学活性が大きく改善される可能性がある。このため、このような半導体粒子は、ナノ・マイクロデバイスや光触媒等の新たな用途への適用の可能性が期待される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的はヘテロ接合を有する半導体粒子及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の半導体粒子は、ヘテロ接合を有することを特徴とする。この発明によれば、ヘテロ接合を有する半導体粒子としたので、ヘテロ接合を有する半導体が粒子状となり、その結果、比表面積の大きい半導体を提供することができる。
本発明の半導体粒子は、p型半導体とn型半導体とを有することが好ましい。この発明によれば、p型半導体とn型半導体とを有する半導体粒子としたので、p型半導体及びn型半導体を有する半導体が粒子状となり、その結果、電子とホールとが半導体粒子中を通り抜けて粒子表面まで到達しやすくなるために粒子表面での反応性が高く、量子効果も期待できる半導体を提供することができる。
本発明の半導体粒子は、前記p型半導体と前記n型半導体とを接合することによって前記ヘテロ接合が形成されていることが好ましい。この発明によれば、p型半導体とn型半導体とを接合することによってヘテロ接合が形成されているので、ヘテロ接合がpn接合となり、その結果、光起電力効果が期待されるほか、量子効果も期待できる半導体を提供することができる。
本発明の半導体粒子は、粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部に、n型半導体又はp型半導体が形成されていることが好ましい。この発明によれば、粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部にn型半導体又はp型半導体を形成するので、粒子表面へのpn接合の形成を容易に行うことができるようになり、その結果、生産性に優れる半導体粒子を提供することができる。
また、本発明の半導体粒子において、前記p型半導体及び前記n型半導体が、それぞれ金属酸化物又は金属硫化物であることが好ましい。この発明によれば、p型半導体及びn型半導体をそれぞれ金属酸化物又は金属硫化物とするので、p型半導体及びn型半導体の安定性が高くなり、その結果、安定性に優れる半導体粒子を提供することができる。
本発明の半導体粒子の製造方法は、粒子状の第1の半導体を準備する準備工程と、該粒子状の第1の半導体の表面の一部に、該第1の半導体とは組成の異なる第2の半導体を形成してヘテロ接合を形成するヘテロ接合形成工程と、を有することを特徴とする。この発明によれば、粒子状の第1の半導体の表面の一部に、第2の半導体を形成してヘテロ接合を形成するので、粒子表面へのヘテロ接合の形成を容易に行うことができるようになり、その結果、生産性に優れる半導体粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の半導体粒子の製造方法においては、前記準備工程で準備される粒子状の第1の半導体が、水熱合成法により合成されたものであることが好ましい。この発明によれば、粒子状の第1の半導体が水熱合成法により合成されるので、半導体の粒子の粒径や粒子形状の均一性が確保し易くなり、その結果、粒径や粒子形状が均一な粒子を、ヘテロ接合を有する半導体粒子製造用の粒子とすることができる。
本発明の半導体粒子の製造方法においては、前記ヘテロ接合形成工程が、前記粒子状の第1の半導体を基板上に分散させた後、該粒子状の第1の半導体の表面の一部に、薄膜形成手段によって前記第2の半導体の薄膜を形成することによって行われることが好ましい。この発明によれば、粒子状の第1の半導体を基板上に分散させた後、この粒子状の第1の半導体の表面の一部に、薄膜形成手段によって第2の半導体の薄膜を形成するので、粒子表面へのヘテロ接合の形成を容易に行うことができるようになり、その結果、ヘテロ接合形成工程の生産性を向上させることができる。
本発明の半導体粒子の製造方法においては、前記第1の半導体及び前記第2の半導体が、それぞれp型半導体又はn型半導体であることが好ましい。この発明によれば、第1の半導体及び第2の半導体が、それぞれp型半導体又はn型半導体となるので、ヘテロ接合がpn接合となり、その結果、光起電力効果が期待されるほか、量子効果も期待できる半導体粒子の製造方法を提供することができる。
また、本発明の半導体粒子の製造方法においては、前記p型半導体及び前記n型半導体が、それぞれ金属酸化物又は金属硫化物であることが好ましい。この発明によれば、p型半導体及びn型半導体をそれぞれ金属酸化物又は金属硫化物とするので、p型半導体及びn型半導体の安定性が高くなり、その結果、安定性に優れる半導体粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の半導体粒子によれば、ヘテロ接合を有する粒子状の半導体となるので、比表面積の大きい半導体を提供することができる。
本発明の半導体粒子の製造方法によれば、粒子状の第1の半導体の表面の一部に、第2の半導体を形成してヘテロ接合を形成するので、粒子表面へのヘテロ接合の形成を容易に行うことができるようになり、比表面積が大きく、生産性に優れる半導体粒子の製造方法を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(半導体粒子)
本発明の半導体粒子はヘテロ接合を有する。このように、本発明は、ヘテロ接合を有する半導体を、従来のような薄膜としてではなく、粒子とした点に特徴を有するものである。半導体を粒子状とすることにより、比表面積の大きい半導体を提供することができる。なお、ヘテロ接合とは、一般には、組成の異なる二種類の半導体が原子レベルで互いに接している構造をいう。
本発明の半導体粒子は、p型半導体とn型半導体とを有することが好ましい。p型半導体及びn型半導体を用いることにより、電子とホールとが半導体粒子中を通り抜けて粒子表面まで到達しやすくなるために粒子表面での反応性が高く、量子効果も期待できるようになる。
上記の半導体粒子は、p型半導体とn型半導体とを有していればよく、その接合方法は制限されない。例えば、p型半導体とn型半導体とを接合してヘテロ接合(pn接合)を有する半導体粒子としてもよいし、p型半導体とn型半導体との間に、キャリアが少なく抵抗の大きい真性半導体等の層(i層)を挿入してヘテロ接合(p-intrinsic-n接合、以下pin接合という場合がある。)を有する半導体粒子としてもよい。好ましくは、p型半導体とn型半導体とを接合することによってヘテロ接合(pn接合)を形成することである。p型半導体とn型半導体とを接合することによってヘテロ接合がpn接合となり、その結果、光起電力効果が期待されるほか、量子効果も期待できるようになる。そこで、以下では、本発明の半導体粒子の一例として、主にpn接合を有する半導体粒子について説明する。
図1は、本発明の半導体粒子の例を示す模式的断面図である。具体的には、図1(a)の半導体粒子3Aは、粒子状のp型半導体粒子6の表面の一部に、n型半導体7が形成されてpn接合を形成したものであり、図1(b)の半導体粒子3Bは、粒子状のn型半導体粒子4の表面の一部に、p型半導体5が形成されてpn接合を形成するものであり、図1(c)の半導体粒子3Cは、粒子のほぼ中央でp型半導体1とn型半導体2とを接合させてpn接合を形成するものである。これら半導体粒子3A,3B,3Cは、それぞれ利点を有する。半導体粒子3A,3Bのように、p型半導体粒子6又はn型半導体粒子4の表面の一部に、n型半導体7又はp型半導体5を形成したものを用いることにより、粒子表面へのpn接合の形成を容易に行うことができるようになり、その結果、生産性に優れる半導体粒子を得ることができる。一方、半導体粒子3Cのように、粒子のほぼ中央でp型半導体1とn型半導体2とを接合させることにより、より安定なpn接合を形成しやすくなる。
半導体粒子3Aは、図1(a)に示すように、p型半導体粒子6の表面の一部に、n型半導体7が被覆されてpn接合が形成されている。
