JP2008149960A - キャスタ及び該キャスタを用いた台車 - Google Patents

キャスタ及び該キャスタを用いた台車 Download PDF

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Abstract

【課題】レバー等の手動操作を必要としないで、直進性の維持性と方向転換の容易性を切換可能なキャスタを提供する。
【解決手段】水平な車軸5を備えた車輪4を支持する支持体2と、該支持体2の上に配設され、該支持体2を水平面上で旋回自在に支持すると共に、該旋回の中心位置が、車軸5の水平方向の位置とずれている台座3とで構成されるキャスタ1に、車輪4の回転により生じる遠心力を利用することにより、支持体2の旋回が抑制可能な旋回抑制手段を備える。この旋回抑制手段は、収容器31、弾性体36、ウェイト球34、飛出防止板35、接触ローラ37、及び、接触ローラ支持片38で構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャスタ及び該キャスタを用いた台車に関する。
キャスタは、台車等に用いられる一種の車輪であり、一般に、水平な車軸を備えた車輪を支持する支持体と、この支持体の上に配設されこの支持体を水平面上で旋回自在に支持する台座とで構成されている。キャスタは、この台座が台車等の底に取付られて使用される。又、このキャスタは、旋回の中心位置が、車輪における車軸の水平方向の位置とずらして構成されている。
このようなキャスタは、これを取付た台車等の方向転換が、自由、且つ、容易に行えるという特徴を備えている。この特徴は、キャスタの車輪を支持する支持体が、台座に対して旋回自在となるように台座に支持されていることと、この旋回の中心位置が車輪における車軸の水平方向の位置とずれていることに基づくものである。
このように、キャスタは、これを取付た台車等の方向転換が容易にできるという利点を有するが、その半面、直進移動を継続させたい場合でも、直進性を維持するのが困難であるという欠点を備えている。
そこで、このような欠点を解消すべく、工夫を凝らしたキャスタが種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のキャスタは、車輪を支持する支持体が台座に対して旋回するのをロックする機構を備えている。この旋回ロック機構を備えたキャスタでは、この旋回ロック機構に対して、ロックをしたり外したりするのは、このキャスタに設けられたレバーを手動操作することにより行われる。
即ち、上記の特許文献1に記載のキャスタでは、旋回ロック機構におけるロックを行ったときは、キャスタの旋回がロックされるので、このキャスタを用いた台車は、直進性の維持が容易となる。これに対して、旋回ロック機構におけるロックを外したときは、キャスタの旋回がロックされないので、このキャスタを取付た台車等の方向転換が容易となるのである。
上記の旋回ロック機構を備えたキャスタでは、この旋回ロック機構において、ロックをしたり外したりするレバーの手動操作は、このキャスタが取付られた台車を一旦停止させたうえで行う構造となっている。そのため、キャスタの旋回をロックしたり外したりするときは、このキャスタが取付られた台車を一旦停止させたうえで、レバーを手動操作する必要がある。
特開2006−123866号公報
上記の特許文献1に記載のキャスタは、上述したように、車輪を支持する支持体の台座に対する旋回をロックすることが可能な旋回ロック機構を備えている。このため、この旋回ロック機構によるロックを行うことにより、このキャスタを用いた台車等の直進性を容易に維持できると共に、旋回ロック機構によるロックを外すことにより、このキャスタを取付た台車等の方向転換を容易にすることができる。
しかし、この旋回ロック機構付キャスタを備えた台車等を使用するには、この台車等のキャスタに設けられたレバーを手動操作する必要があり、しかも、このレバーの手動操作は、台車等を一旦停止させたうえで行う必要がある。そのため、このキャスタを備えた台車を用いて運搬する場合は、運搬している途中で、レバーを手動操作するための台車の停止やレバーの手動操作等の運搬作業以外の余分な作業が必要となり、手間がかかると共に、運搬作業の効率が低下するという問題があった。
