JP2008153134A - 多方向入力装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】 本発明の目的は、水平方向に移動した移動体を原点位置に復帰させることができ且つ装置高の低減を図ることができる原点復帰手段を備えた多方向入力装置を提供する。
【構成】 ケース100と、ケース100に収容され、原点位置0から周囲の任意の水平方向に移動操作される移動体200と、ケース100から操作可能に突出すると共に、移動体200を貫通する操作部材300と、ケース100の移動体200の周囲に配設され、当該移動体200を原点位置0に保持する4つの原点復帰手段600とを具備する。原点復帰手段600は、コイル部610と、このコイル部610の両端から互いに離れる方向に延びた一対のアーム部620とを有する。アーム部620が、ケース100のボディ110の係止凸部113に係止され、コイル部610が、そのコイル孔を鉛直方向に向けた状態でガイド部220の上端部に当接する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、移動体を所定の原点位置に自動復帰させる原点復帰手段を備えた多方向入力装置に関する。
この種の多方向入力装置としては、所定の原点位置からその周囲の水平方向に移動操作される移動体と、この操作体の周囲にX、Y方向に向けて配置されるコイルスプリングとを具備したもの(特許文献1参照)や、X、Y方向に移動される略矩形状の操作体と、この操作体の4辺部に一体成形された略V字状の4つのバネ部材とを具備したもの(特許文献2参照)等がある。
特開2006−185072号公報 特開平07−272592号公報
ところが、前者は、前記操作体を原点位置に保持するバネ力を得るために、外径の大きなコイルスプリングを用いる必要がある。このため、前記コイルスプリングの外径の大きさが装置高を招くという本質的な欠点を有している。
一方、後者は、前記移動体が移動することにより、前記バネ部材の両アーム部がケースの内壁面に当接して撓み、これにより前記移動体を反移動方向に付勢するようになっている。即ち、後者は、前記バネ部材を用いた原点復帰の構造上、仮に、前記移動体をX、Y方向以外の方向に移動させたとしても、原点位置に復帰させることが困難であるという問題を有している。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、原点位置の周囲の任意の水平方向に移動した移動体を前記原点位置に復帰させることができ且つ装置高の低減を図ることができる原点復帰手段を備えた多方向入力装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の多方向入力装置は、ケースと、このケースに収容され、所定の原点位置からその周囲の任意の水平方向に移動操作される移動体と、この移動体の位置を検出する位置検出手段と、前記ケースの移動体の周囲に配設され、当該移動体を原点位置に保持する複数の原点復帰手段とを具備した多方向入力装置であって、前記原点復帰手段は、コイル部と、このコイル部の両端から互いに離れる方向に延びた一対のアーム部とを有する捩じりコイルバネであって、前記アーム部が前記ケースに各々固着されると共に、前記コイル部がそのコイル孔を鉛直方向に向けた状態で前記移動体に当接可能に配置されるようになっている。
このような多方向入力装置による場合、前記原点復帰手段のコイル部がそのコイル孔を鉛直方向に向けた状態で前記移動体に当接可能に配置されている。このため、前記移動体を前記原点復帰手段のコイル部の間の方向に向けて移動させると、前記移動体が両コイル部の間を摺動しつつ移動して両コイル部を圧縮する。その後、前記移動体が開放されると、両コイル部が前記移動体を付勢して原点位置に復帰させることができる。しかも、前記原点復帰手段は、そのコイル部のコイル孔が鉛直方向に向けた状態(即ち、横に寝かした状態)で配置されている。このため、前記コイル部の外径が装置高を招くのを防止することができる。
前記ケースの底板部に、複数の凹部を設け、前記移動体の外周面に、前記凹部にガイドされる複数のガイド部を設けるようにしても良い。このようにすれば、前記移動体の水平移動をスムーズにすることができる。
前記ガイド部は断面視略L字状であり、前記コイル部が前記ガイド部上に載置されることが好ましい。このようにすれば、前記ガイド部に、前記移動体の移動時に前記コイル部を押圧する押圧部としての役割を持たせることができる。
前記位置検出手段は、前記移動体に設けられた磁石と、前記移動体の移動による磁束変化を検出する磁気検出素子とを有する構成であることが好ましい。このような位置検出手段を用いれば、装置高の低減を図ることができる。
特に、前記移動体のガイド部の内側部に設けた収容部に、前記磁石を収容するようにすれば、ガイド部の内側のデッドスペースを前記磁石の収容空間として用いることができるので、装置の小型化を図る上でメリットがある。なお、この場合、前記磁気検出素子は、ケースの底板部に配設される基板上に設けるようにすれば、この点でも装置の小型化を図ることができる。
前記多方向入力装置は、前記ケースから移動操作可能に突出すると共に、前記移動体を上下動可能に貫通する操作部材と、この操作部材の下方向への移動により作動するスイッチ手段とを備えた構成とすることができる。
また、前記多方向入力装置は、前記操作部材の周方向の回転を防止する回転防止部材を更に備えた構成とすることができる。この場合、前記操作部材は略直方体であり、前記回転防止部材は、前記ケースに前記水平方向の第1の方向に移動自在に設けられた板状体であって、前記操作部材が前記第1の方向と直交する第2の方向に向けて移動自在に嵌まり込む略矩形状の長孔を有している。
前記原点復帰手段のバネ定数は、前記移動体が原点位置から前記原点復帰手段の中心に向けた方向であるα方向に移動したときに、当該原点復帰手段の付勢力により前記移動体に掛かる荷重と、前記移動体が原点位置から2つの前記原点復帰手段の間の中点に向けた方向であるβ方向にα方向の移動と同量移動したときに、前記原点復帰手段の付勢力の合力により前記移動体に掛かる荷重とが等しくなるように、設定されていることが好ましい。
