JP2008151568A - フォトマスクの検査方法及びフォトマスクの検査装置 - Google Patents

フォトマスクの検査方法及びフォトマスクの検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】検査精度が高いフォトマスクの検査方法及びフォトマスクの検査装置を提供する。
【解決手段】フォトマスクの検査装置1には、撮像手段2、記憶手段3及び演算手段4が設けられている。記憶手段3には、エッジの画像に設定された複数の画素列であって、エッジ部分を跨ぎ、画素に対するエッジ部分の相対的な位置が相互に異なる画素列の各画素の明るさを示すエッジデータが記憶されている。また、演算手段4は、フォトマスクのセンサ画像及び参照画像におけるエッジ部分をエッジデータにマッチングして、画素に対するエッジ部分の相対的な位置をそれぞれ検出し、これらの検出結果及びエッジデータに基づいて、参照画像から補正画像を作成する。補正画像においては、フォトマスク部分の位置をセンサ画像と等しくする。そして、センサ画像を補正画像と比較することにより、フォトマスクの検査を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスクの検査方法及びフォトマスクの検査装置に関し、特に、半導体装置製造用フォトマスクの検査方法及び検査装置に関する。
従来より、半導体装置をフォトリソグラフィ法によって加工するために、所定のパターンが形成されたフォトマスクが用いられてきた。このフォトマスクの検査は、検査対象となるフォトマスクを撮像してセンサ画像を取得し、このセンサ画像を参照画像と比較することによって行われてきた(例えば、特許文献1参照。)。
近年、半導体装置の微細化が進むにつれて、フォトマスクに形成されるパターンも微細化しており、例えば、ラインの幅が撮像手段の撮像素子の配列周期の数倍程度となっている。このため、センサ画像と参照画像とを精度よく比較するために、画像におけるフォトマスクに相当する部分(以下、「フォトマスク部分」ともいう)の位置を、画素の配列周期未満の精度(以下、「サブ画素レベル」ともいう)で移動させて、両画像の位置合わせを行うことが必要になっている。また、このときの移動量を求めるために、画像におけるフォトマスクのエッジに相当する部分(以下、「エッジ部分」ともいう)の位置を、サブ画素レベルで正確に検出することが必要となっている。
しかしながら、画像をサブ画素レベルで移動させるためには、単に、ある画素の明るさを他の画素の明るさで置き換えるだけでは足りず、隣り合う1対の画素の中心間の任意の位置(以下、「サブ画素位置」という)に画素の中心が位置したと仮定したときのその画素の明るさ(以下、「サブ画素位置の明るさ」という)を推定し、この推定結果に基づいて新たな画像(以下、「補正画像」という)を作成することが必要になる。また、エッジ部分の位置をサブ画素レベルで検出する際には、各画素の明るさに基づいてどの画素がエッジに相当するかを判定するだけでは足りず、やはりサブ画素位置の明るさを推定し、どのサブ画素位置がエッジに相当するかを判定する必要が生じる。
そこで、従来より、線形補間によってサブ画素位置の明るさを見積もって、サブ画素レベルで画像の移動及びエッジ位置の検出を行う方法が知られている。
図11は、横軸に画像上の位置をとり、縦軸に明るさをとって、従来の画像の移動方法を示すグラフ図である。なお、図11においては、元の画像における各画素の明るさを黒丸(●)で示し、補正後の画像(補正画像)における各画素の明るさを白丸(○)で示している。
図12は、横軸に画像上の位置をとり、縦軸に明るさをとって、従来のエッジ位置の検出方法を示すグラフ図である。
図11に示すように、従来、画像上でフォトマスクをサブ画素距離だけ移動させるときには、移動後の画像における各画素の明るさ(○)は、元の画像における各画素の明るさ(●)を線形補間して得られるものとみなして、移動後の画像を形成していた。
また、図12に示すように、従来、サブ画素位置の明るさは、このサブ画素位置を挟む1対の画素の明るさを線形補間して求められる明るさであるとみなし、この明るさがエッジに相当する閾値thとなる位置Pthを、エッジ部分の位置とみなしていた。
しかしながら、上述の従来の技術には、以下に示すような問題点がある。すなわち、画素の中心間の領域の明るさは、実際には、位置に対して線形には分布していないため、上述の方法のように、サブ画素位置の明るさを線形補間によって求めると、移動後の画像が実際の画像とは異なったものになってしまう。また、エッジ部分の位置の検出結果に誤差が生じてしまう。また、線形補間の替わりに、n次関数(nは2以上の整数)によってサブ画素位置の明るさを見積もる技術も知られているが、サブ画素位置の明るさの分布はn次関数にも従っていないため、やはり誤差が生じてしまう。これらの誤差は、フォトマスクの微細化に伴って相対的に大きくなり、フォトマスクの検査精度が低下してしまう。
