JP2008160357A - 車両用ofdm受信装置 - Google Patents

車両用ofdm受信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008160357A
JP2008160357A JP2006345448A JP2006345448A JP2008160357A JP 2008160357 A JP2008160357 A JP 2008160357A JP 2006345448 A JP2006345448 A JP 2006345448A JP 2006345448 A JP2006345448 A JP 2006345448A JP 2008160357 A JP2008160357 A JP 2008160357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ofdm
vehicle
signal
antenna elements
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006345448A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Hori
智 堀
Takanobu Tabata
隆伸 田端
Tomohisa Wada
知久 和田
Hirokazu Yasusato
博一 安里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MAGNA DESIGN NET Inc
Kojima Industries Corp
Original Assignee
MAGNA DESIGN NET Inc
Kojima Press Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MAGNA DESIGN NET Inc, Kojima Press Industry Co Ltd filed Critical MAGNA DESIGN NET Inc
Priority to JP2006345448A priority Critical patent/JP2008160357A/ja
Publication of JP2008160357A publication Critical patent/JP2008160357A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Radio Transmission System (AREA)

Abstract

【課題】構成が簡易であり受信性能が良好である車両用OFDM受信装置を提供する。
【解決手段】車両用OFDM受信装置1は、車両前方に指向性を有する第1のアンテナ素子11−1,12−1と、車両後方に指向性を有する第2のアンテナ素子11−2,12−2と、第1のアンテナ素子の受信信号を重み付け合成する第1の重み付け合成部20−1と、第2のアンテナ素子の受信信号を重み付け合成する第2の重み付け合成部20−2と、重み付け合成後の信号に対しドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う第1,2の周波数誤差補正部30−1,30−2と、誤差補正後の信号をOFDM復調する第1,2のOFDM復調部40−1,40−2と、復調後の2系統のサブキャリア毎の信号に対しダイバシティを行って1系統のサブキャリア毎の信号を得るダイバシティ部50とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載され、OFDM信号を受信する車両用OFDM受信装置に関する。
多量のデータを高速に伝送する無線通信方式として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特許文献1〜4には、OFDM方式におけるMMSE(Minimum Mean Square Error:最小2乗誤差)アダプティブアレーを用いた受信技術が開示されている。
また、特許文献5には、アレーアンテナを用いて所望波の到来方向を推定する技術が開示されている。
また、非特許文献1には、適応制御演算の規範として、MMSE規範およびPI(Power Inversion:パワーインバージョン)規範が記載されている。
特開2003−37539号公報 特開2003−218759号公報 特開2004−56548号公報 特開2006−279763号公報 特開2005−348278号公報 菊間信良著、「アダプティブアンテナ技術」、株式会社オーム社 M. Speth, F. Classen, H. Meyr, "Frame synchronization of OFDM system in frequency selective fading channels", Proc. of Vehicular Tech. Conf. (VTC'97 USA), pp. 1807-1811, 1997.
