JP2008155473A - コンクリート表面に対する模様形成方法およびそれに用いる化粧マット - Google Patents

コンクリート表面に対する模様形成方法およびそれに用いる化粧マット Download PDF

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Abstract

【課題】着色粒状物の移行性およびその色の発現性に優れたコンクリート表面に対する模様形成方法およびそれに用いる化粧マットを提供する。
【解決手段】化粧マット1の凹凸模様転写面11aに着色粒状物13を接着固定させるための接着層12を、珪酸ソーダを主成分とする無機組成物を用いて形成された水溶性無機層にする。この化粧マット1の凹凸模様転写面11aを接触面にしてコンクリート材料を打設し、コンクリート材料の水分により接着層12の接着力を低減させて、接着層12とともに着色粒状物13をコンクリート表面に移行させるとともに、コンクリート表面を凹凸模様転写面11aの転写により凹凸模様面にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート表面に対する模様形成方法およびそれに用いる化粧マットに関するものである。
コンクリート表面に自然石風の凹凸模様を形成する場合、凹凸模様転写面が形成された化粧マット(化粧型枠)を用い、その凹凸模様転写面をコンクリート表面へ転写させるとともに、そのコンクリート表面を着色する方法が行われる。
その方法は、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、上記化粧マットの凹凸模様転写面に、予め、水溶解性の接着剤(コンクリート材料中の水分やアルカリ成分等によって接着力が低下する接着剤)を用いて着色粒状物を定着させておき、コンクリート材料の打設時に、上記化粧マットの凹凸模様をコンクリート表面に転写させると同時に、上記着色粒状物を、硬化しつつあるコンクリート材料表面に移行埋設させ(上記接着剤はコンクリート材料中の水分によって溶融させ)、この着色粒状物によりコンクリート表面への着色を行う。この方法において用いられる上記水溶解性接着剤としては、主成分がポリビニルアルコールのもの(特許文献1)、水溶性ウレタン樹脂のもの(特許文献2)等があげられる。
特開平6−71623号公報 特開2006−256058号公報
しかしながら、上記特許文献1,2の水溶解性接着剤では、コンクリートの打設条件(凹凸模様転写面の凹凸形状等)や施工環境(温度等)によっては、水溶解性がばらつき、その結果、着色粒状物の一部がコンクリート表面に移行しなかったり、色目の不具合が発生したりしていた。また、着色粒状物がコンクリート表面に移行した際に、その着色粒状物表面に水溶解性接着剤が付着し、その水溶解性接着剤の有機材料が経時的に劣化することにより、着色粒状物の色が不鮮明になっていた。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、着色粒状物の移行性およびその色の発現性に優れたコンクリート表面に対する模様形成方法およびそれに用いる化粧マットの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、凹凸模様転写面に、吸水により接着力が低下する接着層を介して多数の着色粒状物が分布されている化粧マットを準備し、この化粧マットの上記凹凸模様転写面をコンクリート表面に対する接触面にしてコンクリート材料を打設し、コンクリート材料の水分により上記接着層の接着力を低減させて上記着色粒状物をコンクリート表面に移行埋設させるとともに、コンクリート表面を上記凹凸模様転写面の転写により凹凸模様面に形成する、コンクリート表面に対する模様形成方法であって、上記接着層が、珪酸ソーダを主成分とする無機組成物を用いて形成された水溶性無機層である、コンクリート表面に対する模様形成方法を第1の要旨とする。
また、本発明は、凹凸模様転写面に、吸水により接着力が低下する接着層を介して多数の着色粒状物が分布されている化粧マットであって、上記接着層が、珪酸ソーダを主成分とする無機組成物を用いて形成された水溶性無機層である化粧マットを第2の要旨とする。
