JP2008155760A - 車両ドア用インサイドグリップ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザ利便性を向上させた車両ドア用インサイドグリップ構造を提供すること。
【解決手段】車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造に、一端がスイング式ドアの内側に回動可能に軸支され、表面にインサイドグリップが形成されたグリップ本体部材と、このグリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように、該グリップ本体部材を回動駆動させる駆動手段と、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、上記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように回動するのを禁止する禁止手段とを備える。
【選択図】図5
【解決手段】車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造に、一端がスイング式ドアの内側に回動可能に軸支され、表面にインサイドグリップが形成されたグリップ本体部材と、このグリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように、該グリップ本体部材を回動駆動させる駆動手段と、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、上記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように回動するのを禁止する禁止手段とを備える。
【選択図】図5
Description
本発明は、概して、車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造に係り、特に、ユーザ利便性を向上させた車両ドア用インサイドグリップ構造に関する。
従来、車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、車両乗員によるサイドドア閉操作を容易にすることを狙いとして、ドアグリップを、サイドドアに沿った通常位置と室内側への突出位置との間で回動自在となるように、サイドドアに軸支された構造にすると共に、サイドドア開操作時にグリップをサイドドア開度に応じて通常位置から突出位置へ徐々に駆動する駆動機構を設けた、車両ドア用インサイドグリップ構造が開示されている。
特開2000−185551号公報
上記特許文献1記載の従来構造によれば、ドアチェックアームとドアグリップ本体とが常時連動して動くように連結されているため、サイドドア開動作時には当該開動作に伴ってドアグリップが常にサイドドアから離れる方向へ開くと共に、そのときのドアグリップの車室内側への突出量はサイドドア開度に比例する。
このような構造では、サイドドア開度が比較的小さい範囲(例えば、全閉を超えて半開までの範囲、など)においてもドアグリップ本体が必ず車室内側へ突出していることになり、ユーザのスムーズな乗降動作の妨げとなる可能性がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ユーザ利便性を向上させた車両ドア用インサイドグリップ構造を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第一の態様は、車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造であって、一端がスイング式ドアの内側に回動可能に軸支され、表面にインサイドグリップが形成されたグリップ本体部材と、このグリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように、該グリップ本体部材を回動駆動させる駆動手段と、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、上記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように回動するのを禁止する禁止手段とを有する車両ドア用インサイドグリップ構造である。
上記第一の態様において、例えば、上記駆動手段はリンクアームを有し、上記リンクアームの一端はチェッカーアームに連結され、上記リンクアームの他端は上記グリップ本体部材に形成されたガイド溝と嵌合され、上記リンクアームは上記チェッカーアームがドア開に応じて引っ張られたときに上記他端が上記ガイド溝内を上記引っ張り方向とは逆向きに移動しながら上記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧するように、長手方向中央部で回動可能に支持され、上記禁止手段は上記ガイド溝と一体に形成された該ガイド溝の延長部分を有し、上記ガイド溝の延長部分は、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、上記チェッカーアームが上記リンクアームの一端を引っ張り、上記リンクアームの他端が当該ガイド溝の延長部分内を上記引っ張り方向とは逆向きに移動しても、上記リンクアームの他端が上記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧しないように上記リンクアームを空転させる形状を有する。
