JP2008144841A - 摩擦板の摩耗検知手段を備えた電磁ブレーキ及び電磁クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 コストアップを招くことなく、摩耗限界に達する前に摩耗状態を検知することができる電磁ブレーキ及び電磁クラッチを提供すること。
【解決手段】 電磁ブレーキ1Aは、被制動軸に固定されて一体に回転するハブプレート10Aと、ハブプレート10Aに対して軸方向に離れて対向する磁極体20と、ハブプレート10Aと磁極体20との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に磁極体に取り付けられたアーマチュア30Aと、電気伝導性を有する素材により形成され、ハブプレート10Aのアーマチュア30Aに対向する面に固着された摩擦板11と、この摩擦板の外周の2点に接触するスリップリング40、41と、これらのスリップリングに導線50a、50bを介して電気的に接続され、電気抵抗を検出することにより、摩耗状態を検知する電気抵抗検出回路50Aとを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 電磁ブレーキ1Aは、被制動軸に固定されて一体に回転するハブプレート10Aと、ハブプレート10Aに対して軸方向に離れて対向する磁極体20と、ハブプレート10Aと磁極体20との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に磁極体に取り付けられたアーマチュア30Aと、電気伝導性を有する素材により形成され、ハブプレート10Aのアーマチュア30Aに対向する面に固着された摩擦板11と、この摩擦板の外周の2点に接触するスリップリング40、41と、これらのスリップリングに導線50a、50bを介して電気的に接続され、電気抵抗を検出することにより、摩耗状態を検知する電気抵抗検出回路50Aとを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ハブプレートとアーマチュアとの接触、離反を切り換えることにより、被制動回転軸に対する制動、解除を切り換える電磁ブレーキ、及び、入力軸と出力軸との接続、解除を切り換える電磁ブレーキ及び電磁クラッチであって、ハブプレートとアーマチュアとの接触部分に固着された摩擦板の摩耗を適切に検知する手段を備えた電磁ブレーキ及び電磁クラッチに関する。
摩擦力を利用した電磁ブレーキ及び電磁クラッチでは、摩擦力を発生させる摩擦板が使用に応じて摩耗する。摩擦板の摩耗が過度に進むと、電磁ブレーキについては制動力が低下し、電磁クラッチについては接続時の伝達効率が低下する。したがって、このような不具合が生じない段階で摩擦板を交換する必要があり、利用者は交換時期を把握する必要がある。
このため、従来から、例えば特許文献1及び2に開示されるような摩擦板の摩耗検知手段が提案されている。
特許文献1に開示される摩耗検知手段は、摩擦板の摩耗に伴って摩擦板を押しているピストンの位置が変化することを利用し、摩耗限界に達したときのピストン位置を検出できるように、非接触の近接センサを配置している。
特許文献1に開示される摩耗検知手段は、摩擦板の摩耗に伴って摩擦板を押しているピストンの位置が変化することを利用し、摩耗限界に達したときのピストン位置を検出できるように、非接触の近接センサを配置している。
一方、特許文献2に開示される摩耗検知手段は、摩擦板の摩耗に伴ってサポートの位置が変化することを利用し、変位しない部分に設けた変位センサの接触子を、このサポートに当接させて摩耗量を連続的に検出できるようにしている。
しかしながら、特許文献1に開示される摩耗検知手段は、検知できるのが摩耗限界に達した時点のみであり、摩耗限界に達するまでは摩耗状態について把握できず、摩擦板の交換予定を事前の適切な時期に立てることができないという問題点があった。
また、特許文献2に開示される摩耗検知手段によれば、摩耗量を連続的に検知することが可能となるが、複雑な構成の変位センサを備える必要があり、コストアップを招くという問題点があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、コストアップを招くことなく、摩耗限界に達する前に摩耗状態を適切に検知することができる電磁ブレーキ及び電磁クラッチを提供することを目的とする。
