JP2008157667A - ガスメーター用ダイアフラム - Google Patents

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Abstract

【課題】反転応力が小さく、1回の反転における反転応力の変動幅が小さく、低いガス圧力で作動してガスメーターの感度を向上させることができ、しかも溶剤に浸漬したときの重量増加率が小さく、良好な耐ガス性を有するガスメーター用ダイアフラムを提供する。
【解決手段】エピクロルヒドリンゴムと基布とからなるガスメーター用ダイアフラムにおいて、該エピクロルヒドリンゴムが、塩素捕獲剤0.5〜3phr、エチレンチオ尿素0.5〜4phr、硫黄0.05〜2phr及び充填剤を配合し、加硫してなることを特徴とするガスメーター用ダイアフラム。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガスメーター用ダイアフラムに関する。さらに詳しくは、本発明は、反転応力が小さく、1回の反転における反転応力の変動幅が小さく、低いガス圧力で作動してガスメーターの感度を向上させることができ、しかも溶剤に浸漬したときの重量増加率が小さく、良好な耐ガス性を有するガスメーター用ダイアフラムに関する。
ガスの流量を計量するガスメーターとして、膜式ガスメーター、回転子式ガスメーター、実測湿式ガスメーター、オリフィス式ガスメーター、超音波式ガスメーターなどが用いられている。膜式ガスメーターは、ケースの中に組み込まれた通常は2個のダイアフラムの反転運動によりガスを交互に排出する構造を有し、ダイアフラムの反転運動がクランク軸の回転運動に変えられて弁を開閉するとともに、ガス流量を記録する。
膜式ガスメーターに使用される計量膜には耐ガス性が要求されるために、その代用特性として溶剤に浸漬したときの重量増加率を低く抑えなければならない。特定計量器検定検査規則では、膜式ガスメーターに使用する膜をベンゼン/トルエン/キシレン/ソルベントナフサ(体積比30/40/20/10)の混合溶剤に24時間浸漬したときの重量増加率が70%以下と定められている。このために、膜式ガスメーターのダイアフラムのゴム材料としては、耐溶剤性に優れるエピクロルヒドリンゴム、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)又は両者のブレンドが一般的に使用される。
エピクロルヒドリンゴムの加硫は、一般的に金属酸化物とエチレンチオ尿素(ETU)類の組み合せが用いられる。この加硫系で溶剤に浸漬したときの重量増加率を抑えるためには、エチレンチオ尿素を少なくとも2〜3phr以上配合して、ゴムの加硫密度を高める必要がある。
膜式ガスメーターは、それ自身が駆動装置を持たず、ガスの圧力で作動するために、ガスメーターの内部機構の作動抵抗が小さいことが要求され、ダイアフラムが柔らかく反転応力が小さいことが望ましい。ガス流量が非常に小さい場合は、ガスメーターを駆動させる圧力も小さくなるために、ダイアフラムの反転応力が大きいとガスメーターが作動しなかったり、計量の誤差が大きくなるという問題が生ずる。また、ガスの圧力が低くても、ダイアフラムの反転がスムーズに作動しなければ、ガスの流量が不安定となり、ガス機器の火が消え、事故につながるおそれも生ずる。
しかしながら、耐ガス性の代用特性としての溶剤浸漬による重量増加率を抑えるために、エチレンチオ尿素を多量に配合してエピクロルヒドリンゴムの架橋密度を高めると、加硫ゴムのモジュラスが高くなり、ダイアフラムの反転応力も増加する。このために、ダイアフラムでは、溶剤浸漬による重量増加率の低減と反転応力の低下とを両立させることは困難であった。また、充填剤として、補強性の小さいFT(Fine Thermal)やMT(Medium Thermal)などのソフトカーボンブラックを使用しても、加硫ゴムのモジュラスの低下は不十分であった。
本発明は、反転応力が小さく、1回の反転における反転応力の変動幅が小さく、低いガス圧力で作動してガスメーターの感度を向上させることができ、しかも溶剤に浸漬したときの重量増加率が小さく、良好な耐ガス性を有するガスメーター用ダイアフラムを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、エピクロルヒドリンゴムに塩素捕獲剤とエチレンチオ尿素を配合して加硫する際に、さらに微量の硫黄を配合することにより、加硫ゴムのモジュラスを上昇させることなく、溶剤浸漬による重量増加率を低下させることが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)エピクロルヒドリンゴムと基布とからなるガスメーター用ダイアフラムにおいて、該エピクロルヒドリンゴムが、塩素捕獲剤0.5〜3phr、エチレンチオ尿素0.5〜4phr、硫黄0.05〜2phr及び充填剤を配合し、加硫してなることを特徴とするガスメーター用ダイアフラム、及び、
