JP2008159893A - 半導体装置の製造方法及びそれに用いられる収納用治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置の歩留り及び品質を向上を図る。
【解決手段】収納用治具10において、複数のポケット部15は上下2段の段差状に形成されており、上段部は半導体装置100を平面で保持する棚受部16となっており、下段部は半導体装置を斜面で保持するテーパ受部17となっている。このため、半導体装置が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には棚受部16で保持し、所定の大きさより小さい場合にはテーパ受部17で保持できる。これにより、半導体装置100をできるだけ保持面積の広い棚受部16で保持して裏面106のソルダーレジストの剥離を防ぐことができる。また、半導体装置の大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部17で保持するため、BGAのボール端子103が段差の壁面に当たり破損することがなくなる。従って、製品の歩留り及び製品の品質を向上させることができる。
【選択図】図3
【解決手段】収納用治具10において、複数のポケット部15は上下2段の段差状に形成されており、上段部は半導体装置100を平面で保持する棚受部16となっており、下段部は半導体装置を斜面で保持するテーパ受部17となっている。このため、半導体装置が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には棚受部16で保持し、所定の大きさより小さい場合にはテーパ受部17で保持できる。これにより、半導体装置100をできるだけ保持面積の広い棚受部16で保持して裏面106のソルダーレジストの剥離を防ぐことができる。また、半導体装置の大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部17で保持するため、BGAのボール端子103が段差の壁面に当たり破損することがなくなる。従って、製品の歩留り及び製品の品質を向上させることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体製造技術に関し、特に、トレイ又はテープを用いた半導体装置及び半導体チップの収納技術に適用して有効な技術に関する。
半導体装置を収納するトレイにおいて、BGA等の半導体装置を収納する第1の収納部が、半導体装置を収納した場合に当該半導体装置の周囲に配置される第1の壁面を有し、第1の壁面が、半導体装置のパッケージの縁部を支持するが、配線用端子との接触は避けるような傾斜角度をもって傾斜されている第1の壁面部分を有する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−315723号公報(図4)
半導体装置として、ボールグリッドアレイ型パッケージ(以下、BGAと示す)やランドグリッドアレイ型パッケージ(以下、LGAと示す)と呼ばれるものがある。
前記BGAは、図20及び図21に示すBGA100のように、半導体チップ101が搭載された基板102の裏面106にボール端子103を有しており、半導体チップ101とボール端子103とをワイヤ104等で電気的に接続し、レジン部105で封止したものである。
また、前記LGAは、図22及び図23に示すLGA200のように、半導体チップ201が搭載された基板202の裏面206に平面端子203を有しており、半導体チップ201と平面端子203とをワイヤ204等で電気的に接続し、レジン部205で封止したものである。
また、半導体装置の製造過程において前記BGAやLGA等の半導体装置や半導体チップ(以下、双方をまとめて半導体装置等と示す)を搬送する際には、当該半導体装置等が破損しないように、半導体装置等を収納する複数のポケット部を有する専用の収納用治具に収納して搬送している。
本発明者は、このような半導体装置等を収納する収納用治具のポケット部について検討するに当たり、次に示すような比較例を挙げて検討した。例えば、図24の比較例に示すように、収納用治具110のポケット部111が半導体装置等(ここではBGA100)の裏面106側の周縁部のうち対向する1組の端部107,107付近又は裏面106側の周縁部の端部107,107,107,107付近全てを下側から棚受部112で平面的に保持し、半導体装置等の中心部分は保持しないように穴又は凹部113となっている、所謂棚受構造のものが挙げられる。
また図26の比較例に示すように、収納用治具120のポケット部121が半導体装置等(ここではBGA100)の裏面106側の周縁部のうち対向する1組の端部107,107又は前記周縁部の端部107,107,107,107全てを下方が狭くなる斜面(テーパ面)からなるテーパ受部122で保持し、その結果、半導体装置等の中心部分は保持しない構造となる、所謂テーパ受構造のものも挙げられる(特許文献1参照)。
前記した半導体装置等の収納用治具のうち、図24の比較例に示した棚受構造の収納用治具110は、半導体装置等を棚受部112で平面的に保持するため、半導体装置等を安定した状態で保持することができる。しかしながら、収納用治具に収納されるそれぞれの半導体装置等の大きさは公差の範囲内で大小の差がある。そのため、大きめに製造された半導体装置等は、図24の比較例に示すBGA100のように棚受部112の幅ギリギリに収まり、搬送時の揺れや振動に対してもほとんど動かない状態で保持される一方、小さめに製造された半導体装置等は、図25の比較例に示すように棚受部112の壁面114とBGA100Aの端部107との間に隙間が生じ、搬送時の揺れや振動によって横ズレを起こす状態で保持されることになる。
このため、特にBGA100Aのように裏面106にボール端子103が配置されている半導体装置では、揺れや振動によってBGA100Aが横ズレを起こした際に、例えば図25のS部分のように当該ボール端子103が収納用治具110の凹部113の壁面115に接触し、最悪の場合にはボール端子103が破損してしまうことがある。このような不具合は、BGAと同様に裏面にボール端子が配置されているチップサイズパッケージ(以下、CSPと示す)と呼ばれる半導体装置やウェハレベルCSP(ウェハプロセスパッケージともいう。以下、WPPと示す。)と呼ばれる半導体装置でも生じるものである。
また、LGA200のように裏面206に平面端子203が配置されている半導体装置では、揺れや振動によってLGA200が横ズレを起こした際に、平面端子203が棚受部112と擦れることで平面端子203に傷が付いたり、最悪の場合、平面端子203が破損したりすることがある。