本発明にかかる電磁ブレーキは、上記の目的を達成させるため、被制動側となる被制動回転軸に固定されて一体に回転するハブプレートと、ハブプレートに対して軸方向に離れて対向する固定側となる磁極体と、ハブプレートと磁極体との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に磁極体に取り付けられたアーマチュアと、電気伝導性を有する素材により形成され、ハブプレートとアーマチュアとの互いに対向する面の一方に固着された摩擦板と、アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段と、摩擦板の電気抵抗値を検出して摩擦板の摩耗を検知する摩耗検知手段とを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、電磁ブレーキの使用に伴って摩擦板が摩耗して厚さが減少すると、電気抵抗値が減少する。したがって、電気抵抗値を測定することにより、摩擦板の摩耗状態を検知することができる。
上記の切換手段としては、磁極体に、アーマチュアをハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段と、通電により付勢手段による付勢力に抗してアーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えればよい。アーマチュアをハブプレートに近接する方向に付勢手段が機能する場合には、無励磁作動型電磁ブレーキとなり、反対に、ハブプレートから離反する方向に機能する場合には、励磁作動型電磁ブレーキとなる。
摩擦板は、通常ハブプレートに固着されるが、アーマチュア側に固着してもよい。摩擦板がハブプレートに固着される場合には、摩耗検知手段は、摩擦板に接触するスリップリングを備える必要がある。また、この場合、摩擦板の抵抗値は、摩耗検知手段がスリップリングの接触状態による抵抗値の変化により誤動作しないように、スリップリングの接触抵抗より十分大きく設定することが望ましい。
一方、本発明にかかる電磁クラッチは、駆動軸に固定されて一体に回転するハブプレートと、被動軸に固定されて被動側となる磁極体と、駆動軸に対してスラスト方向にスライド可能で回転不能に取り付けられたアーマチュアと、電気伝導性を有する素材により形成され、ハブプレートとアーマチュアとの互いに対向する面の一方に固着された摩擦板と、アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより接続、解除を切り換える切換手段と、摩擦板の電気抵抗値を検出して摩擦板の摩耗を検知する摩耗検知手段とを備えることを特徴とする
なお、上記の切換手段は、電磁クラッチとして構成する場合には、アーマチュアをハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段を設けると共に、前記磁極体に、通電により前記付勢手段による付勢力に抗してアーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えて構成すればよい。
摩擦板は、ハブプレート側、アーマチュア側のいずれに固着してもよい。いずれの場合にも、摩擦板は回転するため、摩耗検知手段は、摩擦板に接触するスリップリングを備える必要がある。また、この場合、摩擦板の抵抗値は、摩耗検知手段がスリップリングの接触状態による抵抗値の変化により誤動作しないように、スリップリングの接触抵抗より十分大きく設定することが望ましい。
本発明の電磁ブレーキ及び電磁クラッチによれば、通常はゴムや樹脂で形成される摩擦板の素材を電気伝導性を有する素材に交換し、その電気抵抗を測定する簡単な構成の電気抵抗検出回路を備えるのみで、摩擦板の摩耗状態を連続的に検知することができ、コストアップを招くことなく摩擦板の摩耗状態を的確に検知できる。
以下、本発明にかかる摩擦板の摩耗検知手段を備えた電磁ブレーキの各実施の形態を説明する。
ここでは、本発明の電磁ブレーキを無励磁作動型の電磁ブレーキに適用した例について説明する。
ここでは、本発明の電磁ブレーキを無励磁作動型の電磁ブレーキに適用した例について説明する。
第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる電磁ブレーキの制動時の縦断側面図、図2は、図1の電磁ブレーキの制動解除時の縦断側面図である。