(2)充填剤が炭酸カルシウムであり、その配合量が20〜80phrである(1)記載のガスメーター用ダイアフラム、
を提供するものである。
本発明のガスメーター用ダイアフラムは、溶剤に浸漬したときの重量増加率が小さく、耐ガス性が良好であり、反転応力が小さいために、ガスの流量が少なく、ガス圧力が低い場合でも、ガスの流量を安定させ、ガスメーターの計量精度を向上することができる。
本発明のガスメーター用ダイアフラムは、エピクロルヒドリンゴムと基布とからなるガスメーター用ダイアフラムにおいて、該エピクロルヒドリンゴムが、塩素捕獲剤0.5〜3phr、エチレンチオ尿素0.5〜4phr、硫黄0.05〜2phr及び充填剤を配合し、加硫してなるガスメーター用ダイアフラムである。本発明のガスメーター用ダイアフラムは、充填剤が炭酸カルシウムであり、その配合量が20〜80phrであることが好ましい。なお、phrは、ゴム100重量部に対する配合量を重量部で表した値である。
本発明に用いるエピクロルヒドリンゴムとしては、例えば、JIS K 6397に記載されているポリクロルメチルオキシラン(CO、エピクロルヒドリン単独重合体)、エチレンオキシドとエピクロルヒドリンとのゴム状共重合体(ECO)、エピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとのゴム状共重合体(GCO)、エチレンオキシドとエピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテルとのゴム状共重合体(GECO)などを挙げることができる。これらの中で、ポリクロルメチルオキシラン及びエチレンオキシドとエピクロルヒドリンとのゴム状共重合体を好適に用いることができる。
本発明に用いる基布に特に制限はなく、例えば、ポリエステル織物、ポリエステル編物、ポリアミド織物、ポリアミド編物などを挙げることができる。これらの中で、ポリエステル平織物を好適に用いることができる。本発明に用いる基布の目付は、10〜60g/m2であることが好ましく、20〜40g/m2であることがより好ましい。基布の目付が10g/m2未満であると、ダイアフラムの強度が不足するおそれがある。基布の目付が60g/m2を超えると、ダイアフラムを反転させるために必要な圧力が高くなりすぎるおそれがある。
本発明においては、エピクロルヒドリンゴムに塩素捕獲剤0.5〜3phr、より好ましくは1〜2phrを配合する。エピクロロヒドリンゴムに、例えば、架橋剤としてエチレンチオ尿素を配合して加硫すると、式[1]で示されるように反応が進行し、塩素イオンが発生する。塩素捕獲剤は、例示されているMOのように、この際に発生する塩素イオンと反応して、加硫ゴムの物性に悪影響を与えない塩化物となる化合物である。本発明に用いる塩素捕獲剤に特に制限はなく、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、四酸化三鉛(Pb34)、塩基性炭酸鉛(Pb3(CO3)2(OH)2)、二塩基性フタル酸鉛(C845Pb2)、二塩基性リン酸鉛(Pb3(PO4)2)、ハイドロタルサイト類化合物(Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg4.3Al2(OH)12.6CO3・mH2Oなど)などを挙げることができる。
Figure 2008157667
エピクロルヒドリンゴムに塩素捕獲剤を配合することにより、エピクロルヒドリンゴムの加硫に際して発生する塩素、塩化水素などを捕集して、加硫ゴムの物性の低下を防ぐことができる。塩素捕獲剤の配合量が0.5phr未満であると、加硫ゴムの物性低下を防止する効果が十分に発現しないおそれがある。塩素捕獲剤の配合量が3phrを超えても、加硫ゴムの物性低下防止効果は、塩素捕獲剤の配合量の増加に見合って向上せず、加硫ゴムの耐熱老化性の低下を招くおそれがある。