前記原点復帰手段が原点位置を中心とする仮想正多角形の頂部に各々配設されている場合には、前記移動体が原点位置からα方向に移動したときの当該原点復帰手段のバネストロークがS、そのバネ荷重がGであり、前記移動体が原点位置からβ方向にα方向の移動と同量移動したときの前記原点復帰手段の各々のバネストロークがScosθ、そのバネ荷重がGcosθになるように前記原点復帰手段のバネ定数を設定することができる。
この場合、前記移動体が原点位置からα方向に移動したときの前記移動体の原点位置への動作力と、前記移動体が原点位置からβ方向に移動したときの前記移動体の原点位置への動作力との差異を軽減することができる。このため、前記移動体が全周囲の任意方向に移動したときの原点位置への動作力を略同じにすることができる。
前記多方向入力装置は、前記磁石の磁力線が自身に向くように、当該磁石と間隔を空けて配置された磁性体を備えた構成とすることができる。この場合、前記磁気検出素子は前記磁石と前記磁性体との間の領域の周辺領域に配置される。
このように前記磁性体を前記磁石と間隔を空けて配置し、当該磁石の磁力線を前記磁性体に向けた第3の方向に向けることにより、前記磁石と前記磁性体との間の領域の周辺領域に配置される前記磁気検出素子付近の磁束密度を向上させることができる。即ち、前記磁気検出素子の感度を向上させることができので、高精度な多方向入力装置を得ることができる。
特に、装置の薄型化の要求により、前記磁石を薄くした場合には、当該磁石の側面の磁力線が、前記第3の方向と交差する第4の方向に向くため、前記磁気検出素子付近の磁束密度が低下する。即ち、前記磁石の側面の磁力線が前記磁気検出素子に向かないため、前記磁気検出素子が検出するのに必要な所定の磁束密度を安定して得ることが困難であるという問題を有していたが、前述の通り前記磁石の磁力線を前記磁性体に向け、前記磁気検出素子付近の磁束密度を向上させることにより、前記問題を解決することができるようになっている。換言すると、前記磁石を薄くしても、前記磁気検出素子付近の所定の磁束密度を安定して得ることができるので、装置の薄型化図ることができる。
前記多方向入力装置は、前記磁気検出素子が配設されるフレキシブル基板と、このフレキシブル基板を前記ケースに取り付ける取付部材とを更に備えた構成とすることができる。この場合、前記取付部材が前記磁性体である。このように前記取付部材を前記磁性体とすることにより、部品点数の低減を図ることができ、低コスト化を図ることができる。
本発明の多方向入力装置による場合、前記移動体を前記原点復帰手段のコイル部の間の方向に向けて移動させると、両コイル部が移動体に圧縮され、原点位置に向けて付勢するようになっている。このように原点復帰手段の間に向けて移動させた移動体を、原点位置に復帰させることができるので、任意の水平方向に移動した移動体を原点位置に復帰させることができる。しかも、捩じりコイルバネである原点復帰手段を横に寝かした状態で配置するようになっているので、前記原点復帰手段の前記コイル部の外径が装置高を招くことない。この点で、装置高の低減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る多方向入力装置について説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る多方向入力装置について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る多方向入力装置の概略的平面図、図2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図、図4は同装置のケースの蓋体を取り外し且つ操作部材の操作部を取り除いた状態の概略的平面図、図5は同装置の取付部材を除いた模式的分解斜視図、図6は同装置の移動体及び原点復帰手段の動作状態を示す模式的平面図であって、(a)が移動体を図示左斜め上のα方向に移動させた状態を示す図、(b)が移動体を図示上のβ方向に移動させた状態を示す図、図7は(a)が移動体を図示左斜め上のα方向に移動させたときの原点復帰手段のバネストロークの成分を示す図、(b)が前記バネストローク時の原点復帰手段のバネ荷重の成分を示す図、図8は(a)が移動体を図示上のβ方向に移動させたときの原点復帰手段のバネストロークの成分を示す図、(b)が前記バネストローク時の原点復帰手段のバネ荷重の成分を示す図、図9は同装置の原点復帰手段のバネストロークとバネ荷重との関係を示すグラフ、図10は同装置の原点復帰手段のバネストロークとバネ荷重との従来の関係を示すグラフである。
ここに掲げる多方向入力装置は、ケース100と、このケース100に収容され、所定の原点位置0からその周囲の任意の水平方向に移動操作される移動体200と、ケース100から移動操作可能に突出すると共に、移動体200を上下動可能に貫通する操作部材300と、移動体200の位置を検出する位置検出手段400と、操作部材300の下方向への移動により作動するスイッチ手段500と、ケース100の移動体200の周囲に配設され、当該移動体200を原点位置0に保持する4つの原点復帰手段600と、操作部材300の周方向の回転を防止する回転防止部材700とを具備している。以下、各部を詳しく説明する。なお、ここでいう原点位置0とは移動体200の中心がケース100の開口部122の中心と鉛直線上に一致する位置のことである。
ケース100は、図1乃至図5に示すように、ボディ110と、このボディ110に取り付けられるカバー120とを有する。
ボディ110は、上面が開放された八角形の箱状体であって、その底板部の下面にフレキシブル基板800及び板金等の取付部材900が順次取り付けられている。
