JP2008146467A - コンテンツ再生装置、決済方法および決済用プログラム - Google Patents

Abstract

【課題】商品購入時、その場で決済をすることができるとともに、商品購入後の、代金の一部または全部の購入者への返金も、容易かつ確実に低コストで行うことができるようにする。
【解決手段】コンテンツ受信再生時、ユーザが当該コンテンツで紹介販売されている商品（物品、コンテンツまたはサービス）を購入する操作をしたとき、コンテンツ受信再生装置のＣＰＵは、当該商品の代金分、電子マネーインタフェースにかざされた電子マネーカードに存在する電子マネーを減額し、商品販売元に領収させる。商品販売元が当該商品の価格を下げたときには、ＣＰＵは、購入時の価格との差額分、電子マネーカードに存在する電子マネーを増額し、ユーザに返金する。
【選択図】図６

Description

この発明は、コンテンツ再生装置、および商品購入時の決済方法に関する。

ＴＶ（テレビジョン）ショッピングは、日常的に利用されているが、さらに最近は、インターネットの普及により、いわゆるネットショッピングやＩＰ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）ＴＶで商品を購入することも、日常化してきている。

このような商品購入時の決済、すなわち商品を購入したユーザによる代金の支払としては、いわゆる代引（ユーザが商品を受け取る際に代金を支払う）や、クレジットカードが利用されている。

また、特許文献１（特開２００１−２４３３８２号公報）には、決済方法として、請求者から購入者（ユーザ）の携帯通信端末に支払要求を送信し、これを受けて購入者の携帯通信端末から、あらかじめ購入者が加入者として登録されている決済管理サーバに決済要求を送信し、これを受けて決済管理サーバが、決済を行って、その結果を購入者の携帯通信端末に通知することが示されている。

一方、電子的なデータによって所有金額を示したものとして、Ｅｄｙ（登録商標）などの電子マネー（ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ ｍｏｎｅｙ，ｄｉｇｉｔａｌ ｃａｃｈｅ，ｄｉｇｉｔａｌ ｍｏｎｅｙ）が考えられ、利用されている。

また、下記の非特許文献１には、装置に接続または内蔵される電子マネーインタフェースの一例としての、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ）によりＰＣ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ）に接続するＦｅｌｉＣａ（登録商標）インタフェースの一例であるＰａＳｏＲｉ（登録商標）が示されている。

さらに、下記の非特許文献２には、ＦｅｌｉＣａ（登録商標）インタフェースのような電子マネーインタフェース、およびＦｅｌｉＣａ（登録商標）カードのような電子マネーカード（電子マネー媒体）が内蔵された「おさいふケータイ」が示されている。

また、下記の非特許文献３には、地上デジタル放送を受信することができる携帯端末、いわゆるワンセグ（ワンセグメント）ケータイが示されている。

上に挙げた先行技術文献は、以下の通りである。
特開２００１−２４３３８２号公報 ＵＳＢによりＰＣに接続するＦｅｌｉＣａ（登録商標）インタフェースの一例であるＰａＳｏＲｉ（登録商標）、［平成１８年１０月２５日検索］、インターネット＜ＵＲＬ：http://www.sony.co.jp/Products/felica/pcrw/＞ 「おさいふケータイ」として知られる携帯端末の一例である携帯端末ＳＯ９０２ｉ（商品名）、［平成１８年１０月２５日検索］、インターネット＜ＵＲＬ：http://www.nttdocomo.co.jp/product/foma/902i/so902i/＞ 「ワンセグケータイ」として知られる携帯端末の一例である携帯端末Ｐ９０１ｉＴＶ（商品名）、［平成１８年１０月２５日検索］、インターネット＜ＵＲＬ：http://www.nttdocomo.co.jp/product/concept_model/p901itv/index.html＞

上述したようにＴＶショッピングやネットショッピングなどで商品を購入した際、購入者が代引やクレジットカードによって代金を支払う方法は、商品販売元および購入者にとって、その場で決済をすることができず、不便であるとともに、商品販売元にとっては、事実上、代金を受け取ることができないこともあり得る。