p型半導体粒子6の材料としては、正孔がキャリアとなる材料を用いればよく、例えば、所定の元素をドープすることによってp型半導体となる材料、p型の極性を元来有する材料等を用いることができる。このような材料としては、例えば、真性半導体に不純物を微量ドープした材料、酸化物及びカルコゲナイド等を挙げることができる。ここで、カルコゲナイドとは,硫化物、セレン化物、及びテルル化物を含む化合物をいう。これらのうち、安定性と安全性の点から、酸化物又は硫化物を用いることが好ましく、金属酸化物又は金属硫化物を用いることがより好ましい。金属酸化物としては、例えば、金属を1種類のみ用いる酸化物、金属を2種類以上用いる複合酸化物等を挙げることができる。また金属硫化物としては、例えば、金属を1種類のみ用いる硫化物、金属を2種類以上用いる複合硫化物等を挙げることができる。p型の極性を有する金属酸化物や金属硫化物としては、例えば、ニッケルを含む化合物、1価の銅を含む化合物や、コバルトを含む化合物を挙げることができる。
p型半導体粒子6の材料に用いる金属酸化物としては、好ましくは、ニッケルの酸化物、銅の酸化物、コバルトの複合酸化物、及び銅の複合酸化物等を挙げることができる。金属酸化物としては、より好ましくは、酸化ニッケル、酸化銅、コバルトとナトリウムとの複合酸化物(例えばNaxCoO)、銅とアルミニウムとの複合酸化物(例えばCuAlO)、銅とガリウムとの複合酸化物(例えばCuGaO)、銅とインジウムとの複合酸化物(例えばCuInO)、及び銅とストロンチウムの複合酸化物(例えばSrCu)等を挙げることができる。一方、金属硫化物としては、好ましくは、一価の銅を含む硫化物等を挙げることができる。金属硫化物としては、より好ましくは、硫化銅、銅とガリウムとの複合硫化物(例えばCuGaS)、及び銅とインジウムとの複合硫化物(例えばCuInS)等を挙げることができる。これら酸化物、硫化物は、単独で用いてもよいし、複数の酸化物及び硫化物を併用してもよい。また、これら酸化物、硫化物として、元素が一部置換されたもの、所定の元素をドープしたものを用いることもできる。
p型半導体粒子6としては、例えば、市販されている粒子状のp型半導体を用いてもよいし、所定の合成方法等により粒子状のp型半導体を合成してもよい。p型半導体粒子6を合成して得る場合には、後に詳述する水熱合成法により合成することが好ましい。水熱合成法を用いることにより、p型半導体粒子6の粒径や粒子形状の均一性が確保し易くなる。
n型半導体7の材料としては、電子がキャリアとなる材料を用いればよく、例えば、所定の元素をドープすることによってn型半導体となる材料、n型の極性を元来有する材料等を用いることができる。このような材料としては、例えば、真性半導体に不純物を微量ドープした材料、酸化物及びカルコゲナイド等を挙げることができる。ここで、カルコゲナイドとは,硫化物、セレン化物、及びテルル化物を含む化合物をいう。これらのうち、安定性と安全性の点から、酸化物又は硫化物を用いることが好ましく、金属酸化物又は金属硫化物を用いることがより好ましい。金属酸化物としては、例えば、金属を1種類のみ用いる酸化物、金属を2種類以上用いる複合酸化物等を挙げることができる。また金属硫化物としては、例えば、金属を1種類のみ用いる硫化物、金属を2種類以上用いる複合硫化物等を挙げることができる。
n型半導体7の材料に用いる金属酸化物としては、好ましくは、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化バナジウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化スズ、酸化鉄、タンタル酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム及びチタン酸ストロンチウム等を挙げることができる。これら酸化物のうち、酸化チタン、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。一方、金属硫化物としては、好ましくは、硫化カドミウム、硫化亜鉛、及び硫化インジウム等を挙げることができる。これら酸化物、硫化物は、単独で用いてもよいし、複数の酸化物及び硫化物を併用してもよい。また、これら酸化物、硫化物として、元素が一部置換されたもの、所定の元素をドープしたものを用いることもできる。
n型半導体7は、p型半導体粒子6の表面の一部に上記の材料を被覆することによって形成する。被覆の方法は特に制限されないが、p型半導体粒子6の表面の全部ではなく一部にn型半導体7を被覆するという観点から、物理的気相成長法(Physical vapor deposition:PVD)を用いることが好ましい。PVD法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、及びイオンプレーティング法を挙げることができる。これらのうち、スパッタリング法としては、例えば、DC2極スパッタリング、RF2極スパッタリング、3極・4極スパッタリング、ECRスパッタリング、イオンビームスパッタリング、及びマグネトロンスパッタリング等を挙げることができるが、工業的にはマグネトロンスパッタリングを用いることが好ましい。なお、成膜方向は、例えばスパッタリングターゲットと成膜対象となる半導体粒子とを対向させて配置して成膜を行ってもよいし、斜め方向からいわゆる斜め蒸着等の態様で成膜を行ってもよい。p型半導体粒子6の表面の一部のみへのn型半導体7の堆積やn型半導体7の厚さ等は、用いる方法に応じて成膜条件を適宜設定することによって制御すればよい。
なお、pin(p-intrinsic-n)接合を有する半導体粒子も、p型半導体とn型半導体との間にi層が挿入されるだけであり、上記説明したPVD法を適宜用いて形成することができる。i層としては、例えば、シリコン等の真性半導体をスパッタリング法で成膜することによって形成してもよいし、また、真性半導体にドープされる不純物を少なくした材料や酸化アルミニウム等の金属酸化物のような、固有抵抗の高い半導体を成膜することによって形成してもよい。
半導体粒子3Bは、図1(b)に示すように、n型半導体粒子4の表面の一部に、p型半導体5が被覆されてpn接合が形成されている。
n型半導体粒子4の材料としては、半導体粒子3Aのn型半導体7に用いる材料と同様のものを用いることができる。また、n型半導体粒子4は、半導体粒子3Aのp型半導体粒子6と同様の方法(例えば、水熱合成法等)によって得ることができる。
p型半導体5の材料としては、半導体粒子3Aのp型半導体粒子6に用いる材料と同様のものを用いることができる。また、p型半導体5は、半導体粒子3Aのn型半導体7と同様の方法(例えば、スパッタリング法等)によって形成することができる。
半導体粒子3Cは、図1(c)に示すように、粒子のほぼ中央でp型半導体1とn型半導体2とが接合されてpn接合が形成されている。
p型半導体1の材料としては、半導体粒子3Aのp型半導体粒子6に用いる材料と同様のものを用いることができる。また、n型半導体2の材料としては、半導体粒子3Aのn型半導体7に用いる材料と同様のものを用いることができる。
半導体粒子3Cは、例えば、粒子状のp型半導体1の表面の一部にn型半導体2を堆積させて、その堆積量を増やすことによって形成することができる。また、例えば、粒子状のn型半導体2の表面の一部にp型半導体1を堆積させて、その堆積量を増やすことによって形成することができる。粒子状で用いるp型半導体1又はn型半導体2は、半導体粒子3Aのp型半導体粒子6と同様の方法(例えば、水熱合成法等)によって得ることができる。また、粒子表面に堆積させて形成するp型半導体1又はn型半導体2は、半導体粒子3Aのn型半導体7と同様の方法(例えば、スパッタリング法等)によって形成することができる。
半導体粒子3A,3B,3Cの用途の一つとして、水を可視光で分解する光触媒を挙げることができる。水を可視光で分解する光触媒は、クリーンエネルギーである水素が効率よく得られる利点を有する。図2は、半導体粒子のバンド構造と水の分解反応の様子を示す模式図である。図2に示すように、可視光によって励起された電子によりHがHになり、一方、可視光によって励起された正孔によりOHがOとなり、水の分解が行われる。ここで、水を可視光で分解する場合には、分解して得られた水素と酸素とが逆反応して水に戻ることが懸念される。しかし、半導体粒子3A,3B,3Cにおいては、酸化反応及び還元反応が、p型半導体1等のp型半導体領域、又はn型半導体2等のn型半導体領域という別のサイトでそれぞれ行われるために、上記の逆反応が抑制されて効率よく水素を得ることが期待される。