ボディ110の底板部の中央部には、図2、図3及び図4に示すように、フレキシブル基板800上のスイッチ手段500を当該ボディ110内に露出させるための略円形の貫通孔111が設けられている。
ボディ110の底板部の上面の貫通孔111の回りには、図4に示すように、略矩形状の4つの凹部112が90°間隔で設けられている。この凹部112は、移動体200のガイド部220を移動自在にガイドする。これにより、移動体200の安定した水平移動を実現している。
また、ボディ110の底板部の上面の凹部112の中央部の両側には一対の係止凸部113が、前記底板部の上面の凹部112の先端部の両端には一対の支持凸部114が設けられている。一対の係止凸部113は、原点復帰手段600の一対のアーム部620の先端部を係止する。一対の支持凸部114は、原点復帰手段600の一対のアーム部620の中間部に当接支持する。
ボディ110の底板部の下面の4つの凹部112と略45°位置ずれした位置には、図2に示すように、位置検出手段400の磁気検出素子420を収容するための4つの収容凹部115(図示2つ)が設けられている。また、ボディ110の底板部の下面には、円柱状の2つの取付脚部117と、この2つの取付脚部117よりも外径が小さい円柱状の2つの固定脚部118とが設けられている。取付脚部117は、フレキシブル基板800の第1の取付孔810及び取付部材900の図示しない第1の取付孔に挿入される。固定脚部118は、スイッチ手段500の固定具530の固定孔532、フレキシブル基板800の第2の取付孔820及び取付部材900の図示しない第2の取付孔に挿入される。
また、ボディ110の8つの外壁面のうち4つの凹部112の外側に位置する4つの外壁面には、カバー120を係止するための4つの係止爪116が設けられている。
カバー120は、図1、図2及び図3に示すように、ボディ110の上面開口を塞ぐ八角形の天板部と、この天板部の中央部に設けられた略円形のガイド凹部121と、このガイド凹部121の中央部に位置する円形の開口部122と、前記天板部の4辺に90°間隔で設けられた4つの係止部123とを有している。
ガイド凹部121及び開口部122は、ボディ110の貫通孔111と同心円状になっている。4つの係止部123は、ボディ110の4つの係止爪116に係止される。また、4つの係止部123のうち2つの係止部123の先端部には、図3及び図5に示すように、延長片123aが設けられている。この延長片123aがフレキシブル基板800の略矩形状の係止孔830及び取付部材900の図示しない係止孔に挿入され係止される。
移動体200は、図2乃至図5に示すように、略円板状の移動体本体210と、この移動体本体210の外周面に90°間隔で設けられた4つのガイド部220と、移動体本体210の下面のガイド部220の内側部に設けられたリング状の突起部230とを有している。
移動体本体210の中央部には、キートップ320の本体部321が嵌まり込む矩形状の孔部211が設けられている。また、移動体本体210の上面には、回転防止部材700が嵌まり込む取付凹部212が設けられている。
突起部230は、図2及び図3に示すように、4つのガイド部220との間に位置検出手段400の磁石410を収容するための第1の収容部231を形成する。また、突起部230の内側空間は、図2及び図3に示すように、孔部211の下方にキートップ320のフランジ部322を収容する第2の収容部232となる。
ガイド部220は、断面視略L字状の部位であって、その下端部がボディ110の凹部112に移動自在にガイドされる。また、ガイド部220の下端部は、原点復帰手段600のコイル部610が載置される。一方、ガイド部220の上端部は、移動体200の移動時に原点位置0から離れる方向に向けてコイル部610を押圧する一方、移動体200の復帰時にコイル部610に原点位置0に向けて付勢される部位である。
回転防止部材700は、図2、図3及び図5に示すように、移動体200上に位置する非導電性の断面略凹字状の長尺状の板状体である。この回転防止部材700の中央部には、その長さ方向(即ち、前記第1の方向に直交する第2の方向)に沿って矩形状の長孔710が設けられている。この長孔710に操作部材300のキートップ320の略角柱状の本体部321がその長さ方向に沿って移動自在に嵌まり込むことにより、操作部材300の周方向への回転を防止している。
回転防止部材700の長さ寸法は、ボディ110の互いに対向する一対の一辺部の内壁面の間の寸法と略同じ寸法となっている。また、回転防止部材700の長さ方向の両端部の幅寸法はボディ110の前記一辺部の長さ寸法よりも短くなっており、前記両端部の間の中央部の幅寸法は移動体200の取付凹部212の幅寸法と略同じになっている。即ち、回転防止部材700は、移動体200の取付凹部212に嵌まり込んだ状態で、ボディ110の前記一辺部の間に、長孔710の中心が原点位置0と鉛直線上に一致する初期位置から当該一辺部の長さ方向(即ち、第1の方向)に沿ってスライド移動可能に保持される。
操作部材300は、図2、図3及び図5に示すように、ユーザに操作される操作部310と、この操作部310と移動体200及び回転防止部材700を挟んで組み合わされるキートップ320とを有している。
操作部310は、上面が閉塞された略円筒状の操作部本体311と、この操作部本体311の外周面の下端部に設けられた円板部312とを有している。
操作部本体311は、カバー120の開口部122からケース100の外部に操作可能に突出する部位である。この操作部本体311の天井面には係合凸部311aが設けられている。円板部312はカバー120のガイド凹部121に移動自在に入り込む。
キートップ320は、略直方体状の本体部321と、この本体部321の外周面に設けられた円板状のフランジ部322とを有している。
本体部321は、移動体200の孔部211及び回転防止部材700の長孔710に挿入される部位であって、その上面に係合穴部321aが設けられている。この係合穴部321aに係合凸部311aが係合されることにより、操作部310とキートップ320とが、移動体200及び回転防止部材700を挟んで組み合わされる。
