JP2008151913A - スクリーン、プロジェクタ及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】騒音や振動等を抑え、投射光によるシンチレーションを確実に防止し、高画質化を図ることのできるスクリーン、プロジェクタ及び画像表示装置を提供すること。
【解決手段】一対の基板間に設けられた媒質中に移動可能な光散乱材が分散され、一対の基板のうち少なくとも一方の基板が光透過性を有する光拡散板12と、該光拡散板12の一部に接触して取り付けられ、光拡散板12に振動を付与する振動付与手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】一対の基板間に設けられた媒質中に移動可能な光散乱材が分散され、一対の基板のうち少なくとも一方の基板が光透過性を有する光拡散板12と、該光拡散板12の一部に接触して取り付けられ、光拡散板12に振動を付与する振動付与手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、スクリーン、プロジェクタ及び画像表示装置に関する。
近年、プロジェクタが急速に普及してきている。主に、ビジネスプレゼンテーション用途で用いられてきたフロント投射型プロジェクタの他、最近ではリア型プロジェクタが、大型テレビ(PTV;プロジェクションテレビ)の一形態として認知度を高めてきている。プロジェクション方式の最大の利点は、液晶テレビ、PDP等の直視型ディスプレイに比べて低価格で同画面サイズの商品を供給できることである。しかし、直視型においても低価格化が進展しており、プロジェクタ表示装置にもより高い画質性能が求められつつある。
プロジェクタは、アークランプ等の光源から射出された光を液晶ライトバルブの光変調素子に照射し、光変調素子により変調された投射光をスクリーンに投射することで画像をスクリーンに表示するものである。このとき、スクリーンには、画像が表示されるだけでなく、スクリーン全面がぎらついて見える。これは、光線の干渉に伴う輝度ムラによるもので、スペックルノイズ、所謂シンチレーションと呼ばれる。
ここで、シンチレーションの発生原理について述べる。
図13に示すように、光源201から照射された光が液晶ライトバルブ202を透過して投射レンズ203によりスクリーン204へと投射される。スクリーン204に投射された投射光は、スクリーン204の散乱構造により回折し、それらが二次波源のように振舞うことによって拡散される。二次波源による2つの球面波が、互いの位相関係に応じて光の強めあいや弱めあいを起こすことによって、スクリーン204と鑑賞者との間に明暗の縞模様(干渉縞)となって現れる。この干渉縞が発生する像面205に鑑賞者の焦点が合わせられると、鑑賞者は干渉縞をスクリーンをぎらつかせるシンチレーションとして認識する。
図13に示すように、光源201から照射された光が液晶ライトバルブ202を透過して投射レンズ203によりスクリーン204へと投射される。スクリーン204に投射された投射光は、スクリーン204の散乱構造により回折し、それらが二次波源のように振舞うことによって拡散される。二次波源による2つの球面波が、互いの位相関係に応じて光の強めあいや弱めあいを起こすことによって、スクリーン204と鑑賞者との間に明暗の縞模様(干渉縞)となって現れる。この干渉縞が発生する像面205に鑑賞者の焦点が合わせられると、鑑賞者は干渉縞をスクリーンをぎらつかせるシンチレーションとして認識する。
シンチレーションは、スクリーン面に結像された画像を見ようとする鑑賞者によって、スクリーン面と鑑賞者との間にあたかもベール、レース布、くもの巣を張ったかのような不快感を与える。また、鑑賞者はスクリーン上の画像とシンチレーションとの2重の像を見ることになり、それぞれに視点を合わせようとするため大きな疲労を招く。したがって、このシンチレーションは、ストレスを鑑賞者に与えてしまう。
最近では、従来の高圧水銀ランプに替わる新しい光源の開発が進められており、特にレーザ光源は、エネルギー効率、色再現性、長寿命、瞬時点灯等の点で次世代プロジェクタ用光源として期待が高まっている。しかしながら、レーザ光源によるスクリーン上の投射光は、隣接する領域の光線の位相が揃っていることから干渉性が非常に高いものとなる。
レーザ光源のコヒーレンス長は数十メートルにも及ぶこともあるため、同一の光源を分割して再合成すると、コヒーレンス長より短い光路差を経て合成された光が強い干渉を引き起こすことになり、高圧水銀ランプよりもはっきりとしたシンチレーション(干渉縞)が出現してしまう。
よって、特にレーザ光源を用いたプロジェクタの製品化においてシンチレーションの低減は必須技術となっている。
レーザ光源のコヒーレンス長は数十メートルにも及ぶこともあるため、同一の光源を分割して再合成すると、コヒーレンス長より短い光路差を経て合成された光が強い干渉を引き起こすことになり、高圧水銀ランプよりもはっきりとしたシンチレーション(干渉縞)が出現してしまう。
よって、特にレーザ光源を用いたプロジェクタの製品化においてシンチレーションの低減は必須技術となっている。
このようなシンチレーションの低減対策として、ライトバルブの後段に配置された投射系、特にスクリーンにおいて、選択的に干渉斑成分を空間的または時間的に積分し平均化させる技術(例えば、特許文献1参照。)が開示されている。
また、特許文献1に記載の画像投影用スクリーンは、スクリーンを構成する光拡散板において散乱波の散乱分布および/または位相を時間的に変化させている。このようにスクリーン構造の一部または全体を動かすことで散乱状態を変え、眼の残像効果で時間積分し、スペックルの発生を抑えている。
特開2001−100316号公報
しかしながら、特許文献1では、光散乱体の形状や相対的位置関係、屈折率などを変化させるに至るまでに多大な駆動エネルギーを要することになる。また、上記の駆動手段を用いた場合、散乱層へのエネルギー伝達効率も低く、スクリーンを移動させるときに生じる振動、音、不要電磁波、排熱等が発生して快適な鑑賞を阻害するおそれがある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、騒音や振動等を抑え、投射光によるシンチレーションを確実に防止し、高画質化を図ることのできるスクリーン、プロジェクタ及び画像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明のスクリーンは、一対の基板間に設けられた媒質中に移動可能な光散乱材が分散され、前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板が光透過性を有する光拡散板と、該光拡散板の一部に接触して取り付けられ、前記光拡散板に振動を付与する振動付与手段とを備えることを特徴とする。
