JP2008152017A - 接着性光学フィルター及びその製造方法、並びにその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、画面のコントラストに優れるディスプレイ、プライバシー保護に優れるディスプレイを、ディスプレイのパネル全体の薄型化を損なうことなく、形成し得る手段を提供することを目的とする。
【解決手段】透光性シート状基材の一方の面に、接着剤層が積層されてなる接着性光学フィルターであって、前記接着剤層が、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対しほぼ直交する複数の光吸収性領域と、複数の透光性領域とを有することを特徴とする接着性光学フィルター。
【選択図】図1
【解決手段】透光性シート状基材の一方の面に、接着剤層が積層されてなる接着性光学フィルターであって、前記接着剤層が、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対しほぼ直交する複数の光吸収性領域と、複数の透光性領域とを有することを特徴とする接着性光学フィルター。
【選択図】図1
Description
本発明は、接着性を有する光学フィルターに関する。詳しくは、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、有機EL等の種々の表示装置に使用するための接着性を有する光学フィルターに関する。さらに詳しくは、本発明の接着性を有する光学フィルターを、上記種々の表示装置の前面に配置する事により、外光からの反射による写り込みを少なくでき、ディスプレイのコントラスト向上効果を奏する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、有機EL、CRT等の種々の電子表示装置は、テレビはもちろん、携帯電話に代表される携帯通信機器や、パソコン、ワープロ、コピー機、ファクシミリ等のOA機器の分野に限らず、カーナビゲーション、デジタルカメラ、キャッシュディスペンサー、ATM、ゲーム機、時計、工場内の制御装置等の広い分野で使用されている。これらの電子表示装置を屋外等で使用する場合、太陽光の写り込み等があり、非常に見えにくい。同様に屋内で使用する場合も、室内灯等の外部光が上部方向や横方向からディスプレイの表面に入ると、コントラストが低下し、画面が見えにくくなる。そこで、ディスプレイの外部から内部に入る光を防ぎ、コントラストを向上し、輝度を高め、より見やすい、より高精細な画質を提供できるディスプレイが要求される。また、携帯通信機器やキャッシュディスペンサー、ATMの場合は、プライバシー保護の観点から、ディスプレイを正面から見る場合の視認性は損なわずに、その他の方向からの視認性は低下させたいという要求もある。
このような要求に対し、ルーバーフィルムやライトコントロールフィルムやクレイズフィルムといった一種の光学フィルターの利用が提案されてきた。例えば、特許文献1には、液晶パネルの背面斜め方向にバックライトを設けた場合、映像のコントラストが極端に低下するという現象を改善するために、ライトコントロールフィルムをスリット板として用いることにより、斜め方向から入射する光を遮断し、映像のコントラストを改善する方法が開示されている(特許文献1:特開平05−61034号公報参照)。
ルーバーフィルムは、透明な領域とカーボンブラック等を高濃度に含有し、光を吸収する帯状(縞状)の領域とを有するフィルムである(特許文献1〜2:特開平04−232719号公報、特表平06−504627号公報参照)。一方、クレイズフィルムは、透明な合成樹脂フィルムの表面に多数本のクレイズを分子配列方向と平行に形成したものである(特許文献3〜7:特開平6−82607号公報、特開平7−146403号公報、特開平11−231108号公報、特開2002−258010号公報、特開2002−328206号公報等参照)。
しかし、光学フィルター機能を有するこれらのフィルムは高価であるばかりでなく、その製法上の問題からあまり薄くはできない。
ルーバーフィルムは、透明な領域とカーボンブラック等を高濃度に含有し、光を吸収する帯状(縞状)の領域とを有するフィルムである(特許文献1〜2:特開平04−232719号公報、特表平06−504627号公報参照)。一方、クレイズフィルムは、透明な合成樹脂フィルムの表面に多数本のクレイズを分子配列方向と平行に形成したものである(特許文献3〜7:特開平6−82607号公報、特開平7−146403号公報、特開平11−231108号公報、特開2002−258010号公報、特開2002−328206号公報等参照)。
しかし、光学フィルター機能を有するこれらのフィルムは高価であるばかりでなく、その製法上の問題からあまり薄くはできない。
ところで、前記の種々のディスプレイのパネルは、様々な機能の部材が何層も積層されて構成される。そして、パネルを構成する種々の部材を積層する際には、粘着剤、即ち感圧性接着剤やそれ以外の接着剤が用いられる。例えば、液晶ディスプレイの場合には、液晶セルの両面に偏光板が、接着剤から形成される接着剤層を介して積層され、偏光板保護フィルム等がさらに接着剤層を介して積層される。一方、プラズマディスプレイの場合は、プラズマ発光素子の前面に電磁波シールドフィルム、近赤外線吸収フィルム等が接着剤層を介して積層される。ディスプレイのパネル全体の薄型化のためには、パネルを構成する種々の部材を薄型化したり、部材の数自体を減らしたりすることが望まれている。
即ち、それ自体決して薄くはないルーバーフィルムやクレイズフィルムといった一種の光学フィルターをさらに積層することは、このような薄型化の要求に反する。
特開平5−61034 号公報
特開平04−232719号公報
特表平06−504627号公報
特開平6−82607号公報
特開平7−146403号公報
特開平11−231108号公報
特開2002−258010号公報
特開2002−328206号公報
即ち、それ自体決して薄くはないルーバーフィルムやクレイズフィルムといった一種の光学フィルターをさらに積層することは、このような薄型化の要求に反する。
本発明は、液晶、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、有機EL等のディスプレイパネルの正面以外の方向からディスプレイパネルに入る外部光を効果的に吸収することによって、画面のコントラストに優れるディスプレイ、プライバシー保護に優れるディスプレイを、ディスプレイのパネル全体の薄型化を損なうことなく、形成し得る手段を提供することを目的とする。
本発明は、ルーバーフィルムやクレイズフィルムといった一種の光学フィルターをさらに用いるのではなく、パネルを構成する種々の部材を積層する際に用いる接着剤層に、光学フィルターの機能を有する接着剤層を用いることによって、上記課題を解決した。
即ち、本発明は、透光性シート状基材の一方の面に、接着剤層が積層されてなる接着性光学フィルターであって、前記接着剤層が、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対しほぼ直交する複数の光吸収性領域と、複数の透光性領域とを有することを特徴とする接着性光学フィルターに関する。
また、本発明は、透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されたレーザー光感応性の透光性接着剤層が設けられてなるレーザー光感応性接着シートに、レーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、変色しなかった複数の透光性領域とを、接着剤層中に形成してなる接着性光学フィルターに関する。
これら発明において、変色した光吸収性領域の線幅は0.1〜50μmであることが好ましく、線状の変色した一の光吸収性領域と他の光吸収性領域との間隔は0.1〜200μmであることが好ましく、本発明に用いられるレーザー光感応性接着剤は、レーザー光非吸収性接着剤(A)とレーザー光吸収化合物(B)とを含むことが好ましく、レーザー光感応性接着剤は、レーザー光感応性の感圧性接着剤であることが好ましい。
即ち、本発明は、透光性シート状基材の一方の面に、接着剤層が積層されてなる接着性光学フィルターであって、前記接着剤層が、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対しほぼ直交する複数の光吸収性領域と、複数の透光性領域とを有することを特徴とする接着性光学フィルターに関する。
また、本発明は、透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されたレーザー光感応性の透光性接着剤層が設けられてなるレーザー光感応性接着シートに、レーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、変色しなかった複数の透光性領域とを、接着剤層中に形成してなる接着性光学フィルターに関する。
これら発明において、変色した光吸収性領域の線幅は0.1〜50μmであることが好ましく、線状の変色した一の光吸収性領域と他の光吸収性領域との間隔は0.1〜200μmであることが好ましく、本発明に用いられるレーザー光感応性接着剤は、レーザー光非吸収性接着剤(A)とレーザー光吸収化合物(B)とを含むことが好ましく、レーザー光感応性接着剤は、レーザー光感応性の感圧性接着剤であることが好ましい。
さらに、本発明は、透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されるレーザー光感応性の透光性接着剤層を設け、レーザー光感応性接着シートを得、
該レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することを特徴とする接着性光学フィルターの製造方法に関する。
また、本発明は、剥離性を有しない透光性シート状基材、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されるレーザー光感応性の透光性接着剤層、及び剥離性を有するシート状基材が積層されてなるレーザー光感応性接着シートを得、
該レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することを特徴とする接着性光学フィルターの製造方法に関する。
該レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することを特徴とする接着性光学フィルターの製造方法に関する。
また、本発明は、剥離性を有しない透光性シート状基材、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されるレーザー光感応性の透光性接着剤層、及び剥離性を有するシート状基材が積層されてなるレーザー光感応性接着シートを得、
該レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することを特徴とする接着性光学フィルターの製造方法に関する。
さらに、本発明は、ディスプレイのパネルを構成する部材と、上記本発明の接着性光学フィルターとを具備する光学フィルター付ディスプレイパネルに関し、
このような光学フィルター付ディスプレイパネルは、透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されたレーザー光感応性の透光性接着剤層が設けられてなるレーザー光感応性接着シートを、
ディスプレイのパネルを構成する部材に貼着した後、透光性シート状基材を通して前記レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することによって製造することができる。レーザー光感応性接着剤が、感圧性接着剤ではない場合、レーザー光の部分的照射の前又は後に接着剤層を硬化することができる。
このような光学フィルター付ディスプレイパネルは、透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されたレーザー光感応性の透光性接着剤層が設けられてなるレーザー光感応性接着シートを、
ディスプレイのパネルを構成する部材に貼着した後、透光性シート状基材を通して前記レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することによって製造することができる。レーザー光感応性接着剤が、感圧性接着剤ではない場合、レーザー光の部分的照射の前又は後に接着剤層を硬化することができる。
さらに、本発明は、上記本発明の接着性光学フィルターを、ディスプレイのパネルに設けることによって、ディスプレイの外部から内部に入る光を、前記接着性光学フィルターを構成する接着剤層中の複数の光吸収性領域で吸収する方法に関する。
本発明により、ディスプレイのパネル全体の薄型化を損なうことなく、コントラストに優れ、明所でも見やすい、高輝度、高精細な画質のディスプレイ、プライバシー保護に優れるディスプレイを提供できるようになった。
本発明の接着性光学フィルターは、透光性シート状基材の一方の面に、接着剤層が積層されてなる、接着性光学フィルターであって、図1に示すように接着剤層との積層界面に対してほぼ直交する複数の光吸収性領域(具体的には可視光吸収性領域)と複数の透光性領域(可視光透過性領域)とを有するものである。
複数の光吸収性領域は、図2、3、5、6に示すように、相互に平行な位置に設けることができる。この場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見ると線状(縞状)に見える。
また、図4は、複数の光吸収性領域が相互に平行な位置に設けられた場合の特別な場合を示す。即ち、図4は、複数の相互に平行な光吸収性領域群が他の複数の相互に平行な光吸収性領域群とほぼ直行する場合を示す。この場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見ると格子状に見える。複数の相互に平行な光吸収性領域群と他の複数の相互に平行な光吸収性領域群と交差する角度は適宜変更し得る。
さらに、本発明の接着性光学フィルターは、図7〜8に示すように種々の形態をとり得る。図7の場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見ると中心部に透光性領域を有する円が見える。図8の場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見るとハニカム状に見える。
これらの光吸収性領域が外光を吸収することによって、ディスプレイ内部からの光の効率的利用が可能になり、コントラストを向上でき、ゴーストの発生も抑制・防止でき、高輝度、高精細な画質を確保できる。また、この光吸収性領域が外光を吸収することによって、正面以外からの視認性を低下させることができる。
複数の光吸収性領域は、図2、3、5、6に示すように、相互に平行な位置に設けることができる。この場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見ると線状(縞状)に見える。
また、図4は、複数の光吸収性領域が相互に平行な位置に設けられた場合の特別な場合を示す。即ち、図4は、複数の相互に平行な光吸収性領域群が他の複数の相互に平行な光吸収性領域群とほぼ直行する場合を示す。この場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見ると格子状に見える。複数の相互に平行な光吸収性領域群と他の複数の相互に平行な光吸収性領域群と交差する角度は適宜変更し得る。
さらに、本発明の接着性光学フィルターは、図7〜8に示すように種々の形態をとり得る。図7の場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見ると中心部に透光性領域を有する円が見える。図8の場合、各光吸収性領域をディスプレイ正面方向から見るとハニカム状に見える。
これらの光吸収性領域が外光を吸収することによって、ディスプレイ内部からの光の効率的利用が可能になり、コントラストを向上でき、ゴーストの発生も抑制・防止でき、高輝度、高精細な画質を確保できる。また、この光吸収性領域が外光を吸収することによって、正面以外からの視認性を低下させることができる。
このような接着性光学フィルターには、感圧性接着剤、すなわち粘着剤を用いてなる粘着性光学フィルターと、それ以外の接着剤、例えば熱硬化性接着剤を用いてなる狭義の接着性光学フィルターとがある。
粘着性光学フィルターは、例えば以下のようにして得ることができる。即ち、透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性粘着剤から形成されたレーザー光感応性の透光性粘着剤層が設けられてなるレーザー光感応性粘着シートに、レーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記粘着剤層との積層界面に対し直交する複数の相互に平行な線状の変色した光吸収性領域と、変色しなかった透光性領域とを、粘着剤層中に形成することによって得ることができる。
本発明に用いるレーザー光感応性粘着シートは、透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光非吸収性粘着剤(A1)とレーザー光吸収化合物(B)とを含むレーザー光感応性粘着剤から形成されるレーザー光感応性の透光性粘着剤層を設けたものである。
レーザー光非吸収性粘着剤(A1)としては、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。
アクリル系粘着剤の場合を例にとって説明する。アクリル系粘着剤は、一般的なα,β−エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を必須成分とする、ラジカル重合性組成物をラジカル重合してなる重合体と、この重合体に含有される官能基成分と反応し得る架橋剤とを含む粘着剤を主成分とすることができる。
アクリル系粘着剤の場合を例にとって説明する。アクリル系粘着剤は、一般的なα,β−エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を必須成分とする、ラジカル重合性組成物をラジカル重合してなる重合体と、この重合体に含有される官能基成分と反応し得る架橋剤とを含む粘着剤を主成分とすることができる。
本発明で用いられる、α,β−不飽和二重結合を有する化合物としては、アルケニル基含有化合物やα,β−不飽和カルボン酸エステルであれば特に制限はないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル〔アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとを併せて「(メタ)アクリル酸メチル」と表記する。以下同様。〕、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルなどの(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸1−メチルアリル、(メタ)アクリル酸2−メチルアリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロルアリル、(メタ)アクリル酸3−クロルアリル、(メタ)アクリル酸−o−アリルフェニル、(メタ)アクリル酸2−(アリルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリルラクチル、(メタ)アクリル酸シトロネリル、(メタ)アクリル酸ゲラニル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、ジアリルマレエート、ジアリルイタコン酸、(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、オレイン酸ビニル,リノレン酸ビニル等の不飽和基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル等の水酸基またはアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−トリブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチルなどのアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物などのアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリル酸等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1−ブチルスチレン、クロロスチレン、スチレンスルホン酸およびそのナトリウム塩などの芳香族ビニル系単量体類;
例えば、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル類やビニル系単量体類;
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのトリアルキルオキシシリル基含有ビニル系単量体類;
例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド誘導体;
(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の複素環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の複素環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体類;
