JP2008156232A - リマプロストを含有してなる頚椎症の治療および/または症状進展抑制剤 - Google Patents

リマプロストを含有してなる頚椎症の治療および/または症状進展抑制剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 有効で、かつ患者のコンプライアンスがよい頚椎症治療および/または症状進展抑制剤を提供する。
【解決手段】 リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物は頚部脊髄血流増加作用および頚部脊髄の神経機能改善作用を有し、知覚障害(例えば、頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛み等)、手指の巧緻運動障害、歩行障害、膀胱直腸障害を緩和することができる。これらの成分を含む製剤は、リマプロストに換算して1日当たり15μg又は30μgの量を2〜52週間毎日投与することにより、頚椎症を効果的に治療し、又は症状の進展を抑制できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有してなる頚椎症治療および/または症状進展抑制剤、頚部脊髄血流増加剤、頚部脊椎の神経機能改善剤、上肢のしびれおよび/または上肢の痛みの緩和剤に関する。
頚椎症とは、何らかの原因によって頚椎が変形する疾患をいい、その頚椎の変形によって脊髄や神経根が圧迫されるものを、それぞれ圧迫性の頚部脊髄症(圧迫性頚髄症)、圧迫性の頚部神経根症という。圧迫性頚髄症は、変形性頚椎症、頚椎後縦靱帯骨化症、頚椎椎間板ヘルニア等の疾患によって起こることが知られているが、このうち頚椎椎間板ヘルニアを原因疾患とするものを除いて、麻痺症状は徐々に悪化するのが一般的である。変形性頚椎症に起因する圧迫性頚髄症(頚椎症性脊髄症ともいう)は、経年的な頚椎の変形(後方骨棘、椎間板狭小と後方膨隆)によって、脊髄が圧迫されることにより発症する。また頚椎後縦靱帯骨化症に起因する圧迫性頚髄症は、頚部脊柱管前壁を縦走する後縦靱帯の経年的な骨化によって、脊髄が圧迫されることにより発症する。圧迫性頚髄症は、このような静的な圧迫以外にも、頚椎の動きによる動的な圧迫や、脊髄の循環障害が関与することで発症すると考えられている。事実、剖検例での病理組織学的検討からは、圧迫部位の頚部脊髄において虚血性の変化が認められており、局所での循環障害が起こっていることが確認されている。
圧迫性頚髄症の臨床症状は、脊髄中心部の灰白質の障害による髄節症状から、白質(錐体路等の下行性運動路および脊髄視床路や後索等の上行性感覚路)の障害による索路症状へと進行する例が多い。髄節症状としては、上肢のしびれ等の知覚障害等が、索路症状としては、手指の巧緻運動障害(箸の使用、ボタンかけ等の障害)、歩行障害、四肢のしびれ等の知覚障害、膀胱直腸障害等がみられる。
圧迫性頚髄症の治療は、手指の巧緻運動障害や歩行障害等の麻痺症状が進行性であれば、手術的治療が適応となるが、上肢のしびれ等の知覚障害のみの場合や手指の巧緻運動障害、あるいは歩行障害等が軽度の場合は、保存的治療が主体となる。保存的治療としては、薬物療法(消炎鎮痛薬、ビタミンB12、筋弛緩薬、抗不安薬、プロスタグランジン製剤、ステロイド等)、装具療法(カラーによる頚部外固定)、頚椎牽引療法、日常生活における頚部姿位の指導等が行われている。しかしながら、各種保存的治療の有効性に関しては、十分には明らかになっていない。
一方、注射用PGE製剤は、血管拡張作用および抗血小板作用を有するため、頚椎症におけるしびれ等の知覚障害等に対する有効性が報告されている(非特許文献1、2、3、4、5、6、7および8)。しかし、十分な効果を得るためには、注射用PGE製剤を長期間、例えば、1日1回乃至3回の投与回数で2週乃至1年間にわたって連続投与する必要があるが、このような長期にわたり注射を行うことに対しては、患者の日常生活上のコンプライアンスが悪い傾向にある。
また一方で、経口PGE製剤であるリマプロスト アルファデクス錠は、末梢循環障害の予防および/または治療剤として有用であり、特に慢性疾患である閉塞性血栓血管炎や腰部脊柱管狭窄症等の症状改善に有用な薬剤である。リマプロスト アルファデクス錠に関しても、頚椎症患者に投与した場合、症状改善傾向が示唆されたことが報告されている(非特許文献9および10)。しかし、これらの文献には、単に数例の頚椎症の治験によるデータが記載されているにすぎず、日常生活上十分に治療又は改善したことは記載されていない。
このように、頚椎症は、知覚障害、歩行障害等の種々の症状を呈する疾患であるが、その治療は困難である。これらの症状を一部緩和するために、対症療法的に特定の筋弛緩薬等が使用されることが知られているものの、頚椎症に有効な薬剤はほとんど知られていない。
山下裕等、Progress in Medicine、第25巻、508〜510頁、2005年 安藤哲朗等、神経内科治療、第4巻、317〜322頁、1987年 岡田憲一等、現代医療、第16巻、2299〜2304頁、1984年 中田信昭等、中部整災誌、第26巻、1186〜1189頁、1983年 柳務等、現代医学、第42巻、301〜304頁、1994年 嶋田一郎等、臨牀と研究、第69巻、3701〜3704頁、1992年 三浦幸雄等、医学と薬学、第28巻、925〜935頁、1992年 安田武司等、医学と薬学、第26巻、599〜604頁、1991年 中村一仁、Progress in Medicine、第25巻、2189〜2193頁、2005年 嘉森雅俊等、東日本整災会誌、第9巻、140〜142頁、1997年
本発明は、有効でかつ患者のコンプライアンスがよい頚椎症治療および/または症状進展抑制剤を提供することを主な課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgのリマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のリマプロスト類を2週乃至52週間投与することが、頚椎症、なかでも圧迫性頚髄症の治療に大変有効であることを見出した。
本発明者らは、この知見にもとづいてさらに検討を加え、(1)このリマプロスト類の作用が、頚部脊髄血流増加作用および頚部脊髄の神経機能改善作用にもとづくものであること、(2)頚椎症の種々の症状のなかでも、特に上肢のしびれおよび/または上肢の痛みの緩和に有効であること、および(3)通常、片側性と両側性に分類される上肢のしびれおよび上肢の痛みのうち、特に両側性のものに有効であることを明らかにすることで、患者のコンプライアンスがよく、安全かつ有効な頚椎症治療および/または症状進展抑制剤を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
項1. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与されることを特徴とする、リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含む頚椎症治療および/または症状進展抑制剤。
項2. 頚椎症が軽度乃至中等度である項1記載の剤。
項3. 頚椎症が圧迫性頚髄症である項1記載の剤。
項4. 圧迫性頚髄症が変形性頚椎症または頚椎後縦靱帯骨化症に起因する項3記載の剤。