図1及び図2において、1Aは第1の実施の形態の電磁ブレーキ、10Aは図示せぬ被制動軸に固定されて一体に回転するハブプレート、20はハブプレート10Aに対して軸方向に離れて対向する固定側となる磁極体、30Aはハブプレート10Aと磁極体20との間に配置され、スラスト方向(軸方向)にスライド可能で回転不能に磁極体に取り付けられたアーマチュアである。
11は、電気伝導性を有する素材により形成され、ハブプレート10Aのアーマチュア30Aに対向する面に固着された摩擦板、40及び41は、夫々スリップリングで、摩擦板11の外周の適当間隔離れた位置に接触するように設けられ、電気抵抗検出回路50Aとは導線50a、50bを介して接続される。なお、電気抵抗検出回路50Aはバッテリー等の電源とスリップリング41から入力される電気信号を受けて、これから電気抵抗を計算する演算回路を内蔵しているものとする。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる電磁ブレーキの制動時の縦断側面図、図2は、図1の電磁ブレーキの制動解除時の縦断側面図である。
図1及び図2において、1Aは第1の実施の形態の電磁ブレーキ、10Aは図示せぬ被制動軸に固定されて一体に回転するハブプレート、20はハブプレート10Aに対して軸方向に離れて対向する固定側となる磁極体、30Aはハブプレート10Aと磁極体20との間に配置され、スラスト方向(軸方向)にスライド可能で回転不能に磁極体に取り付けられたアーマチュアである。
11は、電気伝導性を有する素材により形成され、ハブプレート10Aのアーマチュア30Aに対向する面に固着された摩擦板、40及び41は、夫々スリップリングで、摩擦板11の外周の適当間隔離れた位置に接触するように設けられ、電気抵抗検出回路50Aとは導線50a、50bを介して接続される。なお、電気抵抗検出回路50Aはバッテリー等の電源とスリップリング41から入力される電気信号を受けて、これから電気抵抗を計算する演算回路を内蔵しているものとする。
磁極体20には、アーマチュア30Aをハブプレート10Aに対して近接する方向に付勢する付勢手段としてコイルスプリング21が設けられると共に、通電によりコイルスプリング21による付勢力に抗してアーマチュア30Aを変位させる励磁コイル22が設けられている。これらのコイルスプリング21及び励磁コイル22は、アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段として機能する。
まず、励磁コイル22に電流が供給されない状態では、励磁コイル22は励磁されず、図1に示されるように、アーマチュア30Aはコイルスプリング21の付勢力により、ハブプレート10A側に押し付けられて摩擦板11に接触し、被制動軸に制動がかけられる。
一方、励磁コイル22に電流が供給されると、励磁コイル22が励磁され、図2に示されるように、アーマチュア30Aはコイルスプリング21の付勢力に抗して磁極体20に吸着され、摩擦板11がアーマチュア30Aから離れて制動が解除される。
摩擦板11は、一般的に粒子状や繊維状の複数の素材を混合し、樹脂を結合材として射出成形や圧縮成型により作成されるが、ここではアルミニウム等の金属を混入させることにより、電気伝導性を有するように形成されている。
従って、図2に示す電磁ブレーキ1Aの制動解除時に電気抵抗検出回路50Aの導線50aからスリップリング40を介して回転している摩擦板11に電圧が印加されると、摩擦板11内では摩擦板11の抵抗値に比例した電流信号がスリップリング41を介して例えば、導線50bを経て電気抵抗検出回路50Aに入力されるから、電気抵抗検出回路50Aでは、内蔵する演算回路により、摩擦板11のそのときの電気抵抗を検出することができる。
この場合、摩擦板11の電気抵抗は、摩擦板11の磨耗に伴う摩擦板の厚さに応じて変化するため、摩擦板11の電気抵抗を検出することにより、摩擦板11の摩耗状態を検知することができる。即ち、スリップリング40、41、導線50a、50bと電気抵抗検出回路50Aにより、摩擦板の摩耗を検知する摩耗検知手段が構成されているものである。
この場合、摩擦板11の電気抵抗は、摩擦板11の磨耗に伴う摩擦板の厚さに応じて変化するため、摩擦板11の電気抵抗を検出することにより、摩擦板11の摩耗状態を検知することができる。即ち、スリップリング40、41、導線50a、50bと電気抵抗検出回路50Aにより、摩擦板の摩耗を検知する摩耗検知手段が構成されているものである。