フランジ部322は、移動体200の第2の収容部232に嵌まり込むことにより、キートップ320が移動体200から上方に抜けるのを防止している。
スイッチ手段500は、図2、図3及び図5に示すように、フレキシブル基板800に形成された一対の固定接点部510と、フレキシブル基板800上に一方の固定接点部510に接触するようにセットされるドーム状の可動接点部520と、可動接点部520をフレキシブル基板800上で位置固定する固定具530と有している。
可動接点部520は、スナッププレートである。固定具530は略十字状をしており、中央部に可動接点部520を収容するドーム状の張出部531を有している。また、固定具530の4つのアームのうち、2つのアームの先端部には、貫通した2つの固定孔532が各々設けられている。即ち、張出部531に可動接点部520を収容した状態で、2つの固定孔532にボディ110の2つの固定脚部118が通される。これにより、可動接点部520がフレキシブル基板800上で位置固定される。
要するに、スイッチ手段500は、可動接点部520がキートップ320に押下されると、反転し、他方の固定接点部510に接触し、これによりスイッチ手段500が作動する周知のものである。
位置検出手段400は、図2、図3及び図5に示すように、移動体200の第1の収容部231に収容され、当該移動体200と共に移動するリング状の磁石410と、この磁石410の移動による磁束変化を検出する4つの磁気検出素子420とを有する。
4つの磁気検出素子420は、図2に示すように、フレキシブル基板800上のスイッチ手段500の一対の固定接点部510の回りに90°間隔で配設されたホールICである。この磁気検出素子420は、フレキシブル基板800がボディ110の底板部に取り付けられた状態で、当該ボディ110の収容凹部115に収容される。また、磁気検出素子420は、フレキシブル基板800を通じて本発明の多方向入力装置が備えられる電子機器に電気的に接続される。
原点復帰手段600は、図4、図5及び図6に示すように、略V字状の捩じりコイルバネであって、原点位置0を中心とした仮想正四角形の頂部に位置するように45°間隔で各々配設されている。この原点復帰手段600は、コイル部610と、このコイル部610の両端から互いに離れる方向に延びた一対のアーム部620とを有する。
アーム部620は、コイル部610の端部に連続する直線状の基端部と、コイル部610と反対方向に向けてフック形状に湾曲した先端部と、前記基端部と前記先端部とを繋ぐ中間部とを有する。このアーム部620の先端部がボディ110の係止凸部113に係止されると共に、当該アーム部620の中間部がボディ110の支持凸部114に当接支持される。
コイル部610は、一対のアーム部620の先端部がボディ110の一対の係止凸部113に係止された状態で、そのコイル孔を鉛直方向に向けた状態でガイド部220の下端部上に載置されると共に、当該ガイド部220の上端部に当接する。
原点復帰手段600のバネ定数は、図6(a)に示すように、移動体200が原点位置0から原点復帰手段600の中心に向けた方向であるα方向に移動したとき、図7及び図9に示すように、当該原点復帰手段600のバネストロークがS、そのバネ荷重がGであり、且つ図6(b)に示すように、移動体200が原点位置0から2つの原点復帰手段600の間の中点に向けた方向であるβ方向にα方向と同量移動したとき、図8及び図9に示すように、2つの原点復帰手段600の各々のバネストロークがScosθ(1/√2S)、バネ荷重がGcosθ(1/√2G)になるように設定されている。
このため、移動体200がα方向に移動したときに、原点復帰手段600のバネストロークSに対するバネ荷重G(即ち、移動体200に掛かる付勢力)と、移動体200がβ方向にα方向の移動と同量移動したときに、2つの原点復帰手段600のバネストローク1/√2Sに対するバネ荷重1/√2Gの合力と(即ち、移動体200に掛かる付勢力)が等しくなる。
このようにして、原点復帰手段600として、図10に示すように、移動体200をα方向に移動したときのバネストロークSに対するバネ荷重と、移動体200をβ方向にα方向の移動と同量移動したときのバネストローク1/√2Sに対するバネ荷重とに殆ど変化がないものを用いた場合、β方向のバネ荷重の合力がα方向のバネ荷重に比べて大きくなるのを是正している。
以下、このような構成の多方向入力装置の組み立て手順について説明する。まず、位置検出手段400の磁石410を移動体200の第1の収容部231に収容させる。これと共に、回転防止部材700を移動体200の取付凹部212に、長孔710が孔部211と一致するように嵌め込む。
その後、操作部材300のキートップ320の本体部321を、移動体200の孔部211及び回転防止部材700の長孔710に下方から位置合わせをしつつ挿入する。すると、キートップ320のフランジ部322が移動体200の第2の収容部232に嵌まり込む。
そして、操作部310の係合凸部311aをキートップ320の係合穴部321aに係合させ、操作部310とキートップ320とを組み合わせる。このようにして操作部材300、移動体200及び回転防止部材700をユニット化する。
その後、回転防止部材700をボディ110の互いに対向する一辺部の間に嵌め込むと共に、移動体200のガイド部220をボディ110の凹部112に各々挿入する。
その後、スイッチ手段500の固定具530の張出部531に可動接点部520を収容する。そして、固定具530の2つの固定孔532に、ボディ110の2つの固定脚部118に挿入する。すると、キートップ320が可動接点部520の頂部に固定具530を介して接触する。
