JP2008151200A - 分割型すべり軸受 - Google Patents

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田 和 徳 池
Toshio Hirano
野 俊 夫 平
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上 誠 三
Hitoshi Sakakida
田 均 榊
Kazutaka Ikeda
田 一 隆 池
Hitoshi Katayama
山 仁 片
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Abstract

【課題】低コストかつ容易に製造することができる分割型すべり軸受を提供すること。
【解決手段】本発明の分割型すべり軸受50は、回転軸7を下方から覆うとともに、回転軸7を半円状の摺動面6で摺動自在に支持する下半軸受2と、下半軸受2の上端面に分離自在に連結され、回転軸7を半円状の摺動面6で上方から覆う上半軸受1とを備えている。上半軸受1の摺動面16のうち回転軸7の軸線方向に沿う一定の領域に、摺動面6の全周に渡って円形溝9が設けられている。上半軸受1および/または下半軸受2に、円形溝9に連通する給油孔5が設けられている。円形溝9の横断面は、上半軸受1の摺動面16の内径より大きな内径を有する円弧からなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸気タービンや発電機などの回転機械に用いられ、低コストかつ容易に製造することができる分割型すべり軸受に関する。
蒸気タービンや発電機などの回転機械には、図13に示すような分割型すべり軸受50が用いられている。このような分割型すべり軸受50は、図13に示すように、回転軸7を下方から覆うとともに、回転軸7を半円状の摺動面6で摺動自在に支持する下半軸受2と、下半軸受2の上端面に分離自在に連結され、回転軸7を半円状の摺動面16で上方から覆う上半軸受1とを備えている。ここで、上半軸受1の下端面と下半軸受2の上端面とは、水平分割面3を形成している。また、図13に示すように、上半軸受1の摺動面16のうち回転軸7の軸線方向に沿う一定の領域に、オーバーショット溝8が設けられている。
また、図13に示すように、下半軸受2には、水平分割面3に給油溜り4が設けられており、当該給油溜り4には外方へと連通した給油孔5が設けられている。なお、図13(a)は従来の分割型すべり軸受50の横断面を示す横断面図であり、図13(b)は図13(a)の矢印Aの方向から従来の分割型すべり軸受50を見た側方図である。また、図13(a)の矢印Rは、回転軸7の回転方向を示している。
このような回転機械を運転する時には、図13(a)(b)において、まず、潤滑油が給油孔5を経て給油溜り4に供給される。その後、潤滑油は給油溜り4内で回転軸7の軸線方向へ広がりつつ回転軸7まで達する。その後、潤滑油は、回転軸7の回転に伴って上半軸受1の摺動面16とオーバーショット溝8に供給される。その後、上半軸受1を通過した潤滑油は、下半軸受2の摺動面6に供給され、摺動面6と回転軸7との隙間に発生する潤滑油の油膜圧力によって、回転軸7の荷重を支持する。
また、分割型すべり軸受50においては、荷重を支持する下半軸受2を構成する材料(例えばホワイトメタル)の健全性を確保するために、下半軸受2の摺動面6に低温の潤滑油を供給することが望ましい。また、荷重を負荷しない上半軸受1については、摺動面16と回転軸7との隙間を有る程度広げて、摩擦損失を低減することが望ましい。このような要求のため、一般的に、分割型すべり軸受50の上半軸受1の摺動面16には、オーバーショット溝8が設けられることが多い。なお、オーバーショット溝8の深さは、内径300mm〜500mmの大型の分割型すべり軸受50で1mm〜5mm程度とすることが多い。
オーバーショット溝8を有する分割型すべり軸受50の例として、例えば特許文献1のように、オーバーショット溝8を回転軸7の回転方向の下流端で外部と連通させ、上半軸受1を通過して温度上昇した潤滑油を外方に排出し、さらに下半軸受2のうち、回転軸7の回転方向の上流端に給油孔5を設けて、下半軸受2の摺動面6に低温の潤滑油を供給するものが知られている。
また、例えば特許文献2のように、オーバーショット溝8の途中に給油孔5を開孔するとともに、当該給油孔5の直上流に堰を設けて、上半軸受1の摺動面16への潤滑油の逆流を防止して、軸受損失の低減を図るものが知られている。
特開平8−121484号公報 実公昭63−18832号公報