なお、上記のようにスリップリングを利用すると、電気抵抗検出回路50Aによる検出結果が、スリップリング40、41の接触状態による抵抗値の変化により変化することになる。このため、電気抵抗検出回路50Aがスリップリングの接触状態による抵抗値の変化により誤動作しないように、摩擦板11の電気抵抗値は、スリップリング40、41の接触抵抗より十分大きく設定されているものとする。
また、アーマチュア30Aの材質が導体である場合には、制動時にはスリップリング40、41間がほぼ短絡状態となるため、この制動時の抵抗値と、制動解除時の抵抗値との差から、スリップリング40、41の接触抵抗をキャンセルし、摩擦板11の抵抗値のみを検出しても良い。
電気抵抗検出回路50Aは、通常は、前記のように図2に示す制動解除状態において、摩擦板11の電気抵抗値を検出し、抵抗値に応じた摩擦板の厚さに関する情報を出力する。
出力情報としては、電気抵抗値そのものを外部に接続された測定装置に出力し、測定装置側で摩擦板の厚さを計算して摩耗状態を数値として表示させてもよいし、電気抵抗検出回路50A自体に数値表示器を設け、ここに電気抵抗値、あるいは、これから換算された摩擦板の厚さを表示するようにしてもよい。さらに、これらの数値情報に代えて、あるいは、それらに加えて、摩耗の進み具合を複数のランプで表示するようにしてもよい。
出力情報としては、電気抵抗値そのものを外部に接続された測定装置に出力し、測定装置側で摩擦板の厚さを計算して摩耗状態を数値として表示させてもよいし、電気抵抗検出回路50A自体に数値表示器を設け、ここに電気抵抗値、あるいは、これから換算された摩擦板の厚さを表示するようにしてもよい。さらに、これらの数値情報に代えて、あるいは、それらに加えて、摩耗の進み具合を複数のランプで表示するようにしてもよい。
なお、アーマチュア30Aの材質が絶縁体である場合には、図1に示す制動状態においても、摩擦板11の抵抗値を検出することができる。
第2の実施の形態:
図3は、本発明の第2の実施の形態を示す縦断側面図である。
第2の実施の形態では、適用する電磁ブレーキ1Bの構成自体は、次の点を除いて図1に示した第1の実施の形態と同一で、電気抵抗検出回路50Bの構成とその接続対象を変更したものである。
従って、図3において、第1の実施の形態に対応する部分には図1、図2と同一の符号を付して示してある。
即ち、第2の実施の形態のものでは、図3に示すように、電磁ブレーキ1Bを構成する構成要素の内、ハブプレート10Bとアーマチュア30Bの夫々が金属等の導体により形成するようにし、また、電気抵抗検出回路50Bを、ハブプレート10Bとアーマチュア30Bの間に接続するようにした点に、構成上の特徴がある。なお、電気抵抗検出回路50Bには、その演算回路として、下記のような演算を行う演算回路を内蔵しているものとする。
なお、ハブプレート10Bと電気抵抗回路50Bを接続する導線50aに接続されるスリップリング40はハブプレート10Bの外周面に接触するように配置すればよい。また、アーマチュア30Bは回転しないため、導線50bはアーマチュア30Aと電気抵抗検出回路50Bとに直接接続すればよい。
第2の実施の形態では、図3に示す電磁ブレーキ1Bの制動時に、電気抵抗検出回路50Bからハブプレート10Bとアーマチュア30B間に印加される電圧により、電気抵抗検出回路50Bにより、次のようにして、摩擦板11の抵抗を検出するものである。
即ち、電気抵抗検出回路50Bは、前記の入力を受けて、ハブプレート10Bとアーマチュア30B間の合成抵抗値を検出することで、内蔵する演算回路により、前記の合成抵抗値からアーマチュア30Bとハブプレート10Bの抵抗値を減算することで、摩擦板11の抵抗値を検出する。従って、この摩擦板11の抵抗値から摩擦板11の磨耗度を検知することができる。
図3は、本発明の第2の実施の形態を示す縦断側面図である。
第2の実施の形態では、適用する電磁ブレーキ1Bの構成自体は、次の点を除いて図1に示した第1の実施の形態と同一で、電気抵抗検出回路50Bの構成とその接続対象を変更したものである。
従って、図3において、第1の実施の形態に対応する部分には図1、図2と同一の符号を付して示してある。