ところで、車両(例えば自動車等)において、複数のアンテナ素子を用いてOFDM信号(例えば、日本の地上デジタル放送の規格であるISDB−Tの信号)を受信する場合、OFDM復調に対し、重み付け合成を何時行うかで大きく2種類の方式に分類できる。なお、OFDM復調とは、広く知られているように、受信されたOFDM信号からガード区間(ガードインターバル:GI)を除去し、高速フーリエ変換(FFT)演算によってサブキャリア毎の信号(以下、適宜「データ列」と称す)を抽出する処理である。
上記2種類のうち1つは、図6に示されるように、OFDM復調前に重み付け合成を行う方式である。これは、復調前であるので、OFDM信号で重み付け合成を行う方式となる。
もう1つは、図7に示されるように、OFDM復調後に重み付け合成を行う方式である。これは、復調後であるので、サブキャリア毎に重み付け合成を行う方式となる。
重み付け合成方法について、一般的には、アダプティブアレーの、1つのアンテナ素子の重みを1、それ以外のアンテナ素子の重みを0とした場合がダイバシティ(切替方式)である。しかし、本願明細書では、便宜上、アダプティブアレー(例えば図8参照)とダイバシティ(例えば図9参照)とを区別して記載することとする。
また、自動車に搭載される受信装置においては4本までの偶数のアンテナ素子が使用されることが多いため、ここでは、上記各方式について、アンテナ素子が2本のシステムと4本のシステムについて考慮する。
以上より、図10に示されるように、全8種類のシステムが考えられるが、OFDM復調前にダイバシティを行うシステムについては、OFDM有効シンボル区間の途中で時間的に信号を切り替えるとデータ列への復調が正確に行えないため、実現が不可能である。よって、それ以外の全6種類(図10の[1]〜[6])のシステムが考えられる。
以下、[1]〜[6]のシステムについて説明する。
[1]のシステムは、図11に示されるように、アンテナ素子を2つ含み、OFDM復調前にアダプティブアレーを行うシステムである。具体的には、当該システムでは、車両に設置された2つのアンテナ素子(例えば、車両前方と後方に各1本、前方のみに2本、または後方のみに2本等)により受信されたOFDM(例えばISDB−T)信号は、適応制御演算により導き出された重みにより重み付け合成され、1つのOFDM信号となる。その後、当該OFDM信号がOFDM復調される。
このシステムでは、OFDM復調器は、1式のみ必要となる。
[2]のシステムは、図12に示されるように、アンテナ素子を4つ含み、OFDM復調前にアダプティブアレーを行うシステムである。具体的には、当該システムでは、4つのアンテナ素子(例えば、前方2本または後方2本)により受信されたOFDM信号は、重み付け合成され、1つのOFDM信号となる。その後、当該OFDM信号がOFDM復調される。
このシステムでも、OFDM復調器は、1式のみ必要となる。
[3]のシステムは、図13に示されるように、アンテナ素子を2つ含み、OFDM復調後にダイバシティを行うシステムである。具体的には、当該システムでは、2つのアンテナ素子により受信されたOFDM信号に対し、それぞれOFDM復調が行われ、2系統のデータ列が抽出される。それから、サブキャリア毎に2系統のうち1系統の信号を選択するダイバシティにより2系統のデータ列が合成され、1系統のデータ列として出力される。
このシステムでは、各アンテナ素子の直下でOFDM復調を行うため、OFDM復調器が2式必要となる。
[4]のシステムは、図14に示されるように、アンテナ素子を4つ含み、OFDM復調後にダイバシティを行うシステムである。具体的には、当該システムでは、4つのアンテナ素子により受信されたOFDM信号に対し、それぞれOFDM復調が行われ、4系統のデータ列が抽出される。それから、サブキャリア毎に2系統のうち1系統の信号を選択するダイバシティにより4系統のデータ列が合成され、1系統のデータ列として出力される。
このシステムでは、各アンテナ素子の直下でOFDM復調を行うため、OFDM復調器が4式必要となる。
[5]のシステムは、図15に示されるように、アンテナ素子を2つ含み、OFDM復調後にアダプティブアレーを行うシステムである。具体的には、当該システムでは、2つのアンテナ素子により受信されたOFDM信号に対し、それぞれOFDM復調が行われ、2系統のデータ列が抽出される。それから、適応制御演算により導き出された重みにより、サブキャリア毎に2系統の信号が重み付け合成され、1系統のデータ列として出力される。
このシステムでは、各アンテナ素子の直下でOFDM復調を行うため、OFDM復調器が2式必要となる。
[6]のシステムは、図16に示されるように、アンテナ素子を4つ含み、OFDM復調後にアダプティブアレーを行うシステムである。具体的には、当該システムでは、4つのアンテナ素子により受信されたOFDM信号に対し、それぞれOFDM復調が行われ、4系統のデータ列が抽出される。それから、適応制御演算により導き出された重みにより、サブキャリア毎に4系統のデータ列が重み付け合成され、1系統のデータ列として出力される。