例えば、アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド基含有ビニル系単量体類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル類;
例えば、エチレン、プロピレンなどのアルケン類;
例えば、ブタジエン、イソプレンなどのジエン類;
例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸類;
無水イタコン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類;
無水イタコン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物類;
例えば、不飽和カルボン酸類のモノアルキルエステルおよびジアルキルエステル;
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、アリルアルコール;
などが挙げられるが特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
などが挙げられるが特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
上記したように、本発明において好ましく用いられるα,β−エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を必須成分とする、ラジカル重合性組成物をラジカル重合してなる重合体は、バランスの良い接着特性(特に、タックと凝集力の両立)を発揮し得るように、ガラス転移点(Tg)が−80〜10℃である共重合体を形成し得るようにα,β−不飽和化合物を選択することが好ましく、ガラス転移点(Tg)が−60〜0℃である共重合体を形成し得るようにα,β−不飽和化合物を選択することがより好ましい。
共重合体のガラス転移点が−80℃未満の場合、該共重合体を用いて得られる樹脂層の凝集力が低下し、浮き剥がれが生じやすくなる。 一方、ガラス転移点が10℃を超えると、樹脂層の十分な接着力を得ることができない可能性がある。
共重合体のガラス転移点が−80℃未満の場合、該共重合体を用いて得られる樹脂層の凝集力が低下し、浮き剥がれが生じやすくなる。 一方、ガラス転移点が10℃を超えると、樹脂層の十分な接着力を得ることができない可能性がある。
従って、α,β−不飽和化合物としては、ガラス転移点(Tg)が−50℃以下のホモポリマーを形成し得る、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸iso−オクチル、アクリル酸iso−オクチル、アクリル酸n−ノニル、アクリル酸iso−ノニル、アクリル酸n−デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等のアルキル側鎖のアクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルをα,β−不飽和化合物の合計100重量%中、20〜80重量%含有していることが好ましい。
上記のα,β−不飽和化合物と共重合に供する他の化合物としては、凝集力の制御や耐熱性の向上のために、ガラス転移点(Tg)が−20〜100℃の範囲のホモポリマーを形成し得る、アルケニル基含有化合物やα,β−不飽和カルボン酸エステルであって、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、マレイミド基、ニトリル基、エポキシ基、アルコキシシリル基、アリル基などの官能基を有するものが好ましい。更に後述する架橋剤との架橋反応性を考慮すると、カルボキシル基及び/または水酸基を有することが好ましい。
さらに、前記官能基がカルボキシル基である場合には、カルボキシル基を有する化合物として、アクリル酸及び/またはメタクリル酸を使用することが好ましい。
また、前記官能基が水酸基である場合には、水酸基を有する化合物として、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルを使用することが好ましい。
上記のα,β−不飽和化合物と共重合に供する他の化合物としては、凝集力の制御や耐熱性の向上のために、ガラス転移点(Tg)が−20〜100℃の範囲のホモポリマーを形成し得る、アルケニル基含有化合物やα,β−不飽和カルボン酸エステルであって、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、マレイミド基、ニトリル基、エポキシ基、アルコキシシリル基、アリル基などの官能基を有するものが好ましい。更に後述する架橋剤との架橋反応性を考慮すると、カルボキシル基及び/または水酸基を有することが好ましい。
さらに、前記官能基がカルボキシル基である場合には、カルボキシル基を有する化合物として、アクリル酸及び/またはメタクリル酸を使用することが好ましい。
また、前記官能基が水酸基である場合には、水酸基を有する化合物として、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルを使用することが好ましい。
前記の、架橋剤と反応し得る各種の官能基を有する化合物の使用量は、共重合体を構成するα,β−不飽和化合物の合計100重量%中0.01〜20重量%であることが好ましい。0.01重量%未満では充分な架橋構造が得られないため、樹脂層の凝集力が低く、繰り返し使用時での安定性や耐久性に劣り、好ましくない。
また、20重量%を超えた場合、樹脂層の凝集力が高くなりすぎるため、積層されたガラス面との間で、環境変化により剥離し易くなるため、好ましくない。
また、20重量%を超えた場合、樹脂層の凝集力が高くなりすぎるため、積層されたガラス面との間で、環境変化により剥離し易くなるため、好ましくない。
本発明における共重合体は、その構造中に架橋剤と反応可能な官能基を有するものであり、上記したようなα,β−不飽和化合物を重合してなるものである。例えばα,β−不飽和化合物の合計100重量部に対して、0.001〜5重量部の重合開始剤を用いて塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの方法により合成される。好ましくは溶液重合で合成される。
重合開始剤の例としては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリルや2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)やジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアゾ系化合物が挙げられる。
また、過酸化ベンゾイルやtert−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエートやtert−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドなどの有機過酸化物が挙げられる。
また合成時には、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。
上記、共重合体の重量平均分子量(Mw)は、50,000〜2,000,000であることが接着性の点で好ましく、200,000〜1,500,000の範囲がより好ましい。Mwが2,000,000を越えると共重合体の流動性が不良となって、樹脂積層体を作製することが困難となり、50,000未満では樹脂層の凝集破壊が起こりやすくなるので好ましくない。
本発明に用いられる架橋剤は、前記した共重合体中の官能基と反応しうる官能基を分子内に保有した化合物であり、このような化合物としてはポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アミン化合物、アジリジン化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物及び金属キレートなどが挙げられるが、これらの中でも、架橋剤として作用するために、共重合体中の官能基と反応し得る官能基を分子内に2個以上保有した化合物が好ましく用いられる。
共重合体中の官能基がカルボキシル基の場合架橋剤の官能基としてはイソシアネート基、エポキシ基、アミノ基、アジリジル基、オキサゾリン基が挙げられ、
共重合体中の官能基が水酸基の場合は、架橋剤の官能基としてはイソシアネート基、N−メチロール基が挙げられる。
特にポリイソシアネート化合物は、架橋反応後の樹脂組成物の接着性や被覆層への密着性に優れていることから好ましく用いられる。
共重合体中の官能基が水酸基の場合は、架橋剤の官能基としてはイソシアネート基、N−メチロール基が挙げられる。
特にポリイソシアネート化合物は、架橋反応後の樹脂組成物の接着性や被覆層への密着性に優れていることから好ましく用いられる。
例えば、ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
また一部上記ポリイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(PAPI)、ナフチレンジイソシアネート、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、またはこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物もポリイソシアネートとして使用することができる。
これらポリイソシアネート化合物としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:イソホロンジイソシアネート)、キシリレンジイソシネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(別名:水添MDI)等の無黄変型または難黄変型のポリイシソアネート化合物を用いると耐熱性や耐湿熱性の点から、特に好ましい。
架橋剤としてポリイソシアネート化合物を使用する場合、反応促進のため、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。例えば三級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられ、単独でもあるいは複数を使用することもできる。
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)等が挙げられ、場合によっては単独、もしくは併用することもできる。
有機金属系化合物としては、錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。
錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エチルヘキ酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エチルヘキ酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
また、エポキシ化合物の例としては、ビスフェノールA−エピクロロヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1、3−ビス(N、N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
アミン化合物の例としては、好ましくは1級アミノ基を2個以上有するポリアミンであり、硬化速度が優れる点から、芳香環に直接結合していない1級アミノ基を2個以上有するポリアミンである脂肪族系ポリアミン(その骨格に芳香環を含んでも良い)が好ましい。
脂肪族系ポリアミンとしては、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メンセンジアミン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、分子両末端のプロピレン分岐炭素にアミノ基が結合したポリプロピレングリコール(プロピレン骨格のジアミン、例えば、サンテクノケミカル社製「ジェファーミンD230」、「ジェファーミンD400」等、プロピレン骨格のトリアミン、例えば、「ジェファーミンT403」等。)、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノプロパン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、H2N(CH2CH2O)2(CH2 )2NH2[サンテクノケミカル社製「ジェファーミンEDR148」(エチレングリコール骨格のジアミン)]等のアミン窒素にメチレン基が結合したポリエーテル骨格のジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(デュポン・ジャパン社製「MPMD」)、メタキシリレンジアミン(MXDA)、ポリアミドアミン(三和化学社製「X2000」)、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(三菱ガス化学社製「1,3BAC」)、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロヘキシルアミン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン(三井化学社製「NBDA」)等を挙げることができる。
これらの中でも、特に硬化速度が高いことから、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン、メタキシリレンジアミン、H2N(CH2CH2O)2(CH2 )2NH2(エチレングリコール骨格のジアミン)、プロピレン骨格のジアミン、プロピレン骨格のトリアミン、ポリアミドアミン(商品名:X2000)が有用に使用される。
脂肪族系ポリアミンとしては、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メンセンジアミン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、分子両末端のプロピレン分岐炭素にアミノ基が結合したポリプロピレングリコール(プロピレン骨格のジアミン、例えば、サンテクノケミカル社製「ジェファーミンD230」、「ジェファーミンD400」等、プロピレン骨格のトリアミン、例えば、「ジェファーミンT403」等。)、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノプロパン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、H2N(CH2CH2O)2(CH2 )2NH2[サンテクノケミカル社製「ジェファーミンEDR148」(エチレングリコール骨格のジアミン)]等のアミン窒素にメチレン基が結合したポリエーテル骨格のジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(デュポン・ジャパン社製「MPMD」)、メタキシリレンジアミン(MXDA)、ポリアミドアミン(三和化学社製「X2000」)、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(三菱ガス化学社製「1,3BAC」)、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロヘキシルアミン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン(三井化学社製「NBDA」)等を挙げることができる。
これらの中でも、特に硬化速度が高いことから、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン、メタキシリレンジアミン、H2N(CH2CH2O)2(CH2 )2NH2(エチレングリコール骨格のジアミン)、プロピレン骨格のジアミン、プロピレン骨格のトリアミン、ポリアミドアミン(商品名:X2000)が有用に使用される。
またこれらのポリアミンとケトンとの反応物であるケチミンもアミノ系化合物に含まれ、安定性、反応性の調整および重ね塗り性の観点から、アセトフェノンまたはプロピオフェノンと1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンとから得られるもの;アセトフェノンまたはプロピオフェノンとノルボルナン骨格のジメチレンアミン(NBDA)とから得られるもの;アセトフェノンまたはプロピオフェノンとメタキシリレンジアミンとから得られるもの;アセトフェノンまたはプロピオフェノンと、エチレングリコール骨格またはプロピレン骨格のジアミンであるジェファーミンEDR148、ジェファーミンD230、ジェファーミンD400等またはプロピレン骨格のトリアミンであるジェファーミンT403等とから得られるもの等も使用することができる。
アジリジン化合物の例としては、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリ−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1、3、5−トリアジン、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)ブチレート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−(2−メチル)アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)−2−メチルプロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラ[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ジフェニルメタン−4,4−ビス−N,N′−エチレンウレア、1,6−ヘキサメチレンビス−N,N′−エチレンウレア、2,4,6−(トリエチレンイミノ)−Syn−トリアジン、ビス[1−(2−エチル)アジリジニル]ベンゼン−1,3−カルボン酸アミド等が挙げられる。
カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド基(−N=C=N−)を分子内に2個以上有する化合物が好ましく用いられ、公知のポリカルボジイミドを用いることができる。
また、カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させることによって生成した高分子量ポリカルボジイミドも使用できる。
このような化合物としては、以下のジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させたものが挙げられる。
ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの内の一種、またはこれらの混合物を使用することができる。
このような化合物としては、以下のジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させたものが挙げられる。
ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの内の一種、またはこれらの混合物を使用することができる。
カルボジイミド化触媒としては、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、あるいはこれらの3−ホスホレン異性体等のホスホレンオキシドを利用することができる。
このような高分子量ポリカルボジイミドとしては日清紡績株式会社製のカルボジライトシリーズが挙げられる。その中でもカルボジライトV−01,03,05,07,09は有機溶剤との相溶性に優れており好ましい。
オキサゾリン化合物としては、分子内にオキサゾリン基を2個以上有する化合物が好ましく用いられ、具体的には、2′−メチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−プロピレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−m−フェニレンビス(4−フェニレンビス−2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2′−o−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−エチル−2−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)等を挙げることができる。または、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンや、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリンなどのビニル系単量体とこれらのビニル系単量体と共重合しうる他の単量体との共重合体でもよい。
メラミン化合物としては、トリアジン環を分子内に有する化合物であり、メラミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、メチルグアナミン、ビニルグアナミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン等が挙げられる。また、これらの低縮合化物やアルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂やアミノプラスト樹脂を使用しても良い。
