JP2008159078A - 異常陰影検出処理システム - Google Patents

異常陰影検出処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】異常陰影検出処理システムにおいて、異常陰影の自動検出処理や読影診断の性能の定量評価を行い、評価結果を検出性能の改善や読影レベルの向上に利用できるようにする。
【解決手段】異常陰影検出処理手段30による検出処理の結果をサーバ40に保存する。また、画像出力デバイス 440の出力画像を読影して、医師の判断結果(検出処理の結果と異なるときには訂正結果に対応する)、コメント、診断カテゴリー等のACRが提案するBI−RADSに準拠したレポーティング内容をサーバ40に保存する。異常陰影に対応する病理診断結果もレポーティング内容と対応付けてサーバ40に保存する。BI−RADSのフォローアップ方法に準拠した統計処理を行い、診断正診率や癌検出率等を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、異常陰影検出処理システムに関し、特に詳細には、被写体の放射線画像を表す画像データに基づいて放射線画像の異常陰影を検出処理し、異常陰影があると判定されたときにこの異常陰影を含む局所領域の画像を表示して診断に供する計算機支援型の異常陰影検出処理システムに関するものである。
従来より、蓄積性蛍光体シートやフイルムに記録された被写体の放射線画像を読み取って画像データを得、この画像データに適切な画像処理を施した後、画像を表示装置等により再生することが医療分野等の種々の分野で行われている。特に近年、コンピューターとの組合わせによるデジタル画像処理技術が開発され、該デジタル画像処理技術を利用したCT(Computed Tomography )装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、CR(Computed Radiography)装置等各種の画像形成モダリティ(画像入力デバイス)が、診断用画像等を形成する装置として普及している。
また近年のネットワーク技術の普及進展により、例えば医療分野においては、病院内の検査室等に設置された各種画像形成モダリティと、診療室や研究室等に配置された画像表示装置(CRT、液晶ディスプレイ等)、プリンタ(レーザプリンタ(LP)を含む)等の画像出力デバイスとをネットワークで接続し、検査室の画像形成モダリティで取得された診断用の画像情報を診療室に居ながらにして入手することを可能ならしめる診断用医療画像ネットワークの構築が実現しつつある。さらに、このような診断用医療画像ネットワーク上に、上記各種画像形成モダリティにより取得された画像情報や、この画像情報に診断性能を向上させるべく種々の画像処理を施して得られた画像情報等を一括して管理する画像品質保証用のワークステーション(以下、QAWS(Quality Assurance Workstation )という)を設けることも提案されている。
ところで上述のデジタル画像処理技術は、画像データを定量的に解析することができるという点で、従来のアナログ方式とは根本的に異なる特長がある。例えば人体の医療診断用として、このデジタル画像処理技術の特長をより積極的に活用することを目的とした、計算機(コンピューター支援画像診断)またはCADM(Computer Aided Diagnosis of Medical Image ))と称される異常陰影検出処理の技術が提案されている(「DR画像における腫瘤影検出(アイリスフィルタ)」電子情報通信学会論文誌 D-II Vol.J75-D-II No.3 P663〜670 1992年3月、「多重構造要素を用いたモルフォロジーフィルタによる微小石灰化像の抽出」同誌 D-II Vol.J75-D-II No.7 P1170 〜1176 1992年7月等参照)。
この異常陰影検出処理は、放射線画像を表す画像データに基づいて、癌等を表す異常な腫瘤陰影や高濃度の微小石灰化陰影等(以下、これらを総称して異常陰影という)と考えられる異常陰影候補を電子計算機を用いて検出し、その検出した部位にマーキングを表示して放射線画像を観察読影する読影者(例えば放射線科医)に注意を喚起することにより、あるいは読影者の客観的判断に役立つ材料として検出した異常陰影候補の特徴的なものを定量的に提示することにより、画像読影能力の差による見落としや主観的判断による思い違い等を未然に防止して診断性能の向上を図るものである。
また本願出願人は、マンモグラフィ(診断用乳房画像)や胸部画像等を対象として計算機を用いて乳ガン等の存在を示唆する異常陰影をアイリスフィルタやモフォロジーフィルタを用いた異常陰影検出処理手段により自動的に検出処理し、また検出された異常陰影に強調処理や拡大処理等を施した画像を全体画像の一部に重ねて読影に適した高い診断性能を有する画像を出力するようにした異常陰影検出処理システム(計算機支援画像診断装置)を提案している(特開平8-294479号、特開平8-287230号等)。