特開2006−267250号公報
本発明の目的は、検査精度が高いフォトマスクの検査方法及びフォトマスクの検査装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、フォトマスクの画像を、エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータにマッチングすることにより、前記フォトマスクの画像を、前記フォトマスクに相当する部分を移動させた画像に変換する画像の位置補正工程を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査方法が提供される。
本発明の他の一態様によれば、フォトマスクの画像における前記フォトマスクのエッジに相当する部分を、エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータにマッチングすることにより、前記画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置を検出するエッジ位置の検出工程を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査方法が提供される。
本発明の更に他の一態様によれば、フォトマスクを撮像してセンサ画像を取得する工程と、前記センサ画像及び前記フォトマスクの参照画像における前記フォトマスクのエッジに相当する部分を、エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータにマッチングすることにより、前記画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置をそれぞれ検出する工程と、前記検出結果及び前記エッジデータに基づいて、前記参照画像を、前記フォトマスクに相当する部分の位置が前記センサ画像と同じになるように移動させた画像に変換して補正画像を作成する工程と、前記センサ画像を前記補正画像と比較することにより検査する工程と、を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査方法が提供される。
本発明の更に他の一態様によれば、フォトマスクを撮像してセンサ画像を取得する撮像手段と、エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータが記憶された記憶手段と、前記センサ画像及び前記フォトマスクの参照画像における前記フォトマスクのエッジに相当する部分を前記エッジデータにマッチングして前記画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置をそれぞれ検出し、前記検出結果及び前記エッジデータに基づいて、前記参照画像を、前記フォトマスクに相当する部分の位置が前記センサ画像と同じになるように移動させた画像に変換して補正画像を作成し、前記センサ画像を前記補正画像と比較することにより検査する演算手段と、を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査装置が提供される。
本発明によれば、検査精度が高いフォトマスクの検査方法及びフォトマスクの検査装置を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るフォトマスクの検査装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る検査装置1は、フォトマスク101を検査するための検査装置である。フォトマスク101は、例えば半導体装置の製造の際に、フォトリソグラフィ工程において使用するものであり、半導体装置に形成する配線パターンと相似のパターン(図示せず)が形成されている。
検査装置1においては、フォトマスク101を撮像してセンサ画像を取得する撮像手段2が設けられている。撮像手段2においては、複数の撮像素子が周期的に配列されて形成されたイメージセンサ、例えば、CCD(Charge-Coupled Device:電荷結合素子)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサと、このイメージセンサ上に撮像対象物の拡大光学像を結像する光学系とが設けられている。
また、検査装置1には、記憶手段3が設けられている。記憶手段3は、例えば、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)などにより構成されており、エッジデータが記憶されている。エッジデータとは、複数の画素列データからなるデータ群であり、画素列データとは、フォトマスクのエッジの画像において、エッジに相当する部分(エッジ部分)を跨ぐように一列に配列された画素の明るさを示すデータである。そして、エッジデータは、画素に対するエッジの相対的な位置が相互に異なる複数の画素列データにより構成されている。すなわち、エッジデータは、エッジの画像においてエッジ部分を跨ぎ、画素に対するエッジ部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すデータである。エッジデータの作成方法については、後述する。