即ち、第2の実施の形態のものでは、図3に示すように、電磁ブレーキ1Bを構成する構成要素の内、ハブプレート10Bとアーマチュア30Bの夫々が金属等の導体により形成するようにし、また、電気抵抗検出回路50Bを、ハブプレート10Bとアーマチュア30Bの間に接続するようにした点に、構成上の特徴がある。なお、電気抵抗検出回路50Bには、その演算回路として、下記のような演算を行う演算回路を内蔵しているものとする。
なお、ハブプレート10Bと電気抵抗回路50Bを接続する導線50aに接続されるスリップリング40はハブプレート10Bの外周面に接触するように配置すればよい。また、アーマチュア30Bは回転しないため、導線50bはアーマチュア30Aと電気抵抗検出回路50Bとに直接接続すればよい。
第2の実施の形態では、図3に示す電磁ブレーキ1Bの制動時に、電気抵抗検出回路50Bからハブプレート10Bとアーマチュア30B間に印加される電圧により、電気抵抗検出回路50Bにより、次のようにして、摩擦板11の抵抗を検出するものである。
即ち、電気抵抗検出回路50Bは、前記の入力を受けて、ハブプレート10Bとアーマチュア30B間の合成抵抗値を検出することで、内蔵する演算回路により、前記の合成抵抗値からアーマチュア30Bとハブプレート10Bの抵抗値を減算することで、摩擦板11の抵抗値を検出する。従って、この摩擦板11の抵抗値から摩擦板11の磨耗度を検知することができる。
第3の実施の形態:
図4は、本発明の第3の実施の形態を示す縦断側面図である。
第3の実施の形態では、適用する電磁ブレーキ1Cの構成自体は、次の点を除いて図1に示した第1の実施の形態と同一で、電気抵抗検出回路50Cの構成とその接続対象を変更したものである。
従って、図4において、第1及び第2の実施の形態に対応する部分には図1、図3と同一の符号を付して示してある。
即ち、第3の実施の形態のものでは、図4に示すように、電磁ブレーキ1Cを構成する構成要素の内、ハブプレート10Cは第1の実施の形態と同様、非導電性物体で形成し、アーマチュア30Cを金属等の導体により形成するようにし、また、電気抵抗検出回路50Cを、アーマチュア30Cと摩擦板11の反アーマチュア側の端の地点間に接続するようにした点に、構成上の特徴がある。
また、電気抵抗検出回路50Cには、その演算回路として、下記のような演算を行う演算回路を内蔵しているものとする。
なお、摩擦板11と電気抵抗回路50Cを接続する導線50aに接続されるスリップリング40はハブプレート10Cの外周面に接触するように配置すればよい。また、アーマチュア30Cは回転しないため、導線50bはアーマチュア30Cと電気抵抗検出回路50Cとに直接接続すればよい。
第3の実施の形態では、図4に示す電磁ブレーキ1Cの制動時に、電気抵抗検出回路50Cから摩擦板11とアーマチュア30C間に印加される電圧により、電気抵抗検出回路50Cにより、次のようにして、摩擦板11の抵抗を検出するものである。
即ち、電気抵抗検出回路50Cは、前記の入力を受けて、摩擦板11とアーマチュア30C間の合成抵抗値を検出することで、内蔵する演算回路により、前記の合成抵抗値からアーマチュア30Cの抵抗値を減算することで、摩擦板11の抵抗値を検出し、従って摩擦板11の磨耗度を検知するものである。
図4は、本発明の第3の実施の形態を示す縦断側面図である。
第3の実施の形態では、適用する電磁ブレーキ1Cの構成自体は、次の点を除いて図1に示した第1の実施の形態と同一で、電気抵抗検出回路50Cの構成とその接続対象を変更したものである。
従って、図4において、第1及び第2の実施の形態に対応する部分には図1、図3と同一の符号を付して示してある。
即ち、第3の実施の形態のものでは、図4に示すように、電磁ブレーキ1Cを構成する構成要素の内、ハブプレート10Cは第1の実施の形態と同様、非導電性物体で形成し、アーマチュア30Cを金属等の導体により形成するようにし、また、電気抵抗検出回路50Cを、アーマチュア30Cと摩擦板11の反アーマチュア側の端の地点間に接続するようにした点に、構成上の特徴がある。
また、電気抵抗検出回路50Cには、その演算回路として、下記のような演算を行う演算回路を内蔵しているものとする。
なお、摩擦板11と電気抵抗回路50Cを接続する導線50aに接続されるスリップリング40はハブプレート10Cの外周面に接触するように配置すればよい。また、アーマチュア30Cは回転しないため、導線50bはアーマチュア30Cと電気抵抗検出回路50Cとに直接接続すればよい。