また本願出願人は、異常陰影検出処理手段をQAWSから独立したデバイスとして構成したり、ネットワークの構築に好適な異常陰影検出処理システムも提案している(特願平10−233815号)。この異常陰影検出処理システムは、上記画像形成モダリティに相当する画像入力デバイスから入力された、被写体の種類および患者を特定し得る付帯情報を備えた画像情報のうち、被写体の種類が異常陰影検出手段による異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報を選別して出力する画像選別手段と、画像選別手段から異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報が入力されたときに、対象となる被写体に係る画像情報と組になるべき、同一患者についての同一被写体に係る他の全ての画像情報が画像選別手段から入力されるのを監視して、全ての画像情報が入力されたことを検出したときに、入力されたこれら同一患者についての同一被写体に係る全ての異常陰影検出処理対象画像情報をひと纏めにして異常陰影検出手段に入力させる入力監視手段とを備えたものである。そして、この構成によって、ランダムな順序で入力される多数・多種類の画像情報のうちから、患者ごとに組となる画像情報を自動的に探し出してひと纏めにするようにし、オペレータが異常陰影検出処理手段に出力すべき画像情報を手作業で選別・出力する操作を省くことができるようにした、自動ルーティング機能を有するようにしたものである。
しかしながら、上述の異常陰影検出処理についての何れの提案も、異常陰影の検出処理や出力処理並びに自動ルーティング処理を行うに留まっており、異常陰影の自動検出や、診断の対象となる異常陰影を含む局所領域の画像の観察読影性能の向上を図ることや、オペレータの操作ミスや異常陰影の出力遅れ等を防止するには有効であるが、後で自動的に診断正診率や癌検出率等を確認し、読影のレベルアップを図り、診断能アップに寄与させるためには、統計処理に好適なように、さらに読影者がマンモグラフィ等を読影した所見を記載した読影レポート(以下読影レポートを作成するシステムをレポーティングシステムという)と検出処理等のアルゴリズムとをリンクさせて、読影レポートや検出結果等のデータベース化を図る必要がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、診断正診率や癌検出率を統計処理することができる異常陰影検出処理方法およびシステムを提供することを目的とするものである。
本発明による第1の異常陰影検出処理方法は、入力された画像情報に基づいて該画像情報が表す画像中の異常陰影を検出処理する異常陰影検出処理方法であって、複数の画像情報についての、検出処理の結果と当該結果を訂正した後の訂正結果とを夫々対応付けて保存することを特徴とするものである。
この第1の異常陰影検出処理方法においては、保存した複数の検出処理の結果および訂正結果に基づいて、検出処理の性能の定量評価を行うようにすることができる。
本発明による第2の異常陰影検出処理方法は、入力された画像情報に基づいて該画像情報が表す画像中の異常陰影を検出処理する異常陰影検出処理方法であって、複数の画像情報についての、検出処理の結果および画像情報を用いて読影診断して得られた読影診断結果と異常陰影に関する病理診断結果とを夫々対応付けて保存することを特徴とするものである。
この第2の異常陰影検出処理方法においては、保存した複数の読影診断結果および病理診断結果に基づいて、読影診断の性能の定量評価を行うようにすることができる。
本発明による第1の異常陰影検出処理システムは、上記第1の異常陰影検出処理方法を実現するもの、すなわち、入力された画像情報に基づいて該画像情報が表す画像中の異常陰影を検出処理する異常陰影検出処理システムであって、複数の画像情報についての、前記検出処理の結果と当該結果を訂正した後の訂正結果とを夫々対応付けて保存する記憶手段を備えたことを特徴とするものである。
この第1の異常陰影検出処理システムは、記憶手段に保存された複数の検出処理の結果および訂正結果を読み出して、この両者に基づいて検出処理の性能の定量評価を行う評価手段を更に備えたものとするのが望ましい。
本発明による第2の異常陰影検出処理システムは、上記第2の異常陰影検出処理方法を実現するもの、すなわち、入力された画像情報に基づいて該画像情報が表す画像中の異常陰影を検出処理する異常陰影検出処理システムであって、複数の画像情報についての、検出処理の結果および画像情報を用いて読影診断して得られた読影診断結果と異常陰影に関する病理診断結果とを夫々対応付けて保存する記憶手段を備えたことを特徴とするものである。
この第2の異常陰影検出処理システムは、記憶手段に保存された複数の読影診断結果および病理診断結果を読み出して、この両者に基づいて読影診断の性能の定量評価を行う評価手段を更に備えたものとするのが望ましい。
上記方法およびシステムにおいて「画像情報が表す画像中の異常陰影を検出処理する」とは、画像中の異常陰影を検出して、該検出の結果に基づいて異常陰影の存在の有無を自動的に判定する処理を意味し、例えば前記特開平8-294479号や特開平8-287230号等に開示されているように、マンモグラフィや胸部画像等を対象として乳ガン等の存在を示唆する石灰化の存在(異常陰影の一態様)を自動的に検出・判定する処理等である。
ここで「異常陰影」とは、被写体の異常状態を示す画像を意味し、例えば医療用の胸部X線画像やマンモグラム等においては、血管等の正常な陰影では認められない、腫瘍、腫瘤、石灰化、胸膜の肥厚または気胸等の癌等種々の症状を示す陰影をいう。なお、異常陰影を検出処理するに際しては、これらの異常陰影のすべてを検出するものである必要はなく、例えば腫瘤陰影のみや石灰化陰影のみを異常陰影として検出処理するものであってもよいし、これらのうち2以上の異常陰影を検出処理し得るものであってもよい。例えば、異常陰影の検出処理が画像の濃度勾配の集中度の高い画像部分を異常陰影として検出するアイリスフィルタを利用したアルゴリズムに基づく処理(以下、単にアイリスフィルター処理という)によるものである場合には、異常陰影としては腫瘤陰影であり、検出処理が用いる多重構造要素よりも空間的に狭い範囲で濃度変動する画像部分を異常陰影として検出するモフォロジー(Morphology)のアルゴリズムに基づく処理(以下、単にモフォロジーフィルタ処理という)によるものである場合には、この異常陰影は石灰化陰影である。
