JP2008145768A - アクティブマトリクス基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電気放電によるゲートドライバの破壊を抑制するとともに、表示品位の低下の抑制、狭額縁化および高集積化の実現に好適なアクティブマトリクス基板を提供することができる。
【解決手段】本発明によるアクティブマトリクス基板(100)は、ゲートバスライン(105)とゲートドライバ(150)とを電気的に接続するコンタクト部(168)を形成する前に、ゲートバスライン(105)とゲートドライバ(150)との間よりもゲートバスライン(105)と静電気放電誘発部(190)との間で静電気放電が発生しやすいように静電気放電誘発部(190)をゲートバスライン(105)の近傍に形成する工程とを包含する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アクティブマトリクス基板に関する。
画素電極が設けられたアクティブマトリクス基板は、表示装置、例えば、液晶表示装置に用いられる。液晶表示装置は、大型テレビジョンだけでなく携帯電話の表示部等の小型の表示装置としても用いられており、小型の表示装置として用いる場合、ドライバ一体型のアクティブマトリクス基板が好適に用いられている。
以下、図16および図17を参照して従来のアクティブマトリクス基板600の構成を説明する。図16に、アクティブマトリクス基板600を用いた液晶表示装置700の等価回路図を示す。また、図17(a)に、アクティブマトリクス基板600の周辺領域におけるゲートドライバ650のバッファインバータ660およびその近傍の構成を示し、図17(b)に、アクティブマトリクス基板600の表示領域における画素電極620およびその近傍の構成を示す。
図16に示すように、液晶表示装置700は、アクティブマトリクス基板600と、対向電極710を有する対向基板(図示せず)と、対向基板とアクティブマトリクス基板600との間に配置された液晶層750とを有している。アクティブマトリクス基板600において、画素電極620はマトリクス状に配置されており、各画素電極620に対応して薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)615が設けられている。TFT615のゲートは、行方向(x方向)に沿って延びるゲートバスライン605に接続されており、TFT615のソース領域は、列方向(y方向)に沿って延びるソースバスライン610に接続されている。アクティブマトリクス基板600の周辺領域には、コンタクト部668を介してゲートバスライン605に電圧を供給するゲートドライバ650、ソースバスライン610に電圧を供給するソースドライバ680が設けられている。ゲートドライバ650には、画素の行ごとにバッファインバータ660が設けられており、また、ゲートバスライン605に平行に補助容量ライン625が設けられている。
図17(a)に示すように、バッファインバータ660は、PMOS(P−channel Metal−Oxide Semiconductor)トランジスタ662と、NMOS(N−channel Metal−Oxide Semiconductor)トランジスタ664とを有している。PMOSトランジスタ662およびNMOSトランジスタ664のドレイン領域は、コンタクト部668を介してゲートバスライン605と電気的に接続されている。また、PMOSトランジスタ662およびNMOSトランジスタ664のソース領域は、それぞれ、ソースコンタクト部670、672を介して高圧電源、低圧電源と電気的に接続されている。
コンタクト部668には互いに分離された複数の接続部668b、668c、668dが設けられおり、接続部668b、668c、668dは、それぞれ、ゲートバスライン605および半導体層663、665と接触している。また、ソースコンタクト部670、672には互いに分離された複数の接続部670b、672bが設けられており、接続部670b、672bは、高圧電源または低圧電源と半導体層663、665と接触している。このように2つの部材の接続を複数の接続部を介して行うことにより、1つの接続部における接触が不十分である場合でも接続不良を抑制している。
図17(b)に示すように、補助容量ライン625は、ゲートバスライン605とともにx方向に延びている。半導体層616の一部分はTFT615に用いられており、半導体層616のソース領域は接続部(図示せず)を介してソースバスライン610と電気的に接続され、半導体層616のドレイン領域は接続部(図示せず)を介して画素電極620と電気的に接続している。ゲートバスライン605の一部はy方向に延びて、半導体層616のうちソース領域とドレイン領域との間に位置するチャネル領域と重なり、TFT615のゲート電極となっている。また、半導体層616の別の部分は補助容量ライン625と重なっている。
このようなアクティブマトリクス基板600は、以下に示すように作製される。まず、絶縁基板上にベースコート膜を形成し、その上にアモルファスシリコン層を形成する。次いで、レーザアニ―ル等でアモルファスシリコン層を多結晶化する。その後、シリコン層をパターニングして、半導体層616、663、665を形成する。
次いで、酸化シリコンを堆積して絶縁層を形成する。次いで、タンタル、タングステン等をスパッタ法などで堆積させてパターニングを行うことにより、ゲートバスライン605、補助容量ライン625、ゲート電極666を形成する。このようにゲートバスライン605、補助容量ライン625およびゲート電極666は同一工程で作製される。
次いで、半導体層616、663、665に不純物イオンを選択的に注入し、さらに活性化アニール等を行うことにより、半導体層616、663、665のそれぞれにソース領域およびドレイン領域を形成する。また、これに伴い、半導体層616、663、665のうち、ソース領域とドレイン領域との間の領域がチャネル領域となる。このようにしてTFT615、PMOSトランジスタ662およびNMOSトランジスタ664が形成される。
次いで、プラズマCVD法などで酸化シリコンなどを堆積して異方性エッチングでパターニングすることにより、コンタクトホールの形成された層間膜(図示せず)を形成する。次いで、アルミニウムなどを堆積してパターニングすることにより、ソースバスライン610、コンタクト部668およびソースコンタクト部670、672を形成する。
次いで、酸化シリコン、有機絶縁材料などを堆積してパターニングすることにより、コンタクトホールの形成された層間膜(図示せず)を形成する。次いで、ITO(Indium−Tin−Oxide)などで画素電極620を形成する。以上のようにして、アクティブマトリクス基板600は作製される。
ゲートバスライン605は長い配線であり、静電容量が大きいため、アクティブマトリクス基板600の作製過程においてゲートバスライン605に多量の電荷が蓄積され得ることが知られている(特許文献1、2参照)。例えば、特許文献1には、トランジスタを形成するためのイオン注入工程においてゲートバスライン605に電荷が蓄積されることが開示されている。また、特許文献2には、層間膜を形成するためのプラズマ工程および異方性エッチング工程においてゲートバスライン605に電荷が蓄積されることが開示されている。このようにゲートバスライン605に多量の電荷が蓄積すると、静電気放電(ElectroStatic Discharge:ESD)が発生して、電荷がゲートバスライン605からゲート電極666に放出され、その結果、バッファインバータ660が破壊され、ゲートドライバ650が正常に動作しないことがある。また、ゲートバスライン605に蓄積された電荷が補助容量ライン625に放出され、TFT615が破壊されることがある。このため、特許文献1および2に開示されているアクティブマトリクス基板では静電破壊の防止を図っている。
特許文献1には、一体的に設けられた配線部分の長さを短くして蓄積される電荷の量を減らすことにより、静電破壊を抑制できることが開示されている。特許文献1に開示されているアクティブマトリクス基板では、分離部によって分離された2つの配線本体部を、別の配線層から構成された配線接続部を介して接続することによってゲートバスラインを構成しており、アクティブマトリクス基板の作製過程において配線部分に蓄積し得る電荷の量を減らし、静電破壊を抑制している。
また、特許文献2には、ゲートバスラインに帯電する静電気を中和させることにより、静電気放電の発生を抑制できることが開示されている。特許文献2に開示されているアクティブマトリクス基板では、表示領域のTFTと比べて数十倍以上の面積を有するアンテナーTFTを周辺領域に設けており、このアンテナーTFTはゲートバスラインと電気的に接続されているため、ゲートバスラインに蓄積された電荷はTFTではなくアンテナーTFTにリークされて、アンテナーTFTの不純物半導体層内で中和され、結果として、静電気放電の発生を抑制している。
特開平8−262486号公報 特開2000−147556号公報
特許文献1に開示されているアクティブマトリクス基板では、異なる配線層によってゲートバスラインを構成しているため、より多くのマージンを設ける必要がある。特に透過型液晶表示装置の場合、マージンが大きいと、画素電極の表面積が減少して画素の開口率が低下することになるか、または、単位面積当たりの画素数が減少して画素の高精細化が妨げられることになり、結果として、表示品位が低下することになる。
また、特許文献2のアクティブマトリクス基板では、アンテナーTFTを設けることによって静電気放電の発生を抑制しているが、TFTの数十倍以上の面積が必要なアンテナーTFTを周辺領域に設けると、アクティブマトリクス基板の狭額縁化を図ることができず、また、新たな回路を配置して高集積化を図ることができなくなり、表示装置の高性能化を図ることができない。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、静電気放電によるゲートドライバの破壊を抑制するとともに、表示品位の低下の抑制、狭額縁化および高集積化の実現に好適なアクティブマトリクス基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるアクティブマトリクス基板の製造方法は、ゲートバスラインを形成する工程と、ソースバスラインを形成する工程と、画素電極を形成する工程と、前記ゲートバスラインにゲート信号を供給するためのゲートドライバを形成する工程と、前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとを電気的に接続するコンタクト部を形成する工程と、前記コンタクト部を形成する前に前記ゲートバスラインの近傍に静電気放電誘発部を形成する工程であって、前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとの間よりも前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間で静電気放電が発生しやすいように前記静電気放電誘発部を形成する工程とを包含する。
ある実施形態において、前記ゲートドライバを形成する工程は、ゲート電極を有するバッファインバータを形成する工程を含み、前記静電気放電誘発部を形成する工程において、前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインと前記バッファインバータの前記ゲート電極との間よりも前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間で静電気放電が発生しやすいように形成されている。
