JP2008157314A - 締結構造 - Google Patents

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Takeshi Yamazaki
毅 山崎
Masaki Kanetani
正基 金谷
Masaaki Tabata
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Abstract

【課題】締結構造の信頼性を向上させること。
【解決手段】締結構造10において、樹脂製部材2の取付穴2a内に略筒状のカラー3が圧入され、カラー3内にボルト4が挿通され、ボルト4が金属製部材23に螺合して、樹脂製部材2と金属製部材23とが締結されている。カラー3が、樹脂製部材2の取付穴2aに対して相対移動しないように、所定の保持力F1で樹脂製部材2の取付穴2aに保持されている。ボルト4が金属製部材23に締め付けられる際において、ボルト挿入方向への樹脂製部材2の変形が許容範囲を超えないように、カラー3の相対移動を許容するような所定の保持力F1が設定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、樹脂製部材と金属製部材とをカラー及びボルトを介して、締結する締結構造に関するものである。
従来、ポンプにより、リザーバタンクの流体を各車輪に配設された液圧シリンダに対して供給することで、車高を調整する車高調整装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−88766号公報
上記従来の車高調整装置において、樹脂製のリザーバタンクと金属製のポンプとが締結され、一体構造をなす締結構造が想定され得る。また、この締結構造において上記締結を行うための締結部は、複数設けられることがある。この場合、これら締結部がボルト等により無理に締め付けられると、樹脂製のリザーバタンクの締結部が変形し、その残留応力により破損する虞があり、当該締結構造における信頼性の低下に繋がる虞がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、締結構造の信頼性を向上させることを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、樹脂製部材の取付穴内に略筒状のカラーが圧入され、カラー内にボルトが挿通され、ボルトが金属製部材に螺合して、樹脂製部材と金属製部材とが締結される締結構造であって、カラーが、樹脂製部材の取付穴に対して相対移動しないように、所定の保持力で樹脂製部材の取付穴に保持されると共に、ボルトが金属製部材に締め付けられる際において、ボルト挿入方向への樹脂製部材の変形が許容範囲を超えないように、カラーの相対移動を許容するような所定の保持力が設定される、ことを特徴とする締結構造である。
この一態様によれば、締結構造の信頼性を向上させることができる。
また、この一態様において、カラーは、金属製であると共に、ボルトの締付トルクが増加するほど、その径が拡大するように構成されていてもよい。これにより、カラーは取付穴に、より確実に固定される。
なお、この一態様において、カラーの内周面には、その円周方向に沿って溝部が形成されており、カラーは、ボルトの締付トルクが増加すると、溝部を起点にして座屈し、その径が拡大するように構成されていてもよい。また、この一態様において、カラーは、コイル状に構成されていてもよい。
さらに、この一態様において、ボルトは、ボルトの締込み量を規制する段状部が形成された段付きボルトであってもよい。これにより、ボルトの締込み量が確実に規制され、例えば、ボルトの締込み過剰によるカラー、取付穴等の破損をより確実に防止することができる。
本発明によれば、締結構造の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1(a)は、本発明の一実施例に係る油圧ポンプ及びリザーバタンクからなる一体構造を背面から見た背面図である。図1(b)は、本実施例に係る油圧ポンプ及びリザーバタンクからなる一体構造を側方(図1(a)に示す一体構造をP方向)から見た側面図である。図1(c)は、本実施例に係る油圧ポンプ及びリザーバタンクからなる一体構造を正面(図1(b)に示す一体構造をQ方向)から見た正面図である。
