JP2008155257A - 温間粉末成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 断熱構造を簡単に構成でき、且つ既存の金型装置に適用する場合にも大幅な改造を必要としない温間粉末成形装置を提供する。
【解決手段】 粉末材料を加熱・保温するための加熱装置18,19を備えた温間粉末成形装置1であって、上下パンチ金型2,3とダイセット5の間にパンチ用断熱板21,22を配設すると共に、ダイス4とダイセット5の間にダイス用断熱板23を配設した。パンチ用断熱板21,22の少なくとも一面に、一定間隔の円形溝25,27を複数形成して空気通路26,28を構成した。ダイス用断熱板23の少なくとも一面に、一定高さの凸部30を複数形成して空間部31を構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 粉末材料を加熱・保温するための加熱装置18,19を備えた温間粉末成形装置1であって、上下パンチ金型2,3とダイセット5の間にパンチ用断熱板21,22を配設すると共に、ダイス4とダイセット5の間にダイス用断熱板23を配設した。パンチ用断熱板21,22の少なくとも一面に、一定間隔の円形溝25,27を複数形成して空気通路26,28を構成した。ダイス用断熱板23の少なくとも一面に、一定高さの凸部30を複数形成して空間部31を構成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、粉末材料を加熱・保温するための加熱装置を備えた温間粉末成形装置に関する。
温間粉末成形装置には、粉末材料を加熱・保温するための加熱装置が備えられているため、加熱装置が発する熱によりガイドポストと軸受との間やガイドロッドと軸受などの間に温度差を生じ、きしみやかじりなどの作動不良を招くという問題があった。
このような問題に対処するため、金型のダイを加熱するヒータを備えたウィズドロアル方式の温間粉末成形金型装置において、ダイプレートに嵌合したダイケースの内孔に、断熱材を介してダイを固定すると共に、ダイケースと断熱材の間およびダイプレートとダイケースの間に夫々冷却管を設け、外側の冷却管に供給する冷却媒体の温度が常温であり、内側の冷却管に供給する冷却媒体の温度が外側の冷却管の冷却媒体の温度よりも高く、かつダイの温度より低くすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来の装置においては、ダイケースと断熱材の間およびダイプレートとダイケースの間に夫々冷却管を設けるため、構造が複雑で、且つ既存の金型装置に適用する場合には大幅な改造が必要になるという問題があった。
本発明は、従来の技術が有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、断熱構造を簡単に構成でき、且つ既存の金型装置に適用する場合にも大幅な改造を必要としない温間粉末成形装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決すべく請求項1に係る発明は、粉末材料を加熱・保温するための加熱装置を備えた温間粉末成形装置であって、上下パンチ金型とダイセットの間にパンチ用断熱板を配設すると共に、ダイスとダイセットの間にダイス用断熱板を配設したものである。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の温間粉末成形装置において、前記パンチ用断熱板の少なくとも一面に、一定間隔の円形溝を複数形成して空気通路を構成した。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の温間粉末成形装置において、前記ダイス用断熱板の少なくとも一面に、一定高さの凸部を複数形成して空間部を構成した。
請求項1に係る発明によれば、パンチ用断熱板とダイス用断熱板により、ガイドポスト、ガイドロッドや軸受けなどのダイセットの可動部に熱が伝わり難くなるため、温度差に起因する作動不良が発生しなくなる。
請求項2に係る発明によれば、空気通路を一定間隔で形成した複数の円形溝としたので、プレス圧が金型に掛かっても均一にその圧力を受け止めることができるため、加圧動作に影響を与えず断熱効果を奏することができる。
請求項3に係る発明によれば、一定高さの複数の凸部による空間部により、大きな空気層が形成されるため、十分な断熱効果を発揮することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る温間粉末成形装置の概要図、図2はパンチ用断熱板の説明図、図3はダイス用断熱板の説明図である。
本発明に係る温間粉末成形装置1は、図1に示すように、略円筒形状の上下パンチ金型2,3と、上下パンチ金型2,3と係合するダイス4と、上下パンチ金型2,3及びダイス4を支持するダイセット5などからなる。ダイセット5は、上パンチ金型2を上パンチ押え6と上パンチ受け板7を介して支持する上パンチプレート8と、下パンチ金型3を下パンチ押え9と下パンチ受け板10を介して支持するベースプレート11と、ダイス4を支持するダイプレート12及びダイ押え13と、上パンチ金型2を案内するガイドポスト14,14と、下パンチ金型3を案内するガイドロッド15,15などからなる。
また、ダイプレート12には、ガイドポスト14,14が円滑に上下動するための軸受16,16が嵌合され、ベースプレート11にもガイドロッド15,15に沿ってベースプレート11が円滑に上下動するための軸受17,17が嵌合されている。更に、粉末材料を加熱・保温する加熱装置として、上パンチ金型2の外周にバンドヒータ18が装着され、下パンチ金型3の外周にカートリッジヒータ19が装着されている。