ある実施形態では、前記静電気放電誘発部を形成する工程において、前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離は、前記ゲートバスラインと前記バッファインバータの前記ゲート電極との間の距離よりも短い。
ある実施形態において、導電材料を堆積してパターニングを行うことにより、前記静電気放電誘発部とともに前記ゲートバスラインおよび前記バッファインバータの前記ゲート電極を形成する。
ある実施形態において、前記静電気放電誘発部と電気的に接続された対向電極ラインまたは電源ラインを形成する工程をさらに包含する。
ある実施形態において、前記静電気放電誘発部とともに前記対向電極ラインまたは電源ラインを形成する。
ある実施形態において、前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部を覆うように絶縁材料を堆積した後、前記絶縁材料によって構成された層に、前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部の一部をそれぞれ露出する一対のコンタクトホールを形成する工程をさらに包含する。
ある実施形態において、前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部と重なる半導体層を形成する工程をさらに包含する。
ある実施形態において、前記静電気放電誘発部を形成する前に前記半導体層を覆う絶縁層を形成する工程をさらに包含する。
ある実施形態において、前記半導体層を形成する前に前記静電気放電誘発部を覆う絶縁層を形成する工程をさらに包含する。
ある実施形態において、前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間における静電気放電の発生により、前記ゲートバスラインに欠陥が発生した場合、レーザビームを用いて前記ゲートバスラインを分断することにより、前記ゲートバスラインの欠陥を修正する工程をさらに包含する。
ある実施形態では、前記修正する工程において、前記ゲートバスラインに前記レーザビームを照射する。
ある実施形態において、前記ゲートバスラインを形成する工程は、2つの導電部と、前記2つの導電部と電気的に接続し、前記2つの導電部よりも電気抵抗の高い高抵抗部とを形成する工程を含み、前記修正する工程において、前記高抵抗部に前記レーザビームを照射する。
ある実施形態において、補助容量ラインを形成する工程と、前記画素電極と前記ソースバスラインとの間にスイッチング素子を形成する工程とをさらに包含し、前記静電気放電誘発部を形成する工程において、前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインと前記補助容量ラインとの間よりも前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間で静電気放電が発生しやすいように形成されている。
本発明のアクティブマトリクス基板は、ゲートバスラインと、ソースバスラインと、画素電極と、前記ゲートバスラインにゲート信号を供給するゲートドライバと、前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとを電気的に接続するコンタクト部と、前記ゲートバスラインの近傍に設けられた静電気放電誘発部であって、前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離が、前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとの間の距離よりも短い、静電気放電誘発部とを備える。
ある実施形態において、前記ゲートドライバは、前記ゲートバスラインの近傍に設けられたゲート電極を有するバッファインバータを有しており、前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離が、前記ゲートバスラインと前記バッファインバータの前記ゲート電極との間の距離よりも短い。
ある実施形態において、前記ゲートバスラインは始端から終端に延びた形状を有しており、前記コンタクト部は、前記ゲートドライバと前記ゲートバスラインの前記始端とを電気的に接続しており、前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインの前記終端の近傍に設けられている。
ある実施形態において、前記静電気放電誘発部は、導電材料から構成されている。
ある実施形態において、前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインの少なくとも一部と同じ材料によって構成されている。
ある実施形態において、前記静電気放電誘発部と電気的に接続された対向電極ラインまたは電源ラインをさらに備える。
ある実施形態において、前記対向電極ラインまたは電源ラインは、前記ゲートバスラインの少なくとも一部と同じ材料によって構成されている。
ある実施形態において、前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部と重なる半導体層をさらに備える。
ある実施形態において、前記半導体層を覆う絶縁層であって、前記静電気放電誘発部がその表面上に設けられた絶縁層と、前記静電気放電誘発部を覆う層間膜とを備える。
ある実施形態において、前記静電気放電誘発部を覆う絶縁層であって、前記半導体層がその表面上に設けられた絶縁層と、前記半導体層を覆う層間膜とを備える。
ある実施形態において、前記ゲートバスラインは、2つの導電部と、前記2つの導電部と電気的に接続し、前記2つの導電部よりも電気抵抗の高い高抵抗部とを有する。
ある実施形態において、前記高抵抗部は半導体材料によって構成されている。
ある実施形態において、前記高抵抗部は、前記ゲートバスラインのうち前記静電気放電誘発部の近傍に設けられている。
ある実施形態において、補助容量ラインと、前記画素電極と前記ソースバスラインとの間に設けられたスイッチング素子とをさらに備え、前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離が、前記ゲートバスラインと前記補助容量ラインとの間の距離よりも短い。
本発明の表示装置は、上記に記載のアクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板の主面上に設けられた表示媒体層とを備えている。
本発明によるアクティブマトリクス基板の製造方法では、ゲートバスラインとゲートドライバとを電気的に接続するコンタクト部を形成する前に静電気放電誘発部を形成しているため、静電気放電によるゲートドライバの破壊を抑制するとともに、表示品位の低下の抑制、狭額縁化および高集積化を好適に実現可能なアクティブマトリクス基板を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明によるアクティブマトリクス基板、その製造方法およびアクティブマトリクス基板を用いた表示装置の実施形態を説明する。なお、以下の説明では、表示装置の一例として液晶表示装置を説明するが、本発明による表示装置は、これに限定されず、アクティブマトリクス基板を用いた任意の表示装置であってもよい。
(実施形態1)
以下、本発明によるアクティブマトリクス基板の第1実施形態を説明する。
図1に、本実施形態のアクティブマトリクス基板100を用いた表示装置200の等価回路を示す。ここで、表示装置200は液晶表示装置であり、表示装置200は、アクティブマトリクス基板100と、対向電極310を有する対向基板(図1には図示せず)と、対向基板とアクティブマトリクス基板100との間に配置された厚さ数μmの液晶層350とを有している。
アクティブマトリクス基板100は、ゲートバスライン105と、ソースバスライン110と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)115と、画素電極120と、補助容量ライン125と、ゲートドライバ150と、ソースドライバ180と、ゲートバスライン105とゲートドライバ150とを電気的に接続するコンタクト部168と、静電気放電誘発部190とを有している。画素電極120は複数の行方向(x方向)および列方向(y方向)に沿ってマトリクス状に配置されている。
ゲートバスライン105および補助容量ライン125は行方向(x方向)に沿って延びており、ソースバスライン110は列方向(y方向)に沿って延びている。TFT115および画素電極120は表示領域に設けられており、コンタクト部168を介してゲートバスライン105に電圧を供給するゲートドライバ150、ソースバスライン110に電圧を供給するソースドライバ180、静電気放電誘発部190および対向電極ライン192は周辺領域に設けられている。
ゲートバスライン105の一方の端部の近傍にはゲートドライバ150が設けられており、他方の端部の近傍には静電気放電誘発部190が設けられている。本明細書の以下の説明において、ゲートバスライン105の両端のうち、ゲートドライバ150の近傍のものを始端とよび、静電気放電誘発部190の近傍のものを終端とも称する。また、本明細書の以下の説明において、静電気放電誘発部190を単に放電誘発部とも称する。放電誘発部190は、列方向(y方向)に延びる対向電極ライン192と電気的に接続されており、放電誘発部190は対向電極ライン192から行方向(x方向)に延びている。なお、対向電極ライン192は、周辺領域に設けられたコモン転移部(図示せず)と電気的に接続されており、コモン転移部において導電部材を介して対向電極310と電気的に接続されている。
上述したように、アクティブマトリクス基板100の作製過程において、ゲートバスライン105に電荷が蓄積することがある。ゲートバスライン105に電荷が蓄積する工程としては、特許文献1にTFT製造時のイオン注入工程が開示されており、特許文献2に層間膜を形成するためのプラズマ工程や異方性エッチング工程が開示されている。また、上記以外に、TFT製造時の基板搬送工程においても、剥離帯電により、ゲートバスライン105に電荷が蓄積し得る。剥離帯電は、例えば、基板搬送時において、ガラス基板が搬送ロボットのパッド(ガラス支持部)から引き剥がされるときに生じる。
本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、放電誘発部190を設けていることにより、アクティブマトリクス基板100の作製過程においてゲートバスライン105に多量の電荷が蓄積したときでも、ゲートバスライン105からの静電気放電を補助容量ライン125やゲートドライバ150ではなく放電誘発部190に向けて発生させるようにしており、これにより、TFT115やゲートドライバ150の破壊を抑制している。
以下、図2〜図6を参照して、アクティブマトリクス基板100の構成を具体的に説明する。
図2に、ゲートドライバ150およびその近傍の構成を示す。ゲートドライバ150は、シフトレジスタ回路152と、レベルシフタ回路154と、バッファ回路156とを有しており、バッファ回路156には、画素の各行に対応してバッファインバータ160が設けられている。バッファインバータ160は、ゲートバスライン105の始端近傍に配置されている。