更に、検査装置1には、演算手段4が設けられている。演算手段4は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)又は専用のハードウエアによって構成されており、CPUによって構成されている場合は、プログラムによって駆動する。演算手段4は、検査装置1の外部に設けられたデータベース50から参照画像を読み込み、記憶手段3に記憶されたエッジデータを参照して、センサ画像及び参照画像におけるフォトマスクに相当する部分(フォトマスク部分)と画素との相対的な位置関係をそれぞれ検出する。また、この検出結果に基づいて、両画像間のずれ量を算出し、参照画像の補正量を決定する。更に、参照画像を補正量だけ移動させた場合の画像(補正画像)を作成する。更にまた、この補正画像とセンサ画像とを比較することによって、フォトマスク101の検査を行い、検査結果を出力する。なお、参照画像は、例えば、CAD(Computer Aided Design :コンピュータ支援設計)データに基づいて生成された画像、又は、検査対象となるフォトマスク101と同じパターンが形成された良品の撮像画像である。
以下、エッジデータの作成方法について説明する。
図2は、画素とエッジとの位置関係と、画素の明るさとの関係を例示する図であり、
図3は、横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、PSF(Point Spread Function:点像分布関数)を例示するグラフ図であり、
図4は、横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、エッジデータを例示するグラフ図である。
なお、前述又は後述する各図において、画素列の単位は画素の配列周期であり、明るさの単位は最大値を100とした規格値である。
図2においては、一列に配列された3個の画素a1、a2、a3と、仮想的なフォトマスク102との位置関係を例示している。フォトマスク102においては、遮光領域102aと透光領域102bとの境界がエッジ102cとなっている。また、画素a1、a2、a3は、エッジ102cが延びる方向に対して直交する方向に配列された画素であり、各画素はフォトマスク102を撮像する撮像手段の撮像素子に対応している。
図2に示すように、中央の図、すなわち、「0画素」と表記された図は、中央の画素a2の中央部の直上にフォトマスク102のエッジ102cが位置しており、図示の向かって左側の画素a1の全領域及び中央の画素a2の左側半分がフォトマスク102の遮光領域102aに覆われており、画素a2の右側半分及び向かって右側の画素a3の全領域が透光領域102bに覆われている状態を示している。このため、図示の上方からフォトマスク102を介して画素a1〜a3に平行光が照射される場合、画素a1には光が全く到達せず、明るさは「0」となる。一方、画素a3には、画素a3が配置されている領域に向けて照射された光の全部が到達し、明るさは「100」となる。また、画素a2には半分だけ光が到達するため、明るさは「50」となる。
また、「−0.25画素」と表記された図は、「0画素」の図に対して、エッジ102cが図示の左方向に0.25画素分移動した状態を示している。このため、中央の画素a2は、全領域の4分の1が遮光領域102aに覆われ、4分の3が透光領域102bに覆われる。従って、画素a2には、その領域に向けて照射された光の4分の3が到達し、明るさは「75」となる。一方、画素a1は全領域が遮光領域102aに覆われるため、明るさは「0」であり、画素a3は全領域が透光領域102bに覆われるため、明るさは「100」である。
同様に、「−0.5画素」と表記された図は、「0画素」の図に対して、エッジ102cが左方向に0.5画素分移動した状態を示しており、画素a1、a2、a3の明るさはそれぞれ、「0」、「100」、「100」となる。また、「0.25画素」、「0.5画素」と表記された図は、「0画素」の図に対してエッジ102cが図示の右方向にそれぞれ0.25画素分及び0.5画素分移動した状態を示しており、画素a1、a2、a3の明るさはそれぞれ、「0」、「25」、「100」及び「0」、「0」、「100」となる。このように、各画素の明るさは、各画素の面積に対するフォトマスク102により遮光されない領域の面積に比例する。