本発明のスクリーンは、一対の基板間に設けられた媒質中に移動可能な光散乱材が分散され、前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板が光透過性を有する光拡散板と、該光拡散板の一部に接触して取り付けられ、前記光拡散板に振動を付与する振動付与手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るスクリーンでは、振動付与手段が光拡散板の一部に接触して取り付けられているため、振動付与手段の駆動により光拡散板が振動する。この光拡散板の振動により、媒質中の光散乱材を移動(振動)させることができる。
これにより、媒質中の様々な位置に移動した光拡散材に光が照射されるため、拡散層から射出される光は、拡散状態が時間的に変化している。したがって、拡散部材から射出された光のスペックルパターンは、時間的に変化するとともに、残像効果により時間積分され、その結果、スクリーンから射出される光は、シンチレーションが抑えられた光となり、良質な画像を表示することができる。
すなわち、振動付与手段は光拡散板の少なくとも一部に接触して取り付けられているため、本発明のスクリーンを例えばリアプロジェクタに用いた場合、スクリーンが嵌め込まれる筐体側に振動付与手段を固定することができるため、振動付与手段の設置が容易となる。また、用途やスクリーンの大きさに応じた振動付与手段を光拡散板に取り付けることにより、光拡散板を効率良く振動させることができる。
さらに、本発明のスクリーンは、当該スクリーンを構成する層を移動させるのではなく、媒質中の光散乱材を動かすため、騒音や振動等を抑えることができる。したがって、高画質な画像を快適に観賞することが可能となる。
これにより、媒質中の様々な位置に移動した光拡散材に光が照射されるため、拡散層から射出される光は、拡散状態が時間的に変化している。したがって、拡散部材から射出された光のスペックルパターンは、時間的に変化するとともに、残像効果により時間積分され、その結果、スクリーンから射出される光は、シンチレーションが抑えられた光となり、良質な画像を表示することができる。
すなわち、振動付与手段は光拡散板の少なくとも一部に接触して取り付けられているため、本発明のスクリーンを例えばリアプロジェクタに用いた場合、スクリーンが嵌め込まれる筐体側に振動付与手段を固定することができるため、振動付与手段の設置が容易となる。また、用途やスクリーンの大きさに応じた振動付与手段を光拡散板に取り付けることにより、光拡散板を効率良く振動させることができる。
さらに、本発明のスクリーンは、当該スクリーンを構成する層を移動させるのではなく、媒質中の光散乱材を動かすため、騒音や振動等を抑えることができる。したがって、高画質な画像を快適に観賞することが可能となる。
また、本発明のスクリーンは、前記振動付与手段が前記光拡散板に対して着脱可能に設けられていることが好ましい。
本発明に係るスクリーンでは、振動付与手段が光拡散板に対して着脱可能に設けられているため、振動付与手段の光拡散板への設置が容易となる。したがって、用途やスクリーンの大きさに応じた振動付与手段を光拡散板に取り付けることにより、光拡散板を効率良く振動させることができる。
また、本発明のスクリーンは、前記光散乱材が連続的に移動可能に前記振動付与手段を制御する制御部を備えることが好ましい。
本発明に係るスクリーンでは、制御部により振動付与手段が制御され、媒質中の光散乱材が、円軌道、楕円軌道、ランダム軌道あるいはブラウン運動に沿って連続的に移動する。このように、光散乱材を連続的に移動(振動)させることにより、光散乱材は死点(動きが一瞬止まる点)を持たないので、一瞬たりとも干渉が生じる瞬間がない。したがって、フリッカ(スクリーンにおける画像のちらつき)的なスペックルの抑制の効果を連続的に持続することが可能となる。
また、本発明のスクリーンは、前記振動付与手段が前記光拡散板における画像形成領域外に設けられていることが好ましい。
本発明に係るスクリーンでは、特に、透過型のスクリーンに用いるのが好適である。すなわち、透過型スクリーンの場合、画像形成領域内を光が通過するので、振動付与手段を画像形成領域外に設けることにより、表示される画像に影響を及ぼすことがない。したがって、鮮明な画像を表示することが可能となる。
また、本発明のスクリーンは、前記振動付与手段が超音波振動子であることが好ましい。
本発明に係るスクリーンでは、振動付与手段が超音波振動子であるため、応答性が良く、動作が静かであるため、音及び振動の発生を抑制することができる。したがって、振動付与手段の駆動に伴う騒音の発生を防止し、静粛性の高いスクリーンを提供することが可能となる。
また、本発明のスクリーンは、前記振動付与手段が往復運動を行うアクチュエータであることが好ましい。
本発明に係るスクリーンでは、振動付与手段として、例えば、小型のソレノイドを用いることができるため、スクリーン全体の小型化を図ることが可能となる。
本発明に係るスクリーンでは、振動付与手段として、例えば、小型のソレノイドを用いることができるため、スクリーン全体の小型化を図ることが可能となる。
本発明のプロジェクタは、光を射出する光源装置と、該光源装置から射出された光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置と、該投射装置から射出された画像が投射される上記のスクリーンとを備えることを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタでは、光源装置より射出された光は、光変調装置に入射する。そして、光変調装置により変調された画像が、投射装置によってスクリーンに投射される。このとき、騒音や振動等を抑えつつ、シンチレーションを低減させたスクリーンを用いているため、スクリーンから投射された画像は、輝度ムラがなく良質な画像が表示されることになる。