次いで、図3を参照してバッファインバータ160の構成を説明する。図3(a)に、バッファインバータ160およびその近傍の模式的な平面図を示し、図3(b)に、図3(a)のA−A’線に沿った断面図を示す。
図3(a)および図3(b)に示すように、バッファインバータ160は、PMOS(P−channel Metal−Oxide Semiconductor)トランジスタ162とNMOS(N−channel Metal−Oxide Semiconductor)トランジスタ164とを有している。PMOSトランジスタ162およびNMOSトランジスタ164のそれぞれのゲート電極166a、166bは互いに電気的に接続されており、本明細書の以下の説明において、ゲート電極166a、166bを総称してゲート電極166とも称する。PMOSトランジスタ162およびNMOSトランジスタ164は、それぞれ、半導体層163、165を有しており、半導体層163、165は、それぞれ、ソース領域と、ドレイン領域と、これらの間に位置するチャネル領域とを有している。
PMOSトランジスタ162およびNMOSトランジスタ164のドレイン領域はコンタクト部168を介してゲートバスライン105と電気的に接続されている。また、PMOSトランジスタ162のソース領域はソースコンタクト部170を介して高圧電源に接続されており、NMOSトランジスタ164のソース領域はソースコンタクト部172を介して低圧電源(例えば、グランド)に接続されている。本明細書の以下の説明において、ソースコンタクト部170を第1ソースコンタクト部ともよび、ソースコンタクト部172を第2ソースコンタクト部ともよぶ。
図3(b)に示すように、コンタクト部168は、層間膜176上に設けられた平坦部168aと、ゲートバスライン接続部168bと、Pchドレイン接続部168cと、Nchドレイン接続部168dとを有している。接続部168b、168c、168dは、それぞれ、ゲートバスライン105、半導体層163のドレイン領域、半導体層165のドレイン領域と平坦部168aとを電気的に接続している。
また、第1ソースコンタクト部170は、コンタクト部168と同様に、層間膜176上に設けられた平坦部170aと、Pchソース接続部170bとを有しており、第2ソースコンタクト部172は、層間膜176上に設けられた平坦部172aと、Nchソース接続部172bとを有している。接続部170b、172bは、それぞれ、半導体層163のソース領域、半導体層165のソース領域と、平坦部170a、172aとを電気的に接続している。なお、接続部168bは、層間膜176に形成されたコンタクトホールに設けられており、また、接続部168c、168d、170b、172bは、絶縁層174および層間膜176に形成されたコンタクトホールに設けられている。また、絶縁層174の一部がPMOSトランジスタ162のゲート絶縁膜163iおよびNMOSトランジスタ164のゲート絶縁膜165iとなっている。
以下、図4を参照して画素電極120およびその近傍の構成を説明する。図4(a)に、画素電極120およびその近傍の模式的な平面図を示し、図4(b)に、図4(a)のB−B’線に沿った断面図を示す。
図4(a)に示すように、画素電極120は矩形状であり、画素電極120の辺と平行に延びるようにゲートバスライン105および補助容量ライン125が設けられている。また、ゲートバスライン105の一部は、画素電極120と重なるように、ソースバスライン110と平行に延びており、これが、TFT115のゲート電極となる。また、半導体層116は、ゲートバスライン105、ソースバスライン110および補助容量ライン125と重なるように設けられている。半導体層116の一部はTFT115に用いられており、また、半導体層116の別の部分は補助容量ライン125と重なっている。
図4(b)に示すように、表示領域において、ソースバスライン110は、接続部110aを介して半導体層116のソース領域と電気的に接続しており、画素電極120は、層間膜178のコンタクトホールに設けられた接続部120a、および、層間膜176のコンタクトホールに設けられた接続部111を介して、半導体層116のドレイン領域と電気的に接続している。なお、本明細書の以下の説明において、層間膜176を第1層間膜とよぶことがあり、層間膜178を第2層間膜とよぶことがある。また、第1層間膜176に設けられたコンタクトホールを第1コンタクトホールとよび、第2層間膜178に設けられたコンタクトホールを第2コンタクトホールとよぶことがある。画素電極120は層間膜178上に設けられおり、上方からみて画素電極120をゲートバスライン105およびソースバスライン110と重ねて配置して、表面積の大きな画素電極120を実現している。
なお、本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、図3(b)および図4(b)に示したように、TFT115およびPMOSトランジスタ162、NMOSトランジスタ164のゲート電極105、166a、166bは絶縁基板161に対して半導体層116、163、165の上方に設けられている。このように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100におけるトランジスタはトップゲート構造を有している。
以下、図5を参照して放電誘発部190およびその近傍の構成を説明する。図5(a)に、放電誘発部190およびその近傍の模式的な平面図を示し、図5(b)に、図5(a)のC−C’線に沿った断面図を示す。
図5(a)および図5(b)に示すように、放電誘発部190はゲートバスライン105と分離して設けられている。なお、図3(a)、図3(b)、図4(a)および図4(b)に示したように、補助容量ライン125およびバッファインバータ160のゲート電極166もゲートバスライン105と分離して設けられている。
図5(a)および図5(b)に示したように、アクティブマトリクス基板100には、ゲートバスライン105および放電誘発部190と重なるように半導体層193が設けられている。このため、半導体層193を介するゲートバスライン105と放電誘発部190との間の静電気放電も発生することになり、静電気放電が放電誘発部190の近傍で発生することをより確実にしている。ただし、半導体層193を設けなくてもよい。
また、図5(b)に示したように、ゲートバスライン105および放電誘発部190を覆う第1層間膜176のコンタクトホールには、ゲートバスライン105および放電誘発部190とそれぞれ接触するように接続部194a、194bが設けられている。図6を参照して後述するように、第1層間膜176に、ゲートバスライン105および放電誘発部190に達するコンタクトホールを形成することにより、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電気放電が発生することをより確実にすることができる。なお、接続部194a、194bは第1層間膜176のコンタクトホールを埋めるために設けられたものであり、これにより、エッチングによってソースバスライン110、コンタクト部168およびソースコンタクト部170、172を形成する際にコンタクトホールを介して露出されるゲート電極105および放電誘発部190を保護している。
以下、図6を参照して、対向電極ライン192の構成を説明する。図6(a)は、アクティブマトリクス基板100の全体を示す模式的な平面図であり、図6(b)は、コモン転移領域および対向電極ラインの位置関係を示すアクティブマトリクス基板100の部分的な平面図であり、図6(c)は、アクティブマトリクス基板100を備えた液晶表示装置200の模式的な断面図である。
図6(a)および図6(b)に示すように、アクティブマトリクス基板100の周辺領域に沿って対向電極ライン192が設けられている。このため、対向電極ライン192は比較的大きな表面積を有しているといえる。また、対向電極ライン192の4隅がコモン転移領域194となっている。アクティブマトリクス基板100には、複数の信号入力端子が設けられており、その1つには対向電極に印加される信号が入力される。
図6(c)に示すように、アクティブマトリクス基板100のコモン転移領域194には、対向電極ライン192の上に、ソース電極層SE、画素電極層PEが積層されており、対向電極ライン192は、ソース電極層SEを介して画素電極層PEに電気的に接続されている。また、アクティブマトリクス基板100を用いた液晶表示装置200では、画素電極層PE上に導電性粒子205が設けられており、対向電極ライン192は、導電性粒子205を介して対向基板300の対向電極310と電気的に接続されている。
ここで、図3(a)、図4(a)および図5(a)を参照してゲートバスライン105、接続部168bと接続部168c、168d、ゲート電極166、補助容量ライン125、放電誘発部190との間の距離を比較する。図3(a)に示すように、接続部168bと接続部168c、168dとの間の距離は4μmであり、ゲートバスライン105とバッファインバータ160のゲート電極166との間の距離が7μmである。また、図4(a)に示すように、ゲートバスライン105と補助容量ライン125との間の距離が8μmであり、さらに、ゲートバスライン105の延びたTFT115のゲート電極と補助容量ライン125との間の距離は5μmである。これに対して、図5(a)に示すように、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離は3μmである。
このように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100において、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離は、ゲートバスライン105とゲート電極166との間の距離、および、TFT115のゲート電極を含むゲートバスライン105と補助容量ライン125との間の距離よりも短いため、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間における静電気放電は他よりも発生しやすい。また、接続部168c、168dを設けるために第1層間膜176にコンタクトホールを形成することにより、ゲートバスライン105に蓄積された電荷がゲート電極166に放出されることが考えられるが、本実施形態のアクティブマトリクス基板100において、接続部194aを設けるための第1層間膜176のコンタクトホールと接続部194bを設けるための第1層間膜176のコンタクトホールとの間の距離は、接続部168bを設けるための第1層間膜176のコンタクトホールと接続部168c、168dを設けるための第1層間膜176のコンタクトホールとの間の距離よりも短いため、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間における静電気放電はゲートバスライン105とゲート電極との間よりも発生しやすい。以上から、アクティブマトリクス基板100の作製過程においてゲートバスライン105に電荷が蓄積しても、静電気放電は、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で発生し、TFT115およびバッファインバータ160の破壊を防止することができる。なお、ここでは、ゲートバスライン105、接続部168bからの距離を比較する対象として、バッファインバータ160のゲート電極166、接続部168c、168dおよび補助容量ライン125を挙げたが、これ以外の導電部材とゲートバスライン105や接続部168bからの距離もゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離よりも長くなっている。