この状態で、フレキシブル基板800上の位置検出手段400の磁気検出素子420がボディ110の収容凹部115に収容されるように位置合わせをしつつ、ボディ110の2つの取付脚部117をフレキシブル基板800の第1の取付孔810及び取付部材900の第1の取付孔に、当該ボディ110の2つの固定脚部118をフレキシブル基板800の第2の取付孔820及び取付部材900の第2の取付孔に順次挿入する。すると、可動接点部520がフレキシブル基板800上の一方の固定接点部510上にセットされる。
その後、原点復帰手段600の一対のアーム部620の先端部をボディ110の一対の係止凸部113に係止させると共に、コイル部610をそのコイル孔を鉛直方向に向けた状態で移動体200のガイド部220の下端部上に載置させる。
その後、カバー120の開口部122に操作部310を挿入し、カバー120の2つの係止部123の先端部の延長片123aをフレキシブル基板800の略矩形状の係止孔830及び取付部材900の係止孔に挿入し係止させる。これと共に、4つの係止部123をボディ110の4つの係止爪116に係止させる。すると、操作部310の円板部312がガイド凹部121に嵌まり込む。
以下、このようにして組み立てられた多方向入力装置の使用方法を説明すると共に、各部の動作について説明する。まず、図4及び図6(a)に示すように、操作部材300が原点位置0から図示斜め左上のα方向に向けて移動操作された場合、移動体200が同方向に向けて移動する。すると、移動体200の図示斜め左上のガイド部220の上端部が図示斜め左上の原点復帰手段600のコイル部610を押圧する。これにより、当該コイル部610が圧縮される。このとき、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を長さ方向の一端面に向けて移動する。
その後、操作部材300が開放されると、図示斜め左上の原点復帰手段600の付勢力により、移動体200の図示斜め左上のガイド部220の上端部が原点位置0に向けて押圧される。これにより、移動体200が原点位置0に押し戻される。このとき、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を長さ方向の他端面に向けて移動する。
操作部材300が原点位置0から図示斜め右上のα方向に向けて移動操作された場合、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710の幅方向の一端面を押圧する。これにより、回転防止部材700が初期位置からボディ110の前記一辺部の間をその長さ方向に沿って移動する。その後、操作部材300が開放されると、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710の幅方向の他端面を押圧する。これにより、回転防止部材700が初期位置に復帰する。これ以外の各部の動作は、操作部材300を図示斜め左上のα方向に向けて移動操作した場合と同様であるため、その説明は省略する。
操作部材300が原点位置0から図示斜め左下のα方向に向けて移動操作された場合、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710の幅方向の他端面を押圧する。これにより、回転防止部材700が初期位置からボディ110の前記一辺部の間をその長さ方向に沿って移動する。その後、操作部材300が開放されると、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710の幅方向の一端面を押圧する。これにより、回転防止部材700が初期位置に復帰する。これ以外の各部の動作は、操作部材300を図示斜め左上のα方向に向けて移動操作した場合と同様であるため、その説明は省略する。
操作部材300が原点位置0から図示斜め右下のα方向に向けて移動操作された場合、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を長さ方向の他端面に向けて移動する。その後、操作部材300が開放されると、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を長さ方向の一端面に向けて移動する。これ以外の各部の動作は、操作部材300を図示斜め左上のα方向に向けて移動操作した場合と同様であるため、その説明は省略する。
次に、図6(b)に示すように、操作部材300が原点位置0から図示上のβ方向に向けて移動操作されると、移動体200が同方向に向けて移動する。すると、移動体200の図示上側の2つのガイド部220の上端部が図示上側の2つの原点復帰手段600のコイル部610に対して摺動しつつ押圧する。これにより、図示上側の2つの原点復帰手段600のコイル部610が圧縮される。このとき、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を幅方向の一端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の一端面に向けて移動する。これにより、回転防止部材700が初期位置からボディ110の前記一辺部の間をその長さ方向に沿って移動する。
その後、操作部材300が開放されると、図示上側の2つの原点復帰手段600の付勢力により、移動体200の図示上側の2つのガイド部220の上端部が原点位置0に向けて押圧される。これにより移動体200が原点位置0に押し戻される。このとき、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を幅方向の他端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の他端面に向けて移動する。これにより回転防止部材700が初期位置に復帰する。