分割型すべり軸受50に上述したようなオーバーショット溝8を加工する場合、オーバーショット溝8の加工半径を摺動面6,16の加工半径よりも大きくする必要がある。しかしながら、上半軸受1と下半軸受2を組み立てた状態で、摺動面6,16と同心でオーバーショット溝8の加工を行うと、下半軸受2の摺動面6にまでオーバーショット溝8が加工されてしまう。これを回避するため、従来は、摺動面6,16の内周加工を行った後に上半軸受1と下半軸受2を分解し、その後、上半軸受1にオーバーショット溝8を形成する方法が用いられている。また、図13に示すように、下半軸受2の水平分割面3に給油溜り4を形成する場合、やはり上半軸受1と下半軸受2を分解する必要がある。また、この場合には、広い面積にわたって給油溜り4を切削するため、加工する時間が長くかかってしまっている。
このように、従来の分割型すべり軸受50では、オーバーショット溝8や給油溜り4を加工するために、上半軸受1と下半軸受2を分解する工程や、上半軸受1および下半軸受2を工作機械に設置する工程などが必要となり、多大な加工時間と加工コストが必要となっている。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、低コストかつ容易に製造することができる分割型すべり軸受を提供することを目的とする。
本発明は、回転軸を下方から覆うとともに、回転軸を半円状の摺動面で摺動自在に支持する下半軸受と、下半軸受の上端面に分離自在に連結され、回転軸を半円状の摺動面で上方から覆う上半軸受とを備え、上半軸受の摺動面のうち回転軸の軸線方向に沿う一定の領域に、摺動面の全周に渡って円形溝が設けられ、上半軸受および/または下半軸受に、円形溝に連通する給油孔が設けられ、円形溝の横断面が、上半軸受の摺動面の内径より大きな内径を有する円弧からなることを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、円形溝が、下半軸受の摺動面まで延び、円形溝の下端部と回転軸の回転中心とを結ぶ直線が、回転軸の回転中心と下半軸受の上端とを結ぶ基準線に対して、55°以下の角度を形成することを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、円形溝と給油孔の連結箇所に、給油孔の横断面より大きな横断面を有するザグリ部を設けたことを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、円形溝が、回転軸の軸線方向の中心で最も深い深さを有することを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、円形溝には、潤滑油が供給される給油孔が回転軸の軸線方向の異なる位置に複数設けられ、給油孔の内径が、円形溝の回転軸の軸線方向の中心から離れた位置に設けられた給油孔ほど小さいことを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、給油孔が、円形溝のうち、回転軸の回転方向の下流側端部に設けられたことを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、給油孔が、下半軸受の半円状の摺動面の接線に沿って延びることを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、円形溝のうち、回転軸の回転方向の上流側端部に、潤滑油を外部に排出する排油孔が設けられたことを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明は、排油孔が、下半軸受の半円状の摺動面の接線に沿って延びることを特徴とする分割型すべり軸受である。
本発明によれば、横断面が上半軸受の摺動面の内径より大きな内径を有する円弧からなる円形溝を、上半軸受の摺動面のうち回転軸の軸線方向に沿う一定の領域に、摺動面の全周に渡って設けることによって、低コストかつ容易に製造する分割型すべり軸受を提供することができる。
第1の実施の形態
以下、本発明に係る分割型すべり軸受の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1(a)(b)乃至図4は本発明の第1の実施の形態を示す図である。なお、図1(a)は本実施の形態による分割型すべり軸受50の横断面を示す横断面図であり、図1(b)は図1(a)の矢印Aの方向から分割型すべり軸受50を見た側方図である。また、図1(a)の矢印Rは、回転軸7の回転方向を示している。