又、複数の台車が整列して置かれている場合や、台車のそばに製品等が置かれている場合には、レバーの手動操作をするためのスペースが確保できず、レバーの手動操作が困難となり、運搬作業に支障をきたすという問題もあった。
そこで、この発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、レバー等の手動操作を必要としないで、直進性の維持性と方向転換の容易性を切換可能なキャスタ、及び、このようなキャスタを用いた台車を提供しようとするものである。
一般に、キャスタを備えた台車等では、この台車の移動時に直進性の維持が要求されるのは、高速で移動しているときであり、他方、方向転換の容易性が要求されるのは、低速で移動しているとき、或いは、台車が停止しているときである。そこで、この発明は、このような点に注目してなされたものである。
本発明のキャスタは、水平な車軸を備えた車輪を支持する支持体と、この支持体の上に配設され、この支持体を水平面上で旋回自在に支持すると共に、この旋回の中心位置が、車軸の水平方向の位置とずれている台座と、で構成されるキャスタである。
このキャスタは、車輪の回転により生じる遠心力を利用することにより、支持体の旋回を抑制可能な旋回抑制手段を備えており、この旋回抑制手段により、車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中は、支持体の旋回が抑制されず、車輪の回転が所定回転数以上であるときは、支持体の旋回が抑制されることを特徴としている。
そのため、このキャスタの車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中、即ち、このキャスタを用いた台車等の速度が低速のとき又は停止中は、キャスタの旋回が抑制されないので、このキャスタを用いた台車等は、方向転換が容易となる。これに対して、このキャスタの車輪の回転が所定回転数以上であるとき、即ち、このキャスタを用いた台車等の速度が高速のときは、キャスタの旋回が抑制されるので、このキャスタを用いた台車等は、直進性の維持が容易となる。
従って、このキャスタを台車等に用いることにより、レバー等の手動操作を必要としないで、直進性の維持性と方向転換の容易性とを切換可能とすることができる。
上記のキャスタにおいて、上記の旋回抑制手段は、収容器、弾性体、ウェイト球、飛出防止板、接触ローラ、及び、接触ローラ支持片で構成することができる。
この内、収容器は、車輪の片側の車軸上を該車軸に沿ってスライド自在に該車軸に装着されて、この車軸と共に回転するように構成される。又、この収容器は、車軸の先端に向かって鉢状に開いた外周面と内周面とを備えている。この収容器の外周面には、車軸に近接した位置に外周低部、該車軸から離れた位置に外周高部が形成される。又、この収容器の内周面には、車軸に近接した位置に内周低部、該車軸から離れた位置に内周高部が形成される。
又、弾性体は、車軸の外周に装着されており、収容器を、車軸の先端に向かって付勢して該車軸上の定位置に保持する機能を有している。ウェイト球は、収容器の内部空間に収容された球である。飛出防止板は、上記のウェイト球が収容器の内部空間から飛出すのを防止するように、車軸に垂設されて設けられた板である。
又、接触ローラは、回転軸が車軸と平行で、周端が回転自在に収容器の外周面に接しているローラである。そして、接触ローラ支持片は、上記の接触ローラを回転自在に支持すると共に、上記の支持体に、この支持体に沿って上下にスライド自在に保持される。又、この接触ローラ支持片は、この上方への該スライドにより上記の台座の下面に当接してこの下面を押圧する押圧部を、上端に備えている。
上記の旋回抑制手段を備えたキャスタでは、車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中は、ウェイト球は収容器の内周低部に位置すると共に、収容器は弾性体の付勢により車軸上の定位置に保持される。そのため、接触ローラは、収容器の外周低部に位置しており、このため、接触ローラ支持片は上方へスライドせず、従って、該接触ローラ支持片の押圧部が台座の下面を押圧することによる支持体の旋回の抑制は生じない。