そして、図2に示す各画素の明るさに、図3に示すPSF、いわゆる「ぼけ関数」を積和演算すると、図2に示す明るさの分布に光学系の収差及び回折などの効果が加味され、図4に示すように、実際のセンサ画像に近い明るさが再現される。図4の横軸の数字はそれぞれ1個の画素を示しており、数字の値は任意である。図4において、各線はエッジと画素とが所定の位置関係にあるときの各画素の明るさを示す画素列データである。また、画素列データ間では、エッジと画素との相対的な位置関係が相互に異なっている。そして、1周期分の画素列データ、すなわち、「−0.5画素」から「0.5画素」までの画素列データの集合がエッジデータである。このように、エッジデータは、各画素の面積に対するフォトマスクにより遮光されない領域の面積の割合に点像分布関数を積和演算して得られたものである。このエッジデータが記憶手段3に記憶されている。
図4に示すように、各画素列データのプロファイルは相互に異なっており、単一のプロファイルの画素列データを単純に平行移動させたものではない。なお、図2においては、図示を簡略化するために、3個の画素のみについて説明したが、図3及び図4においては、より多くの画素を示している。また、図4においては、5本の画素列データしか示していないが、エッジデータにはより多くの画素列データが含まれていてもよい。
次に、本実施形態に係る検査装置の動作、すなわち、フォトマスクの検査方法について説明する。
図5は、本実施形態に係る検査方法を例示するフローチャート図であり、
図6(a)及び(b)は、横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、エッジ部分及びその周辺部分における各画素の明るさを例示するグラフ図であり、(a)は参照画像を示し、(b)は補正画像を示し、
図7(a)及び(b)は、横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、ライン部分における各画素の明るさを例示するグラフ図であり、(a)は参照画像を示し、(b)は補正画像を示す。
先ず、図1及び図5のステップS1に示すように、撮像手段2が検査対象となるフォトマスク101を撮像して、センサ画像を取得する。すなわち、フォトマスク101に検査光、例えば、アルゴンレーザの高調波であって波長が250nmのレーザ光を照射し、その反射光又は透過光を撮像手段2の光学系によって拡大し、フォトマスク101の拡大光学像を撮像手段2のイメージセンサ上に結像する。そして、このイメージセンサを構成する各撮像素子が受光量を電気信号に変換する。その後、このセンサ画像を演算手段4に対して出力する。
次に、ステップS2に示すように、演算手段4が記憶手段3に記憶されたエッジデータを参照して、センサ画像におけるフォトマスク部分の位置を検出する。具体的には、センサ画像におけるフォトマスクのエッジに相当する部分(エッジ部分)及びその周辺の画素の明るさを、図4に示すエッジデータの各画素列データにマッチングし、最も適合する画素列データを見つける。このマッチングは、例えば、最小二乗法によって行う。そして、この画素列データの算出に際して設定したエッジと画素との位置関係(図2参照)を、センサ画像におけるエッジ部分と画素との位置関係とする。これにより、画素に対するセンサ画像のエッジ部分の相対的な位置を、サブ画素レベルで検出することができる。この結果、センサ画像中のフォトマスク部分の位置をサブ画素レベルで特定することが可能となる。
一方、ステップS3に示すように、演算手段4は検査装置1の外部にあるデータベース50から参照画像を入手し、この参照画像におけるフォトマスク部分の位置を検出する。すなわち、ステップS2と同様に、参照画像におけるエッジ部分及びその周辺の部分をエッジデータにマッチングすることにより、参照画像におけるフォトマスク部分と画素との相対的な位置関係をサブ画素レベルで特定する。
次に、ステップS4に示すように、ステップS2及びS3における検出結果から、フォトマスク部分のセンサ画像における位置と参照画像における位置とのずれ量をサブ画素レベルで算出し、これを参照画像の補正量とする。すなわち、参照画像におけるフォトマスク部分の位置を、センサ画像におけるフォトマスク部分の位置と等しくするためには、参照画像においてフォトマスク部分をどの程度移動させる必要があるかを算出し、これを補正量とする。
次に、ステップS5に示すように、参照画像を、フォトマスク部分の位置をステップS4において算出された補正量だけ移動させた場合の画像に変換して、補正画像を作成する。これにより、補正画像におけるフォトマスク部分の位置がセンサ画像と同じになる。具体的には、算出された補正量を画素の配列周期の整数倍の部分と配列周期未満(サブ画素レベル)の部分とに分け、配列周期の整数倍の距離の補正については、ある画素の明るさを整数個離れた他の画素の明るさに置き換え、サブ画素レベルの補正については、図4に示すエッジデータに当てはめて、移動後の位置に画素の中心が位置したと仮定したときのその画素の明るさを算出し、この算出結果に基づいて、補正画像を作成する。