しかも、この方法では、例えば、当該商品を多数販売することができたことによって、商品販売元が、当該商品の価格を下げ、すでに高い価格で当該商品を購入したユーザには差額分を返金しようとする場合、商品販売元は、どのユーザが、いつ、どんな価格で、当該商品を購入したかを管理しておき、差額分を購入者の銀行口座に振り込むなどの方法によって、差額分を返金しなければならず、返金のための処理が煩雑となり、返金のためのコストが高くなる。

そこで、この発明は、商品購入時、その場で決済をすることができるとともに、商品購入後の、代金の一部または全部の購入者への返金も、容易かつ確実に低コストで行うことができるようにしたものである。

この発明の決済方法では、
再生されるコンテンツで紹介されている、物品、コンテンツまたはサービスである商品を購入する操作を検出したとき、当該商品の代金分、電子マネー媒体にデータとして書き込まれている電子マネーを減額するとともに、その減額分の電子マネーを当該商品の販売元に移転し取得させる。

上記の決済方法によれば、商品購入時、その場で決済をすることができ、商品販売元および購入者にとって、便利であるとともに、商品販売元にとっては、確実に代金を受け取ることができる。

さらに、商品購入後の、代金の一部または全部の購入者への返金も、購入者または商品販売元が、相手方に接続し、その一部または全部の分、購入者の電子マネー媒体にデータとして書き込まれている電子マネーを増額することによって、容易かつ確実に低コストで行うことができる。

以上のように、この発明によれば、商品購入時、その場で決済をすることができるとともに、商品購入後の、代金の一部または全部の購入者への返金も、容易かつ確実に低コストで行うことができる。

［１．定義］
商標法では、商品と役務を区別し、意匠法では、物品という言葉が用いられ、保険や金融などの分野では、サービスも商品とされている。また、映像、音楽、ゲームソフトなどは、コンテンツと呼ばれている。

そのため、この明細書では、商標法上の商品である狭義の商品、意匠法上の物品、または民法上の有体物（動産および不動産）などの有形物を、「物品」と定義し、この物品、コンテンツ、またはサービスで、消費者が購入可能なものを、「商品」と定義する。

商品の販売および購入については、例えば、ユーザが、映像データや音楽データなどのコンテンツデータを記憶装置にダウンロードして何回も視聴することができずに、コンテンツデータによって映像や音楽などを１回視聴できるだけでも、コンテンツ（商品）の販売および購入である。

電子マネーは、電子的なデータ、具体的には暗号化されたデータによって、ある金額が存在することを示したものである。データという意味では、特に電子マネーデータと称する。

電子マネーカードなどの電子マネー媒体は、その電子マネーデータが、書き替え可能な状態で、すなわち金額（残額）を減額することも増額することも可能な状態で、書き込まれた、または書き込まれる、上記のＦｅｌｉＣａ（登録商標）カードなどの媒体である。

電子マネーインタフェースは、電子マネーカードなどの電子マネー媒体が、かざされるなど、所定の状態に置かれたとき、電子マネー媒体を認識し、出金として電子マネー金額（残額）を減額し、または入金として電子マネー金額（残額）を増額するための、上記のＦｅｌｉＣａ（登録商標）インタフェースなどのインタフェースである。

すなわち、電子マネーおよび電子マネーカード（電子マネー媒体）は、広義には、クレジットカードやプリペイドカードを含むものとされることがあるが、この明細書では、信用を供与するにすぎないクレジットカードや、金額（残額）の増額ができないプリペイドカードを含まないものとする。

［２．システム構成：図１〜図３］
（２−１．システムの第１の例：図１）
図１に、この発明のシステムの第１の例を示す。

この例は、コンテンツ受信再生装置１０が、ＦｅｌｉＣａ（登録商標）インタフェースなどの電子マネーインタフェース１９を内蔵したＩＰＴＶ受信機である場合である。

具体的に、コンテンツ受信再生装置１０は、ＣＰＵ１１を備え、そのバス１２には、商品購入用および決済用のプログラムを含む各種プログラムおよび各種データが展開されるメインメモリ１３、および半導体メモリやハードディスクなどからなる記憶装置部１４が接続される。記憶装置部１４には、各種プログラムおよび各種データが記録される。