本発明者らは、コンクリート表面に対する模様形成方法において、着色粒状物の移行性およびその色の発現性を優れたものにすべく、研究を重ねた。その結果、化粧マットの凹凸模様転写面に形成する接着層を、珪酸ソーダを主成分とする無機組成物を用いて形成された水溶性無機層とすると、所期の目的を達成することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、化粧マットの凹凸模様転写面に形成する上記特定の水溶性無機層(接着層)は、従来のポリビニルアルコール製や水溶性ウレタン樹脂製の接着層と比較して、コンクリート材料を打設した際に、コンクリート材料中の水分により、化粧マットから剥離し易いものとなっている。しかも、上記特定の水溶性無機層は、凹凸模様転写面の凹凸形状による空気溜まり等の存在によりコンクリート材料と接触しない部分があったとしても、その部分の回りのコンクリート材料から上記水溶性無機層に水分が浸透し剥離して、空気溜まりの下側等のコンクリート材料を覆い、着色粒状物を移行させる。このため、全体が模様付けされ、模様付けのなされていないコンクリート表面部分が点在することがない。このように、本発明のコンクリート表面に対する模様形成方法は、水溶性無機層の移行性、ひいては着色粒状物の移行性に優れている。また、コンクリート材料を打設した際には、着色粒状物とともに上記水溶性無機層がコンクリート表面に移行し(但し、上記水溶性無機層は水溶性であるため、その一部はコンクリート材料中の水分により溶解する)、コンクリート表面において、上記水溶性無機層が着色粒状物を覆うようになる。そして、この水溶性無機層は、保護層として作用し、着色粒状物の色の経時的変化を防止する。しかも、上記水溶性無機層は透明であり、無機質からなるため、有機系材料のような樹脂の劣化に基づく変色ないしそれによる色のくすみも生じず、このことから、着色粒状物の色の発現性にも優れている。
本発明のコンクリート表面に対する模様形成方法では、用いる化粧マットが、その凹凸模様転写面に、珪酸ソーダを主成分とする無機組成物を用いて形成された、水分により剥離し易い透明な水溶性無機層(接着層)が形成され、その水溶性無機層を介して多数の着色粒状物が分布されたものとなっている。このため、コンクリート材料を打設すると、そのコンクリート材料中の水分により、上記特定の水溶性無機層は、化粧マットから簡単に剥離して、着色粒状物とともにコンクリート表面に移行し、コンクリート表面において、着色粒状物を覆うようになる。このように、上記特定の水溶性無機層は、水分により剥離し易く、しかも透明であるため、本発明のコンクリート表面に対する模様形成方法は、着色粒状物の移行性に優れるとともに、着色粒状物の色の発現性に優れている。さらに、上記水溶性無機層がコンクリート表面に移行するため、コンクリート表面を強化するとともに、コンクリート表面の劣化(塩害や酸性雨による中性化)を防止することができる。
また、本発明の化粧マットは、その凹凸模様転写面に、上記特定の水溶性無機層(接着層)を介して多数の着色粒状物が分布されているため、本発明のコンクリート表面に対する模様形成方法に用いると、着色粒状物の移行性およびその色の発現性を優れたものにすることができる。さらに、コンクリート表面に上記水溶性無機層を移行させることができ、これにより、コンクリート表面を強化することができるとともに、コンクリート表面の劣化(塩害や酸性雨による中性化)を防止することができる。
特に、上記無機組成物に、パーフルオロアルキル化合物およびフタル酸ジエチルが含有されている場合には、水溶性無機層(接着層)が形成される凹凸模様転写面が発泡スチロール製のときに有効である。すなわち、発泡スチロールは、通常、液体をはじくが、上記パーフルオロアルキル化合物は、液状の上記無機組成物が化粧マット(発泡スチロール)の表面ではじかないようにする作用をする。また、上記フタル酸ジエチルは、化粧マット(発泡スチロール)の表面を溶かして液状にし、液状の上記無機組成物を化粧マット(発泡スチロール)の表面になじませる作用をする。これらパーフルオロアルキル化合物とフタル酸ジエチルの作用により、上記無機組成物を用いて形成された水溶性無機層(接着層)は、凹凸模様転写面が発泡スチロール製であっても、その凹凸模様転写面に均一に形成される。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
本発明のコンクリート表面に対する模様形成方法は、図1に示すような、接着層12を介して多数の着色粒状物13が分布された凹凸模様転写面11aを有する化粧マット1を準備し、この化粧マット1の上記凹凸模様転写面11aを、コンクリート表面に対する接触面にしてコンクリート材料を打設し、コンクリート材料の水分により上記接着層12の接着力を低減させて、上記着色粒状物13をコンクリート表面に移行埋設させるとともに、コンクリート表面を上記凹凸模様転写面11aの転写により凹凸模様面にすることにより、行われる(図2,図3参照)。そして、本発明では、上記接着層12が、珪酸ソーダ(水ガラス)を主成分とする無機組成物を用いて形成された水溶性無機層になっており、これにより、上記接着層12が、略層の形を保持した状態でコンクリート表面に移行するようになっている。これが本発明の特徴である。
