JP2008154004A - 携帯端末及び情報通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 メニュー操作やキー操作、端末同士の位置合わせなどを無くすと共に、CPUの無駄な電力消費を行わずに、情報交換を速やか且つ確実に実行可能とする。
【解決手段】
近距離無線通信部24とそのアンテナは、自端末に近接した他の携帯端末との間で無線通信を行うことができる。加速度センサ17と動作判定部16は、例えば握手を行った時の上下運動のような所定の振動動作が自端末に加えられたことを検知する。そして、動作判定部16は、所定の振動動作が検知された時、制御部10のCPUの入力ポートへの割り込み信号を出力する。所定の振動運動の検知に応じた割り込み信号を受けたCPUは、近距離無線通信部24を通じて自端末に近接した他の携帯端末の存在の探索を開始し、その探索により自端末に近接した他の携帯端末の存在を検知した時には、近距離無線通信部24を通じて当該他の携帯端末との間で情報通信を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)などの携帯端末とその携帯端末を用いて行われる情報通信方法に関する。
近年は、携帯電話端末やPDA等の携帯端末が広く普及している。特に携帯電話端末は、通話機能だけでなく、電子メール機能やスケジュール機能、近距離通信機能、非接触通信機能など非常に多様な各種機能が搭載されている。
ところで、携帯電話端末内のアドレス帳に登録されている電話番号や電子メールアドレス、住所録などの情報を、携帯電話端末同士で交換する場合、従来より、両携帯電話端末が備えている赤外線通信機能などを用いる手法が一般的に知られている。しかしながら、これら現在普及している手法では、登録情報などを送信若しくは受信するための機能を呼び出すために、メニューの選択動作を複数回行う必要があったり、また、赤外線の指向性を考慮して端末同士の位置合わせを行う必要があったりと、必ずしも使い易いものとは言えない。
一方、最近は、メニュー操作の煩わしさを低減させる技術として、携帯電話端末に振動センサ若しくは加速度センサを搭載し、例えば着信時に端末を振るなどの所定の着信応答操作をおこなった時に、キー操作無しに特定の機能を呼び出す技術(例えば特開平9−261299号の公開特許公報(特許文献1))や、適切な動作モードへ移行する技術(例えば、特開2002−354097号の公開特許公報(特許文献2)、特開2003−204390号の公開特許公報(特許文献3))なども考案されている。
特開平9−261299号公報(図1) 特開2002−354097号公報(図1) 特開2003−204390号公報(図1)
但し、それら各特許文献に記載されたような技術は、あくまでメニュー操作やキー操作を少なくするための技術であるため、上述したようなアドレス帳の登録情報などを交換する技術への応用については何ら考慮されていない。
また例えば、各特許文献に記載された技術を情報交換へ応用することを考えた場合、次のような問題点が存在する。すなわち例えば、振動センサや加速度センサからの情報を処理し、特定の機能を呼び出すかどうかの判断は、携帯電話端末本体のCPUが担当するのが一般的であるが、この場合は、常にCPUを稼働させておく必要があり、例えば着信待ち受け状態などのときにCPUを常に稼働状態にさせておくことは、電力を無駄に消費してしまい好ましくない。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、メニュー操作やキー操作、端末同士の位置合わせなどの煩わしさを低減できると同時に、CPUを常に稼働させるような無駄な電力消費を行わずに、情報交換を速やか且つ確実に実行することを可能にする携帯端末と情報通信方法を提供することを目的とする。
本発明の携帯端末は、近接した他の携帯端末との間で無線通信を行うための近距離無線通信部と、自端末に対して加えられた所定の振動運動を検知する振動検知部と、所定の振動運動が検知されたことをトリガとして、近距離無線通信部を通じて、自端末に近接した他の携帯端末の存在の探索を開始し、その探索により自端末に近接した他の携帯端末の存在を検知した時、近距離無線通信部を通じて、当該他の携帯端末との間で情報通信を行う通信制御部とを有することにより、上述した課題を解決する。