例えば、参照画像のエッジ部分及びその周辺部分の各画素の明るさが、図6(a)に示すような値である場合、これを図4に示す各画素列データにマッチングすると、「0画素」の画素列データと最もよく適合する。この場合、補正量が画素の配列周期の−0.5倍、−0.25倍、0倍、+0.25倍又は+0.5倍である場合、補正画像における各画素の明るさは、それぞれ図6(b)に示すようになる。
また、例えば、補正量が画素の配列周期の3.25倍である場合は、以下のようにして補正画像を作成する。先ず、参照画像中の各画素の明るさを、その画素から3画素離れた画素の明るさに置き換える。次に、この画像における各エッジ部分を、図4に示すエッジデータの各画素列データにマッチングし、それぞれが最も適合する画素列データを見つける。例えば、あるエッジ部分が「0.25画素」の画素列データに最も適合する場合、このエッジ相当部分における各画素の明るさを、「0.5画素」の画素列データが示す各画素の明るさに置き換える。これを全てのエッジ部分について行う。これにより、元の参照画像からフォトマスク部分を3.25画素分移動させた補正画像が作成される。
更に、例えば、図7(a)に示すように、参照画像におけるフォトマスクのラインに相当する部分(ライン部分)を、図4に示すエッジデータを参照して補正すると、図7(b)に示すようになる。この例においては、補正前の参照画像では、明るさのピークは2つの画素にわたって現れているが、補正後の補正画像では、明るさのピークは1つの画素に現れている。すなわち、補正前後で明るさのプロファイルが変化している。
次に、ステップS6に示すように、センサ画像を補正画像と比較する。これにより、センサ画像に表されたフォトマスク101について、欠陥の有無を検査する。そして、ステップS7に示すように、検査結果を出力する。これにより、フォトマスク101の検査が終了する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、図2乃至図4に例示したようなシミュレーションによりエッジデータを求め、このエッジデータを使用して、センサ画像及び参照画像におけるフォトマスク部分の位置をサブ画素レベルで検出し、この検出結果に基づいて参照画像の補正量をサブ画素レベルで算出し、参照画像においてフォトマスク部分を補正量だけ移動させた補正画像を作成している。これにより、センサ画像及び参照画像におけるフォトマスク部分の位置をサブ画素レベルで正確に検出することができるため、補正量を精度よく決定することができると共に、補正画像を作成する際に画像を劣化させることがなく、現実にフォトマスクを移動させた場合と等価な画像を得ることができる。この結果、フォトマスクの検査を精度よく行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図8は、ラインパターンが形成されたテスト材を例示する平面図であり、
図9は、図8に示すテスト材を撮像した撮像画像を例示する図であり、
図10は、横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、本実施形態におけるエッジデータを例示するグラフ図である。
本実施形態に係る検査装置は、前述の第1の実施形態に係る検査装置1(図1参照)と比較して、記憶手段3に記憶されたエッジデータの作成方法が異なっている。本実施形態に係る検査装置の上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。
以下、本実施形態におけるエッジデータの作成方法について説明する。
先ず、図8に示すようなテスト材103を準備する。テスト材103においては、透光板104の表面に遮光膜105が選択的に形成されており、ラインパターンが形成されている。すなわち、遮光膜105が形成されているストライプ状の遮光領域103aと、遮光膜105が形成されていないストライプ状の透光領域103bとが、交互に配列されている。そして、遮光領域103aと透光領域103bとの境界が、エッジ103cとなっている。
そして、テスト材103を、撮像手段によって撮像する。撮像手段には、撮像素子がマトリクス状に配列された撮像手段を使用し、例えば、検査装置1(図1参照)の撮像手段2を使用する。テスト材103を撮像する際には、撮像手段における撮像素子の配列方向が、テスト材103のラインパターンの配列方向及び延伸方向の双方に対して、僅かに傾斜するようにする。これにより、図9に示す撮像画像113を得ることができる。撮像画像113において、画素の配列方向は、エッジ部分が延びる方向及びそれに直交する方向に対して、僅かに傾斜している。