より詳しく説明すると、上記化粧マット1は、凹凸模様転写面11aが形成された化粧マット基材11と、その凹凸模様転写面11aの表面に形成された接着層(上記特定の水溶性無機層)12と、この接着層12の表面に接着固定された着色粒状物13とからなっている。上記化粧マット基材11の形成材料としては、特に限定されるものではないが、通常、剛性発泡ウレタン樹脂,発泡スチロール等が用いられ、その作製は、型成型により行われる。これにより、上記化粧マット基材11は、打設時に打ち込まれるコンクリート材料に対して充分な機械的強度を有するものに形成される。そして、上記凹凸模様転写面11aは、化粧マット基材11の一方の面に形成されており、その背面(反対側の面)は、通常、平坦面に形成されている。さらに、上記化粧マット基材11の少なくとも凹凸模様転写面11aには、気泡を殆ど有しないスキン層が形成されていることが好ましい。これにより、上記凹凸模様転写面11aは優れた表面平滑性が得られるからである。なお、上記凹凸模様転写面11aの形状は、本発明では特に限定されるものではない。
上記接着層12は、珪酸ソーダを主成分とする無機組成物(液状)を、上記化粧マット基材11の凹凸模様転写面11aに塗布した後乾燥させることにより形成された透明な水溶性無機層になっている。この接着層(水溶性無機層)12の厚みは、着色粒状物13の接着固定性等の観点から、0.05〜0.8mmの範囲内に設定することが好ましい。ここで、「水溶性無機層」とは、打設されたコンクリート材料の水分により、化粧マット基材11との接着力が低下し、その一部は溶解するものの、略層の形を保持した状態でコンクリート表面に移行することができる無機層のことをいう。また、上記主成分とは、組成物の特性に大きな影響を与えるもののことを意味し、全体(無機組成物)の過半を占める成分のことを意味する。
なお、上記無機組成物には、非晶質二酸化珪素(シリカ系遥変剤)を含有させてもよい。この非晶質二酸化珪素は、液状の無機組成物の粘度を調整し、その液状の無機組成物を凹凸模様転写面11aに塗布した際に、その液状の無機組成物が凹凸模様転写面11aで垂れ難くする作用をする。そして、液状の無機組成物の粘度を適正にして接着層(水溶性無機層)12の形成性を良好にする観点からは、珪酸ソーダ100重量部に対し、非晶質二酸化珪素が1〜2重量部の範囲内で含有されていることが好ましい。
特に、化粧マット基材11として発泡スチロール製のものを用いる場合、上記無機組成物に、パーフルオロアルキル化合物(フッ素系界面活性剤)およびフタル酸ジエチル(エステル)を含有させることが好ましい。その理由は、つぎのとおりである。すなわち、発泡スチロールは、通常、液体をはじくが、上記パーフルオロアルキル化合物は、液状の上記無機組成物が化粧マット(発泡スチロール)1の表面ではじかないようにする作用をする。また、上記フタル酸ジエチルは、化粧マット(発泡スチロール)1の表面を溶かして液状にし、液状の上記無機組成物を化粧マット(発泡スチロール)1の表面になじませる作用をする。これらパーフルオロアルキル化合物とフタル酸ジエチルの作用により、上記無機組成物を用いて形成された接着層(水溶性無機層)12は、化粧マット基材11の凹凸模様転写面11aが発泡スチロール製であっても、その凹凸模様転写面11aに均一に形成されるからである。この場合、接着層(水溶性無機層)12を均一に形成し易くなる観点から、上記無機組成物におけるパーフルオロアルキル化合物の含有割合は、珪酸ソーダ100重量部に対し、2重量部以下に設定され、フタル酸ジエチルの含有割合は、珪酸ソーダ100重量部に対し、5重量部以下に設定されることが好ましい。
上記着色粒状物13としては、特に限定されないが、天然石の着色砕石粒,セラミック粒子,ガラス粒子,セメント粉等が用いられる。上記着色粒状物13の平均粒径は、通常、10μm〜15mmの範囲内に設定され、好ましくは10μm〜10mmの範囲内である。そして、上記着色粒状物13を多数、上記接着層12に分布させる方法としては、上記接着層12に多数の着色粒状物13を散布し、接着層12の乾燥(硬化)により、接着層12に定着させる方法等があげられる。
つぎに、上記化粧マット1を用いた、本発明の、コンクリート表面に対する模様形成方法の一例を詳細に説明する。