他方、車輪の回転が所定回転数以上であるときは、ウェイト球は、遠心力により収容器の内周低部から内周高部へ移動して、該収容器を車軸の基端に向かって押圧する。そのため、該収容器は、弾性体に抗して車軸上の定位置から車軸の基端に向かってスライドし、これにより、接触ローラの周端は、収容器の外周低部から外周面上を迫り上げられて外周高部に移動し、従って、接触ローラ支持片は、上方へスライドして、該接触ローラ支持片の押圧部が、台座の下面を押圧して支持体の旋回を抑制する。
そのため、このキャスタを用いることで、車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中は、支持体の旋回が抑制され、他方、車輪の回転が所定回転数以上であるときは、旋回が抑制されないようにすることができる。そこで、このキャスタを台車等に用いることにより、台車等の速度が低速のとき又は停止中は、キャスタの旋回が抑制されないので方向転換を容易にすることができる。又、台車等の速度が高速のときは、キャスタの旋回が抑制されるので直進性の維持を容易にすることができる。
従って、このキャスタを台車等に用いることにより、レバー等の手動操作を必要としないで、直進性の維持性と方向転換の容易性とを、切換可能とすることができる。
又、上記の旋回抑制手段を備えたキャスタでは、上記のウェイト球の重量を変更することにより、上記の所定回転数を変更可能である。
即ち、上記の旋回抑制手段では、車輪の回転により、ウェイト球に遠心力が働いて、このウェイト球が収容器の内周低部から内周高部へ移動し、この収容器を車軸の基端に向かって押圧することで、この収容器を弾性体に抗して車軸上の定位置から車軸の基端に向かってスライドさせることを原動力として、支持体の旋回を抑制している。
そのため、ウェイト球に働く遠心力が、ウェイト球を収容器の内周低部から内周高部へ移動させてこの収容器を車軸の基端に向かって押圧すると共に、この収容器を弾性体に抗して車軸上の定位置から車軸の基端に向かってスライドさせるだけの力となるか否かで、支持体の旋回を抑制するかしないかが定まる。
そこで、ウェイト球に働く遠心力は、該ウェイト球の重量と、車輪の回転数によって定まることから、支持体の旋回を抑制できる下限の遠心力を発生させることができる車輪の回転数は、上記のウェイト球の重量の増加、又は、減少によって、減少、又は、増加する。従って、上述したように、上記のウェイト球の重量を変更することにより、所定回転数を変更することができる。
これは、即ち、上記のキャスタを台車等に用いた場合に、キャスタの旋回抑制が生じる台車等の移動速度を、上記のウェイト球の重量を変更することによって、変更することができるという利点をもたらす。
又、上述したキャスタを用いて、物の運搬等に用いられる台車を構成することができる。この台車は、上述したキャスタを、全輪に用いるようにしてもよく、或いは、上述したキャスタを、前輪に用いると共に、後輪には、固定輪を用いるようにしてもよい。
このようにして、上述したキャスタを備えた台車を構成することにより、上述したキャスタが備える作用効果を有する台車を製作することができる。
本発明によれば、本発明のキャスタの車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中、即ち、このキャスタを用いた台車等の速度が低速のとき又は停止中は、キャスタの旋回が抑制されないので、このキャスタを用いた台車等は、方向転換が容易となる。これに対して、このキャスタの車輪の回転が所定回転数以上であるとき、即ち、このキャスタを用いた台車等の速度が高速のときは、キャスタの旋回が抑制されるので、このキャスタを用いた台車等は、直進性の維持が容易となる。
上記のキャスタにおいて、収容器、弾性体、ウェイト球、飛出防止板、接触ローラ、及び、接触ローラ支持片で構成された旋回抑制手段を備える本発明のキャスタは、車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中は、ウェイト球は収容器の内周低部に位置すると共に、収容器は弾性体の付勢により車軸上の定位置に保持される。そのため、接触ローラは収容器の外周低部に位置して、接触ローラ支持片は上方へスライドせず、従って、該接触ローラ支持片の押圧部が台座の下面を押圧することによる支持体の旋回の抑制は生じない。
