JP2008149288A - 低級オレフィン製造用触媒の再生方法および再生された低級オレフィン製造用触媒 - Google Patents
低級オレフィン製造用触媒の再生方法および再生された低級オレフィン製造用触媒 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 使用して活性が劣化した低級オレフィン製造用触媒の活性を回復させる再生方法。
【解決手段】 リン成分とペンタシル型ゼオライトおよび多孔性無機酸化物からなる、活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に、水分を触媒に対して0.5〜10wt%の範囲で含有させることにより低級オレフィン製造用触媒を再生させる。低級オレフィン製造用触媒は、リン成分が五酸化リン(P2O5)として5〜20wt%、ペンタシル型ゼオライトが10〜50wt%、多孔性無機酸化物が30〜85wt%の範囲にある。
【選択図】 なし
【解決手段】 リン成分とペンタシル型ゼオライトおよび多孔性無機酸化物からなる、活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に、水分を触媒に対して0.5〜10wt%の範囲で含有させることにより低級オレフィン製造用触媒を再生させる。低級オレフィン製造用触媒は、リン成分が五酸化リン(P2O5)として5〜20wt%、ペンタシル型ゼオライトが10〜50wt%、多孔性無機酸化物が30〜85wt%の範囲にある。
【選択図】 なし
Description
本発明は、炭化水素原料から主としてエチレンおよびプロピレン等の低級オレフィンを製造するための、活性が劣化した低級オレフィン製造用触媒の再生方法に関する。
エチレン、プロピレン等の低級オレフィンは各種化学品の原料として重要な物質である。従来、これらの低級オレフィンの製造方法としては、エタン、プロパン等のナフサを水蒸気と共に熱分解する方法があるが、最近では、原料炭化水素を接触分解してエチレン、プロピレン等の低級オレフィンを製造する方法が行われている。原料炭化水素を接触分解して低級オレフィンを製造する触媒にはZSM−5などのペンタシル型ゼオライト系接触分解触媒が使用されている。
例えば、特開2004−143373号公報(特許文献1)には、炭化水素原料を接触分解してオレフィンを製造するにあたり、希土類元素を含有し、かつ、マンガンおよび/またはジルコニウムを含有する、ペンタシル型のゼオライトを触媒として用いることを特徴とするオレフィンの製造方法が記載されており、該触媒がさらに0.1〜5質量%のリンを含有することを特徴とすることが開示されている。
また、特開2005−270851号公報(特許文献2)には、ペンタシル型ゼオライトと無機酸化物マトリックスとからなるガソリンのオクタン価及び/又は低級オレフィン増加用触媒組成物であって、特定の細孔分布を有することを特徴とする触媒組成物が記載されており、該触媒組成物が無水リン酸を含有することが開示されている。
従来、炭化水素原料を接触分解して低級オレフィンを製造する触媒組成物には、ZSM−5、ZSM−11などのペンタシル型ゼオライトが使用されているが、ペンタシル型ゼオライトが高価なため、触媒コストが高くなるという問題があった。
本発明の目的は、前述の問題点を解決し、使用して活性が劣化した低級オレフィン製造用触媒の活性を回復させる再生方法および再生された低級オレフィン製造用触媒に関する。
本発明者は、炭化水素原料の接触分解に使用して活性が劣化した低級オレフィン製造用触媒を空気中に長期間放置した後、その触媒を使用して炭化水素原料の接触分解を行ったところ、低級オレフィン生成活性が回復していることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第1は、リン成分とペンタシル型ゼオライトおよび多孔性無機酸化物からなる活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に、水分を触媒に対して0.5〜10wt%の範囲で含有させることを特徴とする低級オレフィン製造用触媒の再生方法に関する。
本発明の第2は、前記低級オレフィン製造用触媒は、リン成分が五酸化リン(P2O5)として5〜20wt%、ペンタシル型ゼオライトが10〜50wt%、多孔性無機酸化物が30〜85wt%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の低級オレフィン製造用触媒の再生方法に関する。