本発明においては、エピクロルヒドリンゴムにエチレンチオ尿素0.5〜4phr、より好ましくは1〜3phrを配合する。エチレンチオ尿素は、エピクロルヒドリンゴムのCH2−Cl結合と反応して、架橋構造を生ぜしめる。エチレンチオ尿素の配合量が0.5phr未満であると、架橋密度が不足して、加硫ゴムの強度が低く、溶剤浸漬による重量増加率が大きく、耐ガス性が不足するおそれがある。エチレンチオ尿素の配合量が4phrを超えると、架橋が進みすぎて、加硫ゴムが硬くなり、ダイアフラムの反転に高い圧力が必要となるおそれがある。
本発明においては、エピクロルヒドリンゴムに硫黄0.05〜2phr、より好ましくは0.1〜1phrを配合する。エピクロルヒドリンゴムに対する硫黄の作用機構は明らかではないが、硫黄を配合することにより、加硫ゴムが柔らかさを保ったまま、溶剤浸漬による重量増加率を低く抑えることができ、流量の少ない低い圧力のガスに対しても正確に作動し、しかも良好な耐ガス性を有するガスメーター用ダイアフラムを得ることができる。硫黄の配合量が0.05phr未満であると、加硫ゴムの柔らかさと溶剤浸漬による重量増加率の低さを両立させることが困難となるおそれがある。硫黄の配合量が2phrを超えると、加硫ゴムが硬くなりすぎるおそれがある。
本発明に用いる充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカなど白色充填剤、SRF(Semi Reinforcing Furnace)、FT(Fine Thermal)、MT(Medium Thermal)などの低補強性のカーボンブラックなどを挙げることができる。これらの中で、炭酸カルシウムは、加硫ゴムが柔らかさを保つので好適に用いることができる。エピクロルヒドリンゴムに充填剤を配合することにより、ゴムの加工性が向上し、薄いシートの作製が容易になるとともに、溶剤浸漬による重量増加率を低く抑えることができる。本発明において、充填剤の配合量は20〜80phrであることが好ましく、30〜60phrであることがより好ましい。充填剤の配合量が20phr未満であると、ゴムの加工性向上効果と、溶剤浸漬による重量増加率の低減効果が、十分に発現しないおそれがある。充填剤の配合量が80phrを超えると、加硫ゴムが柔らかさを保つことが困難となるおそれがある。
本発明において、エピクロルヒドリンゴムと基布とからなるガスメーター用ダイアフラムを製造する方法に特に制限はなく、カレンダー方式又はコーティング方式のいずれをも用いることができる。カレンダー方式においては、エピクロルヒドリンゴムに、塩素捕獲剤、エチレンチオ尿素、硫黄及び充填剤を配合し、ロール、バンバリーミキサーなどを用いて混練し、シート化したのち、基布の両側に該シートを積層し、金型により賦形した状態で加熱、加硫することにより、ガスメーター用ダイアフラムを得ることができる。コーティング方式においては、エピクロルヒドリンゴムを溶剤に溶かしてゴム糊を調製し、ゴム糊を基布に塗り、溶剤を蒸発させたのち、金型により賦形した状態で加熱、加硫することにより、ガスメーター用ダイアフラムを得ることができる。加硫のための加熱条件は、温度145〜175℃、時間5〜30分であることが好ましく、温度155〜165℃、時間10〜20分であることがより好ましい。
本発明のガスメーター用ダイアフラムの寸法と形状に特に制限はなく、ダイアフラムを装着するガスメーターの構造に応じて適宜設計することができる。本発明のガスメーター用ダイアフラムの厚さは、0.1〜0.3mmであることが好ましく、0.15〜0.25mmであることがより好ましい。ダイアフラムの厚さが0.1mm未満であると、強度が不足するおそれがある。ダイアフラムの厚さが0.3mmを超えると、反転させるために高い圧力が必要となるおそれがある。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
エピクロルヒドリンゴム[日本ゼオン(株)、ハイドリン C2000L、エピクロルヒドリン/エチレンオキシド共重合体]100重量部に、酸化亜鉛1.5重量部、エチレンチオ尿素0.5重量部、硫黄0.1重量部及び重質炭酸カルシウム40重量部を配合してロールで混練したのち、プレスを用いて160℃で15分間加硫し、厚さ2.0mmのシートを作製した。得られたシートについて、JIS K 6251にしたがって100%伸び時における引張応力(M100)を測定したところ、333kPaであった。室温でトルエンに24時間浸漬したときの重量増加率は、264%であった。