他方、車輪の回転が所定回転数以上であるときは、ウェイト球は遠心力により収容器の内周低部から内周高部へ移動して該収容器を車軸の基端に向かって押圧する。そのため、該収容器は弾性体に抗して車軸上の定位置から車軸の基端に向かってスライドして、接触ローラの周端は収容器の外周低部から外周面上を迫り上げられて外周高部に移動し、従って、接触ローラ支持片は上方へスライドして、該接触ローラ支持片の押圧部が台座の下面を押圧して支持体の旋回を抑制する。
それ故、この旋回抑制手段を備えた本発明のキャスタでは、車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中は、支持体の旋回が抑制され、他方、車輪の回転が所定回転数以上であるときは、旋回が抑制されないようにすることができる。そのため、この旋回抑制手段を備えた本発明のキャスタを台車等に用いることにより、台車等の速度が低速のとき又は停止中は、キャスタの旋回が抑制されないので、方向転換を容易にすることができる。又、台車等の速度が高速のときは、キャスタの旋回が抑制されるので、直進性の維持を容易にすることができる。
従って、本発明のキャスタを台車等に用いることにより、レバー等の手動操作を必要としないで、直進性の維持性と方向転換の容易性を切換可能とすることができる。
又、旋回抑制手段付の本発明のキャスタでは、ウェイト球に働く遠心力が、ウェイト球を収容器の内周低部から内周高部へ移動させてこの収容器を車軸の基端に向かって押圧すると共に、この収容器を弾性体に抗して車軸上の定位置から車軸の基端に向かってスライドさせるだけの力となるか否かで、支持体の旋回を抑制するかしないかが定まる。
そこで、ウェイト球に働く遠心力は、該ウェイト球の重量と、車輪の回転数によって定まることから、支持体の旋回を抑制できる下限の遠心力を発生させることができる車輪の回転数は、ウェイト球の重量の増加、又は、減少によって、減少、又は、増加する。従って、本発明のキャスタは、ウェイト球の重量を変更することにより、所定回転数を変更することができる。
又、本発明の台車は、本発明のキャスタを全輪に用い、或いは、本発明のキャスタを前輪に用いると共に後輪に固定輪を用いており、本発明のキャスタが備える作用効果を有する台車として提供することができる。
以下、本発明の実施の形態におけるキャスタ、及び、このキャスタを用いた台車について、図面を参照しながら説明する。まず、本発明の実施の形態におけるキャスタについて説明する。図1は、本実施の形態におけるキャスタ1の正面図、図2は、側面図である。
図1、及び、図2において、本実施の形態におけるキャスタ1は、水平な車軸5を備えた車輪4を支持する支持体2と、この支持体2の上に配設され、この支持体2を、旋回軸6により水平面上で旋回自在に支持する台座3とで構成されている。台座3は、円盤状で水平に配設されており、キャスタ1が台車等で使用される場合は、キャスタ1を使用する台車等の底に、この台座3を、ボルト等で取り付け固定して、使用される。又、支持体2を旋回自在に支持する台座3の中心位置、即ち、旋回軸6の位置は、図2に示すように、車軸5の水平方向の位置とずれている。
支持体2は、車輪4を車軸5で実際に支持する下方に開いた二股のフォーク状の車輪支持片21と、車輪支持片21の頂上面に水平に固定された円盤状の頂板22、及び、車輪支持片21の右側面上部から右側へ突出するようにして垂設された保持片23とで構成されている。車輪4は、二股のフォーク状の車輪支持片21の、この二股の間に装着されている。又、車輪4の車軸5は、車輪支持片21の右側面下部から右側方向へ突出するように延設されている。
又、上記の支持体2は、旋回軸6により、円盤状の頂板22の中心が、台座3の中心に支持されることで、台座3に旋回自在に支持されており、頂板22の上面と台座3の下面とが離間して対面すると共に、この頂板22の上面と台座3の下面との間に、ベアリング機能を担う複数個の鋼球24が嵌入されている。又、この鋼球24の下面が接する頂板22の上面と、この鋼球24の上面が接する台座3の下面には、それぞれ、この鋼球24の底部及び頂部が嵌る窪みが形成されており、鋼球24の脱球を防止している。この鋼球24により、車輪4を支持する支持体2が、台座3に対して滑らかに旋回する。