本実施例に係る締結構造10は、例えば、車高調整装置に適用することができる。車高調整装置は、油圧ポンプ20により、リザーバタンク30内の油液を各車輪に配設された液圧シリンダ(ショックアブソーバ)に対して供給することで、各液圧シリンダのピストンを伸縮させて車高を調整する。
また、例えば、当該車高調整装置の省スペース化を図る目的で、油圧ポンプ20とリザーバタンク30とは、例えば、複数のボルトにより締結され、一体構造をなしている。
図2は、図1(c)に示す油圧ポンプ20及びリザーバタンク30の一体構造を直線A−Aで切断した際の断面図である。
油圧ポンプ20は、図2に示す如く、リザーバタンク30内の油液を加圧するためのポンプS/A(Sub−Assembly)21と、ポンプS/A21に連結され、ポンプS/A21を回転駆動するためのモータ22と、モータ22及びポンプS/A21が固定されるハウジング23と、を有している。
ハウジング23は、例えば、アルミニウム等の金属により形成されている。また、ハウジング23は略矩形状の板状部材からなり、その一方の側面にはモータ22が、例えば4つのボルト22aにより締結されている。また、ハウジング23の他方の側面には、ポンプS/A21が固定されている。ポンプS/A21とモータ22とは、ハウジング23に形成された貫通孔を介して連結されており、上述の如く、ポンプS/A21はモータ22により回転駆動される。
ハウジング23の他方の側面には、略円周状に溝23aが形成されている。このハウジング23の溝23aには、ゴム製のO−リング23bを介して、リザーバタンク30の下側部30aが嵌合している(図2)。
リザーバタンク30は略直方体状に形成された上側部30bと、この上側部30bに接続された略円柱状に形成された上述の下側部30aと、を有している。これら上側部30b及び下側部30aは、例えば、ナイロン等の樹脂により、一体で成形されている。リザーバタンク30の下側部30aには、3つの正面締結部31が形成されている。
各正面締結部31には、ボルト31aが挿通するための取付穴が形成されている。一方、ハウジング23の他方の側面には、リザーバタンク30の各正面締結部31の取付穴に対応させて、雌ネジが形成されている。3つのボルト31aが、リザーバタンク30の正面締結部31の取付穴を挿通し、対応するハウジング23の雌ねじに螺合することで、リザーバタンク30の下側部30aとハウジング23とが締結されている。
図3(a)及び(b)は、図1(b)に示すリザーバタンク30を直線B−Bで切断した際の拡大断面図である。なお、図3(a)は、ボルト4を組み付ける前の状態を示す図であり、図3(b)はボルト4を組み付けた後の状態を示す図である。
リザーバタンク30の上側部30bには、車両下方側(モータ22側)に延在し、ハウジング23の両側を挟み込むようにして設けられた一対の側面締結部2が形成されている(図3(a)及び(b))。また、各側面締結部2には、P方向へ貫通する取付穴2aが形成されている。
各取付穴2a内には、略筒状に形成され、例えば、ステンレス(SUS)からなる金属製のカラー3が、所定の圧入荷重(スライド荷重)で圧入されている。各カラー3内にはボルト4が挿通され、この挿通したボルト4のネジ部分が油圧ポンプ20のハウジング23に形成された雌ネジ23cに螺合している。
なお、各カラー3は、各取付穴2aに対する相対移動が抑制されるように、所定の保持力(例えば、最大静止摩擦力)F1で各取付穴2aに保持されている。これにより、締結作業時において、各カラー3が各取付穴2aに対して安定的に固定され、組付け性が良好となる。
一方、ボルト4がハウジング23の雌ネジ23cに締め付けられ、そのボルト4の軸力F2が所定の保持力F1を超えると(ボルト4の軸力F2>所定の保持力F1)、カラー3は取付穴2aに対し、ボルト挿入方向へ相対移動(スライド)を開始する。
この相対移動により、ボルト挿入方向への側面締結部2の変形が効果的に抑制される。すなわち、ボルト挿入方向への側面締結部2の変形により生じる当該側面締結部2の内部応力が許容応力(許容範囲)を超えないように、カラー3の相対移動を適度に許容するような所定の保持力F1が設定されている。
