JP2008145292A - 赤外線式ガス検知器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤外線式ガス検知器は、赤外線光源からの赤外線を反射して赤外センサ素子に入射させる反射型のセンサ装置を備え、センサ装置は、内部に被検ガスが導入されるガス導入空間を有するハウジングを備え、ガス導入空間内には、赤外線光源および赤外センサ素子が平板状基板の同一面上に固定された状態で配設されており、ガス導入空間を囲繞するハウジングの内部に、赤外線光源からの赤外線を反射することによって赤外センサ素子に入射させるための反射鏡が設けられており、反射鏡が、反射鏡を装着させるめに形成された複数の反射鏡被装着部のうちの選択されたいずれかに装着されることによって配設されていることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
このような赤外線式ガス検知器の或る種のものは、細長い形態を有する、被検ガスが導入されるガス導入空間を形成するガスセルを備えてなり、このガスセル内における両端位置に、赤外線光源と赤外センサ素子とが互いに対向して配置された構成とされている。
このような構成の赤外線式ガス検知器においては、赤外線光源より放射される赤外線が例えば光チョッパなどによって周期的に赤外センサ素子に供給されることにより持続的な出力信号が得られ、被検ガスの導入によって赤外センサ素子に受光される赤外線光量が低下することによる出力信号の振幅の減少割合に応じて、二酸化炭素ガスの濃度が算出される。
前記センサ装置は、内部に被検ガスが導入されるガス導入空間を有するハウジングを備え、当該ガス導入空間内には、赤外線光源および赤外センサ素子が平板状基板の同一面上に固定された状態で配設されており、
当該ガス導入空間を囲繞するハウジングの内部に、赤外線光源からの赤外線を反射することによって赤外センサ素子に入射させるための反射鏡が設けられており、当該反射鏡が、反射鏡を装着させるために形成された複数の反射鏡被装着部のうちの選択されたいずれかに装着されることによって配設されていることを特徴とする。
従って、反射鏡の使用個数および反射鏡の配置位置を変更することのみによって複数のガス検知条件の各々に応じて反射構造、すなわち赤外線光源から放射された赤外線が赤外センサ素子に至るまでの光路系を形成することができることから、センサ装置を、反射鏡以外の構成部材についても、共通の構成部材を用いて構成することができ、その上、センサ装置を構成するハウジングも共通のものであることから当該センサ装置に係る周辺接続部材をも共通化することができるため、共通の構成部材を用いながら異なるガス検知条件の赤外線式ガス検知器を容易に提供することができる。
このセンサ装置10は、全体が円筒形態であって、例えばSUSよりなる、その内表面が赤外線吸収性、例えば黒色のハウジング11を備えてなり、このハウジング11の内部空間は、例えば、当該ハウジング11の中心軸(筒軸)Cに直交するよう設けられた円板状の仕切り板12によって気密に区画されている。13は、例えばOリングよりなるシール部材である。
回路基板21の外縁の一部はハウジング11の内表面に対接状態とされており、ハウジング11の仕切り板12によって区画された内部空間における一端側(図1において左端側)の一端側空間が当該回路基板21によって区画されている。
この図の例においては、赤外線式ガス検知器は、必要とされる赤外線光路長の異なる3つのガス検知条件に対応することのできるものである。
図3には、説明の都合上、形成されているすべての反射鏡被装着部に反射鏡が装着された状態が示されており、これらの4個の反射鏡27の各々を、図3において左側から順に「反射鏡27A〜27D」とすると、第1のガス検知条件に対しては、1個の反射鏡27が、反射鏡27Cに係る反射鏡被装着部に装着され、すなわち反射鏡27Cのみが配設され、これにより、実線矢印で示されている赤外線光路L1が形成される。また、第2のガス検知条件に対しては、1個の反射鏡27が、反射鏡27Bに係る反射鏡被装着部に装着され、すなわち反射鏡27Bのみが配設され、これにより、破線矢印で示されている赤外線光路L2が形成される。また、第3のガス検知条件に対しては、2個の反射鏡27が、各々、反射鏡27Aおよび反射鏡27Dに係る反射鏡被装着部に装着され、すなわち反射鏡27Aおよび反射鏡27Dが配設され、これにより、一点鎖線矢印で示されている赤外線光路L3が形成される。
ここに、反射鏡27は、反射鏡本体が例えばアルミニウムなどの赤外域で高い反射率を示す材質よりなり、必要に応じて表面処理された一表面によって反射面28が構成されてなるもの、または、反射鏡本体が例えば樹脂よりなり、その一表面に例えばアルミニウム蒸着膜、金蒸着膜、金メッキなどの赤外域で高い反射率を示す材質よりなる反射膜が形成されることにより反射面28が構成されてなるものである。
この図の例においては、反射鏡27は、円弧状の断面を有し、ハウジング11における一端側空間を囲繞する領域の軸方向(図1において左右方向)の長さに適合した全長を有し、内表面に反射面28が形成されてなるものである。
具体的には、例えば反射鏡27の装着部が凸状のものである場合には、反射鏡被装着部は、反射鏡27の装着部の外径に適合した孔径の凹状形態を有し、この反射鏡被装着部に反射鏡27の装着部を嵌合することによって当該反射鏡27を装着するものである。また、例えば反射鏡27の装着部が凹状のものである場合には、反射鏡被装着部は、反射鏡27の装着部の孔径に適合した外径の凸状形態を有し、この反射鏡被装着部に反射鏡27の装着部を嵌合することによって当該反射鏡27を装着するもの、または反射鏡27の装着部の孔径と同一の孔径の凹状形態を有し、この反射鏡被装着部と反射鏡27の装着部とに螺子を螺合することによって当該反射鏡27を螺設によって装着するものである。