上記第一の態様によれば、ドア開度が上記所定の開度を超えて全開まではグリップ本体をドア開度に応じて車室内方向へ突出させて車両乗員によるサイドドア閉操作を容易にすることができると共に、ドア開度が全閉から上記所定の開度までの間はグリップ本体を車室内方向へ突出させないようにして乗員の乗降動作を妨げないようにすることができるため、車両用スイング式ドアにおけるドア閉動作の容易さとスムーズな乗降動作の実現とを適切に両立させることができる。
上記目的を達成するための本発明の第二の態様は、車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造であって、一端が車体に回動可能に軸支され、表面にインサイドグリップが形成されたグリップ本体部材と、このグリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように、該グリップ本体部材を回動駆動させる駆動手段と、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、上記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように回動するのを禁止する禁止手段とを有する車両ドア用インサイドグリップ構造である。
上記第二の態様において、例えば、上記駆動手段は、ドアレールと、リンクアームとを有し、上記リンクアームの一端は上記グリップ本体部材に固定され、上記リンクアームの他端には上記ドアレール上を転動可能に構成された転動部材が設けられ、上記ドアレールは、上記転動部材が該ドアレール上を転動するときに上記リンクアームが上記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧するように、ドアに固定され、上記禁止手段は、上記ドアレールと一体に形成された該ドアレールの延長部分を有し、上記ドアレールの延長部分は、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、上記転動部材が上記ドアレール上を転動しても、上記リンクアームが上記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧しない形状を有する。
上記第二の態様によれば、ドア開度が上記所定の開度を超えて全開まではグリップ本体をドア開度に応じて車室内方向へ突出させて車両乗員によるサイドドア閉操作を容易にすることができると共に、ドア開度が全閉から上記所定の開度までの間はグリップ本体を車室内方向へ突出させないようにして乗員の乗降動作を妨げないようにすることができるため、車両用スイング式ドアにおけるドア閉動作の容易さとスムーズな乗降動作の実現とを適切に両立させることができる。
なお、上記第一及び第二の態様において、上記所定の開度は、グリップ本体部材がドアと一体となって動く角度領域とグリップ本体部材がドアから離れて車室内側へ開く角度領域とのバランスを考慮して、例えば、半開度(全閉と全開の間の中央値)を含む所定の範囲内に制限されることが好ましいが、実際には、ドアフレームと車体との距離や、ドアの形状・サイズや、車高など様々な乗員の乗降に関連するパラメータを考慮して適宜設定される。
本発明によれば、ユーザ利便性を向上させた車両ドア用インサイドグリップ構造を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
以下、図1〜11を参照して、本発明の一実施例(実施例1)に係る車両ドア用インサイドグリップ構造について説明する。
図1は、本実施例に係る車両ドア用インサイドグリップ構造が採用された左前ドアが全閉時の様子を車室内から見た図である。
図示するように、アームレスト101には、ドアDを開閉させる際にユーザが手を入れるための開口部であるグリップ102が形成されている。また、アームレスト101は、図示するようなドアDの全閉時に、そのドア側の側面がドアDの車室内側の側面と当接し、外観上一体化しているように見える。
このように、本実施例に係るアームレスト101は、ドアD全閉時には通常の位置にあり、着座した乗員にとって邪魔となるものではない。
図2は、図1に示したようなドアD全閉時におけるアームレスト101とドアDとの連結の様子を示す概略図である。
アームレスト101の車両フロント側の一端は、地面に対して略垂直に設けられた軸103によってドアDに対して軸支されている。すなわち、アームレスト101は、ドアDに対して相対的に、軸103まわりに回動可能に構成されている。
また、アームレスト101は、リンクアーム104によっても、ドアDと連結されている。
リンクアーム104は、地面に対して略垂直に設けられた軸105によってドアDに対して軸支されている。すなわち、リンクアーム104は、その長手方向の略中央であってアームレスト101外の位置に設置された軸105まわりに回動可能に構成されている。
リンクアーム104のドアD側端には、ドアDに沿って配設され、ドアDに沿った平行移動のみ可能なように構成されたロッド106が連結されている。ロッド106は、地面に対して略垂直な面でリンクアーム104と相対的に回転可能に連結される。ロッド106の他端は、チェッカー107を介して、車体に連結されている。
リンクアーム104のアームレスト101側端には、一端がリンクアーム104に連結されると共に、他端が、アームレスト101内に形成された略L字形のガイド溝108と嵌合し、ガイド溝108から抜けることなく、ガイド溝108に沿って平行移動可能に構成された連結部材109が設けられる。