図1(a)に示すように、回転機械は、回転自在な回転軸7と、当該回転軸7を周縁から覆う分割型すべり軸受50とを備えている。
このうち分割型すべり軸受50は、図1(a)(b)に示すように、回転軸7を下方から覆うとともに、回転軸7を半円状の摺動面6で摺動自在に支持する下半軸受2と、下半軸受2の上端面に分離自在に連結され、回転軸7を半円状の摺動面16で上方から覆う上半軸受1とを備えている。ここで、上半軸受1の下端面と下半軸受2の上端面とは、水平分割面3を形成している。
また、図1(a)(b)に示すように、上半軸受1の摺動面16のうち回転軸7の軸線方向に沿う一定の領域に、摺動面16の全周に渡って円形溝9が設けられている。また、下半軸受2に、円形溝9に連通する給油孔5が設けられている。ここで、円形溝9の横断面は、上半軸受1の摺動面16の内径より大きな内径を有する円弧からなっている。
このような円形溝9は、円形溝9の溝中心10を摺動面6,16の加工中心11から適切にずらすことによって加工することができる。図1(a)においては、溝中心10は、摺動面6,16の加工中心11より上半軸受1側に偏心している。
円形溝9の深さは、一般的に用いられる円形溝9と同等の深さにすればよい。例えば、分割型すべり軸受50が、内径300mm〜500mmの大型である場合には、円形溝9の深さを1mm〜5mm程度にすればよい。なお、円形溝9の深さは、これに限らず、適宜調整することができる。
また、図1(a)および図2に示すように、円形溝9は、回転軸7に対して左右対称に、下半軸受2の摺動面6まで延びている。また、図2に示すように、円形溝9の下端部と回転軸7の回転中心とを結ぶ直線は、回転軸7の回転中心と下半軸受2の上端とを結ぶ基準線に対して、θになっている。なお、このθは、後述するように55°以下となることが好ましい。
ところで、上記では、下半軸受2に円形溝9に連通する給油孔5が設けられている態様を用いて説明したが、これに限ることなく、給油孔5は、上半軸受1に設けられても良いし、上半軸受1と下半軸受2との間の境界面となる水平分割面3に設けられても良い。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず、図1(a)(b)および図2において、潤滑油が、給油孔5を介して回転機械に供給される。次に、この潤滑油は、給油孔5を経て、円形溝9に達する。この間、回転軸7は、下半軸受2によって保持された状態で回転している。そして、潤滑油は、回転軸7の回転に伴って、円形溝9の全体に広がるとともに、上半軸受1の摺動面16に供給される。その後、円形溝9および上半軸受1を通過した潤滑油は、下半軸受2の摺動面6に供給される。そして、この潤滑油は、摺動面6と回転軸7との隙間に発生する潤滑油の油膜圧力によって、回転軸7の荷重を支持する。
このように、円形溝9は、従来技術の分割型すべり軸受50のオーバーショット溝8として機能するとともに、給油孔5から出た潤滑油を軸方向に行き渡らせるための給油溜り4としても機能することができる(図13(a)(b)参照)。
また、上半軸受1と下半軸受2を組み立てた状態で、溝中心10を摺動面6,16の加工中心11から適切にずらすとともに、上半軸受1の摺動面16および下半軸受2の摺動面6の内径より大きな内径で加工することによって、適切な形状および大きさの円形溝9を形成することができる。このため、従来のように、分割型すべり軸受50を上半軸受1と下半軸受2に分解したり、上半軸受1および下半軸受2を工作機械に設置したりする必要がなくなり、分割型すべり軸受50を低コストかつ容易に製造することができる。
ところで、本発明の円形溝9は、上半軸受1の摺動面16の全周に渡るだけでなく、下半軸受2の摺動面6にまで延びてもよいが、回転軸7の荷重を安定して支持するためには、下半軸受2の摺動面6に及ぶ円形溝9の範囲を制限し、下半軸受2の摺動面6の受圧面積を確保することが好ましい。
図3は、回転軸7の回転数と回転軸7の荷重を一定とし、θを変数として、下記の(1)式のフルビッツの振動安定判別値を求めた解析結果である。フルビッツの振動安定判別値は、振動安定判別値の符号が負であれば安定であることを示し、正であれば不安定であることを示している。
Figure 2008151200
図2において、θを大きくすると、下半軸受2の摺動面6上で、油膜圧力の発生位置が鉛直真下方向に集中し、回転軸7の水平方向の振動を抑制する力が低下し、回転軸7に対する振動安定性が低下する。
具体的には、図3に示すように、θが57°を上回ると、振動安定判別値の符号が負から正に変わり、振動が不安定になることが分かる。このため、回転機械の運転条件の違いによる油膜動特性の変化も考慮して、θは55°以下となることが好ましい。