項5. 投与期間が2週乃至8週間である項1記載の剤。
項6. 投与期間が8週乃至26週間である項1記載の剤。
項7. 投与期間が26週乃至52週間である項1記載の剤。
項8. 1日1回乃至3回投与される項1記載の剤。
項9. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回投与されることにより、リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が投与される項8記載の剤。
項10. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される項1記載の剤。
項11. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有してなる頚部脊髄血流増加剤。
項12. 第2乃至第5頚椎下脊髄の組織血流を増加させる項11記載の剤。
項13. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与される項11記載の剤。
項14. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される項11記載の剤。
項15. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有してなる頚部脊髄の神経機能改善剤。
項16. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与される項15記載の剤。
項17. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される項15記載の剤。
項18. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有してなる上肢のしびれおよび/または上肢の痛みの緩和剤。
項19. 上肢のしびれおよび/または上肢の痛みが両側性である項18記載の剤。
項20. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与される項18記載の剤。
項21. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される項18記載の剤。
項22. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種をリマプロストに換算して5μg含有する錠剤が、1回1錠または2錠、1日3回、2週乃至52週間毎日投与されることを特徴とする、リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含む頚椎症治療および/または症状進展抑制剤。
項23. 投与期間が2週乃至8週間である項22記載の剤。
項24. 第2乃至第5頚椎下脊髄の組織血流を増加させることにより頚椎症を治療し、および/または頚椎症の症状の進展を抑制する項22記載の剤。
項25. 頚椎症が両側性の上肢のしびれおよび/または上肢の痛みを呈するものであり、両側性の上肢のしびれおよび/または上肢の痛みを緩和するための項22記載の剤。
に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の頚椎症治療および/または症状進展抑制剤は、リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間投与される、少なくとも1種のリマプロスト類を有効成分として含む頚椎症治療および/または症状進展抑制剤である。本明細書において、「リマプロスト類」には、リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物が含まれる。
リマプロスト類
本明細書において、リマプロストとは、下記式(I)、
Figure 2008156232
で示される化合物(化学名:(E)−7−[(1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(3S,5S)−(E)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノネニル]−5−オキソシクロペンチル]−2−ヘプテン酸(Registry No.74397−12−9))を指す。
また、リマプロスト包接化合物としては、代表的には、下記式(II)、
Figure 2008156232
で示される化合物(化学名:(E)−7−[(1R,2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−[(3S,5S)−(E)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノネニル]−5−オキソシクロペンチル]−2−ヘプテン酸 α−シクロデキストリン包接化合物:Registry No.100459−01−6)が挙げられる。この化合物は、式(I)で示される化合物をα−シクロデキストリンにて包接した化合物であり、一般に、リマプロスト アルファデクスとしてよく知られている化合物である。その他、リマプロストのβ−シクロデキストリン包接化合物、及びγ−シクロデキストリン包接化合物なども挙げられる。
また、リマプロスト塩は、非毒性の塩、特に薬学的に許容される塩であり、このような塩としてナトリウム塩又はカリウム塩が挙げられる。
リマプロスト類の中では、経口投与に用いるには、上記式(II)のリマプロストの包接化合物が好ましく、α−シクロデキストリン包接化合物がより好ましい。
本発明で開示するリマプロスト類の量は、特に断りがない限り、式(I)で示されるリマプロストに換算した量を示す。例えば、「リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与される、リマプロスト類を有効成分とする頚椎症治療および/または症状進展抑制剤」において、リマプロスト類の中の式(I)で示される化合物が投与されるのであれば、その投与量は1日あたり15μgまたは30μgであり、式(II)で示される包接化合物が投与されるのであれば、その投与量は、式(II)の化合物中に含まれる式(I)の化合物が1日あたり15μgまたは30μg投与されるような量とすればよい。
治療
本発明において、「治療」とは病態を治癒の方向へ導くことを意味し、病態を完全に治癒させること、及び完全に治癒しなくてもその症状の一部又は全部を改善させることの双方を含む。また、「症状進展抑制」とは症状の進展・悪化を抑制し病態の進行を停止又は遅らせることを意味する。
頚椎症
本発明において、頚椎症とは、頚椎の椎間板、椎間関節、ルシュカ関節、靭帯等の変形により頚椎が変形する疾患をいう。なかでも、変形性頚椎症、頚椎後縦靱帯骨化症または頚椎椎間板ヘルニア等に起因する頚椎の変形や後縦靭帯の骨化等によって脊髄が圧迫される疾患を圧迫性頚髄症という。圧迫性頚髄症を含む頚椎症は、様々な症状、例えば、知覚障害(例えば、頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛み等)、手指の巧緻運動障害、歩行障害、膀胱直腸障害等を呈する。
ヒトの頚椎は、第1頚椎から第7頚椎まで存在するが、リマプロスト類を投与することによって、すべての頚椎下脊髄(頚髄)の組織血流、なかでも第2乃至第5頚椎下脊髄の組織血流が増加する。