また、本発明の情報通信方法は、自端末に対して加えられた所定の振動運動を振動検知部が検知するステップと、所定の振動運動が検知されたことをトリガとして、近接した他の携帯端末との間で無線通信を行うための近距離無線通信部を通じて、自端末に近接した他の携帯端末の存在の探索を開始するステップと、その探索により自端末に近接した他の携帯端末の存在を検知した時、近距離無線通信部を通じて、当該他の携帯端末との間で情報通信を行うステップとを有することにより、上述した課題を解決する。
すなわち、本発明によれば、近接した携帯端末同士に対して、例えば握手のように上下に動かす所定の振動運動が加えられた時、その所定の振動運動の検知をトリガとして、両携帯端末間での情報通信を行うための機能(情報交換機能)を呼び出すようにしている。
本発明によれば、近接した携帯端末同士に加えられた所定の振動運動の検知をトリガとして、両携帯端末間での情報通信を行うための機能を呼び出すようにしているため、例えば通信制御を司るCPU(制御部)を常に稼働させておくような無駄な電力消費を行わず、また、メニュー操作やキー操作、端末同士の位置合わせなどの煩わしい操作を行わなくても、情報交換を速やか且つ確実に実行することが可能となっている。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、本発明の携帯端末及び情報通信方法の一例として、携帯電話端末とそれら携帯電話端末間で行われる情報通信を挙げているが、勿論、ここで説明する内容はあくまで一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもなく、例えばPDA(Personal Digital Assistants)等の各種の携帯端末にも適用可能である。
〔携帯電話端末の概略的な内部構成〕
図1には、本発明実施形態の携帯電話端末の概略的な内部構成を示す。
図1において、通信アンテナ12は、例えば内蔵アンテナであり、通話やパケット通信のための信号電波の送受信を行う。通信回路11は、送受信信号の周波数変換、変調と復調等を行う。なお、パケット通信により送受信されるデータは、電子メールデータ、動画像や静止画の画像データ、音声データ、HTML(Hyper Text Markup Language)データ、プログラムデータ、その他の各種データである。ここで、上記通信アンテナ12及び通信回路11の受信データが通話音声のデータである場合、その通話音声のデータはデータラインを介して音声処理部22へ送られ、それ以外の受信データは一旦、CPUである制御部10へ送られて処理された後、必要に応じて当該制御部10から各部へ送られる。
音声処理部22は、上記通信アンテナ12及び通信回路11から通話音声の受信データが供給された時、その通話音声の受信データを復号化し、当該復号化後の通話音声データをデータラインを介してスピーカ20へ送る。
スピーカ20は、携帯電話端末に設けられている受話用のスピーカやリンガ(着信音)、音楽再生、アラーム音出力用のスピーカであり、ディジタル/アナログ変換器と増幅器を含み、通話音声やリンガ音,再生された楽曲のデータを、ディジタル/アナログ変換及び増幅した後、出力する。
マイクロホン21は、送話用のマイクロホンであり、アナログ/ディジタル変換器と増幅器を含む。このマイクロホン21を介して入力された通話音声信号は、増幅器により所定のレベルに増幅された後、アナログ/ディジタル変換器によりディジタル音声データに変換され、データラインを介して音声処理部22へ送られて符号化された後、データラインを介して通信回路11へ送られて変調、周波数変換等の各種処理を受け、通信アンテナ12から送信される。
操作部14は、本実施形態の携帯電話端末の筐体上に設けられている12キー部、矢印キー、発話キー、クリアキー、終話/電源キー、その他のキー操作デバイスと、それら操作デバイスの操作に応じた操作信号を発生する操作信号発生器とからなる。ユーザは、この操作部14を操作することにより、通話のための発着呼や電子メール文の作成、電子メールの送受信、インターネットへの接続、メニュー選択等の指示操作を行う。
表示部13は、本実施形態の携帯電話端末の筐体上に設けられている液晶等のディスプレイとそのディスプレイを駆動するためのディスプレイ駆動回路とからなる。ディスプレイ駆動回路は、画像処理部23から供給された画像信号に基づいて、上記ディスプレイを駆動する。これにより、ディスプレイには、画像や文字等が表示される。