金属キレート化合物の例としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウムなどの多価金属がアセチルアセトンやアセト酢酸エチルに配位した化合物を挙げられる。
本発明に用いるレーザー光感応性粘着シートを構成するレーザー光感応性粘着剤層は、上記共重合体100重量部に対して、架橋剤を0.001〜20重量部含有することが好ましく、0.01〜10重量部含有することがより好ましい。架橋剤の使用量が、20重量部を越えると得られる樹脂組成物の接着性が低下傾向となり、また0.001重量部未満では凝集力が低下し、耐熱性、耐湿熱性が低下する傾向にある。
共重合体中の官能基と架橋剤中の官能基との反応により、樹脂組成物が三次元架橋し、各種被着体との密着性を確保するだけでなく、後述のレーザー光吸収化合物(B)の局在化による遮蔽性能変化を防止し、従来よりも過酷な条件下における耐熱性及び耐湿熱性をも向上することができるため、光学部材用として好ましく使用することができる。
共重合体中の官能基と架橋剤中の官能基との反応により、樹脂組成物が三次元架橋し、各種被着体との密着性を確保するだけでなく、後述のレーザー光吸収化合物(B)の局在化による遮蔽性能変化を防止し、従来よりも過酷な条件下における耐熱性及び耐湿熱性をも向上することができるため、光学部材用として好ましく使用することができる。
本発明におけるレーザー光吸収化合物(B)は、誘導放出増幅光波(light amplification beam by stimulated emissin of radiation ;laser beam)が照射されると、これを吸収し、発熱し、自身が黒色変化するとともに、周りの樹脂を炭化させて黒色変化させる化合物であり、層状珪酸塩粒子の表面に金属または金属化合物を担持させた化合物、多孔質珪酸塩粒子の内部に遷移金属を担持させた化合物、モリブデン(Mo)と銅(Cu)とを含む複合金属酸化物、炭素系物質等が挙げられる。
本発明で用いられる、層状珪酸塩粒子の表面に金属または金属化合物を担持させた化合物としては、例えば、モンモリロナイト、サポナイト等のスメクタイト族及び、マガディアイト、カネマイト、ハイドロタルサイト、マイカ等の層状珪酸塩粒子の表面に導電率が10-11Ωcm 以下である金、銀、銅などの金属や酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等の導電性金属酸化物担持させた化合物が挙げられ、本発明では解像度の点から層状珪酸塩粒子としてマイカが好ましく、マイカ100重量部に対して、金属酸化物として酸化錫を0.1〜300重量部担持した化合物が特に好ましい。この際、金属酸化物の担持量が0.1重量部未満であると、誘導放出光増幅光波を照射させた時の粘着シートの発色が弱く、描画視認性が劣り、300重量部を超えると、誘導放出光増幅光波を照射させた時の発熱量が大きすぎ、シート状基材が損傷を受け、解像度の低下をきたすため好ましくない。
本発明で用いられる、多孔質珪酸塩粒子の内部に遷移金属を担持させた化合物としては、例えば、多孔質珪酸塩粒子としては、多孔性シリカや、ゼオライト等の珪酸塩化合物が挙げられる。
また、遷移金属の例としてはスカンジウム、イットリウム、インジウム、クロム、ニッケル、銅、ニオブ、モリブテン、テクネチウム、ルビジウム、カドミニウム、ロジウム、ハーフニウム、タンタル、タングステン、オスミウム、白金、鉄、ジルコニウム、バナジウム、マンガン、バリウム、亜鉛、コバルト、アルミニウム、チタン、鉛、アンチモン、ビスマス、錫等が挙げられ、好ましくは銅、イットリウム、インジウム、クロム、二オブ、タングステン、鉄、ジルコニウム、マンガン、コバルト、チタン等が挙げられる。
また、遷移金属の例としてはスカンジウム、イットリウム、インジウム、クロム、ニッケル、銅、ニオブ、モリブテン、テクネチウム、ルビジウム、カドミニウム、ロジウム、ハーフニウム、タンタル、タングステン、オスミウム、白金、鉄、ジルコニウム、バナジウム、マンガン、バリウム、亜鉛、コバルト、アルミニウム、チタン、鉛、アンチモン、ビスマス、錫等が挙げられ、好ましくは銅、イットリウム、インジウム、クロム、二オブ、タングステン、鉄、ジルコニウム、マンガン、コバルト、チタン等が挙げられる。
遷移金属を含む多孔質珪酸塩粒子の具体例としては銅ゼオライト、ニッケルゼオライト、鉄ゼオライト、タングステンゼオライト、マンガンゼオライト等が挙げられる。多孔質珪酸塩粒子の内部に遷移金属を担持させた化合物における遷移金属の割合は多孔質珪酸塩粒子100重量部に対して、遷移金属1〜60重量部が好ましく、特に20〜40重量部が好ましい。
本発明で用いられる多孔質珪酸塩粒子の内部に遷移金属を担持させた化合物は、例えばゼオライトの場合は、上記遷移金属をイオン交換により含有させて得られる。イオン交換時の好ましいpHは3〜10、更に好ましくはpH5〜9、特に好ましくはpH6〜8である。また、シリカの場合は、合成時に上記遷移金属を含有させて得られる。
本発明で用いられる、モリブデンと銅とを含む複合金属酸化物としては、例えば、モリブデンと銅とを含有する金属酸化材料を均質乾燥混合物にし、600℃以上の高温で数時間焼成して得ることができる。また、この金属酸化物の金属種がモリブデンと銅のみであり、それぞれが同量(モル比)の場合、モリブデン酸第二銅(CuMoO4)が形成される。
焼成後、湿式または乾式粉砕により粒径を整え、更に比較的低温で仕上げ加熱処理を行なって、複合金属酸化物粒子を得ることが望ましい。複合金属酸化物におけるモリブデン及び銅の含有量は近赤外領域の波長の光を吸収して発熱する能力が高く、黒色が良好である観点からモリブデン及び銅が全金属含有量の20重量%以上が好ましく、各々30重量%以上であることがより好ましい。市販品としては、(株)高純度化学研究所製のモリブデン酸銅(CuMoO4)等が挙げられる。
焼成後、湿式または乾式粉砕により粒径を整え、更に比較的低温で仕上げ加熱処理を行なって、複合金属酸化物粒子を得ることが望ましい。複合金属酸化物におけるモリブデン及び銅の含有量は近赤外領域の波長の光を吸収して発熱する能力が高く、黒色が良好である観点からモリブデン及び銅が全金属含有量の20重量%以上が好ましく、各々30重量%以上であることがより好ましい。市販品としては、(株)高純度化学研究所製のモリブデン酸銅(CuMoO4)等が挙げられる。
複合金属酸化物には、分散性を改良する目的及び表面活性をコントロールする目的で、公知の各種無機・有機化合物による表面処理を行なってもよい。また、複合金属酸化物中に、色相や誘導放出増幅光波吸収能の調整を目的としてモリブデンと銅以外の金属元素を含有させてもよい。これら金属元素としては、例えばSi,Al,Zn,Co,Fe,Ni,Cr,Mn,W,Ti,Zr,Y,Hf,V,Nb,Ta,Sb,Snが挙げられる。この場合、モリブデンと銅以外の金属を含んだモリブデン/銅複合金属酸化物が形成される。また、不純物として金属元素が含有されていても、本発明の効果を損なわない範囲であれば構わない。
本発明においてレーザー光吸収化合物(B)の一種として用いられる、炭素系物質としては、例えば、ダイヤモンドパウダー、フラーレン、カーボンナノチューブ等が挙げられる。
ダイヤモンドパウダーとしては、例えば、天然ダイヤモンド、合成ダイヤモンドのいずれでも良いが、コストの面から合成ダイヤモンドが好ましい。
フラーレンやカーボンナノチューブとしては、例えば、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ等のカーボンナノチューブや、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC82等のフラーレンが挙げられる。特に好ましくはフラーレンC60、フラーレンC70、多層カーボンナノチューブである。さらに、フラーレンを水素化、酸化、アルキル化、アミノ化、ハロゲン化、環化付加、包接した誘導体でもよい。また、カップリング剤等で有機処理したものでもよい。
本発明で用いられるレーザー光吸収化合物(B)の体積平均粒径は、1nm〜10μmの範囲が好ましく、またより低い照射エネルギーで高い効率を得るには10nm〜4μmの範囲が好ましく、20nm〜3μmの範囲がより好ましい。体積平均粒径が小さいことにより、この化合物(B)の比表面が大きくなり、誘導放出増幅光波を吸収し発熱する能力が高くなるとともに誘導放出増幅光波の吸収ポイントあるいは照射ポイント(ドット)を精密に得ることができる。化合物(B)の体積平均粒径はさらに好ましくは、2μm以下、特に好ましくは1.5μm以下である。
ここで本発明でいう体積平均粒径とは、マイクロトラック粒度分布測定装置UPA250(日機装社製)で測定した積算値50%の粒度のことであり、例えば体積平均粒径0.2μmは、d50=0.2μmで示される。
レーザー光吸収化合物(B)は、レーザー光非吸収性粘着剤(A1)の固形分100重量部に対して、0.001〜50重量部用いることが好ましく、0.05〜20重量部用いることがより好ましく、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。
0.001重量部未満では、誘導放出増幅光波が照射されても、十分には発色し難く、50重量部を超えると発色性は高まるとはいうものの、反面後述する誘導放出光増幅光波感光性粘着シートを構成する粘着剤層中に多量に存在することとなり、凝集力不足となり接着力低下を招くことがあるため好ましくない。
なお、本発明でいう「感光性」とは「誘導放出光増幅光波」に対し、感光(感応)し、受光すると変色(黒色化)するという意である。
0.001重量部未満では、誘導放出増幅光波が照射されても、十分には発色し難く、50重量部を超えると発色性は高まるとはいうものの、反面後述する誘導放出光増幅光波感光性粘着シートを構成する粘着剤層中に多量に存在することとなり、凝集力不足となり接着力低下を招くことがあるため好ましくない。
なお、本発明でいう「感光性」とは「誘導放出光増幅光波」に対し、感光(感応)し、受光すると変色(黒色化)するという意である。
本発明に用いるレーザー光感応性粘着シートを構成するレーザー光感応性の透光性粘着剤層は、可視光を透過する透明性に優れるものであることが好ましく、具体的には厚さ25μmの場合において、全光線透過率が75%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。
本発明に用いる透光性シート状基材としては、ガラス、各種プラスチックシートなどが挙げられ、これらは単独でも用いることもできるし、複数のものを積層してなる多層状態にあるものも用いることができる。さらに表面を剥離処理したものを用いることもできる。