ここで、上記許容応力とは、設計上、許容できる最大応力を指し、一般的に下記式(1)により算出される。
許容応力=基準強さ/安全率 (1)
なお、上記(1)式において、基準強さとは、例えば、側面締結部2の破損の限界を表す応力であり、剪断強さ、曲げ強さ、引張り強さ等が用いられる。この基準強さは、例えば、側面締結部2の材料、軸方向厚さ、取付穴2aの径方向厚さ等により決まる値である。また、安全率とは、例えば、側面締結部2の材料強度のバラツキや荷重の見積もり誤差等の不確定な要因を考慮して設定される値(例えば、1.5〜2.5程度)である。
さらに、所定の保持力F1は、例えば、圧入代R(圧入代R=カラー3の外径r1−取付穴2aの内径r2)及び/又は圧入長さLを調整することで、調整可能である(図3(a))。より具体的には、圧入代R及び/又は圧入長さLを増加させ、カラー3と取付穴2aとの間の最大静止摩擦力を増加させることで、所定の保持力F1を増加させることができる。一方、圧入代R及び/又は圧入長さLを減少させ、カラー3と取付穴2aとの間の最大静止摩擦力を減少させることで、所定の保持力F1を減少させることができる。なお、例えば、取付穴2aの両端に形成された傾斜面2bを調整することで、圧入長さLを調整してもよい。取付穴2aの傾斜面2bを大きく(P方向へ長く)確保すれば、圧入長さLが減少し、所定の保持力F1を減少させることができる。これにより、所定の保持力F1を簡易に設定することができる。
側面締結部2の取付穴2aの所定の保持力F1は、カラー3に対してボルト4の軸力F2が作用していない状態(例えば、カラー3が取付穴2a内に圧入されただけの状態)において、カラー3が取付穴2aに対して相対移動しないような(静止状態が維持されるような)値min以上に設定される。これにより、カラー3は取付穴2a内に適切に保持される。
さらに、所定の保持力F1は、カラー3に対してボルト4の軸力F2が作用し、側面締結部2が変形したときに、その内部応力が許容応力を超える前に、上記カラー3の相対移動が開始するような値max以下に設定される。なお、このような所定の保持力F1(min≦F1≦max)は、荷重試験等により実験的に求めることが可能である。
上述の如く、油圧ポンプ20とリザーバタンク30とは締結され、一体構造をなしている。なお、油圧ポンプ20とリザーバタンク30とが締結される際に、まず、リザーバタンク30の一対の側面締結部2間に、油圧ポンプ20のハウジング23が挟み込まれるように挿入され、ハウジング23の溝23aに、リザーバタンク30の下側部30aが嵌合される。
次に、リザーバタンク30に対して、ハウジング23をR方向に僅かに回転させつつ、リザーバタンク30の正面締結部31及び側面締結部2の各取付穴2aを、夫々対応するハウジング23の雌ネジ23cに位置合わせする(図1(c))。
このとき、ハウジング23と、リザーバタンク30の各側面締結部2との間における初期の隙間S1が適度な大きさとなるように、ハウジング23及びリザーバタンク30の各側面締結部2の寸法が設計されるのが好ましい(図3(a))。すなわち、上記初期の隙間S1は、リザーバタンク30の一対の側面締結部2間に、ハウジング23が容易に挿入されるように、適度な大きさが確保されつつ、かつ上記挿入したときにリザーバタンク30の正面締結部31及び側面締結部2の各取付穴2aと、対応するハウジング23の雌ネジ23cとのズレが、自ずと小さく収まるような、適度な大きさとなるのが好ましい。これにより、上記位置合わせが容易となり、組付け性が向上する。
そして、リザーバタンク30の3つの正面締結部31が、油圧ポンプ20のハウジング23に対して、ボルト31aにより締め付けられ、締結される。そして、リザーバタンク30の一対の側面締結部2が、油圧ポンプ20のハウジング23に対してボルト4により締め付けられ、締結される。
ここで、従来のように側面締結部が正面締結部よりも先に締め付けられると、ハウジングの溝内のO−リングに、各構成部材の寸法のバラツキが集約され、リザーバタンクがハウジングに対して偏芯し、傾きが生じることがある。そこで、上述の如く、本実施例において正面締結部31が側面締結部2よりも先に締め付けられる。これにより、上記偏芯や傾きが生じるのが防止され、O−リングのシール性が向上する。