なお、画像中には、真の異常陰影のみならず、腫瘤や石灰化等に見られる画像上の特徴の観点からは腫瘤や石灰化等と同様の特徴を示すために異常陰影であるか否かが明確でなく、最終的には読影者による判断が必要な、異常陰影に類似した陰影、すなわち異常陰影の候補が含まれる場合がある。本願において「異常陰影を検出処理する」とは、真の異常陰影だけでなく、この異常陰影の候補を検出処理することも含むものである。
「検出処理の結果」とは、上記異常陰影を検出処理した結果を意味し、少なくとも異常陰影検出処理手段によって異常陰影或いはその候補の存在の有無を自動的に検出した結果を含むものであればよい。なお、石灰化等の異常陰影の有無だけでなく、後述するBI−RADSのレポーティングシステムにおける検出結果の「石灰化の存在」以外の項目を含むものであれば一層好ましい。
「当該結果を訂正した後の訂正結果」とは、放射線科医等の読影者が画像出力手段に出力された画像(例えば異常陰影を含む局所領域の画像)を読影診断して、異常陰影を自動的に検出処理した結果の適否を判定した結果を意味し、前記検出処理の結果(自動検出処理結果)が不適当で該検出処理の結果に修正が加えられたときには、少なくともこの修正後の結果を含むものである。
ここで「異常陰影を含む局所領域」とは、少なくとも異常陰影或いは異常陰影の候補を含む近傍領域を意味し、その周縁形状としては矩形、円形、楕円形等、種々の形状を採用することができる。また「少なくとも」とは、検出された異常陰影等の一部を含むものであればよく、必ずしも異常陰影等の全てを含むものでなくともよく、更に異常陰影等の外縁をなぞった形状としてもよい。
「異常陰影を含む局所領域の画像」を画像出力手段に出力させるに際しては、異常陰影等自体だけでなく、その近傍領域の画像をも表示する、つまり異常陰影等と原画像とを組み合わせて出力するのが好ましい。これにより、出力画像から全体画像を容易に想起することができ、全体画像における異常陰影等の位置付けを容易にすることができるようになる。特に異常陰影検出処理手段として、異常陰影と原画像とを組み合わせて出力するものとすれば、予め設定されているレイアウトにしたがって自動的にこれらの画像をレイアウトして出力し、若しくは画像出力デバイスに付帯して設けられている端末側からレイアウト条件を予め入力しこの入力されたレイアウト条件にしたがってこれらの画像をレイアウトして出力するようにすることもできる。
なお、画像のレイアウトの態様としては、原画像と異常陰影とを1つの表示画面上または1つの出力媒体上にマルチウインドの形式で各別に表示出力する態様、1つのウインド内に原画像と異常陰影とを重ねて表示出力する態様、組となるべき複数の画像(例えば左右のマンモグラフィ)をもマルチウインドの形式で1つの表示画面上または1つの出力媒体上に表示出力する公知の種々の態様を採ることができる。また、このレイアウトの際には、異常陰影に対して強調処理や拡大処理等を施した画像を全体画像の一部に重ねて表示出力する態様とすると一層好ましい。
「異常陰影に関する病理診断結果」とは、上述した異常陰影検出処理手段による自動的な検出処理や読影診断以外の方法によって検出された異常陰影やその候補部分を実際に診断した結果を意味し、例えば臨床医による触診等による方法或いは診断針による患部検査や血液検査等の生物学的方法等によって診断した結果である。
「検出処理の性能の定量評価を行う」とは、多数の患者や被写体についての検出処理の結果と訂正結果とを照合して、検出処理の確かさを示す指標、特に検出処理の性能改善に寄与し得る定量的な指標を求める(例えば、統計処理する)ことを意味する。
「読影診断の性能の定量評価を行う」とは、多数の患者や被写体についての読影診断結果と病理診断結果とを照合して、読影診断の確かさを示す指標、特に読影レベルの向上に寄与し得る定量的な指標を求める(例えば、統計処理する)ことを意味する。
前記方法およびシステムにおいて、検出結果,訂正結果,読影診断結果および病理診断結果は、BI−RADS(米国登録商標)に準拠して作成され記憶されるものであるのが望ましい。ここで「BI−RADS(Brest Imaging Reporting And Data System)」とは、マンモグラフィ読影診断性能の向上,マンモグラフィ読影の客観化,データベースの構築を目的とする、ACR(American College Radioiogy)の推奨するマンモグラフィの読影標準システムであって、マンモグラフィの読影法(分類法),レポーティングシステム,フォローアップ方法(マンモグラフィ診断とバイオプシを比較した読影のチェック),データベース(NMD;NationalMammography Database)化方法から構成されるものである。
前記レポーティングシステムにおいては、レポーティング内容として、患者情報と、全体的なマンモグラフィの概観の簡単な説明,検出結果および全体印象(Summary )の記述からなる胸部構成(Brest Composition)と、放射線科医による読影結果(読影診断結果)を表す診断カテゴリー(Assessment Categories)という3つの項目を記述することが推奨されている。また、過去の画像(マンモグラフィ)との比較も可能な限り含めるものとしている。
また前記フォローアップ方法としては、マンモグラフィ診断レポート(BI−RADSの診断カテゴリー(0〜5))とバイオプシでの病理診断の結果(BIOPSY RESULT)を比較することで、マンモグラフィ読影のチェック(フォローアップ)をする方法が示されている。その方法として、上述のレポーティングシステムに基づくレポーティング内容を記述することで、所定のフォーマット(FORM A,FORM B)にしたがい、TP(True Positive),FP(False Positive),FN(False Negative),TN(True Negative)および検出率(Sensitivity ),診断正診率(Specificity )が求められ、癌の検出率や診断正診率等を知ることができるようになっている。