画像処理部23は、表示部13に表示される画像の処理を行う。また、画像処理部23は、制御部10による制御の元で、各種のユーザインターフェース画面の表示やウェブページの表示等を行う。
メモリ15は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を含む。ROMは、OS(Operating System)、制御部10が各部を制御するための制御プログラムや各種の初期設定値、フォントデータや各辞書データ、アドレス帳アプリケーション、近距離無線通信アプリケーション、その他、一般の携帯電話端末に搭載される各種のアプリケーションプログラム、当該携帯電話端末の識別情報(ID)などを記憶している。このROMは、いわゆるNAND型フラッシュメモリ(NAND-type flash memory)のような書き換え可能なROMをも含み、当該書き換え可能なROMには、アドレス帳に登録された電話番号や電子メールアドレス、氏名、生年月日、年齢、住所、顔写真、血液型、プロフィール等の各種の登録データ、電子メールデータ、その他、スケジュールデータ、メモ帳データ、画像データ、音楽データ、ダウンロード等されたアプリケーションプログラムコード、各種の設定値等を保存することも可能となされている。RAMは、制御部10が各種のデータ処理を行う際の作業領域として、随時データを格納する。
近距離無線通信部24は、近距離無線通信アンテナ25を通じて例えばいわゆるブルートゥース(BlueTooth:登録商標)方式やUWB(Ultra Wide Band)方式などによる近距離無線通信を行う。また、近距離無線通信制御部24は、近距離無線通信の全般的な制御と、制御部10との間でのデータのやり取りを行う。なお、本実施形態において、近距離無線通信部24は、例えばいわゆるRFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)や非接触型ICカード等で用いられる非接触通信を行うものであっても良い。すなわち本発明において、近接した状態での無線通信とは、上記RFIDや非接触ICカード等で用いられる非接触通信も含まれている。
加速度センサ17は、当該携帯電話端末へ加えられた振動等に伴う加速度を計測し、その計測信号をA/D変換し、ディジタル化された加速度データとして動作判定部16へ送る。
動作判定部16は、上記加速度センサ17からの加速度データを常に監視しており、その加速度データにより、当該携帯電話端末に対して所定の振動運動が加えられたか否かを判定する。すなわち本実施形態において、動作判定部16は、上記所定の振動運動として、例えば人が握手をする際に手を上下に振動させるのと略々同じような振動運動が、当該携帯電話端末に加えられたか否かを判定する。より具体的に説明すると、動作判定部16は、携帯電話端末に振動が加えられて一定方向の加速度が所定の閾値を超え、且つその振動回数が規定回数以上になった時に、握手時の上下振動と略々同じような所定の振動運動が携帯電話端末に加えられたと判定する。以下、このような所定の振動運動をハンドシェイク動作と呼ぶことにする。そして、動作判定部16は、当該ハンドシェイク動作を検知した場合には、制御部10のCPUの入力ポートに割り込み信号を送ることにより、上記ハンドシェイク動作が検知されたことを当該制御部10へ伝える。
ここで、本実施形態において、上記加速度センサ17と動作判定部16は、制御部10のCPUには依存せずに独立して動作するものとなされている。したがって、本実施形態の携帯電話端末では、上記加速度センサ17と動作判定部16によるハンドシェイク動作の監視を行いつつ、CPUを例えば待機状態にしておくことが可能である。言い換えると、本実施形態の携帯電話端末では、何も端末操作や着信等が行われていない待ち受け状態のように、CPUを待機状態にして電力消費を低減している場合でも、上記ハンドシェイク動作の監視を行うことができるようになっている。
制御部10は、上記動作判定部16から上記ハンドシェイク動作の検知に基づく割り込み信号を受けると、携帯電話端末のアドレス帳などに登録されている各種情報を他の携帯電話端末との間で交換するための情報交換機能を起動させ、情報送受信モードへ移行する。