各種プラスチックシートとしては、各種プラスチックフィルムともいわれ、ポリビニルアルコールフィルムやトリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂のフィルム、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系樹脂のフィルム、ポリノルボルネン系樹脂のフィルム、ポリアリレート系樹脂のフィルム、アクリル系樹脂のフィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂のフィルム、ポリスチレン樹脂のフィルム、ビニル系樹脂のフィルム、ポリアミド系樹脂のフィルム、ポリイミド系樹脂のフィルム、エポキシ系樹脂のフィルムなどが挙げられる。
さらに本発明では、上記した種々のプラスチックシートに、近赤外線吸収機能や電磁波遮断機能等をコーティング等によってあらかじめ付与したものも、透光性シート状基材として使用することができる。
本発明に用いるレーザー光感応性粘着シートは、以下に示すような種々の方法で得ることができる。即ち、レーザー光吸収化合物(B)とレーザー光非吸収性粘着剤(A1)を混合し、レーザー光感応性粘着剤を得る。
次いで、このレーザー光感応性粘着剤を、剥離性を有するシート状基材(セパレーター)の一方の面に塗工、乾燥する。塗工方式は、特に限定されないが、コンマ方式・グラビア方式・リバース方式・リップ方式・マイクログラビア方式・ダイ方式を挙げる事ができる。そして、形成されたレーザー光感応性粘着剤層の表面を、剥離性を有するシート状基材又は剥離性を有しないシート状基材で覆う。レーザー光感応性粘着剤層と接するシート状基材のいずれか一方が透光性を有していればよい。
あるいは、レーザー光感応性粘着剤を、剥離性を有しないシート状基材の一方の面に同様に塗工、乾燥し、形成されたレーザー光感応性粘着剤層の表面を、剥離性を有するシート状基材又は剥離性を有しないシート状基材で覆うこともできる。この場合も、レーザー光感応性粘着剤層と接する少なくともいずれか一方が透光性を有していればよい。
次いで、このレーザー光感応性粘着剤を、剥離性を有するシート状基材(セパレーター)の一方の面に塗工、乾燥する。塗工方式は、特に限定されないが、コンマ方式・グラビア方式・リバース方式・リップ方式・マイクログラビア方式・ダイ方式を挙げる事ができる。そして、形成されたレーザー光感応性粘着剤層の表面を、剥離性を有するシート状基材又は剥離性を有しないシート状基材で覆う。レーザー光感応性粘着剤層と接するシート状基材のいずれか一方が透光性を有していればよい。
あるいは、レーザー光感応性粘着剤を、剥離性を有しないシート状基材の一方の面に同様に塗工、乾燥し、形成されたレーザー光感応性粘着剤層の表面を、剥離性を有するシート状基材又は剥離性を有しないシート状基材で覆うこともできる。この場合も、レーザー光感応性粘着剤層と接する少なくともいずれか一方が透光性を有していればよい。
即ち、本発明に用いるレーザー光感応性粘着シートは、下記いずれかの構成を有していれば良い。
(1)剥離性を有しない、且つ透光性を有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、透光性を有しないシート状基材。
(2)剥離性を有しない、且つ透光性を有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材
(3)剥離性を有しない、且つ透光性を有しないシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材
(4)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有しない、且つ透光性を有しないシート状基材
(5)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、且つ透光性を有しないシート状基材
(6)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有しない、且つ透光性をも有するシート状基材
(7)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、且つ透光性をも有するシート状基材
上記(7)の場合、一方の剥離性シートを剥離し、粘着剤層を第一の被着体に貼着した後、他の剥離性シートを剥がし、露出した粘着剤層に第二の被着体を貼着することもできる。
(1)剥離性を有しない、且つ透光性を有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、透光性を有しないシート状基材。
(2)剥離性を有しない、且つ透光性を有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材
(3)剥離性を有しない、且つ透光性を有しないシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材
(4)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有しない、且つ透光性を有しないシート状基材
(5)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、且つ透光性を有しないシート状基材
(6)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有しない、且つ透光性をも有するシート状基材
(7)剥離性を有し、透光性をも有するシート状基材/レーザー光感応性の透光性粘着剤層/剥離性を有し、且つ透光性をも有するシート状基材
上記(7)の場合、一方の剥離性シートを剥離し、粘着剤層を第一の被着体に貼着した後、他の剥離性シートを剥がし、露出した粘着剤層に第二の被着体を貼着することもできる。
このようにして形成されるレーザー光感応性粘着シートを構成するレーザー光感応性粘着剤層の厚みは、2μm〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましく、15〜35μmであることがさらに好ましい。2μmよりも薄いと本発明の効果が発現し難くなり、また100μmよりも厚いと高価となり経済的に不利である。
透光性をも有するシート状基材については特に限定はないが、その厚さは10〜100μmが適当である。
従来のルーバーフィルム等は厚みが200μm近かったことに比して、本発明の場合、光学フィルター機能層としては画期的な薄さを実現し得る。
透光性をも有するシート状基材については特に限定はないが、その厚さは10〜100μmが適当である。
従来のルーバーフィルム等は厚みが200μm近かったことに比して、本発明の場合、光学フィルター機能層としては画期的な薄さを実現し得る。
このようにして得られたレーザー光感応性粘着シートを被着体に貼着する前に、透光性シートを通して、レーザー光感応性粘着剤層に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成し、粘着剤層を粘着性光学フィルターとしてから、剥離性を有するシートを剥がし、被着体に粘着剤層を貼着し、光学フィルターとしての機能を発揮させることができる。
あるいは、レーザー光感応性粘着シートから剥離性を有するシート状基材を剥がし、粘着剤層を被着体に貼着した後に、レーザー光感応性粘着剤層に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成する。レーザー光を照射しなかった部分は、変色せずに可視光を透過する領域を形成し、粘着剤層を光学フィルターとすることができる。
レーザー光は、一方のシート状基材側からのみ照射しても良いし、両シート状基材側から照射しても良い。後者の場合、同時照射でも良いし、一方の側から順に照射してもよい。
被着体としては、ディスプレイのパネルを構成する各種部材が挙げられる。
あるいは、レーザー光感応性粘着シートから剥離性を有するシート状基材を剥がし、粘着剤層を被着体に貼着した後に、レーザー光感応性粘着剤層に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成する。レーザー光を照射しなかった部分は、変色せずに可視光を透過する領域を形成し、粘着剤層を光学フィルターとすることができる。
レーザー光は、一方のシート状基材側からのみ照射しても良いし、両シート状基材側から照射しても良い。後者の場合、同時照射でも良いし、一方の側から順に照射してもよい。
被着体としては、ディスプレイのパネルを構成する各種部材が挙げられる。
複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域の線幅は、0.1〜50μmであることが好ましく、3〜30μmであることがより好ましい。
また、各可視光吸収性領域の間隔は、0.1〜200μmであることが好ましく、10〜150μmであることがより好ましい。
線幅や間隔等は、各ディスプレイの用途に応じて適宜設計することができる。
このようにして得られた本発明の粘着性光学フィルターを構成する、変色した光吸収性領域と変色しなかった透光性領域とを含む粘着剤層全体は、ディスプレイのパネルに使用されるものであるから、できるだけ可視光を透過する透明性に優れるものであることが好ましく、具体的には厚さ25μmの場合において、全光線透過率が70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましい。
また、各可視光吸収性領域の間隔は、0.1〜200μmであることが好ましく、10〜150μmであることがより好ましい。
線幅や間隔等は、各ディスプレイの用途に応じて適宜設計することができる。
このようにして得られた本発明の粘着性光学フィルターを構成する、変色した光吸収性領域と変色しなかった透光性領域とを含む粘着剤層全体は、ディスプレイのパネルに使用されるものであるから、できるだけ可視光を透過する透明性に優れるものであることが好ましく、具体的には厚さ25μmの場合において、全光線透過率が70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましい。
次に、粘着剤以外のレーザー光感応性の接着剤、例えば熱硬化性接着剤を用いてなる狭義の接着性光学フィルターについて説明する。
狭義の接着性光学フィルターの形成に用いられる粘着剤以外のレーザー光感応性接着剤としては、粘着剤の場合と同様に、レーザー光非吸収性接着剤(A2)と、レーザー光吸収化合物(B)とを含むものである。レーザー光非吸収性接着剤(A2)としては、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。レーザー光非吸収性接着剤(A2)を構成する主成分たる樹脂の構造、分子量、ガラス転移温度等を制御したり、架橋剤とより密な架橋構造を形成したりすることによって、感圧性ではない接着剤(A2)を得ることができる。レーザー光吸収化合物(B)は、粘着剤の場合と同様のものを挙げることができる。レーザー光感応性接着剤から形成されるレーザー光感応性接着剤層をシート状基材上に設けることによって、レーザー光感応性粘着シートの場合と同様にレーザー光感応性接着シートを得ることができる。