また前記データベース(NMD)化方法は、マンモグラフィデータを用いた研究、その後の患者のフォローおよび過去画像としての利用等を目的とする、ACRが提案するデータベースの構築方法である。具体的には、6つのデータベース記録フォーマット(詳細は省略する)に分類して、全てで122項目の内容を記録/保存することが推奨されている。また、全122項目の中から特に重要な項目のみを記録したNMD Data Cllection も示されている。
上記方法およびシステムにおいては、異常陰影やその候補を検出処理する異常陰影検出処理手段として、前記特開平8-294479号、特開平8-287230号等により開示された、例えば、画像の濃度勾配の集中度の高い画像部分を異常陰影として検出するアイリスフィルタ処理を行う異常陰影検出処理手段、または用いる多重構造要素よりも空間的に狭い範囲で濃度変動する画像部分を異常陰影として検出するモフォロジーフィルタ処理を行う異常陰影検出処理手段などを適用することができる。
また、異常陰影検出処理手段をQAWSから独立したデバイスとして構成したり、ネットワークの構築に好適なものとしてもよい(特願平10−233815号参照)。具体的には、特願平10−233815号に記載されているように、画像入力デバイスから入力された、被写体の種類および患者を特定しうる付帯情報を備えた画像情報のうち、被写体の種類が異常陰影検出処理手段による異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報を選別して出力する画像選別手段と、画像選別手段から異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報が入力されたときに、対象となる被写体に係る画像情報と組になるべき、同一患者についての同一被写体に係る他の全ての画像情報が画像選別手段から入力されるのを監視して、全ての画像情報が入力されたことを検出したときに、入力されたこれら同一患者についての同一被写体に係る全ての異常陰影検出処理対象画像情報をひと纏めにして異常陰影検出処理手段に入力させる入力監視手段とを備えたものとすればよい。
記憶手段としては、検出結果や訂正結果或いは読影診断結果や病理診断結果を夫々対応付けて保存することができるものである限りどのようなものであってもよい。多数の患者情報を記憶しデータベース化するという観点から、大容量ハードディスクや光ディスク等を使用するのが好適である。
評価手段としては、検出処理の結果と訂正結果とに基づいて、検出処理の性能の定量評価を行ったり、或いは読影診断結果と病理診断結果とに基づいて、読影診断の性能の定量評価を行うことができるものである限りどのようなものであってもよい。これら定量評価を行うプログラムを組み込んだCPUおよびその周辺回路で構成された計算機(コンピュータ)支援型のものとするのが好適である。定量評価を行うプログラムを記録したCD−ROM等の記憶媒体として供給するようにしてもよいのはいうまでもない。
画像入力デバイスとしては、CT装置、MRI装置、CR装置等各種の画像形成モダリティの他、画像情報を記憶したメモリ等も含まれる。画像出力デバイスとしては、画像表示装置(CRT、液晶ディスプレイ等)、プリンタ(レーザ・イメージャなどのレーザプリンタ(LP)を含む)等が含まれる。なおこれらの画像入力デバイスや画像出力デバイスは、医療画像ネットワーク等のネットワークに接続されたものであってもよい。
本発明による第1の異常陰影検出処理方法およびシステムによれば、複数(例えば多数の患者)の画像情報についての、検出処理の結果と当該結果を訂正した後の訂正結果とを夫々対応付けて保存するようにしたので、後で両者を照らし合わせることにより、自動検出処理による検出の確かさを統計処理によって求めることができるようになり、検出処理のアルゴリズムを改善するなど、自動検出処理の正診率の向上を図ることができるようになる。なお、検出処理の性能の定量評価を行う評価手段を備えるようにすれば、前述の統計処理を自動的に行うことができるようになるので便利である。
また、本発明による第2の異常陰影検出処理方法およびシステムによれば、多数の患者の画像情報についての、検出処理の結果および画像情報を用いて読影診断して得られた読影診断結果と異常陰影に関する病理診断結果とを夫々対応付けて保存するようにしたので、後で両者を照らし合わせることにより、癌検出率や診断正診率等を統計処理によって求めることで医師や施設の癌の診断性能を知ることができるようになり、この結果を読影のレベルアップを図るために利用することができるようになる。なお、読影診断の性能の定量評価を行う評価手段を備えるようにすれば、前述の統計処理を自動的に行うことができるようになるので便利である。
以下、本発明による異常陰影検出処理方法およびシステムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明による異常陰影検出処理方法を実現するシステムの一実施の形態を、診断用医療画像ネットワーク(以下単にネットワークという)に接続した例を示す図である。
図示のネットワーク 400には、画像入力デバイス 430として、CT装置、MRI装置、CR装置等が接続され、画像出力デバイス(画像表示手段) 440として、CRT、レーザプリンタ(LP)等が接続されている。またこのネットワーク 400には、画像入力デバイス 430からネットワーク 400に入力された全ての画像情報が入力され、これらの全ての画像情報を記憶・保管して一括管理するQAWS 410と、入力された画像情報に基づいて、各種の自動診断を行う計算機支援画像診断装置 420と、画像出力デバイス 440に出力された画像を読影した所見を表す読影レポートを入力するレポーティング装置 450と、後述する異常陰影検出システム 100における検出処理の結果等やレポーティング装置 450から入力された情報(読影レポート)を対応付けて保存する記憶手段としてのサーバ(大容量ハードディスク)40とが接続される。