そして、上パンチ金型2と上パンチ押え6の間には、バンドヒータ18が発する熱が上パンチ金型2を介してダイセット5側に伝導するのを遮断するパンチ用断熱板21が配設され、下パンチ金型3と下パンチ押え9の間には、カートリッジヒータ19が発する熱が下パンチ金型3を介してダイセット5側に伝導するのを遮断するパンチ用断熱板22が配設されている。更に、ダイス4とダイプレート12の間には、ダイス4を介してバンドヒータ18及びカートリッジヒータ19が発する熱がダイセット5側に伝導するのを遮断するダイス用断熱板23が配設されている。
パンチ用断熱板21は、図2(a),(b)に示すように、中心部に上パンチ金型2の内径とほぼ同じ径の円形孔21aを開口した金属製の円板プレートで、一面には外周に沿って複数の円形溝25が等間隔で形成されている。なお、21bは貫通孔である。円形溝25と上パンチ押え6により、パンチ用断熱板21と上パンチ押え6との間には、図2(c)に示すように、空気断熱を可能にする空気通路26が形成される。
また、パンチ用断熱板22も、パンチ用断熱板21と同様の形状で、図2(a),(b)に示すように、中心部に下パンチ金型3の内径とほぼ同じ径の円形孔22aを開口した金属製の円板プレートで、一面には外周に沿って複数の円形溝27が等間隔で形成されている。なお、22bは貫通孔である。円形溝27と下パンチ押え9により、パンチ用断熱板22と下パンチ押え9との間には、図2(d)に示すように、空気断熱を可能にする空気通路28が形成される。
ダイス用断熱板23は、図3(a),(b)に示すように、中心部に下パンチ金型3の外径より大きい径の円形孔23aを開口した金属製の円板プレートで、一面には外周に沿って複数の円筒状又は円柱状の凸部(基準座)30が等間隔で形成されている。なお、23bは貫通孔である。凸部30とダイス4により、ダイス用断熱板23とダイス4との間には、図3(c)に示すように、空気断熱を可能にする空間部31が形成される。
以上のように構成された本発明に係る温間粉末成形装置1の作用について説明する。パンチ用断熱板21,22及びダイス用断熱板23をセットした状態で、上パンチ金型2の外周に装着されバンドヒータ18及び下パンチ金型3の外周に装着されたカートリッジヒータ19から粉末材料を加熱・保温するための熱が発せられる。すると、粉末材料を加熱・保温するほかに、上パンチ金型2、下パンチ金型3やダイス4を介してダイセット5側にも熱が伝導しようとする。
しかし、上パンチ金型2と上パンチ押え6の間に配設されたパンチ用断熱板21によって形成される空気通路26、下パンチ金型3と下パンチ押え9の間に配設されたパンチ用断熱板22によって形成される空気通路28、ダイス4とダイプレート12の間に配設されたダイス用断熱板23よって形成される空間部31によって、熱がダイセット5側に伝導し難くなる。
このように、バンドヒータ18やカートリッジヒータ19などの加熱装置により加熱される上下パンチ金型2,3と、これらの上下パンチ金型2,3を支持するダイセット5の間に、空気通路26,28や空間部31を設けて空気層を形成することによって、空気による断熱を可能にすることができる。これにより、ガイドポスト14、ガイドロッド15や軸受16,17などのダイセット5の可動部に熱が伝わり難くなるため、温度差に起因する作動不良が発生しなくなる。
上パンチ金型2と上パンチ押え6の間にパンチ用断熱板21、下パンチ金型3と下パンチ押え9の間にパンチ用断熱板22、ダイス4とダイプレート12の間にダイス用断熱板23を夫々配設するだけで、空気による断熱構造を構成することができるので、温間粉末成形への利用拡大が期待される。
1…温間粉末成形装置、2…上パンチ金型、3…下パンチ金型、4…ダイス、5…ダイセット、6…上パンチ押え、9…下パンチ押え、18…バンドヒータ、19…カートリッジヒータ、21,22…パンチ用断熱板、23…ダイス用断熱板、25,27…円形溝、26,28…空気通路、30…凸部、31…空間部。
Claims (3)
- 粉末材料を加熱・保温するための加熱装置を備えた温間粉末成形装置であって、上下パンチ金型とダイセットの間にパンチ用断熱板を配設すると共に、ダイスとダイセットの間にダイス用断熱板を配設したことを特徴とする温間粉末成形装置。
- 前記パンチ用断熱板の少なくとも一面に、一定間隔の円形溝を複数形成して空気通路を構成した請求項1記載の温間粉末成形装置。
- 前記ダイス用断熱板の少なくとも一面に、一定高さの凸部を複数形成して空間部を構成した請求項1記載の温間粉末成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006347480A JP2008155257A (ja) | 2006-12-25 | 2006-12-25 | 温間粉末成形装置 |
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JP2006347480A JP2008155257A (ja) | 2006-12-25 | 2006-12-25 | 温間粉末成形装置 |
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Citations (3)
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JPS51157554U (ja) * | 1975-06-11 | 1976-12-15 | ||
JPH09253896A (ja) * | 1996-03-21 | 1997-09-30 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 粉末成形用金型装置 |
JP2003214755A (ja) * | 2002-01-24 | 2003-07-30 | Hoshizaki Electric Co Ltd | 冷凍装置の取付架台 |
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2006
- 2006-12-25 JP JP2006347480A patent/JP2008155257A/ja active Pending
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