情報送受信モードに移行すると、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、自端末の近傍に近距離無線通信が可能な他の携帯電話端末が存在するか否か探索し、近距離無線通信可能な他の端末が存在することを探知した場合には、さらに、近距離無線通信部24を通じて、当該他の端末が情報送受信モードに移行した状態の端末であるかどうかを確認する。そして、制御部10は、当該確認が取れた場合に、上記近距離無線通信部24を通じて、上記各種の情報を当該他の端末との間で交換(送信若しくは受信、或いは相互に送受信)する処理を実行する。
上述したように、本実施形態によれば、自端末の使用者及び他の端末の使用者が、例えば両端末同士を重ね合わせるような形で近接させるようにして握手した状態、つまりそれら両使用者が握手している手の中に両端末を持った状態で当該握手している手を振った場合、若しくは、両端末をそれぞれ握手時のように振った直後にそれら両端末を接触若しくは近接させた場合に、それら両端末において情報交換機能が略々同時に起動されると共に近距離無線通信が可能となり、必要に応じて両端末間で各種情報の交換処理が実行されることになる。
なお、本実施形態の情報交換機能により送受信される情報としては、その携帯電話端末の所有者の電話番号や電子メールアドレス、予めユーザにより登録された生年月日、住所、顔写真等の個人情報を挙げることができる。情報交換機能によりそれら何れの情報を交換するかは、利用状況に合わせて後ほど説明する。
また、上述の説明では、動作判定部16がCPUへの割り込み信号を出力する例を挙げたが、例えば自端末に対して加えられた或る特定の運動に起因する加速度を加速度センサ17が計測した時に、加速度センサ17から制御部10のCPUの入力ポートに割り込み信号を送ると同時に、計測した加速度データを制御部10のCPUの入力ポートに直接出力しても良い。この場合、動作判定部16は実装されず、制御部10には前記動作判定部16と同じ機能を実行するための動作判定ソフトウェアが予め用意されることになる。そして、制御部10は、加速度センサ17からの割り込み信号を受けると、上記動作判定ソフトウェアを起動してハンドシェイク動作の判定処理を実行し、その判定処理にてハンドシェイク動作を検知した時に、前述の情報交換機能の起動と情報送受信モードへの移行を行うようにする。
その他、上記制御部10は、通信回路11における通信の制御、本実施形態にかかる情報交換機能や送受信モードへの切り替え機能等の各機能の実行、ディスプレイの表示制御、メモリの書き込み/読み出し制御、音声処理,画像処理等の各制御、近距離無線通信における通信の制御など、携帯電話端末の各構成要素の制御及び各種演算処理を行う。
また、図1には図示を省略しているが、本発明の携帯電話端末は、画像の撮影を行うためのカメラ部や、いわゆる電子マネーを扱うための電子財布機能部、年月日時等の情報を発生したり時間を計測する時計部、GPS(Global Positioning System)機能部、外部メモリが接続されるメモリインターフェース部、外部ケーブルが接続されるケーブル用コネクタ部、キー照明や着信ライト用などのLED(発光ダイオード)とその駆動部、バイブレータとその駆動部、各部へ電力を供給するバッテリとその電力をコントロールするパワーマネージメントIC部など、一般的な携帯電話端末に設けられる各構成要素についても備えている。
〔携帯電話端末の処理フロー〕
図2には、本実施形態の携帯電話端末における上述したハンドシェイク動作の検知から情報交換までの処理の流れを示す。
図2において、本実施形態の携帯電話端末は、ステップS1の処理として加速度センサ17により加速度データの取得が行われると、ステップS2の処理として動作判定部16によりハンドシェイク動作が検出されたか否か判定される。ステップS2にてハンドシェイク動作が検出された時にはステップS3の処理へ移行し、一方、ハンドシェイク動作が検出されていないときにはステップS1へ処理が戻る。
ステップS3の処理に進むと、制御部10は、情報交換機能が起動され、情報送受信モードに移行する。
次に、ステップS4の処理として、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、自端末の近くに送受信モードになされた他の端末が存在するか否か判定する。当該ステップS4にて近くに送受信モードの他の端末が存在すると判定した場合にはステップS5の処理に進み、一方、近くに送受信モードの他の端末が存在していないと判定された時にはこの図2のフローチャートの処理を終了する。なお、近くに送受信モードの他の端末が存在していないと判定された時には、ステップS1へ処理を戻しても良い。