また、リマプロスト類を投与することによって、頚部脊髄の神経機能が改善され、特に頚部脊髄の神経伝達機能が改善される。これは、脊髄の神経修復作用によってもたらされるものである。リマプロスト類を投与することによって得られる頚椎症の治療および/または症状進展抑制効果の少なくとも一部分は、血流増加作用や神経機能改善作用に基づくものである。したがって、リマプロスト類は、頚椎症のなかでも特に、脊髄の血流減少および/または神経機能障害が一因であると考えられる圧迫性頚髄症に有効である。とりわけ、変形性頚椎症に起因する圧迫性頚髄症、または頚椎後縦靱帯骨化症に起因する圧迫性頚髄症に有効である。
このことから、本発明は、「少なくとも1種のリマプロスト類を有効成分として含有してなる頚部脊髄血流増加剤」および「少なくとも1種のリマプロスト類を有効成分として含有してなる頚部脊髄の神経機能改善剤」も提供する。ここで、頚部脊髄血流とは、頚椎下の脊髄(頚髄)の組織血流を意味する。また、神経機能改善作用には、神経伝達機能の改善も含まれる。
また、リマプロスト類は、頚椎症の種々の症状のなかでも、知覚障害、特に上肢のしびれおよび/または上肢の痛みに有効である。また、上肢のしびれや上肢の痛みには、体の片側のみしびれ、痛みを感じる片側性と、左右両側のしびれ、痛みを伴う両側性に分類されるが、とりわけ、頚髄の圧迫、損傷に起因すると考えられる両側性の上肢のしびれ、および両側性の上肢の痛みに有効である。従って、本発明は、「少なくとも1種のリマプロスト類を有効成分として含有してなる上肢のしびれおよび/または上肢の痛みの緩和剤」も提供する。
本発明の頚椎症の治療および/または症状進展抑制効果は、公知の方法によって確認することができる。例えば、後記の実施例に示すように、視覚的アナログスケール(Visual Analog Scale)、言語表現評価スケール(Verbal Rating Scale)、10秒テスト(Grip and release test)、または日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準JOA score 17(-2)点法によって、知覚障害(例えば、頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛み等)、手指の巧緻運動障害、歩行障害、膀胱直腸障害等の、頚椎症に伴う種々の症状の程度を評価することで確認することができる。また、ここに列挙した以外の方法であっても、頚椎症の症状の程度を確認できる方法であればどのような方法でもかまわない。
本発明において、頚椎症とはどのような程度の頚椎症も包含されるが、軽度乃至中等度の頚椎症を対象とすることが好ましく、とりわけ、両側性の上肢のしびれおよび/または上肢の痛みを伴う頚椎症であることが好ましい。ここで、軽度乃至中等度の頚椎症とは、症状が知覚障害のみの場合や、手指の巧緻運動障害、歩行障害等の運動障害が見られないか、軽度(例えば、日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準JOA score 17(-2)点法において、上肢手指運動機能あるいは下肢運動機能が2.5点以上)である場合をいう。
投与方法・投与量
本発明において、リマプロスト類の投与量は、顕著な毒性を示すことなく、有効性を示す量であればどのような量であってもよいが、好ましくは、成人1日あたり、前記式(I)で示される化合物(リマプロスト)に換算して、15μgまたは30μgを投与することが好ましい。また、1回あたりの投与量は、リマプロストに換算して5μgまたは10μgが好ましい。投与方法としては、1日1回乃至3回程度投与することが好ましく、特に1日3回、朝、昼、晩に投与することが好ましい。また、投与期間は、有効性を示す期間であればどのような期間でもよく、例えば、2週乃至52週間程度が好ましい。有効性が示されれば、その投与期間は変更してもよい。その場合、患者の状態を観察しつつ、例えば2週乃至4週間程度、2週乃至8週間程度、8週乃至26週間程度、または26週乃至52週間程度などの適当な期間を定めることが好ましい。
本発明において、リマプロスト類の投与経路は、その有効量を生体内に投与できる方法であれば、どのような方法でもよいが、例えば、経口投与のような全身投与が好ましい。また、経口投与する場合の剤型としては、固形製剤(例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤等)であることが好ましい。さらに好ましくは錠剤(例えば、素錠、有核錠、コーティング錠、三層錠等)である。リマプロスト類を含有する錠剤としては、式(II)で示される化合物(リマプロスト アルファデクス)を含有するリマプロスト アルファデクス錠が好ましく、例えば、オパルモン錠(商品名)、プロレナール錠(商品名)、オパプロスモン錠(商品名)、オプチラン錠(商品名)、ゼフロプト錠(商品名)、リマルモン錠(商品名)、リマプロストアルファデクス錠5μg「F」(商品名)、オルファルミン錠(商品名)、ファデルモン錠(商品名)等の名称の錠剤が挙げられる。さらに、リマプロスト類を含有する錠剤としては、前記の錠剤以外でも、リマプロスト類を含有する錠剤であればなんでもよい。該錠剤中のリマプロスト類の量は、1錠中、リマプロストに換算して5μgまたは10μgであることが好ましい。
本発明において、リマプロスト類の投与は、前記の好ましい投与量、投与方法、投与期間、投与経路、剤型等を組み合わせて行えばよい。例えば、1回あたりリマプロストに換算して5μgまたは10μgのリマプロスト類を、1日3回、2週乃至52週間(特に2週乃至8週間)経口投与することが好ましく、具体的には、リマプロストに換算して5μgのリマプロスト類を含有する錠剤について、1回1錠または2錠を、日3回、2週乃至52週間(特に2週乃至8週間)投与することが好ましい。
投与対象
リマプロスト類の投与対象は、頚椎症の哺乳動物(特にヒト)である。特に、脊椎の血流減少や神経機能障害が一因であると考えられる圧迫性頚髄症、変形性頚椎症に起因する圧迫性頚髄症、頚椎後縦靱帯骨化症に起因する圧迫性頚髄症を呈する哺乳動物が好適である。また、上肢のしびれや痛み、特に両側の上肢のしびれや痛みを呈する頚椎症の哺乳動物が好適である。
リマプロスト類の製造方法
リマプロストは公知の方法、例えば特開昭55−100360号公報に記載された方法等によって製造することができる。また、リマプロストの塩及び包接化合物(例えば、α−シクロデキストリン包接化合物、β−シクロデキストリン包接化合物、γ−シクロデキストリン包接化合物)は、リマプロストから周知の方法で得ることができる。また前述したように、リマプロストのα−シクロデキストリン包接化合物(リマプロスト アルファデクス)を含有する薬剤は市販されている。
毒性
本発明に用いられるリマプロスト類の毒性は非常に低いものであり、医薬として使用するために十分安全である。
併用剤・併用治療
前述したように、リマプロスト類は、頚部脊髄血流増加作用、および頚部脊髄神経修復作用を有するため、頚椎症治療および/または症状進展抑制剤として有効である。またリマプロスト類は、知覚障害(例えば、頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛み等)、手指の巧緻運動障害、歩行障害、膀胱直腸障害を緩和することができる。