エチレンチオ尿素の配合量を、1.0、1.5、3.0phrとして、同じ試験を行った。M100は、それぞれ421、519、715kPaであった。重量増加率は、それぞれ205、178、137%であった。
実施例2
硫黄の配合量を0.5phr、エチレンチオ尿素の配合量を、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0phrとして、実施例1と同じ試験を行った。
100は、それぞれ353、441、578、652、723、813kPaであった。重量増加率は、それぞれ240、184、154、131、119、114%であった。
実施例3
硫黄の配合量を1.0phr、エチレンチオ尿素の配合量を、0.5、1.0、1.5、3.0phrとして、実施例1と同じ試験を行った。
100は、それぞれ333、431、578、804kPaであった。重量増加率は、それぞれ240、184、154、119%であった。
比較例1
硫黄を配合することなく、エチレンチオ尿素の配合量を、0.5、1.0、1.5、3.0phrとして、実施例1と同じ試験を行った。
100は、それぞれ255、412、519、725kPaであった。重量増加率は、それぞれ508、321、231、154%であった。
比較例1及び実施例1〜3の結果を、第1表に示す。
Figure 2008157667
第1表に見られるように、エチレンチオ尿素の配合量が等しいとき、硫黄を配合しない比較例1と比べて、硫黄を配合した実施例1〜3では、100%伸び時における引張応力(M100)の増加はわずかであるが、トルエンに24時間浸漬したときの重量増加率は大幅に減少している。例えば、エチレンチオ尿素の配合量が1.0phrのとき、比較例1に比べて実施例1〜3のM100が2〜7%増加しているのに対して、重量増加率は36〜43%減少している。
実施例4
エピクロルヒドリンゴム[日本ゼオン(株)、ハイドリン C2000L、エピクロルヒドリン/エチレンオキシド共重合体]100重量部に、酸化亜鉛1.5重量部、エチレンチオ尿素1.5重量部及び重質炭酸カルシウム40重量部を配合してロールで混練したのち、プレスを用いて160℃で15分間加硫し、厚さ2.0mmのシートを作製した。得られたシートについて、JIS K 6251にしたがって100%伸び時における引張応力(M100)を測定したところ、519kPaであった。
重質炭酸カルシウムの代わりに、軽質炭酸カルシウム、タルク、ハードクレー、ソフトクレー、シリカ、カーボンブラックSRF(Semi Reinforcing Furnace)、カーボンブラックFT(Fine Thermal)、カーボンブラックMT(Medium Thermal)を用い、同様にしてシートを作製し、100%伸び時における引張応力(M100)を測定した。
実施例4の結果を、第2表に示す。
Figure 2008157667
第2表に見られるように、充填剤として炭酸カルシウムを用いると、100%伸び時における引張応力(M100)が小さい柔らかい加硫ゴムが得られる。補強性が低いとされるカーボンブラックSRF、FT又はMTを用いても、M100は十分には低下しない。
実施例5
エピクロルヒドリンゴム[日本ゼオン(株)、ハイドリン C2000L、エピクロルヒドリン/エチレンオキシド共重合体]を用い、目付28g/m2のポリエステル平織物を基布として、ガスメーター用ダイアフラムを作製した。図1は、作製したガスメーター用ダイアフラムを中心軸を含む平面で切断した断面図である。ダイアフラム1の厚さは0.18mmであり、シリンダーの直径c150mm、ピストンの上端の直径p100mm、ピストンの高さh35mm、フランジの幅f5mmである。フランジには、アクリロニトリル−ブタジエンゴム製のガスケット2が取り付けられている。
エピクロルヒドリンゴム100重量部、酸化亜鉛1.5重量部、エチレンチオ尿素2.0重量部、硫黄0.5重量部及び重質炭酸カルシウム40重量部を配合してロールで混練したのち、カレンダー加工により厚さ0.1mmのシートとし、ポリエステル平織物の両面に該シートを積層し、金型を用いて160℃で15分間加硫し、ガスメーター用ダイアフラムを作製した。
得られたダイアフラムの重量は、約9g(膜約6g+ガスケット約3g)であった。この膜の部分より重量0.295gの試験片を切り出し、ベンゼン/トルエン/キシレン/ソルベントナフサ(体積比30/40/20/10)の混合溶剤に室温で24時間浸漬したところ、重量0.484gとなり、重量増加率は64%であった。
