JP2008147018A - 車載用ecuコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ハンダクラックなどを引き起こすことがなく、さらに、高い耐ハンダ性を有し、異方性が小さく、リフローハンダ工程後においても高い端子保持力を維持し、耐トラッキング性にも優れた、リフローハンダ方式により取り付けられる車載用ECUコネクタを提供すること。
【解決手段】 テレフタル酸単位を50〜100モル%含有するジカルボン酸単位と、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位とからなるポリアミド(I)および無機フィラー(II)からなり、ポリアミド(I)および無機フィラー(II)の合計100質量部に対して、ポリアミド(I)が40〜75質量部であるポリアミド樹脂組成物から形成される車載用ECUコネクタであって、リフローハンダ方式により基板に実装される車載用ECUコネクタ。
【選択図】 なし

Description

本発明は車に搭載される電子制御ユニットにおいて、リフローハンダ方式により基板に取り付けられるECUコネクタに関する。
今日の成熟した車社会においては、快適性向上、安全性向上、および環境負荷の低減が重要な開発テーマになっている。これらの開発テーマの実現には、センサーやモーター等を使用した電装技術が不可欠であり、限られた電源を有効に利用しながらセンサーやモーター等を適正に制御する電子制御ユニット(electronic control unit、以下、単に「ECU」と略称する場合がある)が、今日の車には数多く搭載されるようになっている。例えば、大衆車においては1台あたり30〜50個、高級車においてはおよそ150個ものECUが搭載されており、エンジン制御、ABS制御、電動パワーステアリング制御、ワイパー制御、ライト制御、冷暖房制御、ドア周り制御などに用いられている。これらのECUの中には、電動パワーステアリング制御のように100アンペアクラスの大電流を制御するものから、計装の微弱電流を制御するものまで、用途に合わせて様々な種類のECUが存在する。
車載用ECUにおいて使用される基板としては、線膨張係数が小さく、寸法安定性の良い基板が用いられる。これは車載用ECUが、エンジンルーム内では−40〜120℃、室内でも−30〜80℃という苛酷な温度変化が想定される箇所で使用されるため、該温度変化により基板が伸び縮みするとハンダクラック等の問題を引き起こすことがあるからである。多くの場合には、携帯電話やパソコン等の電気・電子部品に使用される線膨張係数が約1.6×10−5−1のガラスエポキシ基板と同様のものが用いられる。
通常、ECUは、基板上にIC、リレー、抵抗体等の電子部品が表面実装方式により実装されることにより製造され、このように製造されたECUの多くはECUケースに入れて搭載される。ECUが製造される際には、基板の端などにECUコネクタが取り付けられ、これによりハーネス側コネクタと接続可能な構造となる。これまで、車載用ECUコネクタを形成する材料には、成形性、寸法安定性、電気特性、機械的特性等の樹脂特性にバランスよく優れているポリブチレンテレフタレート(PBT)が広く用いられており、これらの車載用ECUコネクタは、ディップハンダ方式により基板に実装されている。
ところで、車に搭載されるECUの数が増えるに従い、これを収納する場所の確保や搭載するECU全体の重量の増加が問題となってきた。このような問題を解決するために、ECUの小型化が求められている。ECUを小型化するための手法としては、ECUコネクタをこれまでのディップハンダ方式に代えてリフローハンダ方式により実装する方法が挙げられる。リフローハンダ方式を採用することにより、これまでに携帯電話やパソコン等に使用される電気・電子部品において実践されてきたような小型化および軽量化が可能となることに加えて、ディップハンダ工程を省略することができることから、生産性の向上およびコスト削減を達成することができる。
PBTはおよそ3.8×10−5−1程度の比較的大きな線膨張係数を有する。従来のECUにおいては、PBTからなるECUコネクタの端子が基板に形成された穴に差し込まれてディップハンダされていたことから、ハンダ量が多く、ハンダ自体が緩衝材の役割を果たすなどして、−30〜80℃の実使用条件下におけるヒートショックによりPBTが大きく伸び縮みをしても問題となることはなかった。しかしながら、ハンダ量の少ないリフローハンダ方式による実装の場合、小さな線膨張係数の差が問題となる。例えば、50mmの長さを有するECUコネクタの線膨張係数と基板の線膨張係数との差が1×10−5−1である場合には、−30〜80℃のヒートショックが与えられた場合には、該ECUコネクタとそれが実装された基板の部分との間で、最大55μmもの伸び縮み差が生じる計算となる。これは、通常用いられるリフローハンダの厚さ100〜150μmに比べると無視できない伸び縮み差である。このような理由から、車載用ECUにおいてECUコネクタをリフローハンダ方式により実装することは、信頼性における懸念がありタブー視される向きも多く、検討すらほとんど行われてこなかったのが現状である。