図示の異常陰影検出システム 100は、画像選別手段10、入力監視手段20、異常陰影検出処理手段(異常陰影検出手段)30、サーバ40、評価手段50とからなるものである。QAWS 410には、異常陰影検出システム 100を構成する画像選別手段10が含まれ、一方、計算機支援画像診断装置 420には、異常陰影検出システム 100を構成する入力監視手段20と異常陰影検出処理手段30とサーバ40と評価手段50とが含まれる。
画像選別手段10は、画像入力デバイス 430からQAWS 410に入力されて記憶・保管された、被写体の種類や患者を特定しうる付帯情報を備えた画像情報のうち、被写体の種類が異常陰影検出処理手段による異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報だけをその付帯情報に基づいて選別して、ネットワーク 400を介して、この選別された画像情報を入力監視手段20に出力するとともに、対象画像情報以外の画像情報は画像出力デバイス(例えばCRTディスプレイ) 300に出力するものである。
ここで、異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報とは、被写体に係る放射線画像情報(透過放射線であるか自己発光の放射線であるかは問わない)を意味し、特に同一患者において同時に(1回の検査で、の意)、複数の画像を撮影することが一般的である被写体ついての放射線画像情報を意味する。例えば、マンモグラフィや胸部画像を表す画像情報等、同一患者において同時に、複数の画像(例えば2枚或いは4枚)を撮影することが一般的である画像情報である。
また、付帯情報とは、被写体(頭部、胸部、腹腔、乳房、頸部、四肢等の、人体の一部の部位を意味する)の種類やその撮影体位(正面方向、側面方向等)、撮影方法(単純撮影、断層撮影、造影撮影等)を表す情報、患者を特定するID情報、撮影日時を示す情報等を意味する。
入力監視手段20は、画像選別手段10から異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報が入力されたとき、該対象となる被写体に係る画像情報と組になるべき、同一患者についての同一被写体に係る他の全ての画像情報が画像選別手段10から入力されるのを監視し、該全ての画像情報が入力されたことを検出したとき、該入力されたこれら同一患者についての同一被写体に係る全ての異常陰影検出処理対象画像情報をまとめて異常陰影検出処理手段30に入力するものである。
ここで、異常陰影検出処理の対象となる被写体に係る画像情報と組になるべき、同一被写体についての同一被写体に係る他の全ての画像情報とは、例えば被写体に係る画像情報がマンモグラフィにおいては、1回の検査で、通常は平面画像および側面画像の2枚を左右乳房のそれぞれについて撮影されるため、1人の患者についての4つの画像情報が1組の画像情報として構成され、したがって、入力監視手段に最初の1つのマンモグラフィが入力された後の、残りの3つのマンモグラフィが「他の全ての画像情報」に該当する。これは他の被写体についても同様であり、例えば胸部画像については、正面方向からの画像情報と側面方向からの画像情報とが1組とされる場合には、そのうち一方の画像情報が入力された後の他方の画像情報が、「他の全ての画像情報」に該当する。
同一患者についての同一被写体に係る全ての画像情報が入力監視手段20に入力されたか否かの判定は、例えば、被写体の種類に応じて、同一被写体について入力されるべき画像情報の数を予め設定・記憶した参照テーブル等を設け、この参照テーブルを参照しつつ、入力された画像情報に付帯する付帯情報に基づいて、判定するものとすればよい。
なお、診療の内容によっては、例えばマンモグラフィにおいても、左右の乳房のうちいずれか一方についての画像情報しか必要としない場合(一方の側の乳房を既に切除しているために当該側については撮影を要しない場合なども該当する)もあり、そのような場合においては上述した4つすべてのマンモグラフィが撮影されないこともある。この場合、4つのマンモグラフィの入力の監視を続けても、撮影されていない分の画像情報はいつまで経っても入力されることはない。また、組となるべき画像情報のうち1つ以上が、何らかの原因でいつまでの入力されない場合が発生することも考えられる。これらの場合に、組となるべき全ての画像情報が入力されるのを待っていては次の処理、すなわち入力された同一患者についての同一被写体に係る全ての異常陰影検出処理対象画像情報をまとめて異常陰影検出処理手段30に入力させる処理に支障を来すおそれがある。
そこで、入力監視手段20としては、特定の患者についての最初の画像情報が入力された時から予め設定された時間内に、当該患者についての最初の画像情報が表す被写体と同一被写体に係る他の全ての画像情報の入力を検出しなかったときは、全ての画像情報の入力を検出したものと擬制するものとして、入力された分の異常陰影検出処理対象画像情報だけをまとめて異常陰影検出処理手段30に入力させる処理態様をとるようにするとよい。このような態様を採用することにより、異常陰影検出処理手段30に、異常陰影検出処理の対象となる画像情報をいつまでも入力せしめることができなくなる虞を回避することができる。