なお、上述したように特許文献1に開示されているアクティブマトリクス基板では、配線本体部が分離されており、異なる配線層から構成された配線接続部を介して接続されているのに対して、アクティブマトリクス基板100では、ゲートバスラインは分離されることなく一体的に形成されている。したがって、アクティブマトリクス基板100では、配線接続部を設けるためのマージンを考慮しなくてもよいため、画素の開口率を低下させることなく、また、画素の高精細化を妨げることもなく、結果として、表示品位の低下を防止することができる。
また、特許文献2に開示されているアクティブマトリクス基板ではTFTの数十倍の面積を必要とするアンテナーTFTを設けているのに対して、アクティブマトリクス基板100ではこのようなアンテナーTFTを設けることなくTFT115およびバッファインバータ160の破壊を抑制している。このため、アクティブマトリクス基板100では狭額縁化や高集積化を容易に実現することができる。
このように本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、ゲートバスライン105に多量の電荷が蓄積しても、ゲートバスライン105の終端近傍において静電気放電がおこり、TFT115やバッファインバータ160はダメージをうけない。また、静電気放電が生じると、ゲートバスライン105に蓄積されていた電荷は放電誘発部190を介して対向電極ライン192に放出されるが、図6を参照して上述したように、この対向電極ライン192は全体として大きな表面積を有しており、他のトランジスタに接続されていないため、トランジスタの破壊を抑制することができる。
また、放電誘発部190が対向電極ライン192と接続していることにより、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電破壊が発生して、ゲートバスライン105と対向電極ライン192とがリークしても、ゲートバスライン欠陥として検出することができる。
アクティブマトリクス基板100を用いた液晶表示装置200では、リークがないときは、ゲートバスライン105はTFT115を制御するのに必要な電圧が印加されるのに対して、対向電極ライン192は対向電極310に印加する電圧が印加される。なお、一般的に、ゲートバスライン105に印加される電圧は対向電極ライン192に印加される電圧と異なり、TFT115がONのときにゲートバスライン105に印加される電圧は対向電極ライン192に印加される電圧よりも高い。
一方、ゲートバスライン105と対向電極ライン192との間でリークが発生すると、ゲートバスライン105の電圧が低下し、TFT115を制御することができなくなり、ゲートバスライン欠陥が検出されることになる。詳細は後述するが、このようなゲートバスライン欠陥は、レーザビームを用いて修正することができる。また、ゲートバスライン105と対向電極ライン192との間でリークが発生するような静電破壊が発生しなかった場合は、ゲートバスライン105と放電誘発部190とは電気的に絶縁されているため、ゲートバスライン欠陥が検出されることはなく、修正の必要はない。
以上のように、アクティブマトリクス基板100では、ゲートバスライン105とバッファインバータ160のゲート電極166との間、および、ゲートバスライン105と補助容量ライン125との間よりもゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電気放電が発生しやすく、すなわち、ゲートバスライン105の終端は静電気放電の発生しやすい構造になっている。このためTFT115およびバッファインバータ160が破壊されることを抑制することができる。
以下、アクティブマトリクス基板100の製造方法を説明する。まず、絶縁基板(例えば、ガラス基板)161上に、厚さ50nm窒化シリコンおよび厚さ100nmの酸化シリコンを堆積してベースコート(図示せず)を形成する。次いで、厚さ5nmの非晶質半導体層を堆積する。非晶質半導体層は、例えば、非晶質シリコン層である。次いで、レーザアニール等によって半導体層を多結晶化し、その後、半導体層のパターニングを行う。これにより、半導体層116、163、165、193が形成される。
次いで、CVD法などで厚さ80nmの酸化シリコンを堆積して絶縁層174を形成する。次いで、スパッタ法などでタンタル、タングステン等を堆積してパターニングを行い、ゲートバスライン105、補助容量ライン125、ゲート電極166、放電誘発部190および対向電極ライン192を形成する。このように、ゲートバスライン105、補助容量ライン125、ゲート電極166、放電誘発部190および対向電極ライン192は同一工程で作製される。本明細書の以下の説明において、ゲートバスライン105、補助容量ライン125、ゲート電極166、放電誘発部190および対向電極ライン192を構成する層をゲート電極層と称する。
次いで、ゲートバスライン105およびゲート電極166a、166bをマスクとして半導体層116、163、165に不純物イオンを選択的に注入し、さらに活性化アニール等を行うことにより、半導体層116、163、165のそれぞれにソース領域およびドレイン領域を形成する。また、これに伴い、半導体層116、163、165のうち、ソース領域とドレイン領域との間の領域がチャネル領域となる。このようにしてTFT115、PMOSトランジスタ162およびNMOSトランジスタ164が形成される。
次いで、プラズマCVD法などで酸化シリコンなどを堆積して異方性エッチングでパターニングすることにより、コンタクトホールの形成された第1層間膜176を形成する。なお、詳しくは図7を参照して後述するが、アクティブマトリクス基板100の作製過程では放電誘発部190が形成されていることにより、ゲート電極層を形成した後や第1層間膜176にコンタクトホールを形成した時に、ゲートバスライン105とバッファインバータ160のゲート電極166との間、および、ゲートバスライン105と補助容量ライン125との間で静電気放電が発生することを防ぐことができ、TFT115およびバッファインバータ160の破壊を防止している。
次いで、アルミニウムなどを堆積してパターニングすることにより、ソースバスライン110、コンタクト部168、ソースコンタクト部170、172および接続部194a、194bを形成する。このようにソースバスライン110、コンタクト部168、ソースコンタクト部170、172および接続部194a、194bは同一工程で作製される。本明細書の以下の説明において、ソースバスライン110、コンタクト部168、ソースコンタクト部170、172および接続部194a、194bを構成する層をソース電極層と称する。
次いで、酸化シリコン、有機絶縁材料などを堆積してパターニングをすることにより、第2コンタクトホールの形成された第2層間膜178を形成する。次いで、ITOなどで画素電極120を形成する。以上のようにして、アクティブマトリクス基板100が作製される。
上述したようにアクティブマトリクス基板100の作製過程において、ゲートバスライン105に多量の電荷が蓄積すると、静電気放電が発生する。ここで、図7を参照して、本実施形態のアクティブマトリクス基板100においてゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出経路を説明する。図7(a)に、半導体層193を設けない場合の電荷放出経路を示し、図7(b)および図7(c)に、半導体層193を設けた場合の電荷放出経路を示す。
図7(a)に示すように、半導体層193を設けない場合、ゲートバスライン105および放電誘発部190の形成後、第1層間膜176を形成する前において、ゲートバスライン105に多量の電荷が蓄積すると、ゲートバスライン105から放電誘発部190へと放電が生じる。放電時に大量の電荷が流れるため、放電誘発部190が変形し、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間でリークが発生することになる。放電誘発部190が変形すると、静電気放出経路に沿ってゲート電極層が延びたような形状になる。
また、図7(b)に示すように、半導体層193を設けた場合、ゲートバスライン105および放電誘発部190の形成後、第1層間膜176を形成する前に、ゲートバスライン105に多量の電荷が蓄積すると、ゲートバスライン105から絶縁層174、半導体層193、絶縁層174、放電誘発部190へと電荷が放出される。この場合、放電時に絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生することになる。
なお、図7(a)に示した電荷放出と図7(b)に示した電荷放出とを比較すると、絶縁層174が一般的な厚さ(例えば、80nm)であれば、図7(b)に示した放電の発生する電荷量は図7(a)に示した放電の発生する電荷量よりも小さいので、図7(b)に示した放電は図7(a)に示した放電よりも発生しやすい。ただし、絶縁層174の厚さが例えば400nm以上であると、図7(b)に示した放電が発生しにくくなり、図7(a)に示した放電の発生する電荷量は図7(b)に示した放電の発生する電荷量よりも小さくなる。この場合、図7(b)に示すようにゲートバスライン105および放電誘発部190の下方に半導体層193が設けられていても、絶縁層174および半導体層193を介することなく電荷が放出され、放電誘発部190が変形する。
また、図7(c)に示すように、半導体層193を設けた場合、第1層間膜176を堆積した後でコンタクトホールを形成すると、第1層間膜176を構成した絶縁部材の一部が空気層となるため、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間の誘電率が低下し、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から第1層間膜176の上方を介して放電誘発部190へと放出される。この場合、放電時に、第1層間膜176に大量の電荷が流れるため、第1層間膜176が変形し、第1層間膜176においてリークが発生することになる。
なお、図3および図5を参照して上述したように、接続部194aおよび接続部194bを設けるための第1層間膜176に形成されたコンタクトホールの間の距離(3μm)は、接続部168bを設けるための第1層間膜176に形成されたコンタクトホールと接続部168c、168dを設けるための第1層間膜176に形成されたコンタクトホールとの間の距離(4μm)よりも短い。したがって、コンタクトホールを形成したときに静電気放電がゲートドライバ150の近傍にて発生することを抑制することができる。
ここで、図8を参照して、放電誘発部190が設けられていない場合のゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出経路を説明する。なお、図8において、ゲートバスライン105以外のゲート電極層をゲート電極層GEと示し、ゲートバスライン105およびゲート電極層GEと重なるように設けられた半導体層を半導体層Siと示している。