本発明の第3は、請求項1または2記載の低級オレフィン製造用触媒の再生方法で再生された低級オレフィン製造用触媒に関する。
本発明の第2は、前記低級オレフィン製造用触媒は、リン成分が五酸化リン(P2O5)として5〜20wt%、ペンタシル型ゼオライトが10〜50wt%、多孔性無機酸化物が30〜85wt%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の低級オレフィン製造用触媒の再生方法に関する。
本発明の第3は、請求項1または2記載の低級オレフィン製造用触媒の再生方法で再生された低級オレフィン製造用触媒に関する。
本発明方法によれば、低級オレフィン製造用触媒を低コスト且つ極めて簡易に再生することができる。
本発明の低級オレフィン製造用触媒の再生方法は、活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に、該触媒に対して水分を0.5〜10wt%範囲で含有させることを特徴とする。
触媒に対する水分の量が0.5wt%より少ない場合には、劣化した低級オレフィン生成活性が十分に回復されない。また、前記水分の量が10wt%より多い場合には、回復される低級オレフィン生成活性は水分の量が10wt%の場合と変わらないが、触媒の強度が弱くなる傾向にある。活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に含有させる水分の量は触媒に対して2〜8wt%範囲で含有させることが好ましい。
触媒に対する水分の量が0.5wt%より少ない場合には、劣化した低級オレフィン生成活性が十分に回復されない。また、前記水分の量が10wt%より多い場合には、回復される低級オレフィン生成活性は水分の量が10wt%の場合と変わらないが、触媒の強度が弱くなる傾向にある。活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に含有させる水分の量は触媒に対して2〜8wt%範囲で含有させることが好ましい。
なお、前述の水分は、活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に均一に含有させることが望ましい。前記水分を触媒に含有させる方法としては、水分を吸湿させる又は調湿する方法や含浸する方法など周知の方法で含有させることができる。
また、水分を触媒に含有させるときの温度条件および時間的な条件については、特別な制限はない。
また、水分を触媒に含有させるときの温度条件および時間的な条件については、特別な制限はない。
本発明の再生方法で再生される触媒は、リン成分とペンタシル型ゼオライトおよび多孔性無機酸化物からなる低級オレフィン製造用触媒である。該触媒はリン成分を含有していることが重要である。本発明の再生方法では、リン成分を含有しない活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒については、低級オレフィン生成活性は回復されないが、その理由については明らかでない。
前述のペンタシル型ゼオライトとしては、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−48などのゼオライトが例示され、特に、ZSM−5は酸強度の強い固体酸を有し、高い形状選択性を示すため、低級オレフィン増加効果が大きいので好適である。
前述の多孔性無機酸化物としては、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ−ボリア、チタニア、ジルコニア、シリカ−ジルコニア、珪酸カルシウム、カルシウムアルミネート、などの耐火酸化物、カオリン、ベントナイト、ハロイサイトなどの粘土鉱物などを挙げることができる。特に、カオリンなどの粘土鉱物からなる多孔性無機酸化物は好適である。
また、再生される触媒の形状は制限されるものでは無く、微小球状粒子、ペレット、ビード、などの形状が例示される。特に平均粒子径が60〜90μmの範囲にある微小球状粒子触媒は、原料炭化水素を接触分解する炭化水素流動接触分解装置(FCC装置)で使用するのに好適である。
また、再生される触媒の形状は制限されるものでは無く、微小球状粒子、ペレット、ビード、などの形状が例示される。特に平均粒子径が60〜90μmの範囲にある微小球状粒子触媒は、原料炭化水素を接触分解する炭化水素流動接触分解装置(FCC装置)で使用するのに好適である。