これに対し、前記したテーパ受構造の収納用治具120を用いれば、図26の比較例に示すBGA100のように大きめに製造された半導体装置等でも、図27の比較例に示すBGA100Aのように小さめに製造された半導体装置等でも同様に、テーパ面からなるテーパ受部122で揺れや振動によって動かないように保持することができる。すなわち、半導体装置等の公差の範囲内の大小の差に関わらず、ボール端子103が収納用治具120の壁面等に接触しないようにBGA100,100Aを保持することができるのである。しかしながら、前記したテーパ受構造の収納用治具120では、BGA100,100Aを保持するためにテーパ受部122と接触しているBGA100,100Aの部位が裏面106側の端部107のみである。このため、BGA100,100Aに対して局所的に大きな負荷が掛かることになり、BGA100,100Aの基板102の裏面106に設けられたソルダーレジスト等の剥離を引き起こす場合がある。このような不具合は、LGAやCSP、WPPでも同様に生じるものである。
このようなことから、前記したような収納用治具を用いて半導体装置等の収納・搬送を行った場合、製品の歩留まりが悪くなり、製品の品質が悪化するという問題が生じる。
本発明の目的は、製品の歩留りを向上させることができる技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、製品の品質を向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
すなわち、本発明は、複数のポケット部がそれぞれ上下2段の段差状に形成され、前記段差の上段部が半導体装置の基板の裏面又は半導体チップの主面を平面で保持する棚受部となっており、前記段差の下段部が半導体装置の基板又は半導体チップを斜面で保持するテーパ受部となっている収納用治具を準備する工程と、前記収納用治具の前記複数のポケット部に対して前記半導体装置又は前記半導体チップを収納する工程とを有し、前記半導体装置又は前記半導体チップを収納する工程において、前記半導体装置の基板又は半導体チップの主面が所定の大きさ以上の場合には、前記収納用治具における前記上段部の棚受部で前記半導体装置の基板又は半導体チップの主面を保持し、前記半導体装置の基板又は半導体チップの主面が所定の大きさより小さい場合には、前記収納用治具における前記下段部のテーパ受部で前記半導体装置の基板又は半導体チップを保持するものである。
また、本発明は、それぞれに半導体装置を収納可能な複数のポケット部を有した収納用治具であって、前記複数のポケット部はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、前記段差の上段部は半導体装置の基板の裏面を平面で保持する棚受部となっており、前記段差の下段部は半導体装置の基板を斜面で保持するテーパ受部となっているものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
収納用治具において、複数のポケット部はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、前記段差の上段部は半導体装置の基板の裏面を平面で保持する棚受部となっており、前記段差の下段部は半導体装置の基板を斜面で保持するテーパ受部となっていることにより、基板が所定の大きさ以上の場合には、前記上段部の棚受部で基板を保持し、基板が所定の大きさより小さい場合には、前記下段部のテーパ受部で基板を保持することができる。これにより、半導体装置の基板をできるだけ保持面積の広い棚受部で保持して半導体装置の基板の裏面のソルダーレジストの剥離を防ぐことができる。また、半導体装置の基板の大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部で基板を保持するため、基板が棚受部に保持された状態で横ズレを起こして、例えばBGAのボール端子が段差の壁面に当たり破損したり、LGAの平面端子に横ズレによる傷が付くようなことがなくなる。したがって、製品の歩留りを向上させることができると共に、製品の品質を向上させることができる。
以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の半導体装置の収納で用いられる収納用治具の構造の一例を示す平面図、図2は図1に示す収納用治具のA部の構造を示す拡大部分平面図、図3は図2に示す収納用治具のポケット部に大きめの半導体装置を収納した場合におけるB−B線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図4は図2に示す収納用治具のポケット部に小さめの半導体装置を収納した場合におけるC−C線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図5は収納用治具に半導体装置を収納した後の梱包工程の手順を示す図、図6は本発明の実施の形態1の変形例の収納用治具の構造を示す平面図、図7は図6に示す収納用治具のD部の構造を示す拡大部分平面図、図8は図7に示す収納用治具のポケット部に大きめの半導体装置を収納した場合におけるE−E線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図9は図7に示す収納用治具のポケット部に小さめの半導体装置を収納した場合におけるF−F線に沿って切断した構造を示す部分断面図である。
図1は本発明の実施の形態1の半導体装置の収納で用いられる収納用治具の構造の一例を示す平面図、図2は図1に示す収納用治具のA部の構造を示す拡大部分平面図、図3は図2に示す収納用治具のポケット部に大きめの半導体装置を収納した場合におけるB−B線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図4は図2に示す収納用治具のポケット部に小さめの半導体装置を収納した場合におけるC−C線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図5は収納用治具に半導体装置を収納した後の梱包工程の手順を示す図、図6は本発明の実施の形態1の変形例の収納用治具の構造を示す平面図、図7は図6に示す収納用治具のD部の構造を示す拡大部分平面図、図8は図7に示す収納用治具のポケット部に大きめの半導体装置を収納した場合におけるE−E線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図9は図7に示す収納用治具のポケット部に小さめの半導体装置を収納した場合におけるF−F線に沿って切断した構造を示す部分断面図である。