図8(a)に示すように、半導体層Siを設けない場合、ゲートバスライン105およびゲート電極層GEの形成後、第1層間膜176を形成する前において、ゲートバスライン105に多量の電荷が蓄積すると、ゲートバスライン105からゲート電極層GEへと放電が生じる。放電時に大量の電荷が流れるため、ゲート電極層GEが変形し、ゲートバスライン105とゲート電極層GEとの間でリークが発生することになる。ゲート電極層GEが変形すると、静電気放出経路に沿ってゲート電極層が延びたような形状になる。
また、図8(b)に示すように、半導体層Siを設けた場合、ゲートバスライン105およびゲート電極層GEの形成後、第1層間膜176を形成する前に、ゲートバスライン105に多量の電荷が蓄積すると、ゲートバスライン105から絶縁層174、半導体層Si、絶縁層174、ゲート電極層GEへと電荷が放出される。この場合、放電時に絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生することになる。
また、図8(c)に示すように、半導体層Siを設けた場合、第1層間膜176を堆積した後でコンタクトホールを形成すると、第1層間膜176を構成した絶縁部材の一部が空気層となるため、ゲートバスライン105とゲート電極層GEとの間の誘電率が低下し、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から第1層間膜176の上方を介してゲート電極層GEへと放出される。この場合、放電時に、第1層間膜176に大量の電荷が流れるため、第1層間膜176が変形し、第1層間膜176においてリークが発生することになる。
以上のように、放電誘発部190を設けない場合、ゲートバスライン105とゲート電極層GEとの間で静電気放電が発生することがあるが、本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、ゲートバスライン105とゲート電極層GEとの間の距離よりもゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離が短く、また、ゲートバスライン105および放電誘発部190を露出する一対のコンタクトホール間の距離も他よりも短い。したがって、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電気放電を発生させることができる。
また、このように、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電気放電が発生すると、静電破壊が発生してゲートバスライン欠陥が生じることがある。このようなゲートバスライン欠陥は、アクティブマトリクス基板100と対向基板とを貼り合わせてその間に液晶層350(図1参照)を設けた液晶パネルの作製後に行う点灯検査にて検出される。
ゲートバスライン欠陥が検出された場合、図9(a)および図9(b)において×で示した部分にレーザビームを照射してゲートバスライン105を分断する。このレーザビームの照射は、市販のレーザリペア装置を用いて行われる。本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、TFT115およびバッファインバータ160は破壊されていないため、ゲートバスライン105を分断すると、液晶パネルは正常な表示を行うようになり、ゲートバスライン欠陥を修正することができる。なお、ゲートバスライン105に蓄積された電荷による静電気放電が発生しなかったか、または、静電気放電が発生したとしてもゲートバスライン欠陥が発生するような静電破壊が生じなかった場合、ゲートバスライン欠陥は起こらず、レーザビームによるゲートバスライン105の分断を行う必要はない。
以上のように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、画素の開口率を低下させることなく、画素の高精細化を妨げることなく、また、アクティブマトリクス基板100の狭額縁化を妨げることなく、TFT製造時のイオン注入工程におけるゲートバスライン105のチャージアップによる絶縁層174の破壊や、TFT製造時の基板搬送工程における剥離帯電に起因する突発的な静電気放電によるTFT115やバッファインバータ160の破壊を防止することができる。
なお、上述した説明では、ゲートドライバ150は、バッファインバータ160を有していたが、本発明はこれに限定されない。ゲートドライバ150は、バッファインバータ160を有していなくてもよい。
また、上述した説明では、対向電極ライン192を放電誘発部190と同一工程で作製したが、本発明はこれに限定されない。対向電極ライン192を放電誘発部190などの他のゲート電極層よりも後の工程において作製してもよい。
また、上述した説明では、放電誘発部190と電気的に接続されていたのは対向電極ライン192であったが、本発明はこれに限定されない。放電誘発部190は液晶パネル内の内蔵回路を駆動させるための電源ラインと接続されていてもよい。あるいは、放電誘発部190はラインと接触していなくてもよい。
また、上述した説明では、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離を他よりも短くすることにより、静電気放電を放電誘発部190の近傍にて発生させたが、本発明はこれに限定されない。ゲートバスライン105と放電誘発部190との間の誘電率が他よりも小さくなるように放電誘発部190を形成することにより、静電気放電を放電誘発部190の近傍にて発生させてもよい。
(実施形態2)
以下、本発明によるアクティブマトリクス基板の第2実施形態を説明する。本実施形態のアクティブマトリクス基板100は、トランジスタがボトムゲート構造を有している点を除いて、上述した実施形態1のアクティブマトリクス基板と同様の構成を有している。したがって、冗長さを避けるために、実施形態1と重複する説明を省略する。
以下、図10を参照して、本実施形態のアクティブマトリクス基板100の構成を説明する。図10(a)に、バッファインバータ160およびその近傍の模式的な断面図を示し、図10(b)に、画素電極120およびその近傍の模式的な断面図を示し、図10(c)に、放電誘発部190およびその近傍の模式的な断面図を示す。
図10(a)に示すように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、絶縁基板161上にゲートバスライン105、ゲート電極166a、166bが設けられており、これらのゲートバスライン105、ゲート電極166a、166bの上方に絶縁層174を介して半導体層163、165が設けられている。また、コンタクト部168、ソースコンタクト部170、172における接続部168c、168d、170b、172bが第1層間膜176に形成されたコンタクトホールに設けられているのに対して、コンタクト部168の接続部168bは第1層間膜176および絶縁層174に形成されたコンタクトホールに設けられている。また、図10(b)に示すように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、表示領域において、接続部110aおよび111は、第1層間膜176に形成されたコンタクトホールに設けられており、図10(c)に示すように、放電誘発部190はゲートバスライン105と分離して絶縁基板161上に設けられている。
なお、本実施形態のアクティブマトリクス基板100でも、図3(a)、図4(a)および図5(a)を参照して説明した実施形態1のアクティブマトリクス基板と同様に、接続部168bと接続部168c、168dとの間の距離は4μmであり、ゲートバスライン105とバッファインバータ160のゲート電極166との間の距離は7μmである。ゲートバスライン105と補助容量ライン125との間の距離は8μmであり、さらに、ゲートバスライン105の延びたTFT115のゲート電極と補助容量ライン125との間の距離は5μmである。これに対して、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離は3μmである。
また、放電誘発部190はゲートバスライン105とともに絶縁基板161上に設けられており、半導体層193は絶縁層174上に設けられている。接続部194a、194bは第1層間膜176に形成されたコンタクトホールに設けられており、半導体層193と接触している。半導体層193を覆う第1層間膜176のコンタクトホールには、半導体層193と接触するように接続部194a、194bが設けられている。図12を参照して後述するように、ゲートバスライン105と放電誘発部190の上方に位置する半導体層193に達するコンタクトホールを第1層間膜176に形成することにより、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電気放電が発生することをより確実にすることができる。なお、接続部194a、194bは第1層間膜176のコンタクトホールを埋めるために設けられたものであり、エッチングによってソース電極層を形成する際にコンタクトホールを介して露出されるゲート電極層を保護している。
以下、本実施形態のアクティブマトリクス基板100の製造方法を説明する。まず、絶縁基板161上に、スパッタ法などでタンタル、タングステン等を堆積し、パターニングすることにより、ゲートバスライン105、補助容量ライン125、ゲート電極166、放電誘発部190および対向電極ライン192を形成する。次いで、CVD法などで厚さ80nmの酸化シリコンを堆積して絶縁層174を形成する。
絶縁層174を形成後、厚さ5nmの非晶質半導体層を形成する。非晶質半導体層は、例えば、非晶質シリコン層である。次いで、レーザアニ―ル等によって半導体層を多結晶化し、その後、半導体層のパターニングを行う。これにより、半導体層116、163、165、193が形成される。
次いで、プラズマCVD法などで酸化シリコンなどを堆積して異方性エッチングでパターニングすることにより、コンタクトホールの形成された第1層間膜176を形成する。次いで、第1層間膜176のコンタクトホールを介して半導体層の所定の領域に不純物イオンを選択的に注入し、さらに活性化アニール等を行うことにより、半導体層116、163、165のそれぞれにソース領域およびドレイン領域を形成する。また、これに伴い、半導体層116、163、165のうち、ソース領域とドレイン領域との間の領域がチャネル領域となる。このようにしてTFT115、PMOSトランジスタ162およびNMOSトランジスタ164が形成される。
次いで、アルミニウムなどを堆積してパターニングすることにより、ソースバスライン110、コンタクト部168、ソースコンタクト部170、172および接続部194a、194bを形成する。このようにソースバスライン110、コンタクト部168、ソースコンタクト部170、172、接続部194a、194bは同一工程で作製される。
次いで、酸化シリコン、有機絶縁材料などを堆積してパターニングすることにより、第2コンタクトホールの形成された第2層間膜178を形成する。次いで、ITOなどで画素電極120を形成する。以上のようにして、アクティブマトリクス基板100が作製される。
上述したように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100においても、アクティブマトリクス基板100の作製過程においてゲートバスライン105に電荷が蓄積されるが、ゲートバスライン105の近傍に放電誘発部190を設けており、これにより、ゲートバスライン105に蓄積された多量の電荷は放電誘発部190に放出される。