前述の活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒は、リン成分が五酸化リン(P2O5)として5〜20wt%、ペンタシル型ゼオライトが10〜50wt%、多孔性無機酸化物が30〜85wt%の範囲にあることが好ましい。
前記リン成分の量がP2O5として5重量%より少ない場合には、リン成分添加効果、即ち、リン成分添加によりZSM−5の水熱安定性が保たれるという効果が得られず、所望の低級オレフィン増加効果が得られないことがある。また、リンの量がP2O5として20重量%より多い場合には、触媒の細孔容積が小さくなり、触媒細孔内での反応物の拡散が抑制され、低級オレフィン増加効果が得られないことがある。前記リン成分の量は、さらに好ましくは、P2O5として7〜15重量%の範囲にあることが望ましい。
前記リン成分の量がP2O5として5重量%より少ない場合には、リン成分添加効果、即ち、リン成分添加によりZSM−5の水熱安定性が保たれるという効果が得られず、所望の低級オレフィン増加効果が得られないことがある。また、リンの量がP2O5として20重量%より多い場合には、触媒の細孔容積が小さくなり、触媒細孔内での反応物の拡散が抑制され、低級オレフィン増加効果が得られないことがある。前記リン成分の量は、さらに好ましくは、P2O5として7〜15重量%の範囲にあることが望ましい。
また、前述のペンタシル型ゼオライト量が10重量%より少ない場合には、所望の低級オレフィン増加効果が得られない場合があり、ペンタシル型ゼオライト量が50重量%より多くても、該ゼオライトの量が50重量%の場合に比較して低級オレフィン増加効果が変わらないので経済的でない。前記ペンタシル型ゼオライト量は、さらに好ましくは10〜40重量%の範囲にあることが望ましい。
また、前述の多孔性無機酸化物量が85重量%より多い場合には、ペンタシル型ゼオライトまたはリン成分の量が少なくなるため所望の低級オレフィン増加効果が得られないことがある。前記多孔性無機酸化物量は、好ましくは40〜75重量%の範囲にあることが望ましい。
本発明の請求項1または2記載の低級オレフィン製造用触媒の再生方法で再生された低級オレフィン製造用触媒は、通常、再生される前の活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒が使用されていた方法と同様の方法で使用されが、必ずしも再生前の使用方法に限定されるものではない。
再生後の使用方法として、例えば、原料炭化水素を接触分解してエチレン、プロピレン等の低級オレフィンを製造する場合における、炭化水素流動接触分解装置(FCC装置)で原料炭化水素を接触分解して低級オレフィンの生成に使用される。また、ガソリン留分の製造を主目的としたフォージャサイト型ゼオライトを含有する触媒(FCC触媒)に再生された低級オレフィン製造用触媒を全触媒量に対して0.5〜10重量%の範囲で混合して原料炭化水素を接触分解する流動接触分解方法に使用される。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
製造例1
ZSM−5ゼオライト(東ソー(株)製、830NHA)の28wt%スラリーを1786g秤量し、カオリン1200gを混合し、8.7wt%のAl2O3、32.8wt%のP2O5を含む重リン酸アルミニウム[Al(H2PO4)3]溶液(米山化学製)723gを加えた。さらに、混合スラリーの濃度が40wt%となるように純水を3293g加えた。この混合スラリーを噴霧乾燥して微小球状粒子を調製した後、600℃で2時間焼成を行い、リン成分を含有する低級オレフィン製造用触媒Aを調製した。触媒Aの性状を表1に示す。
ZSM−5ゼオライト(東ソー(株)製、830NHA)の28wt%スラリーを1786g秤量し、カオリン1200gを混合し、8.7wt%のAl2O3、32.8wt%のP2O5を含む重リン酸アルミニウム[Al(H2PO4)3]溶液(米山化学製)723gを加えた。さらに、混合スラリーの濃度が40wt%となるように純水を3293g加えた。この混合スラリーを噴霧乾燥して微小球状粒子を調製した後、600℃で2時間焼成を行い、リン成分を含有する低級オレフィン製造用触媒Aを調製した。触媒Aの性状を表1に示す。
製造例2
ZSM−5ゼオライト(東ソー(株)製、830NHA)の28wt%スラリーを1786g秤量し、カオリン1500gを混合し、さらに、混合スラリーの濃度が40wt%となるように純水を1584g加えた。この混合スラリーを噴霧乾燥して微小球状粒子を調製した後、600℃で2時間焼成を行い、リン成分を含有しない低級オレフィン製造用触媒Bを調製した。触媒Bの性状を表1に示す。