線膨張係数が最も小さい樹脂の一つとして、1990年頃上市された液晶ポリマー(以下LCPと略称する場合がある)が知られている。LCPは強く配向させることによって、多くのガラスエポキシ基板が有する約1.6×10−5−1の線膨張係数よりもさらに小さな線膨張係数を付与させることも可能である。また、LCPは、優れた耐ハンダ性も有する。このような観点からすれば、リフローハンダ方式に対応可能なECUコネクタの材料の候補と考えられる。しかしながら、LCPは、(1)異方性が強く、線膨張係数が方向によって大きく異なり、例えば、付与させた上記の小さな線膨張係数を示す方向に対して直角方向では、その線膨張係数が4×10−5−1を上回ることもあること、(2)高温でクリープする性質を有しており、リフローハンダ工程後に、コネクタの端子の保持力が低下し、端子が緩むこと、(3)耐トラッキング性が低く、高電圧、大電流を制御する用途には不向きであること、などの懸念が多く、特に大きな端子を使用するため高い端子保持力が必要とされ、しかも大電流を制御する必要があるパワー系のECUコネクタにおいて、課題が多いと予測される。
本発明は、ハンダクラックなどを引き起こすことがなく、さらに、高い耐ハンダ性を有し、異方性が小さく、リフローハンダ工程後においても高い端子保持力を維持し、耐トラッキング性にも優れた、リフローハンダ方式により取り付けられる車載用ECUコネクタを提供することを課題とする。
本発明者は、上記した課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、リフローハンダ方式により基板に実装される車載用ECUコネクタを製造するにあたり、該コネクタを特定の半芳香族ポリアミドおよび無機フィラーをそれぞれ特定量使用したポリアミド樹脂組成物から形成することにより、上記課題を解決することができることを見出し、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1] テレフタル酸単位を50〜100モル%含有するジカルボン酸単位と、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位とからなるポリアミド(I)および無機フィラー(II)からなり、ポリアミド(I)および無機フィラー(II)の合計100質量部に対して、ポリアミド(I)が40〜75質量部であるポリアミド樹脂組成物から形成される車載用ECUコネクタであって、リフローハンダ方式により基板に実装される車載用ECUコネクタ、
[2] 前記基板の線膨張係数が1.8×10−5〜2.3×10−5−1である上記[1]の車載用ECUコネクタ、
[3] 前記基板が、ガラスエポキシ基板またはアルミニウム基板である上記[2]の車載用ECUコネクタ、
に関する。
本発明によれば、ハンダクラックなどを引き起こすことがなく、さらに、高い耐ハンダ性を有し、異方性が小さく、リフローハンダ工程後においても高い端子保持力を維持し、耐トラッキング性にも優れた、リフローハンダ方式により取り付けられる車載用ECUコネクタが提供される。
以下に本発明の詳細な説明を行う。
本発明の車載用ECUコネクタは、テレフタル酸単位を50〜100モル%含有するジカルボン酸単位と、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位とからなるポリアミド(I)および無機フィラー(II)からなるポリアミド樹脂組成物から形成される。
該ポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド(I)と無機フィラー(II)の割合は、ポリアミド(I)および無機フィラー(II)の合計100質量部に対して、ポリアミド(I)が40〜75質量部(無機フィラー(II)が60〜25質量部)であり、50〜70質量部(無機フィラー(II)が30〜50質量部)が好ましい。無機フィラーを上記割合で配合することにより、得られる車載用ECUコネクタの寸法安定性が向上する。ポリアミド(I)および無機フィラー(II)の合計100質量部に対して、ポリアミド(I)が40質量部未満の(無機フィラー(II)が60質量部を超える)場合には、得られるポリアミド樹脂組成物の成形性が悪くなり、車載用ECUコネクタの成形が困難となる。一方、ポリアミド(I)が75質量部を超える(無機フィラー(II)が25質量部未満の)場合には、得られる車載用ECUコネクタの寸法安定性が悪化する。
また、本発明において使用されるポリアミド樹脂組成物におけるポリアミド(I)および無機フィラー(II)の合計の占める割合としては、50〜100質量%であることが好ましく、65〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることがさらに好ましい。