図3は、本実施例に係るアームレスト101の側面図である。
アームレスト101には、上述のグリップ102と、軸103を通すための穴103’と、リンクアーム104を挿入するための空間Sとが形成されている。
空間Sの底面に上述のガイド溝108が形成されており、リンクアーム104のアームレスト101側端が連結部材109によってガイド溝108と連結されている。
図4は、本実施例に係る車両ドア用インサイドグリップ構造が採用された左前ドアが半開時の様子を車両後方から見た図である。
図示するように、グリップ102が形成されたアームレスト101は、ドアDが半開の状態まで、ドアDが全閉の状態(図1)と同じ状態を維持する。すなわち、アームレスト101は、そのドア側の側面をドアDの車室内側面に当節させた状態で、ドアDの図示しない車体に対する回動動作にドアDと一体となって追従し、図示しない車体に対して相対的に移動する。
図5は、ドアDが図4に示したような半開状態のときのリンクアーム104とガイド溝108との位置関係を示す図である。
図2に示した全閉状態からドアDが開いていくに従い、軸105がドアDと共に車両外側へ移動し、図示しない車体に連結されたロッド106が図における右方向へ引っ張られたのと同じ状態となるため、リンクアーム104は軸105を中心として図における時計回りに回転する。このリンクアーム104の回転により、リンクアーム104のガイド溝108との嵌合端109は、図2に示したような略L字形のガイド溝108の一端(図では右端)から、ガイド溝108に沿って、図4に示すような略L字形の曲がり角部へと移動する。
ガイド溝108のうち、このようなドアD開度の全閉から半開に対応した部分(図では略L字形の右端から曲がり角部まで)の形状は、リンクアーム104が軸105を中心に自由回転できるように設計される。すなわち、ドアDが全閉状態から半開状態へ回動されるとき又は半開状態から全閉状態へ回動されるとき、ガイド溝108がリンクアーム104の連結部材109を押圧せず、リンクアーム104が負荷なく軸105まわりに回転できるように、ガイド溝108の形状が決定される。
換言すれば、ガイド溝108のうち、このようなドアD開度の全閉から半開に対応した部分の形状は、リンクアーム104のうち軸105からガイド溝108との嵌合端109までを半径とした円弧に相当する。
このようにして、ドアD開度が全閉〜半開のときには、リンクアーム104がアームレスト101に対して空転し、アームレスト101がドアDに対して何ら相対的に移動しないため、アームレスト101がドアDと一体となって移動することが実現される。
換言すれば、このようなガイド溝108の形状により、ドアD開度が全閉〜半開のときにアームレスト101がリンク機構によって車室内側へ突出されることが禁止される。
このように、本実施例によれば、ドアDが全閉から半開までの状態において、アームレスト101が車室内方向へ突出しないようにされるため、図6に示すように、ドアD開度が半開以下という比較的小さい開度領域において、アームレスト101がユーザUの乗降の妨げとならず、ユーザUのスムーズな車両への乗降が実現される。
図7は、本実施例に係る車両ドア用インサイドグリップ構造が採用された左前ドアが全開時の様子を車両後方から見た図である。
図示するように、グリップ102が形成されたアームレスト101は、ドアDが半開の状態から全開の状態までは、アームレスト101がドアDから離れて、ドアD開度に応じて車室内方向へ突出する。すなわち、アームレスト101は、ドアD開度に応じて、軸103を中心として、車室内方向へ向けてドアDに対して相対的に回動する。
図8は、ドアDが図5に示したような全開状態のときのリンクアーム104とガイド溝108との位置関係を示す図である。
図5に示した半開状態からドアDが開いていくに従い、図示しない車体に連結されたロッド106が図における右方向へ引っ張られ、リンクアーム104は軸105を中心として図における時計回りに回転する。このリンクアーム104の回転により、リンクアーム104のガイド溝108との嵌合端109は、図5に示したような略L字形のガイド溝108の曲がり角部から、ガイド溝108に沿って、図8に示すような略L字形の他端(図では左端)へと移動する。
ガイド溝108のうち、このようなドアD開度の半開から全開に対応した部分(図では略L字形の曲がり角部から左端まで)の形状は、リンクアーム104の結合部材109がガイド溝108によって案内されるように設計される。すなわち、ドアDが半開状態から全開状態へ回動されるとき又は全開状態から半開状態へ回動されるとき、リンクアーム104の連結部材109がガイド溝108を押圧し、アームレスト101が軸103まわりに回動する。
このようにして、ドアD開度が半開〜全開のときには、ドアDに軸支されたリンクアーム104のガイド溝108との嵌合端109のうごきがガイド溝108によって制限されることにより、アームレスト101がリンクアーム104によって車室内方向へ押圧され、アームレスト101が軸103まわりに回転してドアDに対して相対的に回動する。すなわち、アームレスト101がドアDと一体となって移動する状態が解除・解放される。
このように、本実施例によれば、ドアDが半開から全開までの状態において、アームレスト101が車室内方向へ突出するようにされる。これにより、例えば図9に示すように、ユーザU乗降時にユーザUの特に頭部・肩部とドアDの特に上部フレームとの間の間隔Tを十分に広く確保しつつ、ユーザUが手をつくアームレスト101部分がユーザUの近くに位置するようにすることができるため、乗降のしやすさを維持したまま、ユーザUが頭や肩をドアフレームに打ったり、圧迫感を感じたりすることがない。