まず、図1に示すような化粧マット1を、先に述べたような方法により作製する。つぎに、図2に示すように、上記化粧マット1の凹凸模様転写面11aと、別途準備した型枠3とを、正面対設状態となるよう配置し、さらに、上記化粧マット1と型枠3との間の、側方の開口と底部の開口とを、別途準備した板材4で塞ぐ(側方の板材は図示せず)。その後、セメントと水とを混練してなるコンクリート材料2aを調製し、これを、上記化粧マット1と型枠3との間の空隙に、その上部開口から、打設する。そして、そのまま、上記コンクリート材料2aを養成硬化させる。その際に、コンクリート材料2aの水分により、上記接着層12の接着力が低下し、化粧マット基材11の凹凸模様転写面11aから剥離し易い状態となり、また、この接着層12が接着固定していた着色粒状物13が、コンクリート表面に、移行埋設される。そして、コンクリート材料2aを完全に硬化させた後、図3に示すように、化粧マット基材11等を取り外すことにより、着色粒状物13により着色され、その着色粒状物13とともに上記接着層12で覆われた凹凸模様面21が形成されたコンクリート板2を得ることができる。
上記コンクリート表面に対する模様形成方法において、化粧マット1に形成されている接着層12は、打設されたコンクリート材料2aの水分により簡単に剥離してコンクリート板2に移行する。しかも、凹凸模様転写面11aの凹凸形状等により空気溜まりができ、その空気溜まりの部分にコンクリート材料が充填されずにコンクリート材料と接触しない部分があったとしても、従来はその部分は模様が転写されずコンクリート板2の表面がむき出しになるところ、本発明では、その部分の回りのコンクリート材料から接着層12に浸透しその接着力が低下し、上記接着層12が剥離して上記空気溜まりの下側のコンクリート材料を覆い、着色粒状物13を移行させる。これらのことから、上記コンクリート表面に対する模様形成方法は、接着層12の移行性、ひいては着色粒状物13の移行性に優れている。また、上記接着層12は、透明であり、無機質からなるため、作製されたコンクリート板2の凹凸模様面21において着色粒状物13を覆っても、その着色粒状物13の色の発現性に優れている。さらに、上記コンクリート板2の凹凸模様面21を上記接着層12が覆うことにより、その凹凸模様面21を強化するとともに、コンクリート板2を塩害や酸性雨による中性化等の劣化から保護することができる。
つぎに、実施例について従来例と併せて説明する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるわけではない。
〔実施例1〜8の接着層の形成材料の調製〕
珪酸ソーダ(大都産業社製)の水溶液,非晶質二酸化珪素(東ソー社製),パーフルオロアルキル化合物,フタル酸ジエチルを準備し、下記の表1に示す割合で配合することにより、各接着層の形成材料を調製した。また、その25℃での粘度をB型粘度測定器を用いて測定し、下記の表1に併せて示した。
〔従来例1の接着層の形成材料〕
ポリビニルアルコール系の接着層(フエキ社製)を準備した。また、上記と同様に、その25℃での粘度を測定し、下記の表2に併せて示した。
〔従来例2の接着層の形成材料〕
水溶性ウレタン樹脂系の接着層(大原パラヂウム社製)を準備した。また、上記と同様に、その25℃での粘度を測定し、下記の表2に併せて示した。
〔化粧マットの作製〕
所定の凹凸模様転写面(表層部分にスキン層を有する)が形成された、発泡スチロール製化粧マット基材を準備した。つぎに、化粧マット基材の凹凸模様転写面の表面に、上記調製の接着層の形成材料を、実施例1〜8については、2回の吹き付け(各回の吹き付け量:250g/m3 )により塗布し、従来例1,2については、1回の吹き付けにより塗布し、いずれも厚み0.2mmの接着層を形成した。そして、各接着層の面に対し、粒径1〜3mmの範囲内の天然石の着色砕石粒を多数、散布した後、接着層を乾燥させた。このようにして、化粧マットを作製した(図1参照)。
〔発泡スチロール製化粧マット基材への接着層の形成性〕
上記化粧マットの作製において、接着層を形成した際の接着層の状態を目視により評価した。その結果、接着層が均一に形成されたものを○、部分的にむらがあるものを△、明らかに不均一なものを×と評価し、下記の表1,2に併せて示した。
〔着色粒状物の移行性〕