リマプロスト類は、1)該化合物の治療効果の補完および/または増強、2)該化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または3)該化合物の副作用の軽減のために他の薬剤と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。
リマプロスト類と他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、リマプロスト類を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、リマプロスト類を後に投与してもよく、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
該他の薬剤は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(DNA、RNA、遺伝子)、アンチセンス、デコイ、抗体であるか、またはワクチン等であってもよい。他の薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。
また、リマプロスト類と他の薬剤の配合比は、投与対象の年齢および体重、投与方法、投与時間等により適宜選択することができる。例えば、リマプロスト類1重量部に対し、他の薬剤を0.1乃至10000重量部用いればよい。他の薬剤は、例えば以下に示す同種群および異種群から任意の1種または2種以上を適宜の割合で組み合わせて投与してもよい。
このような他の薬剤としては、例えば、プロスタグランジン製剤、ビタミンB12(例えば、コバマミド(cobamamide)、ヒドロキソコバラミン(hydroxocobalamin)、メコバラミン(mecobalamin)等)、ビタミンE(例えば、酢酸トコフェロール(tocopherol acetate)等)、消炎鎮痛薬(例えば、アスピリン(Aspirin)、アスピリン・ダイアルミネート配合、アセメタシン(Acemetacin)、アルミノプロフェン(Alminoprofen)、アンピロキシカム(Ampiroxicam)、アンフェナクナトリウム(Amfenac sodium)、イブプロフェン(Ibuprofen)、イブプロフェンピコノール(Ibuprofen piconol)、インドメタシン(Indometacin)、インドメタシンファルネシル(Indometacin farnesil)、ウフェナマート(Ufenamate)、エトドラク(Etodolac)、エピリゾール(Epirizole)、エモルファゾン(Emorfazone)、オキサプロジン(Oxaprozin)、オキシフェンブタゾン(Oxyphenbutasone)、スリンダク(Sulindac)、ケトフェニルブタゾン(Ketophenylbutazon)、ケトプロフェン(Ketoprofen)、サザピリン(Sasapyrine)、サリチル酸ナトリウム(Sodium salicylate)、イソプロピルアンチピリン(Isopropylantipyrine)、ザルトプロフェン(Zaltoprofen)、ジクロフェナクナトリウム(Diclofenac sodium)、ジフルニサル(Diflunisal)、ジメチルイソプロピルアズレン(Dimethyl isopropylazulene)、スプロフェン(Suprofen)、チアプロフェン酸(Tiaprofenic Acid)、テノキシカム(Tenoxicam)、トルフェナム酸(Tolfenamic acid)、トルメチンナトリウム(Tolmetin sodium)、ナブメトン(Nabumetone)、ナプロキセン(Naproxen)、ピロキシカム(Piroxicam)、フェノプロフェンカルシウム(Fenoprofen calcium)、フェルビナク(Felbinac)、フェンブフェン(Fenbufen)、ブフェキサマク(Bufexamac)、プラノプロフェン(Pranoprofen)、フルルビプロフェン(Flurbiprofen)、フルルビプロフェンアキセチル(Flurbiprofenaxetil)、フロクタフェニン(Floctafenine)、プログルメタシン(Proglumetacin)、マレイン酸プログルメタシン(Proglumetacin maleate)、メフェナム酸(Mefenamic acid)、メフェナム酸アルミニウム、モフェゾラク(Mofezolac)、ロキソプロフェンナトリウム(Loxoprofen sodium)、塩酸チアラミド(Tiaramide hydrochloride)、塩酸チノリジン(Tinoridine Hydrochloride)、スルピリン(Sulpyrine)、ミグレニン(Migrenin)、セデスG(商品名)、ソルボン(商品名)、サリドン(商品名)、アンピローN(商品名)、ピリン系感冒薬、アセトアミノフェン(Acetaminophen)、フェナセチン(Phenacetin)、メシル酸ジメトチアジン(Dimetotiazine mesilate)、シメトリド配合剤(Simetride)、非ピリン系感冒薬等)、筋弛緩薬(例えば、塩酸トルペリゾン(tolperisone hydrochloride)、クロルゾキサゾン(chlorzoxazone)、クロルメザノン(chlormezanone)、メトカルバモール(methocarbamol)、フェンプロバメート(phenprobamate)、メシル酸プリジノール(pridinol mesilate)、カルバミン酸クロルフェネシン(chlorphenesin carbamate)、バクロフェン(baclofen)、塩酸エペリゾン(eperisone hydrochloride)、アフロクアロン(afloqualone)、塩酸チザニジン(tizanidine hydrochloride)、塩化アルクロニウム(alcuronium chloride)、塩化スキサメトニウム(suxamethonium chloride)、塩化ツボクラリン(tubocurarine chloride)、ダントロレンナトリウム(dantrolene sodium)、臭化パンクロニウム(pancuronium bromide)、臭化ベクロニウム(vecuronium bromide)、臭化ブチルスコポラミン(scopolamine butylbromide)等)、副腎皮質ステロイド(例えば、アムシノニド(Amcinonide)、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム(Hydrocortisone Sodium Succinate)、コハク酸プレドニゾロンナトリウム(Prednisolone Sodium Succinate)、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(Methylprednisolone sodium succinate)、シクレソニド(Ciclesonide)、ジフルプレドナート(Difluprednate)、ジプロピオン酸ベタメタゾン(Betamethasone Dipropionate)、デキサメタゾン(Dexamethasone)、デキサメタゾンパロミチオネート(Dexamethasone)、デフラザコート(Deflazacort)、トリアムシノロン(Triamcinolone)、トリアムシノロンアセトニド(Triamcinolone