異常陰影検出処理手段30は、画像入力デバイス 430から入力された画像情報に基づいてその画像情報が表す放射線画像中の異常陰影(腫瘤陰影や微小石灰化陰影)を検出処理し、検出された異常陰影を原画像とともに所定のレイアウトで画像出力デバイス440に出力するものである。
ここで異常陰影検出処理手段30によって検出された異常陰影と原画像との出力レイアウトとしては、図2に示すように、異常陰影について強調処理や拡大処理等を施した画像を全体画像の一部に重ねて表示出力する態様が採用される。すなわち、画像出力デバイス440の出力面の右半分に右側乳房に関する原画像Pと複数の異常陰影画像P1,P11,P21,P31にそれぞれ対応する各局所画像の拡大図W1〜W4を表示し、表示面の左半分に左側乳房に関する原画像P′と異常陰影画像を表示するレイアウト(左半分は一部省略)であって、同図(1)に示すように検出された異常陰影が全て同一の大きさとなるように各局所画像の拡大図W1〜W4のサイズを設定して全体画像Pの一部に重ねて出力する態様、または同図(2)に示すように検出された異常陰影をそれぞれの大きさに対応した大きさとなるように各局所画像の拡大図W1〜W4のサイズを設定して全体画像Pの一部に重ねて出力する態様である。
なお、この画像出力デバイス 440における表示出力レイアウトについては、これに限定されるものではなく、原画像(例えば乳房全体)を全体画像として表示しつつ検出された異常陰影とその周辺部とからなる局所画像の拡大図を全体画像の一部に重ねるレイアウト態様、或いは画像出力デバイス440の表示面の右半分に右側乳房に関する原画像と異常陰影画像を表示し、表示面の左半分に左側乳房に関する原画像異常陰影画像を表示するレイアウト態様であって、異常陰影を全体画像の中でのみ強調処理して表示する態様や、局所画像の拡大図を全体画像の一部に重ねる態様等、特開平8-294479号に開示されたような公知の種々の態様を採用し得ることはいうまでもない。
評価手段50としては、異常陰影検出処理手段30による自動検出処理の結果と、その結果を読影者が訂正した訂正結果とに基づいて、検出処理の性能の定量評価を行うプログラムと、読影者による読影診断結果とバイオプシ等の病理診断結果とに基づいて、読影診断の性能の定量評価を行うプログラムとを組み込んだ計算機支援型のものが用いられる。
次に本実施形態の異常陰影検出システム 100の作用について、異常陰影検出処理の対象となる画像情報がマンモグラフィの場合を例に説明する。
まず、画像入力デバイス(例えば、CR装置) 430から多種の画像を表す放射線画像情報が付帯情報を伴って異常陰影検出システム 100の画像識別手段10にネットワーク 400を介して順次入力される。画像識別手段10は、これら順次入力されてくる画像情報のうち付帯情報を読み取り、この付帯情報に記録されている被写体情報が乳房であるマンモグラフィを選別し、選別したマンモグラフィを入力監視手段20に出力する。一方、マンモグラフィ以外の画像情報については、ネットワーク 400を介して出力要求された画像出力デバイス(例えば、CRT) 440に出力する。
入力監視手段20は、画像選別手段10から最初のマンモグラフィ(例えば右乳房に関する平面方向の画像情報)が入力されると、入力されたマンモグラフィを一時的に不図示の記憶手段に格納すると共に、このマンモグラフィの付帯情報のうち患者のID情報を読み取る。
マンモグラフィは通常4つで1セットの撮影が行われるため、入力監視手段20は画像選別手段10から順次入力されるマンモグラフィについてもID情報を読み取って、格納したマンモグラフィとセットで撮影された(と推定される)同一患者についての他の3つのマンモグラフィ(例えば右乳房に関する側面方向の画像情報、左乳房に関する平面方向の画像情報および同側面方向の画像情報)が画像選別手段10から入力されるのを監視する。なお、途中段階では対象となる他のマンモグラフィも一時的に記憶手段に格納する。
入力監視手段20は、同一ID情報の付帯情報を有する4つのマンモグラフィが全て入力されたことを検出すると、これら4つのマンモグラフィをひと纏めにして異常陰影検出処理手段30に入力させる。
異常陰影検出処理手段30は入力された4つのマンモグラフィについて、順次異常陰影(腫瘤陰影や微小石灰化陰影)を検出処理する。そして、検出された異常陰影とマンモグラフィの原画像とを図2に示すレイアウトに配置して、画像出力デバイス 440に出力する。
以上の一連の作用により、画像入力デバイス 430から画像情報がネットワーク 400に入力されて、マンモグラフィ中の異常陰影等が画像出力デバイス 440に表示出力され、読影の準備が完了する。なお、この一連の処理が、オペレータによる手作業を介することなく自動的に行われるため、手作業における操作の煩雑さによって生じるオペレータの操作ミスや、さらにこの操作ミスに起因する異常陰影の出力遅れ等が防止され、異常陰影画像を簡便にルーチン読影に供することができる。
このようにして、読影の準備が完了した後、放射線科医等の読影者が画像出力デバイス 440に表示出力された画像を見ながら、レポーティング装置 450に設けられた不図示のレポートボタンを押すことによって、ネットワーク 400全体がレポート機能に遷移し、レポーティング装置 450に所望の情報を入力することができるようになる。
レポーティング内容(レポート機能)としては、上述したACRが提案するBI−RADSのレポーティングシステムに準拠し、患者情報,胸部構成(全体的なマンモグラフィの概観の簡単な説明,検出結果,全体印象),診断カテゴリーの3つの項目を記録(記述)することとする。この3つの項目の詳細を図3に示す。この3つの項目の内容を記録するための具体的方法は、以下の通りである。すなわち、
(1)患者情報は上述の付帯情報に含まれる患者のID情報等に基づいてシステム 100により自動的にサーバ40に保存する。