ステップS5の処理に進んだ場合、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、情報の送受信を行う。
その後、ステップS6の処理として、制御部10は、例えば情報交換により取得した情報を例えばメモリ部15内の所定の領域に保存するかどうかを使用者に確認するためのメッセージを表示部13のディスプレイ上に表示させ、使用者から操作部14を通じて保存の許可或いは拒否の入力があった時には、その入力に応じた処理を実行する。なお、上記取得した情報が、一例としてアドレス帳に関連した情報(電話番号やメールアドレスなど)であり、使用者からその情報の保存の指示がなされたような場合、制御部10は、メモリ部15のアドレス帳内でそれら電話番号やメールアドレスなどの情報を保存すべき領域に、当該取得した情報を保存する。そして、制御部10は、この図2のフローチャートの処理を終了する。
〔セキュリティ、誤動作防止の処理フロー〕
本実施形態の携帯電話端末は、情報交換時のセキュリティ性の向上や誤動作防止の観点以下に述べるような処理を行うことも可能である。
ここで、本実施形態の携帯電話端末は、情報交換機能が起動した場合に情報受信のみ行う受信モード、情報送信のみを行う送信モード、或いは、情報送受信を行う送受信モードのいずれかを選択可能になされている。これら何れのモードに移行するかは、例えば予め設定しておくこともできるし、予め決めた特定の操作等がハンドシェイク動作時に行われた時にその都度適宜切り替え設定することもできる。
但し、常に送受信モードが起動する設定にしておくと、例えば、混み合った電車内等で見知らぬ人の携帯電話端末同士が近接した状態となり、さらに電車の揺れなどによりそれら携帯電話端末同士が同期して揺れることでハンドシェイク動作と似た状況が発生した場合、使用者が意図しない情報交換が起こる虞がある。
そこで、本実施形態の携帯電話端末は、使用者が意図しない情報交換が起こってしまうことを防止(セキュリティ性向上.誤動作防止)するために、一例として、以下の図3のような処理を行う。
すなわち本実施形態において、例えばデフォルト設定の時には、使用者がハンドシェイク動作のみを行った場合に受信モードが起動する設定とし、一方、デフォルトが受信モードに設定されている場合であっても、例えば、オプション設定等により送受信モードへの指定がなされた後にハンドシェイク動作が行われるような特定の設定切り替え操作がなされた場合、或いは、携帯電話端末の特定のキーを押しながらハンドシェイク動作が行われるような特定の設定切り替え操作がなされた場合にのみ、送受信モードを起動させるような設定切り替えを行うこととする。その他にも、例えば、ハンドシェイク動作と共に使用者が送受信モードを起動する意図を正確に読み取れる所定の入力装置を予め用意しておき、その入力装置からの入力を察知していた場合に限り、送受信モードを起動するようにしても良い。
また、本実施形態において、二つの近接した携帯電話端末の一方で送受信モードが起動し、他方で受信モードが起動したような場合には、送受信モードで起動した携帯電話端末側から、受信モードで起動した携帯電話端末側へ情報を送信することとする。また、二つの近接した携帯電話端末の両者が送受信モードをそれぞれ起動した場合には、両者の情報を相互に交換することとする。一方、二つの近接した携帯電話端末の両者が受信モードをそれぞれ起動した場合には、両者間の情報交換は行わないようにする。
このように、本実施形態によれば、標準(デフォルト)では受信モードで起動するようにし、使用者から明確な指示があった場合にのみ送受信モードを起動すること、つまり、送受信モードを起動させる場合には使用者に対してハンドシェイク動作に加えて所定の動作を要求することにより、例えば、混み合った電車内等で使用者が意図しない情報交換の発生を防止可能となっている。その他にも、情報交換機能を動作させないような機能ロックの設定も勿論可能である。
図3には、上述した情報交換時のセキュリティ性の向上や誤動作防止を実現する処理フローを示す。