さらに、バス１２には、インターネット１に接続するための外部ネットワークインタフェース１５、および電子マネーインタフェース１９が接続される。

バス１２には、さらに、映像処理部１６を介してディスプレイ２１が接続されるとともに、音声処理部１７を介して音声出力部２２が接続される。映像処理部１６は、ＩＰＴＶの番組などの映像データを復号処理するものであり、音声処理部１７は、ＩＰＴＶの番組などの音声データを復号処理するものであり、音声出力部２２は、スピーカやヘッドホンである。

さらに、この例では、地上デジタル放送などのＴＶ放送を受信できるＴＶチューナ２７が、バス１２に接続され、コンテンツ受信再生装置１０に内蔵される。ＴＶチューナ２７には、アンテナ２８が接続される。

システムとしては、以上のようなユーザ側の装置のほかに、インターネット１上に、コンテンツ配信サーバ３および商品販売元サーバ４が接続される。

コンテンツ配信サーバ３は、この例では、コンテンツとしてＩＰＴＶの番組を配信するものであり、商品販売元サーバ４は、この例では、ＩＰＴＶの番組またはＴＶ放送の番組で紹介販売される商品の販売元が運営するサーバである。

この例のシステムでは、後述のように、ユーザがＩＰＴＶの番組またはＴＶ放送の番組を受信視聴し、当該番組で紹介販売されている商品を購入したとき、ＦｅｌｉＣａ（登録商標）カードなどの電子マネーカード９によって、その場で、ユーザは代金を支払い、商品販売元は代金を領収することができる。

（２−２．システムの第２の例：図２）
図２に、この発明のシステムの第２の例を示す。

この例は、コンテンツ受信再生装置１０が、ＰＣなどの汎用的な情報処理装置で、これにＰａＳｏＲｉ（登録商標）などの電子マネーインタフェース１９がＵＳＢ接続される場合である。

具体的に、コンテンツ受信再生装置１０のバス１２に、ＵＳＢインタフェース１８が接続され、コンテンツ受信再生装置１０の外部において、ＵＳＢインタフェース１８に電子マネーインタフェース１９が接続される。

コンテンツ受信再生装置１０がＴＶチューナ２７を内蔵する点を含めて、コンテンツ受信再生装置１０の他の点は、図１の例と同じである。

コンテンツ配信サーバ３は、この例では、コンテンツとして映像や音楽、またはＩＰＴＶの番組などを配信するものである。

この例のシステムでも、後述のように、ユーザがコンテンツを受信視聴し、当該コンテンツで紹介販売されている商品を購入したとき、ＦｅｌｉＣａ（登録商標）カードなどの電子マネーカード９によって、その場で、ユーザは代金を支払い、商品販売元は代金を領収することができる。

（２−３．システムの第３の例：図３）
図３に、この発明のシステムの第３の例を示す。

この例は、コンテンツ受信再生装置１０が、おさいふケータイであり、かつワンセグケータイである場合である。

具体的に、コンテンツ受信再生装置１０は、ＣＰＵ１１を備え、そのバス１２に、ＦｅｌｉＣａ（登録商標）インタフェースなどの電子マネーインタフェース１９、ワンセグチューナ２３、および無線通信インタフェース２４が接続され、電子マネーインタフェース１９に、ＦｅｌｉＣａ（登録商標）カードなどの電子マネーカード９が接続される。無線通信インタフェース２４には、アンテナ２５が接続される。

コンテンツ受信再生装置１０は、そのほか、携帯電話端末ないし携帯無線端末としての機能を備える。

コンテンツ配信サーバ３は、この例では、コンテンツとして映像や音楽、または地上デジタル放送の番組などを配信するものである。

この例のシステムでも、後述のように、ユーザがコンテンツを受信視聴し、当該コンテンツで紹介販売されている商品を購入したとき、電子マネーカード９によって、その場で、ユーザは代金を支払い、商品販売元は代金を領収することができる。