このシステムでは、各アンテナ素子の直下でOFDM復調を行うため、OFDM復調器が4式必要となる。
次に、上記各システムにおける問題点を示す。
[1]および[2]のシステムに関しては、OFDM復調器が1式である点で、回路構成が比較的簡単であり、低いコストで実現が可能である。しかし、例えば車両前方と車両後方にアンテナ素子を配置して受信する場合、アンテナ指向性としては車両前方半分および車両後方半分に近い形状となるため、それぞれ異なるドップラーシフトの影響を強く受ける。ここで、ドップラーシフトとは、広く知られているように、例えば受信局(自動車等)が固定の送信局に向かって高速で移動するとき、送信された周波数とは異なる周波数が受信される現象である。例えば、車両前方のアンテナ素子の指向性が前方半分のみ、後方のアンテナ素子の指向性が後方半分のみとすると、車両前方のアンテナ素子はf+Δfを主に受信し、車両後方のアンテナ素子はf−Δfを主に受信する。ここで、fは送信周波数であり、Δfはドップラー周波数である。
OFDM変調はマルチキャリア変調方式の一種であり、複数の搬送波(サブキャリア)を直交させて狭いキャリア間隔で伝送を行う方式である。従って、周波数の変化はキャリア間干渉を引き起こす原因になる。さらに、ISDB−TのHDTV(High Definition TeleVision:高精細テレビ)におけるキャリア変調方式には、64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)が採用されている。そのため、ドップラーシフトによる位相回転により、大きな影響を受ける。これらより、ISDB−Tの受信は、ドップラーシフトの影響を受け易いと言える。
例えば、移動速度100km/h、送信周波数f=600MHzの場合、Δf=56Hzの影響があり、十分な特性劣化の要因と考えられる。
全受信信号に共通したRF周波数誤差補正を行う場合、例えば、前方に対して補正する場合、補正値は−Δfとなり、前方の周波数は補正されfとなるが、後方の周波数はf−2Δfとなり、さらに周波数誤差が大きくなる。そのため、受信特性が低下してしまう。
なお、ドップラーシフトΔf[Hz]=移動速度V[m/s]×送信周波数f[Hz]/光速C[m/s]である。ここで、光速C=3×10[m/s]である。
[1]および[2]のシステムでは、車両前方および車両後方にアンテナ素子を配置する構成とすると、互いに異なるドップラーシフトを含む信号が重み付け合成されることとなる。また、これを避けるためには、ドップラーシフトによる周波数誤差を補正する周波数誤差補正部をアンテナ素子毎に設ける必要がある。
[3]および[5]のシステムでは、OFDM復調器が2系統である点で、回路構成が簡単であり、低いコストでの実現が可能である。
しかし、アンテナ素子を車両前後に1本ずつ配置する構成では、一方向にアンテナ素子が1本であるため、指向性利得が低い。
また、アンテナ素子を2本とも車両前方に配置する構成、またはアンテナ素子を2本とも車両後方に配置する構成では、アンテナ指向性が主に車両前方半分または車両後方半分だけになってしまうため、アンテナ搭載位置と逆方向の指向性利得が低い。
[4]および[6]のシステムでは、サブキャリア毎に信号の合成を行うので、OFDM信号の1シンボル毎に合成を行う[1]や[2]のシステムと比較して、高精度である。ただし、ガード区間(モード3、ガード区間長1/8の場合、126μs)を超える遅延波がある場合、受信性能は大幅に劣化することが知られている。
このシステムでは、OFDM復調器が4系統、その後各サブキャリアに対し重み付け合成が必要となり、回路構成素子数や演算量等が膨大となるため、かなりのコストがかかる。また、車両搭載時のサイズも重要視されているが、この構成では大型のシステムとなってしまう。そのため、実際にシステムを実現するには、2系統までのOFDM復調器を採用することが主流となっている。
以上のとおり、[1]〜[6]のシステムには、性能面やコスト面等で様々な問題がある。
本発明は、構成が簡易であり受信性能が良好である車両用OFDM受信装置を提供する。