acetonide)、ハルシノニド(Halcinonide)、パルミチン酸デキサメタゾン(Dexamethasone palmitate)、ヒドロコルチゾン(Hydrocortisone)、ピバル酸フルメタゾン(Flumetasone Pivalate)、ブチル酢酸プレドニゾロン(Prednisolone butylacetate)、ブデソニド(Budesonide)、プラステロンスルホネート(Prasterone sulfonate)、フランカルボン酸モメタゾン(Mometasone Furoate)、フルオシノニド(Fluocinonide)、フルオシノロンアセトニド(Fluocinolone Acetonide)、フルドロキシコルチド(Fludroxycortide)、フルニソリド(Flunisolide)、プレドニゾロン(Prednisolone)、プロピオン酸アルクロメタゾン(Alclometasonedi propionate)、プロピオン酸クロベタゾール(Clobetasol propionate)、プロピオン酸デキサメタゾン(Dexamethasone propionate)、プロピオン酸デプロドン(Deprodone propionate)、プロピオン酸フルチカゾン(Fluticasone propionate)、プロピオン酸ベクロメタゾン(Beclometasone dipropionate)、ベタメタゾン(Betamethasone)、メチルプレドニゾロン(Methylprednisolone)、メチルプレドニゾロンスレプタネート(Methylprednisolone suleptanate)、メチルプレドニゾロンナトリウムスクシネート(Methylprednisolone sodium succinate)、モメタゾンフランカルボネート(Mometasone furoate)、リン酸デキサメタゾンナトリウム(Dexamethasone Sodium Phosphate)、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム(Hydrocortisone Sodium Phosphate)、リン酸プレドニゾロンナトリウム(Prednisolone sodium phosphate)、吉草酸ジフルコルトロン(Diflucortolone valerate)、吉草酸デキサメタゾン(Dexamethasone Valerate)、吉草酸ベタメタゾン(Betamethasone Valerate)、吉草酸酢酸プレドニゾロン(Prednisolone Valerate-Acetate)、酢酸コルチゾン(Cortisone acetate)、酢酸ジフロラゾン(Diflorasone diacetate)、酢酸デキサメタゾン(Dexamethasone acetate)、酢酸トリアムシノロン(Triamcinolone acetate)、酢酸パラメサゾン(Paramethason acetate)、酢酸ハロプレドン(Halopredone Acetate)、酢酸フルドロコルチゾン(Fludrocortisone acetate)、酢酸プレドニゾロン(Prednisolone acetate)、酢酸メチルプレドニゾロン(Methylprednisolone acetate)、酪酸クロベタゾン(Clobetasone butyrate)、酪酸ヒドロコルチゾン(Hydrocortisone Butyrate)、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン(Hydrocortisone Butyrate Propionate)、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン(Betamethasone butyrate propionate)等)、抗不安薬(例えば、γ−オリザノール(γ-oryzanol)、アルプラゾラム(Alprazolam)、エチゾラム(Etizolam)、オキサゼパム(Oxazepam)、オキサゾラム(Oxazolam)、クエン酸タンドスピロン(Tandospirone citrate)、クロキサゾラム(Cloxazolam)、クロチアゼパム(Clotiazepam)、クロラゼプ酸二カリウム(Clorazepate dipotassium)、クロルジアゼポキシド(Chlordiazepoxide)、ジアゼパム(Diazepam)、トフィソパム(Tofisopam)、トリアゾラム(Triazolam)、パモ酸ヒドロキシジン(Hydroxyzine pamoate)、塩酸ヒドロキシジン(Hydroxyzine hydrochloride)、塩酸ヒドロキシルジン(Hydroxyzine hydrochloride)、プラゼパム(Prazepam)、フルジアゼパム(Fludiazepam)、フルタゾラム(Flutazolam)、フルトプラゼパム(Flutoprazepam)、フルニトラゼパム(Flunitrazepam)、ブロマゼパム(Bromazepam)、メキサゾラム(Mexazolam)、メダゼパム(Medazepam)、ロフラゼプ酸エチル(Ethyl loflazepate)、ロラゼパム(Lorazepam)等)、抗うつ薬(例えば、塩酸デシプラミン(desipramine hydrochloride)、塩酸ノルトリプチリン(nortriptyline hydrochloride)、アモキサピン(amoxapine)、塩酸マプロチリン(maprotiline hydrochloride)、塩酸ミアンセリン(mianserin hydrochloride)、塩酸イミプラミン(imipramine hydrochloride)、塩酸アミトリプチリン(amitriptyline hydrochloride)、塩酸クロミプラミン(clomipramine hydrochloride)、マレイン酸トリミプラミン(trimipramine maleate)、塩酸ロフェプラミン(lofepramine hydrochloride)、塩酸ドスレピン(dosulepin hydrochloride)、塩酸トラゾドン(trazodone hydrochloride)、マレイン酸フルボキサミン(fluvoxamine maleate)、塩酸パロキセチン水和物(paroxetine hydrochloride hydrate)、塩酸ミルナシプラン(milnacipran hydrochloride)、塩酸ミアンセリン(mianserin hydrochloride)、マレイン酸セチプチリン(setiptiline maleate)、アモキサピン(amoxapine)等)、抗てんかん薬(例えば、アセタゾラミド(Acetazolamide)、アセチルフェネトライド(Acetylpheneturide)、エトスクシミド(Ethosuximide)、エトトイン(Ethotoin)、カルバマゼピン(Carbamazepine)、クロナゼパム(Clonazepam)、クロバザム(Clobazam)、ジアゼパム(Diazepam)、スルチアム(Sultiame)、ゾニサミド(Zonisamide)、トリメタジオン(Trimethadione)、ニトラゼパム(Nitrazepam)、バルプロ酸(Valproate)、バルプロ酸ナトリウム(Sodium valproate)、フェニトイン(Phenytoin)、フェノバルビタール(Phenobarbital)、フェノバルビタールナトリウム(Phenobarbital sodium)、プリミドン(Primidone)、メタルビタール(Metharbital)、メホバルビタール(Mephobarbital)、炭酸脱水酵素阻害薬等)などが挙げられる。