ポリアミド(I)を構成するジカルボン酸単位は、テレフタル酸単位を50〜100モル%含有する。ジカルボン酸単位におけるテレフタル酸単位の含有率が50モル%未満の場合には、得られるポリアミド樹脂組成物の耐熱性が低下する。ジカルボン酸単位におけるテレフタル酸単位の含有率は、60〜100モル%の範囲にあることが好ましく、75〜100モル%の範囲がより好ましく、90〜100モル%の範囲がさらに好ましい。
ポリアミド(I)を構成するジカルボン酸単位は、50モル%以下であれば、テレフタル酸単位以外の他のジカルボン酸単位を含んでもよい。かかる他のジカルボン酸単位としては、例えば、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、2,2−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジフェン酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸などから誘導される単位を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を含むことができる。ジカルボン酸単位におけるこれらの他のジカルボン酸単位の含有率は、40モル%以下であることが好ましく、25モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましい。さらに、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸から誘導される単位を溶融成形が可能な範囲内で含んでいてもよい。
ポリアミド(I)を構成するジアミン単位は、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有する。ジアミン単位における1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位の含有率が60モル%未満の場合には、得られる車載用ECUコネクタの耐熱性、低吸水性、耐薬品性などの諸物性が低下する。ジアミン単位における1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位の含有率は、75〜100モル%の範囲にあることが好ましく、90〜100モル%の範囲がより好ましい。
また、ポリアミド(I)を構成するジアミン単位における1,9−ノナンジアミン単位と2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位のモル比は、1,9−ノナンジアミン単位/2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位=100/0〜20/80の範囲にあることが好ましく、100/0〜60/40の範囲がより好ましく、100/0〜70/30の範囲がさらに好ましい。
ポリアミド(I)を構成するジアミン単位は、40モル%以下であれば、1,9−ノナンジアミン単位および2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位以外の他のジアミン単位を含んでもよい。かかる他のジアミン単位としては、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン等の直鎖状脂肪族アルキレンジアミン;1,2−プロパンジアミン、1−ブチル−1,2−エタンジアミン、1,1−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、1−エチル−1,4−ブタンジアミン、1,2−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、1,3−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、1,4−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、2,3−ジメチル−1,4−ブタンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、3−メチル−1,5−ペンタンジアミン、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、3,3−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4−ジエチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、2,3−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、2,4−