従来、光触媒の開発においては、水を酸素と水素とに分解させる際の酸化電位及び還元電位の両方を考慮した電子構造を持つ粒子状の化合物の新規合成に主眼が置かれていた。これに対して、本発明においては、pn接合を有する半導体粒子3A,3B,3Cによりバンド構造を制御するという新しい方法で光触媒を得ることができるようになる。
半導体粒子3A,3B,3Cを光触媒として用いる場合、p型半導体1,5、及びp型半導体粒子6と、n型半導体2,7、及びn型半導体粒子4とを適宜組み合わせて、水の酸化還元電位の準位に適切なバンド構造を有するようにすればよい。この観点から、p型半導体と、n型半導体との好ましい組み合わせとしては、酸化ニッケルと酸化亜鉛、酸化銅と酸化チタン、酸化銅と酸化亜鉛、酸化ニッケルと酸化チタン等を挙げることができる。
半導体粒子3A,3B,3Cは、上記説明したように、組み合わせて用いるp型半導体及びn型半導体によりバンド構造を制御することができるので、上記光触媒のみでなく、新たな機能を持ったナノ電子デバイス等の用途に用いることも可能である。
このように、半導体粒子3A,3B,3Cは、様々な用途に用いることができるが、半導体粒子3A,3B,3Cの平均粒径、粒度分布、密度、及び体積抵抗率等については用いられる用途に応じて適宜決定される。例えば、平均粒径は、用いる用途に応じて、通常1nm以上、好ましくは5nm以上とし、通常500μm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下とする。また、粒度分布は、用いる用途に応じて、均一にしたり、粒子径の異なるものを組み合わせる等により広くしたりすればよい。
以上説明した本発明の半導体粒子においては、ヘテロ接合を有する半導体が粒子状となるので、比表面積の大きい半導体を提供することができる。特に、半導体粒子がp型半導体とn型半導体とを有するようにすれば、電子とホールとが半導体粒子中を通り抜けて粒子表面まで到達しやすくなるために粒子表面での反応性が高く、量子効果も期待できる。さらに、ヘテロ接合をpn接合とすれば、光起電力効果も期待される。こうした物性や化学活性が大きく改善された半導体粒子は、ナノ・マイクロデバイスや光触媒等の用途への適用が期待できる。
(半導体粒子の製造方法)
本発明の半導体粒子の製造は、粒子状の第1の半導体を準備する準備工程と、この粒子状の第1の半導体の表面の一部に、第1の半導体とは組成の異なる第2の半導体を形成してヘテロ接合を形成するヘテロ接合形成工程と、を有する。この製造方法を用いることにより、粒子表面へのヘテロ接合の形成を容易に行うことができるようになるため、生産性に優れる半導体粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の半導体粒子の製造においても、p型半導体とn型半導体を用いることが好ましく、得られる半導体粒子のヘテロ接合をpn接合とすることがより好ましい。このため、上記の第1の半導体及び第2の半導体が、それぞれp型半導体又はn型半導体であることが好ましい。これにより、光起電力効果が期待されるほか、量子効果も期待できる。そこで、以下では、本発明の半導体粒子の製造の一例として、pn接合を有する半導体粒子の製造について説明する。
第1の半導体及び第2の半導体をそれぞれp型半導体又はn型半導体とする場合、準備工程は、粒子状のp型半導体又はn型半導体を準備するものとなり、ヘテロ接合形成工程は、上記の粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部に、n型半導体又はp型半導体を形成してpn接合を形成するものとなる。この製造方法は、最終的な半導体粒子の母体粒子となるp型半導体又はn型半導体をあらかじめ用意して、この粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部に、それぞれn型半導体又はp型半導体の膜を形成することによってpn接合を形成するというものである。より具体的には、図1に示す半導体粒子3A,3Bの製造方法として好ましく用いられるものである。以下、この製造方法における準備工程及びヘテロ接合形成工程の2つの工程について説明する。
まず、準備工程について説明する。準備工程では、粒子状のp型半導体又はn型半導体を準備する。p型半導体又はn型半導体として用いられる材料は、上記「半導体粒子」で説明したとおりであるが、安定性と安全性の観点から、p型半導体及びn型半導体として、金属酸化物又は金属硫化物をそれぞれ用いることが好ましい。
粒子状のp型半導体又はn型半導体の準備方法は特に制限されない。上記「半導体粒子」において説明したように、例えば、市販されている粒子状のp型半導体又はn型半導体を用いてもよいし、所定の合成方法等により粒子状のp型半導体又はn型半導体を合成してもよい。粒子状のp型半導体又はn型半導体の合成方法は特に限定されない。こうした合成方法としては、例えば、粒子状の第1の半導体として酸化物を用いる場合には、所定の原料を還元反応させて得る方法を挙げることができる。また、粒子状の第1の半導体を水熱合成により得る方法を挙げることもできる。好ましいのは、粒子状の第1の半導体となる粒子状のp型半導体又はn型半導体を、水熱合成法により合成することである。水熱合成法を用いることにより、粒子状のp型半導体又はn型半導体(第1の半導体)の粒径や粒子形状の均一性が確保し易くなる。
ここでは、水熱合成法(以下、水熱合成反応という場合がある。)について詳しく説明する。水熱合成法とは、高温の水、特に高温高圧の水の存在下で、物質の合成及び結晶成長を行う合成方法である。高温の水は常圧ではほとんど気体になってしまうが、高圧下では液相で存在できるために特殊の反応が起こる。したがって、常温常圧下では水に溶けにくい物質でも、高温高圧下では水溶液中への溶解度が増大し、反応速度も増大するため、結晶を合成・成長させることができる。水熱合成反応時の物質の合成及び結晶成長により、粒子状のp型半導体又はn型半導体を得ることができる。特に、水熱合成法においては、反応条件の制御により形状及び粒径の揃った粒子状のp型半導体又はn型半導体が合成され易くなるので、最終的に得られる半導体粒子の形状及び粒径も揃い易くなる。この結果、光触媒作用等で要求される効率性等の性能を満たし易くなる。
水熱合成反応に先立ち、通常、p型半導体又はn型半導体となる原料の混合が行われる。原料としては、上記「半導体粒子」において説明したp型半導体やn型半導体のうち、水熱合成反応で合成可能なものを合成するための材料を適宜選択すればよい。混合の方法は特に制限されず、原料が粉体等の個体状であるときは、例えば、メノウ乳鉢を用いて手動で行う方法や、所定の攪拌機を用いて行う方法を挙げることができる。一方、原料が水溶液等の液体状であるときは、例えば、反応容器内で直接攪拌して混合する方法等を挙げることができる。また、原料が液体状である場合には、反応時のpHを制御するために原料混合時にpHの調整を行うことが好ましい。この場合、pHは、通常14以下、好ましくは12以下、より好ましくは9以下、一方、通常5以上に制御される。
混合の際における原料の投入順番は、特に制限はない。また、原料が粉体である場合には、混合の際に、静電気が発生して飛散し易くなる場合もある。このような静電気を帯びやすい原料を用いるときは、静電気除去器具を用いて静電気を除去しながら混合を行うことが好ましい。なお、原料の混合比率は、合成するp型半導体又はn型半導体の組成比に近くなるように制御する。
水熱合成反応は、通常反応容器を用いて行われる。反応容器としては、例えば、耐圧性、耐熱性、かつ耐腐食性の高いオートクレーブ又はテストチューブ型の容器が用いられる。通常、数百atm、300℃程度までの水熱合成反応ではオートクレーブが用いられるが、さらに高温高圧用には試験管型ボンベ等の特殊な高圧装置が開発されており、4000atm、800℃程度までの合成反応が可能である。
水熱合成反応においては反応時に水の存在を必要とする。原料が水溶液の状態で供給される場合には、水溶液の水を水熱合成反応にそのまま利用することができる。なお、水としては、通常、蒸留水やイオン交換した蒸留水が用いられる。
合成されてp型半導体又はn型半導体となる原料と水との混合比率は、反応条件等によって適宜制御すればよい。通常は、原料の重量を1とした場合、水の重量比は、10以上、100以下とする。この範囲とすることにより、溶媒の効果が発揮され易くなる。