本発明の画像表示装置は、光を射出する光源装置と、該光源装置から射出されたレーザ光を走査する走査手段と、該走査手段により走査された光が投影される上記のスクリーンとを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像表示装置では、光源装置から射出された光は走査手段により走査される。そして、走査手段により走査された光は、スクリーンに投影される。このとき、シンチレーションを低減しつつ、画像ボケの発生を抑えたスクリーンを用いているため、スクリーンから射出される光は、シンチレーションの発生が抑えられることになる。したがって、輝度ムラがなく良質な画像を表示することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係るスクリーン、リアプロジェクタ及び画像表示装置の実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
図1(a)は本実施形態に係るリアプロジェクタ(プロジェクタ)1の概略構成を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示すリアプロジェクタ1の側面断面図である。本実施形態に係るリアプロジェクタ1は、光源装置から射出された光を光変調手段により変調し、この変調した光をスクリーン10に拡大投射するものである。
図1(a)は本実施形態に係るリアプロジェクタ(プロジェクタ)1の概略構成を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示すリアプロジェクタ1の側面断面図である。本実施形態に係るリアプロジェクタ1は、光源装置から射出された光を光変調手段により変調し、この変調した光をスクリーン10に拡大投射するものである。
図1(a)に示すように、リアプロジェクタ1は、筐体(保持部)2と、筐体2の前面に取り付けられ、画像が投影されるスクリーン10とを備えている。スクリーン10の下方の筐体2にはフロントパネル3が設けられ、フロントパネル3の左右側にはスピーカからの音声を出力する開口部4が設けられている。
次に、リアプロジェクタ1の筐体2の内部構造について説明する。
図1(b)に示すように、リアプロジェクタ1の筐体2内部の下方には投射光学系30が配設されている。投射光学系30とスクリーン10との間には反射ミラー5,6が設けられており、投射光学系30から出射された光が反射ミラー5,6によって反射され、スクリーン10に拡大投影されるようになっている。
図1(b)に示すように、リアプロジェクタ1の筐体2内部の下方には投射光学系30が配設されている。投射光学系30とスクリーン10との間には反射ミラー5,6が設けられており、投射光学系30から出射された光が反射ミラー5,6によって反射され、スクリーン10に拡大投影されるようになっている。
次に、リアプロジェクタ1の投射光学系30の概略構成について説明する。
図2は、リアプロジェクタ1の投射光学系30の構成を示す概略図である。なお、図2中においては、簡略化のためリアプロジェクタ1を構成する筐体2は省略している。
図2は、リアプロジェクタ1の投射光学系30の構成を示す概略図である。なお、図2中においては、簡略化のためリアプロジェクタ1を構成する筐体2は省略している。
投射光学系30は、赤色光を射出する赤色レーザ光源(光源装置)31Rと、緑色光を射出する緑色レーザ光源(光源装置)31Gと、青色光を射出する青色レーザ光源(レーザ光源)31Bと、これらレーザ光源31R,31G,31Bから射出されたレーザ光をそれぞれ変調する液晶ライトバルブ(光変調装置)34R,34G,34Bと、液晶ライトバルブ34R,34G,34Bにより変調されたレーザ光を合成するクロスダイクロイックプリズム(色光合成手段)36と、クロスダイクロイックプリズム36により合成されたレーザ光を拡大して投射する投射レンズ(投射装置)37とを備えている。
投射光学系30は、レーザ光源31R,31G,31Bから射出されたレーザ光の照度分布を均一化させるための均一照明系として、各レーザ光源31R,31G,31Bの後方に配置され、レーザ光を液晶ライトバルブ34R,34G,34Bに射出する照明光学系32R,32G,32Bを備えている。例えば、照明光学系は、ホログラム、フィールドレンズを備えている。
また、各液晶ライトバルブ34R,34G,34Bの入射側および出射側には、偏光板(図示せず)が配置されている。そして、各レーザ光源31R,31G,31Bからの光束のうち所定方向の直線偏光のみが入射側偏光板を透過して、各液晶ライトバルブ34R,34G,34Bに入射する。また、入射側偏光板の前方に偏光変換手段(図示せず)を設けてもよい。この場合、偏光変換手段により、入射側偏光板を透過する光に変換することで、光の利用効率を向上させることができる。
各液晶ライトバルブ34R,34G,34Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム36に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は投写光学系である投射レンズ37によりスクリーン10上に投写され、拡大された画像が表示される。
次に、スクリーン10の詳細について説明する。
スクリーン10は、図3に示すように、入射した光の角度を変換するフレネル板11と、光透過性を有するレンチキュラ板13と、フレネル板11とレンチキュラ板13との間に配置され、入射した光を拡散させる拡散板(光拡散板)12とを備えている。また、スクリーン10は、図4に示すように、拡散板12を振動させる振動供給部14を備えている。また、筐体2の前面には、開口部2aが形成されており、この開口部2aにスクリーン10が嵌め込まれている。
スクリーン10は、図3に示すように、入射した光の角度を変換するフレネル板11と、光透過性を有するレンチキュラ板13と、フレネル板11とレンチキュラ板13との間に配置され、入射した光を拡散させる拡散板(光拡散板)12とを備えている。また、スクリーン10は、図4に示すように、拡散板12を振動させる振動供給部14を備えている。また、筐体2の前面には、開口部2aが形成されており、この開口部2aにスクリーン10が嵌め込まれている。
まず、拡散板12について説明する。