図3において、本実施形態の携帯電話端末は、ステップS11の処理として加速度センサ17により加速度データの取得が行われると、ステップS12の処理として動作判定部16によりハンドシェイク動作が検出されたか否か判定される。ステップS12にてハンドシェイク動作が検出された時にはステップS13以降の処理へ進み、一方、ハンドシェイク動作が検出されていないときにはステップS11へ処理が戻る。
ステップS13の処理に進むと、制御部10は、使用者により受信モードの起動が選択されたか否か、すなわち言い換えると、上記ステップS12にて検出されたハンドシェイク動作に加えて、送受信モードを起動することを使用者が意図した所定の動作が行われたか否かを判断する。そして、このステップS13にて受信モードの起動が選択されたと判定した場合にはステップS14以降の処理に進み、送受信モードの起動が選択されたと判定した場合にはステップS21以降の処理に進む。
ステップS14の処理に進んだ場合、制御部10は、情報交換機能を起動し、受信モードへ移行する。
次に、ステップS15の処理として、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、自端末の近くに少なくとも情報送信が可能なモード(送受信モードか送信モード)となされた他の端末が存在するか否か判定する。当該ステップS15にて近くに情報送信可能なモードの他の端末が存在すると判定した場合にはステップS16の処理に進み、一方、近くに情報送信可能なモードの他の端末が存在していないと判定した時にはこの図3のフローチャートの処理を終了する。なお、近くに情報送信可能なモードの他の端末が存在していないと判定された時には、ステップS11へ処理を戻しても良い。
ステップS16の処理に進んだ場合、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、上記近くに存在している他の端末から送信された情報を受信する。
その後、ステップS17の処理として、制御部10は、受信した情報を例えばメモリ部15に保存するかどうかを使用者に確認するためのメッセージを表示部13のディスプレイ上に表示させ、使用者から操作部14を通じて保存の許可或いは拒否の入力があった時には、その入力に応じた処理を実行する。そして、制御部10は、この図3のフローチャートの処理を終了する。
一方、ステップS13からステップS21の処理に進んだ場合、制御部10は、情報交換機能を起動し、送受信モードへ移行する。
次に、ステップS22の処理として、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、自端末の近くに少なくとも送受信モードとなされた他の端末が存在するか否か判定する。当該ステップS22にて近くに送受信モードの他の端末が存在すると判定した場合にはステップS23の処理に進み、一方、近くに送受信モードの他の端末が存在していないと判定した時にはステップS31以降へ処理を進める。
ステップS23の処理に進んだ場合、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、上記近くに存在している他の端末との間で相互に情報送受信を行う。
その後、ステップS24の処理として、制御部10は、送受信が完了した時に送受信完了のメッセージを表示部13のディスプレイ上に表示させる。また、制御部10は、受信した情報を例えばメモリ部15に保存するかどうかを使用者に確認するためのメッセージを表示部13のディスプレイ上に表示させ、使用者から操作部14を通じて保存の許可或いは拒否の入力があった時には、その入力に応じた処理を実行する。そして、制御部10は、この図3のフローチャートの処理を終了する。
また、ステップS22からステップS31の処理に進んだ場合、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、自端末の近くに受信モードとなされた他の端末が存在するか否か判定する。当該ステップS31にて近くに受信モードの他の端末が存在すると判定した場合にはステップS32の処理に進み、一方、近くに受信モードの他の端末が存在していないと判定した時にはこの図3のフローチャートの処理を終了する。なお、近くに受信モードの他の端末が存在していないと判定された時には、ステップS11へ処理を戻しても良い。
ステップS32の処理に進んだ場合、制御部10は、近距離無線通信部24を通じて、上記近くに存在している他の端末に対して情報を送信する。