反応温度は、用いる原料や反応時間等の諸条件によって適宜制御すればよい。反応温度は、通常400℃以下、より好ましくは350℃以下、さらに好ましくは260℃以下、特に好ましくは180℃以下とする。一方、反応温度は、通常は、40℃以上とする。上記温度範囲とすれば、反応を低温で実現できるようになるので、工業生産に有利になる。
反応時間は、用いる原料や反応温度等の諸条件によって適宜制御すればよい。反応時間は、通常10分以上、好ましくは60分以上とする。一方、反応時間は、通常100時間以下、好ましくは60時間以下、より好ましくは10時間以下とする。上記反応時間の範囲とすれば、均一な粒子が得られやすくなる。
反応の際の圧力は、用いる原料や反応温度等の諸条件によって適宜制御すればよい。具体的には、反応の際の圧力は、通常、水の蒸気圧と反応器の中に入っている空気の空気圧とに依存する。反応の際の圧力は、通常1atm以上、好ましくは10atm以上とする。一方、反応の際の圧力は、通常300atm以下、好ましくは100atm以下とする。
水熱合成反応が終了した後は、通常、反応容器を冷却した後に、反応生成物を取り出す。反応直後の生成物の性状は、通常、反応に用いた水の中に、固体状の反応生成物質が存在する状態となっているので、ろ過やデカンテーション等の操作を行って上記反応生成物質を分離する。工業的に好ましいのはろ過であり、より好ましくは吸引ろ過である。
分離された反応生成物質は、通常、蒸留水やエタノール等の溶媒で洗浄された後乾燥される。反応条件の最適化により、反応生成物は、粒子状のp型半導体又はn型半導体の単相となる場合もあるが、工業的に完全な単相を得ることは容易でない場合もある。この結果、反応生成物質中に未反応の原料が残留する場合も十分にあり得る。このような場合には、得られるp型半導体又はn型半導体の純度を高めるために、例えば、酸やアルカリを使って不純物を溶解させた後、残留物をろ過する方法等を適宜用いればよい。
次に、ヘテロ接合形成工程について説明する。ヘテロ接合形成工程は、粒子状の第1の半導体を基板上に分散させた後、粒子状の第1の半導体の表面の一部に、薄膜形成手段によって第2の半導体の薄膜を形成することによって行われることが好ましい。
ここで、p型半導体及びn型半導体を第1、2の半導体として用いる場合には、上記のヘテロ接合形成工程(以下、ヘテロ接合がpn接合である場合には、ヘテロ接合形成工程を「pn接合形成工程」と呼ぶ場合がある。)は以下のとおりとなる。すなわち、粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部に、n型半導体又はp型半導体を形成してpn接合を形成することとなる。具体的には、粒子状の半導体上に、その半導体とは逆極性の半導体を形成する。例えば、粒子状のp型半導体を得た場合には、この粒子状のp型半導体の表面の一部にn型半導体を形成し、粒子状のn型半導体を得た場合には、この粒子状のn型半導体の表面の一部にp型半導体を形成する。
pn接合形成工程においては、粒子状の半導体表面の全面ではなく一部に、その半導体とは逆極性の半導体を形成してpn接合を形成する必要がある。この観点から好ましいのは、上記で説明したヘテロ接合形成工程に倣って、粒子状のp型半導体又はn型半導体を基板上に分散させた後、この粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部に、薄膜形成手段によってn型半導体の薄膜又はp型半導体の薄膜を形成することである。この方法により粒子表面へのpn接合の形成を容易に行うことができるようになるため、pn接合形成工程の生産性を向上させることができる。
薄膜形成手段としては、1方向から選択的に成長する膜(いわゆるつきまわりのあまりない膜)を形成できる手段を用いることが好ましい。このような観点から、上記「半導体粒子」においても説明したように、好ましくはPVD法が、より好ましくはスパッタリング法が、さらに好ましくはマグネトロンスパッタリングが用いられる。そこで、以下では、粒子状のp型半導体又はn型半導体を基板上に分散させた後、この粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部に、スパッタリング法によってn型半導体の薄膜又はp型半導体の薄膜を形成する方法について説明する。
まず、上記の準備工程で準備された粒子状のp型半導体又はn型半導体(以下、粒子状のp型半導体又はn型半導体を「母体粒子」という場合がある。)を基板上に分散させる。
基板は、母体粒子の表面全体に、母体粒子と逆極性のn型半導体又はp型半導体の膜が形成されることを防止するために用いられるものである。母体粒子を基板に付着させることにより、少なくとも母体粒子と基板とが接する面には、スパッタリングの際にターゲットから飛んでくる粒子(以下、「スパッタ粒子」という。)が回り込むことがなくなる。この結果、母体粒子と基板とが接する面は、母体粒子となるp型半導体又はn型半導体の表面が露出するため、pn接合を有する半導体粒子を製造することができる。
基板の材質としては、例えば、金属、ガラス等を挙げることができる。金属を用いる場合には、通常、基板にはアルミニウムを用いる。基板表面の均一性の観点からは、ガラスを用いることが好ましい。基板表面の均一性を上げることにより、上記のスパッタ粒子の回り込みを抑制しやすくなる。このため、基板としてアルミニウムを用いる場合には、アルミニウムの表面は研磨されていることが好ましい。なお、基板は、上記したようにスパッタ粒子が母体粒子の全面に付着しないようにするために用いられるものなので、その大きさや厚さは、スパッタリング装置に合わせて適宜調整すればよい。
基板上への母体粒子の分散は、通常、母体粒子を分散させた溶媒を基板上に滴下した後に、溶媒を除去することによって行われる。本実施の形態においては、母体粒子が水熱合成反応により結晶粒子となっているので、用いる溶媒は母体粒子を溶解させないようなものが好ましい。このような溶媒としては、通常、水(蒸留水)、エタノール、メタノール、及びアセトン等を挙げることができる。また、溶媒中での母体粒子の分散濃度は、基板上に母体粒子が隙間なくかつ重なることなく、一層分の母体粒子が基板上に形成されるような濃度とすればよい。このような濃度は、母体粒子一つ一つの大きさと分散させる基板の面積とから計算することができる。また、基板上への溶媒の滴下量も、基板上に分散させた場合に上記の所定量の母体粒子が基板上に存在することができるように調整すればよい。なお、基板上に母体粒子を分散させた後の溶媒の除去は、自然乾燥でもよいし、所定の温度で乾燥を行う方法を採用してもよい。
次いで、基板上に分散された母体粒子の表面の一部に、p型半導体又はn型半導体をスパッタリング法で堆積させる。ここで、p型半導体又はn型半導体として用いられる材料は、上記「半導体粒子」で説明したとおりであるが、安定性と安全性の観点から、p型半導体及びn型半導体として、金属酸化物又は金属硫化物をそれぞれ用いることが好ましい。
スパッタリング法を行う際の、ガス組成としては、特に制限はない。ガス組成としては、例えば、アルゴン、酸素、及び窒素等を挙げることができる。これらアルゴン、酸素、及び窒素等は、混合して用いてもよい。ガス組成の具体例について説明すると、例えば、p型半導体を金属酸化物で形成し酸素を過剰に含有させる場合には、ガス組成としては酸素を用いる。一方、例えば、n型半導体を金属酸化物で形成する場合には、酸素欠損型とすることが好ましいので、ガス組成としてはアルゴンを用いる。また、ガス分圧は、通常0.1Pa以上、好ましくは0.5Pa以上、一方、通常3Pa以下、好ましくは1.5Pa以下とする。ガス組成、ガス分圧は、スパッタリング法により成膜する材料として所望のものが得られるように適宜調節すればよい。
スパッタリング法を行う時間、換言すれば成膜時間は、母体粒子表面に十分な厚さの半導体被膜ができるように設定すればよい。具体的には、成膜時間は、通常0.5時間以上、好ましくは1時間以上、一方、通常20時間以下、好ましくは15時間以下とする。
スパッタリング法を行う際における、その他の条件についても適宜制御して、p型半導体又はn型半導体を母体粒子表面に堆積させればよい。