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、2,5−ジメチル−1,7−ヘプタンジアミン、3−メチル−1,8−オクタンジアミン、4−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,3−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、1,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、2,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、3,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、4,5−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、2,2−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、3,3−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、4,4−ジメチル−1,8−オクタンジアミン、5−メチル−1,9−ノナンジアミン等の分岐鎖状脂肪族アルキレンジアミン;シクロヘキサンジアミン、メチルシクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルナンジメチルアミン、トリシクロデカンジメチルアミン等の脂環式ジアミン;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミンなどから誘導される単位を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を含むことができる。これらのうちでも、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミンから誘導される単位が好ましい。ジアミン単位におけるこれらの他のジアミン単位の含有率は25モル%以下であることが好ましく、10モル%以下がより好ましい。
本発明に用いられるポリアミド(I)は、ポリアミドを製造する方法として知られている任意の方法を用いて製造することができる。例えば、酸クロライドとジアミンを原料とする溶液重合法または界面重合法、ジカルボン酸とジアミンを原料とする溶融重合法、固相重合法、溶融押出重合法などの方法により製造することができる。
ポリアミド(I)は、例えば、最初にジアミン、ジカルボン酸、必要に応じて触媒および末端封止剤を一括して添加してナイロン塩を製造した後、200〜250℃の温度において加熱重合して濃硫酸中30℃における極限粘度[η]が0.1〜0.6dl/gのプレポリマーとし、さらに固相重合するか、あるいは溶融押出機を用いて重合することにより製造することができる。プレポリマーの極限粘度[η]が0.1〜0.6dl/gの範囲内であると、後重合の段階においてカルボキシル基とアミノ基のモルバランスのずれや重合速度の低下が少なく、さらに分子量分布の小さな、各種物性や成形性に優れたポリアミド樹脂組成物を与えるポリアミド(I)が得られる。重合の最終段階を固相重合により行う場合、減圧下または不活性ガス流動下に行うのが好ましく、重合温度が200〜280℃の範囲内であれば、重合速度が大きく、生産性に優れ、着色やゲル化を有効に抑制することができる。重合の最終段階を溶融押出機により行う場合の重合温度としては、370℃以下であるのが好ましく、かかる条件で重合すると、ポリアミド樹脂の分解がほとんどなく、劣化の無いポリアミド(I)が得られる。
ポリアミド(I)を製造する際に使用することができる上記触媒としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、それらの塩またはエステルが挙げられる。上記の塩またはエステルとしては、リン酸、亜リン酸または次亜リン酸とカリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモン等の金属との塩;リン酸、亜リン酸または次亜リン酸のアンモニウム塩;リン酸、亜リン酸または次亜リン酸のエチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリルエステル、フェニルエステルなどを挙げることができる。
ポリアミド(I)は、濃硫酸中30℃で測定した極限粘度[η]が0.4〜2.0dl/gであるのが好ましく、0.5〜1.5dl/gであるのがより好ましく、0.6〜1.3dl/gであるのがさらに好ましい。極限粘度[η]が上記の範囲内のものを使用すると、力学的特性、耐熱性、成形性などにより優れたポリアミド樹脂組成物が得られる。