第3の実施の形態では、図4に示す電磁ブレーキ1Cの制動時に、電気抵抗検出回路50Cから摩擦板11とアーマチュア30C間に印加される電圧により、電気抵抗検出回路50Cにより、次のようにして、摩擦板11の抵抗を検出するものである。
即ち、電気抵抗検出回路50Cは、前記の入力を受けて、摩擦板11とアーマチュア30C間の合成抵抗値を検出することで、内蔵する演算回路により、前記の合成抵抗値からアーマチュア30Cの抵抗値を減算することで、摩擦板11の抵抗値を検出し、従って摩擦板11の磨耗度を検知するものである。
なお、上記の各実施の形態では、本発明を無励磁作動型の電磁ブレーキに適用した例についてのみ説明したが、本発明の範囲はこれに限られず、励磁作動型の電磁ブレーキはもとより、外部からの駆動力によりアーマチュアを変位させる電磁ブレーキにも適用可能である。
さらには、例えば、上記の第1乃至第3の実施の形態において、ハブプレートを駆動側となる回転軸に連結し、磁極体を被動側となる被動軸に連結することで、摩擦板の磨耗度の検出手段を備えた電磁クラッチを構成できることは勿論である。また、上記電磁ブレーキ及び電磁クラッチにおいて、摩擦板は、通常ハブプレートに固着されるが、これに代え、アーマチュア側に固着するようにしてもよいことも勿論である。
さらには、例えば、上記の第1乃至第3の実施の形態において、ハブプレートを駆動側となる回転軸に連結し、磁極体を被動側となる被動軸に連結することで、摩擦板の磨耗度の検出手段を備えた電磁クラッチを構成できることは勿論である。また、上記電磁ブレーキ及び電磁クラッチにおいて、摩擦板は、通常ハブプレートに固着されるが、これに代え、アーマチュア側に固着するようにしてもよいことも勿論である。
1A、1B、1C 電磁ブレーキ
10A、10B、10C ハブプレート
11 摩擦板
20 磁極体
21 コイルスプリング
22 励磁コイル
30A、30B、30C アーマチュア
40、41 スリップリング
50A、50B、50C 電気抵抗検出回路
10A、10B、10C ハブプレート
11 摩擦板
20 磁極体
21 コイルスプリング
22 励磁コイル
30A、30B、30C アーマチュア
40、41 スリップリング
50A、50B、50C 電気抵抗検出回路
Claims (12)
- 被制動側となる被制動回転軸に固定されて一体に回転するハブプレートと、
前記ハブプレートに対して軸方向に離れて対向する固定側となる磁極体と、
前記ハブプレートと前記磁極体との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に前記磁極体に取り付けられたアーマチュアと、
電気伝導性を有する素材により形成され、前記ハブプレートに固着された摩擦板と、
前記磁極体には、前記アーマチュアを前記ハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段と、通電により前記付勢手段による付勢力に抗して前記アーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えることで、前記アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段と、
前記摩擦板上の2点間に電圧を印加することで摩擦板の電気抵抗値を検出するようにした電気抵抗検出回路とを備えて成る摩擦板の摩耗検知手段を備えたことを特徴とする電磁ブレーキ。 - 被制動側となる被制動回転軸に固定されて一体に回転する導電性材料より成るハブプレートと、
前記ハブプレートに対して軸方向に離れて対向する固定側となる磁極体と、
前記ハブプレートと前記磁極体との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に前記磁極体に取り付けられた導電性材料より成るアーマチュアと、
電気伝導性を有する素材により形成され、前記ハブプレートに固着された摩擦板と、
前記磁極体には、前記アーマチュアを前記ハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段と、通電により前記付勢手段による付勢力に抗して前記アーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えることで、前記アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段と、