又、車輪支持片21の頂上面に水平に固定された円盤状の頂板22は、車輪支持片21に対して、台座3に旋回自在に支持されている頂板22の中心位置が、図2に示すように、車軸5の水平方向の位置とずれるように、車輪支持片21に固定されている。このずれが、上述した支持体2を旋回自在に支持する台座3の中心位置と、車軸5の水平方向の位置とのずれとなっている。
さらに、上記の支持体2を構成している車輪支持片21の右側面下部から、右側方向へ突出するように延設されている車軸5上には、収容器31が装着されている。この収容器31は、車軸5上をこの車軸5に沿ってスライド自在にこの車軸5に装着され、且つ、この車軸5と共に回転するように構成されている。
即ち、図1のA−A切断面を示した図3から分かるように、車軸5には、軸方向に沿って、上端と下端とに、それぞれ、水平溝5aが形成されている。又、収容器31には、中心に車軸5が嵌入する孔31aが形成されていると共に、孔31aには、突起31bが形成されている。この突起31bが車軸5に形成されている水平溝5aに嵌入することにより、収容器31が、車軸5上を車軸5に沿ってスライドすると共に、車軸5と共に回転するのである。
この収容器31は、車軸5の先端に向かって開いた鉢状をしており、この鉢状の収容器31は、鉢状に開いた外周面32と内周面33とを備えている。又、この収容器31の外周面32には、車軸5に近接した位置に外周低部32a、この車軸5から離れた位置に外周高部32bが、それぞれ形成されている。又、この収容器31の内周面33には、車軸5に近接した位置に内周低部33a、この車軸5から離れた位置に内周高部33bが、それぞれ形成されている。
この収容器31の内部空間には、ウェイト球34が収容されている。このウェイト球34は、具体的には、キャスタ1が静止中は、内周低部33aに保持されている。
車軸5上には、上記のウェイト球が収容器の内部空間から飛出すのを防止するために、車軸5に垂設するようにして、飛出防止板35が形成されている。
上記の収容器31と、支持体2を構成している車輪支持片21の右側面下部との間の車軸5の外周には、スプリングでなる弾性体36が装着されている。この弾性体36は、キャスタ1が静止中は、収容器31を、車軸5の先端に向かって付勢して、この車軸5上の定位置に保持している。尚、41は、弾性体36の係止用の座金である。
さらに、収容器31の外周面32上には、接触ローラ37が配設されている。この接触ローラ37は、この接触ローラ37の回転軸37aが車軸5と平行で、周端37bが回転自在に収容器31の外周面32に接している。この接触ローラ37は、具体的には、キャスタ1が静止中は、この接触ローラ37の周端37bが、収容器31の外周面32の外周低部32aと接している。
又、この接触ローラ37は、この接触ローラ37の回転軸37aが、接触ローラ支持片38に支持されている。この接触ローラ支持片38は、下方に開いた二股のフォーク状であり、接触ローラ37は、この二股の間に装着されている。
この接触ローラ支持片38は、この接触ローラ支持片38の左側面に設けられたスライド補助片39を介して、保持片23に、上下にスライド自在に保持されている。この保持片23は、支持体2を構成する車輪支持片21の右側面上部から右側へ突出するようにして垂設されている。
保持片23の接触ローラ支持片38に対する保持は、次のように行われている。即ち、図1のB−B切断面を示す図4から分かるように、保持片23の先端部の上端には上方に突出するように、又、下端には下方に突出するように、それぞれ、保持爪23a,23aが形成されている。又、接触ローラ支持片38の左側面に設けられたスライド補助片39には、垂直溝39aが形成されている。この垂直溝39aは、溝の入口側から奥側にかけて徐々に広くなっており、この部分に保持片23の先端部の保持爪23a,23aが嵌入することにより、接触ローラ支持片38が保持片23に対して、上下にスライド自在に保持される。