ここで、図11(a)〜図11(d)を参照して、本実施形態のアクティブマトリクス基板100においてゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出経路を説明する。
図11(a)に示すように、絶縁層174の形成後、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から絶縁層174、放電誘発部190へと放出される。放電時に絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生する。
また、図11(b)に示すように、ゲートバスライン105および放電誘発部190の上方に半導体層193を設けた後で、第1層間膜176の形成前に、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から絶縁層174、半導体層193、絶縁層174、放電誘発部190へと放出される。このとき、絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生する。なお、絶縁層174の形成前におけるゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出は、図7(a)を参照した説明と同様である。
ボトムゲート構造のトランジスタを有するアクティブマトリクス基板100を作製する場合において、図11(a)に示した電荷放出と図11(b)に示した電荷放出とを比較すると、ゲートバスライン105、放電誘発部190の厚さは例えば400nmであり、絶縁層174の厚さは例えば、80nmである(なお、図11では、図面を過度に複雑にすることを避けるために、絶縁層174の厚さが、ゲートバスライン105、放電誘発部190の厚さよりも厚くなるように示している。)。この場合、図11(b)に示した放電の発生する電荷量は、図11(a)に示した放電の発生する電荷量よりも小さいので、図11(b)に示した放電は図11(a)に示した放電よりも発生しやすい。ただし、絶縁層174の厚さが例えば80nm以上であれば、図11(a)に示した放電のほうが発生しやすくなる。この場合、図11(b)に示したようにゲートバスライン105および放電誘発部190の上方に半導体層193が設けられていても、半導体層193を介することなく放電が行われる。
また、図11(c)に示すように、ゲートバスライン105と放電誘発部190の上方に半導体層193がある箇所において、第1層間膜176に第1コンタクトホール形成をした際に、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から絶縁層174、半導体層193、絶縁層174、放電誘発部190へと放出される。このとき、絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生する。
なお、図11(d)に示すように、半導体層193を設けない場合、第1層間膜176および絶縁層174にコンタクトホール形成をした際に、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から第1層間膜176の上方を介して放電誘発部190へと放出される。このとき、第1層間膜176に大量の電荷が流れるため、第1層間膜176が変形し、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間にリークが発生する。このように、一対のコンタクトホールが形成される際に、静電気放電の発生はさらに起こりやすい。
図13に、半導体層193を設けない場合の放電誘発部190およびその近傍の模式的な断面図を示す。図13に示したアクティブマトリクス基板100では、ゲートバスライン105の終端および放電誘発部190の近傍に半導体層が設けられておらず、ゲートバスライン105および放電誘発部190は、それぞれ、接続部194a、194bと接触している点で、図10(c)に示した構成とは異なる。
図13に示すように、ゲートバスライン105および放電誘発部190を覆う第1層間膜176のコンタクトホールには、ゲートバスライン105および放電誘発部190とそれぞれ接触するように接続部194a、194bが設けられている。この接続部194a、194bを設けるために、絶縁層174および第1層間膜176に、ゲートバスライン105および放電誘発部190に達するコンタクトホールを形成することにより、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電気放電が発生することをより確実にすることができる。なお、接続部194a、194bはコンタクトホールを埋めるために設けられたものであり、エッチングによってソース電極層を形成する際にコンタクトホールを介して露出されるゲート電極層を保護している。
この場合も、ゲートバスライン105の終端と放電誘発部190との間の距離は、アクティブマトリクス基板100における他の導電部材とゲートバスライン105との間の距離よりも短い。また、接続部194a、194bのために絶縁層174および第1層間膜176に形成したコンタクトホール間の距離も他のコンタクトホール間の距離よりも短い。したがって、静電気放電はゲートバスライン105の終端において発生しやすい。
ここで、図11(c)に示した電荷放出と図11(d)に示した電荷放出とを比較すると、コンタクトホールを形成する際の静電気放電の発生の程度は、半導体層193の有無および絶縁層174の厚さに応じて変わる。具体的には、半導体層193が設けられていると、静電気放電の発生は起こりやすいが、絶縁層174が厚いと半導体層193が設けられていることに起因する影響は小さくなる。
なお、半導体層116、163、165の形成から第1層間膜176にコンタクトホールを形成するまでの間に静電破壊が発生しやすいときに、図10(c)に示したように放電誘発部190の近傍に半導体層193を設けていると、ゲートドライバ150やTFT115の破壊を好適に抑制することができる。これに対して、絶縁層174や第1層間膜176にコンタクトホールを形成してからソース電極層を形成するまでの間に静電破壊が発生しやすいときに、図13に示したように放電誘発部190の近傍に半導体層を設けていないと、ゲートドライバ150やTFT115の破壊を好適に抑制することができる。
ここで、図12を参照して、放電誘発部190が設けられていない場合のゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出経路を説明する。なお、図12でも、ゲートバスライン105以外のゲート電極層をゲート電極層GEと示し、ゲートバスライン105およびゲート電極層GEと重なるように設けられた半導体層を半導体層Siと示している。
図12(a)に示すように、絶縁層174の形成後、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から絶縁層174、ゲート電極層GEへと放出される。放電時に絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生する。
また、図12(b)に示すように、ゲートバスライン105およびゲート電極層GEの上方に半導体層Siを設けた後で、第1層間膜176の形成前に、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から絶縁層174、半導体層Si、絶縁層174、ゲート電極層GEへと放出される。このとき、絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生する。なお、絶縁層174の形成前におけるゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出は、図8(a)を参照した説明と同様である。
また、図12(c)に示すように、ゲートバスライン105とゲート電極層GEの上方に半導体層Siがある箇所において、第1層間膜176に第1コンタクトホール形成をした際に、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から絶縁層174、半導体層Si、絶縁層174、ゲート電極層GEへと放出される。このとき、絶縁層174に大量の電荷が流れるため、絶縁層174にリークが発生する。
なお、図12(d)に示すように、半導体層Siを設けない場合、第1層間膜176および絶縁層174にコンタクトホール形成をした際に、ゲートバスライン105に蓄積された電荷は、ゲートバスライン105から第1層間膜176の上方を介してゲート電極層GEへと放出される。このとき、第1層間膜176に大量の電荷が流れるため、第1層間膜176が変形し、ゲートバスライン105とゲート電極層GEとの間にリークが発生する。このように、一対のコンタクトホールが形成される際に、静電気放電の発生はさらに起こりやすい。
以上のように、放電誘発部190を設けない場合、ゲートバスライン105とゲート電極層GEとの間で静電気放電が発生することがあるが、本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、ゲートバスライン105とゲート電極層GEとの間の距離よりもゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離が短く、また、ゲートバスライン105および放電誘発部190を露出する一対のコンタクトホール間の距離も他よりも短い。したがって、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で静電気放電を発生させることができる。
なお、本実施形態のアクティブマトリクス基板100の作製過程においても、静電気放電によってゲートバスライン欠陥が発生したときは、図10(c)または図13に示した×部分にレーザビームを照射してゲートバスライン105を分断することより、ゲートバスライン欠陥を修正することができる。もちろん、点灯検査においてゲートバスライン欠陥が検出されなければ、レーザビームを照射しなくてもよい。
以上のように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100でも、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間の距離は、ゲートバスライン105とゲート電極166との間の距離、および、ゲートバスライン105と補助容量ライン125との間の距離よりも短く、これにより、本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間において静電気放電が発生しやすくなっている。したがって、アクティブマトリクス基板100の作製過程においてゲートバスライン105に電荷が蓄積しても、静電気放電は、ゲートバスライン105と放電誘発部190との間で発生することになり、TFT115およびバッファインバータ160の破壊を防止することができる。
(実施形態3)
以下、本発明によるアクティブマトリクス基板の第3実施形態を説明する。本実施形態のアクティブマトリクス基板は、ゲートバスラインに高抵抗部が設けられている点を除いて、上述した実施形態1のアクティブマトリクス基板と同様の構成を有している。したがって、冗長さを避けるために、実施形態1と重複する説明を省略する。