拡散板12は、図3に示すように、フレネル板11の射出面11bから射出したレーザ光を拡散させ、レンチキュラ板13の入射面13aに向けて射出するものである。また、拡散板12は、図5に示すように、入射側に配置された第1基板21と、射出側に配置された第2基板22と、分散媒23とを備えている。第1基板21及び第2基板22はいずれも光透過性を有し、例えばガラス板である。なお、第1基板21及び第2基板22の材料としては、例えば、ポリカーボネート、シクロオレフィン系樹脂など、透明であることに加えて低吸湿性、耐熱性、低複屈折性、高寸法安定性というような性質を持つ材料で構成されることが好ましい。
また、拡散板12の上端面12aには振動供給部14が設けられている。
拡散板12は、図3に示すように、フレネル板11の射出面11bから射出したレーザ光を拡散させ、レンチキュラ板13の入射面13aに向けて射出するものである。また、拡散板12は、図5に示すように、入射側に配置された第1基板21と、射出側に配置された第2基板22と、分散媒23とを備えている。第1基板21及び第2基板22はいずれも光透過性を有し、例えばガラス板である。なお、第1基板21及び第2基板22の材料としては、例えば、ポリカーボネート、シクロオレフィン系樹脂など、透明であることに加えて低吸湿性、耐熱性、低複屈折性、高寸法安定性というような性質を持つ材料で構成されることが好ましい。
また、拡散板12の上端面12aには振動供給部14が設けられている。
また、分散媒23は、第1基板21と第2基板22との間の周縁部に沿って設けられた封止材24により密閉されている。
分散媒23は、溶媒(媒質)23aとこの溶媒23aの内部に設けられた拡散性を有する粒子(光散乱材)23bとを備えている。そして、溶媒23a,粒子23bの材料及び粒子23bの大きさや重さ等の条件により、粒子23bが沈むことなく分散し続けることが可能となる。また、溶媒23aとしては、光透過性を有する材料からなることが好ましく、例えば、非電気伝導性の有機系溶媒が用いられ、溶媒23aには粒子23bの帯電を促すような界面活性剤が添加されている。また、粒子23bには帯電し易くなるための物質が添加処理されている。
分散媒23は、溶媒(媒質)23aとこの溶媒23aの内部に設けられた拡散性を有する粒子(光散乱材)23bとを備えている。そして、溶媒23a,粒子23bの材料及び粒子23bの大きさや重さ等の条件により、粒子23bが沈むことなく分散し続けることが可能となる。また、溶媒23aとしては、光透過性を有する材料からなることが好ましく、例えば、非電気伝導性の有機系溶媒が用いられ、溶媒23aには粒子23bの帯電を促すような界面活性剤が添加されている。また、粒子23bには帯電し易くなるための物質が添加処理されている。
また、粒子23bとしては、光透過性を有する材質からなることが好ましく、具体的には、微粒子状(ビーズ状)のシリカ、ガラス、樹脂等を用いることができ、比重を考えると樹脂球が好ましい。この粒子23bは、光拡散効果及び粒子の分散効果の両立に適した大きさであれば良く、小さすぎるとスクリーン10としての光散乱効率が低下してしまい、大きすぎると光散乱分布が前方散乱側に偏るため良好な拡散特性が得られなくなる。これにより、粒子23bの平均粒径は、特に限定されないが、0.5μm〜50μmであることが好ましい。
次に、振動供給部14について説明する。
振動供給部14は、図6に示すように、超音波を発生させる複数の超音波振動子(振動付与手段)15と、複数の超音波振動子15を制御する制御部16とを備えている。
複数の超音波振動子15は、図6に示すように、拡散板12の外周端面に沿って、画像表示領域A外の拡散板12の上端面12a及び下端面12bに6個ずつ設けられ、右端面12c及び左端面12dに4個ずつ設けられている。また、超音波振動子15は筐体2の開口部2aに固定されている。
また、超音波振動子15は、平板状の圧電セラミックスからなり、図5に示すように、第1基板21の上端面21a,封止材24及び第2基板22の上端面22aに接触して設けられている。具体的には、超音波振動子15は、投射レンズ37により画像が表示される画像表示領域(画像形成領域)Aの外である拡散板12の上端面12a上に設けられている。
また、超音波振動子15が発生する超音波の周波数は例えば100kHzである。さらに、複数の超音波振動子15は、制御部16に制御された発振回路17に接続されている。これにより、制御部16の制御信号により発振回路17の発振信号が生成され、複数の超音波振動子15から超音波が発生される。
振動供給部14は、図6に示すように、超音波を発生させる複数の超音波振動子(振動付与手段)15と、複数の超音波振動子15を制御する制御部16とを備えている。
複数の超音波振動子15は、図6に示すように、拡散板12の外周端面に沿って、画像表示領域A外の拡散板12の上端面12a及び下端面12bに6個ずつ設けられ、右端面12c及び左端面12dに4個ずつ設けられている。また、超音波振動子15は筐体2の開口部2aに固定されている。
また、超音波振動子15は、平板状の圧電セラミックスからなり、図5に示すように、第1基板21の上端面21a,封止材24及び第2基板22の上端面22aに接触して設けられている。具体的には、超音波振動子15は、投射レンズ37により画像が表示される画像表示領域(画像形成領域)Aの外である拡散板12の上端面12a上に設けられている。
また、超音波振動子15が発生する超音波の周波数は例えば100kHzである。さらに、複数の超音波振動子15は、制御部16に制御された発振回路17に接続されている。これにより、制御部16の制御信号により発振回路17の発振信号が生成され、複数の超音波振動子15から超音波が発生される。
制御部16による複数の超音波振動子15の駆動パターンは複数あるが、一例である超音波振動子15の駆動と時間との関係について、図7に示すタイミングチャートを用いて説明する。
まず、複数の超音波振動子15は、図8に示すように、制御部16により、スクリーン10の右半分と左半分とに分割されて制御されている。スクリーン10の右半分の超音波振動子15を、上端面12a側の中央部から順に右回りにL1,L2,L3…L8,L9,L10とする。また、同様に、スクリーン10の左半分の超音波振動子15を、上端面12a側の中央部から順に左回りにM1,M2,M3…M8,M9,M10とする。