以上のようにして得られた半導体粒子は、第1の半導体の表面の一部に、第2の半導体を形成してヘテロ接合を形成するので、粒子表面へのヘテロ接合の形成を容易に行うことができるようになり、生産性に優れる半導体粒子の製造方法を提供することができる。特に、第1の半導体及び第2の半導体を、それぞれp型半導体又はn型半導体とすることによってヘテロ接合がpn接合となり、光起電力効果や量子効果が期待できる。このように、上記の製造方法で得られた半導体粒子は、比表面積が大きくなって物性や化学活性が大きく改善される可能性を有するために、ナノ・マイクロデバイスや光触媒等の用途への適用が期待できる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1]
(準備工程)
準備工程においては、粒子状のn型半導体として酸化亜鉛(ZnO、バンドギャップは3.3eV)を準備した。具体的には、ZnOの母体粒子を、以下に示す水熱合成法により合成した。
2Mの硝酸亜鉛水溶液を10ml反応容器に採り、2Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pHを8となるように調整した。そして、反応容器内で硝酸亜鉛水溶液と水酸化ナトリウムとをよく攪拌した後に、反応容器を密閉した。このときの水溶液の量は22mlであった。また、反応容器にはテフロン(登録商標)製オートクレーブを用いた。
反応容器をオーブンに入れ加熱し、反応温度を180℃として2時間保持して水熱合成反応を行った。反応の後、反応容器を室温まで自然冷却した後、反応物を反応容器から取り出した。そして、反応物中の沈殿物を吸引ろ過し、蒸留水で数回洗浄した後、デシケーター中で一晩以上乾燥させた。
以上のようにして得られた反応生成物を粉末X線回折(X-Ray Diffraction spectroscopy:XRD)装置を用いて測定を行い、得られたX線回折パターンから反応生成物の同定を行った。粉末X線回折装置として、理学製RINT−2200粉末X線回折装置を用いた。X線源にはCu管球を用い、波長λは1.5418Å(CuKα線)とした。測定は、ステップ幅0.02°、積算時間5秒(FT)、スリット幅5mmで行った。その結果、反応生成物は単相のZnOであることがわかった。なお、X線回折パターンから求められる格子定数より計算されるZnOの理論密度は5700kg/mであり、これまでに報告がされている一般的なZnOの密度と同様であった。
また、電界放出型走査電子顕微鏡(Field Emission Scanning Electron Microscope:FE−SEM)にて、得られたZnOの粒子形状を観察した。電界放出型走査電子顕微鏡として、日立S−4500を用いた。また、測定は、加速電圧15kVで像の観察を行ったので、二次電子分解能は1.5nmであった。図3は、ZnO粒子のSEM写真である。図3からわかるように、粒子の形状はほぼ六角柱の形状で揃っており、粒子の平均粒径(長径の平均)は、3μmであった。
(pn接合形成工程)
次に、p型半導体として酸化ニッケル(NiO、バンドギャップは3.7eV)を用い、上記ZnO粒子の表面の一部にNiOを形成してpn接合を形成した。NiOの形成は、ZnO粒子を基板上に分散させた後、ZnO粒子の表面の一部に、薄膜形成手段によってNiOの薄膜を形成することによって行った。そして、薄膜形成手段としては、スパッタリング法を用いた。以下、pn接合形成工程について具体的に説明する。
母体粒子となるZnO粒子を、濃度が37mg/mlとなるようにエタノール中に分散させた。そして、この分散液をアルミニウム基板又はガラス基板上に、ピペットで2滴滴下して分散させた。その後、乾燥を行ってエタノールを除去した。
次に、高周波マグネトロンスパッタリング装置を用い、基板上に分散されたZnO粒子の表面にNiOをスパッタリングにより堆積させた。スパッタリングの条件は、ガス組成O(100%)、ガス分圧1.0Paとした。また、ターゲットにNiOを用い、スパッタリング時間は、1時間、3時間、5時間、10時間とした。上記のとおり、NiOは、3.7eVのバンドギャップを有するp型半導体である。したがって、n型半導体であるZnOの母体粒子の表面のうち、基板と接する面以外部分に、p型半導体であるNiOの膜が形成されることになる。
図4は、各工程を経て得られる半導体粒子を基板から剥離した状態を示す模式的断面図である。図4に示すように、ZnO粒子8を基板10から剥離すると、ZnO粒子8と基板10とが付着していた面以外の面に、NiO膜9が形成された、pn接合を有する半導体粒子3Dが得られる。以上の様にして得たpn接合を有する半導体粒子3Dにつき、以下に示す方法で観察、分析を行った。
(アルミニウム基板上で得られた半導体粒子の観察)
アルミニウム基板上にZnO粒子を分散させた場合には、スパッタリング時間が1時間では黄色に、3時間で青色に、5時間で紫色に、10時間で緑色の光沢がある茶色から緑色の光沢がある灰色に、段々と色が変化した。このスパッタリング時間に伴う色の変化は、スパッタリング時間が長くなることに伴ってスパッタリングされるNiOの厚さが厚くなった結果、アルミニウム基板表面の光の反射による干渉が起こるために発生したものと考えられる。図5は、アルミニウム基板を用いた場合の、表面にNiOがスパッタリングされたZnO粒子のSEM写真である。より具体的には、図5(a)はスパッタリング時間1時間のSEM写真であり、図5(b)はスパッタリング時間3時間のSEM写真であり、図5(c)はスパッタリング時間5時間のSEM写真であり、図5(d)はスパッタリング時間10時間のSEM写真である。図5に示す結果から、スパッタリング時間が長くなるに伴い、ZnO粒子表面に生成するNiOの量が多くなることがわかる。
また、ZnOの母体粒子表面に堆積したNiOの膜を有する半導体粒子のアルミニウム基板と付着していた面をFE−SEMで観察したところ、NiOの付着は見られず、n型半導体であるZnOの表面が存在することを確認した。
(ガラス基板上で得られた半導体粒子の観察と分析)
ガラス基板上にZnO粒子を分散させた場合には、スパッタリングを行うことによって表面が灰色になり、スパッタリング時間が長くなるほど色が濃くなる傾向が見られた。図6は、ガラス基板を用いた場合の、表面にNiOがスパッタリングされたZnO粒子のSEM写真である。より具体的には、図6(a)はスパッタリング時間3時間のSEM写真であり、図6(b)はスパッタリング時間10時間のSEM写真である。図6に示す結果からわかるように、スパッタリング時間が長くなることにより、ZnO粒子表面に生成するNiOの量が多くなることがわかる。但し、アルミニウム基板を用いた場合と比較して、NiOの生成量が少なく、また、ZnO粒子表面でNiOが粒子状に生成する傾向があった。
また、ZnOの母体粒子表面に堆積したNiOの膜を有する半導体粒子のガラス基板と付着していた面をFE−SEMで観察したところ、NiOの付着は見られず、n型半導体であるZnOの表面が存在することを確認した。
さらに、ガラス基板を用いた場合にNiOのスパッタリング時間を10時間とし、得られた半導体粒子についてXRD装置を用いてX線回折パターンを測定した。図7は、半導体粒子のXRDパターンである。図7からわかるように、ZnO結晶のピークの他、NiOのピークが観測されたことから、NiOはアモルファスではなく結晶の状態で生成していることがわかる。
以上の結果より、n型半導体であるZnO母体粒子の表面の一部にp型半導体であるNiOの被膜が形成されており、結果としてpn接合を有する半導体粒子が得られていることがわかった。
[実施例2]
(準備工程)
準備工程においては、粒子状のp型半導体として酸化銅(CuO、バンドギャップは2.2eV)を準備した。具体的には、CuOの母体粒子を、以下に示す方法により合成した。
CuSO・5HO水溶液(0.20M)30.0mlにエチレングリコール(以下EGという場合がある。)20.0ml又はポリエチレングリコール−20000(以下PEGという場合がある。)2.0gを溶解させた。さらにNaOH水溶液(1.6M)40.0mlを加え、還元剤として、D−グルコースを0.360g加えた。この溶液をビーカーに入れて実験用オーブンを用いて60℃で1〜10時間加熱した。反応条件を表−1に示す。なお、EGとしては関東化学株式会社製(純度:99.50%)のものを、PEGとしては和光純薬工業株式会社製(純度:試薬特級)を、NaOHとしては関東化学株式会社製(純度:95.00%)のものを、D−グルコースとしては関東化学株式会社製(純度:98.00%)のものをそれぞれ用いた。
Figure 2008161854