又、この接触ローラ支持片38は、保持片23に対する上方へのスライドにより、台座2の下面に設けられている押圧受部3aに当接して、この押圧受部3aを押圧する押圧部40を、接触ローラ支持片38の上端38aに備えている。この押圧部40が台座2の押圧受部3aを押圧することにより、台座3に対する支持体2の旋回を抑制する作用が発生する。
次に、上記のキャスタ1の動作について説明する。上記のキャスタ1が台車等の底に取付けられて使用されるときには、キャスタ1の車輪4は、停止、又は、回転する。この車輪4が停止中の場合、或いは、回転中で、一定回転数(これを、所定回転数と称する)に達していない状態の場合は、収容器31の内部空間に収容されているウェイト球34は、収容器31の内周低部33aに位置すると共に、収容器31は、弾性体36の付勢により車軸5上の定位置に保持されている。図1、及び、図2は、この状態を示している。
この状態では、接触ローラ37は、収容器31の外周低部32aに位置しており、接触ローラ支持片38は、上方へスライドせず、従って、この接触ローラ支持片38の押圧部40が、台座3の下面の押圧受部3aを押圧することはない。従って、この状態では、支持体の旋回に対する抑制は生じないので、この場合は、キャスタ1は自由に旋回可能であり、方向転換を自由に、且つ、容易に行うことができる。
次に、キャスタ1の車輪5の回転が所定回転数以上となると、ウェイト球34は遠心力により収容器31の内周低部33aから内周高部33bへ移動するが、飛出防止板35が存在するため、ウェイト球34の遠心力がこの収容器31を車軸5の基端に向かって押圧することになる。
そのため、この収容器31が弾性体36に抗して車軸5上の定位置から車軸5の基端に向かってスライドして、接触ローラ37の周端37bは収容器31の外周低部32aから外周面32上を迫り上げられて外周高部32bに移動する。すると、接触ローラ支持片38は上方へスライドして、この接触ローラ支持片38の押圧部40が、台座3の下面に設けられている押圧部40を押圧して、支持体2の旋回を抑制する。図5は、この状態を示している。この状態では、キャスタ1は自由に旋回することができない状態となり、走行方向が固定される。この固定される走行方向は、通常、直進方向である。
即ち、上記のキャスタ1の車輪4の回転が所定回転数未満のとき、又は、停止中は、支持体2の旋回が抑制され、通常、走行方向が直進方向に固定される。他方、上記のキャスタ1の車輪4の回転が所定回転数以上であるときは、旋回が抑制されず、自由に方向転換可能である。
又、上記のキャスタ1を用いた台車の車輪の回転数が所定回転数未満であるときの台車の速度は、この台車の車輪の回転数が所定回転数以上であるときの台車の速度よりも遅い。そこで、上記のキャスタ1を用いた台車において、この台車の車輪の回転数が所定回転数未のときの台車の速度を低速、この台車の車輪の回転数が所定回転数以上のときの台車の速度を高速と称するとすると、台車等の速度が低速のとき、或いは、停止中は、キャスタ1の旋回が抑制されないので、方向転換を自由、且つ、容易に行うことができ、台車等の速度が高速のときは、キャスタ1の旋回が抑制されるので、直進性の維持を容易に行うことができる。
従って、上記のキャスタ1を台車等に用いることにより、レバー等の手動操作を必要としないで、直進性の維持性と方向転換の容易性を切換可能とすることができる。
又、上記のキャスタ1では、ウェイト球34の重量を変更することにより、上記の所定回転数を変更することができる。即ち、上記のキャスタ1では、車輪4の回転により、ウェイト球34に遠心力が働いて、このウェイト球34が収容器31の内周低部33aから内周高部33bへ移動し、この収容器31を車軸5の基端に向かって押圧することで、この収容器31を弾性体36に抗して車軸5上の定位置から車軸5の基端に向かってスライドさせることを原動力として、支持体2の旋回を抑制している。
そのため、ウェイト球34に働く遠心力が、ウェイト球34を収容器31の内周低部33aから内周高部33bへ移動させてこの収容器31を車軸5の基端に向かって押圧すると共に、この収容器31を弾性体36に抗して車軸5上の定位置から車軸5の基端に向かってスライドさせるだけの力となるか否かで、支持体2の旋回を抑制するかしないかが定まる。