操作部材300が原点位置0から図示下のβ方向に向けて移動操作された場合、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を幅方向の他端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の他端面に向けて移動する。これにより回転防止部材700が初期位置からボディ110の前記一辺部の間をその長さ方向に沿って移動する。その後、操作部材300が開放されると、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を幅方向の一端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の一端面に向けて移動する。これにより、回転防止部材700が初期位置に復帰する。これ以外の各部の動作は、操作部材300を図示上のβ方向に向けて移動操作した場合と同様であるため、その説明は省略する。
操作部材300が原点位置0から図示左のβ方向に向けて移動操作された場合、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を幅方向の他端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の一端面に向けて移動する。これにより回転防止部材700が初期位置からボディ110の前記一辺部の間をその長さ方向に沿って移動する。その後、操作部材300が開放されると、回転防止部材700の長孔710内を幅方向の一端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の他端面に向けて移動する。これにより、回転防止部材700が初期位置に復帰する。これ以外の各部の動作は、操作部材300を図示上のβ方向に向けて移動操作した場合と同様であるため、その説明は省略する。
操作部材300が原点位置0から図示右のβ方向に向けて移動操作された場合、操作部材300のキートップ320の本体部321が回転防止部材700の長孔710内を幅方向の一端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の他端面に向けて移動する。これにより回転防止部材700が初期位置からボディ110の前記一辺部の間をその長さ方向に沿って移動する。その後、操作部材300が開放されると、回転防止部材700の長孔710内を幅方向の他端面を押圧しつつ、当該長孔710の長さ方向の一端面に向けて移動する。これにより、回転防止部材700が初期位置に復帰する。これ以外の各部の動作は、操作部材300を図示上のβ方向に向けて移動操作した場合と同様であるため、その説明は省略する。
位置検出手段400の4つの磁気検出素子420は移動体200の移動に伴う磁石410の移動に応じて信号を上記電子機器に各々出力する。前記電子機器は、各磁気検出素子420信号を利用して移動体200の移動方向及びその移動量を演算する。
このような多方向入力装置による場合、原点復帰手段600のコイル部610がそのコイル孔を鉛直方向に向けた状態で移動体200のガイド部220に当接するように配置されている。このため、移動体200を2つの原点復帰手段600のコイル部610の間の方向に向けて移動させると、移動体200の2つのガイド部220が2つの原点復帰手段600のコイル部610に対して摺動しつつ当該コイル部610を押圧し、その後、移動体200が開放されると、2つのコイル部610が2つのガイド部220を付勢して原点位置に復帰させることができるようになっている。このように原点復帰手段600の間に向けて移動した移動体200を原点位置0に復帰させることができるので、任意の水平方向に移動操作された移動体200を原点位置0に復帰させることができる。しかも、原点復帰手段600は、そのコイル部610のコイル孔が鉛直方向に向けた状態で配置されている。このため、コイル部610の外径が装置高を招くのを防止することができる。
また、移動体200のガイド部220の内側に位置検出手段400の磁石410を収容する第1の収容部231を設け、当該ガイド部220の内側のデッドスペースを有効利用している。このため、装置の小型化を図ることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る多方向入力装置について図面を参照しつつ説明する。図11は本発明の第2の実施の形態に係る多方向入力装置の磁気シミュレーションに用いた取付部材、フレキシブル基板及び位置検出手段の模式的断面図、図12は前記磁気シミュレーションの解析結果を示す図であって、(a)が位置検出手段の磁石の磁気特性ポテンシャルを説明するための図、(b)が取付部材に非磁性体を用いた場合と取付部材に磁性体を用いた場合との前記磁石の図11のL間の磁束密度を示した表である。
ここに掲げる多方向入力装置は、取付部材900’として磁性体を用いている以外、実施例1の多方向入力装置と同じものである。従って、その相違点について詳しく説明し、重複する部分については説明を省略する。なお、取付部材の符号については上述の通り900’を付す。
取付部材900’は、図2及び図3を借りて参照するように、取付部材900と同様に、ケース100のボディ110の下面にフレキシブル基板800と共に取り付けられる鋼板(磁性体)である。このように取付部材900’は、ボディ100の下面に取り付けられることにより、位置検出手段400の磁石410との間に当該ボディ110の底板部及びフレキシブル基板800を挟んだ状態で、当該磁石410と間隔を空けて配置される。このとき、フレキシブル基板800に実装された位置検出手段400の4つの磁気検出素子420が取付部材900’と磁石410との間の領域の周辺領域に配置されることとなる。
以下、取付部材900’として、直径φ17.2mm、高さ0.2mmのSUS301(ステンレス(即ち、非磁性体))又は直径φ17.2mm、高さ0.2mmの鋼板(即ち、磁性体)を用いて、磁気シミュレーションを行った。その他の各部の条件は次の通りである。
磁石410としては、図11に示すように、内径φ5.7mm、外径φ7.9mm、高さ0.8mm、材料NT−852 ME12Mの磁石を用いた。また、この磁石410をフレキシブル基板800からの高さ位置0.4mmの位置に配置した。