加熱処理の後、反応容器を室温まで自然冷却した。生成した沈殿物を吸引濾過した後、蒸留水とエタノールで超音波洗浄して60℃で3時間乾燥させ試料を得た。試料は粉末X線回折(XRD)測定を行い、得られたパターンから生成物を同定した。測定条件は、実施例1と同様とした。図8は、CuOの母体粒子のXRDパターンである。図8からわかるように、No.1〜4の試料では、反応生成物はCuOの単相となっている。No.5の試料では,CuOに加えて金属のCuも見られた。
また、No.1〜4の試料については、電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)で粒径と形状を観察した。測定条件は、実施例1と同様とした。図9は、CuO粒子のSEM写真である。図9からわかるように、No.1の試料では、粒径2.0μm程度の球状の粒子が多く得られ、No.2〜4の試料では正八面体の粒子が多く得られた。さらに、図9から、No.2〜4の試料の間では反応時間の増加とともに粒径が小さくなり、正八面体ではない形状の粒子が増える傾向が見られることもわかる。具体的には、No.2の試料では粒径が2.5μm程度、No.3の試料では粒径が2.0μm程度、No.4の試料では粒径が1.5μm程度となっている。
ガラス板に分散させる粒子は、形状が均一であることが望ましい。また、スパッタリングによっても堆積しない部分を作るためには、ガラス板に対して平行な面を持つ粒子が望ましい。以上を考慮して、均一で八面体の形状を有するNo.2の試料を以後の工程に用いることにした。
(pn接合形成工程)
次に、n型半導体として酸化亜鉛(ZnO、バンドギャップは3.3eV)を用い、上記CuO粒子の表面の一部にZnOを形成してpn接合を形成した。ZnOの形成は、CuO粒子をガラス基板上に分散させた後、CuO粒子の表面の一部に、薄膜形成手段によってZnOの薄膜を形成することによって行った。そして、薄膜形成手段としては、スパッタリング法を用いた。以下、pn接合形成工程について具体的に説明する。
母体粒子となるCuO粒子を、濃度が17.2mg/mlとなるように蒸留水中に懸濁させた。そして、この懸濁液をガラス基板上に、ピペットで2滴滴下して分散させた。その後、白熱灯を近づけてゆっくりと乾燥させて蒸留水を除去した。
次に、高周波マグネトロンスパッタリング装置を用い、ガラス基板上に分散されたCuO粒子の表面にZnOをスパッタリングにより堆積させた。スパッタリングの条件は、ターゲットにZnOを用い、分圧比O:Ar=3:1で全圧を1.0Paとした。また、スパッタリング時間は、1時間、4時間、7時間、10時間とした。上記のとおり、ZnOは、3.3eVのバンドギャップを有するn型半導体である。したがって、p型半導体であるCuO母体粒子の表面のうち、基板と接する面以外の部分に、n型半導体であるZnOの膜が形成されることになる。
(ガラス基板上で得られた半導体粒子の観察と分析)
図10は、表面にZnOがスパッタリングされたCuO粒子のSEM写真である。より具体的には、図10(a)はスパッタリング前のSEM写真であり、図10(b)はスパッタリング時間1時間のSEM写真であり、図10(c)はスパッタリング時間4時間のSEM写真であり、図10(d)はスパッタリング時間7時間のSEM写真であり、図10(e)はスパッタリング時間10時間のSEM写真である。図10に示す結果からわかるように、スパッタリング1時間の試料ではスパッタリング前の試料とほとんど変化が見られない。しかし、スパッタリング時間を4時間以上とすると、スパッタリング時間の増加に伴って、CuO粒子上に付着するZnOの量が増えていくことがわかる。
また、CuO粒子へのZnOのスパッタリング時間を1時間、4時間、7時間、10時間とした半導体粒子それぞれのX線回折パターンをXRD装置を用いて測定した。図11は、半導体粒子のXRDパターンである。図11からわかるように、ZnOに対応する34.5°付近のピークが、スパッタリング時間が1、4、7、10時間と増加するに伴って大きくなっている。この結果からも、CuO母体粒子表面にZnOが堆積していることがわかる。
さらに、CuOの母体粒子表面に堆積したZnOの膜を有する半導体粒子のガラス基板に付着していた面をFE−SEMで観察した。具体的には、ZnOを7時間スパッタリングしたCuO粒子をカーボンテープを用いてガラス基板から剥離し、ガラス基板に付着していた面を観察した。図12は、ガラス基板に付着していたCuO粒子の面のSEM写真である。図12と図10(d)とを比較してわかるように、ガラス基板に付着していたCuO粒子の面にはZnOの付着は見られず、p型半導体であるCuOの表面が存在することを確認した。
以上の結果より、p型半導体であるCuO母体粒子の表面の一部にn型半導体であるZnOの被膜が形成されており、結果としてpn接合を有する半導体粒子が得られていることがわかった。
[実施例3]
(準備工程)
準備工程においては、粒子状のn型半導体として酸化亜鉛(ZnO、バンドギャップは3.3eV)を準備した。具体的には、反応時間を1時間としたこと、及び乾燥を120℃で1時間としたこと、以外は実施例1と同様にして、ZnOの母体粒子を水熱合成法により合成した。実施例1と同様の条件で粉末X線回折(XRD)の測定及び電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)の観察を行った。その結果、実施例1とほぼ同様のZnOの母体粒子を得ることができた。図13は、ZnOの母体粒子のXRDパターンである。図13からわかるように、実施例1と同様に、ZnOの単相を得ることができた。
(pn接合形成工程)
次に、p型半導体として酸化銅(CuO、バンドギャップは2.2eV)を用い、上記ZnO粒子の表面の一部にCuOを形成してpn接合を形成した。CuOの形成は、ZnO粒子を基板上に分散させた後、ZnO粒子の表面の一部に、薄膜形成手段によってCuOの薄膜を形成することによって行った。そして、薄膜形成手段としては、スパッタリング法を用いた。以下、pn接合形成工程について具体的に説明する。
母体粒子となるZnO粒子を、濃度が6.5mg/mlとなるように蒸留水中に懸濁させた。そして、この懸濁液をガラス基板上に、ピペットで2滴滴下して分散させた。その後、120℃で1時間乾燥させて蒸留水を除去した。
次に、高周波マグネトロンスパッタリング装置を用い、ガラス基板上に分散されたZnO粒子の表面にCuOをスパッタリングにより堆積させた。スパッタリングの条件は、ターゲットに銅板を用い、分圧比Ar:O=35:1で全圧が1.0Paとした。また、スパッタリング時間は、2時間とした。上記のとおり、CuOは、2.2eVのバンドギャップを有するp型半導体である。したがって、n型半導体であるZnO母体粒子の表面のうち、基板と接する面以外部分に、p型半導体であるCuOの膜が形成されることになる。
(ガラス基板上で得られた半導体粒子の観察と分析)
図14は、表面にCuOがスパッタリングされたZnO粒子のSEM写真である。より具体的には、図14(a)はスパッタリング前のSEM写真であり、図14(b)はスパッタリング時間2時間のSEM写真である。また、図14(c)は、スパッタリング後のZnO粒子をカーボンテープを用いてガラス基板から剥離して、ZnO粒子のガラス基板と接していた面を示すSEM写真である。図14(a),(b)に示す結果からわかるように、スパッタリング後に大量のCuOがZnO母体粒子表面上に堆積しているのがわかる。また、図14(c)からわかるように、六角柱の底や側面にはCuOが堆積しているが、手前の面(2面)ではCuOの付着がみられない。これはガラス基板に接していた面にCuOが堆積しなかったことを示している。
また、ZnO粒子にCuOをスパッタリングして得た半導体粒子のX線回折パターンをXRD装置を用いて測定した。図15は、半導体粒子のXRDパターンである。図15からわかるように、CuOに対応する43°付近のピークが観測された。この結果からも、ZnO母体粒子表面にCuOが堆積していることがわかる。
以上の結果より、n型半導体であるZnO母体粒子の表面の一部にp型半導体であるCuOの被膜が形成されており、結果としてpn接合を有する半導体粒子が得られていることがわかった。
この発明によれば、ナノ・マイクロデバイスや光触媒等の各用途で良好に利用することができる、ヘテロ接合を有する半導体粒子及びその製造方法を得ることができる。