そこで、ウェイト球34に働く遠心力は、このウェイト球34の重量と、車輪4の回転数によって定まることから、支持体2の旋回を抑制できる下限の遠心力を発生させることができる車輪4の回転数は、上記のウェイト球34の重量の増加、又は、減少によって、減少、又は、増加する。従って、上述したように、上記のウェイト球34の重量を変更することにより、所定回転数を変更することができる。
これは、即ち、上記のキャスタ1を台車等に用いた場合に、キャスタ1の旋回抑制が生じる台車等の移動速度を、上記のウェイト球34の重量を変更することによって、変更することができるという利点をもたらす。
次に、上記のキャスタ1を用いた本実施の形態における台車について説明する。本実施の形態における台車には、2種類の台車が存在する。これらの台車は、上記のキャスタ1を、全輪(前輪及び後輪)に用いたタイプと、前輪のみに上記のキャスタ1を用い、後輪には固定輪を用いたタイプとである。
図6〜図8は、上記のキャスタ1を全輪に用いたタイプの台車の走行状態を示した走行説明図である。この内、図6は、キャスタ1を全輪に用いた台車51の直進高速走行時を示しており、図7は、台車51の低速走行時を示している。又、図7は、真横に移動する場合を示している。
図6において、台車51が、キャスタ1の車輪4の回転が所定回転数以上である直進高速走行時に進行方向52に直進しているときは、キャスタ1を用いた全輪で、キャスタ1の旋回が抑制される。従って、図6に示すように、直進性が維持され、進行方向53のような右方向に曲がる力が台車51に加わっても、台車51そのものの向きが少し変るだけで、キャスタ1である全輪の進行方向は変らない。そのため、台車51は、直進走行を維持する。
これに対して、台車51が、キャスタ1の車輪4の回転が所定回転数未満である低速走行時は、キャスタ1を用いた全輪で、キャスタ1の旋回が抑制されることはない。このため、キャスタ1を用いた全輪が自由に方向転換可能であることから、図7において、台車51に進行方向54のような右方向に曲がる力が台車51に加わると、キャスタ1を用いた全輪の方向が変化するので、台車51は、右方向に曲がることになる。
又、台車51が停止中は、キャスタ1を用いた全輪において、キャスタ1の旋回は抑制されないので、キャスタ1を用いた全輪が自由に方向転換可能である。そこで、台車51が停止中に、図8に示すように、進行方向55のような真横に移動する力が台車51に加わると、キャスタ1を用いた全輪の方向が真横向きに変化するので、台車51は、真横に移動する。従って、複数の台車が整列して置かれている場合や、台車のそばに製品等が置かれている場合、前述したようなレバーの手動操作等が不要であることから、台車の周りにスペースが確保されていなくても、その状態から台車51を真横に移動することができる。
図9に示すような、前輪のみに上記のキャスタ1を用い、後輪には固定輪62を用いた台車61の場合においても、高速走行時、低速走行時共、上述した上記のキャスタ1を全輪に用いた台車51と略同様な動きをする。
但し、この場合、後輪に固定輪62を用いているので、進行方向63のように真横に移動させることはできない。この場合は、図9に示すように、一旦、進行方向64のように後退させた後、進行方向65のように方向転換しながら前進させればよい。
本実施の形態におけるキャスタの旋回未抑制時の正面図である。 本実施の形態におけるキャスタの旋回未抑制時の側面図である。 図1のA−A切断面図である。 図1のB−B切断面図である 本実施の形態におけるキャスタの旋回抑制時の正面図である。 本実施の形態における台車の走行説明図(その1)である。 本実施の形態における台車の走行説明図(その2)である。 本実施の形態における台車の走行説明図(その3)である。 本実施の形態における台車の走行説明図(その4)である。
符号の説明
1 キャスタ
2 支持体
3 台座
3a 押圧受部
4 車輪
5 車軸
5a 水平溝
6 旋回軸
21 車輪支持片
22 頂板
23 保持片
23a 保持爪
24 鋼球
31 収容器
31a 孔
31b 突起
32 外周面
32a 外周低部
32b 外周高部
33 内周面
33a 内周低部
33b 内周高部
34 ウェイト球
35 飛出防止板
36 弾性体
37 接触ローラ
37a 回転軸