狭義の接着性光学フィルターの形成に用いられる粘着剤以外のレーザー光感応性接着剤としては、粘着剤の場合と同様に、レーザー光非吸収性接着剤(A2)と、レーザー光吸収化合物(B)とを含むものである。レーザー光非吸収性接着剤(A2)としては、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。レーザー光非吸収性接着剤(A2)を構成する主成分たる樹脂の構造、分子量、ガラス転移温度等を制御したり、架橋剤とより密な架橋構造を形成したりすることによって、感圧性ではない接着剤(A2)を得ることができる。レーザー光吸収化合物(B)は、粘着剤の場合と同様のものを挙げることができる。レーザー光感応性接着剤から形成されるレーザー光感応性接着剤層をシート状基材上に設けることによって、レーザー光感応性粘着シートの場合と同様にレーザー光感応性接着シートを得ることができる。
得られたレーザー光感応性接着シートを被着体に貼着する前に、透光性シートを通して、レーザー光感応性接着剤層に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成し、光学フィルター機能を付与してから、剥離性を有するシートを剥がし、被着体に接着剤層を貼着し、次いで、接着剤層を硬化させ、被着体に光学フィルターを積層する。
あるいは、レーザー光感応性接着シートから剥離性を有するシート状基材を剥がし、粘着剤層を被着体に貼着した後に、レーザー光感応性接着剤層に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成する。レーザー光を照射しなかった部分は、変色せずに可視光を透過する領域を形成し、光学フィルター機能が付与される。次いで、接着剤層を硬化させ、被着体に光学フィルターを積層する。
または、レーザー光感応性接着シートから剥離性を有するシート状基材を剥がし、粘着剤層を被着体に貼着し、接着剤層を硬化させ、被着体に光学フィルターの前駆体を積層する。次いで、透光性シートを通して、この前駆体に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成し、レーザー光を照射しなかった部分は、変色せずに可視光を透過する領域を形成し、光学フィルター機能が付与される。
あるいは、レーザー光感応性接着シートから剥離性を有するシート状基材を剥がし、粘着剤層を被着体に貼着した後に、レーザー光感応性接着剤層に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成する。レーザー光を照射しなかった部分は、変色せずに可視光を透過する領域を形成し、光学フィルター機能が付与される。次いで、接着剤層を硬化させ、被着体に光学フィルターを積層する。
または、レーザー光感応性接着シートから剥離性を有するシート状基材を剥がし、粘着剤層を被着体に貼着し、接着剤層を硬化させ、被着体に光学フィルターの前駆体を積層する。次いで、透光性シートを通して、この前駆体に部分的にレーザー光を照射し、受光部を変色させて、複数の相互に平行な線状の可視光吸収性領域を形成し、レーザー光を照射しなかった部分は、変色せずに可視光を透過する領域を形成し、光学フィルター機能が付与される。
次に、レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分照射する工程について説明する。
例えば、レーザービーム(誘導放出光増幅光波)の活性媒質として、炭酸ガスを用いた誘導放出光増幅光波(波長10600nm)等の遠赤外線、コアにエルビウムイオンなどの希土類イオンをドープしたファイバを用いた誘導放出光増幅光波(たとえば波長1100nm)等の近赤外線、バナジウム酸イットリウムやイットリウム−ガリウム−アルミニウム等の結晶を用いた誘導放出光増幅光波(波長1064nm)等の近赤外線、およびその第2次高調波(波長約532nm)等の可視光、更に、ガリウム−ヒ素−アルミニウム等の半導体素子を用いた誘導放出光増幅光波(たとえば波長840nm)等の近赤外線が挙げられる。
例えば、レーザービーム(誘導放出光増幅光波)の活性媒質として、炭酸ガスを用いた誘導放出光増幅光波(波長10600nm)等の遠赤外線、コアにエルビウムイオンなどの希土類イオンをドープしたファイバを用いた誘導放出光増幅光波(たとえば波長1100nm)等の近赤外線、バナジウム酸イットリウムやイットリウム−ガリウム−アルミニウム等の結晶を用いた誘導放出光増幅光波(波長1064nm)等の近赤外線、およびその第2次高調波(波長約532nm)等の可視光、更に、ガリウム−ヒ素−アルミニウム等の半導体素子を用いた誘導放出光増幅光波(たとえば波長840nm)等の近赤外線が挙げられる。
レーザー光感応性接着シートからなる2次元または3次元成形物の表面、または、レーザー光感応性接着剤が塗布等された任意の基材または成形物の表面の所望箇所に誘導放出光増幅光波を照射することにより、レーザー光吸収化合物(B)が誘導放出光増幅光波を吸収し、照射部分に黒色で鮮明な描画がされた描画成形物が得られる。誘導放出光増幅光波の照射は、描画の目的等に応じてスキャン式、マスク式のいずれで行ってもよいが、細線の描画を高速で行うためにはスキャン式が好ましい。
本発明で用いられるレーザー光吸収化合物(B)は、赤外域の光吸収性が高いため、より高い黒色性を得るためには赤外線の誘導放出光増幅光波を用いることが好ましく、特に近赤外線の誘導放出光増幅光波が好ましい。
本発明で用いられるレーザー光吸収化合物(B)は、赤外域の光吸収性が高いため、より高い黒色性を得るためには赤外線の誘導放出光増幅光波を用いることが好ましく、特に近赤外線の誘導放出光増幅光波が好ましい。
誘導放出光増幅光波の出力、走査速度等の照射条件は、樹脂の種類等に応じて樹脂が炭化するよう適宜設定可能である。描画用途においては、照射する誘導放出光増幅光波をレンズにより充分に集光し、スポット径が100μm以下とすることが好ましく、10μm以下とすることがより好ましい。スポット径が大きいと、描画の基礎単位である1ドットが大きくなるため、精細な写真画像を得ることが困難となる。また、描画1ドット当たりの誘導放出光増幅光波照エネルギーが低くなると、十分な発色度が得られなくなる場合がある。
ところで、背景技術の項で述べたルーバーフィルム、ライトコントロールフィルム、クレイズフィルムは、光吸収性領域の位置があらかじめ決定されている。このようなルーバーフィルムを使って、ディスプレイの側面方向だけでなく、上下方向からディスプレイに入る外部光を吸収するためには、2枚のルーバーフィルムの各光吸収性領域が界面で直交するように積層する必要があった。つまり、ディスプレイの薄型化の要求に対しては、ルーバーフィルムを用いる方法は極めて不利といわざるを得ない。
これに対して、本発明のようにレーザー光を接着剤層に部分的に照射することによって、光吸収性領域と透光性領域を形成する場合、レーザー光の照射を制御することによって、光吸収性領域と透光性領域との位置関係を自由に、かつ簡単に変更・決定することができる。即ち、図4、7、8に示すように、一層のレーザー感光性接着剤層を利用して、その一層の中に上下・左右方向からの外部光を吸収する光吸収性領域を設けることができる。
これに対して、本発明のようにレーザー光を接着剤層に部分的に照射することによって、光吸収性領域と透光性領域を形成する場合、レーザー光の照射を制御することによって、光吸収性領域と透光性領域との位置関係を自由に、かつ簡単に変更・決定することができる。即ち、図4、7、8に示すように、一層のレーザー感光性接着剤層を利用して、その一層の中に上下・左右方向からの外部光を吸収する光吸収性領域を設けることができる。
さらに、従来のルーバーフィルムを利用する場合は、光吸収性領域は均一の密度で形成されるので、ディスプレイは、その全面にわたって均一に外部光が吸収されることになる。これに対し、本発明のようにレーザー光の部分照射を利用する場合、例えば、光学フィルターの正面中央部分では光吸収性領域の密度を低下させ、光学フィルターの周辺部では光吸収性領域の密度を高めることも簡単にできる。
[実施例1](レーザー光感光性粘着剤の例)
アクリル酸n−ブチル/アクリル酸イソブチル/酢酸ビニル/メタクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル=44/44/5.5/0.5/6(重量%)の重量平均分子量50万、ガラス転移温度−10℃のアクリル共重合体の酢酸エチル/トルエン溶液の固形分100重量部に対し、モリブデン酸第二銅(CuMoO4)を1.0重量部、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体(3官能)を1.4重量部配合し、レーザー光感光性粘着剤を得た。
アクリル酸n−ブチル/アクリル酸イソブチル/酢酸ビニル/メタクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル=44/44/5.5/0.5/6(重量%)の重量平均分子量50万、ガラス転移温度−10℃のアクリル共重合体の酢酸エチル/トルエン溶液の固形分100重量部に対し、モリブデン酸第二銅(CuMoO4)を1.0重量部、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体(3官能)を1.4重量部配合し、レーザー光感光性粘着剤を得た。
(レーザー光感光性粘着シート)
得られたレーザー感光性粘着剤をシリコン等で片面剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm:剥離ライナー)の剥離処理面に乾燥塗膜25μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥させた後、形成されつつある粘着剤層にポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm)を積層し、この状態で室温で1週間経過させ、レーザー感光性粘着シートを得た。得られた粘着シートの粘着剤層の全光線透過率は85%であった。
得られたレーザー感光性粘着剤をシリコン等で片面剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm:剥離ライナー)の剥離処理面に乾燥塗膜25μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥させた後、形成されつつある粘着剤層にポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm)を積層し、この状態で室温で1週間経過させ、レーザー感光性粘着シートを得た。得られた粘着シートの粘着剤層の全光線透過率は85%であった。
(粘着性光学フィルター)