この図の例においては、図4に示すように、反射鏡被装着部は、仕切り板12に設けられており、この仕切り板12に形成された、反射鏡27の仕切り板12側に位置する一端部に設けられた2個の円筒状の突起29、29よりなる装着部の突起29、29の各々形状に適合する孔径の2個の孔30、30よりなるものであり、当該孔30、30よりなる反射鏡被装着部に反射鏡27の突起29、29よりなる装着部を嵌合し、この嵌合部分を、例えば熱溶着や半田付けなどによって固体することにより、反射鏡27が反射鏡被装着部において装着されている。
この赤外線光源22には、必要に応じて、例えば光出射開口25Aが形成されており、この光出射開口25Aに向かう方向以外の方向に放射される赤外線を遮光する構成を有し、当該赤外線光源22から放射される赤外線が一方向のみの放射されるよう制御するための光放射方向制御部材25(図1〜図3においてその形状が破線にて示されている。)が設けらる。
ここに、光放射方向制御部材25の内表面には、例えばアルミニウム蒸着膜、金蒸着膜、金メッキなどの赤外域で高い反射率を示す材質よりなる反射膜が形成されていることが好ましい。
この図の例においては、特に第3のガス検知条件に係る赤外線光路L3を形成する場合に、光放射方向制御部材25を設けることが好ましい。
従って、このセンサ装置10においては、赤外線光源22、赤外センサ素子23がガス導入空間S内に配置された状態とされており、赤外線光源22から複数の反射鏡27を介して赤外センサ素子23に至る赤外線光路がガス導入空間S内に形成されている。
ハウジング11は、例えば内径が20mm、外径が23mm、肉厚が1.5mm、全長が20mmのものであり、回路基板21の、ハウジング11の中心軸Cに対する径方向偏位量dが約6mm、ガス導入空間Sの内容積の大きさが約2000mm3 である。
赤外線光源22は、例えば定格電圧値が5V、定格電流値が0.115A、ランプ高さが6.2mmのランプであり、赤外センサ素子23は、例えば高さが4.8mm、外径がφ9.2mmであるものであり、赤外線光源22と赤外センサ素子23との離間距離(中心間距離l)が例えば約7mmである。そして、第1のガス検知条件に係る赤外線光路L1の光路長が例えば約9mm、第2のガス検知条件に係る赤外線光路L2の光路長が例えば22.6mm、第3のガス検知条件に係る赤外線光路L3の光路長が例えば29.5mmである。
従って、反射鏡27の使用個数および反射鏡の配置位置を変更すること、必要に応じて光放射方向制御部材25を設けることによって第1のガス検知条件、第2のガス検知条件および第3のガス検知条件の各々に応じて赤外線光路の光路系を形成することができるため、センサ装置10を、反射鏡27以外の構成部材(例えば、ハウジング11、仕切り板12、シール部材13、閉塞部材15、円板素子16、回路基板21、赤外線光源22、赤外センサ素子23など)についても、共通の構成部材を用いて構成することができ、その上、センサ装置10を構成するハウジング11も共通のものであることから当該センサ装置10に係る周辺接続部材をも共通化することができるため、共通の構成部材を用いながら異なる3つのガス検知条件の各々に対応する3種類の赤外線式ガス検知器を容易に提供することができる。
例えば、ハウジングの形状は、ハウジングの内部に複数の反射鏡被装着部を形成することができ、これらの反射鏡被装着部によって反射鏡を配設することのできるものであればよく、円筒形態に限定されない。
また、本発明の赤外線式ガス検知器に係る検知対象ガスは、赤外線吸収特性を有するものであれば特に限定されるものではなく、赤外線光路の光路長の大きさやその他の具体的な構成は、検知対象ガスの種類に応じて適宜に変更することができる。
さらに、センサ装置それ自体に高い気密性が要求されない場合には、仕切り板が設けられた構成とされている必要はない。
11 ハウジング
12 仕切り板
13 シール部材
15 閉塞部材
15A ガス導入用開口部
16 円板素子
21 回路基板
22 赤外線光源
23 赤外センサ素子
23A センサ面
25 光放射方向制御部材
25A 光出射開口
27、27A、27B、27C、27D 反射鏡
28 反射面
29 突起
30 孔
40 樹脂材料
L1、L2、L3 赤外線光路
S ガス導入空間
Claims (2)
- 赤外線光源からの赤外線を反射して赤外センサ素子に入射させる反射型のセンサ装置を備えた赤外線式ガス検知器であって、
前記センサ装置は、内部に被検ガスが導入されるガス導入空間を有するハウジングを備え、当該ガス導入空間内には、赤外線光源および赤外センサ素子が平板状基板の同一面上に固定された状態で配設されており、
当該ガス導入空間を囲繞するハウジングの内部に、赤外線光源からの赤外線を反射することによって赤外センサ素子に入射させるための反射鏡が設けられており、当該反射鏡が、反射鏡を装着させるために形成された複数の反射鏡被装着部のうちの選択されたいずれかに装着されることによって配設されていることを特徴とする赤外線式ガス検知器。 - ハウジングが円筒形態であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線式ガス検知器。
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