本発明に係る車両用OFDM受信装置は、車両に搭載され、OFDM信号を受信する車両用OFDM受信装置であって、車両前方に指向性を有し、前記OFDM信号を受信する2つの第1のアンテナ素子と、車両後方に指向性を有し、前記OFDM信号を受信する2つの第2のアンテナ素子と、前記2つの第1のアンテナ素子により受信された信号を、適応制御で求められる重みにより重み付け合成する第1の重み付け合成部と、前記2つの第2のアンテナ素子により受信された信号を、適応制御で求められる重みにより重み付け合成する第2の重み付け合成部と、前記第1の重み付け合成部により得られた信号に対し、前記車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う第1の周波数誤差補正部と、前記第2の重み付け合成部により得られた信号に対し、前記車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う第2の周波数誤差補正部と、前記第1の周波数誤差補正部により得られた信号に対してOFDM復調を行ってサブキャリア毎の信号を得る第1のOFDM復調部と、前記第2の周波数誤差補正部により得られた信号に対してOFDM復調を行ってサブキャリア毎の信号を得る第2のOFDM復調部と、前記第1および第2のOFDM復調部により得られた2系統のサブキャリア毎の信号に対し、サブキャリア毎に2系統のうち1系統の信号を選択するダイバシティを行って、1系統のサブキャリア毎の信号を得るダイバシティ部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、構成が簡易であり受信性能が良好である車両用OFDM受信装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施の形態に係る車両用OFDM受信装置1の概略構成を示すブロック図である。この車両用OFDM受信装置1は、車両に搭載され、OFDM信号(例えば、ISDB−Tの信号)を受信する装置である。
図2は、OFDM信号の構成を示す模式図である。OFDM信号はシンボル区間(長さT)の繰り返しであり、シンボル区間は、ヘッドガード区間(Head GI:長さT)と、これに続く有効シンボル区間(長さT)とを含んで構成される。有効シンボル区間の末尾にはテールガード区間(Tail GI)が設定され、この内容がヘッドガード区間にコピーされる。ISDB−Tでは、Tは1msであり、TはTの1/8である。なお、図2は、車両用OFDM受信装置1に到来する電波には同期波(所望波)と遅延波(不要波)が混ざっていることも示している。
以下、図1および図2を参照して、車両用OFDM受信装置1の構成および動作を合わせて説明する。
図1において、車両用OFDM受信装置1は、第1のアンテナ素子11−1,12−1、第2のアンテナ素子11−2,12−2、第1の重み付け合成部20−1、第2の重み付け合成部20−2、第1の周波数誤差補正部30−1、第2の周波数誤差補正部30−2、第1のOFDM復調部40−1、第2のOFDM復調部40−2、およびダイバシティ部50を有する。
2つの第1のアンテナ素子11−1,12−1は、車両前方に指向性を有し、OFDM信号を受信する。2つの第1のアンテナ素子11−1,12−1は、例えば、車両前方に配置される。
2つの第2のアンテナ素子11−2,12−2は、車両後方に指向性を有し、OFDM信号を受信する。2つの第2のアンテナ素子11−2,12−2は、例えば、車両後方に配置される。
第1の重み付け合成部20−1は、上記2つの第1のアンテナ素子11−1,12−1により受信された信号を、適応制御で求められる重みにより重み付け合成する。具体的には、第1の重み付け合成部20−1は、適応制御演算により重みを求める適応制御演算部21−1と、アンテナ素子11−1により受信された信号に対して適応制御演算部21−1により求められた重みを乗じる重み付け部22−1と、アンテナ素子12−1により受信された信号に対して適応制御演算部21−1により求められた重みを乗じる重み付け部23−1と、2つの重み付け部22−1,23−1により重み付けされた2つの信号を合成する合成部24−1とを含む。
第2の重み付け合成部20−2は、上記2つの第2のアンテナ素子11−2,12−2により受信された信号を、適応制御で求められる重みにより重み付け合成する。具体的には、第2の重み付け合成部20−2は、適応制御演算により重みを求める適応制御演算部21−2と、アンテナ素子11−2により受信された信号に対して適応制御演算部21−2により求められた重みを乗じる重み付け部22−2と、アンテナ素子12−2により受信された信号に対して適応制御演算部21−2により求められた重みを乗じる重み付け部23−2と、2つの重み付け部22−2,23−2により重み付けされた2つの信号を合成する合成部24−2とを含む。
ここで、上記適応制御演算部21−1,21−2における適応制御演算としては、例えば、下記(a)〜(d)の4種類がある。以下、4種類の適応制御演算について簡単に説明する。なお、適応制御演算の詳細については、例えば、特許文献1〜5および非特許文献1に開示されている。また、特願2005−185871号の明細書にも記載されている。
以下の適応制御演算の説明では、アンテナ素子により受信された重み付け合成前のOFDM信号のヘッドガード区間で抽出した信号を下記式(1)で表す。
Figure 2008160357