前記アーマチュアとハブプレート間に対して電圧を印加することで前記アーマチュアとハブプレート間の合成抵抗を検出することで、摩擦板の電気抵抗値を間接的に検出するようにした電気抵抗検出回路とを備えて成る摩擦板の摩耗検知手段を備えたことを特徴とする電磁ブレーキ。 - 被制動側となる被制動回転軸に固定されて一体に回転するハブプレートと、
前記ハブプレートに対して軸方向に離れて対向する固定側となる磁極体と、
前記ハブプレートと前記磁極体との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に前記磁極体に取り付けられた導電性材料より成るアーマチュアと、
電気伝導性を有する素材により形成され、前記ハブプレートに固着された摩擦板と、
前記磁極体には、前記アーマチュアを前記ハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段と、通電により前記付勢手段による付勢力に抗して前記アーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えることで、前記アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段と、
前記アーマチュアと前記摩擦板間に電圧を印加することで前記アーマチュアと摩擦板間の合成抵抗を検出することで、摩擦板の電気抵抗値を間接的に検出するようにした電気抵抗検出回路とを備えて成る摩擦板の摩耗検知手段を備えたことを特徴とする電磁ブレーキ。 - 前記電気抵抗検出回路からの電圧を印加する対象が回転側となるものに対してはスリップリングを介して電圧を印加するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電磁ブレーキ。
- 前記摩擦板の抵抗値は、前記摩耗検知手段が前記スリップリングの接触状態による抵抗値の変化により誤動作しないように、前記スリップリングの接触抵抗より十分大きく設定されていることを特徴とする請求項4に記載の電磁ブレーキ。
- 駆動側となる回転軸に固定されて一体に回転するハブプレートと、
前記ハブプレートに対して軸方向に離れて対向する被動側となる被動軸に連結される磁極体と、
前記ハブプレートと前記磁極体との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に前記磁極体に取り付けられたアーマチュアと、
電気伝導性を有する素材により形成され、前記ハブプレートに固着された摩擦板と、
前記磁極体には、前記アーマチュアを前記ハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段と、通電により前記付勢手段による付勢力に抗して前記アーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えることで、前記アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段と、
前記摩擦板上の2点間に電圧を印加することで摩擦板の電気抵抗値を検出するようにした電気抵抗検出回路とを備えて成る摩擦板の摩耗検知手段を備えたことを特徴とする電磁クラッチ。 - 駆動側となる回転軸に固定されて一体に回転する導電性材料より成るハブプレートと、
前記ハブプレートに対して軸方向に離れて対向する被動側となる被動軸に連結される磁極体と、
前記ハブプレートと前記磁極体との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に前記磁極体に取り付けられた導電性材料より成るアーマチュアと、
電気伝導性を有する素材により形成され、前記ハブプレートに固着された摩擦板と、
前記磁極体には、前記アーマチュアを前記ハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段と、通電により前記付勢手段による付勢力に抗して前記アーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えることで、前記アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段と、
前記アーマチュアと前記ハブプレート間に対して電圧を印加することで前記アーマチュアとハブプレート間の合成抵抗を検出することで、摩擦板の電気抵抗値を間接的に検出するようにした電気抵抗検出回路とを備えて成る摩擦板の摩耗検知手段を備えたことを特徴とする電磁クラッチ。 - 駆動側となる回転軸に固定されて一体に回転するハブプレートと、