［３．商品購入および決済：図４〜図８］
（３−１．商品購入および決済の方法：図４〜図６）
図１の例のシステムでは、ＩＰＴＶまたはＴＶ放送の番組で、商品が紹介販売される。

例えば、ドラマ番組では、出演者が身につけている物や関連する品物などが紹介販売され、ＴＶショッピング番組では、販売対象の物品やサービスまたはコンテンツが紹介され、ある有料番組の予告編の番組では、本編の有料番組のコンテンツが商品として紹介販売される。

図４に、その番組画面の一例を示す。この例は、便宜上、バッグ、番組本編および映画鑑賞チケット（映画館入場券）の３つの商品を紹介販売する番組画面３１がディスプレイ２１上に表示された場合を示す。

実際上は、ＢＭＬ（Ｂｒｏａｄｃａｓｔｉｎｇ Ｍａｒｋｕｐ Ｌａｎｇｕａｇｅ）によるデータ配信などによって、商品を特定できるようにする。

バッグは、物品の例であり、番組本編は、コンテンツの例であり、映画鑑賞チケットは、サービスの例である。

ユーザは、購入しようとする商品がある場合、その商品を選択して、購入ボタンを押すなどの購入操作をする。

ユーザが購入操作をすると、コンテンツ受信再生装置１０のＣＰＵ１１は、図示するように、ディスプレイ２１上に購入用画面３２を表示して、ユーザが選択した商品の名前や価格などを購入用画面３２上に表示し、さらに、カードをかざすべき旨を購入用画面３２上に表示する。

ユーザが電子マネーカード９を電子マネーインタフェース１９にかざすと、ＣＰＵ１１は、決済処理（支払処理）として、図５に示すように電子マネーカード９に記録されている電子マネーデータを書き替えることによって、電子マネーカード９に存在する電子マネーを、ユーザが購入した商品の代金分、減額するとともに、その減額分、すなわち代金分の電子マネーを、商品販売元に移転し、取得させる。

図１の例のシステムで、当該商品がコンテンツ配信サーバ３から配信されたＩＰＴＶの番組で紹介販売されたものである場合には、この代金分の電子マネーは、商品購入時、コンテンツ受信再生装置１０とコンテンツ配信サーバ３との間の通信によって一旦、コンテンツ配信サーバ３に移転し、その後、コンテンツ配信サーバ３と商品販売元サーバ４との間の通信によって、最終的に商品販売元に移転し、または、商品購入時、コンテンツ受信再生装置１０がコンテンツ配信サーバ３から送信された商品販売元サーバ４のアドレスにより商品販売元サーバ４に接続することによって、コンテンツ受信再生装置１０から商品販売元サーバ４に直接、移転するように、システムを構成する。

前者の場合でも、代金分の電子マネーがコンテンツ配信サーバ３に移転した時点で、商品販売元は代金分の電子マネーを取得したと見ることができる。

また、図１の例のシステムで、当該商品がＴＶ放送の番組で紹介販売されたものである場合には、上記の代金分の電子マネーは、商品購入時、コンテンツ受信再生装置１０がＴＶ放送により送信された商品販売元サーバ４のアドレスにより商品販売元サーバ４に接続することによって、コンテンツ受信再生装置１０から商品販売元サーバ４に直接、移転するように、システムを構成する。

ＣＰＵ１１は、以上のように、代金分の電子マネーを、電子マネーカード９に存在する電子マネーから減額し、商品販売元に取得させたら、代金を領収し、決済が終了したことを、文字や画像によって購入用画面３２上に表示し、または擬音などの音声によってユーザに告げる。