ダイアフラムのピストンの中央の表裏にフックを取り付け、ダイアフラムのフランジを引張試験機に固定し、表側のフックを50mm/分で引き上げてダイアフラムを正方向に反転させ、変位と反転応力の関係を記録した。次いで、ダイアフラムの表裏を入れ替えて引張試験機に固定し、裏側のフックを50mm/分で引き上げてダイアフラムを反方向に反転させ、変位と反転応力の関係を記録した。さらに、同様にして、正方向の反転と反方向の反転を2回ずつ行った。図2は、変位と反転応力の関係を示すグラフである。反転応力の最大値は0.167Nであり、反転応力の変動幅は0.123Nであった。
エチレンチオ尿素の配合量を、1.0、1.5、2.5、3.0重量部とし、同様にしてガスメーター用ダイアフラムを作製し、混合溶剤に浸漬したときの重量増加率を測定し、変位と反転応力の関係を記録し、反転応力の最大値と変動幅を求めた。
実施例6
硫黄の配合量を1.0重量部とした以外は、実施例5と同様にして、ガスメーター用ダイアフラムを作製し、混合溶剤に浸漬したときの重量増加率を測定し、変位と反転応力の関係を記録し、反転応力の最大値と変動幅を求めた。
比較例2
硫黄を配合しない配合物を用いた以外は、実施例5と同様にして、ガスメーター用ダイアフラムを作製した。
エピクロルヒドリンゴム100重量部、酸化亜鉛1.5重量部、エチレンチオ尿素1.5重量部及び重質炭酸カルシウム40重量部を配合してロールで混練したのち、カレンダー加工により厚さ0.1mmのシートとし、ポリエステル平織物の両面に該シートを積層し、金型を用いて160℃で15分間加硫し、ガスメーター用ダイアフラムを作製した。
得られたダイアフラムの重量は、約9g(膜約6g+ガスケット約3g)であった。この膜の部分より重量0.329gの試験片を切り出し、ベンゼン/トルエン/キシレン/ソルベントナフサ(体積比30/40/20/10)の混合溶剤に室温で24時間浸漬したところ、重量0.611gとなり、重量増加率は86%であった。
ダイアフラムのピストンの中央の表裏にフックを取り付け、ダイアフラムのフランジを引張試験機に固定し、表側のフックを50mm/分で引き上げてダイアフラムを正方向に反転させ、変位と反転応力の関係を記録した。次いで、ダイアフラムの表裏を入れ替えて引張試験機に固定し、裏側のフックを50mm/分で引き上げてダイアフラムを反方向に反転させ、変位と反転応力の関係を記録した。さらに、同様にして、正方向の反転と反方向の反転を2回ずつ行った。図3は、変位と反転応力の関係を示すグラフである。反転応力の最大値は0.237Nであり、反転応力の変動幅は0.211Nであった。
比較例2及び実施例5〜6の結果を、第3表に示す。
Figure 2008157667
第3表に見られるように、硫黄を配合しない比較例1に対して、硫黄0.5phrとエチレンチオ尿素2.0phrを配合した実施例5では、混合溶剤重量増加率が16%増加しているが、反転応力の最大値が30%減少している。このために、実施例5のダイアフラムは、比較例2のダイアフラムよりも低圧で作動し、ガスメーターの感度が向上する。また、硫黄を配合しない比較例1に対して、硫黄0.5phrとエチレンチオ尿素2.0phrを配合した実施例5では、反転応力の変動幅は42%減少し、ガス流量が少量でガス圧が低い場合であっても、ダイアフラムは安定に作動し、ガスメーターの感度が向上する。
本発明のガスメーター用ダイアフラムは、溶剤に浸漬したときの重量増加率が小さく、耐ガス性が良好であり、反転応力が小さいために、ガスの流量が少なく、ガス圧力が低い場合でも、ガスの流量を安定させ、ガスメーターの計量精度を向上することができる。
実施例で作製したガスメーター用ダイアフラムの断面図である。 実施例で作製したダイアフラムの変位と反転応力の関係を示すグラフである。 比較例で作製したダイアフラムの変位と反転応力の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 ダイアフラム
2 ガスケット

Claims (2)

  1. エピクロルヒドリンゴムと基布とからなるガスメーター用ダイアフラムにおいて、該エピクロルヒドリンゴムが、塩素捕獲剤0.5〜3phr、エチレンチオ尿素0.5〜4phr、硫黄0.05〜2phr及び充填剤を配合し、加硫してなることを特徴とするガスメーター用ダイアフラム。
  2. 充填剤が炭酸カルシウムであり、その配合量が20〜80phrである請求項1記載のガスメーター用ダイアフラム。
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