本実施の形態は、半導体装置の中で特にBGA100,100A等の基板102を有する半導体装置を収納する収納用治具であるトレイ10と、このトレイ10を用いた半導体装置の製造方法について説明するものである。なお、BGA100,100Aについては発明が解決しようとする課題の説明中に記載したものと同じであるので再度の説明を省略する。
まず、トレイ10の構造について説明すると、図1に示すように、トレイ10は、BGA100,100Aを収納する凹部である複数のポケット部15が格子状に配列されたトレイ本体部11と、その外周部に設けられた枠部12とを有している。また、図2及び図3に示すように、複数のポケット部15はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、段差の上段部はBGA100の基板102の裏面106を平面16aで保持する棚受部16となっており、段差の下段部は図4に示すようにBGA100Aの基板102を斜面で保持するテーパ受部17となっている。
前記ポケット部15についてさらに詳しく説明する。図2に示すように、トレイ10には、その底面13に対して複数のブロック部14が一定の間隔を空けて格子状に並んでいる。格子状に並んだ前記ブロック部14において、同じ列のブロック部14は同じ向きに並んでいる。また、異なる列同士では1列おきに同じ向きに並ぶようになっており、隣り合う列同士ではその上からみた向きが90°方向を変えた状態となっている。さらに、1列おきにブロック部14が同じ位置に並ぶように配置されており、隣り合う列同士のブロック部14では前列のブロック部14とブロック部14のちょうど中間に次列のブロック部14が位置するようになっている。
そして、図2に示すように、トレイ10の底面13のある点からみて前後左右に配置された4つのブロック部14,14,14,14によって1つのポケット部15を形成している。当該ポケット部15における各ブロック部14はポケット部15の中心部に向いた面がそれぞれ2段構造になっている。そのうち、図3及び図4に示すように、上段部はそれぞれ略同一平面上に一定面積の略方形状の平面16aを有しており、これが棚受部16となっている。また、下段部は前記棚受部16の平面16aの端部から底面13に向けてそれぞれポケット部15の内側に所定の同じ角度で傾斜した面、所謂テーパ面17aを有しており、これがテーパ受部17となっている。
なお、各ポケット部15における底面13の大きさ及びテーパ受部17の傾斜角度は、図4に示すように、BGAの公差の範囲内で最も小さく形成されたBGA100Aであってもボール端子103を底面13に着けることなくテーパ受部17で保持されるように形成されている。
また、棚受部16の平面16aの面積(棚受部16の外側の壁面16bからテーパ面17aまでの距離等)は、公差の範囲内でのBGA100の端部107からボール端子103までの距離を考慮して棚受部16に基板102の裏面106が保持された状態のBGA100が横ズレした際にボール端子103が棚受部16の下のテーパ受部17のテーパ面17aに接触しないように形成されている。すなわち、BGAが棚受部16で横ズレした際にボール端子103がテーパ面17aに接触してしまうような大きさになったら、図4に示すように、当該BGA100Aはテーパ受部17で保持されるように形成されている。
具体的に、代表値10mm角のBGA100で公差が±0.15mm(すなわち、BGA100の1辺の長さは9.85〜10.15mm)、ボール端子103の配置範囲が9.4mm角である場合について、BGA100とポケット部15の各部の大きさの関係を説明する。この場合、BGA100の端部107からボール端子103の最外位置までの距離は、0.225〜0.375mmとなる。
このとき、ポケット部15において対向する棚受部16の壁面16b同士の距離は10.22±0.05mm(10.17〜10.27mm)となる。これは、ポケット部15が最も小さく形成され(対向する棚受部16の壁面16b同士の距離が10.17mm)、BGA100が最も大きく形成された(10.15mm角)場合でも、BGA100の各端部107と棚受部16の各壁面16bとの間に0.01mmずつのクリアランスを保つための設定である。
また、対向するテーパ受部17のテーパ面17aの上端同士の距離は9.87±0.05mm(9.82〜9.92mm)となる。この設定であると、対向する棚受部16の壁面16b同士の距離が最大の場合(10.27mm)、棚受部16の平面16aにおける外側の壁面16bからテーパ面17aまでの距離は、0.175〜0.225mmとなる。また、対向する棚受部16の壁面16b同士の距離が最小の場合(10.17mm)、棚受部16の平面16aにおける外側の壁面16bからテーパ面17aまでの距離は、0.125〜0.175mmとなる。対向するテーパ受部17のテーパ面17aの上端同士の距離をこのように設定しておくことで、棚受部16の平面16aにおける外側の壁面16bからテーパ面17aまでの距離が0.125〜0.225mmの範囲となり、BGA100の端部107からボール端子103の最外位置までの距離(0.225〜0.375mm)よりも短くなる。これにより、当該ポケット部15の棚受部16で保持されたBGA100が横ズレした場合でも、ボール端子103がテーパ面17aに接触する前にBGA100の端部107が棚受部16の壁面16bに当接することになり、ボール端子103を破損させることがなくなる。
以上のように、収納するBGA100,100Aに対してポケット部15の各部の長さを設定しておくことで、ボール端子103を破損させることなくBGA100をポケット部15の棚受部16に保持することができる。なお、BGAの基板の1辺の長さがテーパ受部17のテーパ面17aの上端同士の距離より短い場合には、当該BGA100Aはテーパ受部17で保持されることになる。
また、トレイ10(収納用治具)は、例えば、帯電防止が可能なABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂などによって形成されていることが好ましい。