以下、図14を参照して、本実施形態のアクティブマトリクス基板100におけるゲートバスライン105の終端近傍の構成を説明する。図14(a)に、ゲートバスライン105の終端およびその近傍の模式的な平面図を示し、図14(b)に、(a)のC−C’線に沿った模式的な断面図を示す。本実施形態のアクティブマトリクス基板100におけるトランジスタは実施形態1のアクティブマトリクス基板と同様にトップゲート構造を有している。
図14に示すように、アクティブマトリクス基板100において、ゲートバスライン105は、2つの導電部105a、105bと、これらの導電部105a、105bと接触する高抵抗部105cとを有している。導電部105a、105bはタンタル、タングステン等から構成されているのに対して、高抵抗部105cは半導体材料から構成されており、高抵抗部105cの電気抵抗は導電部105a、105bよりも高い。また、高抵抗部105cは、ゲートバスライン105のうち放電誘発部190の近傍に設けられている。例えば、導電部105bの長さは30μmであり、高抵抗部105cの長さは50μmである。なお、レーザリペア装置(図示せず)を用いて高抵抗部105cの切断を行うためには、高抵抗部105cの長さが5μm以上であることが必要である。ただし、高抵抗部105cが長すぎると、額縁領域が大きくなり、好ましくない。
このように、ゲートバスライン105に抵抗の高い部分がゲートバスライン105の終端近傍に設けられていることにより、アクティブマトリクス基板100の作製過程において、ゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出が起きるとしても、その放出は緩やかになり、ゲートバスライン105の電位は緩やかに変化する。そのため、TFT115およびバッファインバータ160の破壊はさらに発生しにくくなる。
また、高抵抗部105cは半導体材料から構成されているため、静電気放電が発生してゲートバスライン欠陥が検出された場合に、高抵抗部105cにレーザビームを照射して、ゲートバスライン105を容易に分断することができる。また、高抵抗部105cが放電誘発部190の近傍に設けられていることから、たとえレーザビームの照射によって高抵抗部105cを分断したとしても、ゲートバスライン105の導電部105aによって、ソースバスライン110と画素電極120との間の電気的接続を切り換えるTFT115を制御することができる。
先に述べたように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100は、放電誘発部190の近傍に高抵抗部105cが設けられた点を除いて、上述した実施形態1と同様である。したがって、以下に、本実施形態のアクティブマトリクス基板100の製造方法におけるゲートバスライン105の終端およびその近傍についての製造過程を説明する。
まず、絶縁基板161上に半導体層193とともに高抵抗部105cを形成する。高抵抗部105cおよび半導体層193はいずれも半導体材料から構成されており、同一工程で作製される。
次いで、絶縁材料を堆積してパターニングすることにより、コンタクトホールの形成された絶縁層174を形成する。次いで、導電部105a、105bおよび放電誘発部190を形成する。導電部105a、105bは絶縁層174のコンタクトホールを介して高抵抗部105cと電気的に接続しており、これにより、ゲートバスライン105が形成される。
次いで、絶縁材料を堆積してパターニングすることにより、一対のコンタクトホールの形成された第1層間膜176を形成する。次いで、第1層間膜176を介して接続部194a、194bを形成する。ゲートバスライン105の終端およびその近傍は以上のように作製される。
(実施形態4)
以下、本発明によるアクティブマトリクス基板の第4実施形態を説明する。本実施形態のアクティブマトリクス基板は、トランジスタがボトムゲート構造を有している点を除いて、図14を参照して説明した実施形態3のアクティブマトリクス基板と同様の構成を有している。また、本実施形態のアクティブマトリクス基板100は、放電誘発部190の近傍に高抵抗部105cが設けられている点を除いて、上述した実施形態2と同様の構成を有している。したがって、冗長さを避けるために、実施形態2および3と重複する説明を省略する。
以下、図15を参照して、本実施形態のアクティブマトリクス基板100におけるゲートバスラインの終端近傍の構成を説明する。図15(a)に、ゲートバスライン105の終端およびその近傍の模式的な平面図を示し、(b)に、(a)のC−C’線に沿った模式的な断面図を示す。本実施形態のアクティブマトリクス基板100におけるトランジスタはボトムゲート構造を有している。
図15(a)に示すように、ゲートバスライン105は、2つの導電部105a、105bと、これらの導電部105a、105bと接触する高抵抗部105cとを有している。導電部105a、105bはタンタル、タングステン等から構成されているのに対して、高抵抗部105cは半導体材料から構成されており、高抵抗部105cの電気抵抗は導電部105a、105bよりも高い。また、高抵抗部105cは、ゲートバスライン105のうち放電誘発部190の近傍に設けられている。本実施形態のアクティブマトリクス基板100では、導電部105a、105bを覆うように絶縁層174が設けられており、高抵抗部105cは絶縁層174の表面上に設けられている。
このように、ゲートバスライン105に抵抗の高い部分が設けられていることにより、ゲートバスライン105に蓄積された電荷の放出が起きるとしても、放出は緩やかになり、ゲートバスライン105の電位は緩やかに変化する。そのため、TFT115およびバッファインバータ160の破壊はさらに発生しにくい。
また、高抵抗部105cは半導体材料から構成されているため、静電気放電が発生してゲートバスライン欠陥が検出された場合でも、高抵抗部105cにレーザビームを照射して、ゲートバスライン105を容易に分断することができる。
先に述べたように、本実施形態のアクティブマトリクス基板100は、放電誘発部190の近傍に高抵抗部105cが設けられている点を除いて、上述した実施形態2のアクティブマトリクス基板と同様の構成を有している。したがって、以下に、本実施形態のアクティブマトリクス基板100の製造方法におけるゲートバスライン105の終端およびその近傍についての製造過程を説明する。
まず、絶縁基板161上に、導電部105a、105bおよび放電誘発部190を形成する。次いで、絶縁材料を堆積して、パターニングによって一対のコンタクトホールを形成し、これにより、絶縁層174を形成する。
次いで、半導体材料を堆積してパターニングすることにより、高抵抗部105cを形成する。高抵抗部105cは、絶縁層174のコンタクトホールを介して導電部105a、105bと電気的に接続しており、これにより、ゲートバスライン105が形成される。
次いで、絶縁材料を堆積して第1層間膜176を形成し、パターニングすることにより、第1層間膜176および絶縁層174に一対のコンタクトホールを形成する。次いで、第1層間膜176および絶縁層174のコンタクトホールに接続部194a、194bを形成する。ゲートバスライン105の終端およびその近傍は以上のように作製される。
なお、上述した説明では、表示装置は液晶表示装置であり、液晶層が表示媒体層であったが、本発明はこれに限定されない。表示装置は、有機EL表示装置、プラズマ表示装置、SED表示装置などの任意の表示装置であってもよい。なお、表示装置が有機EL表示装置である場合、表示装置は対向基板を備える必要はなく、表示媒体層、すなわち、有機EL層がアクティブマトリクス基板の主面上に配置されていてもよい。
本発明の製造方法によれば、画素の開口率を低下させず、画素の高精細化を妨げることなく、また、表示装置の狭額縁化を妨げることなく、突発的な静電破壊からゲートドライバの破壊を抑制して、アクティブマトリクス基板を作製することができる。また、本発明によるアクティブマトリクス基板は、表示装置に好適に用いられ、より好適には、ドライバ一体型の液晶表示装置に好適に用いられる。
本発明によるアクティブマトリクス基板の第1実施形態を用いた表示装置の等価回路図である。 実施形態1のアクティブマトリクス基板におけるゲートドライバの構成を示す模式図である。 実施形態1のアクティブマトリクス基板におけるバッファインバータの構成を説明するための模式図であり、(a)はバッファインバータおよびその近傍の模式的な平面図であり、(b)は(a)のA−A’線に沿った模式的な断面図である。 実施形態1のアクティブマトリクス基板における画素電極およびその近傍の構成を説明するための模式図であり、(a)は画素電極およびその近傍の模式的な平面図であり、(b)は(a)のB−B’線に沿った模式的な断面図である。 実施形態1のアクティブマトリクス基板における静電気放電誘発部およびその近傍の構成を説明するための模式図であり、(a)は静電気放電誘発部およびその近傍の模式的な平面図であり、(b)は(a)のC−C’線に沿った模式的な断面図である。 (a)は実施形態1のアクティブマトリクス基板の全体を示す模式的な平面図であり、(b)は、コモン転移領域および対向電極ラインの位置関係を示すアクティブマトリクス基板の部分的な平面図であり、図6(c)は、アクティブマトリクス基板を備えた液晶表示装置の模式的な断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、実施形態1のアクティブマトリクス基板の作製過程においてゲートバスラインから静電気放電誘発部への電荷放出経路を示す模式図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、静電気放電誘発部を設けないアクティブマトリクス基板の作製過程においてゲートバスラインから他のゲート電極層への電荷放出経路を示す模式図である。 実施形態1のアクティブマトリクス基板においてゲートバスライン欠陥が検出されたときのレーザビームを用いて行う修正を説明するための模式図であり、(a)は等価回路図であり、(b)は静電気放電誘発部およびその近傍の模式的な断面図である。 本発明によるアクティブマトリクス基板の第2実施形態におけるバッファインバータの構成を説明するための模式図であり、(a)はバッファインバータの模式的な断面図であり、(b)は画素電極およびその近傍の模式的な断面図であり、(c)は静電気放電誘発部およびその近傍の模式的な断面図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、実施形態2のアクティブマトリクス基板の作製工程においてゲートバスラインから静電気放電誘発部への電荷放出経路を示す模式図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、静電気放電誘発部を設けないアクティブマトリクス基板の作製過程においてのゲートバスラインから他のゲート電極層への電荷放出経路を示す模式図である。 本発明によるアクティブマトリクス基板の第2実施形態の変形例における静電気放電誘発部およびその近傍の模式的な断面図である。 (a)は、本発明によるアクティブマトリクス基板の第3実施形態におけるゲートバスラインの終端およびその近傍の模式的な平面図であり、(b)は(a)のC−C’線に沿った模式的な断面図である。 (a)は、本発明によるアクティブマトリクス基板の第4実施形態におけるゲートバスラインの終端およびその近傍の模式的な平面図であり、(b)は(a)のC−C’線に沿った模式的な断面図である。 従来のアクティブマトリクス基板を用いた表示装置の等価回路図である。 従来のアクティブマトリクス基板の構成を示す模式的な平面図であり、(a)は周辺領域におけるゲートドライバのバッファインバータおよびその近傍を示す図であり、(b)は表示領域における画素電極およびその近傍を示す図である。