本発明の半導体粒子の例を示す模式的断面図である。 半導体粒子のバンド構造と水の分解反応の様子を示す模式図である。 ZnO粒子のSEM写真である。 各工程を経て得られる半導体粒子を基板から剥離した状態を示す模式的断面図である。 アルミニウム基板を用いた場合の、表面にNiOがスパッタリングされたZnO粒子のSEM写真である。 ガラス基板を用いた場合の、表面にNiOがスパッタリングされたZnO粒子のSEM写真である。 半導体粒子のXRDパターンである。 CuOの母体粒子のXRDパターンである。 CuO粒子のSEM写真である。 表面にZnOがスパッタリングされたCuO粒子のSEM写真である。 半導体粒子のXRDパターンである。 ガラス基板に付着していたCuO粒子の面のSEM写真である。 ZnOの母体粒子のXRDパターンである。 表面にCuOがスパッタリングされたZnO粒子のSEM写真である。 半導体粒子のXRDパターンである。
符号の説明
1,5 p型半導体
2,7 n型半導体
3A,3B,3C,3D pn接合を有する半導体粒子
4 n型半導体粒子
6 p型半導体粒子
8 ZnOの母体粒子
9 NiO膜
10 基板

Claims (10)

  1. ヘテロ接合を有することを特徴とする半導体粒子。
  2. p型半導体とn型半導体とを有する、請求項1に記載の半導体粒子。
  3. 前記p型半導体と前記n型半導体とを接合することによって前記ヘテロ接合が形成されている、請求項2に記載の半導体粒子。
  4. 粒子状のp型半導体又はn型半導体の表面の一部に、n型半導体又はp型半導体が形成されている、請求項2又は3に記載の半導体粒子。
  5. 前記p型半導体及び前記n型半導体が、それぞれ金属酸化物又は金属硫化物である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の半導体粒子。
  6. 粒子状の第1の半導体を準備する準備工程と、
    該粒子状の第1の半導体の表面の一部に、該第1の半導体とは組成の異なる第2の半導体を形成してヘテロ接合を形成するヘテロ接合形成工程と、
    を有することを特徴とする半導体粒子の製造方法。
  7. 前記準備工程で準備される粒子状の第1の半導体が、水熱合成法により合成されたものである、請求項6に記載の半導体粒子の製造方法。
  8. 前記ヘテロ接合形成工程が、前記粒子状の第1の半導体を基板上に分散させた後、該粒子状の第1の半導体の表面の一部に、薄膜形成手段によって前記第2の半導体の薄膜を形成することによって行われる、請求項6又は7に記載の半導体粒子の製造方法。
  9. 前記第1の半導体及び前記第2の半導体が、それぞれp型半導体又はn型半導体である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の半導体粒子の製造方法。
  10. 前記p型半導体及び前記n型半導体が、それぞれ金属酸化物又は金属硫化物である、請求項9に記載の半導体粒子の製造方法。
JP2007036287A 2006-12-05 2007-02-16 半導体粒子及びその製造方法 Pending JP2008161854A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007036287A JP2008161854A (ja) 2006-12-05 2007-02-16 半導体粒子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006327961 2006-12-05
JP2007036287A JP2008161854A (ja) 2006-12-05 2007-02-16 半導体粒子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008161854A true JP2008161854A (ja) 2008-07-17

Family

ID=39692025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007036287A Pending JP2008161854A (ja) 2006-12-05 2007-02-16 半導体粒子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008161854A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010046604A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Utsunomiya Univ 光触媒、水素製造方法、及び有機物分解方法
JP2010267865A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Toyota Central R&D Labs Inc 太陽電池及びその製造方法
JP2012046385A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Mitsubishi Chemical Holdings Corp 光水分解用電極、光水分解用電極の製造方法、および、水分解方法
JP2012109486A (ja) * 2010-11-19 2012-06-07 Murata Mfg Co Ltd 紫外線センサの製造方法、及び紫外線センサ
JP2013175507A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Shimane Univ 光電変換素子及びその製造方法
WO2013128543A1 (ja) * 2012-02-27 2013-09-06 独立行政法人産業技術総合研究所 環境耐性のある可視光応答性光触媒膜構造体および光触媒用助触媒
CN113209975A (zh) * 2021-05-13 2021-08-06 合肥工业大学 一种P/N异质结ZnO@CuO/Cu2O纳米复合材料的制备方法
TWI765871B (zh) * 2016-02-25 2022-06-01 南韓商三星電子股份有限公司 可變阻值記憶體裝置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11138018A (ja) * 1997-11-10 1999-05-25 Nippon Germanium Kenkyusho:Kk 半導体触媒
JP2001038221A (ja) * 1999-07-28 2001-02-13 Hoya Corp 機能性酸化チタン複合膜
JP2003047859A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 可視光域でも触媒活性を有する光触媒
JP2005028225A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Toto Ltd 光触媒材料
JP2005040788A (ja) * 2003-07-07 2005-02-17 Shinya Matsuo 光触媒
JP2007273463A (ja) * 2006-03-10 2007-10-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 可視光応答性の半導体素子および光電極、並びにそれを用いた光エネルギー変換システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11138018A (ja) * 1997-11-10 1999-05-25 Nippon Germanium Kenkyusho:Kk 半導体触媒
JP2001038221A (ja) * 1999-07-28 2001-02-13 Hoya Corp 機能性酸化チタン複合膜
JP2003047859A (ja) * 2001-08-08 2003-02-18 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 可視光域でも触媒活性を有する光触媒
JP2005040788A (ja) * 2003-07-07 2005-02-17 Shinya Matsuo 光触媒