ところで、上述の如く、ハウジング23と、リザーバタンク30の各側面締結部2との間には、適度な隙間S1(例えば、1〜5mm程度)が確保されている。この隙間に起因して、ボルト4が締め付けられたときに、その軸力F2によって、側面締結部2がボルト挿入方向へ変形する。この場合、一般的に、側面締結部2の付け根部2cが変形して、当該部分2cに内部応力が集中することがある(応力集中)。
例えば、側面締結部50の取付穴50a内にカラーが圧入されない(又はカラーが上記相対移動しない)従来の締結構造において、ボルトの締め付けトルク(ボルトの軸力)が増加し、側面締結部50の付け根部50bの変形量S20が増加する(例えば、図4(a)に実線状態から点線状態となる)に従って、上記側面締結部50の付け根部50bの内部応力が大きく増加する(図4(b))。そして、側面締結部50がハウジング51に接触する前に、その内部応力が許容応力を超え、当該側面締結部50が破損する虞がある。
そこで、本実施例に係る締結構造10において、上述の如く、側面締結部2の取付穴2a内にカラー3が圧入され、当該カラー3は所定の保持力F1で取付穴2aに保持されている。また、この所定の保持力F1は、ボルト挿入方向への側面締結部2の変形により生じる当該側面締結部2の内部応力が許容応力を超えないように、カラー3の相対移動を適度に許容するように設定(例えば、min≦F1≦max)されている。
この場合、ボルト4がハウジング23の雌ネジ23cに締め付けられ、ボルト4の軸力F2が増加するに従って、ボルト挿入方向への変形量S2が僅かではあるが徐々に増加し、その変形量S2の増加に伴い側面締結部2の付け根部2cの内部応力が徐々に増加する(図5(b)に示す実線(1))。しかしながら、ボルト4の軸力F2が所定の保持力F1(例えば、カラー3の外周面と取付穴2aの内周面との間の最大摩擦静止力)を超えると、一定の位置(図5(a)に示す点線の位置)に保持されていたカラー3が取付穴2aに対して、ボルト挿入方向へ相対移動を開始する。そして、最終的には、カラー3がスライド量S3だけ上記相対移動した位置(図5(a)の実線の位置)で、カラー3の端面がハウジング23に当接して、上記相対移動が止まる。この位置で、側面締結部2は、ボルト4及びカラー3を介してハウジング23に締結され、固定される。
このように、上記カラー3の相対移動により、ボルト挿入方向への側面締結部2の変形が抑制されるため、側面締結部2の付け根部2cにおける内部応力の増加を確実に抑制することができる(図5(b)に示す点線(2))。したがって、側面締結部2の付け根部2cにおける内部応力が、その許容応力を超えるのを確実に防止することができ、側面締結部2の破損をより確実に防止することができる。また、上記カラー3の相対移動により、ハウジング23と側面締結部2との間の隙間S1の大きさに影響されることなく、自ずと、側面締結部2の付け根部2cにおける内部応力を、その許容応力以下に抑えることが可能となる。
なお、上記図4(a)及び図5(a)において、これら各図の状態が理解し易いようにボルト4の記載を省略している。
以上、本実施例に係る締結構造10において、リザーバタンク30の側面締結部2の取付穴2a内にカラー3が圧入されている。また、カラー3は、側面締結部2の取付穴2aに対して相対移動しないように、所定の保持力F1で側面締結部2の取付穴2aに保持されている。さらに、ボルト4が油圧ポンプ20のハウジング23に締め付けられる際において、側面締結部2の付け根部2cに生じる内部応力が許容応力を超えないように、カラー3の相対移動を許容するような所定の保持力F1が設定されている。これにより、リザーバタンク30の側面締結部2の付け根部2cに生じる内部応力を効果的に抑制し、当該部分2cの破壊等を確実に防止することができる。したがって、締結構造10の信頼性を向上させることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について一実施例を用いて説明したが、本発明はこうした一実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した一実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