フレキシブル基板800としては、直径φ17.2mm、高さ0.2mmのフレキシブル基板を用いた。
この磁気シミュレーションの解析の結果、取付部材900’が前記ステンレスである場合には、磁石410の磁力線の大部分が図示左右方向に向き、図11に示すL間の磁束密度が、図12(b)に示す通りとなった。
一方、取付部材900’が前記鋼板である場合には、図12(a)に示すように、磁石410の図示下側の磁力線が図示下方向に向き、図11に示すL間の磁束密度が、図12(b)に示す通りとなった。
このような解析結果から、取付部材900’として前記鋼板を用いた方が、前記ステンレスを用いた場合と比べて図11に示すL間の磁束密度が向上することが分かった。
このような多方向入力装置による場合、実施例1の多方向入力装置と同等の効果を得ることができる他、位置検出手段400の磁気検出素子420付近の磁束密度を向上させることにより、当該磁気検出素子420が検出するのに必要な所定の磁束密度を安定して得ることができるようになっている。このため、磁気検出素子420の感度を向上させることができ、装置の高精度化を図ることができる。しかも、磁石410の図示下側の磁力線を取付部材900’に向けることができるので、磁石410を薄くすることにより、当該磁石410の側面の磁力線が磁気検出素子420に向かず、磁気検出素子420付近の磁束密度が低下するという不具合を防止することができる。換言すると、磁石410を薄くし、装置の小型化を図ることができる。
なお、ケース100については、ボディ110及びカバー120から構成されるとしたが、各構成部品を収容可能であれば、どのように設計変更してもかまわない。
移動体200については、ケース内を原点位置0から任意の水平方向に移動可能であるものである限り、どのような形状のものを用いてもかまわない。よって、移動体200には、安定した水平移動のためには、ガイド部220を設けることが好ましいが、当該ガイド部220を設けなくとも良い。ガイド部220を設けない場合には、移動体200の外周面がコイル部610に当接可能に対向配置される。第1、第2の収容部231、232等も同様である。
第1の収容部231については、磁石410を収容可能であれば、どのような形状のものであっても良い。
操作部材300については、移動体200を移動操作し得る限りどのようなものを用いてもかまわない。例えば、操作部材300を移動体200と一体化することも可能である。
位置検出手段400については、磁石410及び磁気検出素子420から構成されるとして説明したが、これに限定されるものでない。例えば、移動体200に金属板を取り付け、当該金属板を磁石が形成する磁場内で移動させ、その磁場の変化を電磁変換素子で検出する構成とすることもできる。また、移動体200に取り付けた押圧部材を感圧センサや静電センサに押圧させ、電圧や静電気の変化を検出する構成とすることもできる。更に、移動体200に接触子を設け、抵抗回路上を摺動させる直線型の可変抵抗器を用いることもできる。なお、位置検出手段400の代わりに移動体200の水平移動に応じて作動するスイッチ手段を用いることも可能であるが、上記実施例や変形例の如く、その出力信号を利用して移動体200の移動量を検出することはできない。
磁石410については、リング状であるとしたが、これに限定されるものでない。
スイッチ手段500については設けるか否かは任意である。また、スイッチ手段500は操作部材の下方向への移動により作動するものである限り、どのようなものを用いてもかまわない。
原点復帰手段600については、アーム部620の先端部がフック形状に湾曲しているとしたが、当該アーム部620の先端部がケースに固着されていれば良い。例えば、アーム部620をケースに設けた突起部等に熱圧着するようにしても良いし、ケースの内壁面に孔を設け、この孔にアーム部620の先端部を係止させるようにしても良い。コイル部610は、移動体200の移動方向に当接可能に対向配置されて良く、必ずしも当接している必要はない。
原点復帰手段600の数については、周囲の任意方向に移動した移動体200を原点位置0に復帰させるために3つ以上であることが好ましい。
この原点復帰手段のバネ定数は、移動体が原点位置から原点復帰手段の中心に向けた方向であるα方向に移動したときに、当該原点復帰手段の付勢力により移動体に掛かる荷重と、移動体が原点位置から2つの原点復帰手段の間の中点に向けた方向であるβ方向にα方向の移動と同量移動したときに、当該原点復帰手段の付勢力の合力により移動体に掛かる荷重とが等しくなるように設定されていることが好ましい。なお、この原点復帰手段の上述したバネ定数の設定方法については、原点復帰手段600に限定されるものではないことは言うまでもない。
特に、前記原点復帰手段が原点位置を中心とする仮想正多角形の頂点に各々配設される場合、前記原点復帰手段のバネ定数は、前記移動体が原点位置から前記α方向に移動したときの当該原点復帰手段のバネストロークがS、そのバネ荷重がGであり、前記移動体が原点位置から前記β方向に前記α方向の移動と同量前記移動したときの前記原点復帰手段の各々のバネストロークをScosθ、そのバネ荷重をGcosθとなるように設定とすることができる。
回転防止部材700については設けるか否かは任意である。
取付部材については、磁性体又は非磁性体を任意に選択することができる。また、取付部材とは別に磁性体を設けることも可能である。この場合、前記磁性体が、前記磁石の少なくとも一部の磁力線が自身に向くように当該磁石と間隔を空けて配設され、前記磁気検出素子が前記磁石と前記磁性体との間の領域の周辺領域に配置されるようにする。