(2)検出処理手段30による異常陰影(石灰化の存在)の検出処理の結果(自動検出処理結果)もシステム 100により自動的にサーバ40に保存すると共に、異常陰影があると判定したときには、検出した異常陰影を原画像と共に上述した図2に示すレイアウトで画像出力デバイス440に出力する。また、異常陰影すなわち石灰化の存在の有無の検出処理の結果だけでなく、図3に示す他の検出結果項目も自動的にサーバ40に保存するようにする。
(3)読影者(放射線科医や臨床医)が、検出処理手段30による検出処理の結果を参考にしながら(診断支援)、画像出力デバイス 440の出力画像を読影診断して、異常陰影の有無を判定し、その結果を入力する。結果の入力方法としては、表示画像中の読影者が異常陰影と判断したものをROIで囲む(クリックする)ことにより行う。或いは、レポーティング装置 450を使用して、自動検出処理結果が正しいときにはそのままとし、検出処理手段30が誤って検出したときにはそれをキャンセルし、検出処理手段30が検出できなかったものは追加するというようにしてもよい。
レポーティング装置 450は、入力された読影診断結果を基準(正解)として検出処理手段30による自動検出処理結果の適否を判定する。例えば、異常陰影がないのにあると判定して検出を誤ったときにはFP(False Positive)、異常陰影があるものを正しく検出できたときにはTP(True Positive)、異常陰影があるのにないと判定して検出を誤ったときにはFN(False Negative)とする。また、異常陰影がないものを正しく判定できたとき、つまり過誤検出がないときにはTN(True Negative)とする。この判定結果(自動検出処理の結果を訂正した後の訂正結果に相当する)は、サーバ40に保存される。
(4)読影者が画像出力デバイス 440の出力画像を読影診断して、BI−RADSに準拠した、診断カテゴリー,マンモグラフィの分類,コメントをレポーティング装置 450から入力する。これらの入力データがサーバ40に保存される。
このようにして、(1)〜(4)における患者情報や検出処理の結果並びに診断カテゴリー、マンモグラフィの分類、コメント等の読影レポート(検出処理手段30による自動検出処理結果も含む)は、BI−RADSに準拠した図3に示すレポーティング内容項目に準拠して保存される。サーバ40に保存するに際しては、この読影レポートをデータ化して、患者夫々に対応するように保存する。図4に読影レポートの一例を示す。
(5)この読影レポートの他に、異常陰影やその候補部分についての臨床医による触診検査或いは診断針による患部検査や血液検査等の生物学的方法等、異常陰影やその候補部分を実際に診断した病理診断結果(最終診断結果)も読影レポートと対応付けて保存する。
このようにして、複数患者分の情報が保存されることによってデータベースが構築される。このデータベースの構築に際しては、ACRが提案するNMD法を採用して、122項目(詳細は省略する)の内容を記録保存するようにする。
評価手段50は、前記データベースから、以下の統計処理を自動的に行う。すなわち、上記(2)および(3)に基づくデータから、下記式にしたがって検出処理手段30による検出処理のアルゴリズム検出率およびアルゴリズム誤検出率を統計計算する(下記式においてTP等は夫々の発生数を表す)。
アルゴリズム検出率 =TP/(TP+FN) [%]
アルゴリズム誤検出率=FP/総画像数 [個/画像]
このようにして、検出処理のアルゴリズム検出率等を統計処理によって求めることにより、自動検出処理のアルゴリズムの性能を定量評価することができるようになる。また、この結果に基づいてアルゴリズムを改善することもできるようになる。
また、上記(4)の診断カテゴリーと(5)の病理診断結果に基づくデータから、診断正診率や癌検出率を計算する。この際、上述のようにBI−RADSのレポーティングシステムに基づくレポーティング内容を記述しているので、BI−RADSのフォローアップ方法に準拠した評価(統計処理)を行うことができ、この場合、先ず診断カテゴリーと病理診断結果からTP,FP,FN,TNが求められ、次に所定のフォーマット(FORM A,FORM B)にしたがい、検出率(Sensitivity ),診断正診率(Specificity )等を求めることができる。
図5に診断カテゴリーと病理診断結果に基づいてTP,FP,FN,TNを求める方法、およびこれに基づく検出率(Sensitivity ),診断正診率(Specificity ),PPV(Positive Predictive Value )を求める式を示す。また、図6にFORM Aの例、図7にFORM Bの例、図8にFORM A,FORM Bに基づいて処理した結果例を示す。
図5に示すように、BI−RADSのフォローアップ方法においては、読影診断結果による診断カテゴリーとバイオプシによる病理診断結果の対応によって、病理診断結果を基準(正解)として読影診断結果の適否を判定する。例えば病理診断結果が悪性の場合において、カテゴリー0,4,5(読影診断結果が異常陰影有りまたは不明に相当)のときにはTP、カテゴリー1,2,3(読影結果が異常陰影なしに相当)のときにはFNとし、一方、病理診断結果が良性若しくは1年以内には癌が発見されない場合において、カテゴリー0,4,5のときにはFP、カテゴリー1,2,3のときにはTNとする。また、検出率、診断正診率、PPVは、TP,FP,FN,TNの発生数に基づいて、以下のようにして求められる(下記式においてTP等は夫々の発生数を表す)。
検出率 =TP/(TP+FN)
診断正診率=TN/(TN+FP)
PPV =TP/(TP+FP)