本実施の形態のトレイ10(収納用治具)では、複数のポケット部15がそれぞれ、上段部は棚受部16、下段部はテーパ受部17の上下2段の段差状に形成されていることにより、BGA100(半導体装置)の基板102が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には棚受部16で基板102を保持し、BGA100Aの基板102が所定の大きさより小さい場合にはテーパ受部17で基板102を保持することができる。これにより、BGA100をできるだけ保持面積の広い棚受部16で保持してBGA100の基板102の裏面106のソルダーレジストの剥離を防ぐことができる。また、BGAの大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部17でBGA100Aの基板102を保持するため、BGAが棚受部16に保持された状態で横ズレを起こして、例えばBGA100,100Aのボール端子103が段差の壁面に当たり破損したり、LGA200の平面端子203に横ズレによる傷が付くようなことがなくなる。したがって、製品の歩留りを向上させることができると共に、製品の品質を向上させることができる。
なお、トレイ10は、積層可能なものでもある。すなわち、図示はしないが、トレイ10を積層した際には、上層側のトレイ10が下層側のトレイ10の上蓋の役目を果たす構造となっている。さらに、トレイ10を積層して複数の半導体装置を多段に収納して搬送など行う場合、半導体装置がポケット部15内で振動したりガタつかないように例えば柔軟なシート状等の層間材(図示省略)を介在させることが好ましい。
次に、本実施の形態のBGA100(半導体装置)の製造方法について説明する。まず、図1〜図4に示すような、複数のポケット部15がそれぞれ上下2段の段差状に形成され、段差の上段部がBGA100の基板102の裏面106を平面16aで保持する棚受部16となっており、段差の下段部がBGA100Aの基板102を斜面(テーパ面17a)で保持するテーパ受部17となっているトレイ10(収納用治具)を準備する。
そして、各工程を経て形成されたBGA100をトレイ10の各ポケット部15に収納する。この際、BGAの基板102が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には、上段部の棚受部16でBGA100の基板102の裏面106を保持し、BGAの基板102が公差の範囲内において所定の大きさより小さい場合には、下段部のテーパ受部17でBGA100Aの基板102を保持する。
その後、図5(a)に示すように、複数のトレイ10を多段に積層してバンド61を掛け、当該積層したトレイ10、乾燥剤62、湿度インジケータ63を防湿袋64に入れて封止する。それから、図5(b)に示すように防湿袋64の所定位置に内装ラベル65を貼って内装箱66に入れ、図5(c)に示すように、内装箱66の所定位置にも内装ラベル67を貼ってテープ68で止める。そして、これを外箱に入れて梱包して搬送するものである。
なお、複数のトレイ10を多段に積層する際に、トレイ10間に層間材(図示省略)を介在させて積層させるのが好ましい。これにより、BGA100(半導体装置)の搬送時であっても、全ての段のポケット部15に対してこれらポケット部15に収納された半導体装置100の振動やガタつきを抑制または防ぐことができる。その結果、搬送時に、半導体装置100が破損したり損傷したりすることを防止できる。
本実施の形態のトレイ10(収納用治具)およびそれを用いたBGA100(半導体装置)の製造方法によれば、複数のポケット部15はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、段差の上段部は半導体装置100の基板102の裏面106を平面16aで保持する棚受部16となっており、段差の下段部は半導体装置100Aの基板102を斜面で保持するテーパ受部17となっている。この結果、半導体装置100の基板102が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には、上段部の棚受部16で半導体装置100の基板102の裏面106を保持し、半導体装置の基板102が公差の範囲内において所定の大きさより小さい場合には、下段部のテーパ受部17で半導体装置100Aの基板102を保持することができる。これにより、半導体装置100の基板102をできるだけ保持面積の広い棚受部16で保持して半導体装置100の基板102の裏面106のソルダーレジストの剥離を防ぐことができる。また、半導体装置の基板102の大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部17で半導体装置100Aの基板102を保持するため、半導体装置100Aの基板102が棚受部16に保持された状態で横ズレを起こして、例えばBGA100,100Aのボール端子103が段差の壁面に当たり破損したり、LGA200の平面端子203に横ズレによる傷が付くようなことがなくなる。
したがって、製品の歩留りを向上させることができると共に、製品の品質を向上させることができる。
次に、本実施の形態の変形例の収納用治具(トレイ)について説明する。
図6は変形例の収納用治具であるトレイ20を示すものである。トレイ20は、トレイ10と同様に、トレイ本体部21と枠部22とを有しており、トレイ本体部21には、格子状に配列された複数のポケット部25が形成されている。また、図7及び図8に示すように、複数のポケット部25はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、段差の上段部はBGA100の基板102の裏面106を平面26aで保持する棚受部26となっており、段差の下段部は図9に示すようにBGA100Aの基板102を斜面で保持するテーパ受部27となっている。
図7に示すように、変形例のポケット部25はその周りを隙間なく壁部24に囲まれており、当該ポケット部25における各壁部24はポケット部25の中心部に向いた面がそれぞれ2段構造になっている。そのうち、図8及び図9に示すように、上段部はそれぞれ略同一平面上に一定面積の略方形状の平面26aを有しており、これが棚受部26となっている。また、下段部は前記棚受部26の平面26aの端部から底面23に向けてそれぞれポケット部25の内側に所定の同じ角度で傾斜した面、所謂テーパ面27aを有しており、これがテーパ受部27となっている。その他の構成及びこのトレイ20を用いた半導体装置の製造方法、当該変形例における作用効果については、前記したトレイ10の記載と同様であるので、省略する。
(実施の形態2)
図10は本発明の実施の形態2の半導体装置の収納で用いられる収納用テープと収納用リールの構造の一例を示す斜視図、図11は図10に示す収納用テープのG部の構造を示す拡大部分平面図、図12は図11に示す収納用テープのポケット部に大きめの半導体装置を収納した場合におけるH−H線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図13は図11に示す収納用テープのポケット部に小さめの半導体装置を収納した場合におけるI−I線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図14は収納用テープに半導体装置を収納した後の梱包工程の手順を示す図である。