上記式(1)において、xh1(t),xh2(t)は、それぞれアンテナ素子11−1,12−1(または11−2,12−2)により受信された重み付け合成前のOFDM信号のヘッドガード区間で抽出した信号を示す。
また、アンテナ素子により受信された重み付け合成前のOFDM信号のテールガード区間で抽出された信号を下記式(2)で表す。
Figure 2008160357
上記式(2)において、xt1(t),xt2(t)は、それぞれアンテナ素子11−1,12−1(または11−2,12−2)により受信された重み付け合成前のOFDM信号のテールガード区間で抽出された信号を示す。
また、ウェイトベクトルを下記式(3)で表す。
Figure 2008160357
そして、重み付け合成後のOFDM信号のヘッドガード区間で抽出した信号をy(t)とし、重み付け合成後のOFDM信号のテールガード区間で抽出した信号をy(t)とする。
合成出力y(t),y(t)は、それぞれ下記式(4),(5)で表される。
Figure 2008160357
Figure 2008160357
ただし、上記において、上添え字T,Hは、それぞれ転置、共役転置を表す。
(a)MRC(Maximum Ratio Combining:最大比合成法)
MRCでは、例えば、ウェイトベクトルを下記式(6)により算出する。
Figure 2008160357
ただし、上記において、E〔・〕は期待値演算を示し、上添え字*は複素共役を示す。
MRCによれば、全ての到来波に対し指向性が形成され、指向性利得が最大2倍となる。
(b)AMBF(Array Main Beam Former:参照信号型適応指向性形成法)
AMBFでは、例えば、ウェイトベクトルを下記式(7)により算出する。
Figure 2008160357
AMBFによれば、所望波に対し積極的に指向性が形成され、指向性利得が最大2倍となる。
(c)MMSE(Minimum Mean Square Error:最小2乗誤差規範)
MMSEでは、例えば、
Figure 2008160357
とし、ウェイトベクトルを下記式(9)により算出する。
Figure 2008160357
MMSEによれば、所望波に対し積極的に指向性が形成され、指向性利得が最大2倍となる。
(d)PI(Power Inversion:入出力電力反転法)
PIでは、例えば、
Figure 2008160357
Figure 2008160357
とし、ウェイトベクトルを下記式(12)により算出する。
Figure 2008160357
ただし、上記において、
Figure 2008160357
である。
PIによれば、遅延波(ガード区間を超える遅延波に対しても)が抑圧される。
第1の周波数誤差補正部30−1は、上記第1の重み付け合成部20−1により得られた信号に対し、車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う。
第2の周波数誤差補正部30−2は、上記第2の重み付け合成部20−2により得られた信号に対し、車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う。
例えば、車両前方に指向性を有する第1のアンテナ素子11−1,12−1は周波数f+Δfを主に受信し、車両後方に指向性を有する第2のアンテナ素子11−2,12−2は周波数f−Δfを主に受信するため、車両前方に対応する第1の周波数誤差補正部30−1は(−Δf)の誤差補正を行い、車両後方に対応する第2の周波数誤差補正部30−2は(+Δf)の誤差補正を行い、2系統の信号の周波数をともに送信周波数fに補正する。これにより、異なるドップラーシフトによる影響が除去される。
より詳しくは、第1および第2の周波数誤差補正部30−1,30−2は、車両の移動速度、車両の移動方向、および電波(OFDM信号)の到来方向に基づき、ドップラーシフトΔfを算出し、当該Δfにより周波数の補正を行う。ここで、電波の到来方向は、アダプティブアレーアンテナであれば算出可能であり、到来方向を求める技術は、例えば特許文献5に開示されている。
第1のOFDM復調部40−1は、上記第1の周波数誤差補正部30−1により得られた信号に対してOFDM復調を行ってサブキャリア毎の信号(データ列)を得る。
第2のOFDM復調部40−2は、上記第2の周波数誤差補正部30−2により得られた信号に対してOFDM復調を行ってサブキャリア毎の信号(データ列)を得る。
ダイバシティ部50は、上記第1および第2のOFDM復調部40−1,40−2により得られた2系統のサブキャリア毎の信号に対し、サブキャリア毎に2系統のうち1系統の信号を選択するダイバシティを行って、1系統のサブキャリア毎の信号(データ列)を得る。