前記ハブプレートに対して軸方向に離れて対向する被動側となる被動軸に連結される磁極体と、
前記ハブプレートと前記磁極体との間に配置され、スラスト方向にスライド可能で回転不能に前記磁極体に取り付けられた導電性材料より成るアーマチュアと、
電気伝導性を有する素材により形成され、前記ハブプレートに固着された摩擦板と、
前記磁極体には、前記アーマチュアを前記ハブプレートに対して近接する方向、又は離反する方向に付勢する付勢手段と、通電により前記付勢手段による付勢力に抗して前記アーマチュアを変位させる励磁コイルとを備えることで、前記アーマチュアをスラスト方向にスライドさせることにより制動、解除を切り換える切換手段と、
前記アーマチュアと前記摩擦板間に電圧を印加することで前記アーマチュアと摩擦板間の合成抵抗を検出することで、摩擦板の電気抵抗値を間接的に検出するようにした電気抵抗検出回路とを備えて成る摩擦板の摩耗検知手段を備えたことを特徴とする電磁クラッチ。 - 前記電気抵抗検出回路からの電圧を印加する対象が回転側となるものに対してはスリップリングを介して電圧を印加するようにしたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の電磁クラッチ。
- 前記摩擦板の抵抗値は、前記摩耗検知手段が前記スリップリングの接触状態による抵抗値の変化により誤動作しないように、前記スリップリングの接触抵抗より十分大きく設定されていることを特徴とする請求項9に記載の電磁クラッチ。
- 前記摩擦板をハブプレートに代え、アーマチュア側に固着するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁ブレーキ。
- 前記摩擦板をハブプレートに代え、アーマチュア側に固着するようにしたことを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の電磁クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006332039A JP2008144841A (ja) | 2006-12-08 | 2006-12-08 | 摩擦板の摩耗検知手段を備えた電磁ブレーキ及び電磁クラッチ |
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JP2006332039A JP2008144841A (ja) | 2006-12-08 | 2006-12-08 | 摩擦板の摩耗検知手段を備えた電磁ブレーキ及び電磁クラッチ |
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JP2006332039A Pending JP2008144841A (ja) | 2006-12-08 | 2006-12-08 | 摩擦板の摩耗検知手段を備えた電磁ブレーキ及び電磁クラッチ |
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JP (1) | JP2008144841A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010112442A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Sanden Corp | 圧縮機用電磁クラッチ |
CN107504103A (zh) * | 2017-07-28 | 2017-12-22 | 扬州工业职业技术学院 | 一种永磁失电制动器及其检测方法 |
CN111396470A (zh) * | 2020-04-22 | 2020-07-10 | 深圳市零差云控科技有限公司 | 一种带失效检测的永磁制动器 |
CN112594300A (zh) * | 2020-12-21 | 2021-04-02 | 珠海格力电器股份有限公司 | 制动机构及具有其的电机 |
-
2006
- 2006-12-08 JP JP2006332039A patent/JP2008144841A/ja active Pending
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