ユーザが購入した商品が、上記の映画鑑賞チケットなどのようにサービスである場合には、ユーザが実際に、映画館で映画を鑑賞するなど、サービスを受けるときのために、ＣＰＵ１１は、上記のように電子マネーを減額したとき、同時に、図５に示すように、電子マネーカード９に購入履歴データを書き込み、ユーザにチケットを発行する。

この場合、購入履歴データは、電子マネーカード９の所有者が受けることができるサービスを特定し、そのサービスを受けることができる場所や期間などを示すとともに、すでに所有者が代金を支払っていることを証明するものである。後述のように、ユーザは、この購入履歴データ、すなわちチケットと引き換えにサービスを受けることができる。

ユーザが購入した商品が物品またはコンテンツである場合にも、後述のように、ユーザが商品を受け取る際や返金を受ける際に、ユーザが支払済（商品販売元が領収済）であることを証明するものとして、このように電子マネーカード９に購入履歴データを書き込むようにしてもよい。

以上の商品購入および決済の方法は、図２の例のシステムでユーザが商品を購入する場合も、同じである。

図６に、図１または図２の例のシステムでユーザが商品を購入する場合に、コンテンツ受信再生装置１０のＣＰＵ１１が実行する一連の処理の一例を示す。

この例では、番組や映像などのコンテンツを受信再生している状態で、一連の処理を開始して、まずステップ４１で、受信を終了するか否かを判断し、ユーザの終了操作などによって受信を終了するときには、一連の処理を終了するが、そうでなければ、ステップ４２に進んで、ユーザの購入操作があったか否かを判断する。

そして、ユーザの購入操作がなければ、ステップ４２からステップ４１に戻るが、上記のような購入操作があったときには、ステップ４２からステップ４３に進んで、上記のような購入用画面を開き、商品の名前や価格などを表示する。

次に、ＣＰＵ１１は、ステップ４４に進んで、ユーザの取消操作があったか否かを判断し、ユーザが購入用画面を閉じる操作、または商品を変更する操作をしなければ、ステップ４４からステップ４５に進んで、ユーザに電子マネーカードをかざすことを促す。

次に、ＣＰＵ１１は、ステップ４６で、電子マネーインタフェース１９を介して電子マネーカード９を認識し、さらにステップ４７で、その電子マネーカード９に代金分の電子マネーが存在するか否かを判断する。

そして、電子マネーカード９に代金分の電子マネーが存在する場合には、ステップ４７からステップ４８に進んで、上記のように代金分、電子マネーを減額するとともに、場合や必要に応じて、上記のように電子マネーカード９に購入履歴データを書き込み、さらにステップ４９に進んで、上記のように決済終了を告知する。

決済終了を告知したら、ＣＰＵ１１は、ステップ５１で、購入用画面を閉じて、ステップ４１に戻る。

ステップ４７で、電子マネーカード９に代金分の電子マネーが存在しないと判断したときには、ステップ５２で、電子マネー残額が不足することを、表示または音声出力によって告知し、ステップ５１で、購入用画面を閉じて、ステップ４１に戻る。

ステップ４４で、ユーザの取消操作があったと判断したときには、ステップ５１で、購入用画面を閉じて、ステップ４１に戻る。

以上の商品購入および決済の方法は、図３の例のシステムでも、基本的に同じであるが、図３の例のシステムでは、コンテンツ受信再生装置１０に電子マネーカード９が内蔵されているので、ユーザは電子マネーカードをかざす必要はなく、ステップ４５のような電子マネーカードをかざすことを促す処理も必要ない。

（３−２．商品受領の方法：図７および図８）
ユーザが購入した商品がサービスである場合、例えば、上記の映画鑑賞チケットのように映画館で映画を鑑賞できるというようなものであるときには、上述したように電子マネーカード９に購入履歴データが書き込まれ、ユーザは、そのチケットと引き換えにサービスを受けることができる。

図７に、実際にサービスを提供する映画館などの施設や店舗に設けられる電子マネー対応端末の一例を示す。

この例の電子マネー対応端末６０は、ＣＰＵ６１を備え、そのバス６２に、メインメモリ６３、記憶装置部６４および電子マネーインタフェース６９などが接続される。

ユーザは、映画を鑑賞するなど、サービスを受けるときには、購入履歴データが書き込まれた電子マネーカード９を電子マネーインタフェース６９にかざすことによって、実際にサービスを受けることができる。