その後、ステップS33の処理として、制御部10は、送受信が完了した時に送受信完了のメッセージを表示部13のディスプレイ上に表示させる。そして、制御部10は、この図3のフローチャートの処理を終了する。
〔交換される情報の具体例と交換許可/禁止設定、交換情報の制御〕
本実施形態の携帯電話端末において、前述したように交換される情報としては、例えば、アドレス帳に登録されている自端末の電話番号や電子メールアドレス、携帯電話端末の所有者が予め登録した氏名、年齢、生年月日、顔写真、住所、血液型等のプロフィール、自端末以外の電話番号や電子メールアドレスなどを挙げることができる。
本実施形態の携帯電話端末は、これら情報のうち、どの種類の情報或いは個々の情報について、情報交換を許可若しくは禁止するかについては、使用者が予め選択して設定しておくことができる。
また、本実施形態において、ハンドシェイク動作の違いによって、交換する情報の種類等を変化させることも可能となされている。上述の例では、ハンドシェイク動作が起こったかどうかを判定するために、端末の振動運動の加速度の時間変化を監視するようになされているが、本実施形態の携帯電話端末では、例えば、動作判定と同時に、加速度の時間変化データの振幅の大きさや周波数、振動運動が持続する時間等を解析することにより、どれだけ親密なハンドシェイク動作が行われたかを、例えば親密度パラメータとして数値化することも可能である。
具体的に説明すると、例えば振幅が大きければ大きいほど、また、周波数が高ければ高いほど、持続時間が長ければ長いほど、親密なハンドシェイク動作が行われたと見なし、親密度パラメータの値を大きく設定する。そして、情報交換機能を起動した後は、この親密度パラメータに応じて、送受信する情報の種類や内容などを変化させることにする。すなわち例えば、親密度パラメータが最も低い状態のハンドシェイク動作を検出した場合は、電子メールアドレスのみの送受信を行い、親密度パラメータが上昇するにつれて段階的に電話番号から氏名,年齢,生年月日,顔写真,住所,血液型等のプロフィールも含めて送受信を行うようにし、そして、親密度パラメータが最大の場合には、すべてのアドレス情報・個人情報を送受信するなどの情報交換制御を挙げることができる。
〔まとめ〕
以上説明したように、本発明実施形態によれば、近接した携帯電話端末同士のハンドシェイク動作の検知をトリガとして、両方の携帯電話端末の情報交換機能を呼び出して情報交換を行うようにしたことにより、両携帯電話端末の使用者にとって負担となるキーによるメニュー操作等を行うことなく、容易且つ確実に情報の交換が可能となっている。すなわち本実施形態によれば、携帯電話端末を握った手を互いに重ね合わせて握手をするような直感的なコミュニケーション動作のみで情報交換が行われるため、携帯電話端末の操作に不慣れなユーザであっても容易に情報交換ができる新しいユーザインタフェースを実現している。
また、本実施形態によれば、指向性のない近距離無線通信を情報交換に使用することにより、赤外線通信を使用した場合のような位置合わせを行う必要がない。
また、本実施形態によれば、携帯電話端末本体のCPUとは別に、ハンドシェイク動作検知用の専用のデバイスを使用し、ハンドシェイク動作検知時にCPUに対して割り込み信号を送るようにしているため、不使用時にはCPUを待機状態にして消費電力を抑えることが可能となっている。
さらに、本実施形態によれば、ハンドシェイク動作の親密度を数値化し活用することにより、送受信する情報の種類や内容を自動的に変化させることができる。
なお、上述した実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
本発明実施形態の携帯電話端末の概略的な内部構成を示すブロック回路図である。 本実施形態の携帯電話端末におけるハンドシェイク動作の検知から情報交換までの基本的な処理の流れを示すフローチャートである。 情報交換時のセキュリティ性の向上や誤動作防止を実現する処理のフローチャートである。
符号の説明
10 制御部、11 通信回路、12 通信用アンテナ、13 表示部、14 操作部、15 メモリ部、16 動作判定部、17 加速度センサ、20 スピーカ、21 マイクロホン、22 音声処理部、23 画像処理部、24 近距離無線通信部、25 近距離無線通信用のアンテナ

Claims (10)

  1. 近接した他の携帯端末との間で無線通信を行うための近距離無線通信部と、