ところで、上記では簡便のため、円形溝9が、回転軸7に対して左右対称に形成されている態様を用いて説明したが、これに限ることなく、例えば図4のように、円形溝9は、回転軸7に対して左右非対称に形成されていてもよい。
第2の実施の形態
次に図5(a)(b)により本発明の第2の実施の形態について説明する。図5(a)(b)に示す第2の実施の形態は、円形溝9と給油孔5の連結箇所に、給油孔5の横断面より大きな横断面を有するザグリ部12が設けられたものであり、その他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図5(a)は本実施の形態による分割型すべり軸受50の横断面を示す横断面図であり、図5(b)は図5(a)の矢印Aの方向から分割型すべり軸受50を見た側方図である。
図5(a)(b)に示す第2の実施の形態において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図5(a)(b)に示すように、円形溝9と給油孔5の連結箇所に、給油孔5の横断面より大きな横断面を有するザグリ部12が設けられている。このため、給油孔5を介して供給される潤滑油は、円形溝9に流入しやすくなる。このため、潤滑油を摺動面6,16により確実に供給することができる。
第3の実施の形態
次に図6(a)−(c)および図7(a)−(c)により本発明の第3の実施の形態について説明する。図6(a)−(c)に示す第3の実施の形態は、回転軸7の軸線方向の中心で最も深い深さを有するとともに、回転軸7の軸線方向の中心から離れるにつれて深さが浅くなる円形溝9を用いたものであり(図6(c)参照)、その他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。ところで、図6(c)に示すように、給油孔5は、円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心で、円形溝9と連結している。
なお、図6(a)は本実施の形態による分割型すべり軸受50の横断面を示す横断面図であり、図6(b)は図6(a)の矢印Aの方向から分割型すべり軸受50を見た側方図であり、図6(c)は図6(b)を直線B―Bで切断した断面図である。また、図7(a)は本実施の形態の変形例による分割型すべり軸受50の横断面を示す横断面図であり、図7(b)は図7(a)の矢印Aの方向から分割型すべり軸受50を見た側方図であり、図7(c)は図7(b)を直線B―Bで切断した断面図である。
図6(a)−(c)および図7(a)−(c)に示す第3の実施の形態において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図6(a)−(c)に示すように、円形溝9の深さは、回転軸7の軸線方向の中心で最も深くなり、かつ回転軸7の軸線方向の中心から離れるにつれて浅くなっている。
このような円形溝9は、回転軸7の軸線方向に円形溝9の加工半径を変化させたり、回転軸7の軸線方向に円形溝9の溝中心10を変化させたりすることによって、形成することができる。
このような円形溝9によって、給油孔5を介して供給された潤滑油は、深さの深い円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心に沿って、回転軸7の回転方向に流れやすくなる。このため、下半軸受2の摺動面6において、円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心に相当する箇所で高い油膜圧力を発生させることができ、当該箇所で回転軸7の荷重を強い圧力で支持することができる。この結果、回転軸7の荷重をより安定して支持することができる。
なお、上記では、回転軸7の軸線方向の中心で最も深い深さを有するとともに、回転軸7の軸線方向の中心から離れるにつれて深さが浅くなる円形溝9を用いて説明したが、これに限ることなく、図7(a)−(c)に示すように、円形溝9として、回転軸7の軸線方向の中心で最も深い深さを有し、回転軸7の軸線方向の中心から離れた位置で急激に深さが浅くなっているものを用いてもよい。
第4の実施の形態