図10は本発明の実施の形態2の半導体装置の収納で用いられる収納用テープと収納用リールの構造の一例を示す斜視図、図11は図10に示す収納用テープのG部の構造を示す拡大部分平面図、図12は図11に示す収納用テープのポケット部に大きめの半導体装置を収納した場合におけるH−H線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図13は図11に示す収納用テープのポケット部に小さめの半導体装置を収納した場合におけるI−I線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図14は収納用テープに半導体装置を収納した後の梱包工程の手順を示す図である。
本実施の形態は、半導体装置の中で特にBGA100,100A等の基板102を有する半導体装置を収納する収納用テープ及び収納用リールであるキャリアテープ30及びリール39と、このキャリアテープ30及びリール39を用いた半導体装置の製造方法について説明するものである。なお、BGA100,100Aについては発明が解決しようとする課題の説明中に記載したものと同じであるので再度の説明を省略する。また、キャリアテープ30及びリール39についても前記した実施の形態1と同様の構成については説明を省略する。
まず、キャリアテープ30及びリール39(テープ&リール)の構造について説明する。図10に示すように、テープ&リールは、BGA100,100Aを収納する凹部である複数のポケット部35がエンボス加工により形成されて1列に配列されたキャリアテープ30と、BGA100,100Aを収納したキャリアテープ30のポケット部35を上側から被覆するカバーテープ71(図14に図示)、キャリアテープ30を巻き取って収納するリール39とを有している。なお、キャリアテープ30は、ポリプロピレン等のプラスチック又は紙で構成されており、キャリアテープ30の端部付近には図11に示すような送り穴31(スプロケットホール)が一定の間隔で設けられている。また、図11及び図12に示すように、複数のポケット部35はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、段差の上段部はBGA100の基板102の裏面106を平面36aで保持する棚受部36となっており、段差の下段部は図13に示すようにBGA100Aの基板102を斜面で保持するテーパ受部37となっている。
前記ポケット部35についてさらに詳しく説明する。図11に示すように、キャリアテープ30には、エンボス加工により形成された凹部であるポケット部35が、一定の間隔を空けて1列に並んでいる。当該ポケット部35では、その中心部に向いた面がそれぞれ2段構造になっている。そのうち、図12及び図13に示すように、上段部はそれぞれ略同一平面上に一定面積の略方形状の平面36aを有しており、これが棚受部36となっている。また、下段部は前記棚受部36の平面36aの端部から底面33に向けてそれぞれポケット部35の内側に所定の同じ角度で傾斜した面、所謂テーパ面37aを有しており、これがテーパ受部37となっている。
なお、各ポケット部35における底面33の大きさ及びテーパ受部37の傾斜角度は、図13に示すように、BGAの公差の範囲内で最も小さく形成されたBGA100Aであってもボール端子103を底面33に着けることなくテーパ受部37で保持されるように形成されている。
また、棚受部36の平面36aの面積(棚受部36の外側の壁面36bからテーパ面37aまでの距離等)は、公差の範囲内でのBGA100の端部107からボール端子103までの距離を考慮して棚受部36に基板102の裏面106が保持された状態のBGA100が横ズレした際にボール端子103が棚受部36の下のテーパ受部37のテーパ面37aに接触しないように形成されている。すなわち、BGAが棚受部36で横ズレした際にボール端子103がテーパ面37aに接触してしまうような大きさになったら、図13に示すように、当該BGA100Aはテーパ受部37で保持されるように形成されている。
本実施の形態のキャリアテープ30(収納用テープ)では、複数のポケット部35がそれぞれ上段部は棚受部36、下段部はテーパ受部37の上下2段の段差状に形成されているため、BGA100(半導体装置)の基板102が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には棚受部36で基板102を保持し、基板102が所定の大きさより小さい場合にはテーパ受部37でBGA100Aの基板102を保持することができる。これにより、BGA100をできるだけ保持面積の広い棚受部36で保持してBGA100の基板102の裏面106のソルダーレジストの剥離を防ぐことができる。また、BGAの大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部37でBGA100Aの基板102を保持するため、BGAが棚受部36に保持された状態で横ズレを起こして、例えばBGA100,100Aのボール端子103が段差の壁面に当たり破損したり、LGA200の平面端子203に横ズレによる傷が付くようなことがなくなる。したがって、製品の歩留りを向上させることができると共に、製品の品質を向上させることができる。
次に、本実施の形態のBGA100(半導体装置)の製造方法について説明する。まず、図10〜図13に示すような、1列に配置された複数のポケット部35がそれぞれ上下2段の段差状に形成され、段差の上段部がBGAの基板102の裏面106を平面36aで保持する棚受部36となっており、段差の下段部がBGAの基板102を斜面(テーパ面37a)で保持するテーパ受部37となっているキャリアテープ30(収納用テープ)、カバーテープ71、これらを収納するリール39(収納用リール)を準備する。
そして、各工程を経て形成されたBGA100をキャリアテープ30の各ポケット部35に収納する。この際、BGAの基板102が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には、上段部の棚受部36でBGA100の基板102の裏面106を保持し、BGAの基板102が公差の範囲内において所定の大きさより小さい場合には、下段部のテーパ受部37でBGA100Aの基板102を保持する。