図８に、この場合に電子マネー対応端末６０のＣＰＵ６１が実行する一連の処理の一例を示す。

この例では、ＣＰＵ６１は、まずステップ７１で、電子マネーインタフェース６９を介して電子マネーカード９を認識し、次にステップ７２で、電子マネーカード９から購入履歴データを読み込み、次にステップ７３で、該当するか否かを判断する。

そして、図５のように電子マネーカード９に購入履歴データが書き込まれていて、かつ、提供されるサービスおよびサービスを受けることができる場所や期間などが所期のものであるときには、ステップ７３からステップ７４に進んで、電子マネーカード９に書き込まれている当該の購入履歴データを消去し、さらにステップ７５で、文字や画像の表示、または擬音などの音声の出力によって、該当する旨を告知する。

これによって、サービス提供者は実際にサービスを提供し、ユーザは実際にサービスを受けることができる。

一方、電子マネーカード９に購入履歴データが書き込まれていないとき、または、購入履歴データが書き込まれていても、提供されるサービス、またはサービスを受けることができる場所や期間などが、所期のものでないときには、ステップ７３からステップ７６に進んで、文字や画像の表示、または擬音などの音声の出力によって、該当しない旨を告知する。

商品が物品である場合、購入時に電子マネーカード９に購入履歴データが書き込まれない場合には、ユーザは、商品販売元から配送された物品を受け取る際、受取証に署名または捺印すればよいが、購入時に電子マネーカード９に購入履歴データが書き込まれる場合には、サービスの場合と同様に、ユーザは、そのチケットと引き換えに物品を受け取ることができるようにすることができる。

商品が、コンテンツではあるが、光ディスクやメモリカードなどの記録媒体に記録されたものである場合には、物品と同じである。

商品が、予告編の番組で紹介された本編の有料番組などのように、コンテンツ配信サーバ３から配信され、またはＴＶ放送として放送されるコンテンツである場合には、当該コンテンツの購入時、コンテンツ配信サーバ３またはコンテンツ受信再生装置１０で領収済（支払済）であることを記録し、または電子マネーカード９に購入履歴データを書き込んでおくことによって、購入時からある時間や日数を過ぎた時に当該コンテンツが配信または放送される場合でも、ユーザは当該コンテンツを受信再生することができる。

［４．代金の一部または全部の返金：図９および図１０］
商品を販売する者は、購入者が少ないときには、コストの回収と利益の確保のために、価格を高くせざるを得ず、購入者が多ければ、価格を下げることができる。

そこで、図１〜図３の例のようなシステムで、例えば、映像または音楽のコンテンツを、コンテンツ配信サーバ３が配信し、ユーザが購入してコンテンツ受信再生装置１０で受信再生する場合、購入者の人数に応じて、当該コンテンツの価格を変えることがある。

例えば、図９に示すように、
（ａ）購入者が１万人に達するまでは、１回視聴するために２００円、
（ｂ）購入者が１万人以上、１０万人以下の範囲では、１回視聴するために１５０円、
（ｃ）購入者が１０万人を超えたら、１回視聴するために１００円、
とする。

ただし、この場合の人数は、延べ人数で、同じユーザが２回、購入視聴したときには、２人とする。

この場合、ユーザは、後で購入するほど安くなるため、初期に購入することを躊躇してしまう。

しかし、図１〜図３の例のシステムでは、購入者が多くなったことによって価格を下げたとき、初期に高い価格で購入したユーザに対して、以下のような方法によって、容易かつ確実に、低コストで、差額分を返金することができる。

ユーザが当該商品を購入したこと、および、その購入回数および購入価格は、コンテンツ配信サーバ３、商品販売元サーバ４、またはコンテンツ受信再生装置１０に記録されるか、電子マネーカード９に購入履歴データとして記録される。