上記一実施例において、カラー3は、その外周面が略フラットな円筒形状であるが、カラー40の外周面上にその長手方向に延びる凹状部(肉盗み)41が形成されていてもよい(図6(a))。また、上記一実施例において、側面締結部2の取付穴2aの内周面は略フラットに形成されているが、側面締結部42の取付穴43の内周面には凹状部44が形成されていてもよい(図6(b))。さらに、カラーの外周面及び取付穴の内周面に凹凸が夫々形成され、相互に係合する構成であってもよい。これら凹状部41、44を形成することで、上記所定の保持力F1を簡易に調整することができる。さらに、例えば、ボルト4を締め付ける際に、カラー3、40に対して回転モーメント力が作用する場合がある。このように回転モーメント力が作用する場合でも、カラー3、40が側面締結部2、42の取付穴2a、43に対して滑り、相対回転するのを確実に防止することができる。したがって、例えば、取付穴2a、43の内周面における摩耗を抑制し、いわゆるガタが生じるのを抑制できる。
上記一実施例において、カラー45、46はボルト4の締付トルクが増加するほど、その径r3を拡大させることで、側面締結部2の取付穴2aの保持力を増加させるように構成されていてもよい。
これにより、ボルト4が締め付けられ、当該締結構造が組み付けられた状態において、カラー45、46が側面締結部2の取付穴2a内に、より確実に固定される。したがって、例えば、側面締結部2の取付穴2aの内周面とカラー45、46の外周面との間にズレが生じその摩擦により、取付穴2a内の摩耗が生じるのを防止することができる。
例えば、カラー45は、ボルト4の締付トルクが増加すると、座屈してその径r3が拡大するような構成であってもよい。より具体的には、カラー45の内周面には、その円周方向に沿って一対の溝部45aが形成されていてもよい(図7(a))。
ボルト4の締付トルクが増加し、カラー45に対して所定値以上のボルト4の軸力F2が作用すると、カラー45は溝部45aを起点にして座屈し、その径r3が、例えば、図7(b)に示す点線状態から実線状態へ拡大する。これにより、取付穴2aの保持力が増し、カラー45は取付穴2a内に、より確実に固定される。なお、カラー45には、上述の如く、一対の溝部45aが形成されているが、カラー45の座屈が適切に起これば、形成される溝部45aの数は任意でよい。また、カラー45の溝部45aの形成方法(例えば、溝部45aの数、位置、大きさ)により、上記径r3の拡大量を調整することができる。
また、カラー46は、コイル状(螺旋状)に構成されていてもよい(図8(a))。ボルト4の締付トルクが増加し、カラー46に対して所定値以上のボルト4の軸力F2が作用すると、カラー46の各螺旋は相互に滑り外側に広がり、その径r3が、例えば、点線状態から実線状態へ拡大する(図8(b))。これにより、側面締結部2の取付穴2aの保持力が増し、カラー46は取付穴2a内に、より確実に固定される。
なお、カラー45、46の径r3の拡大量は、例えば、ボルト4の締め付けトルク(ボルト4の軸力F2)により調整することが可能である。例えば、ボルト4の締め付けトルクを増加させれば、カラー45、46の径r3をより拡大させることができ、側面締結部2の取付穴2aの保持力をより増加させることができる。最適なボルト4の締め付けトルクは、例えば、側面締結部2の付け根部2cの内部応力が、上述の如く求めた許容応力を超えない範囲(min≦所定の保持力≦max)で設定される。
さらに、上記ボルト4は、当該ボルト47の締込み量Lを規制する段状部47aが形成された所謂段付きボルト47であってもよい。この段付きボルト47は、例えば、段状部47a近傍までネジ山47bが切られている。この段付きボルト47は、この段状部47aがハウジング23に当接する位置まで締め込むことが可能である。このようにして、段付きボルト47の締込み量Lが確実に規制される。
この段付きボルト47が用いられることで、例えば、段状部47aの位置(ボルト47の先端から段状部47aまでの距離)を調整するだけで、カラー45、46に作用する段付きボルト47の軸力F2の最大値を確実に規制することができる。