次に、図9に示すように、撮像画像113における画素の配列方向のうち、エッジ部分が延びる方向に対して略直交する方向Vに沿って延びる画素列Cを、1本のラインパターンについて例えば等間隔に複数本設定する。このとき、各画素列Cは、撮像画像113における遮光領域103aに相当する部分から透光領域103bに相当する部分を越えて隣の遮光領域103aに相当する部分に達するように設定する。また、最も離隔した画素列C間で、画素に対するエッジ部分の位置が1画素分ずれるようにする。そして、これらの画素列Cにおいて各画素の明るさを測定して複数の画素列データを作成することにより、画素列データの集合として、エッジデータが作成される。このように、エッジデータは、撮像画像113におけるラインパターンのエッジ部分を跨ぎ相互に平行な複数の画素列Cの各画素の明るさを測定することによって作成する。
図10に示すように、各画素列データにおいては、明るさがピークとなる位置が少しずつ異なり、最も離隔した2本の画素列Cから取得した画素列データ間では、ピークの位置が1画素分ずれている。また、各画素列データのプロファイルも、相互に異なっている。
そして、本実施形態においては、このエッジデータを使用して、前述の第1の実施形態と同様に、センサ画像及び参照画像におけるフォトマスク部分の位置の検出、及び参照画像においてフォトマスク部分を移動させた補正画像の作成を行う。本実施形態における上記以外の動作は、前述の第1の実施形態と同様である。
本実施形態においては、図8乃至図10に例示したように、ラインパターンが形成されたテスト材を実際に撮像することにより、エッジデータを作成している。これにより、より実際の光学画像に近いエッジデータを取得することができる。また、1枚の撮像画像に表された1本のラインパターンから全ての画素列データを取得しているため、精度が高いデータを効率よく得ることができる。この結果、フォトマスク部分の位置の検出及び補正画像の作成をサブ画素レベルで精密に行うことができ、フォトマスクの検査を精度よく行うことができる。
なお、本実施形態においては、図10に示すように、エッジデータを構成する画素列データは、遮光領域から透光領域を経由して次の遮光領域に到達する画素列のデータ、すなわち、ライン部分を跨ぐ画素列のデータとしたが、本発明はこれに限定されず、遮光領域からこの遮光領域に隣接する透光領域まで到達する片側の画素列データとしてもよい。
また、前述の第1及び第2の実施形態においては、参照画像から補正画像を作成する例を示したが、センサ画像から補正画像を作成してもよい。この場合、フォトマスクに欠陥があったとしても、欠陥部分だけを他の部分から区別して補正することはせず、画像全体を補正画像に変換する。通常、欠陥は小さいので、画素列データとのマッチングにはほとんど影響しない。
更に、前述の第1及び第2の実施形態に係る検査装置は、欠陥の検出の他に、フォトマスクのラインの線幅を測定して線幅異常値を検出してもよい。線幅の測定は、測定対象とするラインの両エッジの位置を検出することによって行うことができる。なお、このラインの線幅の測定は、フォトマスクの検査装置だけでなく、線幅測定装置においても実施することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、前述のいずれかの実施形態に対して、当業者が適宜、工程又は手段の追加、削除、変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクの検査装置を例示するブロック図である。 画素とエッジとの位置関係と、画素の明るさとの関係を例示する図である。 横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、PSFを例示するグラフ図である。 横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、エッジデータを例示するグラフ図である。 本実施形態に係る検査方法を例示するフローチャート図である。 (a)及び(b)は、横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、エッジ部分及びその周辺部分における各画素の明るさを例示するグラフ図であり、(a)は参照画像を示し、(b)は補正画像を示す。 (a)及び(b)は、横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、ライン部分における各画素の明るさを例示するグラフ図であり、(a)は参照画像を示し、(b)は補正画像を示す。 本発明の第2の実施形態におけるラインパターンが形成されたテスト材を例示する平面図である。 図8に示すテスト材を撮像した撮像画像を例示する図である。 横軸に画素列をとり、縦軸に明るさをとって、本実施形態におけるエッジデータを例示するグラフ図である。 横軸に画像上の位置をとり、縦軸に明るさをとって、従来の画像の移動方法を示すグラフ図である。 横軸に画像上の位置をとり、縦軸に明るさをとって、従来のエッジ位置の検出方法を示すグラフ図である。
符号の説明