無機フィラー(II)としては、通常コネクタに使用されるエンジニアリングプラスチックに配合される無機フィラーを使用することが可能であり、その代表的なものは、ガラス繊維である。使用されるガラス繊維としては、例えば、直径が9〜11μmのガラス繊維、直径が6〜8μmの極細ガラス繊維、断面が異形の(円形状でない)ガラス繊維、ミルドガラス繊維等が挙げられる。
また、無機フィラー(II)としては、カオリン、焼成クレー、タルク、マイカ、アスベスト、ワラストナイト、ケイ酸カルシウム、パイロフェライト、ベントナイト、ガラスビーズ等のケイ酸塩;ホワイティング、チョーク、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩;硫酸バリウム等の硫酸塩;アルミナ、酸化アンチモン、マグネシア、二酸化チタン、無定形シリカ、シリカサンド、ホワイトカーボン、珪藻土等の酸化物などの粉末状フィラーを使用することも可能である。無機フィラー(II)は1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。無機フィラー(II)として、粉末状フィラーを使用する場合には、補強効果の高いガラス繊維と組み合わせて使用することが好ましい。
本発明の車載用ECUコネクタを形成するポリアミド樹脂組成物には、上記したポリアミド(I)および無機フィラー(II)の他に、必要に応じて、難燃剤、難燃助剤、着色剤、帯電防止剤、可塑剤、結晶核剤、光安定等の他の成分を配合することも可能である。ポリアミド樹脂組成物における他の成分の占める割合としては、50質量%以下であることが好ましく、35質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
上記したポリアミド(I)、無機フィラー(II)、および必要に応じてさらに他の成分を溶融混練することにより、本発明において使用されるポリアミド樹脂組成物とすることができる。溶融混練には1軸または2軸押出機を使用することができるが、混合の効率、生産性の観点から、2軸押出機を使用することが好ましい。溶融混練されて得られたポリアミド樹脂組成物は、通常、ペレット化される。
本発明の車載用ECUコネクタは、上記したポリアミド(I)および無機フィラー(II)からなるポリアミド樹脂組成物から形成され、例えば、上記のポリアミド樹脂組成物のペレットを予め作製したのち、これを通常の射出成形機で成形することにより製造することができる。成形条件としては、一般的に知られている条件を採用することが可能であるが、充分な耐ハンダ性と寸法安定性を有する車載用ECUコネクタが得られることから、使用する金型温度が130℃以上となる条件で成形することが好ましく、140℃以上となる条件で成形することがより好ましい。このようにして成形された成形体にさらに端子を圧入等により取り付けることにより、本発明の車載用ECUコネクタを製造することができる。なお、ポリアミド樹脂組成物を成形する際に、インサート成形することにより、端子を有する本発明の車載用ECUコネクタを製造することもできる。
本発明の車載用ECUコネクタのサイズは、使用する基板の線膨張係数や車載用ECUコネクタの形状に合わせて適宜設定することが可能であり、例えば、長さが10〜150mmのサイズを有するECUコネクタとすることができるが、本発明の車載用ECUコネクタは小さな線膨張係数を有していることから、長さが40〜150mmの比較的大きなサイズを有している場合にも、リフローハンダ方式により基板に実装して車載用電子制御ユニットとすることができる。また、本発明の車載用ECUコネクタは異方性が少ないことから、15mm以上の幅を有する幅広サイズの車載用ECUコネクタとしても、ねじれや反りといった問題を生じることがない。
本発明の車載用ECUコネクタは、リフローハンダ方式により基板に実装される。リフローハンダ方法としては、従来公知の方法を採用することができ、該方法には特に制限はなく、例えば、回路パターンが予め形成された基板上のECUコネクタ取り付け予定箇所に薄いハンダ層を形成し、次いで、本発明の車載用ECUコネクタの端子が該ハンダ層と接触するように、本発明の車載用ECUコネクタを配置し、その後、加熱することにより、本発明の車載用ECUコネクタを基板上に実装することができる。上記、車載用ECUコネクタを実装する前のハンダ層の膜厚としては、好ましくは80〜200μmの範囲内であり、100〜150μmがより好ましい。また、リフロー温度は、変形やブリスタを伴わなければ特に限定されないが、通常、鉛フリーハンダに採用される260℃以下の温度が好ましい。
ECUには、通常、IC、リレー、抵抗体等の電子部品がリフローハンダ方式により表面実装されるが、そのリフローハンダ工程において本発明の車載用ECUコネクタも同時に表面実装されることが、コストダウンの面で好ましい。