購入回数および購入価格は、図９の例では、ユーザに応じて、
（ｐ）合計２回４００円（１回目２００円、２回目２００円）、
（ｑ）合計１回２００円（１回目２００円のみ）、
（ｒ）合計２回３５０円（１回目２００円、２回目１５０円）、
（ｓ）合計２回３００円（１回目１５０円、２回目１５０円）、
（ｔ）合計１回１５０円（１回目１５０円のみ）、
などである。

ユーザは、価格が下げられ、差額分が返金されることを知ったときには、コンテンツ受信再生装置１０で、コンテンツ配信サーバ３または商品販売元サーバ４に接続して、差額分の返金を請求すればよい。ユーザが請求しなくても、コンテンツ配信サーバ３または商品販売元サーバ４からコンテンツ受信再生装置１０に接続して、ユーザに差額分を返金するように、システムを構成することもできる。

図９の例のように、２段階以上に渡って価格を下げる場合、
（ｘ）価格を下げるごとに返金する、
（ｙ）それ以上、価格を下げない場合に、初めて返金する、
のいずれでもよい。

図１０に、図１〜図３の例のシステムで商品販売元がユーザに差額分を返金する場合に、コンテンツ受信再生装置１０のＣＰＵ１１が実行する一連の処理の一例を示す。

この例は、ユーザが当該商品を購入したこと、および、その購入回数および購入価格が、購入履歴データとして電子マネーカード９に記録され、かつ、上記（ｙ）のように、それ以上、価格を下げない場合に、初めて返金する場合である。

ＣＰＵ１１は、ユーザが、コンテンツ受信再生装置１０でコンテンツ配信サーバ３または商品販売元サーバ４に接続して差額分の返金を請求し、図１または図２の例のシステムでは電子マネーカード９を電子マネーインタフェース１９にかざすことによって（図３の例のシステムでは電子マネーカード９がコンテンツ受信再生装置１０に内蔵されているので、その必要はない）、または、コンテンツ配信サーバ３または商品販売元サーバ４からコンテンツ受信再生装置１０に接続し、図１または図２の例のシステムではユーザが電子マネーカード９を電子マネーインタフェース１９にかざすことによって、以下の一連の処理を開始する。

処理開始後、ＣＰＵ１１は、まずステップ８１で、電子マネーインタフェース１９を介して電子マネーカード９を認識し、次にステップ８２で、電子マネーカード９から購入履歴データを読み込み、次にステップ８３で、該当するか否かを判断する。

そして、図５のように電子マネーカード９に購入履歴データが書き込まれていて、かつ、購入した商品や購入価格などが所期のものであるときには、ステップ８３からステップ８４に進んで、電子マネーカード９に書き込まれている電子マネーデータを書き替えることによって、差額分、電子マネーを増額する。

すなわち、図９の例で、当該コンテンツの購入履歴が上記（ｐ）のようになっている場合には、２００円増額し、当該コンテンツの購入履歴が上記（ｒ）のようになっている場合には、１５０円増額する。

次に、ＣＰＵ１１は、ステップ８５で、電子マネーカード９に書き込まれている当該の購入履歴データを消去し、さらにステップ８６で、文字や画像の表示、または擬音などの音声の出力によって、返金完了を告知する。

一方、電子マネーカード９に購入履歴データが書き込まれていないとき、または、購入履歴データが書き込まれていても、購入した商品や購入価格などが所期のものでないときには、ステップ８３からステップ８７に進んで、文字や画像の表示、または擬音などの音声の出力によって、該当しない旨を告知する。

ステップ８５では、購入履歴データを消去しないで、差額分を返金した旨、書き替えるようにしてもよい。

また、上記（ｘ）のように価格を下げるごとに返金する場合には、ステップ８５では、同様に、差額分を返金した旨、購入履歴データを書き替える。

例えば、図９の例で、上記（ｂ）のように価格を２００円から１５０円に下げたときに差額分を返金する場合、上記（ｑ）の購入履歴を有するユーザに対しては、ステップ８４では、５０円返金し、ステップ８５では、当該の購入履歴データを、１５０円で１回購入した旨の内容に書き替える。