その後、図14(a)に示すように、キャリアテープ30をカバーテープ71で被覆し、被覆されたキャリアテープ30をリール39に巻き取る。それから、図14(b)に示すように、キャリアテープ30を巻き取ったリール39にリールバンド72を取り付け、図14(c)に示すように、内装ラベル73を貼ったリール39、乾燥剤74、湿度インジケータ75を防湿袋76に入れて封止する。それから、図14(d)に示すように防湿袋76の所定位置に内装ラベル77を貼って内装箱78に入れ、図14(e)に示すように、内装箱78の所定位置にも内装ラベル79を貼ってテープ80で止める。そして、これを外箱に入れて梱包して搬送するものである。
本実施の形態のキャリアテープ30(収納用テープ)およびそれを用いたBGA100(半導体装置)の製造方法によれば、複数のポケット部35はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、段差の上段部は半導体装置100の基板102の裏面106を平面36aで保持する棚受部36となっており、段差の下段部は半導体装置100Aの基板102を斜面で保持するテーパ受部37となっている。この結果、半導体装置100の基板102が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には、上段部の棚受部36で半導体装置100の基板102を保持し、半導体装置の基板102が公差の範囲内において所定の大きさより小さい場合には、下段部のテーパ受部37で半導体装置100Aの基板102を保持することができる。これにより、半導体装置100の基板102をできるだけ保持面積の広い棚受部36で保持して半導体装置100の基板102の裏面106のソルダーレジストの剥離を防ぐことができる。また、半導体装置の基板102の大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部37で半導体装置100Aの基板102を保持するため、半導体装置100Aの基板102が棚受部36に保持された状態で横ズレを起こして、例えばBGA100,100Aのボール端子103が段差の壁面に当たり破損したり、LGA200の平面端子203に横ズレによる傷が付くようなことがなくなる。
したがって、製品の歩留りを向上させることができると共に、製品の品質を向上させることができる。
(実施の形態3)
図15は本発明の実施の形態3の半導体チップの収納で用いられる収納用治具の構造の一例を示す平面図、図16は図15に示す収納用治具のJ部の構造を示す拡大部分平面図、図17は図16に示す収納用治具のポケット部に大きめの半導体チップを収納した場合におけるK−K線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図18は図16に示す収納用治具のポケット部に小さめの半導体チップを収納した場合におけるL−L線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図19は収納用治具に半導体チップを収納した後の梱包工程の手順を示す図である。
図15は本発明の実施の形態3の半導体チップの収納で用いられる収納用治具の構造の一例を示す平面図、図16は図15に示す収納用治具のJ部の構造を示す拡大部分平面図、図17は図16に示す収納用治具のポケット部に大きめの半導体チップを収納した場合におけるK−K線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図18は図16に示す収納用治具のポケット部に小さめの半導体チップを収納した場合におけるL−L線に沿って切断した構造を示す部分断面図、図19は収納用治具に半導体チップを収納した後の梱包工程の手順を示す図である。
本実施の形態は、半導体チップ300,300Aを収納する収納用治具であるチップトレイ40と、このチップトレイ40を用いた半導体チップの収納方法について説明するものである。なお、チップトレイ40について前記した実施の形態1及び2と同様の構成については説明を省略する。また、半導体チップについては種々のものがあるが、本実施形態では図17及び図18に概略的に示すような、主面306側にボール端子303を備えるWPP等の半導体チップ300,300Aを用いて説明する。
まず、チップトレイ40の構造について説明すると、図15に示すように、チップトレイ40は、半導体チップ300,300Aを収納する凹部である複数のポケット部45が格子状に配列されたチップトレイ本体部41と、その外周部に設けられた枠部42とを有している。また、図16及び図17に示すように、複数のポケット部45はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、段差の上段部は半導体チップ300の主面306を平面46aで保持する棚受部46となっており、段差の下段部は図18に示すように半導体チップ300Aを斜面で保持するテーパ受部47となっている。
前記ポケット部45についてさらに詳しく説明する。図16に示すように、チップトレイ40のポケット部45はその周りを隙間なく壁部44に囲まれており、当該ポケット部45における各壁部44はポケット部45の中心部に向いた面がそれぞれ2段構造になっている。そのうち、図17及び図18に示すように、上段部はそれぞれ略同一平面上に一定面積の略方形状の平面46aを有しており、これが棚受部46となっている。また、下段部は前記棚受部46の平面46aの端部から底面43に向けてそれぞれポケット部45の内側に所定の同じ角度で傾斜した面、所謂テーパ面47aを有しており、これがテーパ受部47となっている。
なお、各ポケット部45における底面43の大きさ及びテーパ受部47の傾斜角度は、図18に示すように、半導体チップの公差の範囲内で最も小さく形成された半導体チップ300Aであってもボール端子303を底面43に着けることなくテーパ受部47で保持されるように形成されている。
また、棚受部46の平面46aの面積(棚受部46の外側の壁面46bからテーパ面47aまでの距離等)は、公差の範囲内での半導体チップ300の端部307からボール端子303までの距離を考慮して棚受部46に主面306が保持された状態の半導体チップ300が横ズレした際にボール端子303が棚受部46の下のテーパ受部47のテーパ面47aに接触しないように形成されている。すなわち、半導体チップが棚受部46で横ズレした際にボール端子303がテーパ面47aに接触してしまうような大きさになったら、図18に示すように、当該半導体チップ300Aはテーパ受部47で保持されるように形成されている。
また、チップトレイ40(収納用治具)は、例えば、帯電防止が可能なABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂などによって形成されていることが好ましい。