上記の基板としては、特に制限はされないが、本発明において使用されるポリアミド樹脂組成物は線膨張係数が小さく、しかも、異方性が小さいことから、例えば、パソコンや液晶テレビ等の電気・電子機器に使用されるガラスエポキシ基板等を使用することができる。また、特に上記したような比較的大きなサイズを有する車載用ECUコネクタを実装する際には、1.8×10−5〜2.3×10−5−1の線膨張係数を有する基板を用いると、本発明の車載用ECUコネクタの線膨張係数と基板の線膨張係数の差を小さくすることができ、温度変化により発生する歪みを最小限に止めることが可能となり好ましい。このような線膨張係数を有する基板としては、ガラスエポキシ基板やアルミニウム基板が挙げられるが、基板としてアルミニウム基板を用いると、放熱効果が良好であることから、大電流を使用する車載用ECUの基板として好ましい。
ガラスエポキシ基板は、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸することにより製造することができる。また、アルミニウム基板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を原料とし、通常、絶縁処理を施すことによって製造される。
なお、本明細書における線膨張係数は、特にことわりのない限り、いずれも20℃で測定された値を意味する。
本発明の車載用ECUコネクタは、車に搭載されるECUに取り付けられる。本発明の車載用ECUコネクタが取り付けられたECUが搭載される車としては特に制限されず、例えば、普通乗用車、トラック、作業車(フォークリフト、ブルドーザー、クレーン等)、自動二輪車、原動機付自転車などが挙げられる。
また、本発明の車載用ECUコネクタが実装された車載用ECUは、エンジン制御、ABS制御、電動パワーステアリング制御、ワイパー制御、ライト制御、冷暖房制御、ドア周り制御等の用途に使用することができる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例において、成形性、線膨張係数、端子保持強度の保持率、耐トラッキング性、耐ハンダ性の各物性は、以下の方法により評価した。
成形性
射出成形機を用いて、長さ50mm、幅15mm、端子取り付け孔40個を有するスリーブ状のコネクタハウジングを成形し、その成形性を調べた。その際、比較例3では樹脂温度350℃、金型温度110℃で成形し、実施例1〜7、比較例1および2では、樹脂温度320℃、金型温度140℃で成形した。問題なく量産できたものを「○」、離型不良、ショート、変形等の問題が生じ量産が難しいものを「×」と評価した。
線膨張係数
一辺が80mm、厚みが2mmの正方形の平板を、一辺の中央に設けた径1mmのゲートから成形した後、中央部から測定片を切り出し、流れ方向(MD方向)と直角方向(TD方向)の線膨張係数をTMA(熱機械分析装置)を用いて測定し、20℃の測定値を表示した。
端子保持強度の保持率
直径2.0mm、深さ3mmの穴を有する成形品に直径2.02mmの釘を打ち込む際の圧入力(a)を測定した。その後、圧入成形品を260℃で5分間放置した後の抜去力(b)を測定し、(b)/(a)×100を端子保持強度の保持率(%)として示した。これは、260℃のリフローハンダ工程を通した後の、端子保持強度の維持度合の目安となるものである。
耐トラッキング性
IEC−60112に準拠して測定した。
耐ハンダ性
上記の成形性評価の際に作製したコネクタハウジングを180℃で120秒間予熱し、ピーク温度が260℃で、且つ、該温度を30秒持続するリフローハンダ条件に曝した後、変形、クラック、ブリスタ、着色等の問題の有無を調べた。問題が見られなかった場合には「○」、問題が生じた場合には「×」と評価した。
なお、260℃のリフローハンダ条件は、近年、環境対策で導入された鉛フリーハンダを使用する部品の一般的な保証温度である。
また、以下の実施例および比較例において、以下の原料を使用した。
ポリアミド
株式会社クラレ製「ジェネスタ」N1000A(テレフタル酸単位と、1,9−ノナンジアミン単位および2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位(1,9−ノナンジアミン単位:2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位(モル比)=80:20)とからなるポリアミド)。
LCP
ポリプラスチックス株式会社製「ベクトラ」E130i(全芳香族LCP、熱変形温度:275℃)。
ガラス繊維
日東紡績株式会社製、直径9μm、6mmカット品。
タルク
林化成株式会社製「ミクロンホワイト」#5000S。
[実施例1〜4および比較例1〜3]
ポリアミドおよびガラス繊維(実施例1〜4および比較例1、2)またはLCPおよびガラス繊維(比較例3)を下記の表1に示す割合で用いて、2軸押出機を用いて溶融混練することによりペレットを作製した。該ペレットを用いて、上記の方法にしたがって、成形性、線膨張係数、端子保持強度の保持率、耐トラッキング性、耐ハンダ性を評価した。結果を表1に示した。また、成形性の評価の際に作製したコネクタハウジングに端子を取り付けてECUコネクタとした。