また、ドアD開度が半開を超えて全開までの開度領域においては、ドアD開度に応じてアームレスト101が車室内方向へ突出しているため、例えば図10に示すように、着座状態の乗員がドアDを閉めようとした際に容易にアームレスト101に設けられたグリップ102に手が届くようになるため、着座状態からのドア閉動作が容易となる。
さらに、アームレスト101をドアDに対して軸支する軸103の部位をドアヒンジと同様の部材を用いて強度を確保することにより、例えば図11に示すように、特に降車時に、ユーザUがアームレスト101を立ち上がる際に体重を掛けることのできる支えとして利用することもできるようになる。
このように、本実施例によれば、ドア開度が半開を超えて全開まではグリップが設けられたアームレストをドア開度に応じて車室内方向へ突出させると共に、ドア開度が全閉から半開までの間はアームレストを車室内方向へ突出させないようにすることによって、車両用スイング式ドアにおける着座状態からのドア閉動作の容易さとスムーズな乗降動作の実現とを適切に両立させることができる。
なお、本実施例において、ガイド溝108がストッパとして機能するように構成すれば、チェッカー107を不要とすることも可能である。
以下、図12〜20を参照して、本発明の別の一実施例(実施例2)に係る車両ドア用インサイドグリップ構造について説明する。
図12は、本実施例に係る車両ドア用インサイドグリップ構造が採用された左前ドアが全閉時の様子を車室内から見た図である。
図示するように、アームレスト201には、ドアDを開閉させる際にユーザが手を入れるための開口部であるグリップ202が形成されている。また、アームレスト201は、図示するようなドアDの全閉時に、そのドア側の側面がドアDの車室内側の側面と当接し、外観上一体化しているように見える。
このように、本実施例に係るアームレスト201は、ドアD全閉時には通常の位置にあり、着座した乗員にとって邪魔となるものではない。
図13は、図12に示したようなドアD全閉時におけるアームレスト201とドアDとの連結の様子を示す概略図である。
本実施例において、アームレスト201とドアDとの間には、略並列に延びるドアレール204が設けられる。ドアレール204の略中央は、「くの字」状に変形している。
アームレスト201の車両フロント側の一端は、地面に対して略垂直に設けられた軸203によってドアDに対して軸支されている。また、アームレスト201は、長手方向の略中央部分が略S字状に変形しており、その略S字形部分にドアレール204との結合部材205が係止されている。
結合部材205は、ドアレール204を挟み込む一対のローラ部材206を有する。この一対のローラ部材206は、ドアレール204をそれぞれ反対側から挟み込むように構成されると共に、ドアD開度に応じて、ドアレール204から離れることなく、ドアレール204を挟み込んだまま、ドアレール204上を摺動するように構成される。
ドアレール204の両端にはストッパ207が設けられ、ドアレール204の車両前後方向の動きを制限し、ドアレール204が結合部材205から抜け落ちないように構成される。
図14は、本実施例に係る車両ドア用インサイドグリップ構造が採用された左前ドアが半開時の様子を車両後方から見た図である。
図示するように、グリップ202が形成されたアームレスト201は、ドアDが半開の状態まで、ドアDが全閉の状態(図12)と同じ状態を維持する。すなわち、アームレスト201は、そのドア側の側面をドアDの車室内側面に当節させた状態で、ドアDの図示しない車体に対する回動動作にドアDと一体となって追従し、図示しない車体に対して相対的に移動する。
図15は、ドアDが図14に示したような半開状態のときのアームレスト201とドアレール204との位置関係を示す図である。
図12に示した全閉状態からドアDが開いていくに従い、一対のローラ部材206がドアレール204上を車両前方へ向けて摺動する。そして、図15に示したドアD半開状態において、一対のローラ部材206は、ちょうどドアレール204の略中央に形成された「くの字」状の部位に到達する。
図16は、本実施例に係る車両ドア用インサイドグリップ構造が採用された左前ドアが全開時の様子を車両後方から見た図である。
図示するように、グリップ202が形成されたアームレスト201は、ドアDが半開の状態から全開の状態までは、アームレスト201がドアDから離れて、ドアD開度に応じて車室内方向へ突出する。すなわち、アームレスト201は、ドアD開度に応じて、車室内方向へ向けてドアDに対して相対的に回動する。
図17は、ドアDが図16に示したような全開状態のときのアームレスト201とドアレール204との位置関係を示す図である。
図14に示した半開状態からドアDが開いていくに従い、一対のローラ部材206がドアレール204上を車両前方へ向けて摺動する。そして、図17に示したドアD全開状態において、一対のローラ部材206は、ドアレール204の車両前方端に到達する。
このように、本実施例によれば、ドアDが半開から全開までの状態において、アームレスト201が車室内方向へ突出するようにされる。これにより、例えば図18に示すように、ユーザU乗降時にユーザUの特に頭部・肩部とドアDの特に上部フレームとの間の間隔Tを十分に広く確保しつつ、ユーザUが手をつくアームレスト201部分がユーザUの近くに位置するようにすることができるため、乗降のしやすさを維持したまま、ユーザUが頭や肩をドアフレームに打ったり、圧迫感を感じたりすることがない。