ZSM−5ゼオライト(東ソー(株)製、830NHA)の28wt%スラリーを1786g秤量し、カオリン1500gを混合し、さらに、混合スラリーの濃度が40wt%となるように純水を1584g加えた。この混合スラリーを噴霧乾燥して微小球状粒子を調製した後、600℃で2時間焼成を行い、リン成分を含有しない低級オレフィン製造用触媒Bを調製した。触媒Bの性状を表1に示す。
[表1] 低級オレフィン製造用触媒の性状
触媒A 触媒B
ZSM−5(wt% -dry basis) 25 25
重リン酸アルミニウム(wt%) 15(*) −
カオリン(wt%) 60 75
比表面積(m2/g) 60 60
細孔容積(ml/g) 0.35 0.35
嵩比重ABD(g/ml) 0.70 0.70
平均粒子径(μm) 80 80
(*)重リン酸アルミニウムの内訳は、P2O5として12wt%、および、Al2O3として3wt%である。
触媒A 触媒B
ZSM−5(wt% -dry basis) 25 25
重リン酸アルミニウム(wt%) 15(*) −
カオリン(wt%) 60 75
比表面積(m2/g) 60 60
細孔容積(ml/g) 0.35 0.35
嵩比重ABD(g/ml) 0.70 0.70
平均粒子径(μm) 80 80
(*)重リン酸アルミニウムの内訳は、P2O5として12wt%、および、Al2O3として3wt%である。
実施例1
(1)低級オレフィン製造用触媒の劣化方法
製造例1の触媒Aおよび製造例2の触媒Bを50ml採取し、それぞれ採集した試料を電気炉で加熱して流動焼成の出来るステンレス製リアクターにて各々の試料を空気で流動させながら電気炉の温度を750℃まで昇温した。次いで、空気を止めて、水を供給して蒸発させて750℃で13時間水蒸気(スチーム)処理して各々の触媒を劣化させた。
(1)低級オレフィン製造用触媒の劣化方法
製造例1の触媒Aおよび製造例2の触媒Bを50ml採取し、それぞれ採集した試料を電気炉で加熱して流動焼成の出来るステンレス製リアクターにて各々の試料を空気で流動させながら電気炉の温度を750℃まで昇温した。次いで、空気を止めて、水を供給して蒸発させて750℃で13時間水蒸気(スチーム)処理して各々の触媒を劣化させた。
(2)低級オレフィン製造用触媒の再生方法
スチーム処理して劣化させた各々の触媒をポリ容器に入れ、各々の触媒に水を少量ずつ噴霧して加湿し、表3に示す水分の含有量の異なる再生低級オレフィン製造用触媒を作成した。なお、水分量は、加湿した低級オレフィン製造用触媒の試料を600℃で1時間焼成したときの減量から求めた。
スチーム処理して劣化させた各々の触媒をポリ容器に入れ、各々の触媒に水を少量ずつ噴霧して加湿し、表3に示す水分の含有量の異なる再生低級オレフィン製造用触媒を作成した。なお、水分量は、加湿した低級オレフィン製造用触媒の試料を600℃で1時間焼成したときの減量から求めた。
(3)再生低級オレフィン製造用触媒の活性評価方法
前記低級オレフィン製造用触媒の劣化方法に於いて、750℃で13時間水蒸気(スチーム)処理して劣化させた触媒(活性評価の基準触媒)および加湿した各触媒をそれぞれ600℃で1時間、空気中で焼成した触媒2.4wt%と、実装置の流動接触分解装置((FCC装置)から抜き出した希土類交換Y−ゼオライトを含有する炭化水素流動接触分解触媒(FCC平衡触媒)を空気中で2時間焼成した触媒(触媒性状を表2に示す)97.6wt%とを混合した触媒を使用して活性評価を行った。
前記低級オレフィン製造用触媒の劣化方法に於いて、750℃で13時間水蒸気(スチーム)処理して劣化させた触媒(活性評価の基準触媒)および加湿した各触媒をそれぞれ600℃で1時間、空気中で焼成した触媒2.4wt%と、実装置の流動接触分解装置((FCC装置)から抜き出した希土類交換Y−ゼオライトを含有する炭化水素流動接触分解触媒(FCC平衡触媒)を空気中で2時間焼成した触媒(触媒性状を表2に示す)97.6wt%とを混合した触媒を使用して活性評価を行った。
[表2] FCC平衡触媒の性状(600℃−2時間焼成品)
Ni (ppm) 1900
V (ppm) 4000
比表面積(m2/g) 145
細孔容積PV(ml/g) 0.1
嵩比重ABD(g/ml) 0.77
平均粒子径(μm) 65
Ni (ppm) 1900
V (ppm) 4000
比表面積(m2/g) 145
細孔容積PV(ml/g) 0.1
嵩比重ABD(g/ml) 0.77
平均粒子径(μm) 65