まず、複数の超音波振動子15は、図8に示すように、制御部16により、スクリーン10の右半分と左半分とに分割されて制御されている。スクリーン10の右半分の超音波振動子15を、上端面12a側の中央部から順に右回りにL1,L2,L3…L8,L9,L10とする。また、同様に、スクリーン10の左半分の超音波振動子15を、上端面12a側の中央部から順に左回りにM1,M2,M3…M8,M9,M10とする。
そして、それぞれの超音波振動子L1,L2,L3…L8,L9,L10、M1,M2,M3…M8,M9,M10に印加される電圧と時間との関係は、図9に示すように、右半分側は超音波振動子L1,L5,L9から順に右回りに隣接する超音波振動子15に、所定の時間間隔をあけて電圧が印加されるようになっている。なお、超音波振動子L10に電圧が印加された後は超音波振動子L1に電圧が印加される。
また、左半分側の超音波振動子M1〜M10も同様に超音波振動子M1,M5,M9から順に左回りに電圧が印加される。
これにより、スクリーン10の拡散板12の溶媒23aは、図8に示すように、右半分において右回りに対流が生じ、左半分において左回り対流が生じる。この対流により粒子23bが円軌道に沿って連続的に移動する。さらには、超音波振動子15による超音波の発生で直接的に粒子23bが移動する。
また、左半分側の超音波振動子M1〜M10も同様に超音波振動子M1,M5,M9から順に左回りに電圧が印加される。
これにより、スクリーン10の拡散板12の溶媒23aは、図8に示すように、右半分において右回りに対流が生じ、左半分において左回り対流が生じる。この対流により粒子23bが円軌道に沿って連続的に移動する。さらには、超音波振動子15による超音波の発生で直接的に粒子23bが移動する。
次に、フレネル板11について説明する。
フレネル板11は、図4に示すように、入射面11aと反対の射出面11bに略同心円状に形成されたプリズム形状のフレネルレンズ11cが形成されている。このフレネルレンズ11cは、投射レンズ37から射出され入射面11aより入射したレーザ光を屈折させ、平行光に変換し射出面11bより射出するものである。
また、フレネルレンズ11cの先端には、面取りが施されている。なお、フレネルレンズ11cの先端に、R付けが施されていても良い。
フレネル板11は、図4に示すように、入射面11aと反対の射出面11bに略同心円状に形成されたプリズム形状のフレネルレンズ11cが形成されている。このフレネルレンズ11cは、投射レンズ37から射出され入射面11aより入射したレーザ光を屈折させ、平行光に変換し射出面11bより射出するものである。
また、フレネルレンズ11cの先端には、面取りが施されている。なお、フレネルレンズ11cの先端に、R付けが施されていても良い。
次に、レンチキュラ板13について説明する。
レンチキュラ板13は、図4に示すように、入射面13aに複数の蒲鉾状のマイクロレンズ素子13cがレーザ光の入射側に設けられている。この複数のマイクロレンズ素子13cは、光軸Oに垂直な平面(xy平面)において、y方向(スクリーンを設置した状態における垂直方向)に長手方向を有し、x方向に並列に配置されている。また、マイクロレンズ素子13cの先端には、R付けが施されている。なお、マイクロレンズ素子13cの先端に、面取りが施されていても良い。
さらに、レンチキュラ板13は、入射面13aから入射したレーザ光を所定の角度範囲に拡散させ、射出面13bから射出させるものであり、画像の視野角を広くし、スクリーン10を正面から水平方向にずれた位置で観察しても良好な画像を観察可能にするものである。なお、レンチキュラ板13の材料としては、光を透過する材料であれば良い。
レンチキュラ板13は、図4に示すように、入射面13aに複数の蒲鉾状のマイクロレンズ素子13cがレーザ光の入射側に設けられている。この複数のマイクロレンズ素子13cは、光軸Oに垂直な平面(xy平面)において、y方向(スクリーンを設置した状態における垂直方向)に長手方向を有し、x方向に並列に配置されている。また、マイクロレンズ素子13cの先端には、R付けが施されている。なお、マイクロレンズ素子13cの先端に、面取りが施されていても良い。
さらに、レンチキュラ板13は、入射面13aから入射したレーザ光を所定の角度範囲に拡散させ、射出面13bから射出させるものであり、画像の視野角を広くし、スクリーン10を正面から水平方向にずれた位置で観察しても良好な画像を観察可能にするものである。なお、レンチキュラ板13の材料としては、光を透過する材料であれば良い。
また、フレネル板11及びレンチキュラ板13の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂、シクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。
次に、以上の構成からなる本実施形態のリアプロジェクタ1によりスクリーン10に画像を投影する方法について説明する。
まず、各レーザ光源31R,31G,31Bから射出されたレーザ光は、図2に示すように、それぞれ照明光学系32R,32G,32Bにより、照度分布が略均一化され液晶ライトバルブ34R,34G,34Bに入射する。そして、入射したレーザ光は、液晶ライトバルブ34R,34G,34Bによりそれぞれ変調され、クロスダイクロイックプリズム36に入射する。その後、クロスダイクロイックプリズム36は、各透過型液晶ライトバルブ34R,34G,34Bでそれぞれ変調されたR光、G光及びB光を合成し、クロスダイクロイックプリズム36で合成された光は、投射レンズ37によってスクリーン10へ投射される。
まず、各レーザ光源31R,31G,31Bから射出されたレーザ光は、図2に示すように、それぞれ照明光学系32R,32G,32Bにより、照度分布が略均一化され液晶ライトバルブ34R,34G,34Bに入射する。そして、入射したレーザ光は、液晶ライトバルブ34R,34G,34Bによりそれぞれ変調され、クロスダイクロイックプリズム36に入射する。その後、クロスダイクロイックプリズム36は、各透過型液晶ライトバルブ34R,34G,34Bでそれぞれ変調されたR光、G光及びB光を合成し、クロスダイクロイックプリズム36で合成された光は、投射レンズ37によってスクリーン10へ投射される。