具体的には、ダイバシティ部50は、2系統のうち1系統の信号を選択するためのサブキャリア毎の重み(1または0)を求めるダイバシティ制御部51と、第1のOFDM復調部40−1の出力信号に対してダイバシティ制御部51により求められた重みをサブキャリア毎に乗じる重み付け部52と、第2のOFDM復調部40−2の出力信号に対してダイバシティ制御部51により求められた重みをサブキャリア毎に乗じる重み付け部53と、2つの重み付け部52,53により重み付けされた2つの信号を合成して1系統のサブキャリア毎の信号を出力する合成部54とを含む。
以上説明した本実施の形態によれば、構成が簡易であり受信性能が良好である車両用OFDM受信装置が実現される。
具体的には、本実施の形態によれば、下記(1)〜(4)の効果が得られ得る。
(1)本実施の形態に係る車両用OFDM受信装置は、車両前方に指向性を有する2つの第1のアンテナ素子と、車両後方に指向性を有する2つの第2のアンテナ素子と、2つの第1のアンテナ素子により受信された信号を重み付け合成する第1の重み付け合成部と、2つの第2のアンテナ素子により受信された信号を重み付け合成する第2の重み付け合成部とを有する。このため、車両前後に各1本のアンテナ素子を有する構成と比較して、車両前後両方について指向性利得が高く、指向性利得が最大2倍となる。また、遅延波等の妨害波を抑圧することが可能となる。また、各重み付け合成部には、ほぼ同じドップラーシフトを含む信号が入力されるので、異なるドップラーシフトを含む信号が重み付け合成されることが避けられる。このため、重み付け合成前にアンテナ素子毎に周波数誤差補正部を設ける必要がない。
(2)本実施の形態に係る車両用OFDM受信装置は、第1の重み付け合成部により得られた信号に対し、車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う第1の周波数誤差補正部と、第2の重み付け合成部により得られた信号に対し、車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う第2の周波数誤差補正部とを有する。このため、ドップラーシフトの影響を大幅に軽減することが可能となる。また、アンテナ素子毎に周波数誤差補正部を設ける構成と比較して、構成が簡易であり、コストやサイズの点で有利である。
(3)本実施の形態に係る車両用OFDM受信装置は、2系統のOFDM復調部を用いて構成される。このため、4系統のOFDM復調部を有する構成と比較して、構成が簡易であり、コストやサイズの点で有利である。
(4)本実施の形態に係る車両用OFDM受信装置は、2系統のOFDM復調部により得られた2系統のサブキャリア毎の信号に対し、サブキャリア毎に2系統のうち1系統の信号を選択するダイバシティを行って、1系統のサブキャリア毎の信号を得る。このため、OFDM信号の1シンボル毎にダイバシティを行う構成と比較して、良好な受信性能が得られる。
なお、図3に、アンテナ素子2本のアダプティブアレーにおける4つのアルゴリズム(MRC,AMBF,MMSE,PI)を実現する回路構成図の一例を示す。
図3において、破線で囲まれた部分は、ヘッドガード区間とテールガード区間の相関を計算する回路であり、相関の大きいときに0に近い値を出力し、相関の小さいときに大きな値を出力する。
相関式には、非特許文献2に記載の下記式(14)が使用されている(図4参照)。
Figure 2008160357
上記相関の最小値の部分はヘッドガード区間とテールガード区間の相関が高い部分であり、その最小値のタイミングで、相関ベクトルrxyや相関行列RXXなどの係数を取り出す回路構成をとっている。
MODE信号は、rxy計算時にヘッド−テール相関か、テール−テール相関かを切り替えるもので、AMBF動作とMRC動作に対応する。
並列にRXXすなわち2×2行列の要素を構成する実数A,B,C,Dが計算される。
後段でRXXの逆行列を計算することで、MRC、AMBF、MMSE、PIの動作が実現できる。
図5は、後段の処理を示す図である。図5に示されるとおり、後段の処理では、RXXの逆行列が計算され、重みが計算される。その際、ノーマライズ、平均処理、複素共役化が行われる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更することができる。
実施の形態に係る車両用OFDM受信装置の概略構成を示すブロック図である。 OFDM信号の構成を示す模式図である。 アンテナ素子2本のアダプティブアレーにおける4つのアルゴリズム(MRC,AMBF,MMSE,PI)を実現する回路構成の一例を示す図である。 相関の計算を示す図である。 後段処理を示す図である。 OFDM復調前に重み付け合成を行う方式を示す図である。 OFDM復調後に重み付け合成を行う方式を示す図である。 アダプティブアレーを示す図である。 ダイバシティを示す図である。 想定されるシステムの一覧を示す図である。 [1]のシステムを示す図である。 [2]のシステムを示す図である。 [3]のシステムを示す図である。 [4]のシステムを示す図である。 [5]のシステムを示す図である。 [6]のシステムを示す図である。