得られた感光性粘着シートに、バナジウム酸イットリウム結晶を用いたQスイッチパルス発振誘導放出光増幅光波(YVO社製i−MarkerLT−010、波長約1064nm)を、剥離ライナー側から照射し、図2に示すパターン(線幅:20μm、間隔:100μm)のフィルターを作製した。得られたフィルター中の粘着剤層の全光線透過率は、83%であった。
得られた感光性粘着シートに、バナジウム酸イットリウム結晶を用いたQスイッチパルス発振誘導放出光増幅光波(YVO社製i−MarkerLT−010、波長約1064nm)を、剥離ライナー側から照射し、図2に示すパターン(線幅:20μm、間隔:100μm)のフィルターを作製した。得られたフィルター中の粘着剤層の全光線透過率は、83%であった。
[実施例2〜7]
パターンを図3〜6、8(いずれも、線幅:20μm、間隔:100μm)、図7(線幅:20μm、間隔1:20μm、間隔2:60μm)に示すパターンとしたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
(実施例2:図3のパターン。実施例3:図4のパターン。実施例4:図5のパターン。実施例5:図6のパターン。実施例6:図7のパターン。実施例7:図8のパターン。)
パターンを図3〜6、8(いずれも、線幅:20μm、間隔:100μm)、図7(線幅:20μm、間隔1:20μm、間隔2:60μm)に示すパターンとしたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
(実施例2:図3のパターン。実施例3:図4のパターン。実施例4:図5のパターン。実施例5:図6のパターン。実施例6:図7のパターン。実施例7:図8のパターン。)
[実施例8]
粘着剤層の乾燥塗膜を50μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
粘着剤層の乾燥塗膜を50μmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
[実施例9]
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)を2.0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)を2.0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
[実施例10]
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)を4.0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)を4.0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
[実施例11]
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)の代わりに、銅ゼオライトを1.0重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)の代わりに、銅ゼオライトを1.0重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
[実施例12]
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)の代わりに、フラーレン60を0.5重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
モリブデン酸第二銅(CuMoO4)の代わりに、フラーレン60を0.5重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてフィルターを作製した。
各実施例で得られた粘着性光学フィルターについて、下記に示す方法でフィルターとしての性能を評価した。
<全光線透過率>
NDH5000W(日本電色工業株式会社製)を用いて、粘着性光学フィルターの全光線透過率を測定した。
NDH5000W(日本電色工業株式会社製)を用いて、粘着性光学フィルターの全光線透過率を測定した。
<視認性>
14インチ液晶テレビの画面中央に、5cm×5cmの大きさにカッティングした粘着性光学フィルターを貼り合わせ、角度を変えて目視で貼着部を見た場合、以下のように評価した。
◎:正面から見た場合、画面が明るく映像も鮮明だが、斜めからみた場合は真黒で何も見えない。
○:正面から見た場合、画面が明るく映像も鮮明である。しかし、斜めからみた場合、映像の内容までは分からないが、何かが映っていることは分かる。
△:正面から見た場合、画面が明るく映像も鮮明である。しかし、斜めからみた場合、暗いが、写っている映像の内容が分かる。
×:正面から見た場合、画面がかなり暗い。さらに、斜めからみた場合、写っている映像の内容が分かる。
14インチ液晶テレビの画面中央に、5cm×5cmの大きさにカッティングした粘着性光学フィルターを貼り合わせ、角度を変えて目視で貼着部を見た場合、以下のように評価した。
◎:正面から見た場合、画面が明るく映像も鮮明だが、斜めからみた場合は真黒で何も見えない。
○:正面から見た場合、画面が明るく映像も鮮明である。しかし、斜めからみた場合、映像の内容までは分からないが、何かが映っていることは分かる。
△:正面から見た場合、画面が明るく映像も鮮明である。しかし、斜めからみた場合、暗いが、写っている映像の内容が分かる。
×:正面から見た場合、画面がかなり暗い。さらに、斜めからみた場合、写っている映像の内容が分かる。
ディスプレイパネルの薄型化の観点からは、パネルを構成する種々の機能を担う部材に、光学フィルターの機能を有する接着剤層を積層してなるものを、接着性光学フィルターとして用いることが好ましい。一方、既に形成されたディスプレイパネルに後から光学フィルター機能を付与するために、光学フィルターの機能を有する接着剤層を、特別な機能を有しない単なる透明なプラスチックフィルムに積層してなる接着フィルムを、ディスプレイパネル最外面に貼着し、接着性光学フィルターとして使用することもできる。
1:接着性光学フィルター
2:透光性シート状基材
3:光学フィルター機能を有する接着剤層
4:積層界面
2:透光性シート状基材
3:光学フィルター機能を有する接着剤層
4:積層界面
Claims (12)
- 透光性シート状基材の一方の面に、接着剤層が積層されてなる接着性光学フィルターであって、前記接着剤層が、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対しほぼ直交する複数の光吸収性領域と、複数の透光性領域とを有することを特徴とする接着性光学フィルター。
- 透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されたレーザー光感応性の透光性接着剤層が設けられてなるレーザー光感応性接着シートに、レーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、変色しなかった複数の透光性領域とを、接着剤層中に形成してなる接着性光学フィルター。
- 変色した光吸収性領域の線幅が、0.1〜50μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の接着性光学フィルター。
- 線状の変色した一の光吸収性領域と他の光吸収性領域との間隔が、0.1〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の接着性光学フィルター。
- レーザー光感応性接着剤が、レーザー光非吸収性接着剤(A)とレーザー光吸収化合物(B)とを含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の接着性光学フィルター。
- レーザー光感応性接着剤が、レーザー光感応性の感圧性接着剤であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の接着性光学フィルター。
- 透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されるレーザー光感応性の透光性接着剤層を設け、レーザー光感応性接着シートを得、
該レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することを特徴とする接着性光学フィルターの製造方法。 - 剥離性を有しない透光性シート状基材、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されるレーザー光感応性の透光性接着剤層、及び剥離性を有するシート状基材が積層されてなるレーザー光感応性接着シートを得、
該レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することを特徴とする接着性光学フィルターの製造方法。 - ディスプレイのパネルを構成する部材と、請求項1〜6のいずれかに記載の接着性光学フィルターとを具備する光学フィルター付ディスプレイパネル。
- 透光性シート状基材の一方の面に、レーザー光の受光により変色し得るレーザー光感応性接着剤から形成されたレーザー光感応性の透光性接着剤層が設けられてなるレーザー光感応性接着シートを、
ディスプレイのパネルを構成する部材に貼着した後、透光性シート状基材を通して前記レーザー光感応性接着シートにレーザー光を部分的に照射し、透光性シート状基材と前記接着剤層との積層界面に対し直交する複数の変色した光吸収性領域と、複数の透光性領域とを前記接着剤層中に形成することを特徴とする光学フィルター付ディスプレイパネルの製造方法。 - レーザー光感応性接着剤が、レーザー光感応性の感圧性接着剤以外の接着剤である場合に、レーザー光の部分的照射の前又は後に接着剤を硬化することを特徴とする光学フィルター付ディスプレイパネルの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の接着性光学フィルターを、ディスプレイのパネルに設けることによって、ディスプレイの外部から内部に入る光を、前記接着性光学フィルターを構成する接着剤層中の複数の光吸収性領域で吸収する方法。
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JP2006339928A JP2008152017A (ja) | 2006-12-18 | 2006-12-18 | 接着性光学フィルター及びその製造方法、並びにその利用 |
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- 2006-12-18 JP JP2006339928A patent/JP2008152017A/ja active Pending
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