レーザ光の進行を模式的に示すと、スクリーン10に投射されたレーザ光は、図4に示すように、フレネル板11の入射面11aより入射し、フレネルレンズ11cによって屈折し平行光となる。そして、フレネル板11の射出面11bから射出した平行光は、拡散板12によりランダムな方向に拡散され、拡散された光はレンチキュラ板13の入射面13aから入射する。そして、レンチキュラ板13から射出される光は、所定の角度範囲に拡散される。このとき、制御部16により超音波振動子15が制御されているため、超音波振動子15の振動に伴い第2基板22が振動する。この第2基板22の振動が粒子23bに伝わり、粒子23bが溶媒23a内を移動(振動)する。このようにして、スクリーン10全体の粒子23bが移動(振動)する。
本実施形態に係るスクリーン10では、超音波振動子15により、溶媒23a中の粒子23bを直接的に移動(振動)させることができる。したがって、拡散板12から射出される光は、散乱状態が時間的に変化しているため、拡散板12から射出される光のスペックルパターンは残像効果により積分されることでシンチレーションが抑えられた光となる。また、スクリーン10から射出される光はシンチレーションが抑えられた光となっているので、良質な画像を表示するリアプロジェクタ1を提供することが可能となる。
また、拡散板12の上端面12aには超音波振動子15が設けられることにより、スクリーン10が嵌め込まれる筐体2の開口部2aに超音波振動子15を固定することができるため、超音波振動子15の設置が容易となる。
つまり、本実施形態のスクリーン10は、騒音や振動等を抑え、投射光によるシンチレーションを確実に防止し、高画質化を図ることが可能である。
また、拡散板12の上端面12aには超音波振動子15が設けられることにより、スクリーン10が嵌め込まれる筐体2の開口部2aに超音波振動子15を固定することができるため、超音波振動子15の設置が容易となる。
つまり、本実施形態のスクリーン10は、騒音や振動等を抑え、投射光によるシンチレーションを確実に防止し、高画質化を図ることが可能である。
なお、超音波振動子15を拡散板12の上端面12aに設けられた構成にしたが、筐体2の開口部2aに超音波振動子15を取り付けた後、フレネル板11、拡散板12、レンチキュラ板13からなるスクリーンを拡散板12の上端面12aに接触するように嵌め込むようにしても良い。
また、超音波振動子15は、第1基板21の上端面21a、封止材24、第2基板22の上端面22aのいずれにも接触させる必要はなく、拡散板12を構成する部材の少なくとも一部に接触していれば良い。
また、超音波振動子15は、第1基板21の上端面21a、封止材24、第2基板22の上端面22aのいずれにも接触させる必要はなく、拡散板12を構成する部材の少なくとも一部に接触していれば良い。
また、超音波振動子15を拡散板12の外周端面に沿って設けたが、上端面12a、下端面12b、右端面12c及び左端面12dのうち少なくともいずれか一端面に設けた構成であっても良い。さらに、超音波振動子14を複数設けず、1つであっても良いが、粒子23bをより複雑な動きになるように振動させる場合には、複数設けた方が好ましい。
また、振動付与手段として超音波振動子15を用いたが、拡散板12を振動させることが可能であれば、これに限るものではない。例えば、振動付与手段が往復運動を行うアクチュエータであっても良い。この構成では、振動付与手段として、例えば、小型のソレノイドを用いることができるため、スクリーン全体の小型化を図ることが可能となる。また、アクチュエータとしては、モーターに偏心軸を取り付けてクランクを動かすリードスクリュー(ボールねじ)を用いる等により、拡散板12を振動させても良い。
また、振動付与手段として超音波振動子15を用いたが、拡散板12を振動させることが可能であれば、これに限るものではない。例えば、振動付与手段が往復運動を行うアクチュエータであっても良い。この構成では、振動付与手段として、例えば、小型のソレノイドを用いることができるため、スクリーン全体の小型化を図ることが可能となる。また、アクチュエータとしては、モーターに偏心軸を取り付けてクランクを動かすリードスクリュー(ボールねじ)を用いる等により、拡散板12を振動させても良い。
また、制御部16により複数の超音波振動子15を制御することにより、上述した円軌道の他、粒子23bを楕円軌道、ランダム軌道あるいはブラウン運動に沿って連続的に移動させることも可能である。また、図9に示すように、3つ以上の円軌道(図示例では8つ)の対流を生じさせることも可能である。すなわち、超音波振動子15の個数を上記実施形態で示した20個以上設けて、粒子23bを複雑に移動させることも可能となる。
また、拡散板12の端面に対して斜め方向に振動が加わるように超音波振動子15を配置しても良い。これにより、溶媒23a内の粒子23bに円軌道を生じさせ易くなる。
また、超音波振動子15の構成材料としては、特に限定されないが、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の他、例えば、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の各種のものが好適に用いられる。
また、拡散板12の端面に対して斜め方向に振動が加わるように超音波振動子15を配置しても良い。これにより、溶媒23a内の粒子23bに円軌道を生じさせ易くなる。
また、超音波振動子15の構成材料としては、特に限定されないが、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の他、例えば、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の各種のものが好適に用いられる。
さらに、本実施形態では透過型スクリーン10を例に挙げて説明したが、反射型スクリーンに適用することも可能である。例えば、反射型スクリーンの構成としては、図10に示すように、投射レンズ37から射出された光が入射する順に、フレネル板11、レンチキュラ板13、拡散板12が配置されている。このとき、第2基板22の分散媒23に接触する面に反射部20が形成されており、スクリーンに入射した光を反射する構成になっている。したがって、第2基板22側には光が透過しないため、画像表示領域Aの外に超音波振動子15を設ける必要がない。このように、反射型スクリーンに用いた場合は、超音波振動子15の配置の自由度が増すことになる。