また、ドアD開度が半開を超えて全開までの開度領域においては、ドアD開度に応じてアームレスト201が車室内方向へ突出しているため、例えば図19に示すように、着座状態の乗員がドアDを閉めようとした際に容易にアームレスト201に設けられたグリップ102に手が届くようになるため、着座状態からのドア閉動作が容易となる。
さらに、アームレスト201をドアDに対して軸支する軸203の部位をドアヒンジと同様の部材を用いて強度を確保することにより、例えば図20に示すように、特に降車時に、ユーザUがアームレスト201を立ち上がる際に体重を掛けることのできる支えとして利用することもできるようになる。
このように、本実施例によれば、ドア開度が半開を超えて全開まではグリップが設けられたアームレストをドア開度に応じて車室内方向へ突出させると共に、ドア開度が全閉から半開までの間はアームレストを車室内方向へ突出させないようにすることによって、車両用スイング式ドアにおける着座状態からのドア閉動作の容易さとスムーズな乗降動作の実現とを適切に両立させることができる。
本発明は、スイング式ドアを採用した車両に利用できる。対象車両の動力源種類、燃料種類、外観デザイン、重量、サイズ、走行性能等はいずれも不問である。
101、201 アームレスト
102、202 グリップ
104 リンクアーム
108 ガイド溝
204 ドアレール
206 ロール部材
102、202 グリップ
104 リンクアーム
108 ガイド溝
204 ドアレール
206 ロール部材
Claims (5)
- 車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造であって、
一端がスイング式ドアの内側に回動可能に軸支され、表面にインサイドグリップが形成されたグリップ本体部材と、
前記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように、前記グリップ本体部材を回動駆動させる駆動手段と、
ドア開度が全閉から所定の開度までの間、前記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように回動するのを禁止する禁止手段と、を有することを特徴とする車両ドア用インサイドグリップ構造。 - 請求項1記載の車両ドア用インサイドグリップ構造であって、
前記駆動手段は、リンクアームを有し、
前記リンクアームの一端は、チェッカーアームに連結され、
前記リンクアームの他端は、前記グリップ本体部材に形成されたガイド溝と嵌合され、
前記リンクアームは、前記チェッカーアームがドア開に応じて引っ張られたときに前記他端が前記ガイド溝内を前記引っ張り方向とは逆向きに移動しながら前記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧するように、長手方向中央部で回動可能に支持され、
前記禁止手段は、前記ガイド溝と一体に形成された該ガイド溝の延長部分を有し、
前記ガイド溝の延長部分は、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、前記チェッカーアームが前記リンクアームの一端を引っ張り、前記リンクアームの他端が当該ガイド溝の延長部分内を前記引っ張り方向とは逆向きに移動しても、前記リンクアームの他端が前記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧しないように前記リンクアームを空転させる形状を有する、ことを特徴とする車両ドア用インサイドグリップ構造。 - 車両において、乗員が乗降時に開閉するスイング式ドアに採用される車両ドア用インサイドグリップ構造であって、
一端が車体に回動可能に軸支され、表面にインサイドグリップが形成されたグリップ本体部材と、
前記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように、前記グリップ本体部材を回動駆動させる駆動手段と、
ドア開度が全閉から所定の開度までの間、前記グリップ本体部材がドアに対して車室内方向へ開くように回動するのを禁止する禁止手段と、を有することを特徴とする車両ドア用インサイドグリップ構造。 - 請求項3記載の車両ドア用インサイドグリップ構造であって、
前記駆動手段は、ドアレールと、リンクアームとを有し、
前記リンクアームの一端は、前記グリップ本体部材に固定され、
前記リンクアームの他端には、前記ドアレール上を転動可能に構成された転動部材が設けられ、
前記ドアレールは、前記転動部材が該ドアレール上を転動するときに前記リンクアームが前記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧するように、ドアに固定され、
前記禁止手段は、前記ドアレールと一体に形成された該ドアレールの延長部分を有し、
前記ドアレールの延長部分は、ドア開度が全閉から所定の開度までの間、前記転動部材が前記ドアレール上を転動しても、前記リンクアームが前記グリップ本体部材を車室内方向へ押圧しない形状を有する、ことを特徴とする車両ドア用インサイドグリップ構造。 - 請求項1乃至4のいずれか一項記載の車両ドア用インサイドグリップ構造であって、
前記所定の開度は、半開度を含む所定の範囲内に制限される、ことを特徴とする車両ドア用インサイドグリップ構造。
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