37b 周端
38 接触ローラ支持片
38a 上端
39 スライド補助片
39a 垂直溝
40 押圧部
41 座金
51 台車
52 進行方向
53 進行方向
54 進行方向
55 進行方向
61 台車
62 固定車輪
63 進行方向
64 進行方向
65 進行方向

Claims (5)

  1. 水平な車軸を備えた車輪を支持する支持体と、該支持体の上に配設され、該支持体を水平面上で旋回自在に支持すると共に、該旋回の中心位置が、前記車軸の水平方向の位置とずれている台座と、で構成されるキャスタであって、
    前記車輪の回転により生じる遠心力を利用することにより、前記支持体の旋回が抑制可能な旋回抑制手段を備えており、
    該旋回抑制手段により、前記車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中は、前記支持体の旋回が抑制されず、前記車輪の回転が前記所定回転数以上であるときは、前記旋回が抑制されることを特徴とするキャスタ。
  2. 前記旋回抑制手段は、
    前記車輪の片側の車軸上を該車軸に沿ってスライド自在に該車軸に装着され、該車軸と共に回転すると共に、前記車軸の先端に向かって鉢状に開いた外周面と内周面とを備え、前記外周面には、前記車軸に近接した位置に外周低部、該車軸から離れた位置に外周高部が形成され、前記内周面には、前記車軸に近接した位置に内周低部、該車軸から離れた位置に内周高部が形成された収容器と、
    前記車軸の外周に装着され、前記収容器を、前記車軸の先端に向かって付勢して該車軸上の定位置に保持する弾性体と、
    前記収容器の内部空間に収容されたウェイト球と、
    該ウェイト球が前記収容器の内部空間から飛出すのを防止するために、前記車軸に垂設された飛出防止板と、
    回転軸が前記車軸と平行で、周端が回転自在に前記収容器の外周面に接している接触ローラと、
    該接触ローラを回転自在に支持すると共に、前記支持体に、該支持体に沿って上下にスライド自在に保持され、上方への該スライドにより前記台座の下面に当接して該下面を押圧する押圧部を、上端に備えた接触ローラ支持片と、で構成されており、
    前記車輪の回転が所定回転数未満のとき又は停止中は、前記ウェイト球は前記収容器の内周低部に位置すると共に、前記収容器は前記弾性体の付勢により前記車軸上の定位置に保持され、前記接触ローラは前記収容器の外周低部に位置して、前記接触ローラ支持片は上方へスライドせず、該接触ローラ支持片の押圧部が前記台座の下面を押圧して前記支持体の旋回が抑制されることはなく、
    前記車輪の回転が前記所定回転数以上であるときは、前記ウェイト球は遠心力により前記収容器の内周低部から内周高部へ移動して該収容器を前記車軸の基端に向かって押圧し、該収容器は前記弾性体に抗して前記車軸上の定位置から前記車軸の基端に向かってスライドして、前記接触ローラの周端は前記収容器の外周低部から外周面上を迫り上げられて外周高部に移動し、前記接触ローラ支持片は上方へスライドして、該接触ローラ支持片の押圧部が前記台座の下面を押圧して前記支持体の旋回が抑制される請求項1記載のキャスタ。
  3. 前記ウェイト球の重量を変更することにより、前記所定回転数が変更可能である請求項2記載のキャスタ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャスタを、全輪として用いたことを特徴とする台車。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャスタを、前輪として用いると共に、固定輪を後輪に用いたことを特徴とする台車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014159211A (ja) * 2013-02-19 2014-09-04 Toyota Motor Corp キャスター式の後輪を備えた小型移動体
CN109606019A (zh) * 2018-12-25 2019-04-12 连胜物流资材五金(昆山)有限公司 一种脚轮

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