さらに、反射型スクリーンでは、第2基板22が光透過性を有する必要はなく、光遮光性を有するものであっても良い。
さらに、反射型スクリーンでは、第2基板22が光透過性を有する必要はなく、光遮光性を有するものであっても良い。
[第1実施形態の変形例]
図1に示す第1実施形態では、拡散板12の上端面12aに振動供給部14が設けられている構成としたが、振動供給部14が拡散板12に対して着脱可能に配置されたスクリーン40であっても良い。このような変形例について、図11を参照して説明する。
スクリーン40は、基板41に超音波振動子42が設けられた振動板43を備えている。この基板41及び超音波振動子42は、拡散板12の画像表示領域Aを覆う大きさとなっている。また、振動板43は、拡散板12の第2基板22の射出端面22bに着脱可能となっている。
また、振動板43の取り付け方法としては、例えば、第2基板22と振動板43とをネジで固定する方法や、拡散板12と振動板43とを挟んで固定する固定部材を設けた構成が挙げられる。
図1に示す第1実施形態では、拡散板12の上端面12aに振動供給部14が設けられている構成としたが、振動供給部14が拡散板12に対して着脱可能に配置されたスクリーン40であっても良い。このような変形例について、図11を参照して説明する。
スクリーン40は、基板41に超音波振動子42が設けられた振動板43を備えている。この基板41及び超音波振動子42は、拡散板12の画像表示領域Aを覆う大きさとなっている。また、振動板43は、拡散板12の第2基板22の射出端面22bに着脱可能となっている。
また、振動板43の取り付け方法としては、例えば、第2基板22と振動板43とをネジで固定する方法や、拡散板12と振動板43とを挟んで固定する固定部材を設けた構成が挙げられる。
このようなスクリーン40では、用途やスクリーン40の大きさに応じた超音波振動子42が設けられた振動板43を拡散板12に取り付けることにより、第2基板22を効率良く振動させることができる。また、本変形例のスクリーン40は画像表示領域Aを覆う大きさであるため、反射型スクリーンに好適に用いられる。なお、透過型スクリーンに用いる場合は、画像表示領域Aの外に振動板43が着脱可能な構成にすれば良い。さらに、画像表示領域Aの外に振動板43を着脱可能に設けた構成は反射型スクリーンにも適用可能である。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態について、図12を参照して説明する。
本実施形態に係る画像表示装置は、第1実施形態におけるスクリーン10を画像表示装置に適用したものである。
画像表示装置100は、図12に示すように、R光を射出するレーザ光源102R,G光を射出するレーザ光源102G,B光を射出するレーザ光源102Bを有する光源装置101と、コリメート光学系104及びビーム整形光学系105を含むレンズ光学系103と、入射されたレーザ光を2次元方向に走査するスキャナ(走査手段)106と、スキャナ106により走査されたレーザ光を拡大投射する投射レンズ108と、投射レンズ108により投射された光をスクリーン10に向けて反射する反射ミラー109とによって概略構成されている。この画像表示装置100では、光源装置101、レンズ光学系103、スキャナ106、投射レンズ108、反射ミラー109は、スクリーン10を備えた筐体110の内部に収容されており、筐体110内を走らせたレーザ光をスクリーン10上に走査することによって画像が表示されるようになっている。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図12を参照して説明する。
本実施形態に係る画像表示装置は、第1実施形態におけるスクリーン10を画像表示装置に適用したものである。
画像表示装置100は、図12に示すように、R光を射出するレーザ光源102R,G光を射出するレーザ光源102G,B光を射出するレーザ光源102Bを有する光源装置101と、コリメート光学系104及びビーム整形光学系105を含むレンズ光学系103と、入射されたレーザ光を2次元方向に走査するスキャナ(走査手段)106と、スキャナ106により走査されたレーザ光を拡大投射する投射レンズ108と、投射レンズ108により投射された光をスクリーン10に向けて反射する反射ミラー109とによって概略構成されている。この画像表示装置100では、光源装置101、レンズ光学系103、スキャナ106、投射レンズ108、反射ミラー109は、スクリーン10を備えた筐体110の内部に収容されており、筐体110内を走らせたレーザ光をスクリーン10上に走査することによって画像が表示されるようになっている。
本発明に係る画像表示装置では、騒音や振動等を抑えつつ、シンチレーションを低減したスクリーン10を用いているため、スクリーン10から射出される光は、シンチレーションの発生が抑えられることになる。したがって、輝度ムラがなく良質な画像を表示することが可能となる。
なお、本実施形態では、第1実施形態のスクリーン10を用いて説明したが、第1実施形態の変形例のスクリーン40であっても良い。
なお、本実施形態では、第1実施形態のスクリーン10を用いて説明したが、第1実施形態の変形例のスクリーン40であっても良い。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、フレネル板、拡散板、レンチキュラ板の配置の順番は上記の配置に限らない。また、スクリーンはフレネル板、拡散板、レンチキュラ板の3層からなる必要はなく、フレネル板、レンチキュラ板のいずれかの板の中に拡散板が含まれる2層構造であっても良い。すなわち、フレネル板、レンチキュラ板のいずれかの板の中に溶媒及び粒子を設け、振動付与手段により振動させる構成であっても良い。
また、溶媒,粒子の材料及び粒子の大きさや重さ等の条件により、粒子が沈むことを防いでいるが、より粒子の沈殿を防ぐために、第1基板と第2基板とに挟まれた領域を複数の領域に区画しても良い。この構成では、溶媒中の粒子が所定の領域内を移動(振動)することになるため、粒子が拡散板の下端側に沈殿するのを防ぎ、溶媒内に均一に粒子を分散させることが可能となる。
さらには、複数のマイクロカプセルを用いて、マイクロカプセル内に複数の粒子を設けた構成であっても良い。