なお、原点位置0は、移動体200の中心がケース100の開口部122の中心と一致する位置のことであるとして説明したが、これに限定されるものでなく、任意に設定可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施の形態に係る多方向入力装置の概略的平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 同装置のケースの蓋体を取り外し且つ操作部材の操作部を取り除いた状態の概略的平面図である。 同装置の取付部材を除いた模式的分解斜視図である。 同装置の移動体及び原点復帰手段の動作状態を示す模式的平面図であって、(a)が移動体を図示左斜め上のα方向に移動させた状態を示す図、(b)が移動体を図示上のβ方向に移動させた状態を示す図である。 (a)が移動体を図示左斜め上のα方向に移動させたときの原点復帰手段のバネストロークの成分を示す図、(b)が前記バネストローク時の原点復帰手段のバネ荷重の成分を示す図である。 (a)が移動体を図示上のβ方向に移動させたときの原点復帰手段のバネストロークの成分を示す図、(b)が前記バネストローク時の原点復帰手段のバネ荷重の成分を示す図である。 同装置の原点復帰手段のバネストロークとバネ荷重との関係を示すグラフである。 同装置の原点復帰手段のバネストロークとバネ荷重との従来の関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る多方向入力装置の磁気シミュレーションに用いた取付部材、フレキシブル基板及び位置検出手段の模式的断面図である。 前記磁気シミュレーションの解析結果を示す図であって、(a)が位置検出手段の磁石の磁気特性ポテンシャルを説明するための図、(b)が取付部材に非磁性体を用いた場合と取付部材に磁性体を用いた場合との前記磁石の図11のL間の磁束密度を示した表である。
符号の説明
100 ケース
112 凹部
200 移動体
220 ガイド部
231 第1の収容部
300 操作部材
400 位置検出手段
410 磁石
420 磁気検出素子
500 スイッチ手段
600 原点復帰手段
610 コイル部
620 アーム部
700 回転防止部材
710 長孔
800 フレキシブル基板
900 取付部材
900’取付部材(磁性体)

Claims (11)

  1. ケースと、このケースに収容され、所定の原点位置からその周囲の任意の水平方向に移動操作される移動体と、この移動体の位置を検出する位置検出手段と、前記ケースの移動体の周囲に配設され、当該移動体を原点位置に保持する複数の原点復帰手段とを具備した多方向入力装置において、
    前記原点復帰手段は、コイル部と、このコイル部の両端から互いに離れる方向に延びた一対のアーム部とを有する捩じりコイルバネであって、
    前記アーム部が前記ケースに各々固着されると共に、前記コイル部がそのコイル孔を鉛直方向に向けた状態で前記移動体に当接可能に配置されることを特徴とする多方向入力装置。
  2. 請求項1記載の多方向入力装置において、前記ケースの底板部には、複数の凹部が設けられており、
    前記移動体の外周面には、前記凹部にガイドされる複数のガイド部が設けられていることを特徴とする多方向入力装置。
  3. 請求項2記載の多方向入力装置において、前記ガイド部は断面視略L字状であり、
    前記コイル部が前記ガイド部上に載置されることを特徴とする多方向入力装置。
  4. 請求項1、2又は3記載の多方向入力装置において、前記位置検出手段は、前記移動体に設けられた磁石と、前記移動体の移動による磁束変化を検出する磁気検出素子とを有することを特徴とする多方向入力装置。
  5. 請求項4記載の多方向入力装置において、前記移動体のガイド部の内側部には、前記磁石を収容するための収容部が設けられていることを特徴とする多方向入力装置。
  6. 請求項1記載の多方向入力装置において、前記ケースから移動操作可能に突出すると共に、前記移動体を上下動可能に貫通する操作部材と、この操作部材の下方向への移動により作動するスイッチ手段とを備えたことを特徴とする多方向入力装置。
  7. 請求項6記載の多方向入力装置において、前記操作部材の周方向の回転を防止する回転防止部材を更に備えており、
    前記操作部材は略直方体状の棒状体であり、
    前記回転防止部材は、前記ケースに前記水平方向の第1の方向に移動自在に設けられた板状体であって、前記操作部材が前記第1の方向と直交する第2の方向に向けて移動自在に嵌まり込む略矩形状の長孔を有していることを特徴とする多方向入力装置。
  8. 請求項1記載の多方向入力装置において、
    前記移動体が原点位置から前記原点復帰手段の中心に向けた方向であるα方向に移動したときに、当該原点復帰手段の付勢力により前記移動体に掛かる荷重と、
    前記移動体が原点位置から2つの前記原点復帰手段の間の中点に向けた方向であるβ方向にα方向の移動と同量移動したときに、前記原点復帰手段の付勢力の合力により前記移動体に掛かる荷重とが等しくなるように前記原点復帰手段のバネ定数が設定されていることを特徴とする多方向入力装置。
  9. 請求項8記載の多方向入力装置において、
    前記原点復帰手段が原点位置を中心とする仮想正多角形の頂部に各々配設されており、
    前記移動体が原点位置からα方向に移動したときの当該原点復帰手段のバネストロークがS、そのバネ荷重がGであり、
    前記移動体が原点位置からβ方向にα方向の移動と同量移動したときの前記原点復帰手段の各々のバネストロークがScosθ、そのバネ荷重がGcosθになるように前記原点復帰手段のバネ定数が設定されていることを特徴とする多方向入力装置。
  10. 請求項4記載の多方向入力装置において、
    前記磁石の磁力線が自身に向くように、当該磁石と間隔を空けて配置された磁性体を備え、前記磁気検出素子は前記磁石と前記磁性体との間の領域の周辺領域に配置されることを特徴とする多方向入力装置。
  11. 請求項10記載の多方向入力装置において、
    前記磁気検出素子が配設されるフレキシブル基板と、このフレキシブル基板を前記ケースに取り付ける取付部材とを備えており、
    前記取付部材が前記磁性体であることを特徴とする多方向入力装置。
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