また、リマプロスト類の治療効果を補完および/または増強する他の薬剤には、上記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
さらに、リマプロスト類および/または他の薬剤による薬物治療を、その他の保存的療法(安静、頚椎外固定、牽引療法、神経ブロック療法(頚部硬膜外ブロック、頚部神経根ブロック等)、物理療法(電気療法、マイクロ波等)、温熱療法(ホットパック、レーザー等)、運動療法(等尺性抵抗運動、ストレッチング等)等)や手術療法と組み合わせて用いてもよい。
製剤
リマプロスト類は、必要に応じて、医薬として許容される添加剤を加え、単独製剤または配合製剤として汎用されている技術を用いて製剤化することができる。製剤化する際、リマプロスト類としては、前記式(I)または前記式(II)で示される化合物のいずれを用いてもよいが、式(II)で示される化合物を用いることが好ましい。
リマプロスト類を含有する固形製剤を製造する場合、リマプロスト類の他に、さらに添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、固形製剤を製造する際に一般的に使用されるものであればよく、例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、矯味剤、矯臭剤、界面活性剤、香料、着色剤、抗酸化剤、隠蔽剤、静電気防止剤、流動化剤、湿潤剤等の1種または2種以上を用いることができる。
賦形剤としては、例えば、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、乳糖、異性化乳糖、還元乳糖、ショ糖、D−マンニトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、パラチノース、トレハロース、ソルビトール、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、結晶セルロース、タルク、無水ケイ酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、デキストラン(例えば、デキストラン、デキストラン40、デキストラン70等)、プルラン、デキストリン、アルファー化デンプン等が挙げられる。結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、部分アルファー化デンプン、アルファー化デンプン、アルギン酸ナトリウム、プルラン、アラビアゴム末、ゼラチン、デキストリン等が挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、タルク、ポリエチレングリコール等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルスターチ、トウモロコシデンプン等が挙げられる。矯味剤としては、例えば白糖、D−ソルビトール、キシリトール、クエン酸、アスコルビン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、グルタミン酸ナトリウム、5’−イノシン酸ナトリウム、5’−グアニル酸ナトリウム等が挙げられる。矯臭剤としては、例えばトレハロース、リンゴ酸、マルトース、グルコン酸カリウム、アニス精油、バニラ精油、カルダモン精油等が挙げられる。界面活性剤としては、例えばポリソルベート(ポリソルベート80等)、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン共重合物、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。香料としては、例えばレモン油、オレンジ油、メントール、はっか油等が挙げられる。着色剤としては、例えば酸化チタン、食用黄色5号、食用青色2号、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄等が挙げられる。抗酸化剤としては、例えばアスコルビン酸ナトリウム、L−システイン、亜硫酸ナトリウム、ビタミンE等が挙げられる。隠蔽剤としては、例えば酸化チタン等が挙げられる。静電気防止剤としては、例えばタルク、酸化チタン等が挙げられる。流動化剤としては、例えば軽質無水ケイ酸、タルク、含水二酸化ケイ素等が挙げられる。湿潤剤としては、例えばポリソルベート80、ラウリル酸硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、マクロゴール、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等が挙げられる。
これらの添加剤は、一般的に経口投与製剤に通常用いられる割合で配合される。また、上記以外にも、公知の文献、例えば、薬事日報社2000年刊「医薬品添加物事典」(日本医薬品添加剤協会編集)等に記載されているような添加剤を用いてもよい。また、各添加剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
リマプロスト類を含有する固形製剤は公知の方法で製造することができ、例えば、リマプロスト類および上記添加剤を、転動造粒機、撹拌造粒機、流動造粒機、遠心転動造粒機、乾式造粒機等を用いて、造粒することにより顆粒を製造することができる。
該固形製剤は、例えば上記方法で得られる顆粒をそのまま顆粒剤として用いることができる。また、本発明において、固形製剤には、上記顆粒を含有するカプセル剤も含まれる。カプセル剤は公知の方法で製造することができ、例えば前記顆粒、さらに必要に応じて添加剤を添加したものを硬カプセル(例えば、ゼラチンカプセル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセル、プルランカプセル、ポリビニルアルコール(PVA)カプセル等)にカプセル充填機を用いて充填することにより、行なうことができる。また、本発明に用いられる製剤には、上記顆粒を含有する錠剤も含まれる。錠剤は公知の方法で製造することができる。例えば上記顆粒および必要に応じて添加剤を均等に混合し、回転式打錠機等によって圧縮成型して素錠を得、該素錠をそのまま錠剤にして使用してもよく、必要に応じてさらにコーティング基剤を用いて被覆してもかまわない。また、造粒を行わずに薬物等を含有する混合末を調製し、それを回転式打錠機等によって錠剤化することもできる。さらに、上記顆粒の代わりに、リマプロスト類および賦形剤を溶媒(例えば水、有機溶媒(例えば、エタノール、アセトン等)、またはそれらの混合溶媒等)に溶解し、常法に従って凍結乾燥した凍結乾燥品を用いて錠剤を製造してもよい。すなわち、リマプロスト類を含有する凍結乾燥品を粉砕した後、必要に応じて添加剤を添加して混合し、打錠することによって錠剤にしてもよい。
リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物は頚部脊髄血流増加作用、および頚部脊髄の神経機能改善作用を有する。したがって、頚椎症、特に、圧迫性頚髄症に対して有効である。また、リマプロスト類は頚椎症の種々の症状のなかでも、特に上肢のしびれおよび/または上肢の痛みの緩和に有効であり、特に両側性のものに有効である。
また、リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を、リマプロストに換算して1日15μg又は30μg、2〜52週間、毎日連続して投与することにより、頚椎症が効果的に治療され、または頚椎症の症状の進展が効果的に抑制される。これらのリマプロスト類は経口投与が可能であるため、良好なコンプライアンスが得られる。また、リマプロスト類は毒性が無いため、本発明の医薬は極めて安全である。
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1(リマプロスト類のラット頚部脊髄血流に対する作用)
ラットにウレタン1.5g/kgを腹腔内投与して麻酔し、仰臥位にて、左総頚動脈に血圧および心拍数測定用のカニューレを挿入した。静脈内持続投与を行うため、尾静脈に翼付静注針を留置した。ついで、ラットを腹位に反転させ、頚部を正中に沿って切開し、第2〜5頚椎に椎弓切除術を施して脊髄組織を露出させた。露出部周辺を止血した後、37℃に設定した保温パッド上にラットを移した。頚部脊髄血流量は、レーザー組織血流計および非接触用プローブを用いて測定し、LINEARCORDERにて記録した。平均血圧および心拍数は、左総頚動脈に接続したカニューレより圧トランスデュ−サを介し、Pressure Processor Amplifierを用いて測定し、LINEARCORDERにて記録した。被験物質および対照物質は、平均血圧、心拍数および頚部脊髄血流量が安定しているのを確認した後、動物実験用シリンジポンプを用いて4mL/hの投与速度で尾静脈より30分間静脈内持続投与した。被験物質である式(II)で示される化合物の投与用量は、リマプロストに換算して10、30および100ng/kg/minとした。また、対照物質としてα−シクロデキストリンを用いた。投与液はそれぞれ生理食塩液を用いて調製した。
その結果、式(II)で示される化合物は、リマプロストに換算して30および100ng/kg/minの静脈内持続投与により、α−シクロデキストリンと比較して正常ラットの頚部脊髄血流量を増加させた。これより、リマプロスト類は、頚部脊髄血流増加作用を有することが示唆された。
実施例2(ヒト圧迫性頚髄症に対する治療効果)
臨床試験として、リマプロスト類の変形性頚椎症に起因する圧迫性頚髄症および頚椎後縦靱帯骨化症に起因する圧迫性頚髄症に対する有効性について、プラセボを対照とした二重盲検比較試験により検討する。
<試験対象患者基準>
下記の基準を満たす患者に対して試験を実施する。
1)性別:不問
2)年齢(同意取得時):20歳以上74歳以下の患者
3)入院・外来:外来の患者
4)本登録前24週間以内の画像検査(単純X線かつMRI)にて以下の(1)および(2)の両方を満たし、臨床所見より圧迫性頚髄症(頚椎症性脊髄症あるいは頚椎後縦靱帯骨化症)と診断された患者
(1)単純X線像で椎間狭小、椎体後方骨棘(頚椎症性脊髄症)あるいは後縦靱帯骨化(頚椎後縦靱帯骨化症)を認める。
(2)単純X線像でみられる病変部位で、MRI上脊髄圧迫所見を認める。
5)観察期開始4週間以上前より対象疾患に伴う両側性の上肢(腕や手)しびれ感を呈し、以下の(1)および(2)の両方を満たす患者
(1)観察期終了時の上肢(腕や手)のしびれの程度が、100mmの視覚的アナログスケール(Visual Analog Scale:以下、VASと略す。)において、40mm以上の患者
(2)観察期開始時と観察期終了時の上肢(腕や手)のしびれの程度の差が、100mmのVASにおいて、10mm以内の患者
6)観察期開始時と観察期終了時の日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準JOA score 17(-2)点法の点数の差が0.5点以内の患者
<用法用量および投与期間>
上肢のしびれ等の自覚症状についてはプラセボ効果が高く認められると考えられるため、治療期移行前の自覚症状を正確に評価し、治療期において薬効による自覚症状改善の感度を上げるために、単盲検法によるプラセボ投与の観察期を設ける。
(1)観察期
投与期間:2週間
プラセボ錠を1回2錠、朝食後、昼食後および夕食後の1日3回経口投与する。
(2)治療期
投与期間:8週間
リマプロスト30μg投与群は、式(II)で示される化合物を、リマプロストに換算して5μg含有する錠剤を、1回2錠、朝食後、昼食後および夕食後の1日3回経口投与する。
リマプロスト15μg投与群は、1回あたり、式(II)で示される化合物を、リマプロストに換算して5μg含有する錠剤を1錠およびプラセボ錠1錠の計2錠を、朝食後、昼食後および夕食後の1日3回経口投与する。
プラセボ群は、プラセボ錠を1回2錠、朝食後、昼食後および夕食後の1日3回経口投与する。
<有効性の評価>
(1)頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛みの程度の評価
(1−1)視覚的アナログスケール(Visual Analog Scale)による評価
頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛みを100mmのVASにて評価した。被験者は各症状に関して、以下の表1に示す方法において、最近1週間で最もひどい時の程度を記入し、VASの左端から患者が記入した印までの距離(mm)を計測してVAS値とした。また、上肢(腕や手)のしびれ、痛みについて、観察期開始時はひどい方の手の程度を記入し、観察期終了時以降は観察期開始時と同じ手の程度を記入した。評価時期は、観察期開始時、観察期終了時(治療期開始時)、治療期2週後、4週後、6週後、8週後または治療期中止時とした。観察期終了時を基準(0週)として、ΔVAS値=(各評価時のVAS値)−(観察期終了時のVAS値)を算出した。本明細書中、ΔVAS値は各症状の改善の指標であり、値が小さい程、症状が改善されたことを示す。
Figure 2008156232
リマプロスト30μg投与群、リマプロスト15μg投与群およびプラセボ投与群のほぼ同数例、あわせて53例における上肢(腕や手)のしびれについての評価結果を図1に示す。リマプロスト投与によって、経時的にΔVAS値が減少していることから、上肢(腕や手)のしびれが改善されたことが示された。したがって、リマプロスト類は、頚椎症の治療および/または症状進展抑制剤として有用であることが示唆された。
(1−2)言語表現評価スケール(Verbal Rating Scale)による評価
頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛みを言語表現評価スケール(Verbal Rating Scale:以下、VRSと略す。)を用いて評価する。被験者は各症状に関して、以下の表2に示す方法において、最近1週間で最もひどい時の程度を6段階評価で記入する。また、上肢(腕や手)のしびれ、痛みについて、観察期開始時はひどい方の手の程度を記入し、観察期終了時以降は観察期開始時と同じ手の程度を記入する。評価時期は、観察期開始時、観察期終了時、治療期2週後、4週後、6週後、8週後または治療期中止時とする。