1 検査装置、2 撮像手段、3 記憶手段、4 演算手段、50 データベース、101、102 フォトマスク、102a 遮光領域、102b 透光領域、102c エッジ、103 テスト材、103a 遮光領域、103b 透光領域、103c エッジ、104 透光板、105 遮光膜、113 撮像画像、a1、a2、a3 画素、C 画素列

Claims (8)

  1. フォトマスクの画像を、エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータにマッチングすることにより、前記フォトマスクの画像を、前記フォトマスクに相当する部分を移動させた画像に変換する画像の位置補正工程を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査方法。
  2. フォトマスクの画像における前記フォトマスクのエッジに相当する部分を、エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータにマッチングすることにより、前記画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置を検出するエッジ位置の検出工程を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査方法。
  3. フォトマスクを撮像してセンサ画像を取得する工程と、
    前記センサ画像及び前記フォトマスクの参照画像における前記フォトマスクのエッジに相当する部分を、エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータにマッチングすることにより、前記画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置をそれぞれ検出する工程と、
    前記検出結果及び前記エッジデータに基づいて、前記参照画像を、前記フォトマスクに相当する部分の位置が前記センサ画像と同じになるように移動させた画像に変換して補正画像を作成する工程と、
    前記センサ画像を前記補正画像と比較することにより検査する工程と、
    を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査方法。
  4. 前記エッジデータは、各前記画素の面積に対するフォトマスクにより遮光されない領域の面積の割合に点像分布関数を積和演算して得られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のフォトマスクの検査方法。
  5. 前記エッジデータは、ラインパターンが形成されたテスト材を、撮像手段の撮像素子の配列方向を前記ラインパターンが延びる方向及びこれに直交する方向の双方に対して傾斜した方向として撮像して撮像画像を取得し、前記撮像画像における前記ラインパターンのエッジ部分を跨ぎ相互に平行な複数の画素列の各画素の明るさを測定して得られたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のフォトマスクの検査方法。
  6. フォトマスクを撮像してセンサ画像を取得する撮像手段と、
    エッジの画像において前記エッジに相当する部分を跨ぎ画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置が相互に異なる複数の画素列の各画素の明るさを示すエッジデータが記憶された記憶手段と、
    前記センサ画像及び前記フォトマスクの参照画像における前記フォトマスクのエッジに相当する部分を前記エッジデータにマッチングして前記画素に対する前記エッジに相当する部分の相対的な位置をそれぞれ検出し、前記検出結果及び前記エッジデータに基づいて、前記参照画像を、前記フォトマスクに相当する部分の位置が前記センサ画像と同じになるように移動させた画像に変換して補正画像を作成し、前記センサ画像を前記補正画像と比較することにより検査する演算手段と、
    を備えたことを特徴とするフォトマスクの検査装置。
  7. 前記エッジデータは、各前記画素の面積に対するフォトマスクにより遮光されない領域の面積の割合に点像分布関数を積和演算して得られたものであることを特徴とする請求項6記載のフォトマスクの検査装置。
  8. 前記エッジデータは、ラインパターンが形成されたテスト材を、撮像手段の撮像素子の配列方向を前記ラインパターンが延びる方向及びこれに直交する方向の双方に対して傾斜した方向として撮像して撮像画像を取得し、前記撮像画像における前記ラインパターンのエッジ部分を跨ぎ相互に平行な複数の画素列の各画素の明るさを測定して得られたものであることを特徴とする請求項6記載のフォトマスクの検査装置。
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