    自端末に対して加えられた所定の振動運動を検知する振動検知部と、
    上記振動検知部が上記所定の振動運動を検知したことをトリガとして、上記近距離無線通信部を通じて、自端末に近接した他の携帯端末の存在の探索を開始し、当該探索により自端末に近接した他の携帯端末の存在を検知した時、上記近距離無線通信部を通じて、当該他の携帯端末との間で情報通信を行う通信制御部とを有する、
    ことを特徴とする携帯端末。
  2. 上記振動検知部は、加速度センサを有し、自端末に対して加えられた振動運動を当該加速度センサにて計測した加速度データから、一定方向の加速度が所定の閾値を超え、且つ振動回数が規定回数以上になった時に、上記所定の振動運動が自端末に対して加えられたことを検知することを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
  3. 上記通信制御部は、割り込み信号用の入力ポートを備えたCPUであり、
    上記振動検知部は、上記所定の振動運動を検知した時に上記CPUの入力ポートへ割り込み信号を出力し、
    上記通信制御部のCPUは、上記割り込み信号が入力ポートへ供給された時に、上記自端末に近接した他の携帯端末の存在の探索以降の処理を開始することを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
  4. 上記通信制御部は、上記探索により自端末に近接した他の携帯端末の存在を検知した場合、当該他の携帯端末が近距離無線通信により情報通信を行える通信モードになっていることを検知した時に、当該他の携帯端末との間の情報通信を行うことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
  5. 上記通信制御部は、上記近距離無線通信部を通じて他の携帯端末との間で情報通信を行う場合、予め送信許可の設定がなされている情報についてのみ通信を行うことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
  6. 上記通信制御部は、上記他の携帯端末との間で情報通信を行う際の通信モードを、デフォルトでは当該他の携帯端末から情報の受信のみが可能な受信モードとし、上記振動検知部による所定の振動運動の検知の際に自端末の使用者から特定の設定切り替え指示がなされた時にのみ上記他の携帯端末との間で情報の送受信が可能な送受信モードとする、通信モード切り替え制御を行うことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
  7. 上記通信制御部は、上記振動検知部が検知した上記所定の振動運動に関連するパラメータを生成し、そのパラメータに応じて上記他の携帯端末との間で情報通信される情報の少なくとも種類を制御することを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
  8. 上記通信制御部は、上記振動検知部が検知した所定の振動運動の振幅の大きさと、所定の振動運動の周波数と、所定の振動運動が持続する時間の、少なくとも何れかを解析することにより、上記パラメータを生成することを特徴とする請求項7記載の携帯端末。
  9. 情報を記憶する記憶部と、
    当該記憶部に対する情報記憶を制御する記憶制御部とを有し、
    上記記憶制御部は、上記他の携帯端末との間で行った情報通信により情報の取得がなされた場合には、当該取得した情報を上記記憶部内の所定の領域に記憶させることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
  10. 自端末に対して加えられた所定の振動運動を振動検知部が検知するステップと、
    上記振動検知部にて上記所定の振動運動が検知されたことをトリガとして、近接した他の携帯端末との間で無線通信を行うための近距離無線通信部を通じて、自端末に近接した他の携帯端末の存在の探索を開始するステップと、
    上記探索により自端末に近接した他の携帯端末の存在を検知した時、上記近距離無線通信部を通じて、当該他の携帯端末との間で情報通信を行うステップとを有する、
    ことを特徴とする情報通信方法。
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