Figure 2008156232
(2)10秒テスト(Grip and release test)
観察期終了時、治療期4週後、治療期8週後または治療期中止時において、左手と右手で10秒テスト(手を前につき出し、手掌を下に“グー”“パー”をできるだけ早く遂行させ回数を数える)を実施する。
(3)日本整形外科学会頚髄症治療成績判定基準JOA score 17(-2)点法
観察期開始時、観察期終了時、治療期2週後、4週後、6週後、8週後または治療期中止時に、JOA score 17(-2)点法を用いて、運動機能、知覚機能および膀胱機能に関して評価する。
(4)SF-36 v2日本語版 アキュート版
観察期終了時、治療期8週後、または治療期中止時に、被験者のQOLについて、SF−36(福原俊一等、SF-36v2TM 日本語マニュアル、2004年1月発行、NPO健康医療評価研究機構)を用いたアンケートを実施する。
(5)患者の満足度
治療期8週後または治療期中止時に、上肢(腕や手)のしびれに対する治験薬の効果についての患者の満足度(1.非常に満足、2.満足、3.どちらでもない、4.不満、5.非常に不満の5段階)を評価する。
[製剤例]
本発明に用いられる代表的な製剤例を以下に示す。
製剤例1
デキストラン40を350g秤量し、精製水1875gに溶解した。これに50gのリマプロスト アルファデクスを溶解した後、常法に従い凍結乾燥した。得られた粉末4gにデキストリンを26g、乳糖を252.9g、トウモロコシデンプンを15g、軽質無水ケイ酸を0.6g、ステアリン酸を1.5g混合し、ロータリー式打錠機を用いて、打錠圧800kg/cm2で打錠および60℃、0.1キロパスカル以下、2時間の条件にて乾燥することにより1錠(100mg、6.5mmφ)当り式(I)で示される化合物を5μg含有する錠剤2000錠を得た。
<錠剤(100mg)1錠中の組成>
リマプロスト アルファデクス 0.167 mg
(式(I)で示される化合物として5μg)
デキストラン40 1.167 mg
デキストリン 8.67 mg
乳糖 84.3 mg
トウモロコシデンプン 5.0 mg
軽質無水ケイ酸 0.20 mg
ステアリン酸 0.50 mg
計 100 mg
リマプロスト類は頚部脊髄血流増加作用および頚部脊髄の神経機能改善作用を有し、知覚障害(例えば、頚部痛や肩こり、体幹の絞扼感、上肢(腕や手)のしびれ、上肢(腕や手)の痛み、体幹や下肢のしびれ、体幹や下肢の痛み等)、手指の巧緻運動障害、歩行障害、膀胱直腸障害を緩和することができる。したがって、安全かつ有効な頚椎症治療および/または症状進展抑制剤となりうる。
実施例2で行ったリマプロスト アルファデクス投与による上肢(手および腕)のしびれ改善度を示す。

Claims (25)

  1. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与されることを特徴とする、リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含む頚椎症治療および/または症状進展抑制剤。
  2. 頚椎症が軽度乃至中等度である請求項1記載の剤。
  3. 頚椎症が圧迫性頚髄症である請求項1記載の剤。
  4. 圧迫性頚髄症が変形性頚椎症または頚椎後縦靱帯骨化症に起因する請求項3記載の剤。
  5. 投与期間が2週乃至8週間である請求項1記載の剤。
  6. 投与期間が8週乃至26週間である請求項1記載の剤。
  7. 投与期間が26週乃至52週間である請求項1記載の剤。
  8. 1日1回乃至3回投与される請求項1記載の剤。
  9. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回投与されることにより、リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が投与される請求項8記載の剤。
  10. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される請求項1記載の剤。
  11. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有してなる頚部脊髄血流増加剤。
  12. 第2乃至第5頚椎下脊髄の組織血流を増加させる請求項11記載の剤。
  13. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与される請求項11記載の剤。
  14. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される請求項11記載の剤。
  15. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有してなる頚部脊髄の神経機能改善剤。
  16. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与される請求項15記載の剤。
  17. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される請求項15記載の剤。
  18. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含有してなる上肢のしびれおよび/または上肢の痛みの緩和剤。
  19. 上肢のしびれおよび/または上肢の痛みが両側性である請求項18記載の剤。
  20. リマプロストに換算して1日あたり15μgまたは30μgの量が2週乃至52週間毎日投与される請求項18記載の剤。
  21. リマプロストに換算して1回あたり5μgまたは10μgの量が1日3回、2週乃至8週間毎日経口投与される請求項18記載の剤。
  22. リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種をリマプロストに換算して5μg含有する錠剤が、1回1錠または2錠、1日3回、2週乃至52週間毎日投与されることを特徴とする、リマプロスト、その塩、及びリマプロストを含む包接化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を有効成分として含む頚椎症治療および/または症状進展抑制剤。
  23. 投与期間が2週乃至8週間である請求項22記載の剤。
  24. 第2乃至第5頚椎下脊髄の組織血流を増加させることにより頚椎症を治療し、および/または頚椎症の症状の進展を抑制する請求項22記載の剤。
  25. 頚椎症が両側性の上肢のしびれおよび/または上肢の痛みを呈するものであり、両側性の上肢のしびれおよび/または上肢の痛みを緩和するための請求項22記載の剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104984276A (zh) * 2015-06-16 2015-10-21 刘金 治疗颈型颈椎病的中药组合物及其制备方法

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