これにより、段付きボルト47の締付け時におけるカラー45、46の径r3の拡大量を簡易かつ確実に規制することができる。例えば、カラー45、46の径r3の拡大量を規制することで、カラー45、46の径が過剰に拡大し、当該カラー45、46、側面締結部2の取付穴2a等の破損(例えば、取付穴2aが広がることで、その周囲に引張り応力が作用し破損)を確実に防止することができる。
上記一実施例において、車高調整装置の油圧ポンプ20とリザーバタンク30との締結構造10に適用されているが、これに限られず、例えば、車両に配設される任意の樹脂製部材と金属製部材とを締結するする締結構造に適用可能である。
本発明は、例えば、車高調整装置において採用される油圧ポンプ及びリザーバタンクを締結する締結構造に利用できる。
(a)本発明の一実施例に係る油圧ポンプ及びリザーバタンクからなる一体構造を背面から見た背面図である。(b)本発明の一実施例に係る油圧ポンプ及びリザーバタンクからなる一体構造を側方から見た側面図である。(c)本発明の一実施例に係る油圧ポンプ及びリザーバタンクからなる一体構造を正面から見た正面図である。 図1(c)に示す油圧ポンプ及びリザーバタンクの一体構造を直線A−Aで切断した際の断面図である。 (a)図1(b)に示すリザーバタンクを直線B−Bで切断した際の拡大断面図であり、ボルトを組み付ける前の状態を示す図である。(b)本発明の一実施例に係る締結構造の一例を示す図であり、図1(b)に示すリザーバタンクを直線B−Bで切断した際の拡大断面図である。 (a)従来の締結構造において、ボルトが締め付けられたときの側面締結部の変形状態の一例を示す図である。(b)従来の締結構造において、ボルトが締め付けられたときの側面締結部における内部応力と変形量との一関係例を示す図である。 (a)本実施例に係る締結構造において、ボルトが締め付けられたときの側面締結部の変形状態の一例を示す図である。(b)本実施例に係る締結構造において、ボルトが締め付けられたときの側面締結部の内部応力と変形量との一関係例を示す図である。 (a)外周面に凹凸が形成されたカラーの一変形例を示す斜視図である。(b)側面締結部の取付穴の内周面に凹凸が形成された一変形例を示す断面図である。 (a)ボルトの締付トルクが増加すると座屈してその径が拡大するカラーの一例を示す断面図である。(b)ボルトの締付トルクにより、座屈してその径が拡大したカラーの状態の一例を示す断面図である。 (a)ボルトの締付トルクが増加するとその径が拡大するコイル状のカラーの一例を示す側面図である。(b)ボルトの締付トルクにより、その径が拡大したカラーの状態の一例を示す側面図である。 段付きボルトにより、その径の拡大量が制限されたカラーの状態の一例を示す側面図である。
符号の説明
2 側面締結部
2a 取付穴
3、45、46 カラー
4 ボルト
10 締結構造
20 油圧ポンプ
30 リザーバタンク
45a 溝
47 段付きボルト
47a 段状部

Claims (4)

  1. 樹脂製部材の取付穴内に略筒状のカラーが圧入され、前記カラー内にボルトが挿通され、該ボルトが金属製部材に螺合して、前記樹脂製部材と前記金属製部材とが締結される締結構造であって、
    前記カラーが、前記樹脂製部材の取付穴に対して相対移動しないように、所定の保持力で前記樹脂製部材の取付穴に保持されると共に、
    前記ボルトが前記金属製部材に締め付けられる際において、前記ボルト挿入方向への前記樹脂製部材の変形が許容範囲を超えないように、前記カラーの前記相対移動を許容するような前記所定の保持力が設定される、ことを特徴とする締結構造。
  2. 請求項1記載の締結構造であって、
    前記カラーは、金属製であると共に、前記ボルトの締付トルクが増加するほど、その径が拡大するように構成されている、ことを特徴とする締結構造。
  3. 請求項2記載の締結構造であって、
    前記カラーの内周面には、その円周方向に沿って溝部が形成されており、
    前記カラーは、前記ボルトの締付トルクが増加すると、前記溝部を起点にして座屈し、その径が拡大するように構成されている、ことを特徴とする締結構造。
  4. 請求項2又は3記載の締結構造であって、
    前記ボルトは、該ボルトの締込み量を規制する段状部が形成された段付きボルトである、ことを特徴とする締結構造。
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