符号の説明
100 アクティブマトリクス基板
105 ゲートバスライン
105a、105b 導電部
105c 高抵抗部
110 ソースバスライン
115 TFT
120 画素電極
125 補助容量ライン
150 ゲートドライバ
160 バッファインバータ
162 PMOSトランジスタ
164 NMOSトランジスタ
166 ゲート電極
168 コンタクト部
180 ソースドライバ
190 静電気放電誘発部
192 対向電極ライン
193 半導体層
194a、194b 接続部
200 表示装置
310 対向電極
350 液晶層

Claims (29)

  1. ゲートバスラインを形成する工程と、
    ソースバスラインを形成する工程と、
    画素電極を形成する工程と、
    前記ゲートバスラインにゲート信号を供給するためのゲートドライバを形成する工程と、
    前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとを電気的に接続するコンタクト部を形成する工程と、
    前記コンタクト部を形成する前に前記ゲートバスラインの近傍に静電気放電誘発部を形成する工程であって、前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとの間よりも前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間で静電気放電が発生しやすいように前記静電気放電誘発部を形成する工程と
    を包含する、アクティブマトリクス基板の製造方法。
  2. 前記ゲートドライバを形成する工程は、ゲート電極を有するバッファインバータを形成する工程を含み、
    前記静電気放電誘発部を形成する工程において、前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインと前記バッファインバータの前記ゲート電極との間よりも前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間で静電気放電が発生しやすいように形成されている、請求項1に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  3. 前記静電気放電誘発部を形成する工程において、前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離は、前記ゲートバスラインと前記バッファインバータの前記ゲート電極との間の距離よりも短い、請求項2に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  4. 導電材料を堆積してパターニングを行うことにより、前記静電気放電誘発部とともに前記ゲートバスラインおよび前記バッファインバータの前記ゲート電極を形成する、請求項2または3に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  5. 前記静電気放電誘発部と電気的に接続された対向電極ラインまたは電源ラインを形成する工程をさらに包含する、請求項1から4のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  6. 前記静電気放電誘発部とともに前記対向電極ラインまたは電源ラインを形成する、請求項5に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  7. 前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部を覆うように絶縁材料を堆積した後、前記絶縁材料によって構成された層に、前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部の一部をそれぞれ露出する一対のコンタクトホールを形成する工程をさらに包含する、請求項1から6のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  8. 前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部と重なる半導体層を形成する工程をさらに包含する、請求項1から6のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  9. 前記静電気放電誘発部を形成する前に前記半導体層を覆う絶縁層を形成する工程をさらに包含する、請求項8に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  10. 前記半導体層を形成する前に前記静電気放電誘発部を覆う絶縁層を形成する工程をさらに包含する、請求項8に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  11. 前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間における静電気放電の発生により、前記ゲートバスラインに欠陥が発生した場合、レーザビームを用いて前記ゲートバスラインを分断することにより、前記ゲートバスラインの欠陥を修正する工程をさらに包含する、請求項1から10のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  12. 前記修正する工程において、前記ゲートバスラインに前記レーザビームを照射する、請求項11に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  13. 前記ゲートバスラインを形成する工程は、2つの導電部と、前記2つの導電部と電気的に接続し、前記2つの導電部よりも電気抵抗の高い高抵抗部とを形成する工程を含み、
    前記修正する工程において、前記高抵抗部に前記レーザビームを照射する、請求項11に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  14. 補助容量ラインを形成する工程と、
    前記画素電極と前記ソースバスラインとの間にスイッチング素子を形成する工程と
    をさらに包含し、
    前記静電気放電誘発部を形成する工程において、前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインと前記補助容量ラインとの間よりも前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間で静電気放電が発生しやすいように形成されている、請求項1から13のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
  15. ゲートバスラインと、
    ソースバスラインと、
    画素電極と、
    前記ゲートバスラインにゲート信号を供給するゲートドライバと、
    前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとを電気的に接続するコンタクト部と、
    前記ゲートバスラインの近傍に設けられた静電気放電誘発部であって、前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離が、前記ゲートバスラインと前記ゲートドライバとの間の距離よりも短い、静電気放電誘発部と
    を備える、アクティブマトリクス基板。
  16. 前記ゲートドライバは、前記ゲートバスラインの近傍に設けられたゲート電極を有するバッファインバータを有しており、
    前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離が、前記ゲートバスラインと前記バッファインバータの前記ゲート電極との間の距離よりも短い、請求項15に記載のアクティブマトリクス基板。
  17. 前記ゲートバスラインは始端から終端に延びた形状を有しており、
    前記コンタクト部は、前記ゲートドライバと前記ゲートバスラインの前記始端とを電気的に接続しており、
    前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインの前記終端の近傍に設けられている、請求項15または16に記載のアクティブマトリクス基板。
  18. 前記静電気放電誘発部は、導電材料から構成されている、請求項15から17のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板。
  19. 前記静電気放電誘発部は、前記ゲートバスラインの少なくとも一部と同じ材料によって構成されている、請求項15から18のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板。
  20. 前記静電気放電誘発部と電気的に接続された対向電極ラインまたは電源ラインをさらに備える、請求項15から19のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板。
  21. 前記対向電極ラインまたは電源ラインは、前記ゲートバスラインの少なくとも一部と同じ材料によって構成されている、請求項20に記載のアクティブマトリクス基板。
  22. 前記ゲートバスラインおよび前記静電気放電誘発部と重なる半導体層をさらに備える、請求項15から21のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板。
  23. 前記半導体層を覆う絶縁層であって、前記静電気放電誘発部がその表面上に設けられた絶縁層と、
    前記静電気放電誘発部を覆う層間膜と
    を備える、請求項22に記載のアクティブマトリクス基板。
  24. 前記静電気放電誘発部を覆う絶縁層であって、前記半導体層がその表面上に設けられた絶縁層と、
    前記半導体層を覆う層間膜と
    を備える、請求項22に記載のアクティブマトリクス基板。
  25. 前記ゲートバスラインは、
    2つの導電部と、
    前記2つの導電部と電気的に接続し、前記2つの導電部よりも電気抵抗の高い高抵抗部とを有する、請求項15から24のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板。
  26. 前記高抵抗部は半導体材料によって構成されている、請求項25に記載のアクティブマトリクス基板。
  27. 前記高抵抗部は、前記ゲートバスラインのうち前記静電気放電誘発部の近傍に設けられている、請求項25または26に記載のアクティブマトリクス基板。
  28. 補助容量ラインと、
    前記画素電極と前記ソースバスラインとの間に設けられたスイッチング素子と
    をさらに備え、
    前記ゲートバスラインと前記静電気放電誘発部との間の距離が、前記ゲートバスラインと前記補助容量ラインとの間の距離よりも短い、請求項15から27のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板。
  29. 請求項15から28のいずれかに記載のアクティブマトリクス基板と、
    前記アクティブマトリクス基板の主面上に設けられた表示媒体層と
    を備える表示装置。
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