本実施の形態のチップトレイ40(収納用治具)では、複数のポケット部45がそれぞれ上段部は棚受部46、下段部はテーパ受部47の上下2段の段差状に形成されているため、半導体チップ300(半導体装置)の主面306が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には棚受部46で主面306を保持し、主面306が所定の大きさより小さい場合にはテーパ受部47で半導体チップ300Aを保持することができる。これにより、半導体チップ300をできるだけ保持面積の広い棚受部46で安定して保持することができる。また、半導体チップの大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部47で半導体チップ300Aを保持するため、半導体チップが棚受部46に保持された状態で横ズレを起こして、例えば半導体チップ300,300Aのボール端子303が段差の壁面に当たり破損するようなことがなくなる。したがって、製品の歩留りを向上させることができると共に、製品の品質を向上させることができる。
なお、チップトレイ40は、積層可能なものでもある。すなわち、図示はしないが、チップトレイ40を積層した際には、上層側のチップトレイ40が下層側のチップトレイ40の上蓋の役目を果たす構造となっている。さらに、チップトレイ40を積層して複数の半導体チップを多段に収納して搬送など行う場合、半導体チップがポケット部45内で振動したりガタつかないように例えば柔軟なシート状等の層間材(図示省略)を介在させることが好ましい。
次に、本実施の形態の半導体チップ300の収納方法について説明する。まず、図15〜図18に示すような、複数のポケット部45がそれぞれ上下2段の段差状に形成され、段差の上段部が半導体チップ300の主面306を平面46aで保持する棚受部46となっており、段差の下段部が半導体チップ300Aを斜面(テーパ面47a)で保持するテーパ受部47となっているチップトレイ40(収納用治具)を準備する。
そして、各工程を経て形成された半導体チップ300をチップトレイ40の各ポケット部45に収納する。この際、半導体チップの主面306が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には、上段部の棚受部46で半導体チップ300の主面306を保持し、半導体チップの主面306が公差の範囲内において所定の大きさより小さい場合には、下段部のテーパ受部47で半導体チップ300Aを保持する。
その後、図19(a)に示すように、複数のチップトレイ40を多段に積層してバンド91を掛け、当該積層したチップトレイ40をシート92に載置して内装ラベル93を貼り、ウレタンマット94で上下から挟む。それから、内装箱95に入れ、図19(b)に示すように、内装箱95の所定位置にも内装ラベル96を貼ってバンド97を掛ける。そして、これを外箱に入れて梱包して搬送するものである。
なお、複数のチップトレイ40を多段に積層する際に、チップトレイ40間に層間材(図示省略)を介在させて積層させるのが好ましい。これにより、半導体チップ300(半導体装置)の搬送時であっても、全ての段のポケット部45に対してこれらポケット部45に収納された半導体チップ300の振動やガタつきを抑制または防ぐことができる。その結果、搬送時に、半導体チップ300が破損したり損傷したりすることを防止できる。
本実施の形態のチップトレイ40(収納用治具)およびそれを用いた半導体チップ300(半導体装置)の製造方法によれば、複数のポケット部45はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、段差の上段部は半導体チップ300の主面306を平面46aで保持する棚受部46となっており、段差の下段部は半導体チップ300Aを斜面で保持するテーパ受部47となっている。この結果、半導体チップ300の主面306が公差の範囲内において所定の大きさ以上の場合には、上段部の棚受部46で半導体チップ300の主面306を保持し、半導体チップの主面306が公差の範囲内において所定の大きさより小さい場合には、下段部のテーパ受部47で半導体チップ300Aを保持することができる。これにより、半導体チップ300の主面306をできるだけ保持面積の広い棚受部で安定して保持することができる。また、半導体チップの主面306の大きさが小さい場合には横ズレを起こさないようにテーパ受部47で半導体チップ300Aを保持するため、半導体チップ300Aの主面306が棚受部46に保持された状態で横ズレを起こして、例えば半導体チップ300,300Aのボール端子303が段差の壁面に当たり破損するようなことがなくなる。
したがって、製品の歩留りを向上させることができると共に、製品の品質を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前記実施の形態1〜3では、収納用治具が積層可能なものの場合について説明したが、前記収納用治具は、各ポケット部が棚受部とテーパ受部を有する2段構造になっていれば、積層できない単層構造型のものであってもよい。
さらに、積層可能な収納用治具であっても、あるいは積層することができない単層構造型の収納用治具であっても、搬送時や収納時などに、最上層に配置される収納用治具の上側に専用の蓋を配置してもよい。
本発明は、トレイ又はテープを用いた半導体装置の製造方法及び収納用治具に好適である。
10 トレイ(収納用治具)
11 トレイ本体部
12 枠部
13 底面
14 ブロック部
15 ポケット部
16 棚受部
16a 平面
16b 壁面
17 テーパ受部
17a テーパ面(斜面)
20 トレイ(収納用治具)
21 トレイ本体部
22 枠部
23 底面
24 壁部
25 ポケット部
26 棚受部
26a 平面
27 テーパ受部
27a テーパ面(斜面)
30 キャリアテープ(収納用テープ)
31 送り穴(スプロケットホール)
33 底面
35 ポケット部
36 棚受部
36a 平面
36b 壁面
37 テーパ受部
37a テーパ面(斜面)
39 リール
40 チップトレイ(収納用治具)
41 チップトレイ本体部
42 枠部
43 底面
44 壁部
45 ポケット部
46 棚受部
46a 平面
46b 壁面
47 テーパ受部
47a テーパ面(斜面)
61 バンド
62 乾燥剤
63 湿度インジケータ
64 防湿袋
65 内装ラベル
66 内装箱
67 内装ラベル
68 テープ
71 カバーテープ
72 リールバンド
73 内装ラベル
74 乾燥剤
75 湿度インジケータ
76 防湿袋
77 内装ラベル
78 内装箱
79 内装ラベル
80 テープ
91 バンド
92 シート
93 内装ラベル
94 ウレタンマット