以上の方法によって、結果的に、購入時期の先後によって価格が異なるということがなくなり、コンテンツの場合であれば、ユーザは、視聴したいコンテンツを早く視聴することができるとともに、コンテンツ販売元は、初期に購入したユーザが当該コンテンツを他のユーザに推薦してくれるという、バイラルマーケティングを実現することができる。

以上の返金方法は、上記のように購入者の人数が多くなって商品の価格を下げる場合に限らず、季節の変化、時間や日数の経過、視聴率の変動などによって商品の価格を下げる場合にも適用することができる。

また、購入契約が適法に取り消され、または解除されて、商品販売元から購入者に代金全額を返還する場合にも、以上のような返金方法を適用することができる。

［５．他の実施形態］
上述した各例のシステムは、コンテンツ受信再生装置１０で、コンテンツ配信サーバ３からコンテンツを受信し、またはＴＶ放送の番組を受信する場合であるが、この発明は、ＤＶＤレコーダやＨＤＤレコーダなどの装置で、装置内に記録されているコンテンツを再生する場合にも、適用することができる。

この発明のシステムの第１の例を示す図である。 この発明のシステムの第２の例を示す図である。 この発明のシステムの第３の例を示す図である。 番組画面および購入用画面の一例を示す図である。 電子マネーカードに電子マネーデータおよび購入履歴データが書き込まれている状態を示す図である。 商品購入および決済の一連の処理の一例を示す図である。 電子マネー対応端末の一例を示す図である。 電子マネー対応端末が行う一連の処理の一例を示す図である。 領収済の代金の一部を返金する場合の説明に供する図である。 返金に係る一連の処理の一例を示す図である。

符号の説明

主要部については図中に全て記述したので、ここでは省略する。

Claims (8)

1. 再生されるコンテンツで紹介されている、物品、コンテンツまたはサービスである商品を購入する操作を検出したとき、当該商品の代金分、電子マネー媒体にデータとして書き込まれている電子マネーを減額するとともに、その減額分の電子マネーを当該商品の販売元に移転し取得させることを特徴とする決済方法。
2. 請求項１の決済方法において、
   前記電子マネー媒体に購入履歴データを書き込むことを特徴とする決済方法。
3. 請求項１の決済方法において、
   前記電子マネー媒体にデータとして書き込まれている電子マネーを増額することによって、前記商品の前記電子マネー媒体から支払われた代金の一部または全部を前記電子マネー媒体に返還することを特徴とする決済方法。
4. 物品、コンテンツまたはサービスである商品を紹介するコンテンツを再生する手段と、
   この再生手段によって再生されるコンテンツで紹介されている商品を購入する操作を検出したとき、当該商品の代金分、電子マネー媒体にデータとして書き込まれている電子マネーを減額するとともに、その減額分の電子マネーを当該商品の販売元に移転し取得させる制御手段と、
   を備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
5. 請求項４のコンテンツ再生装置において、
   電子マネーインタフェースを内蔵していることを特徴とするコンテンツ再生装置。
6. 請求項４のコンテンツ再生装置において、
   電子マネーインタフェースが接続されるバスインタフェースを備えることを特徴とするコンテンツ再生装置。
7. 請求項４のコンテンツ再生装置において、
   当該コンテンツ再生装置が、電子マネー媒体および電子マネーインタフェースが内蔵された携帯端末であることを特徴とするコンテンツ再生装置。
8. 再生されるコンテンツで紹介されている、物品、コンテンツまたはサービスである商品を購入する操作が実行されたとき、決済を行うために、コンピュータを、
   前記商品を購入する操作を検出したとき、当該商品の代金分、電子マネー媒体にデータとして書き込まれている電子マネーを減額するとともに、その減額分の電子マネーを当該商品の販売元に移転し取得させる手段、
   として機能させることを特徴とする決済用プログラム。

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