符号の説明
1 車両用OFDM受信装置、11−1,12−1 第1のアンテナ素子、11−2,12−2 第2のアンテナ素子、20−1 第1の重み付け合成部、20−2 第2の重み付け合成部、30−1 第1の周波数誤差補正部、30−2 第2の周波数誤差補正部、40−1 第1のOFDM復調部、40−2 第2のOFDM復調部、50 ダイバシティ部。

Claims (1)

  1. 車両に搭載され、OFDM信号を受信する車両用OFDM受信装置であって、
    車両前方に指向性を有し、前記OFDM信号を受信する2つの第1のアンテナ素子と、
    車両後方に指向性を有し、前記OFDM信号を受信する2つの第2のアンテナ素子と、
    前記2つの第1のアンテナ素子により受信された信号を、適応制御で求められる重みにより重み付け合成する第1の重み付け合成部と、
    前記2つの第2のアンテナ素子により受信された信号を、適応制御で求められる重みにより重み付け合成する第2の重み付け合成部と、
    前記第1の重み付け合成部により得られた信号に対し、前記車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う第1の周波数誤差補正部と、
    前記第2の重み付け合成部により得られた信号に対し、前記車両の移動に伴うドップラーシフトによる周波数誤差の補正を行う第2の周波数誤差補正部と、
    前記第1の周波数誤差補正部により得られた信号に対してOFDM復調を行ってサブキャリア毎の信号を得る第1のOFDM復調部と、
    前記第2の周波数誤差補正部により得られた信号に対してOFDM復調を行ってサブキャリア毎の信号を得る第2のOFDM復調部と、
    前記第1および第2のOFDM復調部により得られた2系統のサブキャリア毎の信号に対し、サブキャリア毎に2系統のうち1系統の信号を選択するダイバシティを行って、1系統のサブキャリア毎の信号を得るダイバシティ部と、
    を有することを特徴とする車両用OFDM受信装置。
JP2006345448A 2006-12-22 2006-12-22 車両用ofdm受信装置 Pending JP2008160357A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006345448A JP2008160357A (ja) 2006-12-22 2006-12-22 車両用ofdm受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006345448A JP2008160357A (ja) 2006-12-22 2006-12-22 車両用ofdm受信装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008160357A true JP2008160357A (ja) 2008-07-10

Family

ID=39660794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006345448A Pending JP2008160357A (ja) 2006-12-22 2006-12-22 車両用ofdm受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008160357A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011004849A1 (ja) * 2009-07-07 2011-01-13 国立大学法人静岡大学 ダイバーシチ受信装置
JP2011239358A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Industrial Technology Research Inst 信号到来角度の推定装置、推定方法、および通信システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03190331A (ja) * 1989-12-19 1991-08-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ受信装置
JPH09284251A (ja) * 1996-04-10 1997-10-31 Jisedai Digital Television Hoso Syst Kenkyusho:Kk 受信装置
JP2003309537A (ja) * 2002-04-17 2003-10-31 Kddi Corp 直交周波数分割多重方式の受信装置及び受信方法