反応装置は、ACE−MAT(Advanced Cracking Evaluation - Micro Activity Test)を使用して評価した。前記混合した触媒9gを反応管に詰めて、506℃の反応温度で脱硫減圧軽油(DSVGO)1.8gを90秒間で通油し、分解反応で生成したプロピレンおよびLPG (Liquified Petroleum Gas) を分析した。評価結果を表3に示す。
また、表3の加湿水分量とプロピレン収率の関係を図1に、加湿水分量とLPG収率の関係を図2に示す。
また、表3の加湿水分量とプロピレン収率の関係を図1に、加湿水分量とLPG収率の関係を図2に示す。
(4)低級オレフィン製造用触媒のフレッシュ触媒の活性評価方法
製造例1および製造例2において、600℃で2時間焼成した触媒Aおよび触媒Bを劣化させることなく、各触媒をそれぞれ600℃で1時間、空気中で焼成した触媒2.4wt%と、FCC装置から抜き出したFCC平衡触媒を空気中で2時間焼成した触媒97.6wt%とを混合した触媒を使用して活性評価を行った。評価結果を表3に示す。
製造例1および製造例2において、600℃で2時間焼成した触媒Aおよび触媒Bを劣化させることなく、各触媒をそれぞれ600℃で1時間、空気中で焼成した触媒2.4wt%と、FCC装置から抜き出したFCC平衡触媒を空気中で2時間焼成した触媒97.6wt%とを混合した触媒を使用して活性評価を行った。評価結果を表3に示す。
[表3] 触媒Aと触媒Bの活性評価
加湿水分量 プロピレン収率(wt%) LPG収率(wt%)(*)
(wt%) 触媒A 触媒B 触媒A 触媒B
0(フレッシュ触媒) 8.2 8.4 24.0 24.1
0(劣化触媒) 6.0 4.8 20.2 16.5
0.5(再生触媒) 6.2 − 20.7 −
1.0(再生触媒) 6.3 4.8 21.0 16.7
2.0(再生触媒) 6.8 4.9 22.0 16.6
6.5(再生触媒) 7.5 4.8 23.6 16.6
8.0(再生触媒) 7.7 − 23.9 −
(*)LPGはC3、C4 炭化水素の全量を表す。
加湿水分量 プロピレン収率(wt%) LPG収率(wt%)(*)
(wt%) 触媒A 触媒B 触媒A 触媒B
0(フレッシュ触媒) 8.2 8.4 24.0 24.1
0(劣化触媒) 6.0 4.8 20.2 16.5
0.5(再生触媒) 6.2 − 20.7 −
1.0(再生触媒) 6.3 4.8 21.0 16.7
2.0(再生触媒) 6.8 4.9 22.0 16.6
6.5(再生触媒) 7.5 4.8 23.6 16.6
8.0(再生触媒) 7.7 − 23.9 −
(*)LPGはC3、C4 炭化水素の全量を表す。
活性評価結果からリン成分を含有しない触媒Bでは水分を含有させてもプロピレンおよびLPG収率は高くならないのに対して、本発明のリン成分を含有する触媒Aは水分を含有させることによりプロピレンおよびLPG収率が高くなっている。
Claims (3)
- リン成分とペンタシル型ゼオライトおよび多孔性無機酸化物からなる活性の劣化した低級オレフィン製造用触媒に、水分を触媒に対して0.5〜10wt%の範囲で含有させることを特徴とする低級オレフィン製造用触媒の再生方法。
- 前記低級オレフィン製造用触媒は、リン成分が五酸化リン(P2O5)として5〜20wt%、ペンタシル型ゼオライトが10〜50wt%、多孔性無機酸化物が30〜85wt%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の低級オレフィン製造用触媒の再生方法。
- 請求項1または2記載の低級オレフィン製造用触媒の再生方法で再生された低級オレフィン製造用触媒。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2017513453A (ja) * | 2014-03-21 | 2017-05-25 | アリース エコ アーク(ケイマン) シーオー.エルティーディー. | 温度制御システム及びそれを用いた電動車両 |
JP2018158282A (ja) * | 2017-03-22 | 2018-10-11 | 日揮触媒化成株式会社 | 流動接触分解用触媒の賦活方法 |
-
2006
- 2006-12-19 JP JP2006341954A patent/JP2008149288A/ja active Pending
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