95 内装箱
96 内装ラベル
97 バンド
100 BGA(半導体装置)
100A BGA(半導体装置)
101 半導体チップ
102 基板
103 ボール端子
104 ワイヤ
105 レジン部
106 裏面
107 端部
200 LGA(半導体装置)
201 半導体チップ
202 基板
203 平面端子
204 ワイヤ
205 レジン部
206 裏面
300 半導体チップ(半導体装置)
300A 半導体チップ(半導体装置)
303 ボール端子
306 主面
307 端部
11 トレイ本体部
12 枠部
13 底面
14 ブロック部
15 ポケット部
16 棚受部
16a 平面
16b 壁面
17 テーパ受部
17a テーパ面(斜面)
20 トレイ(収納用治具)
21 トレイ本体部
22 枠部
23 底面
24 壁部
25 ポケット部
26 棚受部
26a 平面
27 テーパ受部
27a テーパ面(斜面)
30 キャリアテープ(収納用テープ)
31 送り穴(スプロケットホール)
33 底面
35 ポケット部
36 棚受部
36a 平面
36b 壁面
37 テーパ受部
37a テーパ面(斜面)
39 リール
40 チップトレイ(収納用治具)
41 チップトレイ本体部
42 枠部
43 底面
44 壁部
45 ポケット部
46 棚受部
46a 平面
46b 壁面
47 テーパ受部
47a テーパ面(斜面)
61 バンド
62 乾燥剤
63 湿度インジケータ
64 防湿袋
65 内装ラベル
66 内装箱
67 内装ラベル
68 テープ
71 カバーテープ
72 リールバンド
73 内装ラベル
74 乾燥剤
75 湿度インジケータ
76 防湿袋
77 内装ラベル
78 内装箱
79 内装ラベル
80 テープ
91 バンド
92 シート
93 内装ラベル
94 ウレタンマット
95 内装箱
96 内装ラベル
97 バンド
100 BGA(半導体装置)
100A BGA(半導体装置)
101 半導体チップ
102 基板
103 ボール端子
104 ワイヤ
105 レジン部
106 裏面
107 端部
200 LGA(半導体装置)
201 半導体チップ
202 基板
203 平面端子
204 ワイヤ
205 レジン部
206 裏面
300 半導体チップ(半導体装置)
300A 半導体チップ(半導体装置)
303 ボール端子
306 主面
307 端部
Claims (5)
- (a)複数のポケット部がそれぞれ上下2段の段差状に形成され、前記段差の上段部が半導体装置の基板の裏面を平面で保持する棚受部となっており、前記段差の下段部が半導体装置の基板を斜面で保持するテーパ受部となっている収納用治具を準備する工程と、
(b)前記収納用治具の前記複数のポケット部に対して前記半導体装置を収納する工程とを有し、
前記(b)の工程において、前記半導体装置の基板が所定の大きさ以上の場合には、前記収納用治具における前記上段部の棚受部で前記半導体装置の基板を保持し、前記半導体装置の基板が所定の大きさより小さい場合には、前記収納用治具における前記下段部のテーパ受部で前記半導体装置の基板を保持することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、前記半導体装置がボールグリッドアレイ型パッケージであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- (a)複数のポケット部がそれぞれ上下2段の段差状に形成され、前記段差の上段部が半導体チップの主面を平面で保持する棚受部となっており、前記段差の下段部が半導体チップを斜面で保持するテーパ受部となっている収納用治具を準備する工程と、
(b)前記収納用治具の前記複数のポケット部に対して前記半導体チップを収納する工程とを有し、
前記(b)の工程において、前記半導体チップの主面が所定の大きさ以上の場合には、前記収納用治具における前記上段部の棚受部で前記半導体チップの主面を保持し、前記半導体チップの主面が所定の大きさより小さい場合には、前記収納用治具における前記下段部のテーパ受部で前記半導体チップを保持することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - (a)1列に並んだ複数のポケット部がそれぞれ上下2段の段差状に形成され、前記段差の上段部が半導体装置の基板の裏面を平面で保持する棚受部となっており、前記段差の下段部が半導体装置の基板を斜面で保持するテーパ受部となっている収納用テープを準備する工程と、
(b)前記収納用テープの前記複数のポケット部に対して前記半導体装置を収納し、当該半導体装置を収納したポケット部をカバーテープで被覆する工程と、
(c)前記カバーテープで被覆した前記収納用テープをリールに巻き取る工程とを有し、
前記(b)の工程において、前記半導体装置の基板が所定の大きさ以上の場合には、前記収納用テープにおける前記上段部の棚受部で前記半導体装置の基板を保持し、前記半導体装置の基板が所定の大きさより小さい場合には、前記収納用テープにおける前記下段部のテーパ受部で前記半導体装置の基板を保持することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - それぞれに半導体装置を収納可能な複数のポケット部を有した収納用治具であって、前記複数のポケット部はそれぞれ上下2段の段差状に形成されており、前記段差の上段部は半導体装置の基板の裏面を平面で保持する棚受部となっており、前記段差の下段部は半導体装置の基板を斜面で保持するテーパ受部となっていることを特徴とする収納用治具。
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JP (1) | JP2008159893A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012029217A1 (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | シャープ株式会社 | 包装セット |
CN102837904A (zh) * | 2011-06-21 | 2012-12-26 | 昆山华扬电子有限公司 | 多功能pcb承载盒 |
CN103508082A (zh) * | 2012-06-25 | 2014-01-15 | 联建(中国)科技有限公司 | 组件置放盘结构 |
-
2006
- 2006-12-25 JP JP2006347723A patent/JP2008159893A/ja active Pending
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