各化粧マットの凹凸模様転写面を、コンクリート表面に対する接触面にしてコンクリート材料(セメントと水とを混練したもの。pH:12〜14)を打設した。その際、コンクリートを良好に充填するために、バイブレーターを使用した。ついで、コンクリート材料を養生,硬化させ、その後、上記化粧基材等を取り外した(図2、図3参照)。そして、コンクリート板表面(凹凸模様面)への着色粒状物の移行状況を目視により評価した。その結果、着色粒状物の移行により全面着色した場合の転写率を「100%」とし、これを基準として転写率(概数)が90%を超えるものを移行性に優れているとして○、70%以上90%以下のものを移行性が少し劣っているとして△、70%未満のものを移行性に劣っているとして×と評価し、下記の表1,2に併せて示した。
〔着色粒状物の色の発現性〕
上記コンクリート板表面(凹凸模様面)に移行した着色粒状物の色の発現性を目視により評価した。その結果、着色粒状物の色が鮮明に発現されているものを○、薄かったり白色化したりして発現されているものを×と評価し、下記の表1,2に併せて示した。
Figure 2008155473
Figure 2008155473
上記結果から、実施例1〜8では、従来例1,2と比較して、着色粒状物の移行性およびその色の発現性に優れていることがわかる。また、実施例4〜6,8では、接着層の形成材料にパーフルオロアルキル化合物およびフタル酸ジエチルの少なくとも一方が含有されていないため、発泡スチロール製化粧マット基材に対しては、接着層の形成性に劣るものの、上記結果のように、着色粒状物の移行性およびその色の発現性に優れている。
本発明の化粧マットの一実施の形態を示す断面図である。 本発明のコンクリート表面に対する模様形成方法を示す断面図である。 上記コンクリート表面に対する模様形成方法を示す断面図である。
符号の説明
1 化粧マット
11a 凹凸模様転写面
12 接着層
13 着色粒状物

Claims (8)

  1. 凹凸模様転写面に、吸水により接着力が低下する接着層を介して多数の着色粒状物が分布されている化粧マットを準備し、この化粧マットの上記凹凸模様転写面をコンクリート表面に対する接触面にしてコンクリート材料を打設し、コンクリート材料の水分により上記接着層の接着力を低減させて上記着色粒状物をコンクリート表面に移行埋設させるとともに、コンクリート表面を上記凹凸模様転写面の転写により凹凸模様面に形成する、コンクリート表面に対する模様形成方法であって、上記接着層が、下記(A)を主成分とする無機組成物を用いて形成された水溶性無機層であることを特徴とするコンクリート表面に対する模様形成方法。
    (A)珪酸ソーダ。
  2. 上記無機組成物が、下記(B)成分を含有しており、その(B)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対し、1〜2重量部の範囲内に設定されている請求項1記載のコンクリート表面に対する模様形成方法。
    (B)非晶質二酸化珪素。
  3. 上記無機組成物に、下記(C)および(D)が含有されている請求項1または2記載のコンクリート表面に対する模様形成方法。
    (C)パーフルオロアルキル化合物。
    (D)フタル酸ジエチル。
  4. 上記無機組成物における(C)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対し、2重量部以下に設定され、(D)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対し、5重量部以下に設定されている請求項3記載のコンクリート表面に対する模様形成方法。
  5. 凹凸模様転写面に、吸水により接着力が低下する接着層を介して多数の着色粒状物が分布されている化粧マットであって、上記接着層が、下記(A)を主成分とする無機組成物を用いて形成された水溶性無機層であることを特徴とする化粧マット。
    (A)珪酸ソーダ。
  6. 上記無機組成物が、下記(B)成分を含有しており、その(B)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対し、1〜2重量部の範囲内に設定されている請求項5記載の化粧マット。
    (B)非晶質二酸化珪素。
  7. 上記無機組成物に、下記(C)および(D)が含有されている請求項5または6記載の化粧マット。
    (C)パーフルオロアルキル化合物。
    (D)フタル酸ジエチル。
  8. 上記無機組成物における(C)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対し、2重量部以下に設定され、(D)成分の含有割合が、(A)成分100重量部に対し、5重量部以下に設定されている請求項7記載の化粧マット。
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