次に図8(a)(b)により本発明の第4の実施の形態について説明する。図8(a)(b)に示す第4の実施の形態は、円形溝9に、潤滑油が供給される給油孔5が回転軸7の軸線方向の異なる位置に複数設けられ、当該給油孔5の内径が、円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心から離れた位置に設けられた給油孔5ほど小さくなっているものであり、その他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図8(a)は本実施の形態による分割型すべり軸受50の横断面を示す横断面図であり、図8(b)は図8(a)の矢印Aの方向から分割型すべり軸受50を見た側方図である。
図8(a)(b)に示す第4の実施の形態において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図8(a)(b)に示すように、円形溝9に、潤滑油が供給される給油孔5が回転軸7の軸線方向の異なる位置に複数設けられている。このため、潤滑油は、円形溝9の回転軸7の軸線方向に、より確実に行き渡らせることができる。
また、図8(a)(b)に示すように、給油孔5の内径は、円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心から離れた位置に設けられた給油孔5ほど小さくなっている。このため、深さの深い円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心に沿って回転方向に流れやすくなり、下半軸受2の摺動面6において、円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心に相当する箇所で高い油膜圧力を発生させることができる。この結果、下半軸受2の摺動面6のうち、円形溝9の回転軸7の軸線方向の中心に相当する箇所で回転軸7の荷重を強い圧力で支持することができ、回転軸7の荷重をより安定して支持することができる。
第5の実施の形態
次に図9により本発明の第5の実施の形態について説明する。図9に示す第5の実施の形態は、給油孔5が、円形溝9のうち、回転軸7の回転方向の下流側端部13に設けられているものであり、その他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。
図9に示す第5の実施の形態において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図9に示すように、給油孔5は、円形溝9のうち、回転軸7の回転方向の下流側端部13に設けられている。このため、下半軸受2の摺動面6へ確実に給油することができ、回転軸7の荷重をより安定して支持することができる。
また、給油孔5を介して、下半軸受2の摺動面6に低温の潤滑油を供給することができるため、摺動面6,16を構成する材料(例えば、例えばホワイトメタル)の健全性を確保することができる。
第6の実施の形態
次に図10により本発明の第6の実施の形態について説明する。図10に示す第6の実施の形態は、給油孔5が、下半軸受2の半円状の摺動面6の接線に沿って延びているものであり、その他の構成は、図9に示す第5の実施の形態と略同一である。
図10に示す第6の実施の形態において、図9に示す第5の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図10に示すように、給油孔5は、下半軸受2の半円状の摺動面6の接線に沿って延びている。このため、下半軸受2の摺動面6の接線方向に向けて、給油孔5から潤滑油を供給することができる。このため、下半軸受2の摺動面6に、潤滑油を効率よく供給することができ、回転軸7の荷重を安定して支持するとともに、摺動面6を構成する材料の健全性を確保することができる。
第7の実施の形態
次に図11により本発明の第7の実施の形態について説明する。図11に示す第7の実施の形態は、円形溝9のうち、回転軸7の回転方向の上流側端部15に、潤滑油を外部に排出する排油孔14が設けられているものであり、その他の構成は、図9に示す第5の実施の形態と略同一である。
図11に示す第7の実施の形態において、図9に示す第5の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図11に示すように、円形溝9のうち、下半軸受2であって、回転軸7の回転方向の上流側端部15に、潤滑油を外部に排出する排油孔14が設けられている。このため、上半軸受1の摺動面16に入る前に、下半軸受2の摺動面6を通過した高温の潤滑油の大部分を、排油孔14から排出することができる。このため、上半軸受1の摺動面16の温度が上昇することを防止することができる。また、下半軸受2の摺動面6を通過した潤滑油が、上半軸受1の表面を通過して、再度下半軸受2の摺動面6に混入することも防止することができる。