JP2005028225A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Toto Ltd 光触媒材料
JP2007273463A (ja) * 2006-03-10 2007-10-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 可視光応答性の半導体素子および光電極、並びにそれを用いた光エネルギー変換システム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010046604A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Utsunomiya Univ 光触媒、水素製造方法、及び有機物分解方法
JP2010267865A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Toyota Central R&D Labs Inc 太陽電池及びその製造方法
JP2012046385A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Mitsubishi Chemical Holdings Corp 光水分解用電極、光水分解用電極の製造方法、および、水分解方法
JP2012109486A (ja) * 2010-11-19 2012-06-07 Murata Mfg Co Ltd 紫外線センサの製造方法、及び紫外線センサ
JP2013175507A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Shimane Univ 光電変換素子及びその製造方法
WO2013128543A1 (ja) * 2012-02-27 2013-09-06 独立行政法人産業技術総合研究所 環境耐性のある可視光応答性光触媒膜構造体および光触媒用助触媒
TWI765871B (zh) * 2016-02-25 2022-06-01 南韓商三星電子股份有限公司 可變阻值記憶體裝置
CN113209975A (zh) * 2021-05-13 2021-08-06 合肥工业大学 一种P/N异质结ZnO@CuO/Cu2O纳米复合材料的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Anbuselvan et al. Defect related microstructure, optical and photoluminescence behaviour of Ni, Cu co-doped ZnO nanoparticles by co-precipitation method
JP2008161854A (ja) 半導体粒子及びその製造方法
JP4279455B2 (ja) 混合金属カルコゲナイドナノ粒子の溶液合成法および前駆体膜のスプレー析出法
Moghri Moazzen et al. Change in the morphology of ZnO nanoparticles upon changing the reactant concentration
Li et al. Synthesis of wurtzite CuInS 2 nanowires by Ag 2 S-catalyzed growth
Shen et al. Preparation and characterization of SiO 2/BiOX (X= Cl, Br, I) films with high visible-light activity
Jana et al. Photocatalytic hydrogen production in the water/methanol system using Pt/RE: NaTaO3 (RE= Y, La, Ce, Yb) catalysts
Viet Pham et al. Photocarrier generation in CuxO thin films deposited by radio frequency sputtering
Jamali-Sheini et al. Surface characterization of Au–ZnO nanowire films
Su et al. Novel ternary component Ag-SrTa2O6/g-C3N4 photocatalyst: Synthesis, optical properties and visible light photocatalytic activity
Polyakov et al. A comparative study of heterostructured CuO/CuWO4 nanowires and thin films
JP2016216272A (ja) 立方体形状を有するチタン酸ストロンチウム微粒子の製造方法、及び、立方体形状のチタン酸ストロンチウム微粒子、立方体形状の金属ドープチタン酸ストロンチウム微粒子、及びその製造方法
Bouznit et al. New co-spray way to synthesize high quality ZnS films
Liang et al. Improved photoelectrode performance of chemical solution-derived Bi 2 O 3 crystals via manipulation of crystal characterization
Liang et al. Growth temperature-dependent phase evolution and photoactivities of sputtering-deposited crystalline Bi 2 O 3 thin films
Choi et al. Hydrothermal synthesis and photocatalytic properties of CuGaO2/ZnO hexagonal platelet hybrids
Liu et al. Effects of annealing temperature on the properties of copper films prepared by magnetron sputtering
US11819702B2 (en) Perovskite materials and methods of making and use thereof
JP5356150B2 (ja) カルコゲン化合物粉及びカルコゲン化合物ペースト及びそれらの製造方法
Thakur et al. Investigating the formation of diverse ZnO nanostructures based on solvent, temperature, and pH as adjustable parameters
Yin et al. Anion exchange induced formation of kesterite copper zinc tin sulphide–copper zinc tin selenide nanoheterostructures
EP2373827A1 (en) Method for manufacturing a powder for the production of p-type transparent conductive films
CN102041547B (zh) 一种制备磷掺杂氧化锌纳米线的方法
Xaba et al. Bis (2-hydroxy-1-naphthaldehydato) zinc (II) as a precursor for the preparation of ZnO thin films through aerosol-assisted chemical vapour deposition
Su et al. Engineering heterostructured Ti 4 O 5/BaTiO 3 ferroelectric by surface reconstruction for enhanced photocatalytic CO 2 reduction

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120918