例えば、フレネル板、拡散板、レンチキュラ板の配置の順番は上記の配置に限らない。また、スクリーンはフレネル板、拡散板、レンチキュラ板の3層からなる必要はなく、フレネル板、レンチキュラ板のいずれかの板の中に拡散板が含まれる2層構造であっても良い。すなわち、フレネル板、レンチキュラ板のいずれかの板の中に溶媒及び粒子を設け、振動付与手段により振動させる構成であっても良い。
また、溶媒,粒子の材料及び粒子の大きさや重さ等の条件により、粒子が沈むことを防いでいるが、より粒子の沈殿を防ぐために、第1基板と第2基板とに挟まれた領域を複数の領域に区画しても良い。この構成では、溶媒中の粒子が所定の領域内を移動(振動)することになるため、粒子が拡散板の下端側に沈殿するのを防ぎ、溶媒内に均一に粒子を分散させることが可能となる。
さらには、複数のマイクロカプセルを用いて、マイクロカプセル内に複数の粒子を設けた構成であっても良い。
また、フレネル板を用いて説明したが、これに限らず、入射した光を屈折させる屈折作用を有するものであれば良く、例えば、ホログラムシート等であっても良い。
さらに、蒲鉾状のマイクロレンズ素子が形成されたレンチキュラ板を用いたが、これに限らず、例えば、レンチキュラ板を平面視したときの形状が略円形または略楕円形のマイクロレンズ素子が形成された光学素子であっても良い。また、光学部材は、光透過性を有する板状の部材であれば良く、例えば、ガラス等であっても良い。
さらに、蒲鉾状のマイクロレンズ素子が形成されたレンチキュラ板を用いたが、これに限らず、例えば、レンチキュラ板を平面視したときの形状が略円形または略楕円形のマイクロレンズ素子が形成された光学素子であっても良い。また、光学部材は、光透過性を有する板状の部材であれば良く、例えば、ガラス等であっても良い。
また、光源として干渉性の高いレーザ光源を用いたが、可干渉性を有する光源であれば効果的であり、光源としては、例えば、高圧水銀ランプ,LED等であっても良い。
また、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、反射型の液晶ライトバルブ、および、微小ミラーアレイデバイスを光変調素子として用いることができる。その際には、投射光学系の構成は適宜変更される。
また、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、反射型の液晶ライトバルブ、および、微小ミラーアレイデバイスを光変調素子として用いることができる。その際には、投射光学系の構成は適宜変更される。
A…画像表示領域(画像形成領域)、1…リアプロジェクタ(プロジェクタ)、10,40…スクリーン、12…拡散板(光拡散板)、15,42…超音波振動子(振動付与手段)、21…第1基板、22…第2基板、23a…溶媒(媒質)、23b…粒子(光散乱材)、31R,31G,31B…レーザ光源(光源装置)、34R,34G,34B…液晶ライトバルブ(光変調装置)、37…投射レンズ(投射装置)、16…制御部、100…画像表示装置、101…光源装置
Claims (8)
- 一対の基板間に設けられた媒質中に移動可能な光散乱材が分散され、前記一対の基板のうち少なくとも一方の基板が光透過性を有する光拡散板と、
該光拡散板の一部に接触して取り付けられ、前記光拡散板に振動を付与する振動付与手段とを備えることを特徴とするスクリーン。 - 前記振動付与手段が前記光拡散板に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン。
- 前記光散乱材が連続的に移動可能に前記振動付与手段を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスクリーン。
- 前記振動付与手段が前記光拡散板における画像形成領域外に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項3のいずれか1項に記載のスクリーン。
- 前記振動付与手段が超音波振動子であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクリーン。
- 前記振動付与手段が往復運動を行うアクチュエータであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスクリーン。
- 光を射出する光源装置と、
該光源装置から射出された光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、
該光変調装置により変調された光を投射する投射装置と、
該投射装置から射出された画像が投射される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のスクリーンとを備えることを特徴とするプロジェクタ。 - 光を射出する光源装置と、
該光源装置から射出されたレーザ光を走査する走査手段と、
該走査手段により走査された光が投影される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のスクリーンとを備えることを特徴とする画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006338295A JP2008151913A (ja) | 2006-12-15 | 2006-12-15 | スクリーン、プロジェクタ及び画像表示装置 |
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Publications (1)
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JP (1) | JP2008151913A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012145377A (ja) * | 2011-01-07 | 2012-08-02 | Mitsutoyo Corp | 斜入射干渉計 |
-
2006
- 2006-12-15 JP JP2006338295A patent/JP2008151913A/ja not_active Withdrawn
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