なお、図11では、下半軸受2に一つの排油孔14が設けられた態様を用いて説明したが、これに限ることなく、排油孔14を複数個設けてもよい。
第8の実施の形態
次に図12により本発明の第8の実施の形態について説明する。図12に示す第8の実施の形態は、排油孔14が、下半軸受2の半円状の摺動面6の接線に沿って延びているものであり、その他の構成は、図11に示す第7の実施の形態と略同一である。
図12に示す第8の実施の形態において、図11に示す第7の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図12に示すように、排油孔14は、下半軸受2の半円状の摺動面6の接線に沿って延びている。このため、下半軸受2の摺動面6を通過した潤滑油を、摺動面6の接線方向の流速を持たせたまま、排油孔14から外方へ排出することができる。このため、下半軸受2の摺動面6を通過した高温の潤滑油を効率よく外方へ排出することができる。
本発明による分割型すべり軸受の第1の実施の形態を示す構成図。 本発明による第1の実施の形態の分割型すべり軸受において、円形溝の下端部と回転軸の回転中心とを結ぶ直線と、回転軸の回転中心と下半軸受の上端とを結ぶ基準線との関係を示す横断面図。 本発明による第1の実施の形態の分割型すべり軸受において、θとフルビッツの振動安定判別値との関係を示すグラフ図。 本発明による分割型すべり軸受の第1の実施の形態の変形例を示す断面図。 本発明による分割型すべり軸受の第2の実施の形態を示す構成図。 本発明による分割型すべり軸受の第3の実施の形態を示す構成図。 本発明による分割型すべり軸受の第3の実施の形態の変形例を示す構成図。 本発明による分割型すべり軸受の第4の実施の形態を示す構成図。 本発明による分割型すべり軸受の第5の実施の形態を示す構成図。 本発明による分割型すべり軸受の第6の実施の形態を示す構成図。 本発明による分割型すべり軸受の第7の実施の形態を示す構成図。 本発明による分割型すべり軸受の第8の実施の形態を示す構成図。 従来の分割型すべり軸受を示す構成図。
符号の説明
1 上半軸受
2 下半軸受
3 水平分割面
4 給油溜り
5 給油孔
6 下半軸受の摺動面
7 回転軸
8 オーバーショット溝
9 円形溝
10 溝中心
11 摺動面の加工中心
12 ザグリ部
13 溝の回転下流側端部
14 排油孔
15 溝の回転上流側端部
16 上半軸受の摺動面
50 分割型すべり軸受

Claims (9)

  1. 回転軸を下方から覆うとともに、回転軸を半円状の摺動面で摺動自在に支持する下半軸受と、
    下半軸受の上端面に分離自在に連結され、回転軸を半円状の摺動面で上方から覆う上半軸受とを備え、
    上半軸受の摺動面のうち回転軸の軸線方向に沿う一定の領域に、摺動面の全周に渡って円形溝が設けられ、
    上半軸受および/または下半軸受に、円形溝に連通する給油孔が設けられ、
    円形溝の横断面は、上半軸受の摺動面の内径より大きな内径を有する円弧からなることを特徴とする分割型すべり軸受。
  2. 円形溝は、下半軸受の摺動面まで延び、
    円形溝の下端部と回転軸の回転中心とを結ぶ直線は、回転軸の回転中心と下半軸受の上端とを結ぶ基準線に対して、55°以下の角度を形成することを特徴とする請求項1記載の分割型すべり軸受。
  3. 円形溝と給油孔の連結箇所に、給油孔の横断面より大きな横断面を有するザグリ部を設けたことを特徴とする請求項1記載の分割型すべり軸受。
  4. 円形溝は、回転軸の軸線方向の中心で最も深い深さを有することを特徴とする請求項1記載の分割型すべり軸受。
  5. 円形溝には、潤滑油が供給される給油孔が回転軸の軸線方向の異なる位置に複数設けられ、
    給油孔の内径は、円形溝の回転軸の軸線方向の中心から離れた位置に設けられた給油孔ほど小さいことを特徴とする請求項1記載の分割型すべり軸受。
  6. 給油孔は、円形溝のうち、回転軸の回転方向の下流側端部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の分割型すべり軸受。
  7. 給油孔は、下半軸受の半円状の摺動面の接線に沿って延びることを特徴とする請求項6記載の分割型すべり軸受。
  8. 円形溝のうち、回転軸の回転方向の上流側端部に、潤滑油を外部に排出する排油孔が設けられたことを特徴とする請求項6記載の分割型すべり軸受。
  9. 排油孔は、下半軸受の半円状の摺動面の接線に沿って延びることを特徴とする請求項8記載の分割型すべり軸受。
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