また、BI−RADSのフォローアップ方法においては、図6および図7に示すように、TP等の発生数やそれらを分類したデータアイテム(DATA ITEM)を用いて、より詳細な統計処理を行う方法が示されている。これによれば、上記検出率等以外の指標(例えば、癌発生率(Cancer detection rate))を得ることができる。
このようにして、検出率や診断正診率等を求めることにより、医師や施設の癌の診断性能を知ることができ、読影のレベルアップを図るための指針を得ることができるようになる。
なお、上記実施の形態の異常陰影検出処理システムにおいては、ネットワーク化されたものとして構成されたものについて説明したが、ネットワーク接続せずに独立したシステムとして構築することができるのはいうまでもない。図9は上述の異常陰影検出処理システム 100を独立したシステムとして構築した実施の形態を示すブロック図である。図示の異常陰影検出システム 100は、上述のネットワーク接続されたものと同様に、画像選別手段10、入力監視手段20、異常陰影検出処理手段30、サーバ40、評価手段50とからなるものである。画像選別手段10には画像入力デバイス 430が接続され、画像選別手段10および異常陰影検出処理手段30には画像出力デバイス 440が接続される。サーバ40にはレポーティング装置 450から読影レポートが入力されると共に異常陰影検出処理手段30による検出処理結果が入力され、またサーバ40と接続されるよう構成される。この異常陰影検出システム 100の作用は、上記ネットワーク化されたものと同様であるので、作用についての詳細な説明は省略する。
また、上記実施の形態の異常陰影検出処理システムにおいては、画像選別手段が、マンモグラフィのみを選別して入力監視手段に出力するものとしたが、本発明の異常陰影検出処理システムにおいては、選別する画像情報はマンモグラフィのみに限られるものではなく、異常陰影検出処理の対象となる画像情報であって、撮影方向等が異なるため互いに異なる複数の画像情報ではあるが、これらが同一の被写体を撮影した複数の画像情報で1組とされるものであれば、例えば胸部画像等、種々のものを適用することができる。
また入力監視手段に、特定の患者についての最初の画像情報が入力された時から予め設定された時間内に、当該患者についての最初の画像情報が表す被写体と同一被写体に係る他の全ての画像情報の入力を検出しなかったときは、全ての画像情報の入力を検出したものと擬制して、入力された分の異常陰影検出処理対象画像情報だけをまとめて異常陰影検出処理手段に入力せしめる機能を有する手段をさらに設け、組となるべき画像情報のうち1つ以上が、何らかの原因でいつまでの入力されない場合において、異常陰影検出処理の対象となる画像情報を異常陰影検出処理手段にいつまでも入力できなくなる虞を回避するようにしてもよい。
また、上記実施の形態の異常陰影検出処理システムにおいては、異常陰影検出処理手段30が、検出処理によって異常陰影があると判定されたときに該異常陰影を含む局所領域の画像を診断用可視画像として画像出力デバイスに出力させるものであるとして説明したが、入力された画像情報に基づいて該画像情報が表す画像中の異常陰影を検出処理するものである限り、必ずしも局所領域の画像を表示させるものでなくてもよい。
また、上述の実施の形態は、本発明による異常陰影検出処理方法およびシステムを医療診断用途に適用したものについて説明したものであるが、本発明の適用範囲は医療診断用途に制限されるものではなく、非破壊検査用の放射線診断装置等にも適用することができる。
以上詳細に説明したように、本発明による異常陰影検出処理方法およびシステムにおいては、レポーティングシステムと異常陰影検出処理システムとをリンクさせ(組み合わせた)、異常陰影検出処理システムによる検出結果や読影レポート等を対応付けることにより、読影者(医師等)による診断性能(診断正診率)や検出率を確認することができるようになり、読影レポートを検出処理アルゴリズムの改善に役立てたり、結果として読影のレベルアップを図り、診断能アップに寄与させることができるようになる。
本発明の異常陰影検出処理システムの一実施の形態を示す図(ネットワーク接続の態様) 画像出力デバイスに表示出力するレイアウト態様の一例を示す図 レポートティング内容の項目の詳細を示した図 読影レポートの一例を示す図 診断カテゴリーと病理診断結果に基づいてTP,FP,FN,TNを求める方法およびこれに基づく検出率,診断正診率,PPVを求める式を示す図 統計処理のフォーマットの例を示す図(FORM A) 統計処理のフォーマットの例を示す図(FORM B) FORM A,FORM Bに基づいて処理した結果の例を示す図 本発明の異常陰影検出処理システムの一実施の形態を示す図(ネットワーク接続によらない態様)
符号の説明
10 画像選別手段
20 入力監視手段
30 異常陰影検出処理手段
40 サーバ
50 評価手段
100 異常陰影検出システム
400 ネットワーク
410 QAWS
420 計算機支援画像診断装置
430 画像入力デバイス
440 画像出力デバイス
450 レポーティング装置

Claims (2)

  1. 入力された画像情報に基づいて該画像情報が表す画像中の異常陰影を検出処理する異常陰影検出処理システムにおいて、複数の前記画像情報についての、前記検出処理の結果および前記画像情報を用いて読影診断して得られた読影診断結果と前記異常陰影に関する病理診断結果とを夫々対応付けて保存する記憶手段を備えたことを特徴とする異常陰影検出処理システム。
  2. 前記記憶手段に保存された複数の読影診断結果および病理診断結果に基づいて、前記読影診断の性能の定量評価を行う評価手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の異常陰影検出処理システム。
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