Figure 2008147018
表1に示した結果から、本願発明において規定するポリアミド(I)および無機フィラー(II)をそれぞれ本願発明において規定する割合で使用したポリアミド樹脂組成物を用いた実施例1〜4においては、成形性に優れ、異方性が小さく、小さな線膨張係数を有することが分かる。また、端子保持強度の保持率は何れも90%以上の値を示し、リフロー工程後においても端子保持強度が維持されることが分かる。また、耐ハンダ試験においては、いずれも、ブリスタ、変形等の問題は全く発生しなかった。
一方、無機フィラー(II)の使用量が少なすぎる比較例1では、線膨張係数が大きく、一方、無機フィラー(II)の使用量が多すぎる比較例2では流動性が不足し、成形が難しかった。樹脂としてLCPを使用した比較例3では、成形性については問題なく、流れ方向(MD方向)の線膨張係数も小さいものの、直角方向(TD方向)の線膨張係数は極めて大きく、異方性にも劣り、また、リフロー工程後における端子保持強度の低下が大きいため、特に太い端子の使用に問題が大きい。また、耐トラッキング性についても低い値を示し、特に高電圧、大電流目的の使用に問題が大きい。
[実施例5〜7]
ポリアミド、ガラス繊維およびタルクを下記の表2に示す割合で用いて、2軸押出機を用いて溶融混練することによりペレットを作製した。該ペレットを用いて、上記の方法にしたがって、成形性、線膨張係数、端子保持強度の保持率、耐トラッキング性、耐ハンダ性を評価した。結果を表2に示した。また、成形性の評価の際に作製したコネクタハウジングに端子を取り付けてECUコネクタとした。
Figure 2008147018
表2に示した結果から、本願発明において規定するポリアミド(I)および無機フィラー(II)をそれぞれ本願発明において規定する割合で使用したポリアミド樹脂組成物を用いた実施例5〜7においては、実施例1〜4と同様に、成形性に優れ、異方性が極めて小さく、小さな線膨張係数を有することが分かる。また、端子保持強度の保持率は何れも95%以上の値を示し、リフロー工程後においても端子保持強度が維持されることが分かる。また、耐ハンダ試験においては、いずれも、ブリスタ、変形等の問題は全く発生しなかった。
また、実施例6の線膨張係数の測定に使用した測定片を用いて、−30〜80℃の温度範囲における流れ方向(MD方向)と直角方向(TD方向)の線膨張係数をTMA(熱機械分析装置)を用いて測定した。結果を図1に示した。
図1の結果から、本願発明において規定するポリアミド(I)および無機フィラー(II)をそれぞれ本願発明において規定する割合で使用したポリアミド樹脂組成物は、広い温度範囲において一定の線膨張係数を維持することが分かる。
本発明によれば、ハンダクラックなどを引き起こすことがなく、さらに、高い耐ハンダ性を有し、異方性が小さく、リフローハンダ工程後においても高い端子保持力を維持し、耐トラッキング性にも優れる、リフローハンダ方式により取り付けられる車載用ECUコネクタが提供されるため、厳しい耐ヒートショック性が要求される車載用ECUコネクタのリフローハンダ方式による実装が可能となり、車載用ECUの小型化、軽量化、生産性向上およびコスト削減が達成される。特に本発明の車載用ECUコネクタは、太い端子を圧入した場合にもリフロー工程における加熱後において高い抜去力を保持し、耐トラッキング性にも優れるため、数アンペア以上の大電流を通すパワー系のECUコネクタとして好ましく使用することができる。
実施例6の線膨張係数の測定に使用した測定片の−30〜80℃の温度範囲における流れ方向(MD方向)と直角方向(TD方向)の線膨張係数を示す図である。

Claims (3)

  1. テレフタル酸単位を50〜100モル%含有するジカルボン酸単位と、1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位とからなるポリアミド(I)および無機フィラー(II)からなり、ポリアミド(I)および無機フィラー(II)の合計100質量部に対して、ポリアミド(I)が40〜75質量部であるポリアミド樹脂組成物から形成される車載用ECUコネクタであって、リフローハンダ方式により基板に実装される車載用ECUコネクタ。
  2. 前記基板の線膨張係数が1.8×10−5〜2.3×10−5−1である請求項1に記載の車載用ECUコネクタ。
  3. 前記基板が、ガラスエポキシ基板またはアルミニウム基板である請求項2に記載の車載用ECUコネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017045563A (ja) * 2015-08-25 2017-03-02 株式会社オサダ 端子台及び実装基板並びに端子台のプリント基板への実装方法

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