JP2006261815A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ダイバーシチ受信方法及びダイバーシチ受信装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03190331A (ja) * 1989-12-19 1991-08-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ受信装置
JPH09284251A (ja) * 1996-04-10 1997-10-31 Jisedai Digital Television Hoso Syst Kenkyusho:Kk 受信装置
JP2003309537A (ja) * 2002-04-17 2003-10-31 Kddi Corp 直交周波数分割多重方式の受信装置及び受信方法
JP2006261815A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ダイバーシチ受信方法及びダイバーシチ受信装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011004849A1 (ja) * 2009-07-07 2011-01-13 国立大学法人静岡大学 ダイバーシチ受信装置
US8437438B2 (en) 2009-07-07 2013-05-07 National University Corporation Shizuoka University Diversity reception device
JP5648921B2 (ja) * 2009-07-07 2015-01-07 国立大学法人静岡大学 ダイバーシチ受信装置
JP2011239358A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Industrial Technology Research Inst 信号到来角度の推定装置、推定方法、および通信システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3782330B2 (ja) Ofdm受信方法及びofdm受信装置
JP4234667B2 (ja) 移動体用ofdm受信装置
JP4405491B2 (ja) Ofdm信号の受信方法及び受信機
JP2006186732A (ja) 無線通信装置及び無線通信方法
JP2003283405A (ja) 車載デジタル通信受信装置およびアンテナ
JP4374764B2 (ja) アダプティブ受信機
JP4091854B2 (ja) アレーアンテナの制御方法及びその装置、並びにアレーアンテナの制御プログラム
JPH09284251A (ja) 受信装置
JP2007235305A (ja) 受信装置、受信方法及びプログラム
US9136920B2 (en) Reception apparatus and reception method
JP2006014027A (ja) 無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2008160357A (ja) 車両用ofdm受信装置
JP4854529B2 (ja) Ofdm受信装置
JP4365829B2 (ja) 信号受信装置、信号受信方法および信号受信プログラム
Pham et al. Implementation of joint pre-FFT adaptive array antenna and post-FFT space diversity combining for mobile ISDB-T receiver
JP4714636B2 (ja) 移動受信装置及びその作動方法
JP2006222836A (ja) 受信装置、受信回路、受信方法及び受信プログラム
JP2007081504A (ja) Ofdm受信機における伝送路特性補間方法及びその装置
JP2003309537A (ja) 直交周波数分割多重方式の受信装置及び受信方法
JP4637067B2 (ja) 移動受信装置
JP4653745B2 (ja) ダイバーシチ受信機
JP2007274726A (ja) 車載デジタル信号受信装置、およびダイバーシティシステム
JP2004056548A (ja) 直交周波数多重信号を受信する装置、及び方法
JP2007282262A (ja) 車載デジタル信号受信装置、およびダイバーシティシステム
Pham et al. Application of array antenna for a high-speed ISDB-T reception

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20090831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110329

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110809